(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記集金管理手段は、前記振込予約の期日が超過しても実行されない振込予約に対して、前記振込予約をした被集金人に対して督促を発行することを特徴とする請求項5に記載のプログラム。
前記集金管理手段は、振込予定金額にマイナス符号を付けたマイナスの振込金額を含んだ振込画面を生成し、前記督促の手段とすることを特徴とする請求項6に記載のプログラム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、乱数表を用いる方法は、暗証カードをキャッシュカードとは別に持ち歩く必要があり、外出時にインターネットバンキングを利用する際には不便である。そのため、例えば、特許文献1に記載のように、乱数表カードを用いることなく、キャッシュカードなどの識別カードだけで乱数を用いて利用者を認証できるようにした認証システムや識別カードが提案されているが、そのためには特殊な識別カードを作成する必要がある。
【0007】
また、暗証カードを用いる方法は、そこに印刷された乱数表を写真に撮ってスマートフォンなどに保管しているような顧客も存在し、その写真が漏れても気が付かないのでセキュリティ上、問題である。また、キャッシュカードの裏面に乱数表を印刷している銀行もあるが、キャッシュカードの紛失又は盗難の場合、乱数表も同時に他人の目にさらされることになり、これもセキュリティ上、好ましくはない。また、乱数表の代わりにパスワードが一定時間ごとに変化するワンタイムパスワード方式を導入している銀行もあるが、ワンタイムパスワードを表示する機器(トークンなど)を持ち歩かねばならず、外出時はやはり不便である。
【0008】
したがって、本発明では、上記のような課題を解決すべく、暗証カードやワンタイムパスワードの表示機器を持ち歩くことなく、キャッシュカードでインターネットバンキングでの振込をはじめとする資金移動が可能な仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記課題を解決するため、本発明では、以下のような解決手段を提供する。
(1)キャッシュカードを使って資金移動が可能なインターネットバンキングの資金移動用の端末のプログラムであって、前記端末を、顧客の口座情報及び第二暗証となる認証情報を記憶するキャッシュカードと近距離無線通信で通信する近距離無線通信手段、金融機関のインターネットバンキングシステムに前記顧客のログインIDと第一暗証となる認証情報を使って通信を確立するインターネットバンキング通信手段、前記近距離無線通信手段によって、振込人が所持するキャッシュカードから出金元の口座情報及び当該出金元の口座の第二暗証となる認証情報を読み出し、前記インターネットバンキングシステムに認証させる手段、
前記認証が正常に完了した場合、前記振込人が指定した振込金額の振込を実行させる手段、として機能させることを特徴とするプログラム。
【0010】
(2)また、(1)のプログラムにおいて、前記第二暗証となる認証情報は、乱数表の枠内の数字であり、前記乱数表の数字が読み込まれた際に、前記乱数表の数字を更新する乱数表更新手段として前記端末を機能させるようにしてもよい。
【0011】
(3)また、(1)のプログラムにおいて、前記第二暗証となる認証情報は、ワンタイムパスワードであり、前記インターネットバンキングシステムと前記ワンタイムパスワードの数字を所定のルールで同期する手段として前記端末を機能させるようにしてもよい。
【0012】
(4)また、(1)〜(3)のプログラムにおいて、前記近距離無線通信手段によって、受取人が所持するキャッシュカードから受取人の口座情報を読み出す手段として前記端末を機能させるようにしてもよい。
【0013】
(5)また、(1)〜(4)のプログラムにおいて、被集金人からの集金を管理する集金管理手段として前記端末を機能させ、前記集金管理手段は、前記被集金人のキャッシュカード又は口座情報を記憶したカードから口座情報を読み込み、前記読み取った口座情報の口座からの振込予約を受付け、前記振込予約された集金の状況を示す集金状況確認画面を表示するようにしてもよい。
【0014】
(6)また、(5)のプログラムにおいて、前記集金管理手段は、前記振込予約の期日が超過しても実行されない振込予約に対して、前記振込予約をした被集金人に対して督促を発行するようにしてもよい。
【0015】
(7)また、(6)のプログラムにおいて、前記集金管理手段は、振込予定金額にマイナス符号を付けたマイナスの振込金額を含んだ振込画面を生成し、前記督促の手段とするようにしてもよい。
【0016】
(8)また、本発明の第2の態様では、キャッシュカードを使って資金移動が可能なインターネットバンキングの資金移動方法であって、顧客の所持する端末が、
顧客の口座情報及び第二暗証となる認証情報を記憶するキャッシュカードと近距離無線通信で通信するステップと、金融機関のインターネットバンキングシステムに前記顧客のログインIDと第一暗証となる認証情報を使って通信を確立するステップと、前記近距離無線通信によって、振込人のキャッシュカードから出金元の口座情報及び当該出金元の口座の第二暗証となる認証情報を読み出すステップと、前記読み出した出金元の口座情報及び当該出金元の口座の第二暗証となる認証情報を金融機関のインターネットバンキングシステムに認証させるステップと、前記認証が正常に完了した場合、前記振込人が指定した振込金額の振込を実行させるステップと、を実行することを特徴とする。
【0017】
(9)また、本発明の第3の態様では、インターネットバンキングでの資金移動に用いられるキャッシュカードであって、顧客の口座情報及び第二暗証となる認証情報を記憶する手段と、前記顧客が所持する端末から非接触でリード/ライトを可能とする非接触型リード/ライト手段と、を備え、前記端末に、受取人の口座情報並びに振込人の口座情報及び当該振込人の口座の第二暗証を読み出させて、前記インターネットバンキングでの振込を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、暗証カードやワンタイムパスワードの表示機器を持ち歩くことなく、キャッシュカードでインターネットバンキングでの振込をはじめとする資金移動が可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施形態)について詳細に説明する。以降の図においては、実施形態の説明の全体を通して同じ要素には同じ番号又は符号を付している。また、機能構成の図において、機能ブロック間の矢印は、データの流れ方向又は処理の流れ方向を表す。
【0021】
(従来の振込操作)
以下、資金移動の典型例として振込操作について説明する。
図1は、インターネットバンキングの従来の振込操作のイメージを示す図である。まず、ステップ1として、振込人(Aさん)と受取人(Bさん)の間で金銭の授受を振込で行うことを合意することで振込ニーズが発生する。振込人(Aさん)は、インターネットバンキングで振り込む場合、自身のスマートフォン(以下、「スマホ」と略す)などで、インターネットバンキングのログイン画面でログインIDと、パスワードとして「第一暗証」とを入力する(ステップ2)。第一暗証とは、第1レベルの暗証情報であり、単にログインパスワードとも呼ばれ、インターネットバンキングの利用申込み時に顧客が登録した英数字などで、キャッシュカードの4桁の「暗証番号」とは別のものである。
【0022】
ログインが完了し、インターネットバンキングシステムとの通信が確立すると、次に、取引画面のメニューから振込を選択し、前もって受取人(Bさん)から入手しておいた振込先情報(銀行名、支店名、口座番号など)を手入力する(ステップ3)。そして次に、振込金額、振込日を入力する(ステップ4)。振込日はデフォルトで本日又は金融機関の翌営業日となっているので、それでよければ省略が可能である。そして、入力内容を確認後、自身の暗証カードに印刷された乱数表から、振込画面で指定された1又は複数の枠内の2桁の数字を第2レベルの暗証情報である「第二暗証」として入力して(ステップ5)振込が完了する。第二暗証とは、第一暗証にさらに追加して用いられる第2レベルの認証情報であり、取引のセキュリティレベルに応じて設定され、例えば、乱数表、ワンタイムパスワード、その他の追加認証情報である。
【0023】
(本システムを利用した場合の振込操作)
図2は、本発明の実施形態に係るインターネットバンキングの資金移動システム(以下、本システムという)における振込操作のイメージを示す図である。本システムにおいても、ステップ1、ステップ2は、
図1の従来の場合と同様であるが、ステップ3では、振込先情報を手入力する代わりに、受取人(Bさん)の所持するキャッシュカードをスマホにかざしてもらうことで、スマホのNFC機能(近距離無線通信)を使って、振込先情報が自動入力される。次に、ステップ4で、従来の場合と同様に、振込金額、振込日を手入力するが、ステップ5では、従来のように暗証カードを取り出し、乱数表を見て第二暗証を手入力せず、今度は、振込人(Aさん)の所持するキャッシュカードをスマホにかざすことで、同じくスマホのNFC機能を使って、第二暗証が自動入力される。
【0024】
このようにすることで、振込人と受取人とが対面している場合には、双方のキャッシュカードを振込人側のスマホにかざす(直接タッチすることも含む)ことで、振込先情報及び第二暗証を振込人が手入力することなしに、インターネットバンキングの振込をスマートに実行することができる。振込人と受取人の双方が顔を突き合わせた対面式の振込なので間違いが生じにくく、詐欺などにも合いにくい。また、キャッシュカードと暗証カード(第二暗証)が一体化することで管理がしやすく、紛失や盗難にも気が付きやすい。ただし、第一暗証を一体化することはしない。
【0025】
本振込方法は、キャッシュカードをスマホにタッチして、インターネットバンキング(ダイレクトバンキング)で振込を行うことから、以降では、「キャッシュカード・タッチ・ダイレクト」、略して、「キャッシュダイレクト」又は「タッチダイレクト」と呼ぶことにする。なお、この振込方法に用いられるキャッシュカードは、ICチップを内蔵し、カード媒体の識別子及び所有者の口座番号情報、第二暗証の乱数表をカード側の内部メモリに記憶し、内部メモリに記憶された情報を非接触でスマホから読み書きできるものとし、スマホ側には専用のアプリケーション(アプリ)がインストールされているものとする。このキャッシュカードとスマホの機能について詳しくは、次の図で説明する。
【0026】
(機能構成)
図3は、本発明の実施形態に係るインターネットバンキングシステム(資金移動システム)の構成と機能ブロックを示す図である。図示するように、本システムではICチップ型のキャッシュカード10と口座を所有する顧客の端末である顧客端末20(インターネットバンキングでの資金移動用の端末)とが非接触型の近距離通信(NFC:Near Field Communication)で通信し、顧客端末20と銀行や証券会社の勘定系システム130を含むホストコンピュータシステム100とが、インターネットで接続される。顧客端末20は、スマートフォン、タブレット端末の他、カード読取装置を備えたPC(Personal Computer)であってもよい。顧客端末20が備える近距離無線通信手段21は、通信距離が〜2mm程度の密接型、通信距離が〜10mm程度の近接型、通信距離が〜70mm程度の近傍型(非特許文献2参照)が好ましい。また、顧客端末30には、後述するような端末のプログラムによって機能させる各種の手段を備える。
【0027】
キャッシュカード10には、内部メモリであるカード内記憶手段11が内蔵されている。カード内記憶手段11は、RAM、ROM、フラッシュメモリなどからなり、カード媒体情報(カード媒体識別子、発行年月日など)、口座情報(金融機関コード(銀行コード)、店番号(支店番号)、口座番号、名義人など)が記憶されているものとする。ただし、ATMで使用する場合の暗証番号(通常4桁の数字)及びインターネットバンキングで使用する第一暗証(通常4〜8文字程度の英数字)は記憶しない。また、本発明の実施形態のキャッシュカード10には、認証情報の一部として乱数表が記憶される。ここに記憶された乱数表は、カード媒体識別子と紐付されて、ホスト側でも管理しており、このためインターネットバンキングの第二暗証として使用することができる。ただし、暗証カードの固定された乱数表と違って、ここに記憶された乱数表は、書き換えが可能とする。例えば、一度読み出された乱数表の数字(暗証カードのように必ずしも2桁固定でなくともよい)は、その都度書き換えることでセキュリティ強度を高めることができる。なお、キャッシュカードは、第二暗証として、乱数表に代わりにワンタイムパスワード生成手段14を備えるようにしてもよい。
【0028】
また、キャッシュカード10は、ATM30に挿入されて使用されるため、非接触でリード/ライトが可能な非接触型リード/ライト手段13だけでなく、外部端子を有する接触型リード/ライト手段12を備えている(なお、非接触型でカード情報を読み取るATMも存在するがここでは取り上げない。)。図示するように、キャッシュカード10がATM30のカード情報読取手段31で読み取られたカード情報は、ホスト側のATM制御システム110に送信され、認証手段111によってATM30で入力する暗証番号、場合によっては生体情報が認証される。
【0029】
一方、キャッシュカード10は、顧客端末20にかざされると、カードの非接触型リード/ライト手段13と通信する近距離無線通信手段21によって、端末内のインターネットバンキングの処理を制御するIB制御手段25の制御のもと、カード情報が読み取られ、端末内のIB通信手段22(インターネットバンキング通信手段)によって、IB制御手段25の制御のもと、ホスト側のIBシステム120(インターネットバンキングシステム)にカード情報がインターネット経由で送信される。IB通信手段22、IB制御手段25などは、銀行や証券会社が提供する専用アプリであって、送信されたカード情報は、銀行や証券会社のホスト側のIBシステム120のIB認証手段121によって認証される。ここでの認証は、ATM30の場合の認証手段111とは独立しており、ATM30で入力する暗証番号ではなく、第一暗証、第二暗証が用いられる。なお、キャッシュカード10と顧客端末20との無線通信は、専用アプリがインストールされている場合のみ可能とする。
【0030】
また、不用意に認証がされないようにするため、カード情報を読み取るタイミングを限定する。例えば、キャッシュカード10との通信は、専用アプリによってダイレクト振込画面が表示されている場合に限定するようにしてもよい。また、不正な認証を防止するため、振込実行ボタンを押して所定秒間だけ認証状態になるようにし、さらに所定の金額以上の振込の場合などでは、振込に用いる端末の識別子と自分のキャッシュカードの識別子を用いて、両者の間でペアリング機能を事前に設定していない場合は、認証できないようにしてもよい。また、一定期間以上第二暗証の更新(書き換え)がなされていない場合は、取引の前に書換えを行った後に読み取るようにしてもよい。このようにすることで、振込人の顧客端末20とキャッシュカード10とが同時に紛失や盗難にあっても、第一暗証も見破られない限り不正な振込を防止することができる。なお、端末又はキャッシュカードが紛失や盗難にあった場合には、即時にインターネットバンキングの取引を止める手段が用意されるのは言うまでもない。
【0031】
また、顧客端末20には、上記の専用アプリの一部として、IB制御手段25の制御のもと、乱数表更新手段23、集金管理手段24が備えられてもよい。乱数表更新手段23は、先に述べたように、カード内の乱数表が読み出されるごとに、乱数表の中味の数字を更新する機能を提供する。集金管理手段24は、多数の振込人からの集金を受け付ける集金人をサポートするため、振込人の振込状況を管理するツールであり、詳しくは後述する。また、図示は省略するが、顧客端末20には、インターネットバンキングの取引画面などを表示するための表示手段を備えるのは言うまでもない。
【0032】
上記の本システムの機能構成は、あくまで一例であり、一つの機能ブロック(データベース及び機能処理部)を分割したり、複数の機能ブロックをまとめて一つの機能ブロックとして構成したりしてもよい。各機能処理部は、装置に内蔵されたCPU(Central Processing Unit)が、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ、SSD(Solid State Drive)、ハードディスクなどの記憶装置に格納されたコンピュータ・プログラムを読み出し、CPUにより実行されたコンピュータ・プログラムによって実現される。すなわち、各機能処理部は、このコンピュータ・プログラムが、記憶装置に格納されたデータベース(DB;Data Base)やメモリ上の記憶領域からテーブルなどの必要なデータを読み書きし、場合によっては、関連するハードウェア(例えば、入出力装置、表示装置、通信インターフェース装置)を制御することによって実現される。
【0033】
(処理フロー)
図4は、本発明の実施形態に係るキャッシュダイレクトの処理フローを示す図である。この処理は、主に、端末側の専用アプリ(近距離無線通信手段21、IB通信手段22など)と、ホスト側のIBシステム120で実行される。なお、以降の処理フロー図(フローチャート)においては、各ステップの入力と出力の関係を損なわない限り、各ステップの処理順序を入れ替えてもよい。
【0034】
まずステップS10において、ログインID、第一暗証の認証がOKとなると、ステップS11に移り、顧客がメインメニュー及び振込メイン画面より選択した取引のIDを取得する。なお、第一暗証が認証NGとなると、ログインエラーとなり、一定回数以上ログインエラーを繰り返すと、ログインIDとパスワードがロックされる。
【0035】
ステップS11で取得した取引のIDが、第二暗証が必要な振込先への振込でなければ(ステップS12:N)、ステップS18において、その他の取引の処理(残高照会、登録した振込先への振込、過去に振り込んだことのある振込先への振込など)を実行する。第二暗証が必要な振込は、通常は新規の振込先の場合に設定されていることが多い。その他の取引は、第一暗証だけで処理が行える取引であるとする。ただし、登録した振込先や過去に振り込んだことのある振込先であっても、顧客の設定により第二暗証を必要とすることができる。その他の取引においても、第二暗証や第三暗証を必要とする場合もあるが、顧客の設定により変更が可能なので、ここでは詳しい説明は省略する。
【0036】
ステップS11で選択した取引が、第二暗証が必要な振込先への振込であり(ステップS12:Y)、かつキャッシュダイレクトを利用する振込(以下、キャッシュダイレクト振込という)である場合は(ステップS13:Y)、受取人(振込先)のキャッシュカードを振込人の端末にかざしてもらい、そのキャッシュカードから振込先情報を取得し、振込金額、振込日を入力させる(ステップS14)。振込先情報が正常に取得されると、次に、振込人のキャッシュカードを端末にかざしてもらい、第二暗証を取得する(ステップS15)。
【0037】
新規の振込先への振込であっても、キャッシュダイレクトを利用しない場合は(ステップS13:N)、ステップS16に移り、振込人が手入力又は登録口座のリストから選択した振込先情報を取得し、振込金額、振込日を入力させる。続いて、ステップS17において、振込人が手入力した第二暗証を取得する。
【0038】
なお、ステップS15又はステップS17の第二暗証の取得は、顧客が振込実行ボタンを押す前に行ってもよいし、振込実行ボタンを押してから行ってもよい。キャッシュダイレクト振込の場合も、通常振込の場合も、取得した振込先情報及び第二暗証を、ホスト側に送信して(場合によってはカード媒体識別子も)、認証を行い、認証がOKであれば(ステップS19:Y)、ステップS20において、振込を実行する。第二暗証の認証がNGの場合は(ステップS19:N)、認証エラーとなる(ステップS23)。
【0039】
ステップS20でキャシュダイレクト振込が正常に完了すると、ステップS21において、端末にかざした振込人のキャッシュカードの乱数表を更新するようにしてもよい。このようにすると、乱数表の各枠内の数字が毎回変わるので、ワンタイムパスワード方式と同じような効果が得られる。乱数表を更新した際には、そのことがホスト側のIB認証手段121にも通知され、次回の認証には更新された乱数表が用いられる。あるいはホスト側には通知せず、端末側とホスト側で定めた予定のルールに従って乱数表内の数字を同期して変更するようにしてもよい。このルールの作成には、振込完了時の日時と、カード媒体識別子(カード番号など)及び/又は端末識別子(端末のシリアル番号など)が用いられる。なお、キャシュダイレクト振込であっても正常に振込が完了した場合は、ホスト側の登録口座のデータベースに振込先情報を登録したり、振込先情報を取引履歴に記憶したりすることは通常の振込の場合と全く同様である。このようにして振込処理が完了すると、引き続き別の取引をする場合は、ステップS11に戻り、そうでなければ取引を終了する(ステップS22)。なお、第二暗証として乱数表を用いずに、ワンタイムパスワード方式を用いてもよい。ただし、その場合は、カード内にホスト側と同じルールでワンタイムパスワードを生成してホスト側と同期させるワンタイムパスワード生成手段14を備える必要がある。
【0040】
(画面例)
図5は、本発明の実施形態に係るインターネットバンキングのログイン画面、振込メイン画面の一例を示す図である。
【0041】
図のログイン画面200では、ログインIDとして、店番号(3桁)プラス口座番号(7桁)を使用するか、契約者番号(通常8〜12桁程度)を使用するかを、顧客が選択できるようになっているが、どちらか一方だけでももちろんよい。また、「第一暗証」は、「ログインパスワード」、「パスワード」、その他の名称になっている場合もある。ログインが完了すると希望する取引を選択させるメインメニュー画面(図示は省略)が表示され、例えば「振込」が選択されると、
図5の振込メイン画面210に遷移する。振込メイン画面では、振込の種類を選択する。従来では振込の種類は、登録済みの口座に振り込む、新しい振込先に振り込む、過去の振込先(過去に振り込んだことのある振込先)に振り込む、の3種類が用意されていたが、本システムでは、キャッシュダイレクト振込ボタン211が追加されている。
【0042】
図6は、本発明の実施形態に係るキャッシュダイレクト振込画面、振込内容確認画面の一例を示す図である。前図の振込メイン画面210からキャッシュダイレクト振込ボタン211が押されると、図示するキャッシュダイレクト振込画面220が表示される。この画面では、“振込先の口座のキャッシュカードをかざしてください”のようなメッセージ221が表示され、振込先である受取人のキャッシュカードを振込人の顧客端末20にかざす(タッチする)ように求められる。受取人がカードをかざすと、振込先情報222の欄に、カードから読み込んだ口座情報が表示される。受取人名(口座名義人)は必須ではないが、キャッシュカードに記録されていることが望ましい。なお出金元の口座情報である出金口座情報223は、この画面を表示した時点で自動的に表示される。振込人は、振込先情報と出金口座情報を確認後、振込金額と振込日を入力欄224から入力する。振込日(振込指定日)を省略すると本日又は翌営業日に設定される。振込人は、すべての情報が入力されていることを確認したら、振込内容確認ボタン225を押して振込内容確認画面230を表示させる。
【0043】
振込内容確認画面230では、振込先の情報が再度表示されるので受取人に確認を求め、万一違っている場合は、訂正ボタン又は戻るボタンを押して、キャッシュダイレクト振込画面220に戻り、キャッシュカードの読み込みをやり直すようにする。振込金額の訂正なども同様である。
【0044】
すべての振込内容を受取人とともに確認したら、キャッシュカードをかざすことを促すメッセージ231に従って、振込人のキャッシュカードをこの画面でかざし(タッチし)、振込実行ボタン232を押すと振込が開始される。そして、受取人の口座情報及び第二暗証が確認されると振込が完了する。
【0045】
(集金モード)
図7は、本発明の実施形態に係るインターネットバンキングを利用した「集金モード」のイメージ及び集金状況確認画面の一例を示す図である。いままでの説明では、振込人が受取人のキャッシュカードをタッチしてもらい、振込人のキャッシュカードをタッチして振り込む場合を説明したが、本システムでは、宴会の幹事のように、多数の人間から会費などを徴収する集金人をサポートする機能を追加することができる。この機能のことを「集金モード」と呼ぶことにする(振込予約を受付けるので「振込予約モード」と呼んでもよい。)。振込モードと集金モードの切り替えは、顧客の端末操作に基づきIB制御手段25によって、いつでも行うことができる。また、端末がカードを読み取った際に読み取った情報から、端末に紐付けられて登録されているカード番号、名義人などを判断し、読み取ったカード情報を、振込人の情報として取得するのか、受取人の情報として取得するのかをIB制御手段25によって自動判定することも可能である。
【0046】
図示するように、集金人(受取人)は、自身のスマホなどからインターネットバンキングにログインし、集金モードの機能を選択すると、集金情報収集画面300が表示される。集金情報収集画面300では、被集金人(振込人)のキャッシュカードの読み込みを受け付ける状態になる。被集金人が振込に使用するキャッシュカードをこの画面にタッチすると、カードに記憶された口座情報が自動的に読み込まれ、振込予約することができる。例えば、口座残高が少なく直ちに振込を実行したくないような場合に有効である。また、被集金人がインターネットバンキングを利用しておらず、その場で振込ができないような場合にも有効である。
【0047】
振込金額(振込予定金額)は、被集金人がその場で入力してもよいし、集金額が一定の場合は、集金人があらかじめ入力しておいてもよい。もちろん、その場で振込金額を変更してもよい。振込予定日は、被集金人が振込可能な日を指定する。振込金額、振込予定日に加え、宴会などに関するコメントを音声入力で行ってもよい。また、ここで被集金人がタッチするキャッシュカードは、集金人の口座の銀行とは異なる他行のカードであってもよい。また、振込予約だけの場合は、キャッシュカードである必要はなく、出金予定口座の情報のみを記憶した振込カード又はクレジットカードであってもよい。クレジットカードの場合は、出金予定口座の情報をカードの引落口座としてもよいし、単に名義人のみとしてもよい。また、被集金人がキャッシュカード等を持っていない場合は、振込情報の代わりとなるものを音声で入力してもらってもよい。例えば、“〇〇銀行から××日頃に1万円振り込む予定です。”のようなメッセージであってもよい。
【0048】
被集金人がタッチしたキャッシュカード等の口座情報並びに振込金額及び振込予定日は、集金人のスマホに記録するようにする。ここで記録する口座情報は、セキュリティ上、一部だけに限定してもよい。このようにすることで
図7の下段に示すような集金状況確認画面310の振込人リスト311などから、その後、集金状況(振込の状況)を集金人が確認することができる。
【0049】
集金状況確認画面310では、振込済みのものは消し込まれ、未振込のものだけを表示するようにしてもよい。未振込の人間に督促を発行することもできる。例えば、入力欄312から督促発行日を振込予定の1週間後などと設定し、その日になると未振込の人間に督促が自動的に送信されるようにする。つまり、振込予約で指定した期日が超過しても実行されない振込予約に対して、振込予約をした被集金人に対して督促を発行する。このときの督促手段は、メールなどでもよいが、メールアドレスや電話番号を取得する手間が増えるので、本システムのキャッシュダイレクト振込画面から督促ができるようにしてもよい。具体的には次図で説明する。また、被集金人がタッチしたキャッシュカード等には、集金人の口座情報などを書き込むようにしてもよい。このようにすることで、被集金人がタッチしたカードに記録された情報を読み取りリマインドすることができる。
【0050】
また、集金モードでは、実際に振込が行われるわけではないので、振り込め詐欺の対策としても活用できる。詐欺犯が言葉巧みに振込を迫っても初めての振込先にはATMを決して使わず、また見知らぬ人間と対面する場合には、キャッシュダイレクト振込を使ってその場で振り込むことは決してせず、集金モードでいったん振込の意志を示しても振込自体は保留しておき、実際に振り込むまでの間に、他人に相談したり冷静になったりするための時間稼ぎをすることが可能となる。このとき集金モード自体を拒まれれば、詐欺の可能性を疑う重要な要素となる。
【0051】
図8は、本発明の実施形態に係るインターネットバンキングを利用した集金モードにおける振込督促画面の一例を示す図である。この図は、前図で説明した「督促手段」がキャッシュダイレクト振込画面を使っても実現できることを示したものである。図示する振込督促画面320は、
図6で説明したキャッシュダイレクト振込画面220と表面上はまったく同じである。異なるのは、振込先情報321がこの画面にタッチしたキャッシュカードから読み取った情報でなく、
図7の集金情報収集画面300で被集金人がタッチしたキャッシュカードから読み込んだ情報である点である。
【0052】
既に述べたようにセキュリティ上、集金情報収集画面300では、被集金人の口座情報のすべては読み込まないようにしてもよい。あるいは読み込んだとしても画面上には表示しないようにする。そのため、図示する振込先情報321の口座番号の部分は、「●」で表示されている。また、図の入力欄323の「振込金額」には、マイナスの金額が入力されているが、これは、被集金人が集金モードで入力した振込予定金額にマイナスの符号を付けたものである。すなわち、
図8で示す画面は、実際には、「振込画面」でなく、「振込督促画面」又は「請求画面」であることを表している。この画面から実際に振り込むわけではないのでこれでも問題はない。
【0053】
このようにすることで、本システム上で振込督促画面や請求画面やそのためのメニューを別途作成する必要がなくなり、督促手段としてキャッシュダイレクト振込画面を利用するだけで済む。督促が発生すると、被集金人には、督促であることを明記しないメッセージを、インターネットバンキングに登録された電話番号から、SMS(Short Message Service)を使って送信し、これを見た被集金人がインターネットバンキングにログインすると、督促画面に表示されていた情報が振込画面に引き継がれ、その振込画面が自動的に表示されるようにしてもよい。
【0054】
このとき、督促画面上には表示されなかった口座番号なども表示されるようにし、また、振込金額のマイナスの符号は元に戻るようにしておくと、被集金人は、請求された内容を確認したら、出金元のキャッシュカードをかざし、振込ボタンを押すだけで振込が完了する。もちろん、被集金人がこの振込画面で出金元の口座番号、振込金額、振込指定日などを変更することも可能とする。また、振り込め詐欺などに悪用されないよう、集金モードで受け付けた情報のみ督促が可能とし、身元が明らかな集金人からしか督促を発行できないものとする。
【0055】
なお、以上の説明では、受取人に対して対面式で振込をする場面を中心に説明したが、本発明は、キャッシュカードをデビットカードとして使用する場合にも適用が可能である。すなわち、店頭で代金をデビットカードで支払うときに、店頭のカード読取装置にタッチする代わりに、自分のスマホに店の売上を集金する口座の情報を記憶した振込カードなどをタッチしてもらい、さらに、サインをする代わりに、自分のキャッシュカードをスマホにタッチすることで、上記の資金移動システムと同様の仕組みで支払を済ませることができる。このようにすることで、店頭の端末から自分のキャッシュカードの情報が漏れる危険性を減少させることができる。
【0056】
(実施形態の効果)
本発明の実施形態によれば、第1に、暗証カード(契約者カード)やワンタイムパスワードの表示機器を持ち歩くことなく、ATMで使用しているキャッシュカードでインターネットバンキングの振込が可能となる。特に、外出先で振込が発生するような場面では非常に有効である。振込は、振込先の人間と対面することが前提となるが、逆に取引の安全性が高まる。
【0057】
第2に、第二暗証は、現在、広く使われている乱数表の場合、乱数表の数字の桁数を増やしたり、乱数表全体を更新したりすることもできるのでセキュリティが高まる。
【0058】
第3に、第二暗証は、現在、広く使われているワンタイムパスワードであってもよいので、ワンタイムパスワードの認証の仕組みをそのまま使用できる。
【0059】
第4に、本システムは、集金モードを備えるので、振込人の振込作業のためだけでなく、多数の人間から集金を受取る集金人の集金管理作業をサポートすることができる。集金モードでは振込が実行されるわけではないので、振り込め詐欺の対策としても有用である。
【0060】
第5に、集金モードにおいて、集金管理手段が、振込予約の期日が超過しても実行されない振込予約に対して、振込予約をした被集金人に対して督促(請求)を発行することができる。
【0061】
第6に、集金管理手段は、上記の督促の手段として、振込予定金額にマイナス符号を付けたマイナスの振込金額を含んだ振込画面を生成することができる。このようにすることで、督促用の画面やメニューなどを新たに作成する手間が省け、督促を受け取った被集金人は、生成された振込画面から簡単に振込をすることができる。
【0062】
以上、実施形態を用いて本発明を説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施形態に記載の範囲に限定されないことは言うまでもない。上記実施形態に、多様な変更又は改良を加えることが可能であることが当業者に明らかである。またその様な変更又は改良を加えた形態も本発明の技術的範囲に含まれ得ることが、特許請求の範囲の記載から明らかである。なお、上記の実施形態では、本発明を物の発明として、インターネットバンキングでの資金移動用の端末のプログラムについて説明したが、本発明は、資金移動方法の発明、口座情報及び第二暗証を記憶するキャッシュカードの発明としても捉えることもできる。