【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、肥料を収容する施肥ホッパ(1)と、繰出ロール(2)の回転によって前記施肥ホッパ(1)から供給される肥料を繰出す繰出装置(3)と、ブロワ(4)からの送風を通して、前記繰出装置(3)から繰出される肥料を受けて施肥ホース(5)へ送風搬送させる送風筒(6)とを構成する施肥装置において、
前記繰出装置(3)の繰出口(7)と、送風筒(6)との間に、螺旋軸(8)の周面に螺旋面を連続させて形成し、且つこの螺旋軸(8)方向に沿って連続する螺旋面を形成する螺旋翼(9)を有した押出螺旋(10)と、該押出螺旋(10)を押出筒(12)内部に嵌合させた状態で回転して前記繰出口(7)から供給される肥料を押出口(11)へ押出すように軸装する押出筒(12)と、該押出筒(12)の押出口(11)から押し出される肥料を受けて前記送風筒(6)上周部の供給口(13)に供給する供給ホッパ(14)とを配置して、前記繰出口(7)から流下される肥料を押出螺旋(10)の回転で押出しながら送風筒(6)へ供給
し、
前記施肥ホッパ(1)直下のホッパ出口(15)と、繰出装置(3)直下の繰出口(7)と、押出筒(12)上側の押込口(16)と、及び前記ブロワ(4)の送風を各送風筒(6)へ案内するエアダクト(17)とを、上下方向に亘って重合形態に配置構成し、これら押出筒(12)乃至前記各送風筒(6)に連通送風するエアダクト(17)の前側部には、運転席(18)後側の左右リアフェンダ(19)間に亘るリアフロア(20)を構成し、前記各押出筒(12)後端部の螺旋軸(8)後端部に、左右横方向に亘る連動軸(21)を連動し、各送風筒(6)の後端部に施肥ホース(5)を着脱可能に連結することを特徴とする施肥装置とする。
【0006】
繰出装置(3)から繰出される繰出口(7)の肥料は、押出螺旋(10)を有した押出筒(12)の押込口(16)に供給されて、この押出螺旋(10)の回転によって押出筒(12)内を後側部へ押出されて、押出口(11)から下側の送風筒(6)の供給ホッパ(14)の供給口(13)へ供給される。ブロワ(4)から吹出されるエアは、エアダクト(17)を通して各送風筒(6)へ分岐するように送風されて、前記供給口(13)からこの送風筒(6)へ供給される肥料を後側の施肥ホース(5)側へ噴送する。
【0007】
この送風筒(6)内へ吹込まれるエアは、一部上側の供給口(13)側へ吹込まれようとするも、この供給ホッパ(14)の上端の押出口(11)に連通する押出筒(12)内周面には、螺旋軸(8)と一体に形成されて回転する螺旋翼(9)の回転外周縁部を、これら押込口(16)と押出口(11)との間に形成の押出筒(12)内周面に接近させて回転する押出螺旋(10)と、この押出螺旋(10)の螺旋間隔部に嵌合させて押出移送される肥料とによって仕切られた形態にあるため、供給口(13)に吹込まれた風圧が直ちに上側繰出口(7)側へ吹き込まれたり、逃げ出すことは阻止されて、送風筒(6)における後側施肥ホース(5)側へのエア搬送力を効果的に維持する。
【0008】
そして、前記押出筒(12)における搬送を押螺旋(10)によって強制的に、画一的に行うものであるから、正確な施肥作用を行わせる。
【0009】
(削除)
【0010】
前記施肥ホッパ(1)から繰出ロール(2)の回転によって繰出される肥料は、ホッパ出口(15)から繰出口(7)、押込口(16)を経て押出筒(12)へ供給され、この押出筒(12)の後部寄りの供給口(13)に案内されて、送風筒(6)へ供給される。このため、肥料の繰出経路は略上下方向に直線状重合形態に並ぶ最短距離の形態にあって、肥料の繰出、施肥を迅速化することができる。
【0011】
最下段部に配置のエアダクト(17)は、リアフロア(20)の前側部に配置されて、施肥ホッパ(1)や、繰出装置(3)等の前側下部の足元スペースが広く開放された形態として、このリアフロア(20)上面の作業者の足元スペースを広くし、補給作業を行い易くする。
【0012】
また、多条施肥の各施肥装置の前側部には、連動軸(21)が、各螺旋軸(8)後端部を左右横方向に亘って配置されて連動構成される。
【0013】
そして、各送風筒(6)の後端部に各施肥ホース(5)を着脱可能に連結していることにより、車体後側部からの連動軸(21)、施肥ホース(5)等の着脱、清掃メンテナンス等を簡単に行うことができる。
【0014】
請求項
2に記載の発明は、前記エアダクト(17)、及び送風筒(6)をリアフロア(20)の下側に沿って設けたことを特徴とする請求項
1に記載の施肥装置とする。
【0015】
前記のように、上下方向に積層状形態に並ぶ施肥装置各部の機構部のうち、最下段のエアダクト(17)と、このエアダクト(17)の後側に連結する送風筒(6)がリアフロア(20)の下側部に横方向に沿って配置されることにより、このフロア(20)上面に突出する施肥装置部の高さが低位置になるので、リアフロア(20)に搭乗して作業するとき、補給作業が行い易くなる。
【0016】
また、これらエアダクト(20)や送風筒(6)が、リアフロア(20)上面に露出しないため、リアフロア(20)足元上面を広く、平坦面に形成して、作業移動を行い易くする。
【0017】
請求項
3に記載の発明は、前記送風筒(6)の後端部を、上側の押出筒(12)の後端部よりも後位に突出させて設け、これら押出筒(12)の前端部には、前記リアフロア(20)の上面側から押出螺旋(10)を挿脱可能に取付け、送風筒(6)の後端には、施肥ホース(5)を着脱可能に連結することを特徴とする請求項
1または
2に記載の施肥装置とする。
【0018】
施肥装置の最下段部に位置する送風筒(6)の後端部は、この上側部の押出筒(12)の後端部よりも後位に突出させているため、この送風筒(6)の後端部に着脱する施肥ホース(5)の着脱、清掃等のメンテナンス作業を行い易くする。
【0019】
また、押出筒(12)の前端部に着脱する押出螺旋(10)は、前側のリアフロア(20)上面側から押出筒(12)内へ出し入れして着脱操作を行い易くする。しかも、各螺旋軸(8)を連動する連動軸(21)は、前記送風筒(6)の前端部よりも上側位置においてギヤ連動する形態であるから、この連動軸(21)の着脱を邪魔することが防止され、メンテナンス性が向上する。
【0020】
(削除)
【0021】
(削除)
【発明の効果】
【0022】
請求項1に記載の発明は、ブロワ(4)から噴風される送風を送風筒(6)に通して施肥搬送するとき、送風筒(6)に送込まれる肥料の送風力を有効に維持して、施肥を効率的に、能率的に行わせることができる。
【0023】
また、送風筒(6)に吹込まれる風圧が、押出筒(12)内を経て押込口(16)側へ逆流して逃げ出すのを防止することができ、操出ロール(2)による肥料の操出を円滑に行わせることができ、押出螺旋(10)による押出作用を正確に、円滑に行わせる。
【0024】
そして、押出螺旋(10)と押出筒(12)の内周面との間の間隙部を狭くして、押出作用時の風圧の逃げを少なくして、送風力による肥料の搬送効果を有効に高めることができるので、送風筒(6)や、施肥ホース(5)等の施肥搬送経路における肥料詰りや、停滞等を防止して円滑で安定した施肥搬送を行わせることができる。
【0025】
また、施肥装置の前後方向幅の中心部であるホッパ出口(15)、繰出口(7)及び押込口(16)と、エアダクト(17)とを、上下方向に重合させて構成して、前後幅を狭くし、コンパクトな配置形態とする。このエアダクト(17)の後側に送風筒(6)を配置して、供給口(13)を連通させるため、エアダクト(17)と施肥ホッパ(1)との間の全高さを低くし、且つエアダクト(17)と施肥ホース(5)との間の間隔部を短くしコンパクトな構成とすることができる。
【0026】
また、各螺旋軸(8)後端部に対する連動軸(21)の構成を容易にし、これよりも後方へ突出する下段後部の送風筒(6)への施肥ホース(5)の着脱連結を容易化できる。
【0027】
そして、前記施肥ホース(5)よりも上方位置に設ける押出螺旋(10)で肥料を施肥ホース(5)まで移送することにより、搬送風の影響を抑えることができるので、施肥量を安定させることができる。
【0028】
請求項
2に記載の発明は、請求項
1に記載の発明の効果に加えて、エアダクト(17)、及び送風筒(6)をリアフロア(20)の下側に沿って設けるため、リアフロア(20)の足元部上面を広く形成して、補給作業者がリアフロア(20)上面に立ち易く、補給作業を行い易くする。又、リアフロア(20)上面の施肥装置の突出高さを低くして、コンパクト化して、補給作業を容易化する。
【0029】
請求項
3に記載の発明は、請求項
1または
2に記載の発明の効果に加えて、送風筒(6)の後端部が、上側の押出筒(12)の後端部よりも後側へ突出した形態であるから、押出筒(12)の押出螺旋軸(8)のリアフロア(20)上面からの着脱を容易、簡単に行うことができると共に、送風筒(6)に対する施肥ホース(5)の着脱を後方から容易に行うことができる。
【0030】
また、前記送風エアダクト(17)をリアフロア(20)の下側に配置する形態であっても、各送風筒(6)の後端を後方に突出させて、施肥ホース(5)の着脱を容易化する。
【0031】
(削除)