(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6645820
(24)【登録日】2020年1月14日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】水中不分離性モルタル組成物
(51)【国際特許分類】
C04B 28/02 20060101AFI20200203BHJP
C04B 24/26 20060101ALI20200203BHJP
C04B 24/30 20060101ALI20200203BHJP
C04B 24/38 20060101ALI20200203BHJP
C04B 111/70 20060101ALN20200203BHJP
C04B 111/74 20060101ALN20200203BHJP
【FI】
C04B28/02
C04B24/26 E
C04B24/30 D
C04B24/38 D
C04B111:70
C04B111:74
【請求項の数】7
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-248464(P2015-248464)
(22)【出願日】2015年12月21日
(65)【公開番号】特開2017-114692(P2017-114692A)
(43)【公開日】2017年6月29日
【審査請求日】2018年10月29日
(73)【特許権者】
【識別番号】501173461
【氏名又は名称】太平洋マテリアル株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000084
【氏名又は名称】特許業務法人アルガ特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100077562
【弁理士】
【氏名又は名称】高野 登志雄
(74)【代理人】
【識別番号】100096736
【弁理士】
【氏名又は名称】中嶋 俊夫
(74)【代理人】
【識別番号】100117156
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 正樹
(74)【代理人】
【識別番号】100111028
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 博人
(72)【発明者】
【氏名】赤江 信哉
【審査官】
手島 理
(56)【参考文献】
【文献】
特開2009−161387(JP,A)
【文献】
特開昭61−178455(JP,A)
【文献】
特開2014−070009(JP,A)
【文献】
特開2014−196224(JP,A)
【文献】
特開2011−102222(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C04B 2/00− 32/02
C04B 40/00− 40/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
セメント、細骨材、ポリカルボン酸系減水剤及び増粘剤を含有する水中不分離性モルタル組成物であって、
セメントとして、普通ポルトランドセメント及び早強ポルトランドセメントを含み、早強ポルトランドセメントに対する普通ポルトランドセメントの質量比が15/85〜85/15であり、
ポリカルボン酸系減水剤が、化学成分として、アルカリ金属及びカルシウムを含むアルカリ土類金属からそれぞれ1種類以上の成分を含有することを特徴とする水中不分離性モルタル組成物。
【請求項2】
さらにメラミン系減水剤を含有する請求項1に記載の水中不分離性モルタル組成物。
【請求項3】
セメント100質量部に対して、細骨材30〜125質量部、メラミン系減水剤0.5〜1.5質量部、ポリカルボン酸系減水剤0.5〜1.3質量部及び増粘剤0.3〜0.6質量部含有する請求項2に記載の水中不分離性モルタル組成物。
【請求項4】
さらに膨張材を含有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の水中不分離性モルタル組成物。
【請求項5】
さらに消泡剤を含有する請求項1〜4のいずれか1項に記載の水中不分離性モルタル組成物。
【請求項6】
さらに発泡剤を含有する請求項1〜5のいずれか1項に記載の水中不分離性モルタル組成物。
【請求項7】
凝結時間の終結が16時間以内となる請求項1〜6のいずれか1項に記載の水中不分離性グラウトモルタル組成物。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、土木・建築業界において、主に水中グラウトに使用される水中不分離性モルタル組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
橋脚や橋台などの構造物を水中に構築する際、モルタル・コンクリートを水中に打設することがある。水中への打設に適したモルタル・コンクリートとして水中不分離モルタル・コンクリートが知られている。この水中不分離モルタル・コンクリートは充填性が良好なため充填にバイブレータを必要としない。また、水に溶け難いため汚濁の発生を抑制した施工が可能である。
水中不分離モルタル・コンクリートとしては、水中不分離混和剤をベースとなるモルタル又はコンクリートに添加し練混ぜたものが知られている。この水中不分離混和剤としては、水溶性セルロースエーテル系の高分子材料が用いられている(特許文献1)。
また、ベースコンクリートに水中不分離混和剤を海水に添加したスラリーを混合して練混ぜ、亜硝酸塩系混和剤を添加し、凝結時間を短縮した水中不分離性コンクリートも提案されている(特許文献2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平07−138055号公報
【特許文献2】特開2013−177276公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、水中不分離モルタル・コンクリートは、通常ベースとなるモルタル・コンクリートよりも減水剤の添加量が多いこと、及び、水中不分離混和剤の特性から、通常のモルタル・コンクリートよりも凝結時間に時間を要してしまうことが問題であった。このため、打設した水中不分離モルタル・コンクリートの凝結前に水の流れが生じてしまうと、モルタル・コンクリートの流失が生じてしまう恐れがある。また、凝結時間の遅延により、作業工程の延長の恐れがある。また、海水が使用できる場所であれば、特許文献2のような手段により、解決出来うるが、海水が使用できない場所(河川、湖沼等)の水中打設には、不向きであり、限定的なものであった。
【0005】
従って、本発明の課題は、海、河川等に拘わらず、水中打設が必要である様々な場所において打設可能であり且つ凝結時間を短縮し、初期強度発現性が良好な水中不分離性モルタル組成物を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
そこで、本発明者は、前記課題を解決すべく種々検討した結果、セメント、細骨材、ポリカルボン酸系減水剤及び増粘剤を含有し、かつポリカルボン酸系減水剤としてアルカリ金属とアルカリ土類金属の両者を含有する減水剤を用いれば、凝結時間を短縮でき、かつ初期強度発現性が向上することを見出し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は、次の〔1〕〜〔7〕を提供するものである。
【0008】
〔1〕セメント、細骨材、ポリカルボン酸系減水剤及び増粘剤を含有する水中不分離性モルタル組成物であって、
セメントとして、普通ポルトランドセメント及び早強ポルトランドセメントを含み、早強ポルトランドセメントに対する普通ポルトランドセメントの質量比が15/85〜85/15であり、
ポリカルボン酸系減水剤が、化学成分として、アルカリ金属及び
カルシウムを含むアルカリ土類金属からそれぞれ1種類以上の成分を含有することを特徴とする水中不分離性モルタル組成物。
〔
2〕さらにメラミン系減水剤を含有する
〔1〕に記載の水中不分離性モルタル組成物。
〔
3〕セメント100質量部に対して、細骨材30〜125質量部、メラミン系減水剤0.5〜1.5質量部、ポリカルボン酸系減水剤0.5〜1.3質量部及び増粘剤0.3〜0.6質量部含有する〔
2〕に記載の水中不分離性モルタル組成物。
〔
4〕さらに膨張材を含有する〔1〕〜〔
3〕のいずれかに記載の水中不分離性モルタル組成物。
〔5〕さらに消泡剤を含有する〔1〕〜〔4〕のいずれかに記載の水中不分離性モルタル組成物。
〔6〕さらに発泡剤を含有する〔1〕〜〔5〕のいずれかに記載の水中不分離性モルタル組成物。
〔7〕凝結時間の終結が16時間以内となる〔1〕〜〔6〕のいずれかに記載の水中不分離性グラウトモルタル組成物。
【発明の効果】
【0009】
本発明の水中不分離性モルタル組成物を用いれば、海、河川等に拘わらず、水中打設が必要である様々な場所において打設可能であり且つ凝結時間を短縮し、初期強度発現性が良好なモルタルを形成できる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の水中不分離性モルタル組成物は、セメント、細骨材、ポリカルボン酸系減水剤及び増粘剤を含有してなり、ポリカルボン酸系減水剤が化学成分として、アルカリ金属及びアルカリ土類金属からそれぞれ1種類以上の成分を含有することを特徴とする。
【0011】
本発明で使用するポリカルボン酸系減水剤は、化学成分としてアルカリ金属及びアルカリ土類金属から、それぞれ1種類以上の成分を含有する。例えば、アルカリ金属の場合、リチウム、ナトリウム、カリウム等が挙げられ、アルカリ土類金属の場合、マグネシウム、カルシウム等が挙げられる。含有する成分がアルカリ金属のみの場合、又はアルカリ土類金属のみの場合、凝結遅延をする恐れがある。一方、アルカリ金属及びアルカリ土類金属をそれぞれ1種類以上含有する場合、凝結遅延を改善する効果があり、好ましい。該アルカリ土類金属がカルシウムであれば、さらに好ましい。
【0012】
本発明で使用するポリカルボン酸系減水剤の形態は、液状、粉末状の何れのものも使用できる。
また、ポリカルボン酸系減水剤の使用量は、適正な流動性を得る点及び凝結時間の遅延や強度低下を防止する点から、セメント100質量部に対して、0.5〜1.3質量部が好ましい。より好ましくは、0.55〜1.1質量部である。
【0013】
本発明では、さらにメラミン系減水剤及びポリカルボン酸系減水剤を併用して使用することが好ましい。メラミン系減水剤は保持時間確保の点において、効果的である。
本発明で使用するメラミン系減水剤の形態は、液状、粉末状何れのものも使用できる。また、メラミン系減水剤の使用量は、適正な流動性を得る点及び凝結時間の遅延や強度低下を防止する点から、セメント100質量部に対して、0.5〜1.5質量部が好ましい。より好ましくは、0.65〜1.3質量部である。
【0014】
本発明で使用するセメントとしては、普通、早強、超早強、低熱、及び中庸熱等の各種ポルトランドセメント、これらポルトランドセメントに、高炉スラグ、フライアッシュ、又はシリカを混合した各種混合セメント、各種の産業廃棄物を主原料として製造されるエコセメントなどが挙げられ、これらのうちの1種又は2種以上が使用可能である。本発明では、強度発現性や材料分離抵抗性の観点から、普通ポルトランドセメントや早強ポルトランドセメントを選定することが好ましい。
また、普通ポルトランドセメントと早強ポルトランドセメントを併用することがより好ましく、普通ポルトランドセメントと早強ポルトランドセメントの質量比は、良好な水中不分離性を得る点、凝結時間の遅延防止、初期強度発現性の点から15/85〜85/15が好ましい。より好ましくは質量比が20/80〜80/20である。
【0015】
本発明では水中不分離性を付与するため増粘剤を使用する。増粘剤としては、水溶性のセルロース系、アクリル系、グアーガム系などが使用でき、これらの1種又は2種以上の使用が可能である。少量で水中不分離性が高いことから水溶性セルロースが好ましい。水溶性セルロースとしては、セルロース系高分子化合物、例えば、カルボキシメチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の水溶性セルロースエーテルが好ましいが、特に限定されない。
上記増粘剤の使用量は、適正な水中不分離性を得る点、粘性保持、良好な流動性を維持する点からセメント100質量部に対して、0.3〜0.6質量部が好ましい。より好ましくは、0.35〜0.5質量部である。
【0016】
本発明ではさらに細骨材を使用する。細骨材としては、例えば、川砂、海砂、山砂、砕砂、人工細骨材、スラグ細骨材、再生細骨材等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の使用が可能である。モルタルが高い流動性を得ることから、公称呼び寸法10mmの篩に留まる粒子が1質量%未満であることが好ましく、公称呼び寸法5mmの篩に留まる粒子が1質量%未満であることがより好ましい。
細骨材の使用量は、大量打設した際に良好な水中不分離性を得る点、熱ひび割れの発生を防止する点、充分な圧縮強度を得る点から、セメント100質量部に対して、30〜125質量部が好ましい。より好ましくは、50〜100質量部である。
【0017】
本発明に係わるグラウトモルタルは、主に、水中に打設するものであるが、気中で打設することもあり、その際の乾燥収縮を補償し、ひび割れの発生を抑制する効果は特に大きいものである。そのような際の乾燥収縮を補償する点から膨張材を使用するのが好ましい。膨張材としては、水和反応により、エトリンガイトや水酸化カルシウムを生成するものであればよく、カルシウムサルフォアルミネート系膨張材、カルシウムアルミノフェライト系膨張材、生石灰系膨張材、及び石膏系膨張材等が挙げられ、これらの1種又は2種以上が使用可能である。このうち、生石灰系膨張材がより好ましい。
膨張材の粉末度は、流動性を確保する点から、ブレーン比表面積(以下、ブレーン値という)で2000〜6000cm
2/gが好ましく、2500〜5000cm
2/gがより好ましい。
膨張材の使用量は、適性な膨張性状を得る点から、セメント100質量部に対して、0.5〜3.5質量部が好ましい。より好ましくは、0.7〜3.2質量部である。
【0018】
本発明では連行した空気を消泡させ、空気連行からくる強度低下を防止する目的で消泡剤を使用する。その形態は減水剤と同様、液状、粉末状の何れのものも使用できる。
消泡剤の使用量は、セメント100質量部に対して、0.05〜0.3質量部が好ましい。
【0019】
本発明の水中不分離性モルタル組成物をグラウト材として利用する場合、構造物と一体化させるためや、まだ固まらない状態のグラウトモルタルが沈下や収縮するのを抑止するために発泡剤を使用する。発泡剤としては、アルミニウム粉末や過酸化物質等が挙げられ、アルミニウム粉末の使用が好ましい。
発泡剤の使用量は、セメント100質量部に対して、0.005〜0.015質量部が好ましい。
【0020】
水の使用量は、各材料の配合割合によって変化するため特に限定されるものではないが、流動性の確保と凝結時間の遅延防止の点から、水固体比で23.0〜28.0%が好ましく、24.5〜26.5%がより好ましい。ここで、水固体比とは、水中不分離性モルタル組成物中の固体(粉体及び骨材の合計量)の質量(P)に対する混練に用いる水の質量(W)の比率(W/P)である。
【0021】
本発明の水中不分離性モルタル組成物は水と混練して用いる。水と混練する方法は特に限定されず、例えば、水に本発明の水中不分離性モルタル組成物を全量加えて混練する方法、水に水中不分離成分の混和剤を添加し、その後セメント、細骨材を混練し、モルタルを作製する方法等がある。また、混練に用いる器具や混練装置も特に限定されないが、ミキサを用いることで量を多く混練出来るため好ましい。用いることの出来るミキサとしては連続式ミキサでもバッチ式ミキサでも良く、例えば、パン型コンクリートミキサ、パグミル型コンクリートミキサ、重力式コンクリートミキサ、グラウトミキサ、ハンドミキサ、左官ミキサ等が挙げられる。
本発明の水中不分離性モルタル組成物を用いたモルタルは、凝結時間の終結が16時間以内となるのが好ましい。
【実施例】
【0022】
以下、実施例に基づいて本発明をさらに説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。
【0023】
実施例1
[使用材料]
使用材料を表1に示した。水以外の材料はいずれも固体成分である。また、使用したポリカルボン酸系減水剤(PC−1〜PC−8)を表2に示した。ポリカルボン酸系減水剤中の含有成分については、蛍光X線分析により評価した。但し、アルカリ金属及びアルカリ土類金属成分について0.01mol/g(アルカリ金属及びアルカリ土類金属酸化物としてmol換算)未満の場合、含有成分と見なさないものとした。
【0024】
【表1】
【0025】
【表2】
【0026】
【表3】
【0027】
[配合設計]
セメント100質量部に対して、膨張材2質量部、消泡剤0.1質量部、発泡剤0.007質量部とし、それ以外の使用材料を表3に示す配合割合となるように配合設計した。
【0028】
[モルタル作製]
20℃条件下において、配合設計し混合した(水は除く)モルタル組成物を水の入ったステンレス製円筒容器に投入し、ハンドミキサで120秒撹拌し、モルタルを作製した。なお、水固体比を25.5%とした。
作製したモルタルを以下に示す評価試験方法により、20℃条件下で評価した。
【0029】
[流動性試験]
JIS R 5201「セメントの物理試験方法」11.「フロー試験」(ただし、15打の落下運動は行わず、引き抜きフローとする)に準じて、テーブルフロー値を測定した。流動性の指標は、練り上り直後のテーブルフロー値が200mm以上とした。また、テーブルフロー値の測定は、フローコーンを引き抜き後、5分経過後のテーブルフロー値とした。
【0030】
[水中不分離性]
土木学会「水中不分離性コンクリート設計施工指針(案)」付属書2「水中不分離性コンクリートの水中不分離度試験方法(案)」に準じて、懸濁物質量を測定した。水中不分離度の指標は、土木学会規準コンクリート用水中不分離性混和剤品質規格(案)に示されている懸濁物質量50mg/L以下とした。
【0031】
[凝結試験]
JIS A 1147「コンクリートの凝結時間試験方法」に準じ、凝結時間を測定した。
[圧縮強度試験]
JSCE−G−541「充填モルタルの圧縮強度試験」に準じ、水中作製供試体の作り方は、JSCE−F−504に準じ、材齢24時間における圧縮強度を測定した。なお、供試体の寸法は、直径50mm、高さ100mmとした。
【0032】
試験結果を表4に示した。セメント、細骨材、ポリカルボン酸系減水剤及び増粘剤を含有する水中不分離性モルタル組成物であって、当該ポリカルボン酸系減水剤が化学成分として、アルカリ金属及びアルカリ土類金属からそれぞれ少なくとも1種類以上の成分を含むものであれば、凝結時間の終結が16時間以内を満足し、初期強度発現性が良好である(No.1−1、2〜5、9)。それに対して、No.6〜8、No.10、11は凝結時間の終結が16時間以内を満足せず、初期強度発現性が低い。
【0033】
【表4】
【0034】
実施例2
セメント100質量部に対して、膨張材2質量部、消泡剤0.1質量部、発泡剤0.007質量部とし、それ以外の使用材料を表5に示す配合割合となるように配合設計した。また、上記同様の評価試験を行った。
【0035】
【表5】
【0036】
試験結果を表6に示した。セメント100質量部に対して、細骨材30〜125質量部、メラミン系減水剤0.5〜1.5質量部、ポリカルボン酸系減水剤0.5〜1.3質量部及び増粘剤0.3〜0.6質量部であれば、凝結時間の終結が16時間以内を満足し、初期強度発現性が良好である(No.1−4〜1−11)。また、早強強ポルトランドセメントに対する普通ポルトランドセメントの質量比が15/85〜85/15であれば、同様に凝結時間の終結が16時間以内を満足し、初期強度発現性が良好である(No.1−2、1−3)。
【0037】
【表6】