特許第6645835号(P6645835)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6645835
(24)【登録日】2020年1月14日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】オートテンショナ
(51)【国際特許分類】
   F16H 7/12 20060101AFI20200203BHJP
【FI】
   F16H7/12 A
【請求項の数】3
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2016-807(P2016-807)
(22)【出願日】2016年1月6日
(65)【公開番号】特開2017-122470(P2017-122470A)
(43)【公開日】2017年7月13日
【審査請求日】2018年11月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000005061
【氏名又は名称】バンドー化学株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001427
【氏名又は名称】特許業務法人前田特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鹿室 俊二
【審査官】 小川 克久
(56)【参考文献】
【文献】 実開昭56−084147(JP,U)
【文献】 実開平03−088038(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16H 7/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
支持体と、
上記支持体に基端部で揺動可能に支持されたアームと、
上記アームの先端部に回転可能に軸支され、外周面でベルトに接触するテンションプーリと、
上記支持体と上記アームの先端部との間に連結され、上記テンションプーリが外周面でベルトを押圧してベルト張力を発生させるように上記アームを回動付勢する引張バネとを備えたオートテンショナであって、
上記引張バネには、カバーが当該引張バネを径方向内側に締め付けるように装着され
上記カバーとアームの先端部との一方には、円柱状の突出部が形成され、
上記カバーとアームの先端部との他方には、嵌合部が形成され、
上記突出部が上記嵌合部に内側から嵌合することで上記カバーのバネ長手方向への移動
を阻止することを特徴とするオートテンショナ。
【請求項2】
請求項1に記載のオートテンショナにおいて、
上記アームは、先端部に挿通孔が形成されたアーム本体と、上記アーム本体の先端部に取り付けられたアーム側部材と、円柱状の頭部及び上記頭部の一端面から突出する軸部を有し、上記軸部の先端部が上記アーム本体の挿通孔に挿通され、かつ上記軸部の基端部が上記アーム側部材に串刺し状に挿通されたアーム側挿通部材とを備え、
上記アーム側挿通部材の頭部が、上記突出部を構成していることを特徴とするオートテンショナ。
【請求項3】
請求項1又は請求項2に記載のオートテンショナにおいて、
上記カバーの内周側の角部にアール部又は面取り部が形成されていることを特徴とするオートテンショナ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テンションプーリの外周面でベルトを押圧してベルト張力を発生させるオートテンショナに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、支持体と、該支持体に基端部で揺動可能に支持されたアームと、上記アームの先端部に回転可能に軸支され、外周面でベルトに接触するテンションプーリと、上記支持体と上記アームとの間に連結され、上記テンションプーリが外周面でベルトを押圧してベルト張力を発生させるように上記アームを回動付勢する引張バネとを備えたオートテンショナが開示されている。
【0003】
特許文献2には、アーム及びテンションプーリをそれぞれ1対ずつ設け、両アームを回動付勢する引張バネを両テンションプーリ間に連結したオートテンショナが開示されている。このオートテンショナでは、一方のアームに回動可能に支持された円筒状の第1バネガイドと、他方のアームに回動可能に支持され、かつ第1バネガイドよりも大径の円筒状の第2バネガイドとを引張バネに装着し、第2バネガイドの内周面に第1バネガイドの外周面に摺接するようにダンパを配設している。これにより、ベルト走行時にベルトの張力が急に大きく変動して各アームが回動しても、両バネガイドのスライドがダンパにより抵抗を受けることで各アームの回動が減衰され、アームの過渡振動が防止される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開昭61−218857号公報
【特許文献2】特開2004−84772号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1では、ベルトの張力の急な変動により生じるアームの過渡振動に対し、何ら対策を講じていない。したがって、ベルト走行が不安定になったり、引張バネが損傷又は破損するおそれがある。
【0006】
また、特許文献2では、アームの過渡振動が防止され、ベルト走行が安定するとともに引張バネの損傷や破損が防止されるが、複数のカバー及びダンパが必要となるので、部品点数が増大するとともに組付け作業が複雑であり、製造コストの増大を招く。
【0007】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ベルト走行を安定させるとともに、引張バネの損傷や破損を防止し、かつオートテンショナの製造コストを削減することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記の目的を達成するため、本発明は、引張バネをカバーで径方向内側に締め付けるようにしたことを特徴とする。
【0009】
具体的には、本発明は、支持体と、上記支持体に基端部で揺動可能に支持されたアームと、上記アームの先端部に回転可能に軸支され、外周面でベルトに接触するテンションプーリと、上記支持体と上記アームの先端部との間に連結され、上記テンションプーリが外周面でベルトを押圧してベルト張力を発生させるように上記アームを回動付勢する引張バネとを備えたオートテンショナを対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0010】
すなわち、第1の発明は、上記引張バネには、カバーが当該引張バネを径方向内側に締め付けるように装着され、上記カバーとアームの先端部との一方には、円柱状の突出部が形成され、上記カバーとアームの先端部との他方には、嵌合部が形成され、上記突出部が上記嵌合部に内側から嵌合することで上記カバーのバネ長手方向への移動を阻止することを特徴とする。
【0011】
これにより、カバーの緊迫力により引張バネが伸縮しにくくなり、アームの振動が減衰されるので、アームの過渡振動が防止され、ベルト走行が安定するともに、引張バネの損傷や破損が防止される。
【0012】
また、特許文献2と比べ、カバーだけを引張バネに装着すればよく、複数のバネガイドを引張バネに装着する手間や、バネガイドの内側にダンパを取り付ける手間が必要ないので、組付け作業を容易にするとともに部品点数を削減できる。
【0013】
また、カバーのバネ長手方向への移動による引張バネからの離脱が阻止されるので、外力や引張バネの振動によるカバーの脱落が防止される。したがって、アームの過渡振動をより確実に継続的に防止できる。
【0014】
また、第2の発明は、上記アームは、先端部に挿通孔が形成されたアーム本体と、上記アーム本体の先端部に取り付けられたアーム側部材と、円柱状の頭部及び上記頭部の一端面から突出する軸部を有し、上記軸部の先端部が上記アーム本体の挿通孔に挿通され、かつ上記軸部の基端部が上記アーム側部材に串刺し状に挿通されたアーム側挿通部材とを備え、上記アーム側挿通部材の頭部が、上記突出部を構成していることを特徴とする。
【0015】
また、第3の発明は、上記カバーの内周側の角部にアール部又は面取り部が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
本発明によれば、ベルト走行を安定させるとともに、引張バネの損傷や破損を防止でき、かつオートテンショナの製造コストを削減できる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の実施形態に係るオートテンショナを備えた伝動ベルト装置の概略正面図である。
図2】オートテンショナを後側から見た斜視図である。
図3図2のIII−III線における断面図である。
図4】カバーを取り付ける前の図2相当図である。
図5】カバーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0019】
図1は、伝動ベルト装置1を示す。この伝動ベルト装置1は、駆動プーリ3と従動プーリ5とを備え、これら駆動プーリ3及び従動プーリ5には、平ベルトである伝動ベルト7が巻き掛けられ、駆動プーリ3の動力が従動プーリ5に伝達される。
【0020】
駆動プーリ3と従動プーリ5との間には、伝動ベルト7の張力を調整するための本発明の実施形態に係るオートテンショナ9が配設されている。このオートテンショナ9は、図2図4にも示すように、支持体としてのブラケット10と、該ブラケット10に基端部で揺動可能に支持されたアーム12と、該アーム12の先端部に回動可能に軸支され、外周面で伝動ベルト7に接触するテンションプーリ15とを備えている。なお、テンションプーリ15は、伝動ベルト7の蛇行や片寄り走行を防止する蛇行制御機能を備えたものであって、例えば、特開2005−121205号公報に記載のものが適用される。
【0021】
ブラケット10は、金属製のブラケット本体11を備え、該ブラケット本体11は、一端から他端に向けて徐々に幅広となる長尺板状の長板部11aを有している。該長板部11aの幅狭側の端部には、円形の第1貫通孔11bが形成されている一方、該長板部11aの幅広側の端部には、上記第1貫通孔11bよりも大径の円形の第2貫通孔11cが形成されている。長板部11aの一方の面における第1貫通孔11bの周縁部には、筒状の突出部11eが一体に突設され、該突出部11eの内側には、第1貫通孔11bに連通する連通孔11dが形成されている。
【0022】
ブラケット本体11の突出部11eには、第1ブラケット側部材21と、第2ブラケット側部材23と、ブラケット側挿通部材25とが取り付けられている。これら第1ブラケット側部材21、第2ブラケット側部材23及びブラケット側挿通部材25は、それぞれ金属からなる。第1ブラケット側部材21及び第2ブラケット側部材23は、それぞれ円環板状に形成され、第2ブラケット側部材23が第1ブラケット側部材21よりも大径に形成されている。ブラケット側挿通部材25は、円柱状の頭部25a、及び該頭部25aの一端面の中央部から垂直に突出する丸棒状の軸部25bからなる。第1ブラケット側部材21を第2ブラケット側部材23よりもブラケット本体11の突出部11e側に配置した状態で、ブラケット側挿通部材25の軸部25bの基端部が、第1ブラケット側部材21及び第2ブラケット側部材23に串刺し状に挿通されて内側から嵌合している。また、ブラケット側挿通部材25の軸部25bの先端部が、上記ブラケット本体11の連通孔11d及び第1貫通孔11bに突出部11eの先端側から挿通されて内側から嵌合している。上記ブラケット本体11、第1ブラケット側部材21、第2ブラケット側部材23及びブラケット側挿通部材25でブラケット10が構成されている。
【0023】
上記アーム12は、金属製のアーム本体13を備え、該アーム本体13は、一端から他端に向けて徐々に幅広となる長尺板状の長板部13aを有している。該長板部13aの幅狭側の端部には、筒状のスピンドル部13bが厚さ方向一方に向けて一体に突設され、該スピンドル部13bが上記ブラケット10の第2貫通孔11cに回動可能に挿入されることで、アーム12がブラケット10に回動可能に支持されている。したがって、スピンドル部13b形成箇所、すなわち長板部13aの幅狭側の端部がアーム12の基端部を構成している。また、長板部13aの幅広側の端部には、反スピンドル部13b突設側に突出する平面視円形状の凸部13c’が形成され、該凸部13c’の突出側の面には、平面視円形状の凹部13c’’が形成され、該凹部13c’’底面の中央部には、ボルト孔13cが貫通形成されている。さらに、長板部13aの幅広側の端部には、長板部13aと面一をなす板状の膨出部13d,13d’が幅方向両側に膨出形成され、一方の膨出部13dには、挿通孔13eが貫通形成されている。
【0024】
アーム本体13の膨出部13dには、第1アーム側部材27と、第2アーム側部材29と、第3アーム側部材30と、アーム側挿通部材31とがスピンドル部13b突設側から取り付けられている。これら第1アーム側部材27、第2アーム側部材29、第3アーム側部材30及びアーム側挿通部材31は、それぞれ金属からなる。第1アーム側部材27は、筒状に形成され、第2アーム側部材29及び第3アーム側部材30は、それぞれ円環板状に形成されている。また、第1アーム側部材27と第3アーム側部材30とは、径方向の長さがほぼ等しく形成され、第2アーム側部材29は第1アーム側部材27及び第3アーム側部材30よりも小径に形成されている。アーム側挿通部材31は、円柱状の突出部としての頭部31a及び該頭部31aの一端面の中央部から垂直に突出する丸棒状の軸部31bからなる。第1アーム側部材27、第2アーム側部材29及び第3アーム側部材30をアーム本体13側から順に配置した状態で、アーム側挿通部材31の軸部31bの基端部が、第1アーム側部材27、第2アーム側部材29及び第3アーム側部材30に串刺し状に挿通されて内側から嵌合している。また、アーム側挿通部材31の軸部31bの先端部が、アーム本体13の膨出部13dの挿通孔13eに挿通されて内側から嵌合している。上記アーム本体13,第1アーム側部材27、第2アーム側部材29、第3アーム側部材30及びアーム側挿通部材31でアーム12が構成されている。
【0025】
上記テンションプーリ15は、伝動ベルト7の巻き掛けられるプーリ本体15aと、プーリ本体15aをベアリング15bを介して回転自在に支持する筒状の軸部材15cと、プーリ本体15a及び軸部材15cを揺動自在に支持する支持手段15dとを備えている。支持手段15dは、ボルト孔15eを有する支持ロッド15fとピン15gとからなり、上記アーム12のボルト孔13cにボルト17をスピンドル部13b突設側から挿通し、該ボルト17の先端部を上記支持ロッド15fのボルト孔15eに挿入して締結することで、テンションプーリ15がアーム12に回動可能に軸支されている。
【0026】
上記ブラケット10と上記アーム12の先端部との間には、引張バネ19が伸装状態で連結されている。この引張バネ19により、アーム12の先端部をブラケット本体11の幅狭側の一端に近付けるように、つまり図1における反時計回り方向に回動付勢し、テンションプーリ15が外周面で伝動ベルト7を押圧してベルト張力を発生させている。
【0027】
引張バネ19の一端部は、ブラケット10の第1ブラケット側部材21の外周面に巻き付けられている。第2ブラケット側部材23の外周部及びブラケット本体11の突出部11eの外周部は、第1ブラケット側部材21の外周面よりも外周側に位置し、引張バネ19の第1ブラケット側部材21からの抜けを阻止している。
【0028】
一方、引張バネ19の他端部は、アーム12の第2アーム側部材29の外周面に巻き付けられている。第1アーム側部材27の外周部及び第3アーム側部材30の外周部は、第2アーム側部材29の外周面よりも外周側に位置し、引張バネ19の第2アーム側部材29からの抜けを阻止している。
【0029】
また、上記引張バネ19には、断面C字状に屈曲して延びる板状の本体部33aを有するカバー33が、その本体部33aで引張バネ19の巻回部分を長手方向(巻回軸方向)全体に亘って覆うように装着されている。なお、カバー33は、ナイロン等の樹脂からなる。上記カバー33の本体部33aの開放側には開口部33bが形成され、該開口部33bから上記引張バネ19の巻回部分の周方向略3分の1(周方向一部)が長手方向全体に亘って露出している。上記カバー33の本体部33aの長手方向一端の中央部には、該本体部33aと段差なく連続するように断面円弧状に屈曲する板状の取付部33cが突設されている。この取付部33cには、取付孔33dを有する筒状の嵌合部としてのボス部33eが内側に突出するように形成されている。該ボス部33eには、上記アーム12のアーム側挿通部材31の頭部31aが内側から嵌合(係合)することで、カバー33のバネ長手方向への移動を阻止している。また、カバー33の長手方向両端面と内周面との角部には、全長に亘ってアール部33fが形成されている。
【0030】
上記引張バネ19に何も荷重をかけていないときの引張バネ19の直径は、カバー33の本体部33aの内径よりも若干大きく設定されている。したがって、上述のようにカバー33を引張バネ19に装着した状態で、カバー33の本体部33aが引張バネ19を径方向内側に締め付けている。
【0031】
したがって、本実施形態によれば、カバー33の緊迫力により引張バネ19が伸縮しに
くくなり、伝動ベルト7の走行時にアーム12の振動が減衰されるので、アーム12の過渡振動やそれにともなう伝動ベルト7の弦振動が防止され、伝動ベルト7の張力が安定する。したがって、伝動ベルト7の走行が安定するともに、引張バネ19の損傷や破損が防止される。
【0032】
また、特許文献2と比べ、カバー33だけを引張バネ19に装着すればよく、複数のバネガイドを引張バネ19に装着する手間や、バネガイドの内側にダンパを取り付ける手間が必要ないので、組付け作業を容易にするとともに部品点数を削減できる。
【0033】
また、アーム側挿通部材31の頭部31aがカバー33のボス部33eとの係合により、カバー33のバネ長手方向への移動を阻止しているので、カバー33のバネ長手方向への移動による引張バネ19からの離脱が阻止され、外力や引張バネ19の振動によるカバーの脱落が防止される。したがって、アーム12の過渡振動をより確実に継続的に防止できる。
【0034】
また、カバー33に開口部33bを設けているので、開口部33bを設けない場合、すなわちカバー33を筒状に形成した場合に比べ、カバー33が変形しやすくなり、引張バネ19の曲げや撓みによるカバー33の破損が防止される。したがって、アーム12の過渡振動をより確実に継続的に防止できる。
【0035】
また、カバー33の内周側の角部にアール部33fが形成され、引張バネ19のカバー33の角部への引っ掛かりが防止されるので、引張バネ19の付勢機能をより確実に正常に維持できる。
【0036】
なお、上記実施形態では、アーム側挿通部材31の頭部31aが外側に突出するように設けられて係合部の役割を果たしたが、アーム12に凹部又は貫通孔を嵌合部として形成し、該凹部又は貫通孔に嵌合する凸部をカバー33に形成するようにしてもよい。
【0037】
また、上記実施形態では、テンションプーリ15が蛇行制御機能を備える伝動ベルト装置1に本発明を適用したが、本発明は、テンションプーリ15が蛇行制御機能を備えない伝動ベルト装置1にも適用できる。
【0038】
また、上記実施形態では、伝動ベルト7として平ベルトを用いたが、本発明は、伝動ベルト7としてVリブドベルト等、他の形状のベルトを用いる伝動ベルト装置1にも適用できる。
【0039】
また、上記実施形態では、カバー33の内周側の角部にアール部33fを形成したが、アール部33fの代わりに面取り部を設けることで、引張バネ19のカバー33の角部への引っ掛かりを防止しても良い。
【産業上の利用可能性】
【0040】
本発明は、例えば、ファン、車両用エンジンの補機ベルト始動システム等に使用されるオートテンショナとして有用である。
【符号の説明】
【0041】
7 伝動ベルト
9 オートテンショナ
10 ブラケット(支持体)
12 アーム
13 アーム本体
13e 挿通孔
15 テンションプーリ
19 引張バネ
27 第1アーム側部材
29 第2アーム側部材
30 第3アーム側部材
31 アーム側挿通部材
31a 頭部(突出部)
31b 軸部
33 カバー
33b 開口部
33e ボス部(嵌合部)
33f アール部
図1
図2
図3
図4
図5