(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施形態に係る車両用シートについて、
図1乃至
図14を参照しながら説明する。
本実施形態は、個々のカバー片である前方カバーと後方カバーの位置合わせを容易にするとともに作業順序の自由度を確保することにより、作業効率を向上させることが可能な車両用シートに関するものであり、本実施形態にかかるベースカバーでは、より高い剛性と意匠性が確保される。
なお、車両用シートのシートバックに対して乗員が着座する側がシート前方側となる。
【0019】
本実施形態の車両用シートSは、例えば車両の後部座席に相当するリアシートである。なお、車両前後方向に三列のシートを備える車両において二列目のミドルシートとしても利用可能である。
車両用シートSは、
図1に示すように、シートバック1と、シートクッション2と、ヘッドレスト3とを備えるシート本体と、車体フロア上に取り付けられ、シート本体を前後方向に移動可能に支持する左右のレール装置4と、レール装置4上に取り付けられる支持ベース40と、シートクッション2と支持ベース40との間に取り付けられ、シートクッション2を下方から支持する着脱脚30と、支持ベース40上に取り付けられ、着脱脚30の下端を着脱可能に保持する脚保持部材50と、支持ベース40を上方から覆うベースカバー60と、から主に構成されている。
【0020】
また、車両用シートSは、
図2に示すように、支持ベース40に対してシートバック1をシート回動軸12を中心として回動可能に連結するリクライニング装置13と、シートバック1に対してシートクッション2を回動可能に連結するクッション回動装置25と、シートクッション2に対して着脱脚30を回動可能に連結する脚回動装置28と、を備えている。
車両用シートSのシート前方側には、
図10に示すように、車体フロアよりも低位置に形成された凹型の収納フロアが設けられている。
【0021】
車両用シートSは、乗員が着座可能な使用状態と、シート本体を収納フロアに収納させた収納状態と、シート本体を上方に跳ね上げたチップアップ状態との3種類の形態のシートアレンジが可能なシートである。
具体的には、車両用シートSは、
図10(a)に示す使用状態から、乗員が不図示の操作ストラップを引っ張ると、シート本体が前倒れして折り畳まれ、収納フロアに収納された
図11(c)に示す収納状態に切り替わる。また、収納状態から、乗員が手動でシート本体を上方に起こすことで
図12(b)に示すチップアップ状態に切り替わる。さらに、チップアップ状態から、乗員が操作レバーとして機能する着脱脚30を引っ張ると、シートバック1に対してシートクッション2がシート下方に回転し、
図13(b)に示す使用状態に復帰する。詳細は後述する。
【0022】
シートバック1は、
図1に示すように、乗員の背中を後方から支持する背もたれ部であって、骨格となる
図2に示すバックフレーム10に、クッションパッド1aを載置して、表皮1bで被覆されて構成されている。
シートクッション2は、乗員を下方から支持する着座部であって、骨格となる
図2に示すクッションフレーム20に、クッションパッド2aを載置して、クッションパッド2aの上から表皮2bによって被覆されて構成されている。
ヘッドレスト3は、乗員の頭を後方から支持する頭部であって、芯材となる不図示のピラーにクッションパッド3aを載置して表皮3bで被覆されて構成されている。
【0023】
レール装置4は、上下方向においてシート本体と車体フロアとの間に配設されており、
図2に示すように、車体フロアに固定され、シート前後方向に延びる左右のロアレール4aと、ロアレール4aに沿って摺動可能に支持される左右のアッパレール4bと、から構成されている。
左右のアッパレール4bの上面には、支持ベース40が架設されている。
【0024】
バックフレーム10は、シートバック1の骨格となる略矩形状の枠状体からなり、
図2に示すように、バックフレーム10の左右外側面であって下方部分には、支持ベース40と連結するための左右の連結ブラケット11が取り付けられている。
連結ブラケット11は、上下方向に延出する略弓形状の板金部材からなり、連結ブラケット11の上端がバックフレーム10に取り付けられ、その下端が支持ベース40に取り付けられている。
左側の連結ブラケット11の下端には、左右方向において支持ベース40に軸支されたシート回動軸12が設けられ、右側の連結ブラケット11の下端部には、支持ベース40に対してバックフレーム10を回動可能に連結するリクライニング装置13が取り付けられている。
【0025】
リクライニング装置13は、公知の装置からなり、
図2に示すように、連結ブラケット11の左右内側面に配置されており、左右方向においてクッションフレーム20との干渉を抑制している。
リクライニング装置13は、シート回動軸12と、バックフレーム10をシート回動軸12を中心として前方側に回転させて収納状態に付勢する渦巻きバネ14と、から主に構成されている。
シート回動軸12は、左右方向においてバックフレーム10側と支持ベース40側とに軸支され、渦巻きバネ14は、その一端がバックフレーム10側に係止され、他端が支持ベース40側に係止されている。
リクライニング装置13は、バックフレーム10の回動動作をロックするロック状態に切り替え可能であって、バックフレーム10を
図1の起立姿勢にロックし、不図示の操作ストラップが操作されることでロック状態を解除し、渦巻きバネ14の付勢力によってバックフレーム10を前方側に回転させて車体フロア側に折り畳むことができる。
【0026】
クッションフレーム20は、シートクッション2の骨格となる略矩形状の枠状体からなり、
図2に示すように、左右側方に配置された左右のサイドフレーム21と、各サイドフレーム21の前方部分を連結する前方連結パイプ22と、各サイドフレームの前後方向の略中央部分を連結する中央連結パイプ23と、前方連結パイプ22と中央連結パイプ23を連結する板状フレームとしてのパンフレーム24と、から主に構成されている。
【0027】
サイドフレーム21は、シート前後方向に延出する板金部材からなり、その前方部分が前方連結パイプ22と連結され、その後方部分には、バックフレーム10に対してクッションフレーム20を回動可能に連結するクッション回動装置25が取り付けられている。
また、前方連結パイプ22は、略コ字形状のパイプ部材からなり、その左右内側面には、クッションフレーム20に対して着脱脚30を回動可能に連結する脚回動装置28が取り付けられている。
【0028】
クッション回動装置25は、公知の装置からなり、
図2に示すように、クッション回動軸26と、クッションフレーム20をクッション回動軸26を中心として下方側に付勢する渦巻きバネ27と、を備えている。
クッション回動軸26は、左右方向においてバックフレーム10側とクッションフレーム20側とに軸支され、渦巻きバネ27は、その一端がバックフレーム10側に係止され、他端がクッションフレーム20側に係止されている。
クッション回動装置25は、クッションフレーム20の回動動作をロックするロック状態に切り替え可能である。
クッション回動装置25は、
図11(c)に示すように、シート本体を収納フロアに収納させたときに、具体的には、バックフレーム10をクッションフレーム20側に折り畳んだ状態のときに、クッションフレーム20の回動動作をロックする。そして、
図13(a)に示すように、操作レバーとして機能する着脱脚30が引っ張られるとロック状態を解除し、渦巻きバネ27の付勢力によってバックフレーム10に対してクッションフレーム20を下方側に回転させることができる。
【0029】
脚回動装置28は、脚回動軸28aと、着脱脚30を脚回動軸28aを中心としてクッションフレーム20とは逆側に、言い換えれば、クッションフレーム20から離れる方向に付勢するバネ部材28bと、を備えている。
脚回動軸28aは、左右方向において前方連結パイプ22と、着脱脚30の上端部とに軸支され、バネ部材28bは、その一端がクッションフレーム20側に係止され、他端が着脱脚30側に係止されている。
脚回動装置28は、着脱脚30の回動動作をロックするロック状態に切り替え可能であって、
図11(a)に示すように、着脱脚30が脚保持部材50から離脱し、クッションフレーム20側に収納されたときに、着脱脚30の回動動作をロックする。そして、
図13(a)に示すように、ロックされた着脱脚30が引っ張られるとロック状態を解除し、バネ部材28bの付勢力によって、使用状態に復帰させるように着脱脚30を脚保持部材50に装着可能な位置に移動させることができる。
【0030】
着脱脚30は、
図2に示すように、シートクッション2を支持する略コ字形状のパイプ部材であり、左右側方に配置された脚本体部31と、各脚本体部31の下端を連結する脚連結部32と、を備えている。
脚本体部31の上端は、クッションフレーム20の前後方向の略中央部分において左右内側面に連結されており、脚連結部32の左右方向の略中央部は、脚保持部材50に着脱可能に保持されている。
着脱脚30の上端部は、着脱脚30の下端部よりもシート前方に張り出しており、着脱脚30の下端部から着脱脚30の上端部に向かって前方に上方傾斜している。
【0031】
支持ベース40は、シート本体を支持する部材であり、
図3に示すように、左右側方にアッパレール4bに沿って配置された左右のサイドベース部41と、各サイドベース部41の前方部分を連結する第1ベース連結部42と、各サイドベース部41の略中央部分を連結する第2ベース連結部43と、各サイドベース部41の上面に取り付けられる左右の補強ベース部44と、第1ベース連結部42及び第2ベース連結部43を連結し、脚保持部材50を支持する保持部材支持部45と、左右に配置されたサイドベース部41,41間を後方にて連結するカバー固定フレーム46と、を備えている。
【0032】
サイドベース部41は、前後方向に長尺な略クランク形状の板金部材からなり、
図3に示すように、アッパレール4b上面に連結された支持壁部41aと、支持壁部41aの左右内側端部から下方へ屈曲された内側壁部41bと、支持壁部41aの左右外側端部から上方へ屈曲された外側壁部41cと、から構成されている。
第1ベース連結部42及び第2ベース連結部43は、
図3に示すように、左右方向に延在する略円形状のパイプ部材からなり、前後方向に所定の距離を空けて配置されている。
【0033】
補強ベース部44は、
図3に示すように、前後方向に長尺な略クランク形状の板金部材からなり、サイドベース部41上面に連結された連結壁部44aと、連結壁部44aの左右内側端部から下方へ屈曲された内側壁部44bと、連結壁部44aの左右外側端部から上方へ屈曲された外側壁部44cと、から構成されている。
第1ベース連結部42及び第2ベース連結部43それぞれの左右両端部は、
図3に示すように、サイドベース部41と補強ベース部44とで挟まれて連結されている。
補強ベース部44は、サイドベース部41と上下で重なり合って閉断面構造を形成しており、支持ベース40が最中形状となっている。
【0034】
保持部材支持部45は、
図3に示すように、脚保持部材50を支持する湾曲形状の板金部材であり、シート前後方向に延びてその略中央部分には、着脱脚30側とは反対の車体フロア側に向かって下方に窪む凹形状の折り曲げ部45aが形成されている。
保持部材支持部45の前方部分は、第1ベース連結部42に取り付けられ、保持部材支持部45の後方部分は、第2ベース連結部43に取り付けられている。
折り曲げ部45aの上面には、
図3に示すように、脚保持部材50が取り付けられている。また
図6に示すように、左右方向において脚保持部材50を挟む位置において、ベースカバー60に設けられたカバー取り付け部65がボルト締結されている。
【0035】
カバー固定フレーム46は、断面円形の棒状の部材であり、サイドベース部41,41の後方(少なとも、リクライニング装置13を構成するシート回動軸12よりも後方)において、サイドベース部41,41間を連結する。
このカバー固定フレーム46は、後述するベースカバー60を構成する前方カバー61と後方カバー71との連結部分に配設されるよう構成されており、これら前方カバー61と後方カバー71は、このカバー固定フレーム46を挟持した状態で連結される。
当該構成は、本実施形態の主要構成であるため、後に詳述する。
なお、カバー固定フレーム46は、上記のように、リクライニング装置13を構成するシート回動軸12よりも後方に配置されるが、これにより、車両用シートSを変位させても、前方カバー61と後方カバー71との連結部分が視認され難くなり、意匠性が向上する。
また、カバー固定フレーム46は、断面円形状の棒状部材(つまり、丸棒)であるため、前方カバー61及び後方カバー71とを組付ける際、回転可能であるとともに表面にエッジがないため組付けが容易である。
【0036】
脚保持部材50は、
図3に示すように、着脱脚30を着脱可能に保持する略U字形状のクリップ部材からなり、一対の側壁部51と、各側壁部51の下端部を連結する底壁部52と、から構成されている。
各側壁部51は、その下端部から上端部に向かって互いに近接する方向に折り曲げられており、言い換えれば、脚保持部材50の開口部分を狭めるように開口部内側方向に折り曲げられており、その上端部には、開口部外側方向に反り曲げられたカール部53が形成されている。
【0037】
底壁部52は、湾曲形状からなり、保持部材支持部45の折り曲げ部45aに沿わせて取り付けられている。
一対のカール部53は、ベースカバー60に設けられた開口部を各々貫通し、着脱脚30側の外部に露出している。
【0038】
脚保持部材50は、
図3に示すように、水平面に対して所定の傾斜角度で前傾させた位置で保持部材支持部45に支持されている。言い換えれば、脚保持部材50は、その開口部分を前方斜め上方に向けた位置で、保持部材支持部45に支持されている。
脚保持部材50に隣接した部分には、車両の後面衝突時に着脱脚30の脚連結部32を脚保持部材50に保持させた状態でロックする慣性ロック装置54が配置される。
慣性ロック装置54は、公知の装置からなり、支持ベース40に取り付けられており、前後方向において第1ベース連結部42と第2ベース連結部43の間に配置され、また、前後方向において脚保持部材50と重なる位置に配置されている。
【0039】
ベースカバー60は、支持ベース40全体を上方から覆う樹脂成形品からなり、
図1に示すように、シート前方側に配置される前方カバー61と、前方カバー61の後方に配置される後方カバー71と、から構成されている。前方カバー61と後方カバー71とは、カバー固定フレーム46を挟持した状態でスナップフィット結合されている。
このベースカバー60は、支持ベース40,40間下方に配設される駆動機構を被覆するためのものであって、当該駆動機構部分を保護するものである。
【0040】
<前方カバーについて>
前方カバー61は、
図1、
図4に示すように、シート本体と共に移動する着脱脚30をガイドするガイド形状を備えている。
具体的には、前方カバー61は、着脱脚30を収容する脚収容凹部62と、脚収容凹部62よりもシート後方に配置され、着脱脚30が脚収容凹部62よりも後方に移動することを規制する脚移動規制部63と、脚収容凹部62よりもシート前方に配置され、シートクッション2の一部と当接可能な一対のベース当接部64と、を備えている。
また前方カバー61には、その脚収容凹部62の底部分に配置され、支持ベース40にボルト締結可能なカバー取り付け部65が形成されている。
【0041】
脚収容凹部62は、ベースカバー60上面の略中央部分から下方側に向かって窪んだ略U字形状の凹部からなり、左右方向に延びて形成されている。
脚収容凹部62は、一対の前後側壁部62aと、一対の左右側壁部62bと、これら側壁部の下端部を連結する底壁部62cと、から構成されており、その開口部分を前方斜め上方に向けた位置で配置されている。
一対の前後側壁部62a、一対の左右側壁部62bは、それぞれ底壁部62cから開口部分に向かって幅広となるように形成されて傾斜面を有している。
【0042】
脚収容凹部62のうち、一対の前後側壁部62aの左右方向の中央部分には、
図4に示すように、略四角形状の開口部がそれぞれ形成されており、ベースカバー60裏面側から脚保持部材50の一部が、当該開口部を介して外部に露出することとなる。
また、後方の前後側壁部62a及び底壁部62cの連続した部分には、
図4に示すように、上下方向に長尺な開口部が形成されており、ベースカバー60裏面側から慣性ロック装置54の一部が開口部を介して外部に露出している。
さらに、前方の前後側壁部62a及び底壁部62cの連続した部分には、ベースカバー60表面から支持ベース40側に向かって下方に窪む凹形状のカバー取り付け部65が形成されている。
【0043】
脚移動規制部63は、
図4に示すように、ベースカバー60上面の略中央部分からシート前方側に向かって張り出した部分からなり、脚収容凹部62の後方部分から連続して形成され、シート左右方向に延びて設けられている。
脚移動規制部63の上端は、ベースカバー60上面よりもやや上方に突出している。
そのため、脚移動規制部63は、着脱脚30を脚収容凹部62に収容するときに、着脱脚30の後方移動を規制し、着脱脚30を脚収容凹部62側にガイドできる。
【0044】
カバー取り付け部65は、
図4に示すように、ベースカバー60上面から下方側に窪んだ略円形状の凹部からなり、シート幅方向に間隔を空けて一対に形成され、保持部材支持部45に当接した状態でボルト締結されている。
詳しく言うと、カバー取り付け部65の下端部分は、保持部材支持部45において下方に窪んだ折り曲げ部45aに取り付けられている。
【0045】
各カバー取り付け部65は、シート前後方向において脚保持部材50と重なる位置に配置され、少なくとも開口部分が、脚保持部材50よりもシート前方に張り出している。
また、各カバー取り付け部65は、シート幅方向において脚保持部材50を挟む位置に配置され、かつ、右側のカバー取り付け部65は、脚保持部材50と慣性ロック装置54との間に配置されている。
【0046】
上記ベースカバー60において、脚収容凹部62、脚移動規制部63、及びカバー取り付け部65それぞれの裏面には、
図5に示すように、所定形状の補強リブ66が形成されている。そのため、ベースカバー60のうち、他の構成部品と接触する裏側部分において支持剛性が向上した形状となっている。
【0047】
また上記ベースカバー60において、脚収容凹部62の裏面には、
図5に示すように、カバー取り付け部65をシート幅方向に挟むようにして一対の当接リブ67が形成されている。
当接リブ67は、脚収容凹部62のうち、左右側壁部62bの傾斜面に沿って延びており、支持ベース40に当接するように突出している。
そのため、ベースカバー60を支持ベース40に嵌め込み易くなる。
【0048】
また、前方カバー61の後方端側には、前方側連結部68が形成されている。
これは、後方カバー71を連結するための機構である。
前方側連結部68は、複数の第一前方係止爪68aと、複数の第二前方係止爪68bと、を有して構成されている。
第一前方係止爪68aは、略矩形状の爪であり、前方カバー61の後方端部から若干前方の位置に形成されている。
この第一前方係止爪68aは、自由端側が基端部よりも後方端側へと配設されるよう傾斜した状態で、車体下方へ向けて突出している(
図5は、下方面側を上方に図示してあるため、本図においては、上方突出している)。
そして、複数の第一前方係止爪68aは、前方カバー61の後方端ラインに沿って等間隔に突設されている。
【0049】
また、第二前方係止爪68bは、略矩形状の爪であり、自由端側が基端部よりも後方端側へと配設されるよう傾斜した状態で、車体下方へ向けて突出している(
図5は、下方面側を上方に図示してあるため、本図においては、上方突出している)。
なお、本実施形態においては、第二前方係止爪68bは、第一前方係止爪68aよりも若干小さいサイズに形成されている。特に、第二前方係止爪68bの高さ(前方カバー61基端面から自由端までの距離)は、第一前方係止爪68aの高さよりも小さくなるように構成されており、これにより、後方カバー71への組付け性が向上する。
【0050】
これら複数の第二前方係止爪68bは、前方カバー61の後方端(縁部分)に沿って、等間隔に突設されるとともに、個々の第二前方係止爪68bは、隣接する第一前方係止爪68a,68aの間(幅方向において、隣接する第一前方係止爪68a,68a間の中間地点)に配置されるよう構成されている。
これにより、組付け位置の精度と剛性を向上させることができる。
【0051】
なお、本実施形態においては、第一前方係止爪68aが5個形成されるとともに、第二前方係止爪68bが4個形成された例を示したが、もちろん、個数はこれに限定されることはなく、適用状態に応じて変更することができるものである。
また、第一前方係止爪68aの後方側を向く面には、基端側から自由端側へと延びる前方リブR1が3本形成(幅方向両サイドとそれらの間に形成)されており、剛性を高めている。
同様に、第二前方係止爪68bの前方側を向く面には、基端側から自由端側へと延びる前方リブR1が2本形成(幅方向両サイドに形成)されており、剛性を高めている。
【0052】
また、前方カバー61の後方端側において、幅方向一端部には、リクライニング装置13が配設される円形カップ状の前方側リクライニング装置配設部69Aが形成されている。
また、幅方向他端側には、前方側シートベルトバックル支持部材貫通孔69B及び前方側連結ブラケット貫通孔69Cが、外側から順に形成されている。
また、前方側シートベルトバックル支持部材貫通孔69Bの外側部分には、前方側部嵌合孔69Dが形成されている。本実施形態においては、略矩形状の孔が上下方向に2個並列して形成されており、当該前方側部嵌合孔69Dは、後方カバー71に形成された後方側部嵌合爪79Dを嵌合する。
【0053】
<後方カバーについて>
後方カバー71は、前方カバー61と連結されて、後方側を覆う有底筐体状の部材である。
また、後方カバー71の前方端側には、後方側連結部78が形成されている。
これは、前方カバー61を連結するための機構である。
後方側連結部78は、複数の後方係止爪78aと、複数の第一前方係止爪貫通孔78bと、複数の第二前方係止爪貫通孔78cと、を有して構成されている。
後方係止爪78aは、後方カバー71の前方端部から若干前方の位置に複数並列して形成されている。
後方係止爪78aは、後方カバー71から車体下方に向けて突出している略矩形状の後方係止爪垂下片171と、この後方係止爪垂下片171から前方へむけて、後方係止爪垂下片171に対して略垂直に突出する後方係止爪押圧片172とで、側面視略L字形状に形成されている。
【0054】
なお、本実施形態においては、後方係止爪押圧片172の幅方向長さは、後方係止爪垂下片171の幅方向長さより小さくなるように構成されており、後方係止爪押圧片172は、後方係止爪垂下片171の幅方向中央付近から突出している。
これは、基端側の幅を大きくすることにより、組付け時に高負荷となる部分の剛性を高めるためである。
またなお、後方係止爪押圧片172の幅は、第一前方係止爪68aの幅方向長さと同等若しくは僅かに大きくなるように構成されている。
これは、組付けた際、第一前方係止爪68aからの押圧負荷を効率的に受け止めるためである。
更に、後方係止爪垂下片171の後方を向く面側と基端部との内隅には、当該内隅に亘って上下方向から前後方向へ延びる3本の後方リブR2が形成(幅方向両サイドとこれらの間に形成)されており、剛性を高めている。
【0055】
また、複数の第一前方係止爪貫通孔78bは、後方カバー71の前方端縁部付近に形成された矩形状の孔であり、後方カバー71の前方端縁に沿って等間隔に並列形成されている。
この第一前方係止爪貫通孔78bは、組付けた際に、第一前方係止爪68aが貫通する位置に形成されており、この第一前方係止爪貫通孔78bが、第一前方係止爪68aを後方係止爪押圧片172自由端の位置まで案内する。
【0056】
更に、複数の第二前方係止爪貫通孔78cは、後方カバー71の前方端部から若干後方の位置に形成された略矩形状の孔であり、後方カバー71の前方端縁に沿って等間隔に並列形成されている。
また、個々の第二前方係止爪貫通孔78cは、隣接する第一前方係止爪貫通孔78b,78bの間(幅方向において、隣接する第一前方係止爪貫通孔78b,78b間の中間地点)に配置されるよう構成されるとともに、これら第二前方係止爪貫通孔78cは、組付けた際に、第二前方係止爪68bが貫通する位置に形成されている。
これにより、組付け位置の精度と剛性を向上させることができる。
【0057】
なお、本実施形態においては、前方カバー61の構成と合致させて、後方係止爪78a及び第一前方係止爪貫通孔78bが5個形成されるとともに、第二前方係止爪貫通孔78cが4個形成された例を示したが、もちろん、個数はこれに限定されることはなく、適用状態に応じて変更することができるものである。
【0058】
また、後方カバー71の後方端側において、幅方向一端部には、リクライニング装置13が配設される後方側リクライニング装置配設部79Aが形成されている。
また、幅方向他端側には、後方側シートベルトバックル支持部材貫通孔79B及び後方側連結ブラケット貫通孔79Cが、外側から順に形成されている。
これらは、組付けられた際、前方カバー61に形成された前方側リクライニング装置配設部69A、前方側シートベルトバックル支持部材貫通孔69B、前方側連結ブラケット貫通孔69Cと組合わさり、リクライニング装置配設部H1、シートベルトバックル支持部材貫通孔H2、連結ブラケット貫通孔H3を構成する。
【0059】
更に、後方側シートベルトバックル支持部材貫通孔79Bの外側部分には、後方側部嵌合爪79Dが形成されている。本実施形態においては、内側方向に突出する略矩形状の爪が上下方向に2個並列して形成されており、当該後方側部嵌合爪79Dは、前方カバー61に形成された前方側部嵌合孔69Dに嵌合する。
このような嵌合構成を更に採用することにより、前方カバー61及び後方カバー71の位置決めがより簡易となる。
また、このような嵌合構成を、孔部として構成されるシートベルトバックル支持部材貫通孔H2や連結ブラケット貫通孔H3に近接して形成することにより、当該部分の剛性を向上させることができる。
【0060】
<組合せ方法>
次いで、上記のように構成された前方カバー61と後方カバー71とを組合わせて、ベースカバー60を構成する方法を、
図5乃至
図9により説明する。
当初、ベースカバー60は、
図5に示すように、前方カバー61と後方カバー71とに、分割されている。
最終的に、前方カバー61と後方カバー71とは、
図6及び
図7に示すように、前方カバー61後端側に形成された第一前方係止爪68a及び第二前方係止爪68bと、後方カバー71前端側に形成された後方係止爪78a(後方係止爪押圧片172)と、でカバー固定フレーム46を挟持した状態で係合固定される。
このときの、後方カバー71前端側に形成された後方係止爪78a(後方係止爪押圧片172)と、カバー固定フレーム46との、配設位置関係を
図8(a)に、前方カバー61後端側に形成された第一前方係止爪68a及び第二前方係止爪68bと、カバー固定フレーム46との、配設位置関係を
図8(b)に各々示した。
【0061】
一例を示すと、まず、
図8(a)に示すように、後方カバー71前端側に形成された後方係止爪78a(後方係止爪押圧片172)を、カバー固定フレーム46に配置する。
つまり、後方係止爪78aを構成する後方係止爪垂下片171と後方係止爪押圧片172との内隅部分にカバー固定フレーム46が配設されるよう設定する(つまり、後方係止爪垂下片171と後方係止爪押圧片172とでカバー固定フレーム46が覆われる)。
【0062】
次いで、前方カバー61の第一前方係止爪68aを後方カバー71の第一前方係止爪貫通孔78bに車両シート上方から下方へ向けて通し、同時に、前方カバー61の第二前方係止爪68bを後方カバー71の第二前方係止爪貫通孔78cに車両シート上方から下方へ向けて通す。
これにより、第一前方係止爪68aの自由端側が、後方係止爪78aを構成する後方係止爪押圧片172の自由端部を車両シート下方から押圧する。
更に、これにより、後方係止爪垂下片171と後方係止爪押圧片172との内隅部分に配設されたカバー固定フレーム46は、第一前方係止爪68aの押圧力が付加された後方係止爪押圧片172により上方に押圧される。このため、カバー固定フレーム46は、後方係止爪押圧片172により後方カバー71の裏面に強固に押し付けられる。このように、カバー固定フレーム46は、強固に挟持されることとなり、つまるところ、カバー固定フレーム46に対し、前方カバー61及び後方カバー71が強固に固定されることとなる。
【0063】
また、このとき、第二前方係止爪68bは、隣接する第一前方係止爪68a,68aと後方係止爪78a,78aとの間(各組合せ形状の間)において、カバー固定フレーム46と圧接しており、カバー固定フレーム46の後方位置を規定するとともに、係合力を更に付与している。
なお、このようにして、前方カバー61後端側に形成された第一前方係止爪68a及び第二前方係止爪68bと、後方カバー71前端側に形成された後方係止爪78a(後方係止爪押圧片172)と、でカバー固定フレーム46を挟持した固定状態の詳細図を、
図9に示した。
そして、前方カバー61と後方カバー71とを組合わせてベースカバー60を構成した状態での裏面図(完成裏面図)を
図6に示した。
【0064】
なお、前方カバー61と後方カバー71との連結部分は、連結ブラケット11の下端と支持ベース40との連結部分(シート回動軸12が配置される付近)、及びシートベルトバックル支持部材(図示せず)の配設部分に配置されるように構成されている(
図1及び
図2、
図6乃至
図8参照)。
つまり、当該位置から分離できるように構成されており、このため、各フレームを組立後にベースカバー60を取付けることが可能となる。よって、作業手順の自由度が増すとともに作業性が向上する。
【0065】
また、本実施形態においては、ベースカバー60を支持フレーム40に取付ける際には、タッピングネジによる締結を行っている(締結箇所に関しては、
図4の丸印の位置を参照)。
そして、前方カバー61と後方カバー71との連結部においては、前後方向への固定は、強固になされるが、カバー固定フレーム46の寸法公差程度の位置ずれは、吸収できるように構成されている。
つまり、
図10(a)に示すように、前方カバー61と後方カバー71とは、前後方向に分割される方向に対しては、第一前方係止爪68a、第二前方係止爪68b、後方係止爪78aにより、3個所の丸印位置にて強固に固定されているが、カバー固定フレーム46の位置ずれ(寸法公差程度)に対しては、吸収可能なように構成されている。
具体的には、タッピングネジの締結点とカバー固定フレーム46との位置ずれによって、カバー固定フレーム46が前方側にずれた場合には、
図10(b)のように連結されるとともに、カバー固定フレーム46が後方側にずれた場合には
図10(c)のように連結される。
つまり、
図10(b)及び
図10(c)においては、
図10(a)と同様、3個所の丸印位置にて前後方向に強固に固定されていることは変わらず、カバー固定フレーム46の位置ずれに柔軟に対応していることが示されている。
よって、本実施形態によれば、前後方向の接合を強固に保った状態において、タッピングネジの締結点とカバー固定フレーム46との位置ずれを吸収することができる。
【0066】
<シート収納動作>
次に、
図11、
図12に基づいてシート本体を使用状態から収納状態へ移動させる動作を説明する。なお、
図11、
図12において、リクライニング装置13、クッション回動装置25、及び脚回動装置28は、黒丸で図示されるときにロック状態を示し、白丸で図示されるときにロック解除状態を示すものとする。
図13、
図14も同様である。
【0067】
車両用シートSが
図11(a)に示す使用状態にあるとき、シートバック1は、支持ベース40に支持され、リクライニング装置13によって起立姿勢にロックされており、シートバック1に連結されたシートクッション2は、脚保持部材50に保持された着脱脚30によって下方から支持されている。
【0068】
車両用シートSを使用状態から収納状態へ移動させるときには、例えば、シートバック1上面に設けられた不図示の操作ストラップを操作する。
乗員が操作ストラップを操作することで、
図11(b)に示すように、リクライニング装置13のロック状態が解除され、シートバック1は、渦巻きバネ14の付勢力によって、シートクッション2を収納フロアまで移動させるようにシート回動軸12を中心としてシート前方側に回転を開始する。
着脱脚30は、シートバック1の回転に連動して、シートクッション2に対して脚回動軸28aを中心としてシートクッション2側に回転を開始する。このとき、着脱脚30は、シートクッション2と車体フロア側との間で突っ張った状態となるため、シートクッション2及びシートバック1を安定して移動させることができる。
なお、操作ストラップとリクライニング装置13との間には、不図示の公知なケーブルが連結されており、操作ストラップの操作によってケーブルが牽引され、ロック状態を解除する機構となっている。
【0069】
シートバック1が、
図12(a)に示すように、所定の回転位置に到達したときに、着脱脚30が脚保持部材50から離脱する。
離脱した着脱脚30は、ベースカバー60上面を乗り上げることで、バネ部材28bの付勢力に抗して脚回動軸28aを中心としてシートクッション2側に折り畳まれるように回転する。そして、着脱脚30は、所定の回転位置に到達したときに、脚回動装置28によってシートクッション2側に収納された状態でロックされる。
【0070】
さらに、シートバック1が、
図12(b)に示すように、所定の回転位置に到達したときに、シートクッション2の前方部分が、着脱脚30よりも先に収納フロア面に当接する。
なお、シートクッション2の前方部分には、収納フロア面に対して摺動可能な不図示の摺動部材が取り付けられており、シートクッション2はシート前方側に向かって収納フロア面を安定して摺動できる。
【0071】
上記一連の動作によって、
図12(c)に示すように、シート本体が収納フロアに収納され、車両用シートSが収納状態に切り替わる。
シートクッション2は、収納状態のときに、具体的にはシートバック1がシートクッション2側に折り畳まれた状態のときに、クッション回動装置25によってロックされる。
着脱脚30は、収納状態のときに脚保持部材50よりも下方位置に配置される。
【0072】
<シートチップアップ動作>
次に、
図13に基づいてシート本体を収納状態からチップアップ状態へ移動させる動作を説明する。
車両用シートSが
図13(a)に示す収納状態にあるときに、例えば、乗員が手動でシート本体を上方に起こすことで
図13(b)に示すチップアップ状態に切り替わる。
このとき、クッション回動装置25がシートクッション2の回動動作をロックしているため、シートバック1を上方に起こすことでシートクッション2も一体的に上方に起こすことができる。
なお、チップアップ状態のときに、アッパレール4bをロアレール4aに対してシート後方側に摺動させることによって、シート前方側に一層広い荷室スペースを確保できる。
【0073】
車両用シートSが
図13(b)に示すチップアップ状態に切り替わったとき、シートバック1は、使用状態の位置と同じ位置に復帰し、リクライニング装置13によって起立姿勢でロックされることになる。
【0074】
<シート復帰動作>
次に、
図14に基づいてシート本体をチップアップ状態から使用状態へ移動させる動作を説明する。
車両用シートSをチップアップ状態から使用状態へ移動させるときには、
図14(a)に示すように、例えば操作レバーとして機能する着脱脚30を操作する。
乗員が着脱脚30を脚回動軸28aを中心として上方回転させるように、言い換えれば、シートクッション2側から離れる方向に引っ張ることで、クッション回動装置25及び脚回動装置28のロック状態が解除される。
なお、着脱脚30と、クッション回動装置25との間には、不図示の公知なケーブルが連結されており、着脱脚30の操作によってケーブルが引っ張られ、ロック状態を解除する構成となっている。
【0075】
シートクッション2は、クッション回動装置25の解除に伴い、
図14(b)に示すように、渦巻きバネ27の付勢力によって、シートバック1に対して下方側に回転する。
着脱脚30は、脚回動装置28の解除に伴い、バネ部材28bの付勢力によって、脚保持部材50に装着可能な位置まで脚回動軸28aを中心として回転し、脚保持部材50に装着される。
このとき、着脱脚30は、ベースカバー60のうち、脚収容凹部62及び脚移動規制部63にガイドされることよって、脚収容凹部62の下端側に取り付けられた脚保持部材50に向かって移動するようになる。
上記一連の動作により、車両用シートSが
図14(b)に示す使用状態に復帰する。
【0076】
<その他の実施形態>
上記実施形態において、車両用シートSのシート前方に収納フロアが形成されているが、特に限定されることなく、車両用シートSの後方に収納フロアが形成されていても良い。
その場合、シート回動軸12と着脱脚30とのシート前後方向の位置関係が逆の配置になることが望ましい。
【0077】
上記実施形態において、
図11に示すように、着脱脚30は、使用状態から収納状態へ切り替わるときに、シートクッション2に対して脚回動軸28aを中心としてシート後方側に回転し、シートクッション2側に収容される構成となっているが、特に限定されることなく、着脱脚30が、脚回動軸28aを中心としてシート前方側に回転し、シートクッション2側に収容される構成としても良い。
このとき、着脱脚30の上端部は、着脱脚30の下端部よりもシート後方に配置され、着脱脚30下端部側から着脱脚30上端部側に向かって後方に上方傾斜していると良く、シートクッション2側に収容回転し易くなる。
【0078】
上記実施形態において、
図2に示すように、支持ベース40は、レール装置4を介して車体フロアに固定されているが、特に限定されることなく、レール装置4を不要として直接車体フロアに固定される等、適宜変更しても良い。
また、連結ブラケット11を不要として、直接シートバック1と支持ベース40とをシート回動軸12を介して連結させても良い。
【0079】
上記実施形態において、
図4に示すように、カバー取り付け部65は、ベースカバー60上面から下方側に窪んだ凹形状からなり、支持ベース40側に当接した状態でボルト締結されているが、特に限定されることなく、支持ベース40側に取り付け可能な形状を有していれば適宜変更可能である。
また、カバー取り付け部65は、脚保持部材50の周辺部分に配置されていれば、シート前後方向及びシート幅方向の位置関係は適宜変更可能であって良い。
【0080】
上記実施形態では、具体例として自動車に用いられる収納可能な車両用シートについて説明したが、これに限定されることなく、電車、バス等の車両用シートのほか、飛行機、船等の乗物用シートとしても利用することができる。
【0081】
本実施形態では、主として本発明に係る車両用シートSに関して説明した。
ただし、上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするための一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物が含まれることは勿論である。
特に、支持ベース40及びベースカバー60の形状、配置、及び構成について、上記の実施形態にて説明したものは、あくまで一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。