【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 平成26年8月20日にウェブサイトに掲載 〔刊行物等〕平成26年8月23日及び8月24日にアマチュア無線フェスティバル ハムフェア2014に出品 〔刊行物等〕平成26年8月21日〜平成27年2月19日に販売 〔刊行物等〕平成26年11月〜平成27年2月19日に販売 〔刊行物等〕平成26年11月27日〜平成27年2月19日に販売 〔刊行物等〕平成26年10月30日にウェブサイトに掲載
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
少なくとも2台の無線機で構成され、当該無線機は、アナログ音声信号をA/D変換および符号化してデジタル音声信号に変換した後、当該デジタル音声信号を含むパケットを生成し、更に、当該パケットを無線信号に変換して送信すると共に、無線信号に変換されたパケットを受信し、当該パケットからデジタル音声信号を取り出してアナログ音声信号に変換することができる無線通信システムであって、
前記各無線機は、
前記パケットとして、ヘッダ部に少なくとも送信先および送信元の無線局を識別する識別子のデータが含まれ、かつデータ部に所定長の音声フレームとデータフレームが交互に連続して配置されたパケットを生成する送信部と、
受信した前記無線信号からパケットを再生し、かつ当該パケットからデジタル音声信号を取り出す受信部と、
前記送信部に対してパケットの生成を指示し、かつ前記受信部に対して受信した無線信号からパケットの再生を指示するコントローラと、
送信と受信の切り替えを行うPTTスイッチを含み、ユーザの指示を前記コントローラに伝達する操作部と、を備え、
前記音声フレームに、デジタル音声信号の代わりにデータ通信用のデータを挿入して送信するファーストデータモードで通信を行う場合、
送信側無線機の送信部は、前記コントローラの指示に従い、前記音声フレームおよびデータフレームにデータ通信用のデータを挿入し、更に前記データフレームに、前記音声フレームにデータ通信用のデータが挿入されていることを示す情報を挿入したパケットを生成し、
前記ファーストデータモードでの通信中に前記PTTスイッチが押下された場合、前記コントローラは、前記送信部に対して、前記音声フレームに音声信号のデータを挿入して送信するスローデータモードへの通信モードの切り替えを指示し、
前記送信部は、前記コントローラによる通信モードの切り替えの指示に従い、前記音声フレームに音声信号のデータを挿入し、前記データフレームにデータ通信用のデータを挿入し、更に前記データフレームにデータの種別を示す情報を挿入したパケットを生成し、
無線信号を受信した受信側無線機のコントローラは、前記受信部で再生されたパケットのデータフレームに挿入された情報を解析して、前記パケットがいずれの通信モードで送信されたものであるかを確認し、
前記パケットが前記ファーストデータモードで送信されたものである場合、前記受信部に対して前記パケットの音声フレームおよびデータフレームからのデータ通信用のデータの取り出しを指示し、
前記パケットが前記スローデータモードで送信されたものである場合、前記受信部に対して前記パケットの音声フレームからの音声信号のデータの取り出し、およびデータフレームからのデータ通信用のデータの取り出しを指示することを特徴とする無線通信システム。
前記送信部は、前記コントローラから前記スローデータモードへの通信モードの切り替えの指示があったとき、データ通信用のデータのブロックの切れ目まで待って、前記音声フレームにデジタル音声信号を挿入する、請求項1に記載の無線通信システム。
前記コントローラは、前記PTTスイッチが押下されていない状態において、外部機器または前記無線機に内蔵された機器からデータ通信用のデータを受信したとき、前記送信部に前記ファーストデータモードでの通信を指示する、請求項1乃至3のいずれかに記載の無線通信システム。
前記操作部には、前記スローデータモードまたは前記ファーストデータモードのいずれかを選択できるモード切替手段が設けられている、請求項1乃至3のいずれかに記載の無線通信システム。
アナログ音声信号をA/D変換および符号化してデジタル音声信号に変換した後、当該デジタル音声信号を含むパケットを生成し、更に、当該パケットを無線信号に変換して送信する無線機であって、
前記パケットとして、ヘッダ部に少なくとも送信先および送信元の無線局を識別する識別子のデータが含まれ、かつデータ部に所定長の音声フレームとデータフレームが交互に連続して配置されたパケットを生成する送信部と、
前記送信部に対してパケットの生成を指示するコントローラと、
送信と受信の切り替えを行うPTTスイッチを含み、ユーザの指示を前記コントローラに伝達する操作部と、を備え、
前記音声フレームに、デジタル音声信号の代わりにデータ通信用のデータを挿入して送信するファーストデータモードで通信を行う場合、
前記送信部は、前記コントローラの指示に従い、前記音声フレームおよびデータフレームにデータ通信用のデータを挿入し、更に前記データフレームに、前記音声フレームにデータ通信用のデータが挿入されていることを示す情報を挿入したパケットを生成し、
前記ファーストデータモードでの通信中に前記PTTスイッチが押下された場合、前記コントローラは、前記送信部に対して、前記音声フレームに音声信号のデータを挿入して送信するスローデータモードへの通信モードの切り替えを指示し、
前記送信部は、前記コントローラによる通信モードの切り替えの指示に従い、前記音声フレームに音声信号のデータを挿入し、前記データフレームにデータ通信用のデータを挿入し、更に前記データフレームにデータの種別を示す情報を挿入したパケットを生成することを特徴とする無線機。
前記送信部は、前記コントローラから前記スローデータモードへの通信モードの切り替えの指示があったとき、データ通信用のデータのブロックの切れ目まで待って、前記音声フレームにデジタル音声信号を挿入する、請求項6に記載の無線機。
前記コントローラは、前記PTTスイッチが押下されていない状態において、外部機器または内蔵された機器からデータ通信用のデータを受信したとき、前記送信部に前記ファーストデータモードでの通信を指示する、請求項6乃至8のいずれかに記載の無線機。
前記操作部には、前記スローデータモードまたは前記ファーストデータモードのいずれかを選択できるモード切替手段が設けられている、請求項6乃至8のいずれかに記載の無線機。
前記送信部は、前記コントローラから前記スローデータモードへの通信モードの切り替えの指示があったとき、データ通信用のデータのブロックの切れ目まで待って、前記音声フレームにデジタル音声信号を挿入する、請求項12に記載の無線通信方法。
ヘッダ部に少なくとも送信先および送信元の無線局を識別する識別子のデータが含まれ、かつデータ部に所定長の音声フレームとデータフレームが交互に連続して配置されたパケットを生成する送信部と、
前記送信部に対してパケットの生成を指示するコントローラと、
送信と受信の切り替えを行うPTTスイッチを含み、ユーザの指示を前記コントローラに伝達する操作部と、を備え、
前記送信部で、アナログ音声信号がA/D変換および符号化されたデジタル音声信号を含むパケットを生成し、更に、当該パケットを無線信号に変換して送信する無線機におけるパケットの生成方法であって、
前記音声フレームに、デジタル音声信号の代わりにデータ通信用のデータを挿入して送信するファーストデータモードで通信を行う場合、
前期送信部は、前記コントローラの指示に従い、前記音声フレームおよびデータフレームにデータ通信用のデータを挿入し、更に前記データフレームに、前記音声フレームにデータ通信用のデータが挿入されていることを示す情報を挿入したパケットを生成し、
前記ファーストデータモードでの通信中に前記PTTスイッチが押下された場合、前記コントローラは、前記送信部に対して、音声フレームに音声信号のデータを挿入して送信するスローデータモードへの通信モードの切り替えを指示し、
前記送信部は、前記コントローラによる通信モードの切り替えの指示に従い、前記音声フレームに音声信号のデータを挿入し、前記データフレームにデータ通信用のデータを挿入し、更に前記データフレームにデータの種別を示す情報を挿入したパケットを生成することを特徴とするパケットの生成方法。
前記送信部は、前記コントローラから前記スローデータモードへの通信モードの切り替えの指示があったとき、データ通信用のデータのブロックの切れ目まで待って、前記音声フレームにデジタル音声信号を挿入する、請求項14に記載のパケットの生成方法。
請求項14または15に記載のパケットの生成方法により生成されたパケットを含む無線信号を受信し、当該無線信号から前記パケットを再生し、かつ当該パケットからデジタル音声信号を取り出す受信部を備え、
前記コントローラは、前記受信部で再生されたパケットのデータフレームに挿入された情報を解析して、前記パケットがいずれの通信モードで送信されたものであるかを確認し、
前記パケットが前記ファーストデータモードで送信されたものである場合、前記受信部に対して前記パケットの音声フレームおよびデータフレームからのデータ通信用のデータの取り出しを指示し、
前記パケットが前記スローデータモードで送信されたものである場合、前記受信部に対して前記パケットの音声フレームからの音声信号のデータの取り出し、およびデータフレームからのデータ通信用のデータの取り出しを指示することを特徴とするパケットからのデータ再生方法。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかし、上述した従来の無線通信システムは、音声通信を前提とするものであることから、データ通信用として送信できるデータ量は音声通信用のデータ量に比較して少なく設定されており、データ通信の通信速度が必ずしも速くないため、改善が求められていた。
【0008】
本発明は、このような状況に鑑みて成されたもので、データ通信の通信速度を速くすることができる無線通信システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため本発明にかかる無線通信システムは、少なくとも2台の無線機で構成され、当該無線機は、アナログ音声信号をA/D変換および符号化してデジタル音声信号に変換した後、当該デジタル音声信号を含むパケットを生成し、更に、当該パケットを無線信号に変換して送信すると共に、無線信号に変換されたパケットを受信し、当該パケットからデジタル音声信号を取り出してアナログ音声信号に変換することができる無線通信システムであって、
前記各無線機は、
前記パケットとして、ヘッダ部に少なくとも送信先および送信元の無線局を識別する識別子のデータが含まれ、かつデータ部に所定長の音声フレームとデータフレームが交互に連続して配置されたパケットを生成する送信部と、
受信した前記無線信号からパケットを再生し、かつ当該パケットからデジタル音声信号を取り出す受信部と、
前記送信部に対してパケットの生成を指示し、かつ前記受信部に対して受信した無線信号からパケットの再生を指示するコントローラと、
送信と受信の切り替えを行うPTTスイッチを含み、ユーザの指示を前記コントローラに伝達する操作部と、を備え、
前記音声フレームに、デジタル音声信号の代わりにデータ通信用のデータを挿入して送信するファーストデータモードで通信を行う場合、
送信側無線機の送信部は、前記コントローラの指示に従い、前記音声フレームおよびデータフレームにデータ通信用のデータを挿入し、更に前記データフレームに、前記音声フレームにデータ通信用のデータが挿入されていることを示す情報を挿入したパケットを生成し、
前記ファーストデータモードでの通信中に前記PTTスイッチが押下された場合、前記コントローラは、前記送信部に対して、前記音声フレームに音声信号のデータを挿入して送信するスローデータモードへの通信モードの切り替えを指示し、
前記送信部は、前記コントローラによる通信モードの切り替えの指示に従い、前記音声フレームに音声信号のデータを挿入し、前記データフレームにデータ通信用のデータを挿入し、更に前記データフレームにデータの種別を示す情報を挿入したパケットを生成し、
無線信号を受信した受信側無線機のコントローラは、前記受信部で再生されたパケットのデータフレームに挿入された情報を解析して、前記パケットがいずれの通信モードで送信されたものであるかを確認し、
前記パケットが前記ファーストデータモードで送信されたものである場合、前記受信部に対して前記パケットの音声フレームおよびデータフレームからのデータ通信用のデータの取り出しを指示し、
前記パケットが前記スローデータモードで送信されたものである場合、前記受信部に対して前記パケットの音声フレームからの音声信号のデータの取り出し、およびデータフレームからのデータ通信用のデータの取り出しを指示することを特徴とする。
【0010】
ここで、前記送信部は、前記コントローラから前記スローデータモードへの通信モードの切り替えの指示があったとき、データ通信用のデータのブロックの切れ目まで待って、前記音声フレームにデジタル音声信号を挿入することが好ましい。
【0011】
また前記データフレームには、データの種別を示す情報が記述されたミニヘッダが挿入され、前記音声フレームにデータ通信用のデータが挿入されていることを示す情報は、前記データの種別を示す情報の一つとして前記ミニヘッダに記述されることが好ましい。
【0012】
なお、前記コントローラは、前記PTTスイッチが押下されていない状態において、外部機器または前記無線機に内蔵された機器からデータ通信用のデータを受信したとき、前記送信部にファーストデータモードでの通信を指示するようにしてもよい。
【0013】
また、前記操作部には、前記スローデータモードまたは前記ファーストデータモードのいずれかを選択できるモード切替手段が設けられていることが好ましい。
【0014】
更に本発明は、上述の無線通信システムを実現する無線機、ならびに上述の無線通信システムに対応した無線通信方法、パケットの生成方法およびパケットからのデータ再生方法を含む。
【発明の効果】
【0015】
本発明にかかる無線通信システムを採用すれば、データ通信の通信速度を速くすることができるために、従来の無線通信システムと比較して、データ通信用のデータを高速で送信することができる。
【0016】
更に、PTTスイッチによる操作が優先されるため、ファーストデータモードでの通信中であっても、ユーザは、PTTスイッチを押下することによって、いつでも交信を開始することができ、結果として、データ通信の高速化と音声通信とを両立できる。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、本発明の実施の形態にかかる無線通信システムについて、図面を参照しながら説明する。
【0019】
<データ通信の通信速度を速める手段>
最初に、本発明において採用したデータ通信の通信速度を速める手段について説明する。本発明では、音声信号のデータを送信するために用いられる音声フレームに、データ通信用のデータを挿入して送信することによって、データ通信の通信速度を速めている。
【0020】
なお、以後の説明においては、データ通信の通信速度の違いに基づいて、音声フレームに音声信号のデータが挿入される通信形態を「スローデータモード」、音声フレームにデータ通信用のデータが挿入される通信形態を「ファーストデータモード」という。
【0021】
ところで、上述した2つの通信モードのうちファーストデータモードで送信を行う場合、受信側では音声が再生されないために無音状態となる。従って、無線機に通信データを表示する機器が接続されていない場合、ファーストデータモードで通信が行われているのか、無音の通信が行われているのか識別できなくなる。
【0022】
更に、ファーストデータモードに対応していない従来の無線機でファーストデータモードのパケットを受信した場合、当該パケットからデータ通信用データの再生ができないため、無音の妨害通信と誤認する恐れがある。
【0023】
このため、本実施の形態では、ファーストデータモードにおいて、無線信号を受信した無線機のスピーカから一定の間隔でビープ音を出力させることによって、ファーストデータモードで通信が行なわれていることをユーザに報知している。
【0024】
従って、無線信号を受信した無線機(相手局)のユーザは、周期的に出力されるビープ音から、ファーストデータモードでの通信が行なわれていることを簡単に確認できる。この効果は、特に、ファーストデータモードに対応していない無線機でファーストデータモードの無線信号を受信した場合に有効である。
【0025】
<無線機の構成>
次に、
図1を参照して、本実施の形態にかかる無線通信システムで用いる無線機について説明する。無線機1は、マイク11、スピーカ12、AF増幅器13、音声コーデック14、送信部15、送受切替部16、アンテナ17、受信部18、インターフェース部19、コントローラ21、操作部26および表示部28で構成されている。図中、太線の矢印は音声信号やデータの流れを示し、細線の矢印は制御系統の信号の流れを示している。
【0026】
マイク11は、送信用の音声を入力としてアナログ音声信号を生成し、その音声信号をAF増幅器13に出力する。一方、スピーカ12は、AF増幅器13から出力されたアナログ音声信号を音声に変換する。
【0027】
AF(Audio Frequency)増幅器13は、マイク11から入力されたアナログ音声信号を増幅して音声コーデック14に供給する。また、音声コーデック14から供給された受信音声のアナログ音声信号を増幅してスピーカ12に出力する。
【0028】
音声コーデック14は、AF増幅器13から供給されたアナログ音声信号をA/D(アナログ/デジタル)変換および符号化して送信部15に出力する。音声コーデック14はまた、受信部18から供給されたデジタル音声信号を復号化し、更にD/A(デジタル/アナログ)変換した後、AF増幅器13に出力する。
【0029】
送信部15は、音声コーデック14から供給されたデジタル音声信号に無線通信用のヘッダを付すと共に、後述するPTTスイッチ27の出力に基づいて、
図2に示す送信用のパケットを生成する。パケットの構成については、後に
図2を用いて詳述する。送信部15は更に、パケットを構成するデジタルデータで搬送波を変調し、送受切替部16を介してアンテナ17から送信する。
【0030】
送受切替部16は、PTTスイッチ27が押下されてオンになると送信部15からの送信信号をアンテナ17に導き、PTTスイッチ27が放されてオフになるとアンテナ17の受信信号を受信部18に導く。
【0031】
受信部18は、コントローラ21からの指示信号に従って受信周波数を切り替え、受信周波数に同調して得られた受信信号を増幅し、更に復調してパケットを再生する。そして再生したパケットからヘッダ部を取り除き、音声データについては音声コーデック14に供給し、その他のデータ(例えば画像信号等のパケットデータ)についてはインターフェース部19に供給する。
【0032】
インターフェース部19は外部接続端子20を介して図示しない外部機器(例えばパーソナルコンピュータやスマートフォン)に接続され、外部機器から供給される画像信号等のパケットデータを送信部15やコントローラ21に供給する。またインターフェース部19は、受信部18から供給されたパケットデータを、外部接続端子20を介して外部機器に供給する。
【0033】
コントローラ21は無線機1の動作を制御する。コントローラ21は、CPU(Central Processing Unit)22、CPU22の動作を規定するプログラムを記憶したROM(Read Only Memory)23、CPU22のワークメモリとして機能するRAM(Random Access Memory)24、およびコールサイン等のデータを格納する不揮発性メモリ25を備えている。
【0034】
操作部26は、種々の入力やユーザの指示をコントローラ21に伝達する。操作部26にはPTT(Push To Talk)スイッチ27が含まれている。PTTスイッチ27は、押下する(オンにする)と送受切替部16が送信側に切り替わってアンテナ17から送信が行われ、放す(オフにする)と、送受切替部16が受信側に切り替わって受信した音声信号の再生が行われる。
【0035】
表示部28は液晶ディスプレイ等で構成され、種々のデータを表示するのに用いられる。表示部28の画面には、無線機1がアマチュア無線信号を受信したこと(呼び出しがあったこと)や、送信元(自局)や送信先(相手局)のコールサイン、ニックネーム等が表示される。
【0036】
本実施の形態にかかる無線機1は、上述した汎用の構成部材とは別に、ビープ音の生成手段である音声符号器29を備えている。音声符号器29は、ユーザへの報知音であるビープ音の符号データを生成するもので、コントローラ21の指示に従ってビープ音を生成し、そのデータを送信部15に出力する。
【0037】
<パケットの構成>
次に、
図2および
図3を参照して、送信部15で生成されるパケットの構成を説明する。パケットの構成は、デジタル方式の音声通信の一連のデータを、どのような順番でどのようにまとめて送信するかを示したものである。
【0038】
図2に示すように、パケットPaはヘッダ部Phとデータ部Pdとで構成されている。ヘッダ部Phには、同期信号h1、フラグh2、送り先レピータのコールサインh3、送り元レピータのコールサインh4、送信先コールサインh5、送信元コールサインh6が含まれている。
【0039】
ヘッダ部Phのうち同期信号h1は、受信信号の同期をとり、またこれより信号であることを表す。フラグh2は、レピータ経由通信、直接通信、レピータ制御信号等を表すデータであり、複数ビットのデータで構成されている。
【0040】
送り先レピータのコールサインh3は、例えば送信先の無線局が属するレピータエリア内のレピータ局のコールサイン、送り元レピータのコールサインh4は送信元の無線局が属するレピータエリア内のレピータ局のコールサインである。また送信先コールサインh5は、送信する相手局のコールサイン、送信元コールサインh6は、自局のコールサインである。これらのコールサイン(h3〜h6)は、送信先および送信元の無線局、更には無線信号を中継するレピータ局を識別するための識別子としての役割を果たす。なお送信先コールサインh5については、不特定局を呼び出すCQとしてもよい。
【0041】
データ部Pdは、音声通信用のデータとデータ通信用のデータを同時に送信できるように、デジタル化された音声信号が挿入される所定長の音声フレームd1と、画像信号やメッセージ等のデータ通信用のデータが挿入される所定長のデータフレームd2が交互に配置され、最後にパケットの終わりを示す終話フレームd3が付加されている。
【0042】
なお、データフレームd2については、一定間隔(例えば420mS)毎に、送信相手局の無線機との同期を取るための同期信号が挿入される再同期フレームd4に置き換えられている。
【0043】
次に、
図3に基づき、データフレームd2に挿入されるデータ通信用のデータについて説明する。
図3は、データ部Pdの各フレームに挿入されるデータの種類を示したものである。図において、「音声」はフレームに音声信号のデータが挿入されていることを示し、「データ」は、フレームにデータ通信用のデータが挿入されていることを示す。
【0044】
データ部Pdを構成する音声フレームd1とデータフレームd2は、音声信号のデータ送信が優先されることから、音声フレームd1のデータ量がデータフレームd2のデータ量より多く設定されている。通常、音声フレームd1には9バイトのデータが挿入され、データフレームd2には3バイトのデータが挿入される。
【0045】
更に、データフレームd2の先頭部分には、データの種別等を記述したミニヘッダd5が挿入される。ただし、ミニヘッダd5をデータフレーム毎に設けると、データフレームに挿入できるデータ量が減るため、通常は、2つのデータフレーム毎に1つのミニヘッダd5を挿入している。
【0046】
従って、パケットPaを生成する際には、
図3の下段に示すように、データ通信用の通信データを5バイト毎に分割し、その先頭に1バイトのミニヘッダd5を付加してデータブロックを構成した後、このデータブロックを3バイト毎に分割して、隣接する2つのデータフレームd2に挿入している。
【0047】
そしてミニヘッダd5には、データの種別とデータ長を示す情報が記述される。データ長は、一つのデータブロック内に挿入される有効データ長を示している。例えば、13バイトのデータ長を有する画像等の汎用データを送信する場合を考える。まず、前述の通り、送信するデータを5バイト毎に分割すると、5バイト、5バイト、3バイトに3分割される。そして、この分割されたデータそれぞれの先頭にミニヘッダd5が付加される。ここで、画像等の汎用データを示す情報が、例えば、0x3とすると、1つ目および2つ目のデータブロックのミニヘッダd5は、それぞれ0x35となり、3つ目のデータブロックのミニヘッダd5は0x33となる。
【0048】
コントローラ21(
図1参照)は、端子20に接続された外部機器(図示せず)から送信されたデータ通信用のデータから、インターフェース部19を介してデータの種別等を示すデータを取り出し、RAM24に格納する。また送信部15で送信用のパケットを生成する際に、RAM24から上述のデータを読み出して送信部15に転送する。転送されたデータのうちデータ種別を示す情報は、ミニヘッダd5に書き込まれる。
【0049】
一方、受信部18で再生されたパケットPaからデータ通信用のデータを再生する際には、上述したのと逆の処理、すなわちミニヘッダd5の情報に基づいて、2つのデータフレームd2に含まれるデータから5バイトの通信データを取り出し、それらをつなぎ合わせてデータ通信用のデータを再生し、インターフェース部19を介して、外部機器に送信する。
【0050】
<スローデータモードでの交信動作>
上述したように、本実施の形態にかかる無線機は、スローデータモードとファーストデータモードの2つのモードで通信を行うことができる。最初に、スローデータモードにおける交信動作について、前述の
図1〜
図3を参照して説明する。
【0051】
図示しないが、操作部26には通信モードを切り替えるモード切替手段としてスイッチが設けられており、ユーザがスイッチを切り替えることによってスローデータモードまたはファーストデータモードのいずれかを選択できる。通信モードを選択できない従来の無線機との間で通信を行う場合や、送信すべきデータ通信用のデータがない場合には、スローデータモードを選択する。なお、モード切替手段については、スイッチではなく、メニューボタン等を押下することで表示されるメニュー画面からモードを切り替えるようにしてもよい。
【0052】
以下、スローデータモードにおける代表的なケースとして、任意のエリア内の無線機(自局)が異なるエリア内の無線局(相手局)を呼び出す場合について説明する。
【0053】
ユーザは交信に先立ち、無線機1の操作部26を操作して、交信に必要な情報、例えば送信元(自局)コールサインやレピータ局のコールサインを、不揮発性メモリ25に格納しておく。
【0054】
交信の際、ユーザは無線機1の操作部26を操作し、送信先の無線局に付与されたコールサインおよび送り先レピータのコールサインを指定して呼び出しを指示する。
【0055】
ユーザがPTTスイッチ27を押下すると、操作部26から入力された情報は、コントローラ21によって送信部15に通知され、コントローラ21の指示に従って送信部15でパケットが生成される。
図2に示したようにパケットPaのヘッダ部Phには、送り先レピータのコールサインh3、送り元レピータのコールサインh4、送信先(相手局)のコールサインh5、および送信元(自局)のコールサインh6の各情報が含まれる。
【0056】
一方、パケットPaにデータ部Pdのうち音声フレームd21には、音声コーデック14から出力された音声信号のデータが挿入され、データフレームd2には、インターフェース部19から転送されたデータ通信用のデータが挿入される。
【0057】
送信部15で生成され無線信号に変換されたパケットPaは、送受切替部16およびアンテナ17を介して送信される。無線機1(自局)から送信されたパケットPaは、指定されたレピータ局によって中継され、無線機1(相手局)に到達する。
【0058】
無線機1(相手局)で受信した無線信号は、アンテナ17および送受切替部16を介して受信部18に供給され、受信部18で復調されてパケットPaが再生される。更に、受信部18で再生されたパケットPaからヘッダ部Phが取り除かれ、データ部Pdの内容に応じて音声コーデック14またはインターフェース部19に供給される。
【0059】
音声コーデック14に供給された音声信号のデータは復号化され、さらにアナログの音声信号に変換されてAF増幅器13に供給される。AF増幅器13で増幅された音声信号はスピーカ12から出力され、送信元のユーザの声が再生される。
【0060】
一方、
図3に示すパケットを復調することによって得られたデータ通信用データは、インターフェース部19を介して外部機器(図示せず)に転送される。
【0061】
更に、受信部18で再生されたパケットPaはコントローラ21に供給される。コントローラ21のCPU22は、ECC(Error Check Code)チェックなどにより、受信したパケットPaが有効なパケットであるか否かを判別する。
【0062】
CPU22は、有効と判別されたパケットPaのヘッダ部PhのデータをRAM24に格納すると共に、ヘッダ部Phの情報を解析する。CPU22は、解析結果に基づいて、受信したパケットPaの送信先コールサインや送信元コールサインを表示部28に表示する。
【0063】
<ファーストデータモードでの交信動作>
次に、
図4および
図5、ならびに前述の
図1〜
図3を参照して、ファーストデータモードにおける交信動作について説明する。前述したように、本実施の形態にかかる無線通信システムにおいては、無線信号を受信した無線機1のスピーカ12から一定の間隔でビープ音を出力させることによって、ファーストデータモードで通信が行なわれていることをユーザに通知している。
【0064】
図4に、ファーストデータモードにおいてパケットPaの送信を開始してから停止するまでのコントローラ21での処理の流れを示す。また
図5に、同期間に受信部15で生成されるパケットPaに挿入されるデータの種別を示す。
【0065】
ユーザが交信に先立って行なう操作、例えば、交信に必要な情報の不揮発性メモリ25への格納、送信先コールサインや送り先レピータのコールサインの指定等については、スローデータモードでの交信と変わらないため、説明を省略する。
【0066】
ファーストデータモードへの切り替えるには2つの方法がある。第1の方法は、前述した操作部26のモード切替スイッチ(図示せず)をファーストデータモードに切り替える方法である。外部機器に蓄積されたデータ通信用のデータを送信する場合等に行われる。
【0067】
第2の方法は、ユーザがPTTスイッチ27を押下していない状態、すなわち音声信号の送信が指示されていない状態において、データ通信用のデータが外部機器もしくはGPS受信機等の無線機に内蔵された機器からインターフェース部19へ送信されたときに、コントローラ21がそれを検知して、自動的にファーストデータモードに切り替える方法である。
【0068】
いずれの方法であっても、コントローラ21は、送信部15にファーストデータモードで送信の開始を指示するコマンドを送信する(ステップS1)。
【0069】
コントローラ21から送信開始を指示するコマンドを受信した送信部15は、パケットPaの生成を開始する。具体的には、送信部15は、
図5に示すように、音声フレームd1とデータフレームd2のそれぞれにデータ通信用のデータを挿入したパケットを生成する。生成されたパケットPaは、更に送信部15で高周波信号に変換され、アンテナ17から無線信号として送出される。
【0070】
なお、第2の方法によってファーストデータモードが選択された場合、無線信号を送出する前に、送信チャンネルが他局で使われているかどうかを確認するキャリアセンスを行うことによって、無線信号が錯綜することを防止している。
【0071】
先に
図3を用いて説明したように、スローデータモードにおける通信、すなわち音声フレームに音声信号のデータが挿入される通信形態において、音声通信とデータ通信とを同時に行う場合、音声フレームd1には、9バイトの音声信号のデータが挿入される。一方、データ通信用データは5バイト毎に分割された通信データd6と、その先頭に付加されたミニヘッダd5で構成されたデータブロックが2分割されて、2つのデータフレームd2に挿入される。
【0072】
これに対し、ファーストデータモードにおける通信、すなわち音声フレームにデータ通信用のデータが挿入される通信形態において、音声フレームとデータフレームを用いてデータ通信用のデータだけを送信する場合、送信するデータは20バイト毎に分割され、これにミニヘッダd5等が付加されてブロックを構成した後、このブロックのデータが隣接する2つの音声フレームd1と2つのデータフレームd2に分割して挿入される。
【0073】
具体的には、ブロックは、20バイトのデータ通信用のデータ、1バイトのミニヘッダ、異音軽減のために各音声フレームに挿入される2バイトの固有のデータおよびパケットロスの誤検出を防ぐためにデータフレームに挿入される1バイトのデータ、合計24バイトのデータで構成され、これらのデータが、隣接する2つの音声フレームd1(9バイト×2)と2つのデータフレームd2(3バイト×2)に分割して挿入される。
【0074】
パケットPaの音声フレームd1に音声信号のデータが挿入される場合とデータ通信用のデータが挿入される場合を比較すると、後者におけるデータ通信の通信速度は前者のそれに比べて約3.5倍となるため、データ通信用のデータを高速で送信することができる。
【0075】
図4の説明に戻って、コントローラ21は、送信部15に送信の開始を指示するコマンドを送信した時から第1の時間T1が経過したとき(ステップS2においてYes)、音声符号器29に対してビープ音の符号データ生成を指示するコマンドを送信し、更に、送信部15に対して音声フレームd1へのビープ音の符号データ挿入を指示するコマンドを送信する(ステップS3)。ここで、第1の時間T1はビープ音の繰り返しの間隔を示す。
【0076】
コントローラ21からビープ音の挿入を指示するコマンドを受信した送信部15は、
図5に示すように、データ通信用データのブロックの切れ目まで待って、音声符号器29から出力されたビープ音のデータを音声フレームd1に挿入する。
【0077】
コントローラ21は、送信部15にビープ音の挿入を指示するコマンドを送信した後、第1の時間T1より短い第2の時間T2が経過したとき(ステップS4でYes)、送信部15にファーストデータモードに復帰するコマンドを送信すると共に、音声符号器29に対してビープ音の生成停止を指示するコマンドを送信する(ステップS5)。ここで、第2の時間T2はビープ音が鳴っている時間を示す。
【0078】
以後、送信部15は、当初の形態に戻って、音声フレームd1とデータフレームd2のそれぞれにデータ通信用のデータを挿入したパケットを生成する。
【0079】
次に、コントローラ21は、インターフェース部19でのデータ通信用データの受信状況を確認し(ステップS6)、継続してデータを受信している場合は(同ステップでNo)、ステップS2の処理に戻って、第1の時間T1毎に、送信部15に対してビープ音挿入の指示コマンドを、また音声符号器29に対してビープ音の生成指示コマンドを繰り返し送信する。
【0080】
一方、コントローラ21は、インターフェース部19でのデータ通信用データの受信が途切れてなくなった場合には(ステップS6でYes)、送信部15に対して送信の停止を指示するコマンドを送信する(ステップS7)。送信停止指示のコマンドを受信した送信部は、
図5に示すように、パケットPaに終話フレームd3を挿入してパケットの生成と送信を停止する。
【0081】
なお、
図4のフローチャートには示さなかったが、ファーストデータモードでの通信中に、ユーザがPTTスイッチ27を押下した場合、PTTスイッチ27による操作が優先され、コントローラ21は操作部26からの信号を検知して、通信モードをスローデータモードに切り替える。
【0082】
具体的には、コントローラ21は、送信部15に対して、スローデータモードでの送信すなわち音声フレームd1にデジタル音声信号を挿入することを指示するコマンドを送信する。
【0083】
このコマンドを受信した送信部15は、データ通信用データのブロックの切れ目まで待って、音声フレームd1に、音声コーデック14から供給されるデジタル音声信号を挿入する。当然のことながら、スローデータモードにおいては、パケットPaへのビープ音の挿入は行われない。
【0084】
次に、
図4に示した手順で作成され、無線機(自局)から送信された無線信号を受信した無線機(相手局)におけるデータ再生方法について説明する。コントローラ21は、
図6に示す流れに従って受信したデータの再生処理を行う。
【0085】
コントローラ21は、受信部18で無線信号から再生されたパケットPaのデータのうち、データフレームd2のデータを内蔵のレジスタ(図示せず)に取り込み(ステップS11)、ミニヘッダの情報を解析して、パケットPaがファーストデータモードで送信されたものであるか否かを確認する(ステップS12)。
【0086】
図5に示すように、ファーストデータモードでの通信において、パケットPaのデータ部の先頭部分および第1の時間T1において第2の時間T2が経過した後の音声フレームd1には、データ通信用のデータが挿入されている。
【0087】
コントローラ21は、音声フレームd1にデータ通信用のデータが挿入されていることを確認した場合(ステップS13でYes)、受信部18に対して、音声フレームd1から異音軽減用のデータ(本実施の形態では1バイト)を除いたデータ通信用データ(同8バイト)の取り出しを指示する(ステップS14)。
【0088】
続いてコントローラ21は、隣接する2つの音声フレームd1および2つのデータフレームd2から取り出されたデータを、前述のブロックを作成するときと逆の順序でつなぎ合わせてデータ通信用のデータを再生する(ステップS15)。再生されたデータ通信用のデータはインターフェース部19に出力される。
【0089】
コントローラ21は、インターフェース部19に対して、再生されたデータ通信用のデータを外部機器に転送するよう指示し、インターフェース部19は、その指示に従って再生されたデータ通信用のデータを外部機器に出力する。このようにして通信速度が速められたデータ通信用データが外部機器に送信される。
【0090】
一方、
図5に示すように、第1の時間T1において第2の時間T2が経過するまでの間、パケットPaの音声フレームd1にはビープ音の音声信号が挿入されている。コントローラ21は、音声フレームd1にビープ音のデータが挿入されていることを確認すると(ステップS13においてNo)、受信部18に対して、音声フレームd1に含まれるビープ音のデータ(本実施の形態では9バイト)の取り出しを指示する(ステップS17)。
【0091】
次に、コントローラ21は、音声コーデック14に対して、受信部18から取り出されたビープ音のデータの復号化を指示し(ステップS18)、音声コーデック14は、コントローラ21の指示に従ってビープ音の復号化処理を行う。復号化され、更にアナログ音声信号に変換されたビープ音は、スピーカ12から出力される。
【0092】
無線信号を受信した無線機1(相手局)のユーザは、時間T1の間隔で周期的に出力されるビープ音から、ファーストデータモードでの通信が行なわれていることを確認できる。この効果は、特に、ファーストデータモードに対応していない無線機がファーストデータモードの無線信号を受信した場合に有効である。
【0093】
コントローラ21は、ステップS17、18の処理と並行して、データフレームd2から取り出し、レジスタに格納したデータをつなぎ合わせてデータ通信用のデータを再生する(ステップS19)。再生されたデータ通信用のデータはインターフェース部19に出力される。
【0094】
続いてコントローラ21は、前述のステップS16の処理、すなわちインターフェース部19に対して、再生されたデータ通信用のデータを外部機器に転送するよう指示し、インターフェース部19は、指示に従って再生されたデータ通信用のデータを外部機器に出力する。
【0095】
上述の実施の形態において、ビープ音の繰り返しの第1の時間T1については、1秒程度が好ましい。またビープ音を出力する第2の時間T2については、長すぎるとデータ通信の通信速度が低下し、逆に短すぎるとビープ音の聞き取りが難しくなるため、0.1〜0.2秒程度が好ましい。
【0096】
また、上述の実施の形態では、ビープ音を発生させるのに音声符号器29を用いたが、ビープ音の発生手段はこれに 限らない。ビープ音の音声信号のデータそのものを不揮発性メモリ25に格納しておき、第2の時間T2の間、コントローラ21がそのデータを読み出して送信部15に送信するようにしてもよい。