(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
第2の認証を実行するために、スマートウォッチ識別子、アカウント名、タイムスタンプを入手し、前記タイムスタンプが有効であるかどうかを認証するステップを更に備える、
請求項9に記載のモバイル決済方法。
【発明の概要】
【0004】
本開示の実施は、モバイル決済の管理を強化するために、バーコードベースのモバイル決済の方法を提供する。
【0005】
本開示の実施は、モバイル決済の管理を強化するために、バーコードベースのモバイル決済の装置を提供する。本開示の実施は、以下の技術的解決策を用いる。
【0006】
バーコードベースのモバイル決済方法は:第1のモバイルデバイスでの決済に用いられ、バーコードリーダで走査される、2次元バーコードを受信するステップであって、前記2次元バーコードは、前記第1のモバイルデバイスの固有識別子(固有ID)と、前記第1のモバイルデバイスにバインドされたアカウントのアカウント情報とに基づいて生成される、受信するステップと;前記2次元バーコードを解析し、解析により得られた前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて、識別子認証を実行するステップと;を含む。前記認証の成功後に、前記第1のモバイルデバイスの固有識別子に基づいて決済限度額を問い合わせるステップであって、前記決済限度額は、所与の期間内での最大決済限度額であり、前記第1のモバイルデバイスにバインドされた前記アカウントによって前記第1のモバイルデバイスに事前設定されている、問い合わせるステップと;前記問い合わせた決済限度額に基づいて決済するステップと;を含む。
【0007】
好ましくは、前記方法は、前記決済の完了後に前記決済限度額を更新するステップを更に備え、前記決済限度額は、管理限度額と請求限度額との間の差分であり、前記管理限度額は、所与の期間内での総決済限度額であり、前記第1のモバイルデバイスにバインドされた前記アカウントによって前記第1のモバイルデバイスに事前設定されており、前記請求限度額は、所与の期間内での前記第1のモバイルデバイスの使用限度額である。
【0008】
好ましくは、前記方法は、前記決済の完了後に決済情報を保存するステップを更に備え、前記決済情報は、決済時間と使用限度額とを含む。
【0009】
好ましくは、前記2次元バーコードを解析するステップと、解析により得られた前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて、識別子認証を実行するステップは:前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とを得るために前記2次元バーコードを解析するステップと;前記第1のモバイルデバイスに前記アカウントによって事前設定された決済状況を、前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて問い合わせるステップと;前記決済状況が有効である場合には、前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて識別子認証を実行するステップと;を含む。
【0010】
好ましくは、前記アカウントは、第2のモバイルデバイスを用いて前記第1のモバイルデバイスにバインドされる。好ましくは、前記第1のモバイルデバイスは、ウェアラブルインテリジェントデバイスである。好ましくは、前記アカウントは、少なくとも2つの第1のモバイルデバイスにバインドされる。
【0011】
バーコードベースのモバイル決済の装置は、受信ユニットと、認証ユニットと、問い合わせユニットと、決済ユニットとを含み、前記受信ユニットは、第1のモバイルデバイスでの決済に用いられ、バーコードリーダで走査されるバーコードを受信するように構成され、前記バーコードは、前記第1のモバイルデバイスの固有識別子と、前記第1のモバイルデバイスにバインドされたアカウントのアカウント情報とに基づいて生成され;前記認証ユニットは、前記バーコードを解析し、解析により得られた前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて、識別子認証を実行するように構成され;前記問い合わせユニットは、認証の成功後に、前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子に基づいて決済限度額を問い合わせるように構成され、前記決済限度は所与の期間における最大決済限度額であり、前記第1のモバイルデバイスにバインドされた前記アカウントによって前記第1のモバイルデバイスに事前設定されており;前記決済ユニットは、前記問い合わせた決済限度額に基づいて決済するように構成される。
好ましくは、前記デバイスは更新ユニットを更に備え、前記更新ユニットは、前記決済の完了後に前記決済限度額を更新するように構成され、前記決済限度額は、管理限度額と請求限度額との間の差分であり、前記管理限度額は、所与の期間における前記総決済限度であり、前記第1のモバイルデバイスにバインドされた前記アカウントにより前記第1のモバイルデバイスに事前設定されており、前記請求限度額は、所与の期間内での前記第1のモバイルデバイスの使用限度額である。
【0012】
好ましくは、前記デバイスは、記録ユニットを更に備え、前記記録ユニットは、前記決済の完了後に決済情報を保存するように構成され、前記決済情報は、決済時間と使用限度額とを含む。
【0013】
好ましくは、前記認証ユニットは、認証サブユニットを含み、前記認証サブユニットは:前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とを得るために前記バーコードを解析し;前記アカウントによって前記第1のモバイルデバイスに事前設定された決済状況を、前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて問い合わせ;及び、前記決済状況が有効であれば、前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて、識別子認証を実行するように構成される。
【0014】
バーコードベースのモバイルサービス処理の方法であって、1つ(のアカウント)が複数のモバイルデバイスにバインドされており、各モバイルデバイスにサービス規則が事前設定されており、前記方法は:モバイルデバイスでのサービス処理に用いられ、バーコードリーダで走査されるバーコードを受信するステップであって、前記バーコードは、前記モバイルデバイスの固有識別子と、前記モバイルデバイスにバインドされたアカウントのアカウント情報とに基づいて生成される、受信するステップと;前記バーコードを解析し、前記モバイルデバイスが、前記アカウントにバインドされた前記複数のモバイルデバイスのうちの1つであるかどうかを、解析により得られた前記アカウント情報と前記モバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて認証するステップと;肯定である場合に、前記モバイルデバイスの前記固有識別子に基づいて、前記アカウントにより前記モバイルデバイスに事前設定されたサービス規則を問い合わせるステップと;前記モバイルデバイスに事前設定された前記サービス規則に基づいてサービス処理を実行するステップと;を含む。
【0015】
好ましくは、前記サービス規則は、サービス状況を含み、前記モバイルデバイスに事前設定された前記サービス規則に基づいてサービス処理を実行するステップは:前記サービス規則内の前記サービス状況を問い合わせるステップと;前記サービス状況が有効である場合は、前記モバイルデバイスに事前設定された前記サービス規則に基づいてサービス処理を実行するステップと;を含む。
【0016】
バーコードベースのモバイルサービス処理の装置であって、1つのアカウントが複数のモバイルデバイスにバインドされており、各モバイルデバイスにはサービス規則が事前設定されており、
前記デバイスは:バーコード受信ユニットと、端末認証ユニットと、サービス規則問い合わせユニットと、サービス処理ユニットとを含み、
前記バーコード受信ユニットは、モバイルデバイスでのサービス処理に用いられ、バーコードリーダにより走査されるバーコードを受信するように構成され、前記バーコードは、前記モバイルデバイスの固有識別子と、前記モバイルデバイスにバインドされたアカウントのアカウント情報とに基づいて生成され;
前記端末認証ユニットは、前記バーコードを解析し、前記モバイルデバイスが前記アカウントにバインドされている前記複数のモバイルデバイスのうちの1つであるかどうかを、解析により得られた前記アカウント情報と前記モバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて認証するように構成され;
肯定である場合に、前記サービス規則問い合わせユニットは、前記アカウントにより前記モバイルデバイスに事前設定されたサービス規則を、前記モバイルデバイスの前記固有識別子に基づいて問い合わせるように構成され;及び
前記サービス処理ユニットは、前記モバイルデバイスに事前設定された前記サービス規則に基づいてサービス処理を実行するように;構成される。
【0017】
好ましくは、前記サービス規則はサービス状況を含み、前記サービス処理ユニットは:前記サービス規則内の前記サービス状況を問い合わせ;前記サービス状況が有効である場合に、前記モバイルデバイスに事前設定された前記サービス規則に基づいてサービス処理を実行するように構成される。
【0018】
本開示の実施では、先の技術的解決策の少なくとも1つが以下の有益な効果を奏する。すなわち、モバイルデバイスでの決済に用いられるバーコードをサーバが受信し、認証に成功すると、モバイルデバイスにバインドされたアカウントによってモバイルデバイスに事前設定された決済限度額に基づいて決済することができ、これにより、このアカウントによって各モバイルデバイスの、バーコードベースの決済行動を管理できるようになる。そのため、既存の技術における、1つのアカウントにつき1つの決済行動のみが管理されるが、モバイルデバイスの決済行動への管理は弱い、という課題が解決される。加えて、この処理方法は、1つのアカウントが複数のモバイルデバイスにバインドされたサービス処理工程にて提供される。
【発明を実施するための形態】
【0025】
本開示の目的、技術的解決策、および利点をより明瞭にするために、以下では、本開示の実施における添付図面を参照して、本開示の技術的解決策を説明する。明らかに、記載された実施は、本開示のすべての実施ではなく一部である。創造的努力なしに本開示の実施に基づいて既存技術の当業者によって導出される他のすべての実施は、本開示の保護範囲内に入るものである。
【0026】
本開示の技術的解決策を詳細に説明する前に、明確にしておくために、先ず、技術用語のいくつかを説明する。本開示の実施には、「バーコードリーダ」、「管理限度額」、「決済限度額」、「請求限度額」等が関係する。バーコードリーダは、バーコードを読み取るデバイスであってよい。管理限度額は、所与の期間内での総決済限度額であってよい。例えば、管理限度額が1000RMB(人民元)/日である場合、00:00から24:00までの1日の総決済限度額は1000RMBとなる。決済限度額は、所与の期間内の決済に用いることができる限度額である。請求限度額は、所与の期間内に請求される限度額である。同一期間内で、管理限度額は決済限度額と請求限度額の合計であってよい。例えば、管理限度額が1000RMB/日であれば、最初に300RMBが請求された場合に、請求限度額は300RMBであり、決済限度額は700RMBとなる。後に、500RMBが請求された場合に、請求限度額が800RMBに変更され、決済限度額が200RMBに変更される。本開示の実施が提供する技術的解決策は、添付の図面を参照して以下詳述する。
【0027】
実施1
上で述べたように、バーコードベースの決済は便利であることから、バーコードベースのモバイル決済を行うために、多くの公共エリアにおいてバーコードリーダが用いられてきた。しかし、現在、この方法に基づいて、モバイルデバイスにバインドされたアカウントの管理限度額が決済中の上限として用いられている。例えば、管理限度額が2000RMB/日である場合、1つのアカウントにバインドされている全てのモバイルデバイスが支払える総額は一日に2000RMB以下である。このアカウントにバインドされたモバイルデバイスを紛失又は盗難に遭った場合、そのアカウントでの決済が禁止される前に、他の人物がそのモバイルデバイスを用いて決済を行い、資産損失が生じてしまう可能性がある。そのため、バーコードベースのモバイル決済行動での管理を強化する決済解決策が必要である。この欠点を斟酌して、モバイルデバイスの決済行動の管理を強化するために、バーコードベースのモバイル決済方法を提供する。実行エンティティは、決済を完了するように構成されたサーバであると仮定する。
図1は、この方法の概略フローチャートである。この方法は次のステップを含む。
【0028】
ステップ11:第1のモバイルデバイスでの決済に用いられ、バーコードリーダにより走査されるバーコードを受信する。このステップでは、決済に用いるバーコードは、モバイルデバイスでの決済に用いるこのバーコードがバーコードリーダによって走査された後に、サーバへ送信される。例えば、バーコード決済の実行にモバイルフォンを用いる場合には、モバイルフォンで生成されたバーコードをバーコードリーダで走査してから、決済を完了するように構成されたサーバへこのバーコードを送信する必要がある。モバイルデバイス内のバーコードはモバイルデバイスの固有識別子と、モバイルデバイスにバインドされたアカウントのアカウント情報とに基づいて生成される。モバイルデバイスをアカウントにバインドする工程では、別のモバイルデバイスにインストールされているアプリケーションプログラムを用いて、アカウントを決済に用いるモバイルデバイスにバインドすることができる。したがって、第2のモバイルデバイスを用いて第1のモバイルデバイスにアカウントをバインドすることができる。例えば、スマートフォンにインストールされているアプリケーションプログラムを用いて、アカウントをスマートウォッチにバインドできる。このように、スマートウォッチは第1のモバイルデバイスであり、スマートフォンは第2のモバイルデバイスである。理解し易くするために、第1のモバイルデバイスを決済端末(決済に用いるモバイルデバイス)と称し、第2のモバイルデバイスをアカウント端末(アカウントが配置されているモバイルデバイス)と称することができる。
【0029】
決済端末の固有識別子は決済端末を固有に識別する識別子(例えば、メディアアクセス管理(MAC:Media Access Control)アドレス)、つまりハードウェアアドレスである。又は、決済端末の固有識別子はユニバーサル固有識別子(UUID)であり、これは端末上で生成される、その端末固有の番号である。決済端末識別子は、MACアドレス、UUID、又はこれらの組み合わせをそのまま用いることができる、又は、MACアドレスやUUIDにトランスコーディングアルゴリズムを適用して生成できる。識別子は、MACアドレスとUUIDの他にも、モバイルデバイスを他のモバイルデバイスから区別し、端末の固有性を表す、モバイルデバイスのハードウェアタイプ(スマートフォン、スマートウォッチ等)、モデル、ハードウェアパラメータ(画面サイズ、色等)を含むことができる。
【0030】
決済端末識別子とアカウントとの間にマッピング関係があるようにするために、アカウント端末を用いて決済端末識別子をアカウントにバインドする必要がある。決済中に識別子認証を支援するために、決済端末識別子にバインドされたアカウントのアカウント情報と、決済端末識別子とをサーバに保存する。例えば、決済端末識別子がabcdであり、決済端末識別子にバインドされたアカウント名が1234である場合には、abcdと1234との間のマッピング関係をサーバに記憶することで、決済中の識別子認証を支援できるようになる。1つのアカウントを複数の決済端末にバインドできることに留意することが重要である。例えば、決済端末識別子abcdとefghの両方がアカウント名1234にバインドされている場合には、1234と、abcd及びefghの各々との間のマッピング関係をサーバに保存する。
【0031】
バーコードは、決済端末識別子と、決済端末にバインドされたアカウントのアカウント情報とに基づいて生成できる。情報に基づいてバーコードを生成する工程は、既存の技術の当業者には周知の知識である。そのため、ここでは詳細を記載しない。
【0032】
受信工程では、バーコードリーダとサーバとの間に、伝送のための接続(基本のデータ送信技術)がネットワーク(無線又は有線)を介して確立される。
【0033】
バーコードは一次元バーコードと二次元バーコードとを含むことができる。一次元バーコードは、バーコードとも称されるグラフィック識別子である。グラフィック識別子は、情報を表すために用いられ、特定のコーディング規則に基づいて配列された幅の異なる複数の黒色ストリップとスペースとを含む。二次元バーコードはQRコード(登録商標)とも称される。これは、一次元バーコード(つまり、バーコード)に基づいて開発された別次元の読み取り可能なバーコードであり、バイナリデータを表すために黒と白(はっきりしたコントラストの2色)の矩形を用いる。QRコード(登録商標)を走査及び解析すると情報を入手できる。そのため、本開示では、一次元バーコードと二次元バーコードの両方を、情報を記憶するための1つのバーコードとして用いることができる。この情報に基づいて、決済又はサービス処理を実行できる。
【0034】
ステップ12:バーコードを解析し、解析によって入手したアカウント情報と決済端末の固有識別子とに基づいて、識別子認証を実行する。
【0035】
このステップでは、バーコードを解析する工程は、バーコードに含まれている情報を入手する工程であり、又、情報に基づいてバーコードを生成する工程とは逆の工程とみなすことができる。バーコードは、ステップ11で述べた、決済端末識別子と、決済端末にバインドされたアカウントのアカウント情報とを含むことができる。しかし、セキュリティ向上のため、他の認証情報を追加することも可能である。例えば、バーコードが有効時間範囲にあるかどうかを認証するために、タイムスタンプを含めることができる。タイムスタンプはサーバからアカウント端末に伝送され、次に、アカウント端末によって決済端末へ送信されることが可能である。又は、決済端末へ直接的に伝送されることが可能である(決済端末にネットワーク接続機能がある場合)。例えば、タイムスタンプの有効時間範囲が24時間である場合、現在の時間からタイムスタンプまでの時間の長さが24時間を超えると、バーコードは無効であると判定される。
【0036】
実使用では、バーコード情報の妨害又は改ざんを防止するために、通常は、バーコードの生成に用いる情報を暗号化する必要がある。認証工程では、認証を少なくとも1回実行できる。例えば、決済端末がバーコードを生成するときに、決済端末識別子、タイムスタンプ、アカウント情報等といった情報を、サーバから送信された秘密鍵を用いて暗号化することができ、暗号化アルゴリズムはマークされる。サーバがバーコードを認証するときに、サーバは、先ず、公開鍵を用いて秘密鍵デジタル署名を認証できる関係を用い、マークされた暗号化アルゴリズムに基づいて、バーコードの内容を判定し、次に、公開鍵を用いてその内容を解析できる。これが第1の認証である。内容を解析できない場合は、決済を行うことができない。次に、タイムスタンプの有効性を、解析によって入手した決済端末識別子、タイムスタンプ、アカウント情報のような情報に基づいて認証する。これが第2の認証である。最終的に、サーバに記憶されている決済端末識別子、アカウント情報、及びマッピング関係に基づいて、第3の認証を実行し、3回の認証を完了する。
【0037】
実施では、決済端末の決済行動を更に管理するために、バーコードを解析し、解析により入手した、アカウント情報と、第1のモバイルデバイスの固有識別子とに基づいて識別子の認証を実行するステップは:決済端末のアカウント情報と固有識別子とを入手するために、バーコードを解析するステップと;決済端末のアカウント情報と固有識別子とに基づき、アカウントによって事前設定された決済状況を決済端末に問い合わせるステップと;決済状況が有効である場合に、決済端末のアカウント情報と固有識別子とに基づいて、識別子認証を実行するステップと;を含む。
【0038】
決済状況はアカウントによって決済端末に事前設定し、サーバに記憶できる。決済状況は有効と無効を含んでよい。アカウント情報と決済端末識別子とは、バーコードを解析した後に入手できる。次に、アカウントによって端末に事前設定された決済状況を、決済端末識別子に基づいて問い合わせる。決済状況が有効である場合には、識別子認証を実行できる。決済状況が無効である場合には、決済失敗情報を直接的に返せる。
【0039】
この方法では、決済端末の決済行動をより良好に管理できる。具体的には、決済端末がバーコードを用いて決済できるかどうかを、いつでも変更できる。
【0040】
ステップ13:認証の成功後、決済端末の固有識別子に基づいて、決済限度額を問い合わせる。先のステップでは、決済限度額は、所与の期間内での最大決済限度額であり、決済端末にバインドされたアカウントによって決済端末に事前設定される。
【0041】
上で述べたように、管理限度額は所与の期間内での総決済限度額であり、決済限度額は、所与の期間内に消費できる限度額であり、請求限度額は所与の期間内での使用限度額である。同一の所与の期間内において、管理限度額は決済限度額と請求限度額との合計である。表1は、アカウント1234にバインドされた2つの決済端末abcd及びefghに事前設定された限度額を示す。
【0042】
表より、決済端末abcd及びefghの決済限度額は、それぞれ100RMB、490RMBであることを問い合わせることができる。
【0043】
このステップでは、アカウントにバインドされている決済端末に事前設定された管理限度額が、端末の決済行動を管理する上で重要な役割を果たす。
【0044】
ステップ14:決済限度額に基づいて決済する。このステップでは、決済は、使用金額が決済限度額を超えない場合に完了できる。表1を例に取ると、決済端末abcdが50RMBを支払う必要がある場合は、決済を完了できる。決済端末abcdが150RMBを支払う必要がある場合は、決済を完了できない。
【0045】
管理限度額は変更されないままなので、1回の決済を行った後に、請求限度額は増加するが、決済限度額は減少する。次の決済では、最新の決済限度額を問い合わせる必要がある。実施では、この方法は以下のステップを更に含むことができる。
【0046】
ステップ15:決済の完了後に決済限度額を更新する。このステップでは、決済限度額は管理限度額と請求限度額との間の差分であるため、決済の完了後に、決済限度額を、自動変更請求限度額と管理限度額とに基づいて更新できる。
【0047】
例えば、表1に示すように、モバイルデバイスabcdが1日に50RMBの決済を行った場合には、その日の請求限度額は50RMBである。管理限度額は100RMB/日なので、その日の決済限度は50RMBとなる。実使用において、決済は複数の方法で設定できる。例えば、使用する金額が決済限度を超過すると決済が完了し、決済限度を超過した部分は次の所与の期間内の管理限度額から減額される。別の例として、使用する金額が決済限度額を超過する場合、決済が完了するが、決済行動をより上手く管理するために、決済状況が有効から無効に変更される。加えて、決済行動の管理を更に強化するために、無効時間を延長できる(例えば、決済状況が10回の所与の期間の後に有効に変更される)。
【0048】
実施において、アカウントに関連したモバイルデバイスの決済行動をより良く理解するために、この方法はステップ16を更に含むことができる。ステップ16:決済が完了した後に、決済情報を保存する。
【0049】
このステップでは、決済情報は決済時間と使用する限度額とを含むことができる。例えば、18:00時に50RMBが使用される。加えて、決済情報は、取引業者情報、取引番号、取引種類等を含むことができる。
【0050】
実施では、この実施での決済端末はウェアラブルインテリジェントデバイス、例えば、スマートウォッチ、インテリジェントリストバンド、スポーツバンド(画面付き)であってよい。子供用のスマートウォッチでは、決済行動の管理を強化するために、所与の期間内の管理限度額が事前設定される。加えて、ステップ15で述べたように、子供の自制の意識を育てるために、複数の方法で決済を設定できる。
【0051】
ステップ11で述べたように、バインディング中に、決済端末識別子はハードウェアのタイプを設けることができる。ハードウェアは種々のタイプのものであってよく、又、管理限度額を設定するための種々の解決策があってよい。種々のハードウェアタイプに対応した種々の設定解決策をサーバに記憶することができる。例えば、子供用スマートウォッチ(又は、高齢者用スマートウォッチ)に対応した設定解決策を決済端末識別子に基づいて設定できる。この方法では、種々の決済端末を多様に管理できる。
【0052】
実施1で提供する方法では、サーバがモバイルデバイスでの決済に用いるバーコードを受信し、認証が成功した後に、バインドされているアカウントによりモバイルデバイスに事前設定された決済限度額に基づいて決済できる。したがって、各モバイルデバイスのバーコードベースの決済行動をアカウントによって管理できる。これにより、既存の技術の課題、すなわちアカウントの決済行動のみが管理されるが、モバイルデバイスの決済アクションの管理が弱いという課題が解決される。加えて、モバイルデバイスの決済状況は、モバイルデバイスの決済行動を遅れず、より柔軟に管理するように設定できる。
【0053】
実施2
同じ開示概念に基づき、実施2は、モバイルデバイスの決済行動の管理を強化するために、バーコードベースのモバイル決済の装置を提供する。
図2に示すように、このデバイスは、受信ユニット21と、認証ユニット22と、問い合わせユニット23と、決済ユニット24とを含む。受信ユニット21は、第1のモバイルデバイスで決済に用いられ、バーコードリーダにより走査されるバーコードを受信するように構成できる。バーコードは、第1のモバイルデバイスの固有識別子と第1のモバイルデバイスにバインドされたアカウントのアカウント情報とに基づいて生成される。
【0054】
認証ユニット22は次のように構成できる。バーコードを解析し、解析により入手したアカウント情報と第1モバイルデバイスの固有識別子とに基づいて識別子認証を実行する。
【0055】
問い合わせユニット23は次のように構成できる。認証の成功後に、第1のモバイルデバイスの固有識別子に基づいて決済限度額を問い合わせる。ここで、決済限度額は所与の期間内の最大決済限度額であり、第1のモバイルデバイスにバインドされたアカウントによって第1のモバイルデバイスに事前設定される。
【0056】
決済ユニット24は、問い合わせた決済限度額に基づいて決済するように構成されてよい。実施では、このデバイスは更新ユニットを更に含むことができる。更新ユニットは、決済の完了後に決済限度額を更新するように構成されてよい。決済限度は、管理限度額と請求限度額との間の差分である。管理限度額は、所与の期間内での総決済限度額であり、第1のモバイルデバイスにバインドされたアカウントによって第1のモバイルデバイスに事前設定される。決済限度額は、所与の期間内での第1のモバイルデバイスの使用限度額である。実施では、このデバイスは記録ユニットを更に含むことができる。記録ユニットは、決済完了後に決済情報を保存するように構成されてよい。決済情報は決済時間と使用限度額とを含むことができ、又、取引業者情報、取引番号、取引タイプ等を含むことができる。
【0057】
実施では、認証ユニット22は認証サブユニットを含む。認証サブユニットは次のように構成できる。すなわち、アカウント情報と第1のモバイルデバイスの固有識別子とを入手するためにバーコードを解析し、第1のモバイルデバイスにアカウントによって事前設定された決済状況を、アカウント情報と第1のモバイルデバイスの固有識別子とに基づいて問い合わせる。決済状況が有効である場合には、アカウント情報と第1のモバイルデバイスの固有識別子とに基づいて認証を実行する。
【0058】
実施では、アカウントは第2のモバイルデバイスを用いて第1のモバイルデバイスにバインドされる。実施では、第1のモバイルデバイスはウェアラブルインテリジェントデバイス、例えばスマートウォッチ、である。実施では、アカウントは少なくとも2つの第1のモバイルデバイスにバインドされる。
【0059】
実施2で提供されるデバイスを用いることにより、サーバがモバイルデバイスでの決済に用いられるバーコードを受信し、認証が成功した後に、モバイルデバイスにバインドされたアカウントによってモバイルデバイスに事前設定された決済限度額に基づいて決済できる。このように、各モバイルデバイスのバーコードベースの決済行動をアカウントによって管理できる。したがって、既存の技術における課題、すなわちアカウントの決済行動のみが管理されるが、そのモバイルデバイスの決済行動の管理は弱い、という課題を解決できる。加えて、モバイルデバイスの決済状況を、モバイルデバイスの決済行動を遅れずに、より柔軟に管理するように設定できる。
【0060】
実施3
上で述べたように、既存の技術では、バインドされたモバイルデバイスがバーコードベースのサービスを要求できるように、1つのアカウントをそのアカウントが属するモバイルデバイスの他に、更に別のもう1つのモバイルデバイスとにしかバインドできない。例えば、1つのアカウントを、このアカウントが属するモバイルフォンを用いて、1つのみのスマートウォッチにしかバインドすることができない。このスマートウォッチは様々なバーコードベースのサービスを完了できる。インテリジェントデバイスの普及促進により、1つのアカウントを複数のモバイルデバイスにバインドし、全てのモバイルデバイスを管理することが必要となった。そのため、この実施は、バーコードベースのモバイルサービス処理の方法を提供する。この方法は、1つのアカウントが複数のモバイルデバイスにバインドされたサービス処理シナリオに適用される。この実施では、1つのアカウントを、そのアカウントが属するインテリジェント端末以外の複数(少なくとも2つ)のモバイルデバイスにバインドすることが可能である。バインド処理は以下の通りである。すなわち、アカウントは、モバイルフォンのアプリケーションプログラムを用いてモバイルフォンのBluetooth(登録商標)機能を呼び出し、複数のモバイルデバイスに個別に接続する。各モバイルデバイスの固有識別子を入手し、アカウントと複数のモバイルデバイスの個別識別子との間のマッピング関係を確立し、これをサーバに記憶する。各モバイルデバイスのサービス活動を管理するために、各端末に1組のサービス規則(例えば、許可されたサービス、又は禁止されたサービス)を事前設定し、これをサーバに記憶する。
図3に示すように、本方法は以下のステップを含む。
【0061】
ステップ31:モバイルデバイスでのサービス処理に用いられ、バーコードリーダで走査されるバーコードを受信する。
【0062】
バーコードは、モバイルデバイスの固有識別子と、モバイルデバイスにバインドされたアカウントのアカウント情報とに基づいて生成される。
【0063】
例えば、1つのアカウントを、このアカウントが属するモバイルフォンの他に、1つのスマートフォンと2つのスマートウォッチとにバインドすることができる。実施は、アカウントと、スマートウォッチ及びスマートフォンの各々の識別子との間にマッピング関係を確立し、このマッピング関係をサーバに記憶するステップであってよい。モバイルデバイスは、サービスを実行する必要がある場合に、モバイルデバイスの識別子、アカウントのアカウント情報、及びサービス情報に基づいてバーコードを生成し、バーコードリーダで走査できるようにする。この実施でのバーコードは一次元バーコード又は二次元バーコードであってよい。
【0064】
ステップ32:バーコードを解析し、モバイルデバイスが、アカウントにバインドされた複数のモバイルデバイスのうちの1つであるかどうかを、解析により入手したアカウント情報とモバイルデバイスの固有識別子とに基づいて認証する。
【0065】
バーコードは受信後に解析可能である。解析工程は本開示の焦点ではない。そのため、ここでは詳細な記載は省く。バーコードに含まれているアカウント情報とモバイルデバイス識別子とを解析によって入手するときに、アカウント情報とモバイルデバイス識別子との間にマッピング関係が存在するかどうかをサーバ内で問い合わせることができる。アカウントが複数のモバイルデバイスにバインドされたので、モバイルデバイスがそのアカウントにバインドされた複数のモバイルデバイスのうちの1つであるかどうかを問い合わせる必要がある。
【0066】
ステップ33:その答えが肯定である場合には、アカウントによってそのモバイルデバイスに事前設定されているサービス規則を、モバイルデバイスの固有識別子に基づいて問い合わせる。
【0067】
モバイルデバイスがアカウントにバインドされた複数のモバイルデバイスのうちの1つである場合、アカウントによってそのモバイルデバイスに設定されたサービス規則を問い合わせることができる。サービス規則は事前設定できる。例えば、モバイルデバイスが子供用スマートウォッチである場合、サービス規則は決済限度額(20RMB/日)等であってよい。モバイルデバイスが高齢者用スマートフォンである場合は、タクシーの運転手がその高齢者を家に送り届けられるように、家族の住所を設定しておくことができる。加えて、高齢者の医療記録や健康状態を追加できるので、病院でバーコードを用いて高齢者の医療記録の問い合わせを行うことも可能である。
【0068】
ステップ34:モバイルデバイスに事前設定されたサービス規則に基づいてサービス処理を実行する。モバイルデバイスに事前設定されているサービス規則の問い合わせを行った後に、サービス処理を実行できる。
【0069】
例えば、決済サービスの処理方法については実施1のステップ14で述べている。別の実施例では、銀行がモバイルデバイス上のQRコード(登録商標)を使ってIDカードのような個人情報を問い合わせる際には、モバイルデバイスに設定されたサービス規則に基づいて、サービス処理を実行できる。サービス規則は、銀行が個人情報の問い合わせを行う場合に、問い合わせを実行できるというものであってよい。決済端末の決済行動を更に管理するために、一の実施において、このステップは、サービス規則におけるサービス状態を問い合わせるステップと、サービス状態が有効(イネーブル状態)である場合に、実行するステップとを含む。
【0070】
具体的な説明については、実施1のステップ12の説明を参照されたい。ここでは詳細を繰り返し述べることを省く。
【0071】
実施3で提供される方法では、サーバがモバイルデバイスでのサービス処理に用いるバーコードを受信し、認証が成功した後に、モバイルデバイスにバインドされたアカウントによってモバイルデバイスに事前設定されたサービス規則に基づいて、サービス処理を実行できる。つまり、複数のモバイルデバイスのバーコードベースのサービス活動がアカウントによって個別に管理される。
【0072】
実施4
同じ開示概念に基づき、実施4は、バーコードベースのモバイルサービス処理の装置を提供する。この装置は、1つのアカウントを複数のモバイルデバイスにバインドするサービス処理シナリオに適用される。この実施では、1つのアカウントが複数のモバイルデバイスにバインドされており、各モバイルデバイスにサービス規則が事前設定されている。
図4に示すように、このデバイスは、バーコード受信ユニット41と、端末認証ユニット42と、サービス規則問い合わせユニット43と、サービス処理ユニット44とを含む。
【0073】
バーコード受信ユニット41は、モバイルデバイスでのサービス処理に用いられ、バーコードリーダにより走査されるバーコードを受信するように構成できる。バーコードは、モバイルデバイスの固有識別子と、モバイルデバイスにバインドされたアカウントのアカウント情報とに基づいて生成される。
【0074】
認証ユニット42は次のように構成されてよい。すなわち、バーコードを解析し、モバイルデバイスがアカウントにバインドされている複数のモバイルデバイスのうちの1つであるかどうかを、解析により入手したアカウント情報とモバイルデバイスの固有識別子とに基づいて認証する。
【0075】
サービス規則問い合わせユニット43は次のように構成される。すなわち、モバイルデバイスがアカウントにバインドされている複数のモバイルデバイスのうちの1つである場合には、モバイルデバイスにアカウントによって事前設定されたサービス規則を、モバイルデバイスの固有識別子に基づいて問い合わせる。
【0076】
サービス処理ユニット44は、モバイルデバイスに事前設定されたサービス規則に基づいて、サービス処理を実行するように構成される。
【0077】
実施では、サービス規則はサービス状態を含む。サービス処理ユニット44は次のように構成できる。すなわち、サービス規則内のサービス状態を問い合わせ、サービス状態が有効(イネーブル状態)である場合には、モバイルデバイスに事前設定されたサービス規則に基づいてサービス処理を実行する。
【0078】
実施4で提供されるデバイスを用いることで、モバイルデバイス内でサービス処理に用いられるバーコードをサーバが受信し、認証が成功した後に、モバイルデバイスにバインドされたアカウントによってモバイルデバイスに事前設定されたサービス規則に基づいて、サービス処理を実行できる。つまり、複数のモバイルデバイスのバーコードベースのサービス活動が、アカウントによって個別に管理される。
【0079】
実施5
同じ開示概念に基づき、実施5は、子供用スマートウォッチの決済行動の管理を強化するために、子供用スマートウォッチのためのQRコード(登録商標)ベースの決済方法を提供する。1人の親に子供が2人(aとb)いて、それぞれの子供がスマートウォッチを1つ持っているとする。バインディング中に、親は、モバイルフォンのBluetooth(登録商標)機能を用いて、両方のスマートウォッチとモバイルフォンとの間の接続を特定のアプリケーションプログラムで確立する。スマートウォッチ識別子(abcd、efgh)を生成するために、スマートウォッチのMACアドレス、UUID、スマートウォッチタイプを入手する。アカウント1234と各スマートウォッチとの間のマッピング関係を確立し、これをサーバに記憶して、アカウント1234と2つのスマートウォッチとの間のバインディングを完了する。2つのスマートウォッチの各々に管理限度額を事前設定しておく。表2に示すように、親Mが2つのスマートウォッチに管理限度額を設定する。
【0080】
この概略図は、子供がスマートウォッチ上で、QRコード(登録商標)ベースで決済する方法を示す。実行エンティティは、決済を完了するように構成されたサーバであると仮定する。
図5に示すように、この方法は以下のステップを含む。
【0081】
ステップ51:スマートウォッチabcdでの決済に用いられ、バーコードリーダで走査されるQRコード(登録商標)を受信する。QRコード(登録商標)は、スマートウォッチが、スマートウォッチ識別子と、アカウント名と、サーバからモバイルフォンに伝送されたタイムスタンプと、アルゴリズムマークと、モバイルフォンから送信された秘密鍵とを受信した後に入手した暗号化された情報に基づいて生成され、更に、スマートウォッチ識別子と、アカウント名と、タイムスタンプとを、秘密鍵を用いて、アルゴリズムマークに基づいて暗号化する。
【0082】
ステップ52:QRコード(登録商標)を解析し、QRコード(登録商標)に含まれている情報を入手する。モバイルフォンに伝送された秘密鍵に対応する公開鍵を用いて解読を実行し、第1の認証を実行する。
【0083】
ステップ53:認証の成功後に、スマートウォッチ識別子と、アカウント名と、タイムスタンプとを入手し、タイムスタンプが有効であるかどうか認証することで、第2の認証を実行する。
【0084】
ステップ54:認証の成功後に、スマートウォッチ識別子とアカウント名とに基づいて、スマートウォッチの決済状況を問い合わせる。
【0085】
ステップ55:決済状況が有効である場合には、バインド関係が正しいかどうかをスマートウォッチ識別子(abcd)とアカウント名(1234)とに基づいて認証することで、第3の認証を実行する。バインド関係が正しいことは表2に基づいて判定できる。
【0086】
ステップ56:認証の成功後に、スマートウォッチ識別子(abcd)に基づいて決済限度額を問い合わせる。
【0087】
表3は、サーバに記憶されたスマートウォッチのアカウント情報を示す。
【0088】
ステップ57:問い合わせた決済限度額に基づいて決済する。例えば、スマートウォッチabcdの決済限度額が60RMBであり、受信した決済要求が33RMBであれば、決済が行われる。
【0089】
ステップ58:決済完了後に決済限度額を更新する。表4は、更新されたアカウント情報を示す。
【0090】
ステップ59:決済の完了後に決済情報を保存する。表5はスマートウォッチabcdの決済情報を示す。
【0091】
実施5で提供される方法では、アカウントにバインドされた子供用スマートウォッチに決済限度額を事前設定できる。そのため、各々の子供用スマートウォッチにつきQRコード(登録商標)ベースの決済行動が管理されて、子供の消費への自覚の管理が強化される。これにより、既存技術における課題、すなわち、子供用スマートウォッチのQRコード(登録商標)ベースの決済行動は親のアカウントでしか管理できないため、管理が弱い、という課題が解決される。例えば、親は限度額を100に設定しそうにはないものの、子供の消費行動を管理すべきである。加えて、子供のスマートウォッチの決済状況を、子供の決済行動を、遅れずにより柔軟に管理するように設定することが可能である。
【0092】
既存の技術の当業者は、本開示の実施が、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供され得ることを理解すべきである。したがって、本開示は、ハードウェアのみの実施、ソフトウェアのみの実施、またはソフトウェアとハードウェアの組み合わせでの実施の形態を用いることができる。加えて、本開示は、コンピュータ使用可能なプログラムコードを含む1つ以上のコンピュータ使用可能な記憶媒体(ディスクメモリ、CD−ROM、光メモリなどを含むがこれに限定されない)上に実装されたコンピュータプログラム製品の形態を用いることができる。
【0093】
本開示は、本開示の実施による方法、デバイス(システム)、およびコンピュータプログラム製品のフローチャートおよび/またはブロック図を参照して説明される。フローチャートおよび/またはブロック図における各プロセスおよび/または各ブロック、および、フローチャートおよび/またはブロック図における、プロセスおよび/またはブロックの組み合わせを実施するためにコンピュータプログラム命令を使用できることを理解されたい。これらのコンピュータプログラム命令は、汎用コンピュータ、専用コンピュータ、組み込みプロセッサ、または機械を生成するための任意の他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサに提供することができ、コンピュータまたは任意の他のプログラマブルデータ処理装置のプロセッサによって実行される命令は、フローチャートの1つ以上のプロセスおよび/またはブロック図の1つ以上のブロックでの機能を実施する装置を生成する。
【0094】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは任意の他のプログラム可能なデータ処理装置にある方法で動作するよう指示することができるコンピュータ可読メモリに格納することができ、コンピュータ可読メモリに格納された命令は、命令デバイスを含むアーティファクトを生成する。命令装置は、フローチャートの1つ以上のプロセスおよび/またはブロック図の1つ以上のブロックでの機能を実施する。
【0095】
これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータまたは別のプログラマブルデータ処理デバイスにロードすることができ、一連の動作およびステップがコンピュータまたは別のプログラマブルデバイス上で実行され、それによってコンピュータ実装処理を生成する。したがって、コンピュータまたは別のプログラマブルデバイス上で実行される命令は、フローチャートの1つ以上のプロセスおよび/またはブロック図の1つ以上のブロックでの機能を実施するステップを提供する。
【0096】
典型的な構成では、コンピューティングデバイスは、1つ以上のプロセッサ(CPU)、入力/出力インターフェイス、ネットワークインターフェイス、およびメモリを含む。メモリは、揮発性メモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)、不揮発性メモリ、および/または、例えばリードオンリーメモリ(ROM)またはフラッシュメモリなどのコンピュータ可読媒体内の別の形態を含むことができる。メモリは、コンピュータ可読媒体の一例である。コンピュータ可読媒体は、任意の方法または技術を使用することによって情報記憶を実施することができる、揮発性、不揮発性、可動性および移動不可能な媒体を含む。情報は、コンピュータ可読命令、データ構造、プログラムモジュール、または他のデータとすることができる。コンピュータ記憶媒体の例には、パラメータランダムアクセスメモリ(PRAM)、スタティックランダムアクセスメモリ(SRAM)、ダイナミックランダムアクセスメモリ(DRAM)、別のタイプのランダムアクセスメモリ(RAM)、リードオンリーメモリ(ROM)、EEPROM、フラッシュメモリ、または他のメモリ技術、コンパクトディスクリードオンリーメモリ(CD−ROM)、DVD、または他の光学記憶装置、カセット磁気テープ、テープおよびディスク記憶装置、または他の磁気記憶装置、または、コンピューティングデバイスがアクセスできる情報を記憶するように構成される任意の他の非送信媒体を含むことができるが、これらに限定されない。本明細書で定義されるように、コンピュータ可読媒体は、変調データ信号および搬送波などの一時的なコンピュータ可読媒体(一時的媒体)を含まない。
【0097】
「含む(include)」、「備える(comprise)」、またはそれらの任意の他の変形は、非排他的な包含をカバーすることを意図しているので、要素の列挙を含むプロセス、方法、物品、または装置は、それらの要素を含むだけでなく、明示的に列挙されていない他の要素を含むか、またはそのようなプロセス、方法、物品、または装置に固有の要素をさらに含む。「includes a ...」という要素が前に付いている要素は、それ以上の制約がなければ、その要素を含むプロセス、方法、物品、または装置に追加の同一要素が存在することを排除しない。
【0098】
既存技術の当業者は、本開示の実施が、方法、システム、またはコンピュータプログラム製品として提供され得ることを理解すべきである。したがって、本開示は、ハードウェアのみの実装、ソフトウェアのみの実装、またはソフトウェアとハードウェアの組み合わせでの実施の形態をとることができる。加えて、本開示は、コンピュータで使用可能なプログラムコードを含む1つ以上のコンピュータ使用可能記憶媒体(ディスクメモリ、CD-ROM、光学メモリなどを含むがこれに限定されない)上に実装されたコンピュータプログラム製品の形態をとることができる。
【0099】
上記の説明は、本開示の実施に過ぎず、本開示を限定するものではない。既存技術の当業者にとって、本開示は様々な変更および変形を有することができる。本開示の精神および原理においてなされた任意の修正、均等な置換および改良は、本開示における請求項の範囲に入るものとする。
[第1の局面]
バーコードベースのモバイル決済方法であって:
第1のモバイルデバイスでの決済に用いられ、バーコードリーダで走査されるバーコードを受信するステップであって、前記バーコードは、前記第1のモバイルデバイスの固有識別子と、前記第1のモバイルデバイスにバインドされたアカウントのアカウント情報とに基づいて生成される、受信するステップと;
前記バーコードを解析し、解析により得られた前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて、識別子認証を実行するステップと;
前記認証の成功後に、前記第1のモバイルデバイスの固有識別子に基づいて決済限度額を問い合わせるステップであって、前記決済限度額は、所与の期間内での最大決済限度額であり、前記第1のモバイルデバイスにバインドされた前記アカウントによって前記第1のモバイルデバイスに事前設定されている、問い合わせるステップと;
前記問い合わせた決済限度額に基づいて決済するステップと;を備える、
バーコードベースのモバイル決済方法。
[第2の局面]
前記決済の完了後に前記決済限度額を更新するステップを更に備え、
前記決済限度額は、管理限度額と請求限度額との間の差分であり、
前記管理限度額は、所与の期間内での総決済限度額であり、前記第1のモバイルデバイスにバインドされた前記アカウントによって、前記第1のモバイルデバイスに事前設定されており、
前記請求限度額は、所与の期間内での前記第1のモバイルデバイスの使用限度額である、
第1の局面に記載の方法。
[第3の局面]
前記決済の完了後に決済情報を保存するステップを更に備え、
前記決済情報は、決済時間と使用限度額とを含む、
第1の局面に記載の方法。
[第4の局面]
前記バーコードを解析し、解析により得られた前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて、識別子認証を実行する前記ステップは:
前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とを得るために前記バーコードを解析するステップと;
前記第1のモバイルデバイスに前記アカウントによって事前設定された決済状況を、前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて問い合わせるステップと;
前記決済状況が有効である場合には、前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて識別子認証を実行するステップと;を備える、
第1の局面に記載の方法。
[第5の局面]
前記アカウントは、第2のモバイルデバイスを用いて前記第1のモバイルデバイスにバインドされる、
第1の局面に記載の方法。
[第6の局面]
前記第1のモバイルデバイスは、ウェアラブルインテリジェントデバイスである、
第1の局面に記載の方法。
[第7の局面]
前記アカウントは、少なくとも2つの第1のモバイルデバイスにバインドされる、
第1の局面に記載の方法。
[第8の局面]
バーコードベースのモバイル決済の装置であって:
受信ユニットと、認証ユニットと、問い合わせユニットと、決済ユニットとを備え;
前記受信ユニットは、第1のモバイルデバイスでの決済に用いられ、バーコードリーダで走査されるバーコードを受信するように構成され、前記バーコードは、前記第1のモバイルデバイスの固有識別子と、前記第1のモバイルデバイスにバインドされたアカウントのアカウント情報とに基づいて生成され;
前記認証ユニットは、前記バーコードを解析し、解析により得られた前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて、識別子認証を実行するように構成され;
前記問い合わせユニットは、認証の成功後に、前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子に基づいて決済限度額を問い合わせるように構成され、前記決済限度は所与の期間における最大決済限度額であり、前記第1のモバイルデバイスにバインドされた前記アカウントによって前記第1のモバイルデバイスに事前設定されており;
前記決済ユニットは、前記問い合わせた決済限度額に基づいて決済するように構成された;
バーコードベースのモバイル決済の装置。
[第9の局面]
前記デバイスは、更新ユニットを更に備え、
前記更新ユニットは、前記決済の完了後に前記決済限度額を更新するように構成され、
前記決済限度額は、管理限度額と請求限度額との間の差分であり、
前記管理限度額は、所与の期間における前記総決済限度であり、前記第1のモバイルデバイスにバインドされた前記アカウントにより前記第1のモバイルデバイスに事前設定されており、
前記請求限度額は、所与の期間内での前記第1のモバイルデバイスの使用限度額である、
第8の局面に記載のデバイス。
[第10の局面]
記録ユニットを更に備え、
前記記録ユニットは、前記決済の完了後に決済情報を保存するように構成され、
前記決済情報は、決済時間と使用限度額とを含む、
第8の局面に記載のデバイス。
[第11の局面]
前記認証ユニットは、認証サブユニットを備え、
前記認証サブユニットは:
前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とを得るために前記バーコードを解析して、前記アカウントによって前記第1のモバイルデバイスに事前設定された決済状況を、前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて問い合わせるように、及び
前記決済状況が有効であれば、前記アカウント情報と前記第1のモバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて、識別子認証を実行するように構成された、
第8の局面に記載のデバイス。
[第12の局面]
バーコードベースのモバイルサービス処理の方法であって:
1つのアカウントが複数のモバイルデバイスにバインドされており、各モバイルデバイスにサービス規則が事前設定されており、
モバイルデバイスでのサービス処理に用いられ、バーコードリーダで走査されるバーコードを受信するステップであって、前記バーコードは、前記モバイルデバイスの固有識別子と、前記モバイルデバイスにバインドされたアカウントのアカウント情報とに基づいて生成される、受信するステップと;
前記バーコードを解析し、前記モバイルデバイスが、前記アカウントにバインドされた前記複数のモバイルデバイスのうちの1つであるかどうかを、解析により得られた前記アカウント情報と前記モバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて認証するステップと;
肯定である場合に、前記モバイルデバイスの前記固有識別子に基づいて、前記アカウントにより前記モバイルデバイスに事前設定されたサービス規則を問い合わせるステップと;
前記モバイルデバイスに事前設定された前記サービス規則に基づいてサービス処理を実行するステップと;を備える、
バーコードベースのモバイルサービス処理の方法。
[第13の局面]
前記サービス規則は、サービス状況を含み、
前記モバイルデバイスに事前設定された前記サービス規則に基づいて前記サービス処理を実行する前記ステップは:
前記サービス規則内の前記サービス状況を問い合わせるステップと;
前記サービス状況が有効である場合は、前記モバイルデバイスに事前設定された前記サービス規則に基づいてサービス処理を実行するステップと;を備える、
第12の局面に記載の方法。
[第14の局面]
バーコードベースのモバイルサービス処理の装置であって:
1つのアカウントが複数のモバイルデバイスにバインドされており、各モバイルデバイスにはサービス規則が事前設定されており、前記デバイスは、バーコード受信ユニットと端末認証ユニットと、サービス規則問い合わせユニットと、サービス処理ユニットとを備え;
前記バーコード受信ユニットは、モバイルデバイスでのサービス処理に用いられ、バーコードリーダにより走査されるバーコードを受信するように構成され、前記バーコードは、前記モバイルデバイスの固有識別子と、前記モバイルデバイスにバインドされたアカウントのアカウント情報とに基づいて生成され;
前記端末認証ユニットは、前記バーコードを解析し、前記モバイルデバイスが前記アカウントにバインドされている前記複数のモバイルデバイスのうちの1つであるかどうかを、解析により得られた前記アカウント情報と前記モバイルデバイスの前記固有識別子とに基づいて認証するように構成され;
肯定である場合に、前記サービス規則問い合わせユニットは、前記アカウントにより前記モバイルデバイスに事前設定されたサービス規則を、前記モバイルデバイスの前記固有識別子に基づいて問い合わせるように構成され;
前記サービス処理ユニットは、前記モバイルデバイスに事前設定された前記サービス規則に基づいてサービス処理を実行するように;構成された、
バーコードベースのモバイルサービス処理の装置。
[第15の局面]
前記サービス規則は、サービス状況を含み、
前記サービス処理ユニットは、前記サービス規則内の前記サービス状況を問い合わせ、前記サービス状況が有効である場合に、前記モバイルデバイスに事前設定された前記サービス規則に基づいてサービス処理を実行するように構成された、
第14の局面に記載のデバイス。