特許第6646420号(P6646420)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6646420
(24)【登録日】2020年1月15日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】保持具
(51)【国際特許分類】
   F16B 2/22 20060101AFI20200203BHJP
   F16L 3/12 20060101ALI20200203BHJP
   F16L 3/127 20060101ALI20200203BHJP
   H02G 3/32 20060101ALI20200203BHJP
   F16B 19/00 20060101ALN20200203BHJP
   F16B 7/04 20060101ALN20200203BHJP
【FI】
   F16B2/22 C
   F16L3/12 G
   F16L3/127
   H02G3/32
   !F16B19/00 H
   !F16B7/04 301G
【請求項の数】4
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2015-236149(P2015-236149)
(22)【出願日】2015年12月2日
(65)【公開番号】特開2017-101760(P2017-101760A)
(43)【公開日】2017年6月8日
【審査請求日】2018年10月5日
(73)【特許権者】
【識別番号】000124096
【氏名又は名称】株式会社パイオラックス
(74)【代理人】
【識別番号】110000800
【氏名又は名称】特許業務法人創成国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100086689
【弁理士】
【氏名又は名称】松井 茂
(72)【発明者】
【氏名】松本 知之
【審査官】 鵜飼 博人
(56)【参考文献】
【文献】 特開2014−101978(JP,A)
【文献】 実開昭63−179717(JP,U)
【文献】 特開2005−133783(JP,A)
【文献】 特開2008−108627(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F16B 2/00− 2/26,
17/00− 19/10,
7/04
F16L 3/12, 3/127
H02G 3/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の外径からなる第1線状部材と、該第1線状部材よりも大径の第2線状部材とを保持可能な保持具であって、
基部と、
該基部から延出して、少なくとも前記第1線状部材及び/又は前記第2線状部材を受け入れ可能な空間を設ける一対の第1アーム部と、
該一対の第1アーム部の延出方向所定位置から、前記空間の内方に向けて突出し、前記第2線状部材を保持可能な一対の係止部と、
前記一対の第1アーム部の内面及び/又は前記一対の係止部の内面から、連結部を介して前記基部に向けて延び、前記第1線状部材を保持可能な一対の第2アーム部とを有し、
前記一対の第1アーム部の、前記基部から前記係止部に至る内面であって、前記基部から最も離れた部分の、前記基部からの高さをAとし、
前記一対の係止部に前記第2線状部材を保持した状態における、前記第2線状部材の頂部の、前記基部からの高さをBとし、
前記連結部の、前記基部からの高さをCとしたとき、
1/2A<C≦Aで、かつ、A<Bとなるように設定されており、
前記第1線状部材が、前記基部と、前記一対の第2アーム部のみによって、保持可能とされると共に、
前記第2線状部材が、前記一対の第2アーム部と、前記一対の係止部のみによって、保持可能とされていることを特徴とする保持具。
【請求項2】
所定の外径からなる第1線状部材と、該第1線状部材よりも大径の第2線状部材とを保持可能な保持具であって、
基部と、
該基部から延出して、少なくとも前記第1線状部材及び/又は前記第2線状部材を受け入れ可能な空間を設ける一対の第1アーム部と、
該一対の第1アーム部の延出方向所定位置から、前記空間の内方に向けて突出し、前記第2線状部材を保持可能な一対の係止部と、
前記一対の第1アーム部の内面及び/又は前記一対の係止部の内面から、連結部を介して前記基部に向けて延び、前記第1線状部材を保持可能な一対の第2アーム部とを有し、
前記一対の第1アーム部の、前記基部から前記係止部に至る内面であって、前記基部から最も離れた部分の、前記基部からの高さをAとし、
前記一対の係止部に前記第2線状部材を保持した状態における、前記第2線状部材の頂部の、前記基部からの高さをBとし、
前記連結部の、前記基部からの高さをCとしたとき、
1/2A<C≦Aで、かつ、A<Bとなるように設定されており、
前記第1線状部材の外径をR1とし、
前記第2線状部材の外径をR2とし、
前記一対の第2アーム部の延出方向先端面どうしの最短距離をL1とし、
前記一対の係止部の突出方向先端面どうしの最短距離をL2とし、
前記第2線状部材が、前記一対の第2アーム部を撓ませつつその間に入り込んで、前記基部に当接した状態における、前記一対の第2アーム部の、前記第2線状部材の底部からの最小高さをHとしたとき、
L1<R1<L2<R2、かつ、H<1/2R2となるように設定されていることを特徴とする保持具。
【請求項3】
所定の外径からなる第1線状部材と、該第1線状部材よりも大径の第2線状部材と、前記第1線状部材及び前記第2線状部材に加えて、前記第2線状部材よりも大径の第3線状部材とを保持可能な保持具であって、
基部と、
該基部から延出して、少なくとも前記第1線状部材及び/又は前記第2線状部材を受け入れ可能な空間を設ける一対の第1アーム部と、
該一対の第1アーム部の延出方向所定位置から、前記空間の内方に向けて突出し、前記第2線状部材を保持可能な一対の係止部と、
前記一対の第1アーム部の内面及び/又は前記一対の係止部の内面から、連結部を介して前記基部に向けて延び、前記第1線状部材を保持可能な一対の第2アーム部とを有し、
前記一対の第1アーム部の、前記基部から前記係止部に至る内面であって、前記基部から最も離れた部分の、前記基部からの高さをAとし、
前記一対の係止部に前記第2線状部材を保持した状態における、前記第2線状部材の頂部の、前記基部からの高さをBとし、
前記連結部の、前記基部からの高さをCとしたとき、
1/2A<C≦Aで、かつ、A<Bとなるように設定されており、
前記第3線状部材が、前記基部、前記一対の第2アーム部、及び、前記一対の係止部のみによって保持可能とされることを特徴とする保持具。
【請求項4】
前記一対の係止部は、前記一対の第1アーム部よりも弾性変形しにくいように形成されている請求項1〜3のいずれか1つに記載の保持具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、線状、管状又は棒状の被保持部材を保持するための、保持具に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、自動車には、パイプや、チューブ、ワイヤ、ケーブル、ハーネス等が用いられているが、これらは絡まったり、他部材と干渉したり、破損したり等の不都合が生じることがあるため、通常は何らかの保持具に収容保持されて、該保持具を介して車内の所定位置に配設されることが一般的である。
【0003】
また、上記被保持部材は、外径の異なるパイプやチューブ等が用いられることが多い。このような外径の異なるパイプ等を保持可能なものとして、例えば、下記特許文献1には、円形の長尺の固定部材を被固定部材に固定するクリップが記載されている。このクリップは、ホルダー部と固定部とを有し、ホルダー部は、基部と、該基部に立設された一対の立壁部と、それらの間の保持空間と、各立壁部の先端部を斜め下方に折り返してなる一対の第1弾性係止片と、一対の第1弾性係止片の裏面側から斜め内方に延びる一対の第2弾性係止片と、一対の第2弾性係止片の途中から斜め上方に向けて分岐して延びる一対の第3弾性係止片と、立壁部と基部との連結部近傍から略水平に延びる一対の保持片とから形成されている。また、基部内面からは、突条部が突設されている。
【0004】
そして、最小径パイプは、一対の保持片と一対の第2弾性係止片とで保持され(特許文献1の図9(a)参照)、最小径パイプよりも大径の小径パイプは、一対の保持片と一対の第3弾性係止片とで保持され(同図9(b)参照)、小径パイプよりも大径の中径パイプは、突条部と一対の第3弾性係止片とで保持され(同図9(c)参照)、中径パイプよりも大径の大径パイプは、突条部と一対の第1弾性係止片とで保持される(同図9(d)参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2005−133783号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1のクリップは、上記のように、最小径パイプ、小径パイプ、中径パイプ、大径パイプの4種を保持可能であるが、一対の第1弾性係止片、一対の第2弾性係止片、一対の第3弾性係止片、一対の保持片といった、複数の撓み片を設けなければならず、構造が複雑であった。
【0007】
また、最も外径の大きい大径パイプは、保持するのに、他のパイプよりも高い保持力が必要とされるが、大径パイプを保持する一対の第1弾性係止片は、それ自体が撓み可能であるため、高い保持力を得にくい。
【0008】
したがって、本発明の目的は、比較的簡単な構造によって、外径の異なる複数の線状部材を高保持力で保持可能な、保持具を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するため、本発明は、所定の外径からなる第1線状部材と、該第1線状部材よりも大径の第2線状部材とを保持可能な保持具であって、基部と、該基部から延出して、少なくとも前記第1線状部材及び/又は前記第2線状部材を受け入れ可能な空間を設ける一対の第1アーム部と、該一対の第1アーム部の延出方向所定位置から、前記空間の内方に向けて突出し、前記第2線状部材を保持可能な一対の係止部と、前記一対の第1アーム部の内面及び/又は前記一対の係止部の内面から、連結部を介して前記基部に向けて延び、前記第1線状部材を保持可能な一対の第2アーム部とを有し、前記一対の第1アーム部の、前記基部から前記係止部に至る内面であって、前記基部から最も離れた部分の、前記基部からの高さをAとし、前記一対の係止部に前記第2線状部材を保持した状態における、前記第2線状部材の頂部の、前記基部からの高さをBとし、前記連結部の、前記基部からの高さをCとしたとき、1/2A<C≦Aで、かつ、A<Bとなるように設定されていることを特徴とする。
【0010】
本発明の保持具においては、前記一対の係止部は、前記一対の第1アーム部よりも弾性変形しにくいように形成されていることが好ましい。
【0011】
本発明の保持具においては、前記第1線状部材が、前記基部と、前記一対の第2アーム部のみによって、保持可能とされると共に、前記第2線状部材が、前記一対の第2アーム部と、前記一対の係止部のみによって、保持可能とされていることが好ましい。
【0012】
本発明の保持具においては、前記第1線状部材の外径をR1とし、前記第2線状部材の外径をR2とし、前記一対の第2アーム部の延出方向先端面どうしの最短距離をL1とし、前記一対の係止部の突出方向先端面どうしの最短距離をL2とし、前記第2線状部材が、前記一対の第2アーム部を撓ませつつその間に入り込んで、前記基部に当接した状態における、前記一対の第2アーム部の、前記第2線状部材の底部からの最小高さをHとしたとき、L1<R1<L2<R2、かつ、H<1/2R2となるように設定されていることが好ましい。
【0013】
本発明の保持具においては、前記第1線状部材及び前記第2線状部材に加えて、前記第2線状部材よりも大径の第3線状部材を保持可能な保持具であって、前記第3線状部材が、前記基部、前記一対の第2アーム部、及び、前記一対の係止部のみによって保持可能とされることが好ましい。
【発明の効果】
【0014】
本発明の保持具によれば、基部及び一対の第1アーム部からなる空間に、線状部材を、一対の係止部の間を通して差し込むと、線状部材が、一対の第2アーム部に当接すると共に、基部や一対の係止部に当接して、線状部材を保持することができ、比較的簡単な構造によって、外径の異なる複数の線状部材を保持可能とすることができる。また、上記のようにA<Bとなるように設定されているので、係止部を短く形成することができ、その剛性を高めることができ、線状部材に対する保持力を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る保持具の一実施形態を示す斜視図である。
図2】同保持具の正面図である。
図3】同保持具に、第1線状部材を保持させた状態を示す説明図である。
図4】同保持具に、第2線状部材を保持させた状態を示す説明図である。
図5】同保持具に、第3線状部材を保持させた状態を示す説明図である。
図6】本発明に係る保持具の、他の実施形態を示す正面図である。
図7】同保持具に、第1線状部材を保持させた状態を示す説明図である。
図8】同保持具に、第2線状部材を保持させた状態を示す説明図である。
図9】同保持具に、第3線状部材を保持させた状態を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、図1〜5を参照して、本発明に係る保持具の一実施形態について説明する。
【0017】
図1に示すように、この保持具10は、パイプや、チューブ、ホース、ロッド、ワイヤ、ケーブル、ハーネス、コード等の、線状、管状又は棒状をなした、線状部材1を保持するためのものである。この実施形態の保持具10は、図3〜5に示すように、3種の異なる外径を有する第1線状部材1、第2線状部材2及び第3線状部材3を保持可能なものとなっている。なお、第1線状部材1の外径をR1、第2線状部材2の外径をR2、第3線状部材3の外径をR3としたとき、R1<R2<R3の関係となっている。また、以下の説明において、単に「線状部材」という場合には、第1線状部材1、第2線状部材2、第3線状部材3を含むものとする。
【0018】
図1及び図2に示すように、この実施形態における保持具10は、内面28側に線状部材が配置される基部20と、該基部20の外面側に連設された固定部60とを有している。この固定部60が、車体パネルや車体フレーム等の被取付部材5に形成された取付孔7に挿入されて固定されることで、保持具10を介して被取付部材5に線状部材が保持される(図3〜5参照)。
【0019】
この実施形態の場合、前記取付孔7は長孔状をなしており、固定部60は、前記取付孔7に適合する略長筒状をなした挿入部61を有している。この挿入部61の両側面には、略コ字状のスリット63を介して、撓み可能とされた弾性係合爪65がそれぞれ形成されており、また、挿入部61の、基部20側の周面からは、一対の板状片67,67が延設されている。そして、図3に示すように、取付孔7の表側に一対の板状片67,67が撓み変形した状態で当接すると共に、取付孔7の裏側周縁に一対の弾性係合爪65,65が係合することで、取付孔7に保持具10が固定されるようになっている。
【0020】
なお、上記固定部は、例えば、碇足状の一対の弾性係止片を有するものとしたり、スタッドボルトに螺着するナット構造等としてもよく、特に限定はされない。また、固定部自体を保持具に設けてなくても構わない。
【0021】
次に、保持具10における線状部材の保持構造について詳述する。
【0022】
図1及び図2に示すように、この保持具10は、基部20と、該基部20の内面28側から上方及び軸方向両側が開口するように延出して、少なくとも第1線状部材1及び/又は第2線状部材2を受け入れ可能な空間Pを設ける一対の第1アーム部30,30Aとを有している。
【0023】
なお、空間Pは、第3線状部材3も受け入れ可能である(図5参照)。また、空間Pは、第1線状部材1のみを受け入れ可能であってもよいし(図3参照)、第2線状部材2のみを受け入れ可能であってもよい(図4参照)。更に、空間Pは、第1線状部材1及び第2線状部材2を同時に受け入れてもよい(図3に示すように、第1線状部材1の上方に、想像線で示す第2線状部材2が配置された状態で、受け入れ可能である)。
【0024】
この実施形態の場合、基部20は、その幅方向Wが長く、これに直交する軸方向Sが短い略長板状をなしている(図1参照)。この基部20の幅方向両側縁部から略円弧状をなした第1アーム部30,30がそれぞれ延出すると共に、同基部20の幅方向中央部から略長板状をなした第1アーム部30Aが延出しており、線状部材を保持可能とするための空間Pが、基部20の幅方向に2つ並列して設けられている。
【0025】
なお、上記説明における「軸方向」とは、保持具10により保持される、線状部材の軸方向に沿った方向を意味し、基部20のみならず、第1アーム部30,30Aや、後述する第2アーム部50、係止部40,40Aの説明においても同様の意味である。
【0026】
また、基部20の内面28(空間Pの内方に向く面)であって、第1アーム部30と第1アーム部30Aとの間の、幅方向中央部には、一対の突条21,21が軸方向に沿って突設されており、これらの一対の突条21,21の間に、円弧状をなした凹部23が形成されている。なお、突条21の突出方向の先端面は、平坦面状をなしている。
【0027】
また、前記第1アーム部30は、外方に湾曲面を向けて略円弧状に延出する延出部31と、その延出方向先端部から、屈曲部32を介して、隣接する第1アーム部30Aに対して離反するように外向きに屈曲して延びる先端部33とを有しており、これらの延出部31及び先端部33は基部20の軸方向長さと同一長さで延出されている。一方、第1アーム部30Aは、基部20の幅方向中央の内面から略長板状に延出する柱部34と、その延出方向先端部に連設された、略台形状をなした拡開部35とを有しており、これらの柱部34及び拡開部35は、基部20の軸方向長さと同一長さで延出されている。
【0028】
なお、上記の、第1アーム部30の延出部31や先端部33、更に、第2アーム部30Aの柱部34や拡開部35は、基部20の軸方向長さよりも短くしたり、長くしたりしてして、基部20とは異なる長さで延長・短縮してもよい。
【0029】
また、第1アーム部30の先端部33の側面、及び、第1アーム部30Aの拡開部35の側面には、空間Pに対する線状部材の挿入方向に向けて、次第に縮径したテーパ面37,37がそれぞれ形成されており、空間Pへ線状部材を案内しやすくなっている。
【0030】
なお、この実施形態では、上述したように、1つの第1アーム部30Aが、第1アーム部30,30に隣接配置されることで、一対の第1アーム部30,30Aが構成されているが、例えば、基部20の幅方向両側から一対の第1アーム部30,30のみを延出させて、1つの空間Pを形成したり、複数の第1アーム部30Aを延出させて、2つ以上の空間Pを並列させて形成してもよく、特に限定はされない。また、第1アーム部の形状は、特に限定されず、延出方向先端側にテーパ面を設けなくてもよい。
【0031】
更に、前記一対の第1アーム部30,30Aの延出方向所定位置からは、空間Pの内方に向けて、一対の係止部40,40Aが突出している。具体的には、第1アーム部30の延出方向途中の前記屈曲部32にほぼ整合する位置から、空間P側へ向けて、係止部40が突出している。一方、第1アーム部30Aの延出方向途中である、拡開部35の側面の基部20寄りの部分が、空間P側へ向けて最も突出した形状をなしており、この部分が係止部40Aをなしている。
【0032】
また、上記係止部40,40Aは、上述したように、第1アーム部30,30Aの延出方向途中から一体的に突出した突部状をなしているので、撓みにくく剛性が高められており、第1アーム部30,30Aよりも弾性変形しにくいように形成されている。
【0033】
また、各係止部40,40Aの上面は、前記テーパ面37,37に連続したテーパ面状をなしている。更に、係止部40,40Aの、空間P側に向く内面43,43は、基部20の面方向に対して平行とされた平坦面状をなしている(図2参照)。また、図1及び図2に示すように、係止部40,40Aの互いに対抗する面どうしは、空間Pに対する線状部材の挿入方向に沿った面直状の先端面45,45をなしており、これらの先端面45の、軸方向中央部からは、互いに近接する方向に向けて、所定長さの係止突部47,47が突設されている。
【0034】
上記の係止部40,40Aは、所定径の線状部材に係止して保持可能となっている。この実施形態では、これらの係止部40,40Aは、外径R2の第2線状部材2、及び、外径R3の第3線状部材3に係止して、これらを保持し(図4図5参照)、外径R1の第1線状部材1には係止しない構成となっている(図3参照)。
【0035】
なお、上記係止部は、所定径の線状部材に係止して該線状部材を保持可能であれば、その形状は特に限定されず、また、その位置についても、例えば、第1アーム部の延出方向先端から突出していてもよく、特に限定はされない。
【0036】
また、前記一対の第1アーム部30,30Aの内面38,38からは、連結部51を介して前記基部20に向けて撓み可能に延び、線状部材を保持する一対の第2アーム部50,50が設けられている。
【0037】
この実施形態における一対の第2アーム部50,50は、第1アーム部30,30Aの内面38,38であって、係止部40,40Aの平坦面状の内面43,43よりも、延出方向基部寄りの位置から、連結部51,51を介して、基部20の内面28に向けて、斜め内方に直線状に延びた形状をなしている。また、図2に示すように、各第2アーム部50の延出方向の先端部53は、係止部40,40Aの先端よりも、空間Pの内方に向けて延びると共に、基部20側に近接して配置される。
【0038】
更に、各第2アーム部50の内面58(空間Pの内方に向く面、以下同様)側であって、その先端部53には保持突部55が設けられている。更に、各第2アーム部50の先端部53及び保持突部55の先端面57は、円弧状の曲面をなしている。また、この実施形態の第2アーム部50は、基部20や第1アーム部30,30Aの軸方向よりも短い幅狭形状をなしているが、基部20等の軸方向と同一長さで形成したり、基部20等よりも軸方向長さを長くしてもよい。更に、この実施形態における第2アーム部50は直線状をなしているが、第2アーム部としては、例えば、円弧状に湾曲した形状等をなしていてもよく、また、係止部の内面から延出していてもよく、更に、第1アーム部と係止部との境界部分、すなわち、第1アーム部の内面及び係止部の内面から延出していてもよく、その形状や位置は特に限定されない(これらについては後述の実施形態で説明する)。
【0039】
そして、一対の第2アーム部50,50は、基部20と、第1アーム部30,30Aとの関係で、線状部材を保持する空間Pを区分けして、各線状部材の保持空間を画成する。すなわち、図2に示すように、基部20の内面28と、一対の第2アーム部50,50の内面58,58との間に、第1線状部材1を保持可能な第1保持空間P1が形成される。
【0040】
また、一方の第2アーム部50の内面58と、その連結部51の内面と、係止部40の内面43(空間Pの内方に向く面、以下同様)とで、連続した略三角形状の面が形成されると共に、他方の第2アーム部50の内面58と、その連結部51の内面と、係止部40Aの内面43とで、連続した略三角形状の面が形成され、これらの連続した面どうしが対向して配置されることで、第2線状部材2を保持可能な第2保持空間P2が形成される。
【0041】
更に、図5に示すように、基部20の内面28、撓み変形した一対の第2アーム部50,50の内面58,58、及び、一対の係止部40,40Aの内面43,43によって、第3線状部材3を保持可能な第3保持空間P3が形成される。
【0042】
また、この実施形態の保持具10においては、第1線状部材1が、基部20と、一対の第2アーム部50,50のみによって、前記第1保持空間P1内で保持可能とされると共に(図3参照)、第2線状部材2が、一対の第2アーム部50,50と、一対の係止部40,40Aのみによって、前記第2保持空間P2内で保持可能とされている(図4参照)。更に、この保持具10は、上述したように、第1線状部材1及び第2線状部材2に加えて、第3線状部材3を保持可能とされ、該第3線状部材3が、基部20、一対の第2アーム部50,50、及び、一対の係止部40,40Aのみによって、前記第3保持空間P3内で保持可能とされている(図5参照)。
【0043】
そして、この保持具10は、図2に示すように、一対の第1アーム部30,30Aの、基部20から係止部40,40Aに至る内面38であって、基部20から最も離れた部分の、基部20からの高さをAとし、係止部40,40Aに第2線状部材2を保持した状態における、第2線状部材2の頂部の、基部20からの高さをBとし、連結部51の、基部20からの高さをCとしたとき、1/2A<C≦Aで、かつ、A<Bとなるように設定されている。なお、前記A、B、Cは、基部20の内面28の中で最も低い面、すなわち、凹部23の底面を基点として、基部20の面方向に直交する方向における高さとなっている。
【0044】
また、この実施形態においては、図4に示すように、一対の第2アーム部50,50の延出方向先端面どうしの最短距離をL1(ここでは保持突部55,55どうしの最短距離)とし、一対の係止部40,40Aの突出方向先端面どうしの最短距離をL2(ここでは係止突部47,47どうしの最短距離)とし、第2線状部材2が、一対の第2アーム部50,50を撓ませつつその間に入り込んで、基部20の内面28(ここでは凹部23)に当接した状態における(図4の想像線参照)、拡開した一対の第2アーム部50,50の、第2線状部材2の底部からの最小高さをHとしたとき、L1<R1<L2<R2、かつ、H<1/2R2となるように設定されている。
【0045】
そして、第1線状部材1を保持すべく、一対の第1アーム部30,30Aの上方間隙から、基部20側に向けて第1線状部材1を挿入すると、一対の係止部40,40Aには当接せずに通過し(すなわち、クリック感はない)、保持突部55,55を押圧して、一対の第2アーム部50,50を押し広げ、これらの間を第1線状部材1が通過して凹部23に収容されると、一対の第2アーム部50,50が弾性復帰して、その先端面57が第1線状部材1の外周に当接して、第1保持空間P1内において第1線状部材1が抜け止め保持される(図3参照)。この一対の第2アーム部50,50が弾性復帰する際に、クリック感が生じる。
【0046】
また、第2線状部材2を保持すべく、一対の第1アーム部30,30Aの上方間隙から、基部20側に向けて第2線状部材2を挿入すると、一対の係止部40,40Aを押圧して一対の第1アーム部30,30Aをやや押し広げつつ挿入されていき、第2線状部材2の半分以上が、一対の係止部40,40Aを通過して乗り越えると、一対の第1アーム部30,30Aが弾性復帰する際に、クリック感が生じると共に、第2線状部材2が、一対の第2アーム部50,50の保持突部55,55、及び、一対の係止部40,40Aの係止突部47,47に当接して、第2保持空間P2内において第2線状部材2が抜け止め保持される(図4参照)。このとき、第2線状部材2は、上述したようにH<1/2R2と設定されているので、第1保持空間P1で保持されることはなく、保持具10への抜け止め保持時のクリック感は1回のみ生じることとなる。
【0047】
更に、第3線状部材3を保持すべく、一対の第1アーム部30,30Aの上方間隙から、基部20側に向けて第3線状部材3を挿入すると、一対の係止部40,40Aを押圧して一対の第1アーム部30,30Aを押し広げつつ挿入され、一対の第2アーム部50,50を押し広げていき、第3線状部材3の半分以上が、一対の係止部40,40Aを通過して乗り越えると、一対の第1アーム部50,50が弾性復帰する際に、クリック感が生じると共に、第3線状部材3が、一対の突条21,21に当接することで、第3線状部材3が、基部20の一対の突条21,21、撓み変形した状態の一対の第2アーム部50,50の保持突部55,55、及び、一対の係止部40,40Aの係止突部47,47にそれぞれ当接して、第3保持空間P3内において、第3線状部材3が抜け止め保持される(図5参照)。
【0048】
上記のように、前記一対の第2アーム部50,50は、第1線状部材1、第2線状部材2、第3線状部材3を保持する際に、基部20の内面28や、一対の係止部40,40Aと協働して、第1線状部材1、第2線状部材2、第3線状部材3を保持する役割をなしている。
【0049】
次に、上記構成からなる保持具10の使用方法について説明する。
【0050】
この保持具10は、予め被取付部材5に取付けておいてもよく、線状部材を保持させてから、被取付部材5に取付けてもよい。前者の方法として説明すると、まず、保持具10の挿入部61を、被取付部材5の取付孔7の表側から挿入していく。すると、取付孔7の内周に弾性係合爪65,65が押圧されて通過し、同弾性係合爪65が取付孔7の裏側から抜け出て弾性復帰すると、取付孔7の裏側周縁に係合すると共に、取付孔7の表側周縁に、一対の板状片67,67が当接して、被取付部材5の取付孔7に保持具10を固定することができる(図3参照)。
【0051】
そして、第1線状部材1を保持する場合には、一対の第1アーム部30,30Aの上方間隙から、基部20側に向けて第1線状部材1を挿入していく。すると、第1線状部材1が、一対の係止部40,40Aには当接せずに通過して、第2保持空間P2内に入り込むと共に、保持突部55,55を押圧して、一対の第2アーム部50,50を第1アーム部30,30Aに近接する方向に撓み変形させる。そして、一対の第2アーム部50,50の先端部53,53の間を、第1線状部材1が通過して凹部23に収容されると、一対の第2アーム部50,50が弾性復帰して、クリック感が生じると共に、その先端面57が第1線状部材1の外周に当接して、第1保持空間P1内において、第1線状部材1を抜け止め保持することができる(図3参照)。
【0052】
なお、この実施形態においては、各第2アーム部50に設けた保持突部55によって、第1線状部材1の外周に対する当接面積を増大させて、第1線状部材1を保持しやすくしている(図3参照)。更に、各第2アーム部50の先端部53及び保持突部55の先端面57が、円弧状の曲面をなしているので、円形状の第1線状部材1の外周に対する隙間を小さくして保持力を向上させている。
【0053】
また、第2線状部材2を保持する場合には、一対の第1アーム部30,30Aの上方間隙から、基部20側に向けて第2線状部材2を挿入していく。すると、第2線状部材2が、テーパ面37,37によって、一対の第1アーム部30,30Aの間隙にガイドされると共に、一対の係止部40,40Aを押圧して一対の第1アーム部30,30Aをやや押し広げつつ挿入されていく。その後、第2線状部材2の半分以上が、一対の係止部40,40Aを通過して乗り越えると、一対の第1アーム部30,30Aが弾性復帰する際に、クリック感が生じると共に、第2線状部材2が、一対の第2アーム部50,50の保持突部55,55、及び、一対の係止部40,40Aの係止突部47,47にそれぞれ当接して、第2保持空間P2内において、第2線状部材2を抜け止め保持することができる(図4参照)。
【0054】
更に、第3線状部材3を保持する場合には、一対の第1アーム部30,30Aの上方間隙から、基部20側に向けて第3線状部材3を挿入していく。すると、第3線状部材3が、テーパ面37,37によって、一対の第1アーム部30,30Aの間隙にガイドされると共に、一対の係止部40,40Aを押圧して一対の第1アーム部30,30Aを押し広げつつ挿入されていく。その後、第3線状部材3が、第2アーム部50,50を押し広げていき、第3線状部材3の半分以上が、一対の係止部40,40Aを通過して乗り越えると、一対の第1アーム部30,30Aが弾性復帰する際に、クリック感が生じると共に、第3線状部材3が、一対の突条21,21に当接することで、第3線状部材3が、基部20の一対の突条21,21、撓み変形した状態の一対の第2アーム部50,50の保持突部55,55、及び、一対の係止部40,40Aの係止突部47,47にそれぞれ当接して、第3保持空間P3内において、第3線状部材3を抜け止め保持することができる(図5参照)。
【0055】
そして、この保持具10においては、一対の第1アーム部30,30A、一対の係止部40,40A、及び、一対の第2アーム部50,50を設けると共に、上述したように、A、B、Cを規定して、1/2A<C≦Aで、かつ、A<Bとなるように設定されているので(図2参照)、空間Pに対して、線状部材を一対の係止部40,40Aの間を通して差し込むことで、線状部材が、一対の第2アーム部50,50に当接すると共に、基部20や一対の係止部40,40Aに当接して、線状部材を保持することができ、比較的簡単な構造によって、外径の異なる複数の線状部材(ここでは3種)を保持することができる。
【0056】
また、上記のようにA<Bとなるように設定されているので、係止部40,40Aを短く形成することができ、その剛性を高めることができ、線状部材に対する保持力を高めることができる。なお、仮に、A>Bとなるように設定されていると、係止部によって、第2線状部材の頂部が係止部よりも出っ張らないように押え込むような形状となり、例えば、第1アーム部の内面から、基部側に向けて係止部が斜め下方に延びるような形状となるため、係止部が長くなり剛性が低くなる。
【0057】
更に上記のように、1/2A<C≦Aとなるように設定されているので、第1アーム部30,30Aの高さを低くすることができ、保持具10のコンパクト化を図ることができる。
【0058】
また、上記係止部40,40Aは、上述したように、第1アーム部30,30Aよりも弾性変形しにくいように形成されており、撓みにくくして剛性をより高めることができ、その結果、線状部材をよりしっかりと保持することができる。
【0059】
更に、この実施形態においては、第1線状部材1が、基部20と、一対の第2アーム部50,50のみによって、保持可能とされると共に(図3参照)、第2線状部材2が、一対の第2アーム部50,50と、一対の係止部40,40Aのみによって、保持可能とされている(図4参照)。具体的には、基部20の内面28と、一対の第2アーム部50,50の内面58,58との間に、第1保持空間P1が形成されると共に、一方の第2アーム部50の内面58と、その連結部51の内面と、係止部40の内面43とで、連続した略三角形状の面を形成し、他方の第2アーム部50の内面58と、その連結部51の内面と、係止部40Aの内面43とで、連続した略三角形状の面を形成し、これらの連続した面によって、第2線状部材2を保持可能な第2保持空間P2が形成される。したがって、外径の異なる第1線状部材1や第2線状部材2をしっかりと保持することができると共に、一対の第2アーム部50,50が第1保持空間P1や、第2保持空間P2、更に第3保持空間P3の形成に利用されているので、保持具10のコンパクト化をより効果的に図ることができる。
【0060】
また、この実施形態においては、上述したように、R1、R2、L1、L2、Hを規定して、L1<R1<L2<R2、かつ、H<1/2R2となるように設定されているので(図3参照)、第1線状部材1を保持する場合には、一対の係止部40,40Aには押圧されずに通過し、一対の第2アーム部50,50を撓ませながら通過して弾性復帰したときに、クリック感が生じ、一方、第2線状部材2を保持する場合には、一対の第1アーム部30,30Aをやや押し広げつつ一対の係止部40,40Aの間を通過して乗り越えて、一対の第1アーム部30,30Aが弾性復帰したときにクリック感が生じ、更に、第3線状部材3を保持する場合には、一対の第1アーム部30,30Aや、一対の第2アーム部50,50を押し広げつつ一対の係止部40,40Aを通過して乗り越えて、一対の第1アーム部30,30Aが弾性復帰する際に、クリックが生じることとなり、外径の異なる第1線状部材1や第2線状部材2、第3線状部材3を保持させる際に、それぞれ1回だけクリック感を生じさせることができる。その結果、作業者は、線状部材の保持作業の完了を把握することができるので、線状部材の保持作業の作業性を高めることができる。
【0061】
更に、この実施形態においては、第1線状部材1及び第2線状部材2に加えて、第3線状部材3を保持可能とされており、該第3線状部材3が、基部20、一対の第2アーム部50,50、及び、一対の係止部40,40Aのみによって保持可能とされている(図5参照)。具体的には、基部20の内面28、撓み変形した一対の第2アーム部50,50の内面58,58、及び、一対の係止部40,40Aの内面43,43によって形成される第3保持空間P3で保持される。したがって、外径の異なる第1線状部材1、第2線状部材2、第3線状部材3の、3種の線状部材をしっかりと保持することができる。
【0062】
図6〜9には、本発明に係る保持具の、他の実施形態が示されている。なお、前記実施形態と実質的に同一部分には同符号を付してその説明を省略する。
【0063】
図6に示すように、この実施形態における保持具10Aは、前記実施形態とは、第2アーム部の形状が異なっている。すなわち、この実施形態の一対の第2アーム部50A,50Aは、一対の係止部40,40Aの内面43,43から、連結部51,51を介して、基部20の内面に向けて、円弧状に湾曲するように延出した形状をなしている。
【0064】
そして、図6に示すように、一対の第2アーム部50A,50Aは、基部20の内面28との間に、第1線状部材1を保持する第1保持空間P1を形成すると共に、一対の係止部40,40Aの内面43,43との間に、第2線状部材2を保持する第2保持空間P2を形成する。また、一対の第2アーム部50A,50Aは、撓み変形した状態で、基部20の内面28、及び、一対の係止部40,40Aの内面43,43によって、第3線状部材3を保持する第3保持空間P3を形成する(図9参照)。
【0065】
したがって、前記実施形態と同様に、一対の第2アーム部50A、50Aが、基部20の内面28や、一対の係止部40,40Aと協働して、第1線状部材1、第2線状部材2、第3線状部材3をそれぞれ保持可能となっている(図7〜9参照)。また、図8に示すように、第2保持空間P2内で第2線状部材2を保持する場合や、図9に示すように、第3保持空間P3内で第3線状部材3を保持する場合には、一対の第2アーム部50A,50Aの、内面58の先端部53側が、第2線状部材2や第3線状部材3の外周面に当接するようになっている。
【0066】
また、この実施形態においては、一対の第2アーム部50A,50Aが、湾曲した形状をなしているので、第1アーム部30,30Aの内面と干渉しづらくなり、保持可能な線状部材の外径を大きくすることができ、線状部材の適用の幅を広げることができる。
【0067】
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で、各種の変形実施形態が可能であり、そのような実施形態も本発明の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0068】
1 第1線状部材
2 第2線状部材
3 第3線状部材
10,10A 保持具
20 基部
28 内面
30,30A 第1アーム部
38 内面
40,40A 係止部
43,43 内面
50,50 第2アーム部
51,51 連結部
58,58 内面
60 固定部
P 空間
P1 第1保持空間
P2 第2保持空間
P3 第3保持空間
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9