特許第6646421号(P6646421)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6646421
(24)【登録日】2020年1月15日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】遠隔操作システム
(51)【国際特許分類】
   E02F 9/20 20060101AFI20200203BHJP
   H04Q 9/00 20060101ALI20200203BHJP
【FI】
   E02F9/20 Q
   H04Q9/00 301Z
【請求項の数】2
【全頁数】8
(21)【出願番号】特願2015-238387(P2015-238387)
(22)【出願日】2015年12月7日
(65)【公開番号】特開2017-106172(P2017-106172A)
(43)【公開日】2017年6月15日
【審査請求日】2018年9月19日
(73)【特許権者】
【識別番号】000001317
【氏名又は名称】株式会社熊谷組
(74)【代理人】
【識別番号】100141243
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 靖夫
(72)【発明者】
【氏名】北原 成郎
(72)【発明者】
【氏名】坂西 孝仁
(72)【発明者】
【氏名】岡本 仁
(72)【発明者】
【氏名】江良 耕一
(72)【発明者】
【氏名】天下井 哲生
(72)【発明者】
【氏名】飛鳥馬 翼
(72)【発明者】
【氏名】谷口 栄一
【審査官】 佐々木 創太郎
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−063338(JP,A)
【文献】 特開平02−173811(JP,A)
【文献】 特開2001−142506(JP,A)
【文献】 特開昭61−245212(JP,A)
【文献】 特開昭59−102578(JP,A)
【文献】 特開平11−117353(JP,A)
【文献】 特開昭62−164117(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2009/0076674(US,A1)
【文献】 韓国登録特許第10−1117207(KR,B1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E02F 9/20−9/22
H04Q 9/00
G05D 1/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
遠隔操作対象物と、
遠隔操作室に設けられた遠隔操作装置とを備え、
遠隔操作装置は
遠隔操作対象物からの情報に基づいて遠隔操作対象物を所望の状態に制御するための制御信号を算出して遠隔操作対象物に送信することにより遠隔操作対象物に所定の動作を行わせるプログラミング遠隔操作装置と、
オペレータの操作に基づいて遠隔操作対象物を制御するための制御信号を遠隔操作対象物に送信するためのオペレータ遠隔操作装置と、
プログラミング遠隔操作装置からの制御信号を入力する入力ポートとオペレータ遠隔操作装置からの制御信号を入力する入力ポートプログラミング遠隔操作装置又はオペレータ遠隔操作装置から入力した制御信号を遠隔操作対象物に出力する出力ポートとを有し、オペレータ遠隔操作装置からの制御信号を入力した場合に当該入力したオペレータ遠隔操作装置からの制御信号を優先して遠隔操作対象物に送信する送信制御装置と
送信制御装置から出力された制御信号を遠隔操作対象物に送信するディジタル無線機としての無線LAN親機とを備え
遠隔操作対象物は、
遠隔操作装置から送られてくる制御信号を受信するディジタル無線機としての無線LAN子機を備え、
送信制御装置は、プログラミング遠隔操作モードになっていて、かつ、オペレータ遠隔操作装置からの入力信号がなければ、プログラミング遠隔操作装置からの制御信号を無線LAN親機を介して遠隔操作対象物に送信し、また、プログラミング遠隔操作モードになっているか否かにかかわらず、オペレータ遠隔操作装置からの入力信号がある場合には、オペレータ遠隔操作装置からの制御信号を無線LAN親機を介して遠隔操作対象物に送信することを特徴とする遠隔操作システム。
【請求項2】
遠隔操作対象物は、
複数の制御要素と、
制御装置とを備え、
制御装置は、無線LAN子機により受信された遠隔操作装置からのディジタル信号に基づいて複数の制御要素を制御するための制御信号を生成して複数の制御要素に出力することを特徴とする請求項1に記載の遠隔操作システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、遠隔操作対象物に対してオペレータによる遠隔操作又はプログラミングによる遠隔操作を行えるようにした遠隔操作システムに関する。
【背景技術】
【0002】
制御プログラムにより遠隔操作対象物としての建設機械に一連の単純作業動作を行わせるためのプログラミング遠隔操作装置としての自動運転コントローラを建設機械に搭載し、遠隔操作装置から自動運転コントローラにコマンドを送信して、建設機械に一連の単純作業動作を行わせるようにした遠隔操作システムが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−117353号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された遠隔操作システムでは、建設機械に一連の単純作業動作を行わせるための自動運転コントローラ(プログラミング遠隔操作装置)を建設機械に設置するため、建設機械から自動運転コントローラに振動や衝撃等が伝達されて自動運転コントローラに故障や誤動作等の悪影響を与える虞がある。従って、このような建設機械から自動運転コントローラへの振動や衝撃等の伝達を軽減するために、自動運転コントローラを建設機械に設置するに際して、自動運転コントローラに防振対策や補強対策等を施すことが必要となり、自動運転コントローラを建設機械に設置するための作業性及びコストの面での課題があった。
即ち、特許文献1のように、プログラミング遠隔操作装置を遠隔操作対象物に設置する遠隔操作システムによれば、遠隔操作システムの構築にかかる作業及びコストの面で課題があった。
本発明は、遠隔操作対象物に対してオペレータによる遠隔操作又はプログラミングによる遠隔操作を行え、かつ、簡易に構築可能な遠隔操作システムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る遠隔操作システムは、遠隔操作対象物と、遠隔操作室に設けられた遠隔操作装置とを備え、遠隔操作装置は、遠隔操作対象物からの情報に基づいて遠隔操作対象物を所望の状態に制御するための制御信号を算出して遠隔操作対象物に送信することにより遠隔操作対象物に所定の動作を行わせるプログラミング遠隔操作装置と、オペレータの操作に基づいて遠隔操作対象物を制御するための制御信号を遠隔操作対象物に送信するためのオペレータ遠隔操作装置と、プログラミング遠隔操作装置からの制御信号を入力する入力ポートとオペレータ遠隔操作装置からの制御信号を入力する入力ポートプログラミング遠隔操作装置又はオペレータ遠隔操作装置から入力した制御信号を遠隔操作対象物に出力する出力ポートとを有し、オペレータ遠隔操作装置からの制御信号を入力した場合に当該入力したオペレータ遠隔操作装置からの制御信号を優先して遠隔操作対象物に送信する送信制御装置と、送信制御装置から出力された制御信号を遠隔操作対象物に送信するディジタル無線機としての無線LAN親機とを備え、遠隔操作対象物は、遠隔操作装置から送られてくる制御信号を受信するディジタル無線機としての無線LAN子機を備え、送信制御装置は、プログラミング遠隔操作モードになっていて、かつ、オペレータ遠隔操作装置からの入力信号がなければ、プログラミング遠隔操作装置からの制御信号を無線LAN親機を介して遠隔操作対象物に送信し、また、プログラミング遠隔操作モードになっているか否かにかかわらず、オペレータ遠隔操作装置からの入力信号がある場合には、オペレータ遠隔操作装置からの制御信号を無線LAN親機を介して遠隔操作対象物に送信することを特徴とするので、遠隔操作対象物に対してオペレータによる遠隔操作又はプログラミングによる遠隔操作を行え、かつ、簡易に構築可能な遠隔操作システムとなる。
また、遠隔操作対象物は、複数の制御要素と、制御装置とを備え、制御装置は、無線LAN子機により受信された遠隔操作装置からのディジタル信号に基づいて複数の制御要素を制御するための制御信号を生成して複数の制御要素に出力することを特徴とする。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】遠隔操作システムを示すブロック構成図。
図2】送信制御装置による制御処理を示す図。
図3】プログラミング遠隔操作装置による進入方向制御処理を示す図。
図4】目標軌道に対する重機の進入方向制御を説明する図。
【発明を実施するための形態】
【0007】
実施形態による遠隔操作システムは、図1に示すように、遠隔操作室10に設けられた遠隔操作装置1と、遠隔操作対象物として重機2とを備える。
【0008】
遠隔操作装置1は、プログラミングによる遠隔操作を行うためのプログラミング遠隔操作装置11と、オペレータ(操作者)による遠隔操作を行うためのオペレータ遠隔操作装置12と、送信制御装置13と、ディジタル無線機としての無線LAN親機14とを備える。
【0009】
プログラミング遠隔操作装置11は、重機2からの重機2の位置情報及び方位情報等の情報に基づいて重機2を所望の状態に制御するための制御信号を算出して重機2に送信することにより、重機2に所定の一連の動作を行わせるための制御プログラムと、当該制御プログラムの手順に従って処理を行うプロセッサユニット(PU)、記憶装置、その他のハードウエアとを備えた、例えば、パーソナルコンピュータ(PC)により構成される。
【0010】
オペレータ遠隔操作装置12は、オペレータの操作に基づいて重機2を制御するための制御信号を重機2に送信するための装置であり、例えばオペレータが現場から送られてくる重機2の状況を撮像した画像を見ながら重機2の遠隔操作を行うための遠隔操作制御装置である。オペレータ遠隔操作装置12は、一般に、遠隔操作機と呼ばれている。
【0011】
無線LAN親機14は、プログラミング遠隔操作装置11から出力される制御信号又はオペレータ遠隔操作装置(遠隔操作機)12から出力される制御信号を重機2に送信するとともに、重機2から送信されてくる信号を受信してプログラミング遠隔操作装置11に出力する。
【0012】
重機2は、制御装置20と、複数の制御要素21;21…と、ディジタル無線機としての無線LAN子機22と、センサ23とを備える。
【0013】
重機2は、例えば、クローラダンプ、振動ローラ、バキューム車、高圧洗浄車等である。
複数の複数の制御要素21;21…は、エンジン、油圧制御機等である。
無線LAN子機22は、遠隔操作装置1から送られてくる制御信号を受信して制御装置20に出力するとともに、センサ23で検出された信号を受信して遠隔操作装置1に送信する。
【0014】
制御装置20は、無線LAN子機22により受信された遠隔操作装置1からのディジタル信号に基づいて複数の制御要素21;21…を制御するための制御信号を生成して複数の制御要素21;21…に出力する。
【0015】
センサ23は、例えば、重機2の現在の位置と方位角とを検出する全地球航法衛星システム(GNSS)受信機、重機2の角速度と加速度とを検出する慣性計測装置(IMU)である。
尚、重機2が振動ローラである場合には、センサ23として、さらに、振動ローラのシリンダー及びローラの位置情報を検出する測長機を備える。
【0016】
送信制御装置13は、オペレータ遠隔操作装置12からの制御信号を入力する入力手段としての入力ポート13aと、プログラミング遠隔操作装置11からの制御信号を入力する入力手段としての入力ポート13bとを有し、オペレータ遠隔操作装置12からの制御信号を入力した場合に当該入力したオペレータ遠隔操作装置12からの制御信号を優先して重機2に送信する制御を行う装置である。
【0017】
図2に基づいて送信制御装置13の制御処理プロセスについて説明する。
まず、送信制御装置13がプログラミング遠隔操作モードになっているか否かを判断する(ステップS1)。そして、送信制御装置13がプログラミング遠隔操作モードになっていれば(ステップS1でYes)、オペレータ遠隔操作装置12からの入力信号があるか否かを判断し(ステップS2)、オペレータ遠隔操作装置12からの入力信号がなければ(ステップS2でNo)、プログラミング遠隔操作装置11による遠隔操作、即ち、プログラミングによる遠隔操作が行われ(ステップS3)、プログラミング遠隔操作装置11からの制御信号が無線LANを介して重機2に送信される(ステップS4)。
つまり、オペレータ遠隔操作装置12からの制御信号が無い場合にのみ、プログラミング遠隔操作装置11のプログラミングによる遠隔操作が行われ、これにより、プログラミング遠隔操作装置11は、重機2からの重機2の位置情報及び方位情報等の情報に基づいて重機2を所望の状態に制御するための制御信号を算出して重機2に送信し、重機2は所定の一連の動作を行う。
また、送信制御装置13がプログラミング遠隔操作モードになっておらずに(ステップS1でNo)、オペレータ遠隔操作装置12からの入力信号があった場合(ステップS5でYes)、あるいは、送信制御装置13がプログラミング遠隔操作モードになっていても(ステップS1でYes)、オペレータ遠隔操作装置12からの入力信号がある場合には(ステップS2でYes)、オペレータ遠隔操作装置12による遠隔操作が行われ(ステップS6)、オペレータ遠隔操作装置12からの制御信号が無線LANを介して重機2に送信される(ステップS4)。即ち、オペレータがオペレータ遠隔操作装置12を操作することで重機2が遠隔操作される。
このように、送信制御装置13は、オペレータ遠隔操作装置12からの制御信号を優先して重機2に送信することにより、オペレータ遠隔操作装置12による遠隔操作を優先させるための装置である。
尚、送信制御装置13がプログラミング遠隔操作モードになっておらずに(ステップS1でNo)、オペレータ遠隔操作装置12からの入力信号も無い場合(ステップS5でNo)には、制御処理を行わない(ステップS7)。
【0018】
また、図示しないが、送信制御装置13は、プログラミング遠隔操作装置11又はオペレータ遠隔操作装置12から入力した信号を重機2に出力する出力ポートと、重機2から送信されてきた信号を入力する入力ポートと、重機2から送信されてきた信号をプログラミング遠隔操作装置11に出力する出力ポートとを有し、プログラミング遠隔操作装置11によるプログラミング遠隔操作が行われている間は、重機2から送信されてきた信号がプログラミング遠隔操作装置11に出力される。尚、送信制御装置13の各ポートは、入力、出力の両方の機能を兼ね備えたものでも良い。
【0019】
プログラミング遠隔操作装置11に設けられた制御プログラムは、例えば、図3に示すように、目標軌道に対する重機2の進入方向を制御するための進入方向制御プログラムである。
この場合、遠隔操作室10で作業する作業者がプログラミング遠隔操作装置11を起動させプログラミング遠隔操作装置11内で進入方向制御プログラムが起動すると、プログラミング遠隔操作装置11は、進入方向制御プログラムに基づいて図4に示す進入方向制御処理を行う。
即ち、図3に示すように、まず、重機2に搭載されたセンサ23からのデータを入力して重機2の現在の位置と方位を算出する(ステップS11)。
次に、目標軌道と重機2の位置との差異を算出し、当該差異に基づいて目標軌道に対する重機2の進入方向を算出する(ステップS12)。
次に、ステップS12で算出した進入方向へ近付けるように重機2の目標角速度を算出する(ステップS13)。
そして、目標角速度と現角速度とを比較し、目標角速度−現角速度が閾値以上であれば、重機2を回転運動させるための制御信号を重機2に送信し、目標角速度−現角速度が閾値未満であれば、重機2を並進運動させるための制御信号を重機2に送信する(ステップS14)。
これにより、重機2は、重機2を回転運動させるための制御信号を受信して回転運動を行う(ステップS15)か、あるいは、重機2を並進運動させるための制御信号を受信して並進運動を行う(ステップS16)。
以上の処理を繰り返すことにより、重機2を決められた軌道に追従させることが可能となる。
尚、この場合、重機2に搭載されたセンサ23からのデータ、進入方向制御プログラムより算出された算出値、重機2の現状位置を示す図等が、遠隔操作装置1の図外のディスプレイに表示される。
【0020】
また、遠隔操作室10で作業するオペレータがオペレータ遠隔操作装置12による遠隔操作を行う場合、例えば、遠隔操作室10の遠隔操作装置1のディスプレイに、現場から送られてくる重機2の状況を撮像した画像、遠隔操作対象となる制御要素21、制御要素21の操作量を決めるためのインジケータ等が表示され、作業者は、ディスプレイを見ながら重機2の遠隔操作を行うことが可能となる。
【0021】
実施形態による遠隔操作システムでは、遠隔操作室10に、プログラミング遠隔操作装置11と、オペレータ遠隔操作装置12と、送信制御装置13とを備える構成としたため、従来のように、プログラミングによる遠隔操作を行うためのプログラミング遠隔操作装置を遠隔操作対象物に設置する構成と比べて、プログラミング遠隔操作装置11に防振対策や補強対策等を施す必要が無くなり、遠隔操作システムの構築にかかる作業及びコストの面での課題が解消される。即ち、遠隔操作対象物に対してオペレータによる遠隔操作又はプログラミングによる遠隔操作を行え、かつ、簡易に構築可能な遠隔操作システムを提供できる。
【0022】
また、実施形態による遠隔操作システムでは、遠隔操作室10に設けられた遠隔操作装置1が、プログラミング遠隔操作装置11と、オペレータ遠隔操作装置12と、送信制御装置13とを備えているため、遠隔操作室10において、プログラミングによる遠隔操作、オペレータによる遠隔操作のいずれかを選択して行えるようになる。
例えば、プログラミングによる遠隔操作によって重機2を所望の状態に遠隔操作しきれなかった場合等、オペレータ遠隔操作装置12によるオペレータによる遠隔操作に切り換えてオペレータによる遠隔操作によって重機2の現状に応じたより精密で正確な遠隔操作が可能となる。
また、プログラミングによる遠隔操作時において重機2のエンジン以外の部品が故障した場合など、オペレータ遠隔操作装置12を用いたオペレータによる遠隔操作に切り換えて、部品が故障した重機2を修理できる場所まで移動させることが可能となり、重機2を故障させたまま使用して重機2の重大な故障を招くような事態を回避できるようになる。
尚、「プログラミングによる遠隔操作」とは、重機2が所定の動作、位置等において行う動作、作業の命令を予め設定し、その設定内容をプログラム上にプログラミングし、そのプログラムの実行に基づき自動的に行なわれる操作を言う。
【0023】
また、プログラミングによる遠隔操作時の情報、及び、オペレータによる遠隔操作時の情報が、遠隔操作室10に集約され、遠隔操作室10ですべての情報を一括管理できるようになる。
【0024】
また、プログラミング遠隔操作装置11の制御プログラム(施工エリアなど)を変更したい場合、特許文献1の遠隔操作システムでは、いちいち遠隔操作対象物に出向いて、遠隔操作対象物に搭載された自動運転コントローラ(プログラミング遠隔操作装置)内のプログラムを変更する必要があったが、実施形態の遠隔操作システムでは、遠隔操作室10内でプログラミング遠隔操作装置11のプログラムを変更できる。
特に、遠隔操作対象物は、人が立ち入れない場所(例えば自然災害現場、放射能汚染現場等)で作業させる場合も多い。このような場合、特許文献1の遠隔操作システムでは、人が遠隔操作対象物に近寄れずにプログラムの変更が困難となることが予想されるが、実施形態による遠隔システムでは、遠隔操作室10内でプログラミング遠隔操作装置11のプログラムを変更できるので、人が立ち入れない場所で遠隔操作対象物を作業させる場合であっても、プログラミング遠隔操作装置11のプログラムを容易に変更できるようになり、好適である。
【0025】
尚、本発明は、重機以外の遠隔操作対象物にも適用可能である。
また、本発明は、一度に複数の遠隔操作対象物を遠隔操作することも可能である。
【符号の説明】
【0026】
1 遠隔操作装置、2 重機(遠隔操作対象物)、10 遠隔操作室、
11 プログラミング遠隔操作装置、12 オペレータ遠隔操作装置、
13 送信制御装置。
図1
図2
図3
図4