(54)【発明の名称】エアロゾル送達システム、ならびにカートリッジによってエアロゾル送達デバイスに制御情報を提供するための関連方法、装置、及びコンピュータプログラム製品
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記構成設定更新が、前記エアロゾル送達デバイスに実装された発光ダイオード(LED)インジケータの構成設定、触覚フィードバック構成設定、加熱プロファイル構成、エアロゾル前駆体組成物の気化設定、吸入制御設定、または電池管理設定のうちの1つ以上を含む、請求項2に記載のエアロゾル送達システム。
前記構成設定更新が、前記エアロゾル送達デバイスに実装された発光ダイオード(LED)インジケータの構成設定、触覚フィードバック構成設定、加熱プロファイル構成、エアロゾル前駆体組成物の気化設定、吸入制御設定、または電池管理設定のうちの1つ以上を含む、請求項17に記載の方法。
前記制御情報が、前記エアロゾル送達デバイスのソフトウェア更新を含み、前記アクションを実施することが、前記ソフトウェア更新をインストールすることを含む、請求項16に記載の方法。
前記制御情報が、前記制御体に、前記エアロゾル送達デバイスの機能を検査するための診断プログラムを実行させるように構成され、前記アクションを実施することが、前記制御情報を読み取ることに応答して前記診断プログラムを実行することを含む、請求項16に記載の方法。
前記制御情報が、前記エアロゾル送達デバイスの制御データの再設定を誘発するように構成され、前記アクションを実施することが、前記制御情報を読み取ることに応答して前記制御データをデフォルト状態に再設定することを含む、請求項16に記載の方法。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、エアロゾル送達システム、ならびにカートリッジによってエアロゾル送達デバイスに制御情報を提供するための方法、装置、及びコンピュータプログラム製品に関する。例えば、一態様では、エアロゾル送達システムが提供される。本エアロゾル送達システムは、エアロゾル送達デバイスのための制御体を含み得る。本制御体は、処理回路網を含み得る。本エアロゾル送達システムは、処理回路網によって読み取り可能である制御情報を担持するカートリッジをさらに含んでもよい。本制御体は、カートリッジに取り外し可能に係合するように構成されてもよい。処理回路網は、少なくとも、制御体及びカートリッジが係合されると、カートリッジによって担持された制御情報を読み取り、かつ、制御情報に少なくとも部分的に基づいてアクションを実施するように構成されてもよい。
【0006】
別の態様では、エアロゾル送達デバイスのための制御体が提供される。本制御体は、カートリッジに取り外し可能に係合するように構成されたカートリッジ係合部分を含み得る。本制御体は、処理回路網をさらに含んでもよく、処理回路網は、少なくとも、カートリッジが制御体に係合されると、カートリッジによって担持された制御情報を読み取り、かつ、制御情報に少なくとも部分的に基づいてアクションを実施するように構成されてもよい。
【0007】
さらなる一態様では、エアロゾル送達デバイスと共に使用されるために構成されたカートリッジが提供される。本カートリッジは、エアロゾル送達デバイスの制御体に取り外し可能に係合するように構成された制御体係合部分を備え得る。本カートリッジは、制御体及びカートリッジが係合されると制御体によって読み取り可能である制御情報を担持するように構成されてもよい。制御情報は、制御体にアクションを実施させるように構成されてもよい。
【0008】
追加の一態様では、エアロゾル送達デバイスに制御情報を提供するための一方法が提供される。本方法は、エアロゾル送達デバイスのための制御体が、制御体に取り外し可能に係合されているカートリッジによって担持された制御情報を読み取ることと、制御情報に少なくとも部分的に基づいてアクションを実施することと、を含み得る。
【0009】
またさらなる一態様では、プログラム命令が記憶されている少なくとも1つの非一時的コンピュータ可読記憶媒体を含み得る、コンピュータプログラム製品が提供される。エアロゾル送達デバイスのための制御体に実装された少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、記憶されたプログラム命令は、少なくとも1つのプロセッサに、制御体に取り外し可能に係合されているカートリッジによって担持された制御情報を読み取ることと、制御情報に少なくとも部分的に基づいてアクションを実施することと、を含む一方法を実施させることができる。
【0010】
したがって本開示は、以下の例示的な実施形態を含むが、これらに限定されない。
【0011】
例示的な実施形態1:エアロゾル送達システムが提供され、エアロゾル送達デバイスのための制御体であって、処理回路網を含む、制御体と、処理回路網によって読み取り可能である制御情報を担持するカートリッジと、を備え、制御体は、カートリッジに取り外し可能に係合するように構成され、処理回路網は、少なくとも、制御体及びカートリッジが係合されると、カートリッジによって担持された制御情報を読み取り、かつ、制御情報に少なくとも部分的に基づいてアクションを実施するように構成される。
【0012】
例示的な実施形態2:制御情報が、構成設定更新の証印を含み、処理回路網が、少なくとも部分的に、構成設定更新に従ってエアロゾル送達デバイスの構成を変更することにより、アクションを実施するように構成される、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載のエアロゾル送達システム。
【0013】
例示的な実施形態3:構成設定更新が、エアロゾル送達デバイスに実装された発光ダイオード(LED)インジケータの構成設定、触覚フィードバック構成設定、加熱プロファイル構成、エアロゾル前駆体組成物の気化設定、吸入制御設定、または電池管理設定のうちの1つ以上を含む、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載のエアロゾル送達システム。
【0014】
例示的な実施形態4:制御情報が、エアロゾル送達デバイスのソフトウェア更新を含み、カートリッジが、ソフトウェア更新を記憶する第1のメモリを備え、制御体が、第2のメモリを備え、処理回路網が、少なくとも部分的に、ソフトウェア更新を第2のメモリにインストールすることにより、アクションを実施するようにさらに構成される、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載のエアロゾル送達システム。
【0015】
例示的な実施形態5:制御情報が、処理回路網に、エアロゾル送達デバイスの機能を検査するための診断プログラムを実行させるように構成され、処理回路網が、少なくとも部分的に、制御情報を読み取ることに応答して診断プログラムを実行することにより、アクションを実施するように構成される、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載のエアロゾル送達システム。
【0016】
例示的な実施形態6:制御情報が、エアロゾル送達デバイスの制御データの再設定を誘発するように構成され、処理回路網が、少なくとも部分的に、制御情報を読み取ることに応答して制御データをデフォルト状態に再設定することにより、アクションを実施するように構成される、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載のエアロゾル送達システム。
【0017】
例示的な実施形態7:カートリッジが、制御情報を記憶するメモリを備える、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載のエアロゾル送達システム。
【0018】
例示的な実施形態8:制御情報が、カートリッジの等価抵抗値を含み、等価抵抗値は、制御体及びカートリッジが係合されると、処理回路網によって測定可能であり、処理回路網が、少なくとも部分的に、等価抵抗値を測定することにより、制御情報を読み取り、等価抵抗値との定義された相関性を有するアクションを判定し、かつ、等価抵抗値との定義された相関性を有するアクションを実施することにより、アクションを実施するようにさらに構成される、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載のエアロゾル送達システム。
【0019】
例示的な実施形態9:処理回路網が、等価抵抗値を、エアロゾル前駆体組成物を含む標準的なカートリッジに関連する基準抵抗値と比較し、かつ、等価抵抗値との定義された相関性を有するアクションを判定し、等価抵抗値が基準抵抗値と実質的に等しくない事例においてのみアクションを実施するようにさらに構成される、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載のエアロゾル送達システム。
【0020】
例示的な実施形態10:カートリッジが、エアロゾル前駆体組成物と、カートリッジに動作可能に係合された少なくとも1つの加熱要素とを含む消耗品配置を構成する、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載のエアロゾル送達システム。
【0021】
例示的な実施形態11:カートリッジが、制御体に係合されたときにアクションを実施させるように構成された付属カートリッジを含み、付属カートリッジが、エアロゾル前駆体組成物または加熱要素を含まない、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載のエアロゾル送達システム。
【0022】
例示的な実施形態12:エアロゾル送達デバイスのための制御体が提供され、かかる制御体は、カートリッジに取り外し可能に係合するように構成されたカートリッジ係合部分と、処理回路網であって、少なくとも、カートリッジが制御体に係合されると、カートリッジによって担持された制御情報を読み取り、かつ、制御情報に少なくとも部分的に基づいてアクションを実施するように構成された、処理回路網と、を備える。
【0023】
例示的な実施形態13:処理回路網が、少なくとも部分的に、カートリッジのメモリに記憶された制御情報を読み取ることにより、制御情報を読み取るようにさらに構成される、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載の制御体。
【0024】
例示的な実施形態14:処理回路網が、少なくとも部分的に、カートリッジの等価抵抗値を測定することにより、制御情報を読み取り、等価抵抗値との定義された相関性を有するアクションを判定し、かつ、等価抵抗値との定義された相関性を有するアクションを実施することにより、アクションを実施するようにさらに構成される、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載の制御体。
【0025】
例示的な実施形態15:エアロゾル送達デバイスと共に使用するために構成されたカートリッジが提供され、かかるカートリッジは、エアロゾル送達デバイスの制御体に取り外し可能に係合するように構成された制御体係合部分を備え、カートリッジは、制御体及びカートリッジが係合されると制御体によって読み取り可能である制御情報を担持するように構成され、制御情報は、制御体にアクションを実施させるように構成される。
【0026】
例示的な実施形態16:カートリッジが、制御情報を記憶するメモリをさらに備える、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載のカートリッジ。
【0027】
例示的な実施形態17:カートリッジが、制御体及びカートリッジが係合されると測定可能である等価抵抗値を有し、制御情報が、等価抵抗値を含む、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載のカートリッジ。
【0028】
例示的な実施形態18:カートリッジが、エアロゾル前駆体組成物と、カートリッジに動作可能に係合された少なくとも1つの加熱要素とを含む消耗品配置をさらに構成する、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載のカートリッジ。
【0029】
例示的な実施形態19:カートリッジが、制御体に係合されたときにアクションを実施させるように構成された付属カートリッジを含み、付属カートリッジが、エアロゾル前駆体組成物または加熱要素を含まない、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載のカートリッジ。
【0030】
例示的な実施形態20:エアロゾル送達デバイスに制御情報を提供するための方法が提供され、かかる方法は、エアロゾル送達デバイスのための制御体が、制御体に取り外し可能に係合されているカートリッジによって担持された制御情報を読み取ることと、制御情報に少なくとも部分的に基づいてアクションを実施することと、を含む。
【0031】
例示的な実施形態21:制御情報が、構成設定更新の証印を含み、アクションを実施することが、構成設定更新に従ってエアロゾル送達デバイスの構成を変更することを含む、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載の方法。
【0032】
例示的な実施形態22:構成設定更新が、エアロゾル送達デバイスに実装された発光ダイオード(LED)インジケータの構成設定、触覚フィードバック構成設定、加熱プロファイル構成、エアロゾル前駆体組成物の気化設定、吸入制御設定、または電池管理設定のうちの1つ以上を含む、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載の方法。
【0033】
例示的な実施形態23:制御情報が、エアロゾル送達デバイスのソフトウェア更新を含み、アクションを実施することが、ソフトウェア更新をインストールすることを含む、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載の方法。
【0034】
例示的な実施形態24:制御情報が、制御体に、エアロゾル送達デバイスの機能を検査するための診断プログラムを実行させるように構成され、アクションを実施することが、制御情報を読み取ることに応答して診断プログラムを実行することを含む、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載の方法。
【0035】
例示的な実施形態25:制御情報が、エアロゾル送達デバイスの制御データの再設定を誘発するように構成され、アクションを実施することが、制御情報を読み取ることに応答して制御データをデフォルト状態に再設定することを含む、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載の方法。
【0036】
例示的な実施形態26:制御情報が、カートリッジのメモリに記憶された制御情報にアクセスすることを含む、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載の方法。
【0037】
例示的な実施形態27:制御情報が、カートリッジの等価抵抗値を含み、制御情報を読み取ることが、等価抵抗値を測定することを含み、方法が、制御体が、等価抵抗値との定義された相関性を有するアクションを判定することと、等価抵抗値との定義された相関性を有するアクションを実施することと、をさらに含む、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載の方法。
【0038】
例示的な実施形態28:方法が、制御体が、等価抵抗値を、エアロゾル前駆体組成物を含む標準的なカートリッジに関連する基準抵抗値と比較することと、等価抵抗値との定義された相関性を有するアクションを判定し、等価抵抗値が基準抵抗値と実質的に等しくない事例においてのみアクションを実施することと、をさらに含む、先行もしくは後続の例示的な実施形態のいずれか、またはそれらの組み合わせに記載の方法。
【0039】
本開示のこれら及び他の特徴、態様、及び利点は、以下の発明を実施するための形態を、下で簡潔に説明する添付の図面と併せて読むことで明らかとなるであろう。本開示は、本開示に記載される2つ、3つ、4つ、もしくはそれ以上の特徴または要素の任意の組み合わせを、かかる特徴または要素が本明細書の特定の実施形態の説明において明示的に組み合わされているか、または別様に記載されているか否かにかかわらず含む。本開示は、本開示の任意の分離可能な特徴または要素が、その態様及び実施形態のいずれにおいても、本開示の文脈が別途明確に規定しない限り、意図されるように、すなわち組み合わせ可能であるように見なされるべきであるように、総合的に読み取られることを意図するものである。
【0040】
したがって、本概要が、本開示のいくつかの態様の基本的理解を提供するために、いくつかの例示的な実施形態を要約する目的で提供されるに過ぎないことは理解されるであろう。したがって、上記の例示的な実施形態が例に過ぎず、本開示の範囲または主旨をいかようにも制限するものと解釈されるべきではないことは理解されるであろう。他の実施形態、態様、及び利点は、以下の詳細な説明を、記載されるいくつかの実施形態の原理を例として示す添付の図面と併せて読むことにより明らかとなるであろう。
【発明を実施するための形態】
【0043】
これより、本開示を、その例示的な実施形態を参照してより十分に以下に説明する。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であり、本開示の範囲を当業者に十分に伝えることとなるように記載される。実際には、本開示は多くの異なる形態で具現されてよく、本明細書に記載される実施形態に限定されるものとして解釈されるべきではなく、むしろ、これらの実施形態は、本開示が適用可能な法的要件を満たすことになるように提供されている。本明細書、及び添付の特許請求の範囲において使用される場合、「1つの(a)」、「1つの(an)」、「その(the)」という単数形は、文脈が別途明確に規定しない限り、複数の指示対象を含む。
【0044】
本開示のいくつかの例示的な実施形態は、エアロゾル送達システム、ならびにカートリッジによってエアロゾル送達デバイスに制御情報を提供するための方法、装置、及びコンピュータプログラム製品に関する。種々の例示的な実施形態で使用され得るエアロゾル送達デバイス(例えば、喫煙物品)は、非限定的な例として、いわゆる「電子タバコ」を含み得る。かかるエアロゾル送達デバイスに関連する機構、構成要素、特徴、及び方法は、多くの異なる形態で具現され、様々な物品に関連してもよいことを理解されたい。
【0045】
この点で、本開示は、材料を加熱して(好ましくは、材料をいかなる著しい程度までも燃焼させることなく)吸入可能な物質を形成するために電気エネルギーを使用する、エアロゾル送達デバイスの説明を提供し、かかる物品は、「手持ち式」デバイスと見なされるのに十分に小型であることが最も好ましい。エアロゾル送達デバイスは、その物品またはデバイスのいかなる構成要素も任意の著しい程度に燃焼させることなく、紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプを吸うことの知覚(例えば、吸入及び吐出習慣、味または風味の種類、感覚刺激作用、身体的感覚、使用習慣、目に見えるエアロゾルによって提供されるものなどの視覚的刺激など)の一部または全部を提供し得る。本エアロゾル送達デバイスは、タバコの燃焼または熱分解の副生成物に起因するエアロゾルという意味での煙を生成するのではなく、むしろ、本物品またはデバイスが、本物品またはデバイスのある特定の成分の揮発または気化に起因する蒸気(煙様として説明されると見なされ得る、目に見えるエアロゾルであると見なされ得る、エアロゾル中の蒸気を含む)をもたらし得るという意味での煙を生成し得る。極めて好ましい実施形態では、エアロゾル送達デバイスは、タバコ及び/またはタバコ由来の成分を組み込み得る。
【0046】
本開示のエアロゾル送達デバイスはまた、蒸気生成物品、喫煙物品、または薬物送達物品であることを特徴としてもよい。したがって、かかる物品またはデバイスは、1つ以上の物質(例えば、風味及び/または薬学的活性成分)を吸入可能な形態または状態で提供するように適合されてよい。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点未満の温度で気相にある物質)であり得る。代替的に、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、ガス中の固体微粒子または液滴の浮遊物)であってもよい。簡潔性を目的として、本明細書で使用される「エアロゾル」という用語は、可視であるか否かにかかわらず、また煙様であると見なされ得る形態のものであるか否かにかかわらず、ヒトによる吸入に好適な形態または種類の蒸気、ガス、及びエアロゾルを含むことが意図される。
【0047】
使用中、本開示のエアロゾル送達デバイスは、従来型の喫煙物品(例えば、タバコに着火し吸入することによって用いられる紙巻きタバコ、葉巻、またはパイプ)の使用において個人が用いる物理的行為の多くに供され得る。例えば、本開示のエアロゾル送達デバイスのユーザは、従来型の喫煙物品と同じように本物品を持ったり、本物品により生成されるエアロゾルの吸入のために本物品の一端を吸ったり、選択された時間間隔で吹かしたりすることができる。
【0048】
本開示のエアロゾル送達デバイスは、概して、外側本体または外郭内に提供されるいくつかの構成要素を含む。外側本体または外郭の全体的設計は様々であり得、エアロゾル送達デバイスの全体的なサイズ及び形状を画定し得る外側本体のフォーマットまたは構成は様々であり得る。典型的には、紙巻きタバコまたは葉巻の形状に似た細長い本体は、単一の一体型外郭から形成されてもよく、あるいは、細長い本体は、2つ以上の分離可能な部品で形成されてもよい。例えば、エアロゾル送達デバイスは、実質的に管形状であるために従来の紙巻きタバコまたは葉巻の形状に似てもよい、細長い外郭または本体を備えることができる。一実施形態では、本エアロゾル送達デバイスの構成要素の全てが、1つの外側本体または外郭内に収容される。代替的に、エアロゾル送達デバイスは、接合され分離可能である2つ以上の外郭を備えてもよい。例えば、エアロゾル送達デバイスは、1つ以上の再使用可能な構成要素(例えば、再充電可能な電池、及び本物品の動作を制御するための種々の電子装置)を含む外側本体または外郭を備える制御体を一端に保有し、もう一端では、使い捨ての部分(例えば、使い捨ての風味含有カートリッジ)を含む外側本体または外郭が、それに取り外し可能に取り付けられ得る。この点で、かかる例示的な実施形態の制御体及び使い捨ての部分(例えば、カートリッジ)は、それぞれの係合部分によって取り外し可能に係合されて、機能的なエアロゾル送達デバイスを形成することができる。単一外郭型のユニット内または多部品の分離可能な外郭型のユニット内における、構成要素のより具体的なフォーマット、構成、及び配置は、本明細書に提供されるさらなる開示内容を踏まえれば明確となるであろう。さらに、種々のエアロゾル送達デバイスの設計及び構成要素の配置は、本開示の背景技術の節に列挙した代表的な製品など、市販の電子エアロゾル送達デバイスを考慮すれば理解され得る。
【0049】
本開示のエアロゾル送達デバイスは、電源(すなわち、電力源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電流その電源を物品の他の構成要素へ制御することなどにより、発熱のために電力を作動させ、制御し、調節し、停止させるための手段、例えばマイクロコントローラ)、加熱器または発熱構成要素(例えば、「噴霧器」と一般に称される電気抵抗加熱要素または構成要素)、及びエアロゾル前駆体組成物(例えば、一般的には、「スモークジュース(smoke juice)」、「Eリキッド(e−liquid)」、及び「Eジュース(e−juice)」と一般に称される成分など、十分な熱が適用されるとエアロゾルを生むことができる液体)、及びエアロゾル吸入のためにエアロゾル送達デバイスを吸うことを可能にする吸い口領域すなわち先端(例えば、吸われると、生成されたエアロゾルがそこから引き出され得るように、物品を通る画定された気流路)の何らかの組み合わせを備えることが最も好ましい。本開示に従って使用され得るエアロゾル前駆体材料の例示的な配合は、Zhengらへの米国特許公開第2013/0008457号に記載されており、その開示内容は、その全体において参照により本明細書に組み込まれる。
【0050】
本エアロゾル送達デバイス内の構成要素の配列は様々であり得る。特定の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、ユーザへのエアロゾル送達を最大化するようにユーザの口元に対して近位にあり得る、物品の一端付近(例えば、ある特定の状況では交換可能かつ使い捨てであり得るカートリッジ内)に配置され得る。しかしながら、他の構成が除外されるわけではない。概して、加熱要素は、加熱要素からの熱が、エアロゾル前駆体(ならびに、ユーザへの送達のために同様に提供され得る1つ以上の風味剤、薬物など)を揮発させ、かつユーザへの送達のためのエアロゾルを形成し得るように、エアロゾル前駆体組成物の十分に近くに配置され得る。加熱要素がエアロゾル前駆体組成物を加熱すると、消費者による吸入に好適な物理的形態でエアロゾルが形成、放出、または生成される。前述の用語は、放出する(release)、放出している(releasing)、放出する(releases)、または放出された(released)への言及が、形成する(form)または生成する(generate)、形成している(forming)または生成している(generating)、形成する(forms)または生成する(generates)、及び形成された(formed)または生成された(generated)を含むように、互換的であるよう意図されることに留意されたい。具体的には、吸入可能な物質は、蒸気もしくはエアロゾル、またはこれらの混合物の形態で放出される。さらに、種々のエアロゾル送達デバイス構成要素の選択は、本開示の背景技術の節に列挙した代表的な製品など、市販の電子エアロゾル送達デバイスを考慮すれば理解することができる。
【0051】
エアロゾル送達デバイスは、電池または他の電力源を組み込んで、抵抗加熱、制御システムへの給電、インジケータへの給電など、物品に種々の機能性を提供するのに十分な電流を提供する。電源は種々の実施形態を呈し得る。電源は、加熱部材を急速に加熱してエアロゾル形成を提供し、所望の期間の使用中、物品に給電するのに十分な電力を送達することができるのが好ましい。電源は、エアロゾル送達デバイスを容易に取り扱うことができるように、エアロゾル送達デバイス内に簡便に納まるように寸法決定されることが好ましく、さらに、電源は、望ましい喫煙体験を損なうことがないように、十分に軽量なものであることが好ましい。
【0052】
種々の実施形態で使用され得るエアロゾル送達デバイス100の例示的な一実施形態を
図1に提供する。図に示される断面から分かるように、エアロゾル送達デバイス100は、機能的な関係で恒久的または着脱可能に配列され得る、制御体102及びカートリッジ104を備え得る。この点で、制御体102及びカートリッジ104が機能的な関係で配列され得るように、制御体102とカートリッジ104との係合を支持するために、制御体102はカートリッジ係合部分を含んでもよく、カートリッジ104は制御体係合部分を含んでもよい。例えば、制御体102のカートリッジ係合部分は、以下にさらに記載されるように、1つ以上の態様その連結器120、近位取り付け端122、及び/または制御体突出部124によって提供されてもよい。カートリッジ104の制御体係合部分は、以下にさらに記載されるように、例えば、プラグ140及び/または遠位取り付け端142のうちの1つ以上の態様によって提供されてもよい。制御体102とカートリッジ104とのねじ式係合が
図1に示されているが、圧入係合、締まりばめ、磁気係合などのさらなる係合手段が用いられてもよいことは理解される。
【0053】
特定の実施形態では、制御体102及びカートリッジ104の一方または両方は、使い捨てであるもの、または再利用可能であるものと称され得る。例えば、制御体は、交換可能な電池または再充電可能な電池を有してもよく、したがって、典型的な電気コンセントへの接続、車の充電器(例えば、シガーソケットレセプタクル)への接続、及びユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルなどを介したコンピュータへの接続を含む、任意の種類の再充電技術と組み合わされることができる。例えば、一端にUSBコネクタを、そして対向する端部に制御体コネクタを含むアダプタが、2013年3月15日出願の米国特許出願第13/840,264号に開示されており、この特許出願は、その全体において参照により本明細書に組み込まれる。再充電可能な電池を含む実施形態が、非限定的な例として、リチウムイオン電池(例えば、再充電可能な二酸化マンガンリチウム電池)、リチウムイオンポリマー電池、ニッケル−亜鉛電池、ニッケル−金属水素化物電池、ニッケルカドミウム電池、再充電可能なアルカリ電池、これらの何らかの組み合わせ、及び/または他の種類の再充電可能な電池などの、任意の種類の再充電可能な電池を含んでもよいことは理解されるであろう。さらに、いくつかの実施形態では、Changらへの米国特許出願公開第2014/0060555号に開示されているように、カートリッジは単回使用カートリッジを含んでもよく、この出願公開は、その全体において参照により本明細書に組み込まれる。
【0054】
例示された実施形態では、制御体102は、制御構成要素106(例えば、マイクロコントローラ)、フローセンサ108、及び電池110を含み、これらは可変的に配列され得、かつ外側本体116の遠位端114に複数のインジケータ112を含み得る。インジケータ112は、様々な数で提供されてよく、異なる形状をとることができ、さらには(かかるインジケータが存在する場合に音の放出などのために)本体内の開口部であってもよい。例示された実施形態では、触覚フィードバック構成要素101が、制御構成要素106と共に含まれる。したがって、触覚フィードバック構成要素は、振動または使用もしくは状態の同様の触覚的指標をユーザに提供するために、喫煙物品の1つ以上の構成要素と一体化されてもよい。例えば、全体において参照により本明細書に組み込まれる、2013年7月19日出願の米国特許出願第13/946,309号の開示内容を参照されたい。
【0055】
吸気口118が、制御体102の外側本体116内に配置されてもよい。連結器120がまた、制御体102の近位取り付け端122にて含まれ、かつ、カートリッジ104が制御体に取り付けられるとき、噴霧器またはその構成要素、例えば抵抗加熱要素(以下に記載)などとの電気接続を容易にするように、制御体突出部124内に延在してもよい。吸気口118は外側本体116内に提供されるものとして示されているが、別の実施形態では、吸気口は、例えば2013年3月15日出願の米国特許出願第13/841,233号に記載されるように、連結器内に提供されてもよい。
【0056】
カートリッジ104は、本体の吸い口130に口元開口部128を有する外側本体126を含んで、空気及び同伴蒸気(すなわち、吸入可能な形態のエアロゾル前駆体組成物の成分)が、エアロゾル送達デバイス100の吸引中にカートリッジから消費者へと通過することを可能にする。エアロゾル送達デバイス100は、いくつかの実施形態では、実質的に棒状、または実質的に管形状、または実質的に円筒形状であってもよい。他の実施形態では、さらなる形状及び寸法(例えば、長方形または三角形の断面など)が包含される。
【0057】
カートリッジ104は、熱を生成するように構成された抵抗加熱要素134(例えば、ワイヤコイル)、及び液体を輸送するように構成された液体輸送要素136(例えばウィック)を備える、噴霧器132をさらに含む。材料を通して電流が印加されると熱を生成するように構成された材料の種々の実施形態を用いて、抵抗加熱要素134を形成してもよい。ワイヤコイルを形成し得る例示的な材料としては、Kanthal(FeCrAl)、Nichrome、二珪化モリブデン(MoSi
2)、珪化モリブデン(MoSi)、アルミニウムでドープした二珪化モリブデン(Mo(Si,Al)
2)、及びセラミック(例えば、正温度係数セラミック)が挙げられる。上記に加えて、代表的な加熱要素及びその中に使用するための材料は、Countsらへの米国特許第5,060,671号、Deeviらへの米国特許第5,093,894号、Deeviらへの米国特許第5,224,498号、Sprinkel Jr.らへの米国特許第5,228,460号、Deeviらへの米国特許第5,322,075号、Deeviらへの米国特許第5,353,813号、Deeviらへの米国特許第5,468,936号、Dasへの米国特許第5,498,850号、Dasへの米国特許第5,659,656号、Deeviらへの米国特許第5,498,855号、Hajaligolへの米国特許第5,530,225号、Hajaligolへの米国特許第5,665,262号、Dasらへの米国特許第5,573,692号、及びFleischhauerらへの米国特許第5,591,368号に記載されており、これらの開示内容は、それらの全体において参照により本明細書に組み込まれる。
【0058】
加熱要素134の両端における導電性加熱器端子138(例えば、正端子及び負端子)は、加熱要素を通して電流を導くように構成され、かつ、カートリッジ104が制御体102に接続されるときに加熱要素と電池110との電気接続を形成するように、適切な配線または回路(図示せず)に取り付けられるように構成される。具体的には、プラグ140が、カートリッジ104の遠位取り付け端142に配置され得る。カートリッジ104が制御体102に接続されると、プラグ140が連結器120に係合して、電流が電池110から連結器及びプラグを通って加熱要素134まで制御可能に流れるように電気接続を形成する。カートリッジ104の外側本体126は、遠位取り付け端142を横断して続いてよく、それにより、カートリッジのこの端部が、そこから突出するプラグ140で実質的に閉鎖される。
【0059】
液体輸送要素は、エアロゾル前駆体組成物をエアロゾル化ゾーンに輸送するために、液溜めと組み合わされてよい。
図1に示される実施形態では、カートリッジ104は、この実施形態では、カートリッジの外側本体126の内側を取り巻く管の形状に形成された不織繊維の層を備える液溜め層144を含む。エアロゾル前駆体組成物が液溜め層144内に保持される。液体成分は、例えば、液溜め層144によって吸着的に保持され得る。液溜め層144は、液体輸送要素136と流体連通している。液体輸送要素136は、液溜め層144内に蓄えられたエアロゾル前駆体組成物を、毛管作用によってカートリッジ104のエアロゾル化ゾーン146に輸送する。示されるように、液体輸送要素136は、この実施形態では金属ワイヤコイルの形態である加熱要素134と直接接触している。
【0060】
本開示に従って製造され得るエアロゾル送達デバイスが、電子エアロゾル送達デバイスの形成に有用な構成要素の様々な組み合わせを包含し得ることは理解される。例えば、Sebastianらへの米国特許出願公開第2014/0000638号に開示されている、電子喫煙物品において複数のエアロゾル化可能な材料を制御可能に送達するための液溜め及び加熱器システムが参照され、この出願公開は、その全体において参照により本明細書に組み込まれる。さらに、Collettらへの米国特許出願公開第2014/0060554号は、マイクロヒータを含む電子喫煙物品を開示しており、これはその全体において参照により本明細書に組み込まれる。
【0061】
ウィックの周りに巻き付けられ得る電気抵抗性メッシュ材料のリボンを開示する、米国特許公開第2013/0213419号、及び、コイル巻線が各巻線間に実質的に均一な間隔を有する、ウィックを中心とした加熱器コイルを開示する、米国特許公開第2013/0192619号も参照される。本開示に従うある特定の実施形態では、加熱器は、ウィックなどの液体輸送要素の周りに様々なピッチで巻き付けられ得る金属ワイヤを備えてもよい。本開示に従って使用され得るよりも例示的な可変的ピッチの加熱器は、2013年3月14日出願の米国特許出願第13/827,994号に記載されており、その開示内容は、その全体において参照により本明細書に組み込まれる。
【0062】
米国特許公開第2013/0213418号に記載される、エラストマー材料で形成され、かつ液体材料をポンピングするために手動で圧縮されるように適合された、液体供給液溜めも参照される。本開示に従うある特定の実施形態では、液溜めは、具体的には、液体材料を吸収または吸着することができる繊維性マットまたは管などの繊維性材料で形成され得る。
【0063】
別の実施形態では、カートリッジの実質的に全体が1つ以上の炭素材料から形成されてもよく、このことは、生分解性及びワイヤの欠如という観点で利点を提供し得る。この点で、加熱要素は泡状炭素を含んでもよく、液溜めは炭化布帛を含んでもよく、電池及び制御器と電気接続を形成するために黒鉛が用いられてもよい。かかる炭素カートリッジは、いくつかの実施形態では、カートリッジの照明を提供するために、本明細書に記載される1つ以上の要素と組み合わされてもよい。炭素系カートリッジの例示的な一実施形態は、Griffith,Jr.らへの米国特許出願公開第2013/0255702号に提供されており、この出願公開は、その全体において参照により本明細書に組み込まれる。
【0064】
使用中、ユーザが物品100を吸うと、加熱要素134が(例えば、フローセンサなどによって)作動し、エアロゾル前駆体組成物の成分がエアロゾル化ゾーン146内で気化される。物品100の吸い口130を吸うことで、周囲空気が吸気口118に進入して、連結器120内の中央開口部及びプラグ140内の中央開口部を通過する。カートリッジ104内では、引き込まれた空気が通気路管150内の通気路148を通過し、エアロゾル化ゾーン146で形成された蒸気と組み合わさってエアロゾルを形成する。このエアロゾルは、エアロゾル化ゾーン146からすぐに移動し、通気路管154内の通気路152を通過し、物品100の吸い口130内の口元開口部128から出る。
【0065】
本開示に従うエアロゾル送達デバイスの種々の構成要素は、当該技術分野において説明され、かつ市販されている構成要素から選択され得る。本開示に従って使用され得る電池の例は、米国特許出願公開第2010/0028766号に記載されており、その開示内容は、その全体において参照により本明細書に組み込まれる。
【0066】
吸入作動能力を提供することができる例示的な機構としては、Honeywell,Inc.(Freeport,Ill)のMicroSwitch部門製造のモデル163PC01D36のシリコンセンサが挙げられる。本開示に従う加熱回路に用いられ得る要求作動式(demand−operated)電気スイッチのさらなる例は、Gerthらへの米国特許第4,735,217号に記載されており、この特許は、その全体において参照により本明細書に組み込まれる。本エアロゾル送達デバイスにおいて有用であり得るマイクロコントローラを含む電流調節回路及び他の制御構成要素のさらなる説明は、全てBrooksらへの米国特許第4,922,901号、同第4,947,874号、及び同第4,947,875号、McCaffertyらへの米国特許第5,372,148号、Fleischhauerらへの米国特許第6,040,560号、ならびにNguyenらへの米国特許第7,040,314号に提供されており、これらの全ては、それらの全体において参照により本明細書に組み込まれる。
【0067】
国際公開第WO 2013/098396号、同第WO 2013/098397号、及び同第WO 2013/098398号も参照され、これらは、加熱器の温度、加熱器を通る気流、及び加熱器付近のエアロゾル形成材料の存在などのデバイスの状態を監視するための手段として、電源から加熱器要素に供給される電力を制御するように構成された制御器を記載する。特定の実施形態では、本開示は、制御体内のマイクロコントローラとカートリッジ構成要素内のマイクロコントローラまたは他の電子部品との通信などによって、状態インジケータを監視するように適合された、様々な制御システムを提供する。
【0068】
エアロゾル前駆体は、エアロゾル前駆体組成物または蒸気前駆体組成物とも称され得、1つ以上の異なる成分を含み得る。例えば、エアロゾル前駆体は、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコール、またはこれらの混合物)を含んでもよい。代表的な種類のさらなるエアロゾル前駆体組成物は、Sensabaugh,Jr.らへの米国特許第4,793,365号、Jakobらへの米国特許第5,101,839号、BiggsらへのPCT国際公開第98/57556号、及びChemical and Biological Studies on New Cigarette Prototypes that Heat Instead of Burn Tobacco,R.J.Reynolds Tobacco Company Monograph(1988)に記載されており、これらの開示内容は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0069】
またさらなる構成要素が本開示のエアロゾル送達デバイスにおいて利用され得る。例えば、Sprinkelらへの米国特許第5,154,192号は、喫煙物品と共に使用され得るインジケータを開示し、Sprinkel,Jr.への米国特許第5,261,424号は、デバイスの吸い口に関連して、一吸いすることに関連するユーザの唇の動きを検出し、次いで加熱を誘発し得る圧電センサを開示し、McCaffertyらへの米国特許第5,372,148号は、吸い口を介した圧力降下に応答する、加熱負荷アレイへのエネルギー流を制御するための吸入センサを開示し、Harrisらへの米国特許第5,967,148号は、挿入された構成要素の赤外線透過率の非均一性を検出する識別装置、及び構成要素がレセプタクルに挿入されると検出ルーチンを実行する制御器を含む喫煙デバイス内のレセプタクルを開示し、Fleischhauerらへの米国特許第6,040,560号は、複数の差動移相を伴う規定の実行可能な電力サイクルを説明し、Watkinsらへの米国特許第5,934,289号は、フォトニックオプトロニック構成要素を開示し、Countsらへの米国特許第5,954,979号は、喫煙デバイスを通る吸引抵抗を改変するための手段を開示し、Blakeらへの米国特許第6,803,545号は、喫煙デバイス内で使用するための特定の電池構成を開示し、Griffenらへの米国特許第7,293,565号は、喫煙デバイスと共に使用するための様々な充電システムを開示し、Fernandoらへの米国特許第8,402,976号は、充電を促進し、デバイスのコンピュータ制御を可能にする喫煙デバイスのためのコンピュータインターフェーシング手段を開示し、Fernandoらへの米国特許出願公開第2010/0163063号は、喫煙デバイスのための識別システムを開示し、Flickによる国際公開第2010/003480号は、エアロゾル生成システム内での吸入を表示する流体流感知システムを開示し、前述の開示内容の全ては、それらの全体において参照により本明細書に組み込まれる。電子エアロゾル送達物品に関連し、本物品に使用され得る材料または構成要素を開示する、構成要素のさらなる例としては、Gerthらへの米国特許第4,735,217号、Morganらへの米国特許第5,249,586号、Ingebrethsenへの米国特許第5,388,574号、Higginsらへの米国特許第5,666,977号、Adamsらへの米国特許第6,053,176号、Whiteへの米国第6,164,287号、Vogesへの米国特許第6,196,218号、Felterらへの米国特許第6,810,883号、Nicholsへの米国特許第6,854,461号、Honへの米国特許第7,832,410号、Kobayashiへの米国特許第7,513,253号、Hamanoへの米国特許第7,896,006号、Shayanへの米国特許第6,772,756号、Honへの米国特許第8,156,944号、Honへの米国特許第8,365,742号、Honへの米国特許第8,375,957号、Honへの米国特許第8,393,331号、Honへの米国特許出願公開第2006/0196518号及び同第2009/0188490号、Thorensらへの米国特許出願公開第2009/0272379号、Monseesらへの米国特許出願公開第2009/0260641号及び同第2009/0260642号、Oglesbyらへの米国特許出願公開第2008/0149118号及び同第2010/0024834号、Wangへの米国特許出願公開第2010/0307518号、Honへの国際公開第2010/091593号、Fooへの国際公開第2013/089551号、2013年3月15日出願の米国特許出願第13/841,233号、ならびに2014年2月3日出願の米国特許出願第14/170,838号が挙げられ、これらのそれぞれは、その全体において参照により本明細書に組み込まれる。前述の文書により開示された様々な材料は、種々の実施形態の本デバイスに組み込まれ得、前述の開示の全ては、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる。
【0070】
本物品の使用に関する前述の説明は、若干の変更によって本明細書に記載される種々の実施形態に適用され得、これは、本明細書に提供されるさらなる開示内容を踏まえれば当業者には明らかとなり得る。しかしながら、使用に関する上記の説明は、本物品の使用の限定を意図するものではなく、本開示の開示内容の必要要件の全てに従うように提供されるものである。
【0071】
本開示に従って種々の実施形態で使用され得る、液溜め収容部244を含む喫煙物品200(例えば、エアロゾル送達デバイス)のさらなる例示的な一実施形態を、
図2に示す。図に示されるように、制御体202は、制御構成要素206、フローセンサ208、電池210、及びLED212を含み得る制御体外郭201から形成され得る。カートリッジ204は、液溜め収容部内に蓄えられたエアロゾル前駆体組成物を加熱器234に逃がすかまたは別様に輸送するように適合された、液体輸送要素236と流体連通している液溜め収容部244を封入する、カートリッジ外郭203で形成されてもよい。形成されたエアロゾルがカートリッジ204から脱出することを可能にする開口部228が、カートリッジ外郭203内に存在してもよい。かかる構成要素は、カートリッジ内に存在し得る構成要素の代表であり、本開示により包含されるカートリッジ構成要素の範囲を限定することを意図しない。カートリッジ204は、制御体突出部224とカートリッジレセプタクル240との間の圧入係合によって制御体202に係合するように適合されてもよい。かかる係合は、制御体内の電池210及び制御構成要素206とカートリッジ内の加熱器234との電気接続を確立するだけでなく、制御体202とカートリッジ204との安定した接続を容易にすることができる。この点で、制御体202とカートリッジ204との間の機能的係合を可能にするように、制御体突出部224はカートリッジ係合部分を提供してもよく、カートリッジレセプタクル240は制御体係合部分を提供してもよい。カートリッジ204はまた、IC、メモリ構成要素、センサなどを含み得る、1つ以上の電子部品250を含んでもよい。電子部品250は、制御構成要素206と通信するように適合されてもよい。
【0072】
いくつかの実施形態では、電子喫煙物品は、デバイスの1つ以上のさらなる要素を封入するように適合されている中空の外郭を備えてもよい。中空の外郭は、電子喫煙物品の全要素を含む単一の一体型部品であってもよい。上記のような2部品の実施形態では、中空の外郭は、カートリッジ外郭または制御体外郭に関連し得る。
【0073】
種々の例示的な実施形態で使用され得るエアロゾル送達デバイスのいくつかの例示的な実施形態を説明したので、これより、エアロゾル送達システム、ならびにカートリッジによってエアロゾル送達デバイスに制御情報を提供するための方法、装置、及びコンピュータプログラム製品のいくつかの実施形態を説明する。この点で、いくつかの例示的な実施形態は、エアロゾル送達デバイスのための制御体及びカートリッジを備えるエアロゾル送達システムに関する。かかる例示的な実施形態のカートリッジは、制御体及びカートリッジが係合されると制御体によって(例えば、制御体の処理回路網によって)読み取り可能である制御情報を担持し得る。制御体(例えば、制御体の処理回路網)は、制御情報に少なくとも部分的に基づいてアクションを実施するように構成され得る。例えば、制御情報は、エアロゾル送達デバイスの構成設定を更新したり、エアロゾル送達デバイスにソフトウェア更新を実施したり、エアロゾル送達デバイスに診断プログラムを実行したりするために使用され得る。したがって、かかる実施形態に従うカートリッジを使用して、エアロゾル送達デバイスの機能を更新及び/または検査するための種々の制御オプションを実施するために、エアロゾル送達デバイスのソフトウェアを制御するためのインターフェースを提供することができる。
【0074】
図3は、本開示のいくつかの例示的な実施形態に従う、制御体102及び/または制御体202などの制御体に実装され、かつカートリッジ328にインターフェース接続されてよい装置300のブロック図を示す。
図3に示され、かつ図に関して以下に説明される構成要素、デバイス、または要素が必須でない場合があり、したがって、ある特定の実施形態では一部が省略されてもよいことは理解されるであろう。さらに、いくつかの実施形態は、
図3に示され、かつ図に関して説明されるものの他に、さらなるもしくは異なる構成要素、デバイス、または要素を含んでもよい。
【0075】
いくつかの例示的な実施形態では、装置300は、本明細書において開示される1つ以上の例示的な実施形態に従って、エアロゾル送達デバイスのための制御体の機能を実施し、かつ/またはその実施を制御するように構成可能である、処理回路網310を含んでもよい。このように、処理回路網310は、1つ以上の例示的な実施形態に従って、データ処理、アプリケーションの実行、ならびに/または、制御体の機能を実施するために実装され得る他の処理及び管理サービスを実施するように構成され得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、装置300またはその部分(複数可)もしくは構成要素(複数可)、例えば処理回路網310などは、それぞれが1つ以上のチップを含み得る1つ以上のチップセットを含んでもよい。したがって、装置300の処理回路網310及び/または1つ以上のさらなる構成要素は、いくつかの事例では、チップセット上に一実施形態を実装するように構成されてもよい。かかる例示的な実施形態に従うチップセットは、エアロゾル送達デバイスの制御体に実装されてもよい。
【0077】
処理回路網310は、例えば、制御構成要素106、制御構成要素206、及び/または電子部品250の一実施形態を含んでもよい。いくつかの例示的な実施形態では、処理回路網310は、プロセッサ312を含んでもよく、また
図3に示されるようないくつかの実施形態では、メモリ314をさらに含んでもよい。処理回路網310は、ユーザインターフェース316及び/またはカートリッジインターフェース318と通信するか、または別様にそれを制御してもよい。
【0078】
プロセッサ312は、様々な形態で具現され得る。例えば、プロセッサ312は、例えば、ASIC(特定用途向け集積回路)、FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)、これらの何らかの組み合わせなどを含む集積回路を含む、マイクロプロセッサ、コプロセッサ、制御器、または種々の他のコンピュータデバイスもしくは処理デバイスなどの、種々のハードウェアベースの処理手段として具現され得る。単一のプロセッサとして示されているが、プロセッサ312が複数のプロセッサを含み得ることは理解されるであろう。複数のプロセッサは、互いと動作可能に通信していてもよく、装置300が実装され得る制御体の1つ以上の機能を実施するように集合的に構成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、プロセッサ312は、メモリ314内に記憶されていてよく、かつ/または別様にプロセッサ312にアクセス可能であってもよい命令を実行するように構成されてもよい。したがって、ハードウェアによってか、またはハードウェアとソフトウェアとの組み合わせによって構成されているかにかかわらず、プロセッサ312は、相応に構成されると同時に、種々の実施形態に従って動作を実施することができてもよい。
【0079】
いくつかの例示的な実施形態では、メモリ314は、1つ以上のメモリデバイスを含んでもよい。メモリ314は、固定メモリデバイス及び/または着脱式メモリデバイスを含んでもよい。いくつかの実施形態では、メモリ314は、プロセッサ312によって実行され得るコンピュータプログラム命令を記憶することができる非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供し得る。この点で、メモリ314は、1つ以上の例示的な実施形態に従って、装置300が制御体の種々の機能を行うことを可能にするための情報、データ、アプリケーション、命令などを記憶するように構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、メモリ314は、エアロゾル送達デバイスの動作を制御するために使用され得る制御ソフトウェア、構成設定、及び/または他のデータ、プログラムなどを記憶するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、メモリ314は、装置300の構成要素間で情報を伝えるためのバス(単数または複数)を介して、プロセッサ312、ユーザインターフェース316、またはカートリッジインターフェース318のうちの1つ以上と通信していてもよい。
【0080】
いくつかの例示的な実施形態では、装置300は、ユーザインターフェース316をさらに含んでもよい。ユーザインターフェース316は、ユーザ入力の指標を受信し、かつ/または可聴出力、可視出力、機械的出力、もしくは他の出力をユーザに提供するように、処理回路網310と通信していてもよい。例えば、ユーザインターフェース316は、ユーザがエアロゾル送達デバイスの動作を制御することを可能にする1つ以上のボタン、キー、及び/または他の入力機構を含んでもよい。例えば、ユーザインターフェース316は、ユーザがエアロゾル送達デバイスの電源をオン/オフにし、吸入のための蒸気もしくはエアロゾルを生成するために加熱要素を作動させ、かつ/またはエアロゾル送達デバイスの機能を別様に作動及び/もしくは制御することを可能にする、入力機構(複数可)を提供してもよい。さらなる一例として、ユーザインターフェース316は、エアロゾル送達デバイスの動作状態、電池の充電レベル、制御体に係合されていてもよいカートリッジ内に残存するエアロゾル前駆体組成物の量を示すため、及び/またはエアロゾル送達デバイスの動作に関連し得る他の状態情報をユーザに提供するために使用され得る、1つ以上のLED(例えば、LED212)などの1つ以上のインジケータ光、ディスプレイ、スピーカー、及び/または他の出力機構を提供してもよい。いくつかの例示的な実施形態では、ユーザインターフェース316は、振動器及び/または他の触覚フィードバックデバイス(例えば、触覚フィードバック構成要素101)を含んでもよく、これらは、振動及び/または他の動きをエアロゾル送達デバイスに与えて、ユーザ入力に応答してフィードバックを提供したり、状態通知(例えば、残存する電池の充電レベルに関する状態、カートリッジ内のエアロゾル前駆体組成物のレベルに関する状態、及び/または提供され得る他の状態通知)を提供したり、かつ/または他のフィードバックもしくは通知をユーザに提供したりすることができる。
【0081】
装置300は、制御体の処理回路網310及び/または他の要素とカートリッジ328との間の通信及び/または他の相互作用を支持するように構成されてもよい、カートリッジインターフェース318をさらに含み得、カートリッジは、装置300が実装され得る制御体に取り外し可能に係合されていてもよい。この点で、カートリッジインターフェース318は、種々の例示的な実施形態に従って、カートリッジ328によって担持され得る制御情報を処理回路網310が読み取ることを可能にし得る、任意のインターフェースを含み得る。
【0082】
例えば、いくつかの実施形態では、カートリッジインターフェース318は、処理回路網310とカートリッジ328との間のデータ通信を可能にする、通信またはデータインターフェースを含んでもよい。いくつかのかかる例示的な実施形態では、カートリッジインターフェース318は、例えば、シリアル通信インターフェース、ユニバーサルシリアルバス(USB)インターフェース、FireWireインターフェース、及び/または2つの実体間でデータを通信するために使用され得る他の有線通信インターフェースなどの有線通信インターフェースを含んでもよい。さらにまたは代替的に、カートリッジインターフェース318が通信またはデータインターフェースを含み得るいくつかの実施形態では、カートリッジインターフェース318は無線通信インターフェースを提供し得、これは、無線通信技術、例えばWi−Fi及び/もしくは他のIEEE 802.11技術、ブルートゥース(登録商標)、ジグビー、無線USB、近距離無線通信(NFC)、無線周波数識別(RF−ID)、ならびに/または、1つの実体(例えば、カートリッジ328)から別の実体に(例えば、エアロゾル送達デバイスのための制御体に実装され得る処理回路網310及び/または他の要素に)データを伝えるために使用され得る他の無線通信技術などを使用するように構成され得る。
【0083】
さらにまたは代替的に、いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジインターフェース318は、例えばエアロゾル前駆体組成物を加熱して吸入可能な物質を発生させるために使用され得る加熱要素を制御するように、カートリッジに電力を提供し、かつ/または別様にカートリッジを制御するために使用され得る、インターフェースを含み得る。例えば、いくつかのかかる例示的な実施形態のカートリッジインターフェース318は、カートリッジに関する電流感知データを読み取り、かつ/またはカートリッジの加熱器要素への電力を切り替えるように構成され得る、1つ以上の加熱器接続点を含んでもよい。いくつかのかかる例示的な実施形態では、加熱器接続点(複数可)は、カートリッジ328と制御体の処理回路網310及び/または他の要素との間でデータを伝えるために使用され得る、シリアルインターフェースを提供する目的のために再利用されてもよい。例えば、電流感知データを読み取るように構成され得る入力が、デジタル受信入力として使用され得、加熱器要素への電力の切り替えるために使用され得る出力が、デジタル出力として使用され得る。さらにまたは代替的に、いくつかのかかる例示的な実施形態では、加熱器接続点(複数可)、及び/あるいは、カートリッジに電力を提供し、かつ/または別様にカートリッジを制御するために使用され得る他のインターフェースが、カートリッジ328の等価抵抗及び/または他の特性をサンプリングするために使用され得、それらは、
図7及び8に示され、かつそれらに関して本明細書で以下にさらに記載されるようないくつかの例示的な実施形態に従って、カートリッジ328によって担持され得る制御情報の代表であり得る。
【0084】
カートリッジ328は(例えば、カートリッジインターフェース318を介して)処理回路網310によって読み取られ得る制御情報を担持し得る。例えば、
図5及び6に示され、かつそれらに関して本明細書で以下に記載されるようないくつかの実施形態では、カートリッジ328は、処理回路網310によって読み取られ得る制御情報を記憶することができるメモリを備えてもよい。さらにまたは代替的に、
図7及び8に示され、かつそれらに関して本明細書で以下にさらに記載されるようないくつかの例示的な実施形態では、カートリッジ328は、処理回路網310によって測定され、かつ/または別様に読み取られ得る、等価抵抗などの測定可能な特性の形態の制御情報を担持してもよい。この点で、カートリッジ328の測定可能な特性は、種々の等価抵抗値及び/または他の測定可能な特性値を有するカートリッジ328を使用して、異なる制御情報をエアロゾル送達デバイスの制御体に提供することができるように、制御情報の代表であり得る。
【0085】
いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジ328は、エアロゾル前駆体組成物と、カートリッジに動作可能に係合された、加熱要素134などの少なくとも1つの加熱要素とを含み得る、消耗品配置を構成するカートリッジを含んでもよい。この点で、かかる例示的な実施形態のカートリッジ328は、カートリッジ328に含まれ得るエアロゾル前駆体組成物を加熱することによって吸入可能な物質の生成を可能にするように制御体に係合されてもよい、カートリッジ104またはカートリッジ204などのカートリッジの一実施形態を含み得る。
【0086】
代替的に、いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジ328は、エアロゾル前駆体組成物または加熱要素を含まない、付属カートリッジを含んでもよい。この点で、カートリッジ328が付属カートリッジとして具現される実施形態では、カートリッジ328は、1つ以上の例示的な実施形態に従って、制御情報を制御体に提供して、制御体に、制御情報に少なくとも部分的に基づいてアクションを実施させるように構成され得る、専用の制御カートリッジであってもよい。
【0087】
処理回路網310は、カートリッジインターフェース318を介して、カートリッジ328によって担持され得る制御情報を読み取るように構成され得る。処理回路網310は、制御情報に少なくとも部分的に基づいてアクションを実施するようにさらに構成されてもよい。
【0088】
例えば、いくつかの実施形態では、カートリッジ328は、構成設定更新の証印を含む制御情報を担持し得、処理回路網は、構成設定更新に従ってエアロゾル送達デバイスの構成を変更するように構成されてもよい。構成設定更新は、エアロゾル送達デバイスの動作に関連し得る、任意の調整可能な動作パラメータへの更新を含み得る。
【0089】
例えば、構成設定更新は、ユーザインターフェース316、振動器及び/もしくは他の触覚フィードバックデバイス、ならびに/または他のユーザインターフェース要素により提供され得る、LED及び/または他のインジケータ(複数可)の機能など、ユーザインターフェース316の要素の構成設定への更新を含み得る。ユーザインターフェース316が振動器及び/または他の触覚フィードバックデバイスを含む実施形態では、様々な触覚フィードバック構成設定のうちのいずれが変更されてもよいことは理解されるであろう。例えば、触覚フィードバックデバイスの振動強度は、上昇または低下してもよく、触覚フィードバック(例えば、種々の事象通知に関するもの)は、作動/停止されてもよいなどである。
【0090】
さらなる一例として、構成設定更新は、更新された加熱プロファイル構成を含んでもよい。別の例として、構成設定更新は、エアロゾル前駆体組成物の気化設定、例えば吸入毎に気化されるエアロゾル前駆体組成物の量を定義する構成など、及び/またはエアロゾル前駆体組成物の気化に関連し得る他の構成設定への更新を含んでもよい。またさらなる一例として、構成設定更新は、ある期間内かつ/もしくは一回の喫煙活動で許容される吸入の数、吸入間で経過すべき時間の最小間隔、及び/またはユーザの吸入に関するデバイス挙動を左右し得る他の設定などの吸入制御設定を含んでもよい。いくつかの実施形態では、構成設定更新は、電池の充電に関する構成、及び/または電池の消費を調節し得る構成などの電池管理設定を含み得る。
【0091】
いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジ328によって担持され得る制御情報は、エアロゾル送達デバイスのソフトウェア更新を含み得る。例えば、
図5及び6に示され、かつそれらに関して本明細書で以下にさらに考察されるいくつかの実施形態など、いくつかの実施形態では、ソフトウェア更新は、カートリッジ328のメモリに記憶されてよい。処理回路網310は、したがって、ソフトウェア更新にアクセスし、かつ、エアロゾル送達デバイスに、例えばエアロゾル送達デバイスの制御体及び/または他の部分に実装され得る、メモリ314及び/または他のメモリなどに、ソフトウェア更新をインストールすることができる。
【0092】
いくつかの例示的な実施形態のカートリッジ328は、処理回路網310に、エアロゾル送達デバイスの機能を検査するための診断プログラムを実行させるように構成された、制御情報を担持し得る。かかる実施形態では、処理回路網310は、制御情報を読み取ることに応答して診断プログラムを実行して、エアロゾル送達デバイスの機能の自動化された自己検査を実施することができる。いくつかのかかる実施形態では、診断プログラムは、カートリッジ328に、例えば、
図5及び6に示され、かつそれらに関して以下に記載されるような、カートリッジ328のいくつかの実施形態に含まれ得るメモリ内などに記憶され得る。代替的に、いくつかの実施形態では、診断プログラムは、制御体に実装され(例えば、メモリ314に記憶され)てもよく、制御情報は、処理回路網310に診断プログラムを実行させるように構成されてもよい。
【0093】
いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジ328は、エアロゾル送達デバイスの制御データの再設定を誘発するように構成された制御情報を担持してもよい。かかる実施形態では、処理回路網310は、制御情報を読み取ることに応答して制御データをデフォルト状態に再設定するように構成されてもよい。例えば、いくつかの実施形態では、制御データは、非限定的な例として、ユーザインターフェース316の構成設定または要素、加熱プロファイル構成、エアロゾル前駆体組成物の気化設定、吸入制御設定、電池管理設定など、エアロゾル送達デバイスの動作を制御し得る構成設定を含み得る。
【0094】
図4は、本開示のいくつかの例示的な実施形態に従う、カートリッジ328などのカートリッジによってエアロゾル送達デバイスに制御情報を提供するための例示的な一方法に従う流れ図を示す。この点で、
図4は、いくつかの例示的な実施形態に従う、エアロゾル送達デバイスの制御体によって実施され得る動作を示す。処理回路網310、プロセッサ312、メモリ314、ユーザインターフェース316、またはカートリッジインターフェース318のうちの1つ以上が、例えば、
図4に示され、かつ図に関して説明される動作のうちの1つ以上を実施するための手段を提供し得る。
【0095】
動作400は、制御体が、カートリッジ328によって担持された制御情報を読み取ることを含み得る。例えば、
図5及び6に示され、かつそれらに関して以下に記載されるような実施形態では、動作400は、いくつかの実施形態のカートリッジ328のメモリに記憶され得る制御情報を読み取ることを含んでもよい。別の例として、
図7及び8に示され、かつそれらに関して以下に記載されるようないくつかの実施形態では、動作800は、制御情報を伝え得るカートリッジ328の等価抵抗値などの特性を測定することを含んでもよい。
【0096】
動作410は、制御体が、制御情報に少なくとも部分的に基づいてアクションを実施することを含んでもよい。実施されるアクションの種類は、動作400で読み取られた制御情報に応じて異なり得る。非限定的な例として、動作410は、構成設定を変更すること、ソフトウェア更新をインストールすること、診断プログラムを実行すること、制御データを再設定することなどを含み得る。
【0097】
ここで
図5を参照すると、
図5は、本開示のいくつかの例示的な実施形態に従う、制御体502と、メモリ520に記憶された制御情報を担持するカートリッジ504と、を備える、例示的なエアロゾル送達システム500を示す。制御体502及びカートリッジ504は、カートリッジ504によって担持された制御情報の読み取りを支持するように、取り外し可能に係合されてよい。
【0098】
制御体502は、例えば、制御体102及び/または制御体202の一実施形態を含み得る。いくつかの例示的な実施形態の制御体502は、装置300の一実施形態を含み得る。したがって、例えば、制御体502は、処理回路網310の一実施形態を含み得る処理回路網510と、カートリッジインターフェース318の一実施形態を含み得るカートリッジインターフェース514とを含んでもよい。制御体502は、メモリ512をさらに備えてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、メモリ512は、メモリ314の一実施形態を含んでもよく、したがって、処理回路網510上で少なくとも部分的に具現されてもよい。さらにまたは代替的に、いくつかの例示的な実施形態では、メモリ512は、処理回路網510とは別々に具現され得るメモリを含んでもよい。実装形態を問わず、メモリ512は、処理回路網510によって実行され得るプログラム(例えば、制御ソフトウェア)、エアロゾル送達デバイスの動作パラメータを左右し得る構成設定などの制御データを記憶するように構成され得る、任意のメモリデバイスを含み得る。
【0099】
カートリッジ504は、カートリッジ328の一実施形態を含み得る。カートリッジ504は、処理回路網510によって読み取られ得る制御情報を記憶するように構成され得るメモリ520を含んでもよい。非限定的な例として、メモリ520は、フラッシュメモリを含み得る。しかしながら、本開示の範囲内で、フラッシュメモリに加えて、またはその代わりに、他の形態のメモリが使用され得ることは理解されるであろう。
【0100】
いくつかの実施形態では、カートリッジ504は、制御器522をさらに備えてもよい。制御器522は、例えば、マイクロプロセッサ、マイクロコントローラ、ASIC、FPGA、これらの何らかの組み合わせなどを含み得る。制御器522を含む実施形態では、制御器522は、ハードウェアまたはハードウェアもしくはソフトウェアの組み合わせによって、メモリ520に記憶され得る制御情報を処理回路網510によって読み取ることを容易にするように構成され得る。例えば、いくつかの実施形態では、制御器522は、制御体502の処理回路網510及び/または他の要素とのカートリッジ504による能動通信を容易にするように構成されてもよい。この点で、かかる例示的な実施形態の制御器522は、制御情報及び/または他のデータを制御体502に(例えば、制御体インターフェース524を介して)送信して、処理回路網510が制御情報を読み取ることを可能にするように構成されてもよい。
【0101】
しかしながら、いくつかの実施形態では、制御器522は省略されてもよい。制御器522が省略されるいくつかの実施形態では、処理回路網510は、メモリ520に(例えば、カートリッジインターフェース514と制御体インターフェース524との間のリンクを介して)アクセスして、メモリ520に記憶され得る制御情報を読み取るように構成されてもよい。
【0102】
カートリッジ504は、制御体インターフェース524をさらに含んでもよい。制御体インターフェース525は、処理回路網510がメモリ520に記憶された制御情報にアクセスすることを可能にし、かつ/またはカートリッジ504から制御体502への制御情報の通信を可能にするように、カートリッジインターフェース514と適合性があり得る、任意のインターフェースを含み得る。
【0103】
例えば、いくつかの実施形態では、制御体インターフェース524は、制御体502とカートリッジ504との間のデータ通信を可能にする、通信またはデータインターフェースを含んでもよい。いくつかのかかる例示的な実施形態では、制御体インターフェース524は、例えば、シリアル通信インターフェース、USBインターフェース、FireWireインターフェース、及び/または2つの実体間でデータを通信するために使用され得る他の有線通信インターフェースなどの有線通信インターフェースを含んでもよい。さらにまたは代替的に、制御体インターフェース524が通信またはデータインターフェースを含み得るいくつかの実施形態では、制御体インターフェース524は、無線通信インターフェースを提供し得、これは、無線通信技術、例えばWi−Fi及び/もしくは他のIEEE 802.11技術、ブルートゥース、ジグビー、無線USB、NFC、RF−ID、ならびに/または、1つの実体(例えば、カートリッジ504)から別の実体に(例えば、制御体502に)データを伝えるために使用され得る他の無線通信技術などを使用するように構成され得る。
【0104】
さらにまたは代替的に、いくつかの例示的な実施形態では、制御体インターフェース524は、制御体502から電力及び/または制御命令を受けるために使用され得るインターフェースを含んでもよい。例えば、いくつかのかかる例示的な実施形態の制御体インターフェース524は、制御体502とカートリッジ504との間でデータを伝えるために使用され得る、シリアルインターフェースを提供する目的のために再利用されてもよい、1つ以上の加熱器接続点を含み得る。
【0105】
いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジ504は、エアロゾル前駆体組成物と、カートリッジに動作可能に係合された、加熱要素134などの少なくとも1つの加熱要素とを含み得る、消耗品配置をさらに構成してもよい。この点で、かかる例示的な実施形態のカートリッジ504は、カートリッジ504に含まれ得るエアロゾル前駆体組成物を加熱することによって吸入可能な物質の生成を可能にするように制御体に係合されてもよい、カートリッジ104またはカートリッジ204などのカートリッジの一実施形態を含み得る。代替的に、いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジ504は、エアロゾル前駆体組成物または加熱要素を含まない、付属カートリッジを含んでもよい。この点で、カートリッジ504が付属カートリッジとして具現される実施形態では、カートリッジ504は、1つ以上の例示的な実施形態に従って、制御情報を制御体502に提供して、制御体502に、制御情報に少なくとも部分的に基づいてアクションを実施させるように構成され得る、専用の制御カートリッジであってもよい。
【0106】
いくつかの例示的な実施形態では、制御体502上に具現され得る電池が、制御体502及びカートリッジ504が係合されるとカートリッジインターフェース514と制御体インターフェース524との間に確立され得る接続などを介して、カートリッジ504の1つ以上の要素に電力を提供してもよい。例えば、メモリ520が読み取り及び/または書き込みアクセスを支持するために電力を引き出し得るいくつかの実施形態では、制御体502により提供され得る電力を使用して、メモリ520に給電することができる。さらなる一例として、カートリッジ504が制御器522を含む実施形態では、この電力を使用して、制御器522を給電することができる。またさらなる一例として、カートリッジ504が消耗品配置を構成する実施形態では、制御体502は、加熱要素の動作を可能にするために使用され得る電力を提供することができる。
【0107】
図6は、本開示のいくつかの例示的な実施形態に従う、メモリに記憶された制御情報を担持するカートリッジによって、エアロゾル送達デバイスに制御情報を提供するための例示的な一方法に従う流れ図を示す。この点で、
図6は、いくつかの例示的な実施形態に従う、エアロゾル送達システム500内の制御体502によって実施され得る動作を示す。処理回路網310、プロセッサ312、メモリ314、カートリッジインターフェース318、処理回路網510、メモリ512、カートリッジインターフェース514、メモリ520、制御器522、または制御体インターフェース524のうちの1つ以上が、例えば、
図6に示され、かつ図に関して説明される動作を実施するための手段を提供し得る。
【0108】
動作600は、制御体502が、メモリ520に記憶された制御情報を読み取ることを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、動作600は、処理回路網510が、メモリ520に(例えば、カートリッジインターフェース514及び制御体インターフェース524を介して)アクセスし、メモリ520から制御情報を読み取ることを含んでもよい。さらにまたは代替的に、いくつかの例示的な実施形態では、メモリ520に記憶され得る制御情報は、制御体502に(例えば、制御器522によって)提供され得、処理回路網510は、提供された制御情報を受信し読み取ることができる。動作600は、したがって、カートリッジ上に具現されたメモリに制御情報が記憶される動作400の一実施形態に対応し得る。
【0109】
動作610は、制御体502(例えば、処理回路網510)が、制御情報に少なくとも部分的に基づいてアクションを実施することを含み得る。実施されるアクションの種類は、動作600で読み取られた制御情報に応じて異なり得る。非限定的な例として、動作610は、構成設定を変更すること、ソフトウェア更新をインストールすること、診断プログラムを実行すること、制御データを再設定することなどを含み得る。例えば、ソフトウェア更新がメモリ520に記憶される実施形態では、動作610は、ソフトウェア更新をメモリ512にインストールすることを含んでもよい。動作610は、したがって、動作410の一実施形態に対応し得る。
【0110】
図7は、本開示のいくつかの例示的な実施形態に従う、制御体702と、等価抵抗値710の形態の制御情報を担持するカートリッジ704と、を備える、例示的なエアロゾル送達システム700を示す。制御体702及びカートリッジ704は、カートリッジ704によって担持された制御情報の読み取りを支持するように、取り外し可能に係合されてよい。制御体702は、例えば、制御体102及び/または制御体202の一実施形態を含み得、いくつかの例示的な実施形態では、装置300の一実施形態を含み得る。カートリッジ704は、カートリッジ328の一実施形態を含み得る。
【0111】
いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジ704は、エアロゾル前駆体組成物をさらに含み得る、消耗品配置の一部を提供し得る、加熱器712を備えてもよい。この点で、いくつかの例示的な実施形態のカートリッジ704は、カートリッジ704内に含まれ得るエアロゾル前駆体組成物を加熱器712で加熱することによって吸入可能な物質の生成を可能にするように制御体に係合されてもよい、カートリッジ104またはカートリッジ204などのカートリッジの一実施形態を含み得る。代替的に、いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジ704は、加熱器712、エアロゾル前駆体組成物、及び/または消耗品配置の他の要素が省略され得る、付属カートリッジを含んでもよい。カートリッジ704が付属カートリッジとして具現される実施形態では、カートリッジ704は、1つ以上の例示的な実施形態に従って、制御情報を制御体702に提供して、制御体702に、制御情報に少なくとも部分的に基づいてアクションを実施させるように構成され得る、専用の制御カートリッジであってもよい。
【0112】
制御体702は、例えば、処理回路網310の一実施形態を含み得る、マイクロコントローラ720を含んでもよい。マイクロコントローラ720は、エアロゾル送達デバイスの動作の態様を制御し得る、1つ以上のソフトウェアブロックを実行するように構成されてもよい。ソフトウェアブロックは、マイクロコントローラ720内に含まれ得るメモリ314などのメモリに記憶され得る、1つ以上のソフトウェアブロックを含んでもよく、かつ/または、マイクロコントローラ720の外部にあり得るメモリに記憶され得る、1つ以上のソフトウェアブロックを含んでもよい。非限定的な例として、ソフトウェアブロックには、ユーザインターフェース要素の動作(例えば、ユーザインターフェース316の態様)に関連するソフトウェアブロック、制御体702に係合されてもよいカートリッジに実装され得る加熱器712などの加熱器を制御するためのソフトウェアブロック、エアロゾル前駆体組成物の形態カートリッジの消費に関連し得る消耗/計数機能のためのソフトウェアブロック、電池の充電を調節するためのソフトウェアブロックなどが含まれ得る。
【0113】
いくつかの例示的な実施形態のマイクロコントローラ720は、例えば、カートリッジインターフェース318の1つ以上の態様及び/またはユーザインターフェース316の1つ以上の態様を含み得る、1つ以上のインターフェースを含んでもよい。例えば、インターフェースは、カートリッジ704などのカートリッジに電力を提供するために使用され得るインターフェース722を含んでもよい。
図7の例では、カートリッジまたはその加熱器712などの要素に提供され得る電流及び/もしくは電力を切り替え、かつ/または別様に調節するために、種々のPWM技術を用いるように構成され得る、パルス幅変調(PWM)インターフェースが示されている。
【0114】
マイクロコントローラ720は、消耗品配置を構成するカートリッジに実装され得る加熱要素(例えば、加熱器712)及び/または他の構成要素の動作に関連し得る、電流感知データを読み取るように構成され得る、インターフェース724をさらに含んでもよい。インターフェース724は、アナログ電流値をデジタル値に変換するために使用され得るアナログ−デジタル変換器(ADC)を備えてもよい。しかしながら、種々の実施形態に従って、ADCに加えて、またはその代わりに、電流感知データを読み取るために使用され得る他の配置が使用され得ることは理解されるであろう。
【0115】
インターフェース722及び724は、消耗品配置を提供するカートリッジ及び/もしくはその構成要素に電力を提供し、かつ/またはその動作(例えば、加熱器712の動作)を別様に制御するために使用され得る、加熱器接続点を提供し得る。例えば、インターフェース722及び724は、消耗品配置を構成するカートリッジに実装され得る、加熱器端子138などの加熱器端子に動作可能に係合するように構成されてもよい。いくつかの例示的な実施形態に従って、インターフェース722及び724は、カートリッジ704の等価抵抗値を測定するために使用され得る。例えば、いくつかの実施形態では、マイクロコントローラ720は、エアロゾル送達デバイスの動作中、定義された速度で、加熱器接続点を(例えば、インターフェース722及び724を介して)(例えば、連続的に)サンプリングするように構成されてもよい。別の例として、いくつかの実施形態では、マイクロコントローラ720は、カートリッジ704の存在を検出するように構成されたセンサなどのセンサ入力に応答して、加熱器接続点をサンプリングしてもよい。加熱器接続点のサンプリングは、したがって、カートリッジ704の等価抵抗値を測定するために使用され得る。
【0116】
マイクロコントローラ720は、カートリッジ704の測定された等価抵抗値との定義された相関性を有するアクション(それが存在する場合)を判定することができる。この点で、いくつかの例示的な実施形態は、複数の事前構成されたアクションを提供し得、そのそれぞれが、カートリッジの特定の等価抵抗値及び/または他の測定可能な特性との定義された相関性を有し得る。マイクロコントローラ720は、したがって、カートリッジ704の測定された等価抵抗値を、メモリ314及び/またはマイクロコントローラ720によってアクセス可能であり得る他のメモリに維持され得る、等価抵抗値及びそれらに関連するアクションを含むデータ構造内などで検索して、測定された等価抵抗値に相関するアクションを判定することができる。次いでマイクロコントローラ720は、判定されたアクションを実施することができる。
【0117】
この点で、カートリッジ704の等価抵抗値及び/または他の測定可能な特性は、種々の等価抵抗値及び/または他の測定可能な特性値を有するカートリッジを使用して、異なる制御情報を制御体702に提供することができるように、制御情報の代表であり得る。例えば、異なる等価抵抗値は、異なる構成設定更新に関連し得る。さらなる一例として、等価抵抗値は、診断プログラム(例えば、自動化された自己検査機能)の実行との定義された関連性を有し得る。別の例として、等価抵抗値は、制御体702の制御データをデフォルト状態に再設定するために使用され得る再設定機能との定義された関連性を有し得る。
【0118】
図8は、本開示のいくつかの例示的な実施形態に従う、等価抵抗値の形態の制御情報を担持するカートリッジによって、エアロゾル送達デバイスに制御情報を提供するための例示的な一方法に従う流れ図を示す。この点で、
図8は、いくつかの例示的な実施形態に従う、エアロゾル送達システム700内の制御体702によって実施され得る動作を示す。処理回路網310、プロセッサ312、メモリ314、カートリッジインターフェース318、マイクロコントローラ720、またはインターフェース722及び724のうちの1つ以上が、例えば、
図8に示され、かつ図に関して説明される動作を実施するための手段を提供し得る。
【0119】
動作800は、制御体702が、カートリッジ704の等価抵抗値710を測定することを含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、動作800は、マイクロコントローラ720が、インターフェース722及び724を介して加熱器接続点をサンプリングして、等価抵抗値710を判定することを含んでもよい。動作800は、したがって、制御情報が等価抵抗値の形態で担持され得る動作400の一実施形態に対応し得る。
【0120】
動作810は、制御体702(例えば、マイクロコントローラ720)が、等価抵抗値との定義された相関性を有するアクションを判定することを含み得る。動作820は、制御体702(例えば、マイクロコントローラ720)が、動作810で判定されたアクションを実施することを含み得る。動作820は、したがって、動作410の一実施形態に対応し得る。異なるアクションは異なる抵抗値に関連し得るため、実施されるアクションの種類は、等価抵抗値710に応じて異なり得る。
【0121】
いくつかの例示的な実施形態では、制御体(例えば、制御体に実装された処理回路網310及び/またはマイクロコントローラ720)は、標準的な消耗品カートリッジ(例えば、制御データを担持しない消耗品配置を構成するカートリッジ)を、カートリッジの等価抵抗値及び/または他の測定可能な特性に少なくとも部分的に基づく制御情報を担持する制御カートリッジと区別するように構成されてもよく、制御カートリッジは、実施形態に応じて消耗品配置を構成しても構成しなくてもよい。例えば、標準的な消耗品カートリッジは、加熱器712の抵抗に関連し得るものなど、関連する等価抵抗値を有し得る。いくつかの例示的な実施形態の制御体は、制御体に係合されたカートリッジの等価抵抗値を測定し、測定された等価抵抗値を、消耗品配置を構成する標準的なカートリッジに関連する基準抵抗値と比較するように構成され得る。測定された等価抵抗値が基準抵抗値と実質的に等しい場合、そのカートリッジは、制御情報を担持しない標準的なカートリッジと判定され得る。しかしながら、測定された等価抵抗値が基準抵抗値と実質的に等しくない場合、そのカートリッジは制御情報を担持すると判定され得、制御体は、上記の動作810〜820を実施して、エアロゾル送達デバイスの代替的なプログラミングを実施することができる。
【0122】
図7及び8の実施形態は、制御情報を担持するための等価抵抗値の使用に関して説明されているが、
図7及び8に示され、かつそれらに関して記載される、等価抵抗値を測定し、かつ等価抵抗値を使用するための技術が、制御情報を伝え、かつエアロゾル送達デバイスをプログラミングする目的のために選択的に変更され得るカートリッジの他の測定可能な特性に必要な変更を加えて、本開示の範囲内で適用され得ることは理解されるであろう。
【0123】
本開示が関連する技術分野の当業者であれば、前述の説明及び関連する図面において提示された教示を利用して、本開示の多数の変更形態及び他の実施形態を発想するであろう。したがって、本開示が、本明細書において開示された特定の実施形態に限定されるものではなく、変更形態及び他の実施形態が、添付の特許請求の範囲内に含まれるよう意図されるということは理解されるべきである。特定の用語が本明細書で使用されているが、これらは一般的意味及び説明的意味で使用されているに過ぎず、限定を目的とするものではない。