特許第6646687号(P6646687)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ ノル・インコーポレイテッドの特許一覧

特許6646687電力分配部を有するモジュラー什器ユニット
<>
  • 特許6646687-電力分配部を有するモジュラー什器ユニット 図000002
  • 特許6646687-電力分配部を有するモジュラー什器ユニット 図000003
  • 特許6646687-電力分配部を有するモジュラー什器ユニット 図000004
  • 特許6646687-電力分配部を有するモジュラー什器ユニット 図000005
  • 特許6646687-電力分配部を有するモジュラー什器ユニット 図000006
  • 特許6646687-電力分配部を有するモジュラー什器ユニット 図000007
  • 特許6646687-電力分配部を有するモジュラー什器ユニット 図000008
  • 特許6646687-電力分配部を有するモジュラー什器ユニット 図000009
  • 特許6646687-電力分配部を有するモジュラー什器ユニット 図000010
  • 特許6646687-電力分配部を有するモジュラー什器ユニット 図000011
  • 特許6646687-電力分配部を有するモジュラー什器ユニット 図000012
  • 特許6646687-電力分配部を有するモジュラー什器ユニット 図000013
  • 特許6646687-電力分配部を有するモジュラー什器ユニット 図000014
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6646687
(24)【登録日】2020年1月15日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】電力分配部を有するモジュラー什器ユニット
(51)【国際特許分類】
   A47B 97/00 20060101AFI20200203BHJP
   A47B 21/06 20060101ALI20200203BHJP
   A47B 13/00 20060101ALI20200203BHJP
   A47B 17/04 20060101ALI20200203BHJP
   A47B 97/04 20060101ALI20200203BHJP
   H04N 5/64 20060101ALI20200203BHJP
   A47C 9/02 20060101ALI20200203BHJP
   A47C 13/00 20060101ALI20200203BHJP
【FI】
   A47B97/00 M
   A47B21/06
   A47B13/00 B
   A47B17/04
   A47B97/04 A
   H04N5/64 581C
   A47C9/02
   A47C13/00 B
【請求項の数】10
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2017-562075(P2017-562075)
(86)(22)【出願日】2016年5月13日
(65)【公表番号】特表2018-524049(P2018-524049A)
(43)【公表日】2018年8月30日
(86)【国際出願番号】US2016032253
(87)【国際公開番号】WO2016195966
(87)【国際公開日】20161208
【審査請求日】2019年5月9日
(31)【優先権主張番号】62/169,054
(32)【優先日】2015年6月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/152,637
(32)【優先日】2016年5月12日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】597070725
【氏名又は名称】ノル・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001438
【氏名又は名称】特許業務法人 丸山国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】宇田川 信学
(72)【発明者】
【氏名】モスリンガー,シグリッド
(72)【発明者】
【氏名】スナイダー,ロナルド
【審査官】 下井 功介
(56)【参考文献】
【文献】 特開2008−241023(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0297052(US,A1)
【文献】 特開2005−102737(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 1/00−41/06
F16B 12/00−12/60
A47B 97/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1のモジュラーユニットと、前記第1のモジュラーユニットに接続可能な第2のモジュラーユニットとを含む、什器アレンジメントにおいて
前記第1のモジュラーユニットが、
第1端部及び第2端部を有する第1の上部部材であって、前記第1の上部部材は、前記第1端部と前記第2端部の間に延在する内部部材を有しており、前記第1の上部部材の内部部材は、前記第1端部と前記第2端部の間に延在しており、且つ互いに離間した上ビーム及び下ビームを含む、第1の上部部材と、
第1のブラケットアッセンブリを介して前記第1の上部部材の第1端部に接続された少なくとも1つの第1の脚であって、前記第1のブラケットアッセンブリは、孔を有する上部突出部と孔を有する下部突出部とを有しており、前記上部突出部は、前記上ビームの終端部を前記上部突出部の天面部に配置することにより、前記上ビームの終端部を保持及び/又は支持するように構成されており、前記下部突出部は、前記下ビームの終端部を前記下部突出部の天面部に配置することにより、前記下ビームの終端部を保持及び/又は支持するように構成されており、細長い締結具が、前記上ビーム及び前記下ビームへの取り付けのために前記上部突出部の孔と前記下部突出部の孔とを通る、第1の脚と、
前記第1の上部部材の第2端部に接続された少なくとも1つの第2の脚と、を含み、
前記第1の上部部材が、天面部と、底部と、前記第1の上部部材の第1端部と第2端部との間を延びる第1側部にて前記天面部から前記底部に延びる第1の側壁と、前記第1の上部部材の第1側部とは反対側にあって前記第1の上部部材の第1端部と第2端部との間を延びる第2側部にて、前記天面部から前記底部まで延びる第2の側壁と、を有し、
前記第1の上部部材は、前記第1の側壁に位置するコンセント及び前記第2の側壁に位置するコンセントの少なくとも1つのコンセントを有し、各コンセントは、前記第1の上部部材に配置された配線に接続され、電力源からコンセントに電気が通るようにし、
前記第1の上部部材は、その底部に、下向きに面する開口を有しており、
前記第2のモジュラーユニットが、
第1端部及び第2端部を有する第2の上部部材であって、前記第2の上部部材は、前記第2の上部部材の第1端部と前記第2の上部部材の第2端部との間に延びる内部部材を有しており、前記第2の上部部材の内部部材は、前記第2の上部部材の第1端部と前記第2の上部部材の第2端部との間に延びており、且つ互いに離間した上ビーム及び下ビームを含む、第2の上部部材を含み、
前記第2の上部部材が、天面部と、底部と、前記第2の上部部材の第1端部と第2端部との間を延びる第1側部にて前記天面部から前記底部に延びる第1の側壁と、前記第2の上部部材の第1側部とは反対側にあって前記第2の上部部材の第1端部と第2端部との間を延びる第2側部にて、前記天面部から前記底部へ延びる第2の側壁と、を有し、
前記第2の上部部材は、前記第1の側壁に位置するコンセント及び前記第2の側壁に位置するコンセントの少なくとも1つのコンセントを有し、各コンセントは、前記第2の上部部材に配置された配線に接続され、電力源からコンセントに電気が通るようにし、
前記第2の上部部材は、その底部に、下向きに面する開口を有しており、
前記第1の上部部材の第2端部は、前記第2の上部部材の第1端部に隣接し、上部部材相互接続コネクタが、前記第1の上部部材及び前記第2の上部部材の下向きに面する開口内で、前記第2の上部部材の第1端部と前記第1の上部部材の第2端部との間に取り付けられ、
前記第1の上部部材の第2端部に取り付けられた前記少なくとも1つの第2の脚は、前記上部部材相互接続コネクタを介して前記第1の上部部材の第2端部に取り付けられ、
前記少なくとも1つの第2の脚は、前記上部部材相互接続コネクタを介して前記第2の上部部材の第1端部に取り付けられ、
第2のブラケットアッセンブリを介して前記第2の上部部材の第2端部に、少なくとも1つの第3の脚が取り付けられており前記第2のブラケットアッセンブリは、孔を有する上部突出部と孔を有する下部突出部とを有しており、前記第2のブラケットアッセンブリの上部突出部は、前記第2の上部部材の上ビームの終端部を前記第2のブラケットアッセンブリの上部突出部の天面部に配置することにより、前記第2の上部部材の上ビームの終端部を保持及び/又は支持するように構成されており、前記第2のブラケットアッセンブリの下部突出部は、前記第2の上部部材の下ビームの終端部を前記第2のブラケットアッセンブリの下部突出部の天面部に配置することにより、前記第2の上部部材の下ビームの終端部を保持及び/又は支持するように構成されており、細長い締結具が、前記第2の上部部材の上ビーム及び前記第2の上部部材の下ビームへの取り付けのために前記第2ブラケットアッセンブリの上部突出部の孔と前記第2ブラケットアッセンブリの下部突出部の孔とを通る、什器アレンジメント。
【請求項2】
前記第1のモジュラーユニットの前記第1の上部部材と前記第2のモジュラーユニットの前記第2の上部部材の一方に、作業面が取り付けられている、請求項1の什器アレンジメント。
【請求項3】
前記第1のモジュラーユニットに取り付けられたプライバシー用スクリーンと、前記第2のモジュラーユニットに取り付けられたプライバシー用スクリーンと、を含む、請求項1の什器アレンジメント。
【請求項4】
前記第1の上部部材の下向きに面する開口内で,前記第1の上部部材に接続されたコネクタと、前記コネクタを介して前記第1の上部部材に接続された保管装置と、を含む、請求項1の什器アレンジメント。
【請求項5】
少なくとも1つの装置への接続を容易にするために、前記第1の上部部材の下向きに面する開口内で,前記第1の上部部材に接続されたコネクタを含む、請求項1の什器アレンジメント。
【請求項6】
少なくとも1つの装置への接続を容易にするために、前記第1の上部部材の下向きに面する開口内で,前記第1の上部部材に接続されたコネクタを含む、請求項の什器アレンジメント。
【請求項7】
第1のモジュラーユニットと、前記第1のモジュラーユニットに接続可能な第2のモジュラーユニットとを含む、什器アレンジメントにおいて
前記第1のモジュラーユニットが、
第1端部及び第2端部を有する第1の上部部材であって、前記第1の上部部材は、前記第1端部と前記第2端部の間に延在する内部部材を有しており、前記第1の上部部材の内部部材は、前記第1端部と前記第2端部の間に延在しており、且つ互いに離間した上ビーム及び下ビームを含む、第1の上部部材と、
第1のブラケットアッセンブリを介して前記第1の上部部材の第1端部に接続された少なくとも1つの第1の脚であって、前記第1のブラケットアッセンブリは、孔を有する上部突出部と孔を有する下部突出部とを有しており、前記上部突出部は、前記上ビームの終端部を前記上部突出部の天面部に配置することにより、前記上ビームの終端部を保持及び/又は支持するように構成されており、前記下部突出部は、前記下ビームの終端部を前記下部突出部の天面部に配置することにより、前記下ビームの終端部を保持及び/又は支持するように構成されており、細長い締結具が、前記上ビーム及び前記下ビームへの取り付けのために前記上部突出部の孔と前記下部突出部の孔とを通る、第1の脚と、
前記第1の上部部材の第2端部に接続された少なくとも1つの第2の脚と、を含み、
前記第1の上部部材が、天面部と、底部と、前記第1の上部部材の第1端部と第2端部との間を延びる第1側部にて前記天面部から前記底部に延びる第1の側壁と、前記第1の上部部材の第1側部とは反対側にあって前記第1の上部部材の第1端部と第2端部との間を延びる第2側部にて、前記天面部から前記底部まで延びる第2の側壁と、を有し、
前記第1の上部部材は、前記第1の側壁に位置するコンセント及び前記第2の側壁に位置するコンセントの少なくとも1つのコンセントを有し、各コンセントは、前記第1の上部部材に配置された配線に接続され、電力源からコンセントに電気が通るようにし、
前記第1の上部部材の天面部は、前記第1の上部部材の第1端部の隣接部から前記第1の上部部材の第2端部の隣接部に延びる細長いスロットを有し、
前記第1の上部部材は、その底部に、下向きに面する開口を有しており、
前記第2のモジュラーユニットが、
第1端部及び第2端部を有する第2の上部部材であって、前記第2の上部部材は、前記第2の上部部材の第1端部と前記第2の上部部材の第2端部との間に延びる内部部材を有しており、前記第2の上部部材の内部部材は、前記第2の上部部材の第1端部と前記第2の上部部材の第2端部との間に延びており、且つ互いに離間した上ビーム及び下ビームを含む、第2の上部部材を含み、
前記第2の上部部材が、天面部と、底部と、前記第2の上部部材の第1端部と第2端部との間を延びる第1側部にて前記天面部から前記底部に延びる第1の側壁と、前記第2の上部部材の第1側部とは反対側にあって前記第2の上部部材の第1端部と第2端部との間を延びる第2側部にて、前記天面部から前記底部へ延びる第2の側壁と、を有し、
前記第2の上部部材は、前記第1の側壁に位置するコンセント及び前記第2の側壁に位置するコンセントの少なくとも1つのコンセントを有し、各コンセントは、前記第2の上部部材に配置された配線に接続され、電力源からコンセントに電気が通るようにし、
前記第2の上部部材の天面部は、前記第2の上部部材の第1端部の隣接部から前記第2の上部部材の第2端部の隣接部に延びる細長いスロットを有し、
前記第2の上部部材は、その底部に、下向きに面する開口を有しており、
前記第1の上部部材の第2端部は、前記第2の上部部材の第1端部に隣接し、上部部材相互接続コネクタが、前記第1の上部部材及び前記第2の上部部材の下向きに面する開口内で、前記第2の上部部材の第1端部と前記第1の上部部材の第2端部との間に取り付けられ、
前記第1の上部部材の第2端部に取り付けられた前記少なくとも1つの第2の脚は、前記上部部材相互接続コネクタを介して前記第1の上部部材の第2端部に取り付けられ、
前記少なくとも1つの第2の脚は、前記上部部材相互接続コネクタを介して前記第2の上部部材の第1端部に取り付けられ、
第2のブラケットアッセンブリを介して前記第2の上部部材の第2端部に、少なくとも1つの第3の脚が取り付けられており前記第2のブラケットアッセンブリは、孔を有する上部突出部と孔を有する下部突出部とを有しており、前記第2のブラケットアッセンブリの上部突出部は、前記第2の上部部材の上ビームの終端部を前記第2のブラケットアッセンブリの上部突出部の天面部に配置することにより、前記第2の上部部材の上ビームの終端部を保持及び/又は支持するように構成されており、前記第2のブラケットアッセンブリの下部突出部は、前記第2の上部部材の下ビームの終端部を前記第2のブラケットアッセンブリの下部突出部の天面部に配置することにより、前記第2の上部部材の下ビームの終端部を保持及び/又は支持するように構成されており、細長い締結具が、前記第2の上部部材の上ビーム及び前記第2の上部部材の下ビームへの取り付けのために前記第2ブラケットアッセンブリの上部突出部の孔と前記第2ブラケットアッセンブリの下部突出部の孔とを通る、什器アレンジメント。
【請求項8】
前記第1のモジュラーユニットの前記第1の上部部材と前記第2のモジュラーユニットの前記第2の上部部材の一方に、作業面が取り付けられている、請求項7の什器アレンジメント。
【請求項9】
前記第1のモジュラーユニットに取り付けられたプライバシー用スクリーンと、前記第2のモジュラーユニットに取り付けられたプライバシー用スクリーンと、を含む、請求項7の什器アレンジメント。
【請求項10】
前記第1のモジュラーユニットに接続されたディスプレイ装置を含む、請求項7の什器アレンジメント。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
<関連出願の記載>
本出願は、2016年5月12日に出願された米国特許出願第15/152,637号及び2015年6月1日に出願された米国仮特許出願第62/169,054号に対する優先権を主張する。
【0002】
<発明の分野>
本発明は什器(furniture)に関する。
【背景技術】
【0003】
<発明の背景>
什器は、特定のフロアレイアウト又はオフィスの組織スキームにおいて使用される機能ユニットを提供するよう構成されることができる。例えば、キュービクル装置を部屋に備え付けることができる。オフィス用椅子、デスク、照明、及び他の家具物品も、そのような装置に含められることができる。
オフィス又は家屋等の建物の内部空間を整理又は装飾するのに使用される什器システムの例は、米国特許第8,347,796号、第8,132,371号、第6,167,664号、第6,067,762号、第5,943,966号、第5,906,420号、第5,328,260号、5,309,686号、5,086,597号、4,567,698号、4,546,889号、4,382,642号、第4,325,597号及び第2,821,450号並びに米国特許出願公開第2014/018222号に記載されている。
【発明の概要】
【0004】
<発明の要旨>
モジュラー什器ユニット(modular furniture unit)、及び少なくとも1つのモジュラー什器ユニットを利用した什器アレンジメント(furniture arrangement)、並びにそれらの製造方法及び使用方法を提供するものである。モジュラー什器ユニットは、例えば、保管、着座、プライバシー、照明、及び/又は、作業面などの他の什器の特徴と共に電力を分配できるよう構成されることができる。什器アレンジメントの実施形態では、1又は2以上のモジュラー什器ユニットを利用することにより、そのような特徴(例えば、保管、着座、プライバシー、作業面、照明等)の1又は2以上を具備することができる。
【0005】
幾つかの実施形態では、モジュラー什器ユニットは、第1端部及び第2端部を有する上部部材と、上部部材の第1端部に接続された少なくとも1つの第1の脚(leg)と、上部部材の第2端部に接続され少なくとも1つの第2の脚と、を含むことができる。上部部材は、天面部と、底部と、上部部材の第1側部で天面部から底部まで延びる第1の側壁とを有することができ、また、上部部材の第1側部とは反対側の第2側部で天面部から底部まで延びる第2の側壁を有することができる。上部部材の第2側部は、上部部材の第1端部と第2端部との間に延在することができる。上部部材は、第1の側壁に位置するコンセント及び第2の側壁に位置するコンセントの少なくとも1つのコンセントを有することができ、各コンセントは、上部部材に配置された配線に接続され、電力源からコンセントに電気が通される。上部部材の天面部は、上部部材の第1端部の隣接部から上部部材の第2端部の隣接部に延びる細長いスロットを有することができ、上部部材は、その底部に、下向きに面する開口を有することができる。
【0006】
モジュラー什器ユニットは、異なる構成要素に接続されることができる。例えば、プライバシー用スクリーンがスロットを介して上部部材に取り付けられることができる。別の例として、棚本体が、上部部材の下方で、かつ上部部材から離間して、少なくとも1つの第1の脚と少なくとも1つの第2の脚との間に取り付けられることができる。さらに別の例として、サドルシートが、スロット5を介して上部部材に取り付けられることができる。サドルシートは、中央部と、第1側部と、第2側部とを有することができる。第1側部は、第1の側壁に沿って中央部から下方に延び、第2側部は、第2の側壁に沿って中央部から下方に延びる。さらに別の例として、別の種類のシート要素又は棚要素が、スロットを介して上部部材に取り付けられることができる。ディスプレイ装置が、スロットを介して上部要素に取り付けられることができ、代替として取り付けられてもよい。
【0007】
他の実施形態では、少なくとも1つの保管装置が、下向きに面する開口の隣接部から垂れ下がるように、上部部材に取り付けられることができる。保管装置の上端部は、下向きに面する開口の内側の上部部材に取り付けられることができる。幾つかの実施形態では、保管装置はポーチ(pouches)を有することができる。さらに他の実施形態では、少なくとも1つのプライバシー用スクリーンがスロットを介して上部部材に取り付けられることができ、少なくとも1つのテーブル天板(tabletop)が下向きに面する開口を介して上部部材に取り付けられることができる。
【0008】
幾つかの実施形態では、モジュラー什器ユニットは、他の上部部材を含むことができる。例えば、上部部材は第1の上部部材であり、モジュラーユニットは第1端部及び第2端部を有する第2の上部部材を含むこともできる。少なくとも1つの第3の脚は、第2の上部部材の第1端部に接続されることができる。少なくとも1つの第4の脚は、第2の上部部材の第2端部に接続されることができる。第2の上部部材は、天面部と、底部と、第2の上部部材の第1側部にて第2の上部部材の第1端部と第2端部との間を天面部から底部に延びる第1の側壁と、第2の上部部材の第1側部とは反対側の第2側部にて天面部から底部へ延びる第2の側壁と、を有することができる。第2の上部部材の第2側部は、第2の上部部材の第1端部と第2端部との間を延びることができる。第2の上部部材は、第1の側壁に位置するコンセント及び第2の側壁に位置するコンセントの少なくとも1つのコンセントを有することができ、各コンセントは、第2の上部部材に配置された配線に接続され、電力源からコンセントに電気が通される。第2の上部部材の天面部は、第2の上部部材の第1端部の隣接部から第2の上部部材の第2端部の隣接部に延びる細長いスロットを有することができる。また、第1の上部部材及び第2の上部部材の上方で、第1の上部部材と第2の上部部材との間を延びる作業面が存在してもよい。第1の上部部材は、作業面の第1側部に隣接する作業面に取り付けられることができ、第2の上部部材は、作業面の第2側部に隣接する作業面に取り付けられることができる。
【0009】
幾つかの実施形態において、第2の上部部材は、第1端部と、第2端部と、天面部と、底部と、第2の上部部材の第1側部にて第2の上部部材の第1端部と第2端部との間を天面部から底部に延びる第1の側壁と、第2の上部部材の第1側部とは反対側の第2側部にて天面部から底部へ延びる第2の側壁と、を有することができ、第2の上部部材の第2側部は、第2の上部部材の第1端部と第2端部との間を延びる。第2の上部部材は、第1の側壁に位置するコンセント及び第2の側壁に位置するコンセントの少なくとも1つを有することができ、各コンセントは、第2の上部部材に配置された配線に接続され、電力源からコンセントに電気が通される。第2の上部部材の天面部は、第2の上部部材の第1端部の隣接部から第2の上部部材の第2端部の隣接部に延びる細長いスロットを有することができ、また、第2の上部部材の底部に、下向きに面する開口を形成することができる。第1の上部部材の第2端部は、第2の上部部材の第1端部に隣接することができ、上部部材の相互接続コネクタは、第1及び第2の部材の下向きに面する開口内で、第2の上部部材の第1端部と第1の上部部材の第2端部との間に取り付けられることができる。第1の上部部材の第2端部に取り付けられた少なくとも1つの第2の脚は、上部部材の相互接続コネクタを介して第1の上部部材の第2端部に取り付けられ、少なくとも1つの第2の脚は、上部部材の相互接続コネクタを介して第2の上部部材の第1端部に取り付けられることができる。少なくとも1つの第3の脚は、第2の上部部材の第2端部に取り付けられることができる。
【0010】
什器のアレンジメントも提供する。このアレンジメントは、第1のモジュラーユニットと第2のモジュラーユニットとを含むことができる。第1のモジュラーユニットは、第1端部及び第2端部を有する第1の上部部材と、第1の上部部材の第1端部に接続された少なくとも1つの第1の脚と、第1の上部部材の第2端部に接続された少なくとも1つの第2の脚と、を含むことができる。第1の上部部材は、天面部と、底部と、第1の上部部材の第1側部にて第1の上部部材の第1端部と第2端部との間を天面部から底部に延びる第1の側壁と、を有することができる。第1の上部部材は、第1の上部部材の第1側部とは反対側の第2側部で天面部から底部まで延びる第2の側壁を有することができる。第1の上部部材の第2側部は、第1の上部部材の第1端部と第2端部との間を延びることができる。第1の上部部材は、第1の側壁に位置するコンセント及び第2の側壁に位置するコンセントの少なくとも1つのコンセントを有することができる。各コンセントは、上部部材に配置された配線に接続され、電力源からコンセントに電気が通される。第1の上部部材の天面部には、上部部材の第1端部の隣接部から第1の上部部材の第2端部の隣接部に延びる細長いスロットを有することができる。また、第1の上部部材は、その底部に、下向きに面する開口が形成されることができる。第2のモジュラーユニットは、第1のモジュラーユニットに接続可能である。
【0011】
幾つかの実施形態では、第2のモジュラーユニットは、第2の上部部材を含むことができ、前記上部部材は、第1端部と、第2端部と、天面部と、底部と、第2の上部部材の第1側部にて第2の上部部材の第1端部と第2端部との間を天面部から底部に延びる第1の側壁と、第2の上部部材の第1側部とは反対側の第2側部にて天面部から底部へ延びる第2の側壁と、を有することができ、第2の上部部材の第2側部は、第2の上部部材の第1端部と第2端部との間を延びる。第2の上部部材は、第1の側壁に位置するコンセント及び第2の側壁に位置するコンセントの少なくとも1つのコンセントを有することができる。各コンセントは、第2の上部部材に配置された配線に接続され、電力源からコンセントに電気が通される。第2の上部部材の天面部は、第2の上部部材の第1端部の隣接部から第2の上部部材の第2端部の隣接部に延びる細長いスロットを有することができる。第2の上部部材の底部には、下向きに面する開口を形成することができる。
【0012】
什器アレンジメントの幾つかの実施形態では、第1の上部部材の第2端部は、第2の上部部材の第1端部に隣接することができる。上部部材の相互接続コネクタは、第1及び第2の部材の下向きに面する開口内で、第2の上部部材の第1端部と第1の上部部材の第2端部との間に取り付けられることができる。第1の上部部材の第2端部に取り付けられた少なくとも1つの第2の脚は、上部部材の相互接続コネクタを介して第1の上部部材の第2端部に取り付けられ、少なくとも1つの第2の脚は、上部部材の相互接続コネクタを介して第2の上部部材の第1端部に取り付けられることができる。少なくとも1つの第3の脚は、第2の上部部材の第2端部に取り付けられることができる。脚は、床の上で第1及び第2の上部部材を支持することができる。
【0013】
幾つかの実施形態では、作業面は、第1のモジュラーユニットの第1の上部部材と第2のモジュラーユニットの第2の上部部材との間に取り付けられることができる。例えば、作業面は、テーブル天板、カウンター天板、又はデスク天板であってよい。他の実施形態では、プライバシー用スクリーンを第1モジュラーユニットに取り付けることができ、プライバシー用スクリーンを第2モジュラーユニットに取り付けることもできる。さらに他の実施形態では、ディスプレイ装置が第1のモジュラーユニットに接続されることができる。幾つかの実施形態では、第1及び第2の上部部材は、隣り合う部材を互いに連結して、略「L」字形、略「V」字形、略「T」字形又は略「I」字形の配置を構成することができる。
【0014】
本発明の他の詳細、目的及び利点については、幾つかの例示的実施形態及び前記実施形態を実施する幾つかの例示的方法の説明によって明らかになるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0015】
モジュラー什器ユニットの例示的な実施形態、そのようなユニットを用いた什器アレンジメントの例示的な実施形態が添付の図面に示されており、また、それらを作製及び実施する例示的な方法もまたこの明細書に示される。図面で使用される同様の参照番号は同様の構成要素を示すことは理解されるべきである。例えば、図2〜11に示す各実施形態は、図1に示されるモジュラー什器ユニットの例示的実施形態を利用するもので、そのユニットに接続された少なくとも1つの他の要素に加えて、図1に示されるモジュラー什器ユニットの第1の例示的実施形態を含むものである。
【0016】
図1図1は、モジュラー什器ユニットの第1の例示的な実施形態の斜視図である。
【0017】
図2図2は、モジュラー什器ユニットの第2の例示的な実施形態の斜視図である。
【0018】
図3図3は、モジュラー什器ユニットの第3の例示的な実施形態の斜視図である。
【0019】
図4図4は、モジュラー什器ユニットの第4の例示的な実施形態の斜視図である。
【0020】
図5図5は、モジュラー什器ユニットの第5の例示的な実施形態の斜視図である。
【0021】
図6図6は、モジュラー什器ユニットの第6の例示的な実施形態の斜視図である。
【0022】
図7図7は、モジュラー什器ユニットの第7の例示的な実施形態の斜視図である。
【0023】
図8図8は、モジュラー什器ユニットの第1の例示的実施形態の実施形態を利用する什器アレンジメントの第1の例示的な実施形態の斜視図である。
【0024】
図9図9は、モジュラー什器ユニットの第8の例示的な実施形態の斜視図である。
【0025】
図10図10は、モジュラー什器ユニットの第1の例示的な実施形態の実施形態を利用する什器アレンジメントの第2の例示的な実施形態の斜視図である。
【0026】
図11図11は、異なるモジュラー什器ユニットを接続するために使用される相互接続機構を示す什器アレンジメントの第2の例示的な実施形態の部分図である。
【0027】
図12図12は、モジュラー什器ユニットの上部部材3の例示的なアレンジメントを示す部分分解図である。
【0028】
図13図13は、モジュラー什器ユニットの上部部材3の例示的なアレンジメントを示す部分分解図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
図1図13を参照すると、モジュラー什器ユニット1は、細長い上部部材3を含み、前記上部部材は、上部部材3から下向きに延びる複数の脚5を有する基部4によって支持され、上部部材3が床に支持される。上部部材3は、その長さに沿って第1端部3aから第2端部3bまで延びることができる。上部部材3はまた、上部部材3の側壁に配置された複数のコンセント7を含むことができる。側壁は、上部部材の対向する側部にあり、上部部材の天面部から上部部材の底部まで延びることができる。
【0030】
モジュラー什器ユニット1の高さHは、上部部材3の長さLに対して垂直にすることができる。高さHは、モジュラー什器ユニット1の上部からその底部まで垂直に延びることができる。モジュラー什器ユニットの長さは、少なくとも主要部が上部部材3の長さLによって決定される。モジュラー什器ユニット1の幅Wは、その長さ及び高さHに対して垂直であり得る。幾つかの実施形態では、幅Wは、深さ、直径、又は厚さとみなされることもあり得る。
【0031】
上部部材3には、コンセントに電力を供給するために、コンセントに接続された配線が入れられた少なくとも1つのチャンネル又は他の導管をその中に形成することができる。また、その配線を電力源に接続して電力をコンセントに分配するために、上部部材に対して、プラグを延長可能又は接続可能にすることができる。モジュラー什器ユニット1及びそのコンセント7が接続可能な電力源は、モジュラー什器ユニットの位置に隣接する床又は壁のコンセントであってよい。
【0032】
基部4の脚5は、第1の脚5aの第1対を含む第1の脚セットと、第2の脚5bの第2対を含む第2の脚セットと、を含むことができる。第1の脚5aは、上部部材3の第1端部3aの隣接部から下向きに延びることができ、第2の脚5bは、上部部材3の第2端部3bの隣接部から下向きに延びることができる。各脚5の終端の底端部は、床に接触するように構成されてもよく、又は床接触要素5cに取り付けられてもよい。幾つかの実施形態では、床接触要素5cは、キャスター5eでもよいし、グライド(glide)5dでもよい。
【0033】
モジュラー什器ユニットを床上の異なる位置に移動させるとき、モジュラー什器ユニット1は、キャスター5eによって床上を転動することができる。グライド5dは、モジュラー什器ユニットが床に沿ってスライドできるよう構成されることができる。なお、グライド5d、キャスター5e、又は他の床接触要素5cが用いられるかどうかにかかわらず、モジュラー什器ユニット1を新たな位置に移動させるとき、使用者がモジュラー什器ユニット1を持ち上げることができ、地面から離して運搬できるサイズに構成されることは勿論である。
【0034】
第1の脚5aの第1の脚セットは、上部部材3から角度θで互いに下向きに延びる一対の第1の脚5aを含むことができ、第2の脚5bの第2の脚セットは、上部部材3から角度θで互いに下向きに延びる一対の脚5bを含むことができる。幾つかの実施形態では、角度θは、脚が上部部材3から延びて、上部部材3と脚が「木挽台(saw horse)」型構造の外観を提供するように設定されることができる。例えば、幾つかの実施形態では、角度θは10°〜65°、20°〜60°、25°〜50°、30°〜45°又は30°〜40°である。複数の上部部材3を利用する実施形態では2セットよりも多い脚を有することができ、各脚セットは、互いに角度θで上部部材から下向きに延びる一対の脚を含むことができる。
【0035】
上部部材3は上部スロット8を含むことができる。上部スロット8は、上部部材3の天面部に形成されることができる。スロット8は、上部スロット8内の異なる要素の相互接続を容易にするためのプロファイルを含むよう画定されることができる。また、スロット8を介して異なる要素を上部部材の天面部に容易に接続できるようにするために、スロットに隣接する上部部材に、ねじ、ボルトその他の締結具を受け入れる孔を形成することができる。例えば、図3図5図6図7図8図9図10及び図11から理解されるように、少なくとも1つの要素をスロットを介して上部部材3に接続することができる。
【0036】
例えば、物品の保管のための棚を提供するため、又は使用者の座部を提供するために、図3に示されるように、硬質の細長い多角形棚又はシート要素13がスロット8を介して上部部材3に取り付けられることができる。細長い多角形棚又はシート要素13は、金属、ポリマー材料、木材、複合材又は他の材料から構成され、幅、高さ、及び長さは、使用者の身体の一部の支持を容易にし、また、使用者が棚又はシート要素13に載せることを所望する機器又は他の材料、例えば、本、ラップトップコンピュータ、電子タブレット、その他種類の材料を容易に支持することができる構造に形成される。
【0037】
他の例として、サドルシート17が、上部スロット8を介して上部部材3の天面部に取り付けられることができる。サドルシート17は、中央部17aが上部部材3の天面部に沿う長さLに沿って中央部17aから下向きに延在し、第1側部17b及び第2側部17cがサドルシート17の中央部17aから上部部材3の側壁の上部に沿って下向きに延在し、コンセント7を有する。サドルシート17は、使用者の背もたれ又は臀部の一部がサドルシートに接触して、もたれるか又は着座した使用者を支持することができるよう構成されることができる。サドルシート17は、使用者が上部部材に容易に跨がることができるように構成され、サドルシート17に着座した使用者の脚がサドルシート17を跨いでサドルシート17から床に延びるとき、使用者の一方の脚がサドルシートの中央部17aからサドルシートの第1側部17bの近傍まで下方に伸び、使用者の他方の脚が中央部17aからサドルシート17の第2側部17cの近傍まで延在する。
【0038】
さらに別の例として、図6及び図10は、上部スロット3を介して上部部材3の天面部に接続されたプライバシー用スクリーン壁21を示している。プライバシー用スクリーン壁21は、上向きに突出する側部を有する壁構造とすることができ、多角形状(例えば、長方形、六角形など)、円形又は楕円形を有する垂直に延びるプライバシー用スクリーン本体を構成し、上部部材3から上向きに延びて、目隠し用バリアとなり、什器ユニット1によって少なくとも部分的に形成される作業領域のプライバシー性が向上する。
【0039】
さらに別の例として、照明装置24が、上部スロット8を介して上部部材3の天面部に接続されることができる。柱27が、上部部材の対向する第1端部3a及び第2端部3bに隣接するスロットを介して上部部材3の天面部に取り付けられることができる。柱27の上端部と上端部の間には、水平な光源支持要素25が接続されることができる。水平な光源支持要素25は、底面に取り付けられた光源、又は光が光源支持要素25から下向きに向かうよう配置された光源を含むことができる。照明装置に電力を供給する電力源は、コンセント7へプラグ配線することによって光源に接続されることができるし、又は別の手段を上部部材3内の導電性配線へ接続することによって光源に接続されることができる。
【0040】
さらに別の例として、棚又はキャビネット又は他の種類の機器保管装置又は他の種類の保管装置が、上部部材3の天面部に取り付けられることができるし、上部部材3又はその上に配置されることもできる。例えば、棚又はキャビネット又はその両方は、キャビネット及び/又は棚を上部部材3に取り付けるためにスロット8内に配置された1又は2以上のコネクタを介して上部部材に取り付けられることができる。
【0041】
さらに別の例として、図8を参照すると、テーブル作業面、デスク作業面又は他の種類の作業面31は、間隔があけられた異なるモジュラー什器ユニット1の複数の異なる上部部材3に、前記ユニットの上部スロット8を介して接続されて、作業面が取り付けられたモジュラー什器ユニット1の上に支持される。幾つかの実施形態では、作業面31は、平ら又は実質的に平ら(例えば、1°〜2°以内の平らさ、又は5°以内の平らさ)な上部作業面31を画定する多角形、円形又は楕円形の構造であってよく、また、機器、書類、書籍、照明、ツール、その他の機器及び/又は物を支持することができるものであれば、上向き又は下向きに傾斜した作業面でもよい。作業面は、その下面が、作業面の第1端部又は第1側面に隣接するユニット1の上部スロット8を通して、第1のモジュラーユニット1の天面部に取り付けられることができる。作業面31は、その下面が、その作業面31の第1端部又は第1側部とは反対側の第2端部又は第2側部に隣接するモジュラーユニットの上部スロット8を通して、第2のモジュラーユニット1の上部に取り付けられることができる。幾つかの実施形態では、作業面は、下向きに延びるコネクタを有することができ、前記コネクタは、モジュラー什器ユニットのスロット8内に位置決めするためにその下面に取り付けられるか、又は上部部材3のスロット8内に接続され、スロット8から上方に延びる締結具若しくは他の締結機構に接続されて、作業面31の下面に取り付けられることもできる。他の実施形態では、コネクタは、上部部材3の上部スロット8から延在し、作業面の対向する縁部にて、間隔があけられたモジュラー什器ユニットの上部部材に取り付けられ、作業面を上部部材3に取り付けて、作業面3を上部部材3の上で支持する。
【0042】
さらに別の例として、テレビ、液晶ディスプレイ、コンピュータモニタ、又は他の種類の表示装置等のディスプレイ装置41が上部スロット8を介して上部部材に接続されることができる。第1コネクタ43a、第2コネクタ43b及び第3コネクタ43cは、上部部材に接続され、上部スロット8から延びて、上部部材3とディスプレイ装置41との間で接続され、ディスプレイ装置41を上部部材3に接続して、上部部材3の上にてディスプレイ装置41を支持する。例えば、第1コネクタ43aは、上部部材の第2端部3bに隣接するスロット8から延びるように配置され、第3コネクタ43cは、上部部材3の第1端部3aに隣接するスロットから延びるように配置され、第2コネクタ43bは、スロット8内(例えば、スロット8の中央部)で第1コネクタ43aと第3コネクタ43cとの間のスロット8から延在するように配置されることができる。各コネクタは、締結具、嵌合プロファイル(mating profile)、及び/又は、コネクタをスロット8内の上部部材3に締結することができる他の種類の締結具を含むことができる。各コネクタはまた、ディスプレイ装置41に接続するための締結具、及び/又は嵌合プロファイル、及び/又は他の種類の締結機構を含むことができる。
【0043】
ディスプレイ装置41はまた、コンセント7に差し込まれ、コンセント7及び上部部材を通る配線を通じて、ディスプレイ装置に供給される電力を受けることができる。或いはまた、ディスプレイ装置41は、スロット8内又はスロット8に隣接する上部部材を通る電気配線に結合されることもできる。次に、使用者は、上部部材3を通る配線から供給される電力によって駆動されるディスプレイ装置41を使用するために、ディスプレイ装置のスイッチをオン又はオフにしたり、及び/又は、他の機器をディスプレイ装置41に接続することができる。
【0044】
上部部材3はまた、上部部材3の底部に、下向きに面する開口6を形成することができる。開口6は、例えば、図2に示すような吊下げ式保管装置11の如き他の要素への接続を容易にするよう構成されることができる。各吊下げ式保管装置11は、1又は2以上のポケット又は他の種類の保管要素11a(例えば、棚又はポーチなど)を形成することができ、各吊下げ式保管装置11の上端部が開口6内の上部部材の底部に取り付けられるよう構成されることができる。下向きに面する開口6には、保管装置11を、該開口6を通して上部部材に着脱可能に締結するためのコネクタを配置することができる。保管装置11はその底部が床の上になるように上部部材から吊り下げられ、前記床の上には、モジュラー什器ユニットが基部4(例えば、脚5単独、又は床接続要素5cとの組合せなど)を介して支持される。例えば、各保管装置11は、上部部材3から吊り下げられて、上部部材から垂れ下がり、保管装置11の底部端部は床から離間している。
【0045】
他の実施形態では、棚、キャビネット、又は他の種類の保管装置は、上部部材3に取り付けられ、上部部材3に吊り下げられるよう構成されることができる。例えば、棚又はキャビネットは、開口6の内側の上部部材に接続することによって上部部材3から吊り下げられることができるし、上部部材3の別の部位から吊り下げられることもできる。
【0046】
上部部材3は、モジュラーユニットの第1端部3aと第2端部3bとの間に延在する内部部材への相互接続を容易にするために、上部にスロット8、底部に開口6を有することができる。幾つかの実施形態では、上部部材3は、上部部材3に剛性の付与を補助するために、上部部材3内の特定位置に剛性の細長い部材を含むよう構成することができる。例えば、図12を参照すると、上部部材3は、第1端部3aに取付部(arrangement)3cを有することができる。取付部3cは、第2端部3bに設けられることもできる。取付部3cは、上部部材3の形成を容易にするよう構成され、第1端部3aと第2端部3bとの間に互いに間隔をあけて存在する上ビーム3gと下ビーム3hとを接続することによって上部部材3が形成される。取付部は、孔3dを有する上部突出部と、孔3eを有する下部突出部とを有するブラケットアッセンブリを含むことができる。上部突出部は、上ビーム3の終端部を突出部の天面部に配置することにより、上ビーム3gの終端部の保持及び/又は支持を容易にするよう構成されることができる。下部突出部は、下ビーム3の終端部を突出部の天面部に配置することにより、下ビーム3hの終端部の保持及び/又は支持を容易にするよう構成されることができる。細長い締結具要素3fは、下部突出部の孔3e、下ビーム3hに形成された孔3j、上部突出部の孔3d、及び上ビーム3gに形成された孔3iの中を通ることができる。締結具要素3fの上部突出部及び下部突出部への接続を容易にするために、ナット3l又は他の機構を配置することができる。例えば、締結具要素を、上部突出部、下部突出部、上ビーム3g及び下ビーム3hに取り付けるために、上ナット3lが、上部突出部の上の締結具要素の天面部に隣接して取り付けられることができ、下ナット3lが、下ビームの上で上部突出部の下で締結具要素の中間位置に取り付けられることができる。上ナット3lは、上ビーム3gの上又は内部に配置されることができ、下ナット3lは、下ビーム3hの上又は内部に配置されることができる。細長い締結具要素3fは、ボルト、ねじ又は他の種類の締結具であり得る。取付部3cを介して対向する第1端部3a及び第2端部3bに配置された締結具要素3fは、金属から作られ、剛性であり、上ビームと下ビームが第1端部3a及び第2端部3bにて相互接続されて形成された構造に対して剛性が付与される。その次に、上部部材3gと下部部材3hとの間に形成されたギャップ3kを覆うために、第1端部と第2端部との間に、上部部材の側壁を取り付けることができる。側壁は、底部開口の形成を容易にするために細長くすることができ、及び/又は、下ビーム3hは、底部開口6が形成された構造にすることができる。
【0047】
図13に示されるように、締結具3fは、上ビーム3gと下ビーム3hの両終端部の中間位置に配置されることもできる。これらの位置では、取付部3cは用いられなくてもよい。ビームとビームの間のギャップ3kに、ケーシング、注型品(castings)、スペーサ、ピラー、及び/又は、ハウジングを配備することで、これら締結具の受け入れを容易にし、ビームの相互接続によって形成される上部部材の剛性を向上させる役割を有する。さらに、ケーシング、ピラー、スペーサ、注型品及び/又はハウジングを1又は複数の締結具3fと共に用いる構成が、2つの異なるモジュラーユニットの上ビーム3gと下ビーム3hの両端部間のギャップ3kに配置されることで、これらユニットを相互接続して、モジュラーユニットの取付部の形状を拡張又は構成することができる。そのような相互接続の場合では、取付部3cは必要でないかもしれない。その代わりに、ケーシング、注型品、ピラー、スペーサ、及び/又は、ハウジングが締結具3fと共に用いられることができる。相互接続コネクタ12はまた、締結具3f及びケーシング、ハウジング、注型品、ピラー及び/又はスペーサと共にそのような位置で用いられることができる。締結具3fは、これらの相互接続コネクタ12から下ビーム3hを通り、及び/又は下ビーム3hから上ビーム3gまで延在し、下ビーム3h、上ビーム3g及び相互接続コネクタ12を、その相互接続位置にて、ユニットの相互接続された上部部材の下ビーム及び上ビームの隣接する終端部に相互接続することができる。
【0048】
モジュラー什器ユニット1の実施形態では、少なくとも1つの棚又は他の種類の保管要素がユニット1の脚5と脚5の間で接続可能となるように構成されることができる。例えば、棚の細長い本体15は、第1端部が第1の脚5aに接続されることができ、第2端部が第2の脚5bに取り付けられることで、棚本体は、上部部材3から離間してその下方で、上部部材の実質的な長さL(例えば、この長さLの5%以内、又はこの長さLに等しい長さ等)に沿って延びる。幾つかの実施形態では、棚本体15の第1端部は、第1対の離間した第1の脚5aと脚5aによって画定されるプロファイルに適合する形状に形成され、これらの脚によって形成されるスペース内で締まり嵌めされて、棚本体の第1端部が第1の脚5aに接続される。棚本体15の第2端部もまた、離間した第2対の第2の脚5bと脚5bによって画定されるプロファイルに適合する形状に形成され、これらの脚によって形成されるスペース内で締まり嵌めされて、棚本体の第2端部が第2の脚5bに接続される。例えば、棚本体15は、第1側部15bと第2側部15cとの間に中央部15aを含むことができる。側部の各々は、中央部15aに対してある角度(例えば、下向き角度又は上向き角度)で中央部15aから下方に延びることにより、角度をなして離間した対の脚のプロファイルが上部部材3の各端部にて適合される。他の実施形態では、棚本体15の端部は、ブラケット、溶接、接着剤、締結具などの少なくとも1つの種類の取付機構を介して脚に取り付けられることができる。棚本体15の中央部15aの天面部は、平ら又は実質的に平ら(例えば、2°〜3°以内の平らさ)であり、書籍、コンピュータ関連機器、電子タブレット、バッグ、財布、靴又は使用者が棚本体15に置くかもしれない他のツール若しくは機器が支持される。これらのツール又は機器が電気駆動される場合、それらはコンセント7に差し込まれて、それらが棚本体15の中央部15aにある間、使用又は充電される。
【0049】
モジュラー什器ユニット1はまた、複数の上部部材が、それら上部部材3に接続された複数の脚によって相互に接続され支持されるよう構成されることもできる。例えば、複数の上部部材3のこのような相互接続の例は、図10及び図11から理解されることができる。第1の上部部材3は、その第2端部3bが、第2の上部部材3の第1端部3aに当接する。当接しない場合は、第2の上部部材3の第1端部3aが、第1の上部部材の第2端部3bに非常に近接して配置されることができる(例えば0.5センチメートル以内、1センチメートル以内、2〜3センチメートル以内等)。
【0050】
第1及び第2の上部部材は、上部部材の相互接続コネクタ12を介して、第1及び第2の上部部材に取り付けられた脚によって相互接続されることができる。上部部材はまた、上部部材の相互接続コネクタ12に加えて、相互にロック可能なプロファイル及び/又は他の相互接続機構を介して相互接続されることができる。第1の上部部材3の遠位側第1端部3aは、上部部材の端部に取り付けられるよう構成された脚コネクタ10に取り付けられ、第1の脚5aが第1の上部部材3の第1端部3aに接続される。第2の上部部材3の第2端部もまた、そのような脚コネクタ10に接続されて、第3の脚がその第2の上部部材3に接続される。また、第2の上部部材3の第2端部が第3の上部部材3の第1端部に接続される場合は、第2の上部部材3の第2端部が別の上部部材の相互接続コネクタ12に接続されることもできる。上部部材の相互接続コネクタ12を介して相互接続される上部部材3の数は、2又は3よりも多くてよいし、異なる実施形態では2又は3だけでもよい。幾つかの実施形態では、複数のモジュラー什器ユニット1の複数の相互連結された上部部材3が共に接続されて形成された上部要素の終端部は、脚コネクタ10が上部接続部材に取り付けられるよう構成され、相互接続された上部部材の端部は、上部部材の相互接続コネクタ12に接続されることができる。
【0051】
各上部部材の相互接続コネクタ12は、相互連結されている上部部材と上部部材との間の上部部材の底部にて下向きの開口6に配置されることができる。例えば、第1及び第2の上部部材3を接続する上部部材の相互接続コネクタ12は、図1に示されるように、第2の上部部材3の第1端部3aと第1の上部部材の第2端部3bとの接触面に配置されることができる。第2の脚5は、上部部材の相互接続コネクタ12に取り付けられて、上部部材の底部から床の隣接部まで、互いに角度θで下方に延びる。上部部材の相互接続コネクタ12を、第2の上部部材3の第1端部3a及び第1の上部部材3の第2端部3bに隣接する上部部材3に取り付けるために、締結具又は他の種類の締結機構が用いられることができる。脚は、嵌可能な相互接続機構、締結具、又は他の種類の締結機構を介して、上部部材の相互接続コネクタ12に取り付けられることができる。
【0052】
各相互接続コネクタ12には、少なくとも1つの細長い締結具要素3fを組み込まれ、前記締結具要素は、上ビーム3g及び下ビーム3hの孔を通るように、また、下ビーム3hの底面に配置される相互接続コネクタ12のプレートに形成された孔を通るように構成される。1又は2以上の締結具要素3fを使用することより、一連の複数の上部部材3によって構成される上部部材構造に剛性を加える役割を有することができる。上ビーム3g及び下部ビーム3hの内部には、他の中間位置における第1端部3a及び第2端部3bの対向する終端部間で他の締結具要素3fを受け入れるための孔が設けられ、形成された構造体に剛性が付加される。例えば、幾つかの実施形態は、図13に示されるように、第1端部3aと第2端部3bとの間で様々に離間する中間位置にて、上ビーム3gと下ビーム3hとの間を延びる複数の離間した締結具要素3fを有することができる。上ビーム3gと下ビーム3hとの間のギャップ3kには、これらの中間位置でビーム間を延びる締結具3fの部分を受け入れるために、ハウジング、スペーサ、注型物、ピラー、又はケーシングが配置されることができる。
【0053】
上部部材3は、相互接続コネクタ12及び/又は他の接続機構を介して相互接続され、細長く線状に整列して延びる上部部材が形成される。さらに(又は代替として)、少なくとも1つの上部部材3が、ある角度で別の上部部材に接続されて異なる形状の什器構造が形成される。例えば、第1の上部部材3が他の上部部材3に対して90°又は80°〜100°の角度で取り付けられて、L字形状又は略L字形状の構造が形成される。さらに他の実施形態では、開口6、スロット8及び/又は上部部材3の端部開口に配置されるコネクタが、異なる角度で他の上部部材を接続して、異なる構造が形成されるよう構成されることができる。例えば、上部部材が相互に接続されて、略T字形状に相互接続された形態の上部部材、略Y字形状に相互接続された形態の上部部材、略X字形状に相互接続された形態の上部部材が形成される。例えば、X字形状の形態は、4つの異なる上部部材の第1端部が、それらの第1端部と第1端部との間に配置された少なくとも1つの相互接続装置を介して相互接続されて形成される。別の例として、第1の上部部材は、その第1端部が第2及び第3の上部部材の第1端部に接続されて、Y字形状の形態の上部部材が形成される。さらに別の例として、第1の上部部材は、その第1端部が第2及び第3の上部部材の第1端部に接続されて、T字形状の形態の上部部材が形成される。T字形状の形態の第2及び第3の上部部材の第1端部は、同じコネクタ又は異なるコネクタ機構を介して、互いに接続されることもできる。さらに他の実施形態では、上部部材の第1端部及び/又は第2端部は、少なくとも1つのコネクタ装置を介して相互に接続されて、略U字形状の形態の上部部材、略W字形状の形態の上部部材、略H字形状の形態の上部部材、略E字形状の形態の上部部材、略F字形状の形態の上部部材、略N字形状の形態の上部部材、略M字形状の形態の上部部材、略K字形状の形態の上部部材が形成される。
【0054】
さらに、相互接続されたモジュラー什器ユニット1は、作業スペース又は他の種類の什器アレンジメントを構成するために他の什器要素に接続するために配置されることもできる。例えば、摺動可能なドアを有する密閉された棚は、棚本体15に載置されてもよく、或いは、相互連結された上部部材3を上部部材3の下で支持する脚5に接続されてもよい。脚53を有するテーブル51もまた、上部部材3に取り付けられて、上部部材3に近接するテーブルの端部57がモジュラー什器ユニット1の脚によって支持されるか、そうでなければ、上部部材3まで延びる少なくとも1つのコネクタが下向きに面する開口6又は上部スロット8を通って上部部材に取り付けることにより、モジュラー什器ユニットによって床に支持されることができる。コンピュータ機器、照明、ディスプレイ装置、電話、又は他の機器又はツールが、そのような作業面に配置されてもよく、棚61に格納されてもよい。電力は、コンセント7を介して電子機器に分配されることができる。
【0055】
モジュラーユニット1は、什器用として幾つかの異なる組織的アレンジメントを提供し、床レイアウト又は什器アレンジメントの迅速な再配置を可能にする融通性をもたらすことができるため、異なる作業空間ニーズを満たすことができる。さらに、モジュラー什器ユニットは、そのような特徴を具備しており、上部部材3及びコンセント7を介して電気を伝達することによって、電気及び/又はデータの管理が可能になる。モジュラー什器ユニット1によって支持される特定の電子機器が有線データケーブルを必要とする限り、そのような配線(例えば、コード、ケーブルなど)は、コンセント7に差し込まれて、アクセスポイント又はルータ間に延在することができる。
【0056】
特定の設計基準に適合させるために、モジュラー什器ユニット1に変更を加えることは理解されるべきである。例えば、上部部材3のサイズ、形状、重量、長さ、幅及び深さは、特定の設計基準に適合させるためにあらゆるサイズ又は形状にすることができる。さらに別の例として、各上部部材3は、フリースタンディング式の異なるモジュラー什器ユニット1との連結を容易にするよう構成されることができる。別の例として、棚本体15、プライバシー用スクリーン21、又は上部部材に接続され得る他の要素についても、そのサイズ及び形状は、特定の設計基準に適合させるのに必要な任意の形状又はサイズであってよい。さらに別の例として、基部4の脚5についても、その長さ及びサイズは、特定の設計基準に適合させるのに必要な任意のサイズ又は形状であってよい。さらに別の例として、床接触要素5cは、床と係合させるために、それぞれの脚5の底部終端部に取り付けられるよう構成されたグライド又はキャスター又は他の種類の脚であってよい。すなわち、各脚5は、その終端部が床に接触するよう構成される。
【0057】
このように、モジュラー什器ユニット、そのようなユニットを少なくとも1つ含む什器アレンジメント、及びそれらを製造及び使用する方法について、例示的実施形態と共に説明したが、本発明はそれらに限定されるものでなく、特許請求の範囲内で様々に具体化され、実施されることができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13