(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6646724
(24)【登録日】2020年1月15日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】腹腔鏡手術用アルゴン線凝固可撓探針
(51)【国際特許分類】
A61B 18/04 20060101AFI20200203BHJP
A61B 34/30 20160101ALI20200203BHJP
【FI】
A61B18/04
A61B34/30
【請求項の数】6
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2018-500641(P2018-500641)
(86)(22)【出願日】2015年12月28日
(65)【公表番号】特表2018-519933(P2018-519933A)
(43)【公表日】2018年7月26日
(86)【国際出願番号】US2015067566
(87)【国際公開番号】WO2017007506
(87)【国際公開日】20170112
【審査請求日】2018年3月2日
(31)【優先権主張番号】29/532,410
(32)【優先日】2015年7月7日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】14/878,356
(32)【優先日】2015年10月8日
(33)【優先権主張国】US
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】593026993
【氏名又は名称】コンメッド コーポレイション
(74)【代理人】
【識別番号】100064012
【弁理士】
【氏名又は名称】浜田 治雄
(72)【発明者】
【氏名】ボジャノウスキー,マイケル
(72)【発明者】
【氏名】サンクホルカー,サーチン エイ
【審査官】
山口 賢一
(56)【参考文献】
【文献】
特表平9−512736(JP,A)
【文献】
特開平8−107898(JP,A)
【文献】
特表2008−503252(JP,A)
【文献】
特開2013−215238(JP,A)
【文献】
特表2015−516225(JP,A)
【文献】
米国特許出願公開第2008/0058801(US,A1)
【文献】
米国特許出願公開第2010/0234856(US,A1)
【文献】
米国特許第03825004(US,A)
【文献】
欧州特許出願公開第02392278(EP,A2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61B 18/04
A61B 34/30
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アルゴン線凝固探針であって、
該探針は、
アルゴンガス入口ポートを有する近位端から、アルゴンガス及びプラズマ線が放出されるアルゴンガス出口ポートを規定するテーパーを有する遠位端まで、長手方向の軸線に沿って延在する本体と、
該本体に相互接続されるとともに、該長手方向の軸線に関して等距離に配置され、弧状の形状で該本体の下を長手方向に延びる一対の対向するチャネルを規定する台座
とを含み、
該台座は、該長手方向の軸線を取り囲む面に沿って延在する中央部材と、該本体と反対の方向に、かつ、該長手方向の軸線に関して該本体に沿って長手方向にある該中央部材の端から側方に延在する一対のフランジとを備えると共に、
該本体は、該一対の対向するチャネルを規定すべく、該長手方向の軸線に関して該本体に沿って長手方向に延在し、かつ、該一対のフランジから離れて間隔をおく一対の肩部を更に備える
探針。
【請求項2】
前記一対のチャネルの各々は、前記本体の近位端に向かう第1の直線部分と該本体の遠位端に向かう第2の弧状部分とを含む請求項1に記載の探針。
【請求項3】
前記一対のチャネルのそれぞれの第1の直線部分は、前記本体の近位端から該本体の遠位端まで前記長手方向の軸線に向かって延在する請求項2に記載の探針。
【請求項4】
前記一対のチャネルのそれぞれの第2の弧状部分は、前記本体の近位端から該本体の遠位端に向かって、前記長手方向の軸線から離れて湾曲する請求項3に記載の探針。
【請求項5】
前記弧状部分は、前記アルゴンガス出口ポートと前記チャネル内の位置にロボットフィンガを配置できる該チャネルの直線部分との間に、所定の後退距離を提供する停止部を規定する請求項4に記載の探針。
【請求項6】
前記一対のチャネルは、前記遠位端より前記近位端において、互いに、かつ、前記長手方向の軸線に近接する請求項5に記載の探針。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アルゴン線
凝固可撓探針に関し、より詳細には、低侵襲ロボット手術システムで使用するための探針に関する。
【背景技術】
【0002】
カリフォルニア州サニーベールの直感的外科手術(インテュイティヴ・サージカル)から入手可能なダ・ヴィンチシステムのような低侵襲ロボット手術システムは、複数のロボットアームを有しており、メスなどのツールを保持して、一連の主制御装置を使用して外科医が操作することができる。このようなシステムの使用は拡張され、超音波メス、電気外科用ツール、さらにはロボットアームによって把持された後、使用するために外科医が位置決めすることができる光ファイバ手術システムなどの先端手術システムを含むようになっている。しかしながら、これらの先端手術システムがロボットシステムに結合される方法では、しばしば手術部位が不明瞭となり、広い範囲に亘る動作及びロボットシステムの心臓ともいえる整列を維持することができない。したがって、ロボット手術システムに取り付けられた際、外科医が探針を適切に操作し、位置決めし、使用することを可能にするアルゴン線
凝固探針が、当技術分野で必要とされている。
【発明の概要】
【0003】
本発明は、アルゴンガス入口ポートを有する近位端からアルゴンガス出口ポートを有する遠位端まで長手方向軸線に沿って延在する本体と、本体に相互接続されて長手方向軸線の周りに等距離に配置された一対の対向するチャネルを画定する台座とを含むアルゴン線
凝固探針である。台座は、長手方向軸線を取り囲む平面に沿って延在する中央部材と、本体から反対側の中央部材から延在する一対のフランジとを備える。本体は、2本の対向するチャネルを画定するために、一対のフランジから離間した一対の肩部を有する。好ましくは、一対のチャネルは、それぞれ弧状であり、本体の近位端に第1の長い部分と、本体の遠位端に第2の短い部分とを含む。一対のチャネルのそれぞれの第1の長い部分は、本体の近位端から本体の遠位端までの長手方向軸線に向かって延在する。一対のチャネルのそれぞれの第2の短い部分は、本体の近位端から本体の遠位端まで長手方向軸線から離れる方向に延在する。
【図面の簡単な説明】
【0004】
本発明は、添付の図面と併せて以下の詳細な説明を読むことにより、より完全に理解され、認識されるであろう。
【
図1】本発明に係る腹腔鏡手術用アルゴン線
凝固可撓探針の斜視図である。
【
図2】本発明に係る腹腔鏡手術用アルゴン線
凝固可撓探針の第2の斜視図である。
【
図3】本発明に係る腹腔鏡手術用アルゴン線
凝固可撓探針の左側面図である。
【
図4】本発明に係る腹腔鏡手術用アルゴン線
凝固可撓探針の右側面図である。
【
図5】本発明に係る腹腔鏡手術用アルゴン線
凝固可撓探針の正面図である。
【
図6】本発明に係る腹腔鏡手術用アルゴン線
凝固可撓探針の背面図である。
【
図7】本発明に係る腹腔鏡手術用アルゴン線
凝固可撓探針の上面図である。
【
図8】本発明に係る腹腔鏡手術用アルゴン線
凝固可撓探針の底面図である。
【
図9】本発明に係る腹腔鏡手術用アルゴン線
凝固可撓探針の左側面図であり、ロボットフィンガを点線で示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0005】
ここで図面を参照する。全体に亘り類似の参照符号は同様の部分を参照するが、
図1には、アルゴン線
凝固システムと共に使用されるアルゴン線
凝固探針10が示されており、これはダ・ヴィンチシステムを含むロボット手術システムでも容易に使用できるものである。探針10は、近位端14からアルゴンガス源及びアルゴン線
凝固システムに必要な内部電極を内部に取り付け又は配置できる供給口を画定する本体12を備える。本体12は、近位端14から開放された遠位端16まで長手方向軸線X−Xに沿って延在し、そこからアルゴン線
凝固システムによって治療される組織上にアルゴンガス及びプラズマビームを放出することができる。
図2に見られるように、遠位端16は、ロボット手術システムと共に使用されるときに、本体12を出入りするアルゴンガスの流れを助けると共に、探針10の周囲の組織部位の視認性を改善するわずかなテーパを有していてもよい。
【0006】
図2を参照すると、本体12は、本体12に形成された2つの肩部20及び22との間に等距離に配置された台座18を備える。本体12から外方に向けて延在する台座18は、本体12の下側に取り付けられた中央部材24を備える。中央部材24は、軸線X−Xと交差する平面内で本体12の一部に沿って長手方向に延在する。一対の対向するフランジ26及び28が中央部材24から外方に延在し、肩部20及び22と共に沿って、本体12の下側の台座18を中心として等距離に、よって、軸線X−Xを中心として等距離に配置された一対の対向するチャネル30及び32を画定している。
【0007】
図3及び
図4に見られるように、チャネル30及び32は、本体12の下側に沿って延在する。チャネル30及び32はそれぞれ、本体12の軸線X−Xに向かって延在する第1の直線部分34と、本体12の軸線X−Xから離れる方向に直線部分34から延在して肩部38を画定する第2の弧状36部分とを含む。チャネル30及び32はそれぞれが、ロボット手術システムのロボットアームの2本のフィンガのうちの対応する1本を受容するように構成されているので、各フィンガがチャネル30及び32の一方の直線部分34内にそれぞれ捕捉されるように構成されている。
図8に見られるように、チャネル30及び32は軸線X−Xからわずかにオフセットされており、チャネル30及び32の近位端は互いに、そして軸線X−Xに近接しているが、遠位端は、フィンガが開いたV字形の位置からほぼ完全に閉じた、探針10を保持する把持位置まで閉じるときのロボットフィンガ40の幾何形状に対応してより離れている。
【0008】
図9を参照すると、チャネル30及び32の全体的な円弧形状によって形成された肩部38は、各フィンガが弧状部分36の肩部38を有する直線部分34に受け入れられるようにすることにより、チャネル30及び32内にロボットフィンガ40を保持するのを助け、本体12に沿った各フィンガ40のさらなる長手方向の動きを防止する停止部としても作用する。肩部38は、ロボットアームの各フィンガの端部が遠位端16を開くには近過ぎて、開いた遠位端16から出る励起されたアルゴンプラズマと、一般的には金属製であるロボットアームのフィンガ40との間にアーキングを引き起こすことを防止する停止部として作用するように位置決め及び寸法決めされている。例えば、長さが0.500インチ±0.020の本体では、肩部38は、カリフォルニア州サニーベールの直感的外科手術(インテュイティヴ・サージカル)から入手可能なダ・ヴィンチ大針ドライバ(8mm)のような例示のロボット装置において、開いた遠位端16とロボットフィンガ40の遠位端との間で後退距離「d」が0.169インチとなるように構成してもよい。後退距離は、本体12のサイズ、ロボットフィンガ40の組成、及び探針10が提供するエネルギーに応じて変更することができる。当業者であれば、肩部38は、突出部又はライナー部34の端部の壁であってもよく、フィンガ40が近づき過ぎて遠位端16が開かなくなるのを防ぐ停止部としても作用する。肩部38及び弧状部36により、把持鉗子などの湾曲した又は卵形のロボットフィンガ40と共に探針10を使用することが可能となる。
【0009】
図5〜8を参照すると、チャネル30及び32は、本体12の軸線X−Xと交差する平面に沿って台座18を位置決めするため、本体12のいずれかの側の軸線X−Xから等距離に配置される。その結果、アルゴンガスジェット出口ポートを設けた本体12の遠位端16は、ロボットアームの2本のフィンガの間で等距離に整列される。加えて、軸線X−Xは、ロボットアームの2本のフィンガ(一般にロボットアームのヨー軸と呼ばれる)と同じ方向に整列されるので、アルゴンガスは、フィンガが指しているのと同じ方向に放出される。その結果、主制御装置からロボットアームを操作する外科医は、フィンガの位置に基づいて既存の探針10のアルゴンガス流を容易に合わせることができる。さらに、ロボットアームのヨー軸に沿った探針10の軸線X−Xの整列により、外科医は、手首のような動きの能力を持つロボットシステムの上述した利点であるピッチ、ヨー、及びロールの移動の全範囲に亘って探針10をより容易に移動させることができる。