(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6646788
(24)【登録日】2020年1月15日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】アイテムを包装するための輸送可能なモジュラーシステム
(51)【国際特許分類】
B60P 1/36 20060101AFI20200203BHJP
B62D 33/04 20060101ALI20200203BHJP
B65G 67/04 20060101ALI20200203BHJP
【FI】
B60P1/36 D
B62D33/04 F
B65G67/04
【請求項の数】19
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2019-510831(P2019-510831)
(86)(22)【出願日】2017年8月23日
(65)【公表番号】特表2019-528214(P2019-528214A)
(43)【公表日】2019年10月10日
(86)【国際出願番号】US2017048173
(87)【国際公開番号】WO2018039317
(87)【国際公開日】20180301
【審査請求日】2019年5月20日
(31)【優先権主張番号】15/245,811
(32)【優先日】2016年8月24日
(33)【優先権主張国】US
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】517034732
【氏名又は名称】オーティージー・エクスペリエンス・エルエルシー
【氏名又は名称原語表記】OTG Experience, LLC
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】ブラットスタイン・エリック・ジェイ
(72)【発明者】
【氏名】ファロッコ・ロナルド・エム
(72)【発明者】
【氏名】ヒラリック・トーマス・エイ・ジュニア
(72)【発明者】
【氏名】ディフリオ・ガブリエル・エイ
【審査官】
林 政道
(56)【参考文献】
【文献】
米国特許出願公開第2016/0031356(US,A1)
【文献】
米国特許第04009792(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60P 1/36, 1/64
B60P 3/00
B62D 33/04
B65G 67/04
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイテムをコンテナの中に包装するための輸送可能なシステムであって、前記システムは、トラックに載せられ、前記トラックによって包囲されている、輸送可能なシステムにおいて、
基部および前記基部から延びる少なくとも1つの側壁を有するアイテムトートと、
前記トラック内で前記アイテムトートを輸送するように構成されたコンベヤーであって、前記アイテムトートを傾斜させるように構成された作動可能部分を有する、コンベヤーと、
分配カートであって、前記コンベヤーより上に位置しており、前記分配カートが前記トラックの外部に位置している間に前記アイテムを前記分配カートに積み込むために、前記トラックから取り外し可能である、分配カートと、
コンテナシュートと、
を含み、
動作中、前記アイテムは、前記分配カートから前記アイテムトートの中に分配され、前記コンベヤーによって、前記コンテナシュート内に配されたコンテナまで、輸送される、輸送可能なシステム。
【請求項2】
請求項1に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記コンテナは、基部と、前記基部から延びる少なくとも1つの側壁と、を有し、前記アイテムトートの前記基部は、第1の平面を画定する底面を有し、前記コンベヤーは、前記アイテムトートの前記底面に接触する上面を有し、前記上面は、第2の平面を画定する主要部分を有し、前記コンベヤーは、前記第1の平面が前記第2の平面と同一平面上にある第1の位置から、前記第1の平面が前記第2の平面に対して第1の角度にある第2の位置まで、前記アイテムトートを傾斜させるように構成され、
前記コンテナシュートは、前記コンベヤーの近くの上方部分と下方部分との間に延びる表面を有し、前記表面は、前記コンテナの前記少なくとも1つの側壁に接触するように構成され、前記コンテナシュートの前記表面は、第3の平面を画定し、前記第3の平面は、前記第2の平面に対して第2の角度で配され、前記第1の角度は、前記第2の角度の10°以内である、輸送可能なシステム。
【請求項3】
請求項2に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記コンテナシュートの前記下方部分の近くに配されたシェルフをさらに含み、前記シェルフは、前記シェルフが前記コンテナの前記基部を支持する第1の位置と、前記コンテナが前記シェルフから解放される第2の位置との間で、前記コンテナシュートに対して作動可能である、輸送可能なシステム。
【請求項4】
請求項2に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記アイテムトートは、前記アイテムトートが前記第1の位置から前記第2の位置に移動すると、開口部を形成するように作動するよう構成された、ドアをさらに含む、輸送可能なシステム。
【請求項5】
請求項4に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記システムは、前記ドアを作動させるように構成されたリニアアクチュエータに装着されたカムをさらに含む、輸送可能なシステム。
【請求項6】
請求項2に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記アイテムトートは、第4の平面を画定する内面をさらに含み、前記第4の平面は、第3の角度で前記第1の平面に対して配され、前記第3の角度は、0〜10°である、輸送可能なシステム。
【請求項7】
請求項6に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記アイテムトートは、前記内面と前記少なくとも1つの側壁との間に配されたリップをさらに備える、輸送可能なシステム。
【請求項8】
請求項1に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記コンベヤーと前記コンテナシュートとの間に配されたアイテムシュートをさらに含む、輸送可能なシステム。
【請求項9】
請求項1に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記コンベヤーは第1のコンベヤーであり、前記システムは、第2のコンベヤーと、前記第2のコンベヤー上に配された複数のコンテナトートと、をさらに含み、前記コンテナトートはそれぞれ、複数の凹部を画定し、前記凹部はそれぞれ、前記コンテナを受容するように構成されている、輸送可能なシステム。
【請求項10】
トラックに載せられ、前記トラックにより包囲されている輸送可能なシステムを使用して、アイテムをコンテナの中に包装する方法であって、前記システムは、基部および前記基部から延びる少なくとも1つの側壁を有するアイテムトートと、コンベヤーと、分配カートであって、前記コンベヤーより上に位置しており、前記分配カートが前記トラックの外部に位置している間に前記アイテムを前記分配カートに積み込むために、前記トラックから取り外し可能である、分配カートと、コンテナシュートと、を含む、方法において、
前記アイテムを前記アイテムトート内に配するステップと、
前記配するステップの後、前記アイテムトートを、前記分配カートが配された前記トラック内部のエリアから前記コンテナシュートに輸送するステップと、
前記輸送するステップの後、前記アイテムを前記アイテムトートから前記コンテナの中に移動させるステップと、
を含む、方法。
【請求項11】
請求項10に記載の方法において、
前記コンテナは、基部と、前記基部から延びる少なくとも1つの側壁を有し、前記アイテムトートの前記基部は、第1の平面を画定する底面を有し、前記コンベヤーは、第2の平面を画定する主要部分を有する上面と、作動可能部分と、を有し、前記コンテナシュートは、前記コンベヤーの近くの上方部分と下方部分との間に延びる表面を有し、前記コンテナシュートの前記表面は、第3の平面を画定し、
前記移動させるステップは、前記第1の平面が前記第2の平面と同一平面上にある第1の位置から、前記第1の平面が前記第2の平面に対して第1の角度にある第2の位置まで、前記アイテムトートを傾斜させるステップをさらに含み、前記傾斜させるステップにより、前記アイテムは前記アイテムトートから前記コンテナまで移動し、前記コンテナは、前記コンテナシュート上に配され、前記コンテナシュートは、前記第2の平面に対して第2の角度で配され、前記第1の角度は、前記第2の角度の10°以内である、方法。
【請求項12】
請求項11に記載の方法において、
前記システムは、前記コンテナシュートの前記下方部分の近くに配されたシェルフをさらに含み、
前記方法は、前記シェルフが前記コンテナの前記基部を支持する第1の位置と、前記コンテナが前記シェルフから解放される第2の位置との間で、前記コンテナシュートに対して前記シェルフを作動させるステップをさらに含む、方法。
【請求項13】
請求項10に記載の方法において、
前記配するステップは、前記アイテムを前記アイテムトート内に落下させる複数のステップを含み、前記アイテムは、第1の重量を有する第1のアイテムと、第2の重量を有する第2のアイテムと、のそれぞれを含み、前記第1の重量は、前記第2の重量より重く、前記第1のアイテムを前記アイテムトート内に落下させるステップは、前記第2のアイテムを前記アイテムトート内に落下させるステップより前に行われる、方法。
【請求項14】
請求項13に記載の方法において、
前記アイテムトートは、第1の平面を画定する内面と、前記内面の反対側にあり、かつ第2の平面を画定する底面と、をさらに含み、前記第1の平面は、前記アイテムトートの前記底面により画定された前記第2の平面に対して、角度をなして配され、前記角度は0〜10°であり、前記第1のアイテムを落下させるステップの結果として、前記第1のアイテムは前記内面上の低点に向かって転がる、方法。
【請求項15】
請求項14に記載の方法において、
前記転がることは、前記第1のアイテムを、前記内面と前記少なくとも1つの側壁との間に配されたリップを越えて転がすことを含み、前記第2のアイテムを落下させるステップは、前記第2のアイテムを前記内面上に落下させることを含む、方法。
【請求項16】
請求項15に記載の方法において、
開口部を形成するように前記アイテムトートのドアを作動させるステップをさらに含み、前記作動させるステップは、前記移動させるステップより前、またはその間に始まる、方法。
【請求項17】
アイテムをコンテナの中に包装するための輸送可能なシステムであって、前記コンテナは、基部および前記基部から延びる少なくとも1つの側壁を有し、前記システムは、トラックに載せられ、前記トラックにより包囲されている、システムにおいて、
コンテナ形成具であって、
一対のだぼであって、各だぼは、前記だぼに対して半径方向に延びるタブを有する、一対のだぼ、
形成中に真空力を前記コンテナに加えるように構成された真空アーム、および、
前記真空アームに装着されたリニアアクチュエータであって、形成中に前記コンテナの一部に対して前記真空アームを動かすように構成されている、リニアアクチュエータ、
を含む、コンテナ形成具と、
基部および前記基部から延びる少なくとも1つの側壁を有するアイテムトートであって、前記基部は、前記少なくとも1つの側壁に対して作動可能であるドアを含む、アイテムトートと、
前記トラック内で前記アイテムトートを輸送するように構成されたコンベヤーであって、前記コンベヤーは、凹部を画定し、前記凹部は、前記ドアと組み合わせられて、前記アイテムトートから前記コンテナ形成具までの経路を形成するように構成され、前記アイテムは、前記コンテナが形成された後で前記コンテナ内に配され得る、コンベヤーと、
を含む、輸送可能なシステム。
【請求項18】
請求項17に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記アイテムトートの前記基部は、0〜10°の角度で互いに対して角度を付けられた、内面および外面を備える、輸送可能なシステム。
【請求項19】
請求項18に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記アイテムトートの前記内面は、リップを画定する、輸送可能なシステム。
【発明の詳細な説明】
【0001】
〔関連出願の相互参照〕
本出願は、主題が、2015年8月25日に許可された米国特許第9,114,748号に関連し、その開示は、参照により本明細書に組み込まれる。
【0002】
〔技術分野〕
本開示は、概して、アイテムを包装するための輸送可能なシステムに関する。
【0003】
〔背景〕
飛行機および列車を含む、さまざまなタイプの交通機関の乗客のための従来の食品配達システムは、所定の注文品を、別々のパッケージへと予め包装し、これらの別々のパッケージは、飛行機または列車に載せられた後で、乗客により選択される。例えば、飛行機または列車に乗った後、乗客は、ベジタリアン用の食事と標準の食事のどちらかを選ぶことができる。これらのシステムは、フライト前に飛行機または列車に再び積み込む時間的要件を最小限に抑えるが、いくつかの欠点があり、それには、カスタマイズされた食品の注文を取り扱えないこと、乗客の選択を利用可能な食品または飲料に一致させるのが恐らく不正確であることなどが含まれる。予め設定された2つまたは3つの注文の選択肢を乗客に与える以外には、食品配達産業では、飛行機または列車に乗る前に乗客が選択したものなどの、個々にカスタマイズされた食品の注文はできないと考えられていた。
【0004】
〔概要〕
本発明のある態様によると、顧客がいくつかの食品および飲料の選択肢から選択することを可能にするシステムが提供され、このシステムは、選択された食品および飲料を有するパッケージを、時間的制約のある環境で、民間航空機または列車などの所定の場所に迅速に提供するのに必要な時間を減少させる。
【0005】
本開示の第1の態様では、アイテムをコンテナの中に包装するための輸送可能なシステムが、トラックに載せられ、トラックにより包囲されている。このシステムは、基部および基部から延びる少なくとも1つの側壁を有する、アイテムトート(item tote)を含む。システムはまた、トラック内でアイテムトートを輸送するように構成されたコンベヤーを含む。コンベヤーは、アイテムトートを傾斜させるように構成された作動可能部分を有する。システムは分配カートも有し、分配カートは、コンベヤーより上に位置しており、分配カートがトラックの外部に位置している間にアイテムを分配カートに積み込むために、トラックから取り外し可能である。システムは、コンテナシュートも有する。動作中、アイテムは、分配カートからアイテムトートの中に分配され、コンベヤーによって、コンテナシュート内に配されたコンテナまで、輸送される。
【0006】
本開示の第2の態様では、アイテムをコンテナの中に包装する方法が、輸送可能なシステムを使用する。システムは、トラックに載せられ、トラックにより包囲されている。このシステムは、基部および基部から延びる少なくとも1つの側壁を有する、アイテムトートを含む。システムはまた、コンベヤーと、分配カートであって、分配カートは、コンベヤーより上に位置しており、分配カートがトラックの外部に位置している間にアイテムを分配カートに積み込むために、トラックから取り外し可能である、分配カートと、コンテナシュートと、を含む。この方法は、アイテムをアイテムトート内に配するステップを含む。方法は、配するステップの後、アイテムトートを、分配カートが配されたトラック内部のエリアからコンテナシュートに輸送するステップも含む。さらに、輸送するステップの後、方法は、アイテムをアイテムトートからコンテナの中に移動させるステップを含む。
【0007】
本開示の第3の態様では、アイテムをコンテナの中に包装するための輸送可能なシステムが、トラックに載せられ、トラックにより包囲されている。コンテナは、基部と、基部から延びる少なくとも1つの側壁と、を有する。システムは、一対のだぼを有するコンテナ形成具を含み、だぼは、それぞれが、だぼに対して半径方向に延びる回転可能なタブを含む。コンテナ形成具はまた、形成中に真空力をコンテナに加えるように構成された真空アームと、真空アームに装着されたリニアアクチュエータと、を有する。リニアアクチュエータは、形成中にコンテナの一部に対して真空アームを動かすように構成される。システムはまた、基部および基部から延びる少なくとも1つの側壁を有する、アイテムトートを含む。基部は、少なくとも1つの側壁に対して作動可能であるドアを含む。システムはまた、トラック内でアイテムトートを輸送するように構成されたコンベヤーを含む。コンベヤーは、凹部を画定し、凹部は、ドアと組み合わせられて、アイテムトートからコンテナ形成具までの経路を形成するように構成され、アイテムは、コンテナが形成された後でコンテナ内に配され得る。
【0008】
本出願のアイテムを包装するための輸送可能なシステムの例示的な実施形態に関する前記の概要、ならびに以下の詳細な説明は、添付図面と共に読めば、よりよく理解されるであろう。本出願のアイテムを包装するための輸送可能なシステムを例示する目的で、図面には、例示的な実施形態が示されている。しかしながら、本出願は図示する厳密な配列および手段に限定されないことを理解されたい。
【0009】
〔例示的な実施形態の詳細な説明〕
本開示の態様は、図面を参照して詳細に説明する。図面では、特別の定めのない限り、同様の参照符号が、全体を通じて同様の要素を指す。特定の用語が、便宜のためだけに以下の説明で使用されるが、限定的なものではない。
【0010】
図1を参照すると、輸送可能なシステム20、120が、アイテム99をコンテナ100、100’の中に包装する。輸送可能なシステムは、トラック90に載せられ、トラック内に閉じ込められる。例えば、アイテム99は、複数人の飛行機の乗客を対象としてよく、予め包装された食品、飲料、および食品以外の小さいアイテム(例えば、ヘッドホン、イヤホン、および/またはアイマスク)を含み得る。各乗客は、1組のアイテム99を注文することができ、そのアイテムは次に、輸送可能なシステム20、120を使用してコンテナ100、100’の中に一緒に包装される。コンテナ100は次に、旅行前に乗客の座席まで配達され得る。
【0011】
図2および
図3は、
図1に示すトラック90の内部の図を描いている。アイテム99は、コンベヤー40、140の上で分配カート21の中に配されている。分配カート21は、アイテムトート30、130の中にアイテム99を放出し、アイテムトート30、130は、分配カート21が配されているエリア91から、包装システム50、150まで、コンベヤー40、140により運ばれる。
【0012】
次に
図4〜
図9を参照すると、アイテムトート30はそれぞれ、基部32と、基部32から延びる少なくとも1つの側壁34と、を有する。例えば、
図6を参照すると、アイテムトート30は、概ね直方体の形状を有し、開口部29を画定し、アイテム99は、分配カート21からトート30内へと、この開口部29を通過する。少なくとも1つの側壁34は、4つの側壁34を含む。側壁34のうちの1つは、(
図4に示す)第1の位置から(
図5および
図6に示す)第2の位置まで作動されて、開口部33を形成するように構成された、ドア31を含む。側壁34全体が、ドア31を構成してよく、ドア31は、例えば、ドア31上のS字型の突出部に対応するS字型の溝などの一対の溝を用いて、その他の側壁34に固定され得る。ドア31は、その他の側壁34に対してスライド可能であるように構成される。他の実施形態では、トート30は、例えば円筒形の形状と、ドア31を含む単一の側壁34と、を有し得る。
【0013】
図6を参照すると、アイテムトート30の基部32は、平面P1を画定する底面36を有する。基部32は、別の平面P4を画定する、底面36の反対側の内面35も有する。平面P1および平面P4は、0〜15°の角度A3で互いに対して配されている。例えば、A3は、0〜10°、または5〜10°であってよい。アイテムトート30は、内面35と少なくとも1つの側壁34との間に配されたリップ37も含み得る。
【0014】
使用中、トート30内に落下したアイテム99は、角度A3および重力により、内面35に沿って内面上の低点39に向かって、リップ37を越えて移動し(例えば転がり)得る。リップ37は、アイテム99が内面35上に戻るのを防ぐ。例えば、分配カート21は、より重く、より構造的に安定したアイテム(例えば、ソーダの缶)が、より軽く、構造的安定度が低いアイテム(例えば、チップスの袋)より先にアイテムトート30内に配置(例えば落下)されるように、コンベヤー40に沿って構成され得る。より重いアイテム99がアイテムトート30の中に配置されると、重力により、より重いアイテム99が内面35を低点39まで、またリップ37を越えて移動し、そこで、ドア31付近に保持される。より軽く、構造的にあまりしっかりしていないアイテム99が次に、例えば、最も重いアイテムから最も軽いアイテムの順に、または、最も構造的にしっかりしたものから、最も構造的にしっかりしていないものの順に、またはこれらの組み合わせで、アイテムトート30の中に配され得る。
【0015】
トート30がコンベヤー40上の包装システム50に到達すると、リニアアクチュエータ68に装着されたカム66が、開口部33を形成するようにドア31を作動させる。例えば、カム66は、アイテムトート30の溝のうちの少なくとも1つに係合することができ、リニアアクチュエータ68は、カム66を、アイテムトート30の底部36に対して上方に動かして、開口部33を形成し得る。アイテム99は次に、アイテムトート30からコンテナ100内に移動され、ドア31に最も近いアイテム(例えば、ソーダ)が、開口部33を通過しアイテムシュート70を下った後で、最初にコンテナ100内に落ちる。
図7〜
図9に示すように、アイテム99は、重力を利用して、アイテムトート30からアイテムシュート70を通ってコンテナ100内へと移動させられる。アイテムシュート70は、アイテムシュート70の上部がアイテムシュート70の底部の幅より大きい幅を有するように、狭まる幅を有し得る。例えば、アイテムシュート70の上部は、アイテムトート10の開口部33の幅に等しいか、またはほぼ等しい(例えば、25.4mm(1インチ)以内)幅を有し得、アイテムシュート70の底部は、コンテナ100の幅より狭い幅を有し得る。
【0016】
図8Aを参照すると、各コンテナ100は基部102を含み、これは、基部から延びる少なくとも1つの側壁104を有する。例えば、コンテナ100は卵形の円筒形形状を有し得る。あるいは、コンテナ100は、直方体の形状を有し得る。
【0017】
アイテムトートを分配カート21から包装システム50まで輸送するコンベヤー40は、アイテムトート30の底面36に接触するように構成された上面42を有する。
図4および
図5に関連して示すように、上面42は、平面P2を画定する主要部分44を有する。コンベヤー40の上面42はまた、アイテムトート30を(
図4に示す)第1の位置から(
図5に示す)第2の位置まで傾斜させるように構成された作動可能部分46を有する。第1の位置では、作動可能部分46がアイテムトート30を傾斜させる前、平面P2は、(アイテムトート30の底面36によって画定された)平面P2と同一平面上にある。第2の位置では、作動可能部分46がアイテムトート30を傾斜させた後、平面P1は、0〜60°の角度A1で平面P2に対して角度を付けられる。例えば、A1は、15〜45°、例えば30〜45°、または例えば20〜40°、例えば25〜35°であってよい。
【0018】
角度A1は、角度A3と組み合わせて、アイテム(例えば、チップスの袋)、およびコンテナ100(例えば、紙袋)へのダメージを最小にする速度および加速度で、アイテム99がアイテムトート30から出るように、最適化され得る。アイテム99の速度および加速度は、アイテムトート30の(内面35を含む)内部表面およびアイテムシュート70の摩擦係数を変えることによって、最適化されてもよい。例えば、摩擦係数が比較的高い表面は、アイテムがコンテナ100に入るときのアイテムの速度および加速度を遅くするのに使用され得る。
【0019】
アイテムがアイテムトート30から出るときに包装システム50がアイテム99をコンテナ100内に捕捉するために、包装システム50はコンテナ100を形成する。例えば、
図7に関して、コンテナ100は、袋のロール101の一部である初期構成を有する、プラスチックバッグであってよい。エキスパンダー51が、コンテナ100をロール101から取り外し、このコンテナ100とロール101上の次のコンテナ100との間のウェビングを破壊し、例えば空気をひと吹きして、コンテナ100を圧縮状態から拡張する。
【0020】
図7を参照すると、いったんコンテナ100がその拡張状態になると、コンテナは、コンベヤー40の作動可能部分46の下において、コンテナシュート52およびシェルフ60上に支持される。コンテナシュート52は、作動可能部分46の近くにあるコンテナシュート52の上方部分56と下方部分58との間に延びる、表面54を有する。コンテナシュート52の表面54は、(コンベヤー40の主要部分44の上面42によって画定された)平面P2に対して角度A2で配された、平面P3を画定する。角度A2は、(アイテムトート30の傾斜した第2の位置によって画定される)角度A1に等しいか、またはほぼ等しくてよい。例えば、A2は、A2の10°以内、例えば0〜8°、例えば0〜5°以内であってよい。特定の一実施例では、A1は40°であってよく、A2は45°であってよい。角度A1と同様に、角度A2は、アイテム(例えば、チップスの袋)、およびコンテナ100(例えば、紙袋)へのダメージを最小にする速度および加速度で、アイテム99が転がってコンテナ100に入るよう、最適化され得る。
【0021】
コンテナシュート52は、壁53を含み得、これらは、上方部分56から下方部分58まで表面54から外方へと延びて、詰め込み中にコンテナ100を所定の場所に保持する。例えば、壁53は、表面54にほぼ垂直に延びることができる。その第1の位置では、シェルフ60も、表面54から外方に延びて、コンテナ100の基部102を支持する。シェルフ60は、アイテム99がコンテナ100内に落下するとき、コンテナ100の他の部分、例えばハンドルが、コンテナの破れを引き起こし得るストレスを受けないように、コンテナ100の基部102を支持する。
図8Aに示すように、シェルフ60は、コンテナの基部102を支持する第1の位置から、シェルフ60がコンテナ100を解放するようコンテナシュート52の下にくる第2の位置までシェルフ60が回転するように、コンテナシュート52に対して回転可能である、部分的に円筒形の形状を有し得る。その部分的な円筒形の形状により、また、回転可能であることにより、コンテナシュート52の下にある第2の位置では、シェルフ60は、シェルフ60の底部と第2のコンベヤー80との間の距離を最大にするように、コンテナシュート52に対して圧縮される。
【0022】
使用中、
図8A、
図8B、および
図9に示すように、コンテナ100は、コンテナトート82によって画定される複数の凹部84のうちの1つの中に放出され得る。コンテナトート82は、コンテナトート82と共に、アイテムを詰め込まれた後のコンテナ100を支持するように構成された、第2のコンベヤー80(
図8Aおよび
図8B)、80’(
図9)上に支持され得る。コンテナトート82および第2のコンベヤー80、80’は、トラック90から取り出す前に集結され(staged)得る、満たされたコンテナ100の数を最適化するように構成される。この最適化により、システム20は、長期間稼働すると共に、システム20のオペレーターが満たされたコンテナ100を集めるために停止しなければならない頻度を最小限にする。
図9に示すように、第2のコンベヤー80’は、コンテナトート82を2つ以上のレベルに保管するのに使用され得るエレベーター部分を含み得る。コンテナトート82は、システム20がシステム20の連続した動作を提供するために動作し続けると再循環され得る。
【0023】
次に、第2の実施形態を例示する
図10〜
図14Fを参照すると、第2の実施形態の、アイテム99をコンテナ100’の中に包装するための輸送可能なシステム120は、コンテナ形成具151と、アイテムトート130と、コンベヤー140と、を有する包装システム150を含む。
【0024】
図13を参照すると、コンテナ100’は、基部102’と、基部102’から上に延びる少なくとも1つの側壁104’と、を有する。例えば、コンテナ100’は、直方体の形状を有し得る。コンテナ100’は、2組のスロット103’、105’を含み、これらは、互いに対してオフセットしており、一緒になって一対の凹部107’を画定する。第1の組のスロット103’は、コンテナ100’の前方側壁104’によって画定される。第2の組のスロット105’は、後方側壁104’によって画定される。凹部107’は、前方および後方側壁104’の両方によって画定される。
【0025】
次に
図14A〜
図14Fを参照すると、オフセットしたスロット103’、105’は、コンテナ形成具151と共に使用されて、コンテナ100’を形成している。コンテナ形成具151は、一対のだぼ152が装着された本体153を含む。各だぼ152は、タブ154を有し、タブ154は、だぼ152から半径方向に延び、だぼ152に対して、またはだぼ152と共に本体153に対して、回転可能である。タブ154は、同じようなサイズおよび形状であり、スロット103’、105’よりわずかに小さい。コンテナ形成具151は、真空アーム160を含み、これを通じて、真空力がコンテナ100’に加えられ得る。
【0026】
図14Aを参照すると、形成前に、コンテナ100’は、一対の凹部107’を用いて一対のだぼ152にぶら下がる。
図14Aに示すように、タブ154は、最初は、コンテナ100’をだぼ152に積み重ねやすくするように、上向きにされている。
図14Bおよび
図14Cを参照すると、タブ154は次に、真空力が真空アーム160によってコンテナ100’の前方側壁104’に加えられている間に、内側に回され得る。タブ154が内側に回転される間、前方および後方側壁104’の両方が、共に所定の場所にロックされる。真空アーム160が、
図14Dに示すように、コンテナ100’の前方側壁104’に真空力を加えると、タブは、スロット103’と整列されるように外向きに回転することができ、前方側壁104’を解放すると共に、後方側壁104’を所定の場所にロックしたままにする。後方側壁104’がタブ154によってロックされた状態で、真空アーム160は、リニアアクチュエータ162によって作動されて、真空力を動かし、前方側壁104’を後方側壁104’から分離する(
図14Eに示す)。
図14Fに示すように、タブ154は次に、再び内向きに回転して、スロット105’を解放し、スロット105’によってコンテナ100’全体を解放する。タブ154は次に、次のコンテナ100’が形成される位置にくる。
【0027】
コンテナ100’をコンテナ形成具151から取り外す前に、アイテム99はまず、コンテナ内に配置され得る。再び
図10および
図11を参照すると、アイテムトート130がエリア91から包装システム150までコンベヤー140によって運ばれた後、アイテムトート130は、コンテナ形成具151内の拡張したコンテナ100’上に配される。
図12Aおよび
図12Bに示すように、各アイテムトート130は、基部132と、基部132から上に延びる少なくとも1つの側壁134と、を有する。例えば、アイテムトート130は、概ね直方体の形状を有し、開口部129を画定し、アイテム99は、分配カート21からアイテムトート130の中へと開口部129を通過する。少なくとも1つの側壁134は4つの側壁134を含む。基部132は、角度Bで互いに対して角度を付けられた、内面135および外面136を有する。角度Bは、0〜15°、例えば0〜10°、例えば5〜10°であってよい。内面135は、内面135と側壁134との間に配されたリップ137をさらに画定し得る。
【0028】
使用中、アイテムトート130内に落下したアイテム99は、角度Bおよび重力により、内面135に沿って内面上の低点139に向かって、リップ137を越えて移動し(例えば転がり)得る。リップ137は、アイテム99が内面135上に戻るのを防ぐ。前述したように、分配カート21は、より重く、より構造的に安定したアイテム(例えば、ソーダの缶)が、より軽く、構造的安定度が低いアイテム(例えば、チップスの袋)より先にアイテムトート130内に配置(例えば落下)されるように、コンベヤー140に沿って構成され得る。より重いアイテム99がアイテムトート130の中に配置されると、重力により、より重いアイテム99が内面135を低点139まで、またリップ137を越えて移動し、そこで、リップ137と側壁134との間で保持される。より軽く、構造的にあまりしっかりしていないアイテム99が次に、例えば、最も重いアイテムから最も軽いアイテムの順に、または、最も構造的にしっかりしたものから、最も構造的にしっかりしていないものの順に、またはこれらの組み合わせで、アイテムトート130の中に配され得る。
【0029】
アイテムトート130の基部132は、(
図12Aに示す)第1の位置から(
図12Bに示す)第2の位置まで作動されて、開口部133を形成するように構成された、ドア131を含む。ドア131は、例えば、ラッチを使用してその他の側壁34に固定され得る。ドア131は、少なくとも1つの側壁134に対して回転可能となるように構成される。他の実施形態では、アイテムトート130は、例えば円筒形の形状を有し得る。
【0030】
図11に示すように、コンベヤー140は、凹部142を画定し、これは、ドア131と組み合わせられて、アイテムトート130からコンテナ形成具150までの経路144を形成するように構成され、アイテムは、コンテナ100’が形成された後でコンテナ100’の中に配され得る。例えば、アイテムトート130が凹部142上に配されると、ラッチは、経路144を形成するように解放され得る。アイテムシュート170が使用されて、アイテム99を経路144に沿ってガイドし得る。
【0031】
いったんアイテム99がコンテナ100’の中に配されると、コンテナ100’は、コンテナ形成具151から取り出されて、コンテナトート82によって画定された複数の凹部84のうちの1つに入れられ得る。コンテナトート82は、コンテナ形成具151の下に配され、第2のコンベヤー80上で支持され得る。
【0032】
アイテムトート30、130、コンテナ100、100’、コンベヤー40、140、および包装システム50、150は、
図4〜
図9に関して説明したシステムの部分が、
図10〜
図14Fに関して説明したシステムの部分と組み合わせられ得るように、交換可能であってよい。例えば、輸送可能なシステム20の包装システム50は、輸送可能なシステム120の包装システム150と取り換えられ得る。具体的には、コンテナ形成具151は、作動可能部分46を含む、コンベヤー40の下に配され得る。コンテナ形成具151は、だぼ152が平面P3と平行に延びるよう、コンベヤー40の主要部分44と角度A2を形成するように角度を付けられ得る。本開示のさらなる態様では、コンテナ形成具151は、コンテナ形成具151が、詰め込み中の第1の位置、およびコンテナ100’をコンテナ形成具151から取り出すための第2の位置を有するよう、平面P3に対して回転可能であってよい。
【0033】
別の実施例では、アイテムトート130およびコンベヤー140は、包装システム50と共に使用され得る。包装システム50は、ドア131が経路144を形成するように解放されると、アイテム99がコンテナ100内に落下するよう、平面P3がコンベヤー140に垂直になるように配され得る。
【0034】
本発明は、トートを用いて例示される。本発明は、トートに制限されない。むしろ、本発明は、袋、箱、および同様のコンテナの使用を包含する。さらに、コンベヤーテクノロジーおよび分配カートテクノロジーを含むがこれらに制限されない、米国特許第9,114,748号に記載される構成要素および方法のいずれも、本明細書に記載される構成要素および方法と共に用いられ得る。
【0035】
追加の変更が、前述した実施形態に対して、その広範な発明概念を逸脱せずに行われ得る。したがって、本開示は開示された特定の実施形態に制限されず、特許請求の範囲により定められるような本開示の概念および範囲内における改変を包含することが意図されていることが、理解される。
【0036】
〔実施の態様〕
(1) アイテムをコンテナの中に包装するための輸送可能なシステムであって、前記システムは、トラックに載せられ、前記トラックによって包囲されている、輸送可能なシステムにおいて、
基部および前記基部から延びる少なくとも1つの側壁を有するアイテムトートと、
前記トラック内で前記アイテムトートを輸送するように構成されたコンベヤーであって、前記アイテムトートを傾斜させるように構成された作動可能部分を有する、コンベヤーと、
分配カートであって、前記コンベヤーより上に位置しており、前記分配カートが前記トラックの外部に位置している間に前記アイテムを前記分配カートに積み込むために、前記トラックから取り外し可能である、分配カートと、
コンテナシュートと、
を含み、
動作中、前記アイテムは、前記分配カートから前記アイテムトートの中に分配され、前記コンベヤーによって、前記コンテナシュート内に配されたコンテナまで、輸送される、輸送可能なシステム。
(2) 実施態様1に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記コンテナは、基部と、前記基部から延びる少なくとも1つの側壁と、を有し、前記アイテムトートの前記基部は、第1の平面を画定する底面を有し、前記コンベヤーは、前記アイテムトートの前記底面に接触する上面を有し、前記上面は、第2の平面を画定する主要部分を有し、前記コンベヤーは、前記第1の平面が前記第2の平面と同一平面上にある第1の位置から、前記第1の平面が前記第2の平面に対して第1の角度にある第2の位置まで、前記アイテムトートを傾斜させるように構成され、
前記コンテナシュートは、前記コンベヤーの近くの上方部分と下方部分との間に延びる表面を有し、前記表面は、前記コンテナの前記少なくとも1つの側壁に接触するように構成され、前記コンテナシュートの前記表面は、第3の平面を画定し、前記第3の平面は、前記第2の平面に対して第2の角度で配され、前記第1の角度は、前記第2の角度の10°以内である、輸送可能なシステム。
(3) 実施態様2に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記コンテナシュートの前記下方部分の近くに配されたシェルフをさらに含み、前記シェルフは、前記シェルフが前記コンテナの前記基部を支持する第1の位置と、前記コンテナが前記シェルフから解放される第2の位置との間で、前記コンテナシュートに対して作動可能である、輸送可能なシステム。
(4) 実施態様2に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記アイテムトートは、前記アイテムトートが前記第1の位置から前記第2の位置に移動すると、開口部を形成するように作動するよう構成された、ドアをさらに含む、輸送可能なシステム。
(5) 実施態様4に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記システムは、前記ドアを作動させるように構成されたリニアアクチュエータに装着されたカムをさらに含む、輸送可能なシステム。
【0037】
(6) 実施態様2に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記アイテムトートは、第4の平面を画定する内面をさらに含み、前記第4の平面は、第3の角度で前記第1の平面に対して配され、前記第3の角度は、0〜10°である、輸送可能なシステム。
(7) 実施態様6に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記アイテムトートは、前記内面と前記少なくとも1つの側壁との間に配されたリップをさらに備える、輸送可能なシステム。
(8) 実施態様1に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記コンベヤーと前記コンテナシュートとの間に配されたアイテムシュートをさらに含む、輸送可能なシステム。
(9) 実施態様1に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記コンベヤーは第1のコンベヤーであり、前記システムは、第2のコンベヤーと、前記第2のコンベヤー上に配された複数のコンテナトートと、をさらに含み、前記コンテナトートはそれぞれ、複数の凹部を画定し、前記凹部はそれぞれ、前記コンテナを受容するように構成されている、輸送可能なシステム。
(10) トラックに載せられ、前記トラックにより包囲されている輸送可能なシステムを使用して、アイテムをコンテナの中に包装する方法であって、前記システムは、基部および前記基部から延びる少なくとも1つの側壁を有するアイテムトートと、コンベヤーと、分配カートであって、前記コンベヤーより上に位置しており、前記分配カートが前記トラックの外部に位置している間に前記アイテムを前記分配カートに積み込むために、前記トラックから取り外し可能である、分配カートと、コンテナシュートと、を含む、方法において、
前記アイテムを前記アイテムトート内に配するステップと、
前記配するステップの後、前記アイテムトートを、前記分配カートが配された前記トラック内部のエリアから前記コンテナシュートに輸送するステップと、
前記輸送するステップの後、前記アイテムを前記アイテムトートから前記コンテナの中に移動させるステップと、
を含む、方法。
【0038】
(11) 実施態様10に記載の方法において、
前記コンテナは、基部と、前記基部から延びる少なくとも1つの側壁を有し、前記アイテムトートの前記基部は、第1の平面を画定する底面を有し、前記コンベヤーは、第2の平面を画定する主要部分を有する上面と、作動可能部分と、を有し、前記コンテナシュートは、前記コンベヤーの近くの上方部分と下方部分との間に延びる表面を有し、前記コンテナシュートの前記表面は、第3の平面を画定し、
前記移動させるステップは、前記第1の平面が前記第2の平面と同一平面上にある第1の位置から、前記第1の平面が前記第2の平面に対して第1の角度にある第2の位置まで、前記アイテムトートを傾斜させるステップをさらに含み、前記傾斜させるステップにより、前記アイテムは前記トートから前記コンテナまで移動し、前記コンテナは、前記コンテナシュート上に配され、前記コンテナシュートは、前記第2の平面に対して第2の角度で配され、前記第1の角度は、前記第2の角度の10°以内である、方法。
(12) 実施態様11に記載の方法において、
前記システムは、前記コンテナシュートの前記下方部分の近くに配されたシェルフをさらに含み、
前記方法は、前記シェルフが前記コンテナの前記基部を支持する第1の位置と、前記コンテナが前記シェルフから解放される第2の位置との間で、前記コンテナシュートに対して前記シェルフを作動させるステップをさらに含む、方法。
(13) 実施態様10に記載の方法において、
前記配するステップは、前記アイテムを前記トート内に落下させる複数のステップを含み、前記アイテムは、第1の重量を有する第1のアイテムと、第2の重量を有する第2のアイテムと、のそれぞれを含み、前記第1の重量は、前記第2の重量より重く、前記第1のアイテムを前記トート内に落下させるステップは、前記第2のアイテムを前記トート内に落下させるステップより前に行われる、方法。
(14) 実施態様13に記載の方法において、
前記アイテムトートは、第1の平面を画定する内面をさらに含み、前記第1の平面は、前記アイテムトートの前記底面により画定された第2の平面に対して、角度をなして配され、前記角度は0〜10°であり、前記第1のアイテムを落下させるステップの結果として、前記第1のアイテムは前記内面上の低点に向かって転がる、方法。
(15) 実施態様14に記載の方法において、
前記転がることは、前記第1のアイテムを、前記内面と前記少なくとも1つの側壁との間に配されたリップを越えて転がすことを含み、前記第2のアイテムを落下させるステップは、前記第2のアイテムを前記内面上に落下させることを含む、方法。
【0039】
(16) 実施態様15に記載の方法において、
開口部を形成するように前記アイテムトートのドアを作動させるステップをさらに含み、前記作動させるステップは、前記移動させるステップより前、またはその間に始まる、方法。
(17) アイテムをコンテナの中に包装するための輸送可能なシステムであって、前記コンテナは、基部および前記基部から延びる少なくとも1つの側壁を有し、前記システムは、トラックに載せられ、前記トラックにより包囲されている、システムにおいて、
コンテナ形成具であって、
一対のだぼであって、各だぼは、前記だぼに対して半径方向に延びるタブを有する、一対のだぼ、
形成中に真空力を前記コンテナに加えるように構成された真空アーム、および、
前記真空アームに装着されたリニアアクチュエータであって、形成中に前記コンテナの一部に対して前記真空アームを動かすように構成されている、リニアアクチュエータ、
を含む、コンテナ形成具と、
基部および前記基部から延びる少なくとも1つの側壁を有するアイテムトートであって、前記基部は、前記少なくとも1つの側壁に対して作動可能であるドアを含む、アイテムトートと、
前記トラック内で前記アイテムトートを輸送するように構成されたコンベヤーであって、前記コンベヤーは、凹部を画定し、前記凹部は、前記ドアと組み合わせられて、前記アイテムトートから前記コンテナ形成具までの経路を形成するように構成され、前記アイテムは、前記コンテナが形成された後で前記コンテナ内に配され得る、コンベヤーと、
を含む、輸送可能なシステム。
(18) 実施態様17に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記アイテムトートの前記基部は、0〜10°の角度で互いに対して角度を付けられた、内面および外面を備える、輸送可能なシステム。
(19) 実施態様18に記載の輸送可能なシステムにおいて、
前記アイテムトートの前記内面は、リップを画定する、輸送可能なシステム。
【図面の簡単な説明】
【0040】
【
図1】トラックに載せられトラックにより包囲された、アイテムを包装するための輸送可能なシステムの表示の概略図である。
【
図2】
図1に示すトラックに載せられた輸送可能なシステムの概略表示である。
【
図3】一部が切り取られている、
図2に示す輸送可能なシステムの概略表示である。
【
図4】本開示の一態様による、
図2および
図3に示す輸送可能なシステムの一部の概略表示であり、
図4に示す部分は、アイテムトートおよびコンベヤーを描いている。
【
図5】
図4に示すアイテムトートおよびコンベヤーの概略表示である。
【
図6】
図4および
図5に示すアイテムトートの概略表示である。
【
図7】アイテムトート、コンベヤー、コンテナ形成具を描く、
図5および
図6に示す輸送可能なシステムの一部の概略表示である。
【
図8A】コンテナ形成具およびコンテナシュートを描く、
図5〜
図7に示す輸送可能なシステムの一部の概略表示である。
【
図8B】コンテナ形成具、コンテナシュート、およびコンテナトートを描く、
図5〜
図8Aに示す輸送可能なシステムの一部の概略表示である。
【
図9】コンテナ形成具、コンテナシュート、およびコンテナトートを描く、
図5〜
図7に示す輸送可能なシステムの一部の概略表示である。
【
図10】本開示の別の態様による、
図2および
図3に示す輸送可能なシステムの一部の概略表示であり、
図10に示す部分は、コンテナ形成具、アイテムトート、およびコンベヤーを描いている。
【
図11】アイテムトートおよびコンベヤーを描く、
図10に示す輸送可能なシステムの一部の概略表示である。
【
図13】本開示の別の態様によるコンテナの概略表示である。