【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の目的は、上述の諸問題に対処することにある。
【0006】
上述の諸問題に対処するために、本開示は計算機式断層写真法(CT)方法を提案し、この方法は、放射線源から撮像されるべき被検体へ向けて表示視野(DFOV)の範囲内でビームを投射するステップと、検出器において、投影データを収集するために、投射されたビームを受光するステップと、投影において、被検体がDFOVを超えているようなトランケーションが生じているか否かを決定するステップと、トランケーションが生じている場合に、投影のトランケートされた位置を記録するステップとを含んでいる。
【0007】
一実施形態によれば、本開示の方法はさらに、一連の角度において投射を放出するように被検体を中心として放射線源及び検出器を回転させるステップと、投影が、角度の各々において、トランケートされているか否かを決定するステップと、トランケーションが生じている場合に、トランケートされた位置を記録するステップとを含んでいる。
【0008】
一実施形態によれば、本開示の方法はさらに、一連の角度において投射を放出するように被検体を中心として放射線源及び検出器を回転させるステップと、投影が、一定の角度範囲内の各々の角度において、トランケートされているか否かを決定するステップと、トランケーションが生じている場合に、トランケートされた位置を記録するステップとを含んでいる。
【0009】
一実施形態によれば、本開示の方法はさらに、投影データに基づいて画像を再構成するステップと、再構成画像にトランケートされた位置をマークするステップとを含んでいる。
【0010】
一実施形態によれば、再構成画像は、トランケートされた位置が視覚表現によってマークされている状態でユーザ・インタフェイス(UI)に表示される。
【0011】
一実施形態によれば、トランケートされた位置は、ファン形状投射範囲の境界線と走査FOVとの接点として記録される。
【0012】
一実施形態によれば、本開示の方法はさらに、トランケーションが生じていた場合に、オフ・センタ再構成に用いられる投影データがトランケーションによって影響されているか否かを決定するステップと、影響されている場合に、オフ・センタ再構成のために影響された点を記録するステップとを含んでいる。
【0013】
一実施形態によれば、本開示の方法はさらに、一連の角度において投射を放出するように放射線源及び検出器を回転させるステップと、各々の角度において、オフ・センタ再構成に用いられる投影データがトランケーションによって影響されているか否かを決定するステップと、影響されている場合に、オフ・センタ再構成のために影響された点を記録するステップとを含んでいる。
【0014】
一実施形態によれば、本開示の方法はさらに、一連の角度において投射を放出するように放射線源及び検出器を回転させるステップと、一定の角度範囲の各々の角度において、オフ・センタ再構成に用いられる投影データがトランケーションによって影響されているか否かを決定するステップと、影響されている場合に、オフ・センタ再構成のために影響された点を記録するステップとを含んでいる。
【0015】
一実施形態によれば、オフ・センタ再構成に用いられる投影データがトランケーションによって影響されているか否かを決定する上述のステップは、トランケーションによって影響された影響範囲を算出し、オフ・センタ再構成のためのDFOV範囲DFOV
offを算出し、DFOV
offと算出された影響範囲とが重なっているか否かを決定することを含んでいる。
【0016】
一実施形態によれば、算出される影響範囲は、対応する検出器チャネルの数によって表わされる。
【0017】
一実施形態によれば、影響範囲は、ヘリカル・スキャン・モードでは、データ補間を考慮することにより算出される。
【0018】
一実施形態によれば、算出されるDFOV
offは、対応する検出器チャネルの数によって表わされる。
【0019】
一実施形態によれば、影響された点は、オフ・センタ再構成DFOVと、対応するファン形状投射範囲の境界線との接点として記録される。
【0020】
一実施形態によれば、本開示の方法はさらに、オフ・センタ再構成を実行するステップと、オフ・センタ再構成画像の影響された点にマークを提供するステップとを含んでいる。
【0021】
一実施形態によれば、オフ・センタ再構成画像は、影響された点が視覚表現によってマークされている状態でユーザ・インタフェイスに表示される。
【0022】
また、本開示には計算機式断層写真法(CT)システムが開示され、このシステムは、撮像されるべき被検体へ向けて表示視野(DFOV)の範囲内でビームを投射する放射線源と、投影データを収集するために、投射されたビームを受光する検出器と、放射線源及び検出器に結合されており、投影において、被検体がDFOVを超えているようなトランケーションが生じているか否かを決定し、トランケーションが生じている場合に、投影のトランケートされた位置を記録するように構成されているコンピュータとを含んでいる。
【0023】
一実施形態によれば、放射線源及び検出器は、一連の角度において投射を放出するように被検体を中心として回転させられる。コンピュータはさらに、投影が、角度の各々において、トランケートされているか否かを決定し、トランケーションが生じている場合に、トランケートされた位置を記録するように構成されている。
【0024】
一実施形態によれば、放射線源及び検出器は、一連の角度において投射を放出するように被検体を中心として回転させられる。コンピュータはさらに、投影が、一定の角度範囲内の各々の角度において、トランケートされているか否かを決定し、トランケーションが生じている場合に、トランケートされた位置を記録するように構成されている。
【0025】
一実施形態によれば、コンピュータはさらに、投影データに基づいて画像を再構成し、再構成画像にトランケートされた位置をマークするように構成されている。
【0026】
一実施形態によれば、CTシステムはさらに、トランケートされた位置が視覚表現によってマークされている状態で再構成画像を表示するように構成されているユーザ・インタフェイス(UI)を含んでいる。
【0027】
一実施形態によれば、コンピュータは、トランケートされた位置を、ファン形状投射範囲の境界線と走査FOVとの接点として記録するように構成されている。
【0028】
一実施形態によれば、コンピュータはさらに、トランケーションが生じていた場合に、オフ・センタ再構成に用いられる投影データがトランケーションによって影響されているか否かを決定し、影響されている場合に、オフ・センタ再構成のために影響された点を記録するように構成されている。
【0029】
一実施形態によれば、放射線源及び検出器は、一連の角度において投射を放出するように被検体を中心として回転させられ、コンピュータはさらに、各々の角度において、オフ・センタ再構成に用いられる投影データがトランケーションによって影響されているか否かを決定し、影響されている場合に、オフ・センタ再構成のために影響された点を記録するように構成されている。
【0030】
一実施形態によれば、放射線源及び検出器は、一連の角度において投射を放出するように被検体を中心として回転させられ、コンピュータはさらに、一定の角度範囲内の各々の角度において、オフ・センタ再構成に用いられる投影データがトランケーションによって影響されているか否かを決定し、影響されている場合に、オフ・センタ再構成のために影響された点を記録するように構成されている。
【0031】
一実施形態によれば、コンピュータはさらに、オフ・センタ再構成に用いられる投影データがトランケーションによって影響されているか否かを決定するために、トランケーションによって影響された影響範囲を算出し、オフ・センタ再構成のためのDFOV範囲DFOV
offを算出し、DFOV
offと算出された影響範囲とが重なっているか否かを決定するように構成されている。
【0032】
一実施形態によれば、算出されるDFOV
offは、対応する検出器チャネルの数によって表わされる。
【0033】
一実施形態によれば、コンピュータはさらに、影響された点を、オフ・センタ再構成DFOVと、対応するファン形状投射範囲の境界線との接点として記録するように構成されている。
【0034】
一実施形態によれば、コンピュータはさらに、オフ・センタ再構成を実行し、オフ・センタ再構成画像の影響された点にマークを提供するように構成されている。
【0035】
一実施形態によれば、CTシステムはさらに、影響された点が視覚表現によってマークされている状態でオフ・センタ再構成画像を表示するユーザ・インタフェイス(UI)を含んでいる。
【0036】
従来の技術と比較すると、本開示において提案されるCT方法は、CT投影のトランケーションの発生を検出し、トランケートされた位置を記録して、利用者がトランケートされた位置の知見を有し、画像のトランケートされた領域を診断のために適用することを回避するようにして、これにより診断の精度を高める。
【0037】
加えて、本開示のCT方法は、トランケートされた位置の視覚化された手がかりをユーザ・インタフェイスに提供し、何れの領域(1又は複数)がトランケートされており、従って診断に用いることができないかを利用者が決定することを容易にする。従って、このCT方法は利用者にとってさらに満足度が高い。
【0038】
さらに、投影データを得るためにCT投影を行なっている間に、本開示の方法は、トランケーションの発生を自動的に検出し、トランケートされた位置を記録して、利用者がトランケートされた位置の指標を直接且つ簡便に得ることを可能にする。
【0039】
さらに、CT投影を行なっている間にトランケートされた位置の自動記録を行なうため、本開示のCT方法は、利用者が付加的な手動計算又は操作を行なう必要がないようにトランケーションの指標をさらに簡便に提供して、全ワークフローをさらにパーソナライズする。
【0040】
上述の利益を提供しつつ、本開示のCT方法は画像アーティファクトを全く生じない。
【0041】
トランケートされた位置が記録されるので、利用者は、トランケートされた位置をユーザ・インタフェイスに表示させるか否かを選択することができ、さらに満足度の高い方式を提供する。
【0042】
本開示のさらに他の利点及び利益は、以下の詳細な説明から明らかとなろう。