【実施例1】
【0010】
図1(a)および
図1(b)は、実施例1に係る通信システム400の概略図である。通信システム400は、スレーブ装置100、マスタ装置200a、携帯端末200b、サーバ300などが、電波等を用いた無線方式で通信を行う構成を有する。本実施例においては、
図1(a)で例示するように、スレーブ装置100は、受信相手を選ばないブロードキャスト送信を行う。例えば、マスタ装置200aおよび携帯端末200bがスレーブ装置100から信号を受信する。一例として、マスタ装置200aおよび携帯端末200bから信号を受信できる範囲は、10m程度である。
図1(b)で例示するように、携帯端末200bは、スレーブ装置100から受信した信号に応じて、サーバ300に信号を送信する。
【0011】
スレーブ装置100は、ウェアラブルデバイス、ビーコンなどの携帯型の送信装置であり、移動体に装着されている。本実施例においては、一例として子供に装着されている。マスタ装置200aは、携帯電話などの携帯型の通信装置であり、本実施例においては、一例として当該子供の保護者が携帯している。携帯端末200bは、携帯電話などの携帯型の通信装置であり、本実施例においては、一例として複数の従業員のそれぞれが携帯している。本実施例においては、携帯型とは、特定の場所に固定されておらず、可搬であることを意味する。
【0012】
図2は、スレーブ装置100の機器構成を表すブロック図である。スレーブ装置100は、一例として、電源10、センサ部20、通信部30、発光部40、報知部50、記憶部60、コントローラ70などを備える。センサ部20は、一例として、加速度センサ21、照度センサ22、地磁気センサ23、温度センサ24、気圧センサ25などを備える。
【0013】
電源10は、一次電池、二次電池などであり、各部に電力を供給する。センサ部20の各センサは、スレーブ装置100に関わる情報を検出するセンサである。加速度センサ21は、スレーブ装置100にかかる加速度に応じた信号をコントローラ70に出力する。照度センサ22は、スレーブ装置100の周囲の照度に応じた信号をコントローラ70に出力する。地磁気センサ23は、スレーブ装置100の位置における地磁気に応じた信号をコントローラ70に出力する。温度センサ24は、スレーブ装置100の周囲の温度に応じた信号をコントローラ70に出力する。気圧センサ25は、スレーブ装置100の周囲の気圧に応じた信号をコントローラ70に出力する。
【0014】
通信部30は、例えばアンテナなどを備えた装置であり、コントローラ70の指示に従って、各スレーブ装置に固有のスレーブID、センサ部20の各センサの出力信号に応じた検出結果などを所定の周期で送信する。当該周期は可変である。また、通信部30は、マスタ装置200aから信号を受信し、コントローラ70に出力してもよい。例えば、通信部30は、Bluetooth(登録商標)の通信方式を採用している。
【0015】
発光部40は、例えばLEDなどであり、コントローラ70からの指示に従って発光する。報知部50は、例えばブザーなどであり、コントローラ70からの指示に従って警報を発する。記憶部60は、FRAM(登録商標)(Ferroelectric Random Access Memory)などである。記憶部60は、センサ部20の各センサの出力信号に応じた検出結果を記憶する。
【0016】
図3(a)は、マスタ装置200aの全体構成を例示する図である。
図3(a)で例示するように、マスタ装置200aは、コントローラ110a、通信部120a、表示部130aなどを備える。通信部120aは、例えばアンテナなどを備えた装置であり、スレーブ装置100およびサーバ300から信号を受信する。また、通信部120aは、コントローラ110aの指示に従って、信号を送信する。例えば、通信部120aは、Bluetooth(登録商標)の通信方式を採用している。表示部130aは、液晶ディスプレイなどの表示装置などである。
【0017】
図3(b)は、コントローラ110aのハードウェア構成を例示するブロック図である。
図3(b)で例示するように、コントローラ110aは、CPU201a、RAM202a、記憶装置203a、インタフェース204aなどを備える。これらの機器は、バスなどによって接続されている。CPU(Central Processing Unit)201aは、1以上のコアを含む中央演算処理装置である。RAM(Random Access Memory)202aは、CPU201aが実行するプログラム、CPU201aが処理するデータなどを一時的に記憶する揮発性メモリである。記憶装置203aは、不揮発性記憶装置である。記憶装置203aとして、例えば、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリなどのソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、ハードディスクドライブに駆動されるハードディスクなどを用いることができる。記憶装置203aは、マスタ装置用のプログラムを記憶している。CPU201aが記憶装置203aに記憶されているプログラムを実行することによって、
図3(c)で例示するように、検出部111a、判定部112aおよび制御部113aが実現される。
【0018】
図4(a)は、携帯端末200bの全体構成を例示する図である。
図4(a)で例示するように、携帯端末200bは、コントローラ110b、通信部120b、表示部130bなどを備える。通信部120bは、例えばアンテナなどを備えた装置であり、スレーブ装置100およびサーバ300から信号を受信する。また、通信部120bは、コントローラ110bの指示に従って、信号を送信する。例えば、通信部120bは、Bluetooth(登録商標)の通信方式を採用している。表示部130bは、液晶ディスプレイなどの表示装置などである。
【0019】
図4(b)は、コントローラ110bのハードウェア構成を例示するブロック図である。
図4(b)で例示するように、コントローラ110bは、CPU201b、RAM202b、記憶装置203b、インタフェース204bなどを備える。これらの機器は、バスなどによって接続されている。CPU201bは、1以上のコアを含む中央演算処理装置である。RAM202bは、CPU201bが実行するプログラム、CPU201bが処理するデータなどを一時的に記憶する揮発性メモリである。記憶装置203bは、不揮発性記憶装置である。記憶装置203bとして、例えば、ROM、フラッシュメモリなどのソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、ハードディスクドライブに駆動されるハードディスクなどを用いることができる。記憶装置203bは、携帯端末用のプログラムを記憶している。CPU201bが記憶装置203bに記憶されているプログラムを実行することによって、
図4(c)で例示するように、検出部111b、データベース112b、および制御部113bが実現される。
【0020】
図5(a)は、サーバ300の全体構成を例示する図である。
図5(a)で例示するように、サーバ300は、1以上のアンテナ301に有線で接続されている。それにより、サーバ300は、マスタ装置200aおよび携帯端末200bとの間で電波を用いた無線方式により信号を送受信する。例えば、サーバ300は、Bluetooth(登録商標)の通信方式を採用している。
【0021】
図5(b)は、サーバ300のハードウェア構成を例示するブロック図である。
図5(b)で例示するように、サーバ300は、CPU311、RAM312、記憶装置313、インタフェース314などを備える。これらの機器は、バスなどによって接続されている。CPU311は、1以上のコアを含む中央演算処理装置である。RAM312は、CPU311が実行するプログラム、CPU311が処理するデータなどを一時的に記憶する揮発性メモリである。記憶装置313は、不揮発性記憶装置である。記憶装置313として、例えば、ROM、フラッシュメモリなどのソリッド・ステート・ドライブ(SSD)、ハードディスクドライブに駆動されるハードディスクなどを用いることができる。記憶装置313は、サーバ用のプログラムを記憶している。CPU311が記憶装置313に記憶されているプログラムを実行することによって、
図5(c)で例示するように、情報提供処理部321、情報収集処理部322、擦違い履歴データベース323、従業員データベース324などが実現される。
【0022】
以下、
図6〜
図9(b)を参照しつつ、スレーブ装置100、マスタ装置200a、携帯端末200b、およびサーバ300の動作の概略について説明する。なお、
図6は、スレーブ装置100、マスタ装置200a、携帯端末200b、およびサーバ300の間で送受信される信号の流れを表す図である。
図7(a)は、スレーブ装置100が実行するフローチャートの一例である。
図7(b)は、マスタ装置200aが実行するフローチャートの一例である。
図8は、携帯端末200bが実行するフローチャートの一例である。
図9(a)および
図9(b)は、サーバ300が実行するフローチャートの一例である。
【0023】
図7(a)で例示するように、コントローラ70は、通信部30に、各スレーブ装置に固有のスレーブIDを含む信号についてブロードキャスト送信を行わせる(ステップS1)。次に、コントローラ70は、処理が終了したか否かを判定する(ステップS2)。ステップS2で「No」と判定された場合、コントローラ70は、一定周期待機する(ステップS3)。その後、ステップS1が再度実行される。ステップS2で「Yes」と判定された場合、コントローラ70は、フローチャートの実行を終了する。
図7(a)のフローチャートの実行により、スレーブ装置100は、一定の周期で、スレーブIDを含む信号についてブロードキャスト送信する。
【0024】
次に、
図7(b)で例示するように、検出部111aは、通信部120aを介して、マスタ装置200aに予め設定されているスレーブIDと一致するスレーブIDを有する信号をブロードキャスト受信する(ステップS11)。次に、判定部112aは、スレーブ装置100からの受信が一定時間できなくなったか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、判定部112aは、スレーブ装置100から受信した信号の電波強度(以下、受信電波強度と称する)を検出し、一定時間にわたって、受信電波強度がしきい値未満であるかを判定する。これにより、スレーブ装置100とマスタ装置200aとの距離が大きくなったか否かを判定することができる。例えば、スレーブ装置100が装着されている子供が迷子になっているか否かを判定することができる。
【0025】
ステップS12で「No」と判定された場合、ステップS11が再度実行される。ステップS12で「Yes」と判定された場合、制御部113aは、通信部120aに、スレーブ装置100の位置検知を依頼する信号を送信させる(ステップS13)。当該信号には、位置検知の対象のスレーブ装置100のスレーブID、検出部111aが取得したマスタ装置200aの位置、などが含まれる。これにより、送信したスレーブIDに対応するスレーブ装置100の位置検知が実行される。詳細は後述する。
【0026】
次に、検出部111aは、サーバ300からの返信を待つ(ステップS14)。サーバ300からの返信には、位置検知の対象のスレーブ装置100の位置を特定する情報が含まれる。検出部111aがサーバ300からの返信を受信した場合(ステップS15)、制御部113aは、受信データを表示装置204に表示させる(ステップS16)。本実施例においては、受信データは、サーバ300が作成した地図である。それにより、保護者は、スレーブ装置100が装着された子供の位置を把握することができる。
【0027】
携帯端末200bは、マスタ装置200aからの位置検知の依頼の有無にかかわらず、
図8のフローチャートを実行する。
図8で例示するように、検出部111bは、スレーブ装置100からのブロードキャスト送信信号を受信するまで待機する(ステップS21)。この場合のスレーブ装置100は、特定のスレーブ装置ではない。携帯端末200bといずれかのスレーブ装置100との距離が短くなると(擦違うと)、検出部111bは、通信部120bを介して、スレーブ装置100からのブロードキャスト送信信号を受信する(ステップS22)。検出部111bは、当該信号からスレーブIDを取得する。制御部113bは、当該スレーブIDをデータベース112bの送信データにセットする(ステップS23)。
【0028】
次に、検出部111bは、時刻情報として現時刻を取得する。制御部113bは、当該現時刻を送信データにセットする(ステップS24)。次に、検出部111bは、位置情報として、自身の位置の取得を試みる(ステップS25)。位置の取得には、屋外ではGPSなどの位置情報を利用することができ、屋内ではWiFi、UWB、超音波などを用いることができる。次に、検出部111bは、位置の取得ができたか否かを判定する(ステップS26)。
【0029】
ステップS26で「Yes」と判定された場合、制御部113bは、当該位置を送信データにセットする(ステップS27)。ステップS26で「No」と判定された場合、制御部113bは、位置の取得ができなかった旨を送信データにセットする(ステップS29)。ステップS27またはステップS29の実行後、制御部113bは、自身に関連付けられた従業員ID(携帯端末200bを携帯する従業員に固有のID)を送信データにセットする(ステップS28)。
【0030】
次に、制御部113bは、通信部120bを制御し、セットされた送信データをサーバ300に送信する(ステップS30)。次に、制御部113bは、処理が終了したか否かを判定する(ステップS31)。ステップS31で「No」と判定された場合、ステップS21から再度実行される。ステップS31で「Yes」と判定された場合、フローチャートの実行が終了する。このように、携帯端末200bは、マスタ装置200aからの位置検知の依頼の有無にかかわらず、いずれかのスレーブ装置100からブロードキャスト送信信号を受信した場合には、送信データを擦違い情報として送信する。すなわち、子供と従業員とが擦違うたびに擦違い情報が送信されることになる。
【0031】
サーバ300は、マスタ装置200aからの位置検知の依頼の有無にかかわらず、
図9(a)のフローチャートを実行する。
図9(a)で例示するように、情報収集処理部322は、いずれかの携帯端末200bから擦違い情報を受信するまで待機する(ステップS41)。この場合、情報収集処理部322は、いずれかの携帯端末200bから擦違い情報が送信されると、擦違い情報を受信する(ステップS42)。情報収集処理部322は、擦違い情報から従業員IDを取得し、従業員データベース324から当該従業員IDに対応する従業員の就業エリアなどを取得する(ステップS43)。
【0032】
次に、情報収集処理部322は、スレーブ装置100のスレーブID、時刻情報、従業員ID、位置情報、および就業エリアを擦違い履歴データベース323に格納する(ステップS44)。次に、情報収集処理部322は、処理が終了したか否かを判定する(ステップS45)。ステップS45で「Yes」と判定された場合、フローチャートの実行が終了する。ステップS45で「No」と判定された場合、ステップS41から再度実行される。このように、サーバ300は、マスタ装置200aからの位置検知の依頼の有無にかかわらず、携帯端末200bとスレーブ装置100との距離が短くなるたびに、擦違い履歴データベース323に擦違い情報を格納する。
【0033】
図9(b)のフローチャートは、マスタ装置200aからの位置検知の依頼が有った場合に実行されるフローチャートである。
図9(b)で例示するように、情報提供処理部321は、アンテナ301がマスタ装置200aから位置検知の依頼を受信するまで待機する(ステップS51)。マスタ装置200aが位置検知の依頼を送信すると、アンテナ301は、マスタ装置200aから位置検知の依頼を受信する(ステップS52)。なお、位置検知の依頼には、マスタ装置200aの位置情報も含まれる。
【0034】
次に、情報提供処理部321は、位置検知の対象のスレーブ装置100のスレーブIDに対応する擦違い履歴を擦違い履歴データベース323から取得する(ステップS53)。これにより、情報提供処理部321は、位置検知の対象のスレーブ装置100の位置の履歴を取得することができる。次に、情報提供処理部321は、マスタ装置200aの位置情報と、ステップS53で取得した擦違い履歴(時系列の履歴)とを表す地図を作成する(ステップS54)。次に、情報提供処理部321は、作成した地図を、位置を特定する情報と時刻情報とを関連付けた情報として、アンテナ301を介してマスタ装置200aに送信する(ステップS55)。次に、情報提供処理部321は、処理が終了したか否かを判定する(ステップS56)。ステップS56で「Yes」と判定された場合、フローチャートの実行が終了する。ステップS56で「No」と判定された場合、ステップS51から再度実行される。
【0035】
図10は、スレーブ装置100の移動に伴う信号の送受信について説明する図である。
図10で例示するように、スレーブ装置100は、マスタ装置200aとの距離に関わらず、周期的にブロードキャスト送信を行う。マスタ装置200aを携帯する保護者とスレーブ装置100が装着された子供とが離れずに移動する場合には、スレーブ装置100とマスタ装置200aとが近いため、マスタ装置200aは、スレーブ装置100の位置検知を依頼しない。(1)で例示するように、マスタ装置200aによる位置検知が依頼されていない状態でも、携帯端末200bは、スレーブ装置100からの信号を検出すると、擦違い情報を送信する。サーバ300は、携帯端末200bから送信された擦違い情報を受信し、擦違い履歴データベース323に格納する。
【0036】
スレーブ装置100がマスタ装置200aから離れると、マスタ装置200aがスレーブ装置100から受信する電波強度が小さくなる。この場合、(2)で例示するように、マスタ装置200aは、自身の位置とともに、スレーブ装置100の位置検知の依頼を送信する。サーバ300は、位置検知の依頼を受信すると、マスタ装置200aの位置と、当該位置検知に係るスレーブIDの擦違い情報とから地図を作成し、(3)で例示するように、マスタ装置200aに送信する。それにより、マスタ装置200aを携帯する保護者は、スレーブ装置100の位置を把握することができる。
【0037】
図11(a)は、従業員データベース324の一例である。
図11(a)で例示するように、従業員IDと関連付けて、氏名、就業エリア、職務などが格納されている。したがって、従業員IDから就業エリアを取得することができる。
図11(b)は、擦違い履歴データベース323の一例である。
図11(b)で例示するように、スレーブIDと関連付けて、擦違いの時刻、擦違った従業員のID、当該従業員の就業エリア、携帯端末200bの位置情報などが格納されている。擦違いの時刻は、携帯端末200bがスレーブ装置100から信号を受信した際に取得された時刻である。したがって、位置検知の依頼に含まれるスレーブ装置100のスレーブIDから、位置情報および時刻情報を取得することができる。なお、就業エリアは、従業員の位置情報としても機能する。したがって、就業エリアを携帯端末200bの位置情報として用いることもできる。
【0038】
図12は、マスタ装置200aの表示装置204が表示する地図の例である。
図12で例示するように、表示装置204は、スレーブ装置100の位置の履歴を表示する。たとえば、10時35分および10時39分の時点では、スレーブ装置100が装着された子供は同じ就業エリアに位置し、10時47分の時点では、他の就業エリアに位置している。このように、現時点での子供の位置を把握できるとともに、子供の移動の履歴を把握することもできる。
【0039】
本実施例によれば、携帯端末200bを用いてスレーブ装置100の位置検知を行うことができる。携帯端末200bは、携帯型の通信装置であるため、設置場所の制約を受けにくい。スレーブ装置100と携帯端末200bとの距離が小さくなった場合に(擦違った場合に)擦違い情報が自動でサーバ300に送信されるため、スレーブ装置100の位置の時系列の履歴をサーバ300に格納することができる。スレーブ装置100の位置を特定する情報がマスタ装置200aに送信されることから、マスタ装置200aの携帯者は、施設関係者に知らせなくてもスレーブ装置100の位置を探すことができる。また、スレーブ装置100とマスタ装置200aとの距離が大きくなった場合に自動で位置検知の依頼が行われるため、マスタ装置200aを携帯する保護者が迷子に気が付かなくても位置検知が自動で行われる。
【実施例2】
【0040】
実施例1では、サーバ300は、位置検知の依頼の有無にかかわらずスレーブ装置100と携帯端末200bとの擦違い情報を格納していたが、それに限られない。例えば、サーバ300は、位置検知の依頼の対象のスレーブ装置100の擦違い情報だけを格納してもよい。実施例2では、位置検知の依頼の対象のスレーブ装置100の擦違い情報だけを格納する例について説明する。装置構成については、実施例1と同じである。また、スレーブ装置100およびマスタ装置200aの動作は実施例1と同様である。例えば、スレーブ装置100およびマスタ装置200aは、実施例1と同様のフローチャートを実行する。
【0041】
図13は、携帯端末200bによって実行されるフローチャートの一例である。
図13で例示するように、検出部111bは、スレーブ装置100からのブロードキャスト送信信号を受信するまで待機する(ステップS61)。この場合のスレーブ装置100は、特定のスレーブ装置ではない。携帯端末200bといずれかのスレーブ装置100との距離が短くなると(擦違うと)、検出部111bは、通信部120bを介して、スレーブ装置100からのブロードキャスト送信信号を受信する(ステップS62)。検出部111bは、当該信号からスレーブIDを取得する。制御部113bは、当該スレーブIDが、サーバ300から指定されたスレーブIDであるか否かを判定する(ステップS63)。サーバ300から指定されたスレーブIDは、後述する
図14のステップS83で配信されたスレーブIDである。
【0042】
ステップS63で「No」と判定された場合、ステップS61が再度実行される。ステップS63で「Yes」と判定された場合、制御部113bは、当該スレーブIDを送信データにセットする(ステップS64)。残りのステップS65〜ステップS72については、
図8のステップS24〜ステップS31と同じである。このように、本実施例においては、携帯端末200bは、マスタ装置200aから依頼された位置検知に係るスレーブIDの擦違い情報だけをサーバ300に送信する。
【0043】
サーバ300の情報収集処理部322は、
図9(a)と同様のフローチャートを実行する。携帯端末200bからは、依頼された位置検知に係るスレーブIDの擦違い情報だけが送信されるため、サーバ300は、依頼検知に係るスレーブIDに対応するスレーブ装置の擦違い情報だけを格納する。
【0044】
図14は、サーバ300の情報提供処理部321によって実行されるフローチャートの一例である。
図14で例示するように、情報提供処理部321は、アンテナ301がマスタ装置200aから位置検知の依頼を受信するまで待機する(ステップS81)。マスタ装置200aとスレーブ装置100との距離が大きくなると、アンテナ301は、マスタ装置200aから位置検知の依頼を受信する(ステップS82)。
【0045】
次に、情報提供処理部321は、依頼された位置検知の対象のスレーブ装置100のIDを、アンテナ301を介して全ての携帯端末200bに送信する(ステップS83)。次に、情報提供処理部321は、一定周期待機する(ステップS84)。次に、情報提供処理部321は、位置検知の対象のスレーブ装置100のIDに対応する履歴を擦違い履歴データベース323から取得する(ステップS85)。次に、情報提供処理部321は、対象の履歴があったか否かを判定する(ステップS86)。ステップS86で「No」と判定された場合、ステップS84から再度実行される。
【0046】
ステップS86で「Yes」と判定された場合、情報提供処理部321は、ステップS85で取得した履歴を表す地図を作成する(ステップS87)。次に、情報提供処理部321は、作成した地図を、位置を特定する情報として、アンテナ301を介してマスタ装置200aに送信する(ステップS88)。次に、情報提供処理部321は、処理が終了したか否かを判定する(ステップS89)。ステップS89で「Yes」と判定された場合、フローチャートの実行が終了する。ステップS89で「No」と判定された場合、ステップS81から再度実行される。
【0047】
図15は、スレーブ装置100の移動に伴う信号の送受信について説明する図である。
図15で例示するように、スレーブ装置100は、マスタ装置200aとの距離に関わらず、周期的にブロードキャスト送信を行う。マスタ装置200aを携帯する保護者とスレーブ装置100が装着された子供とが離れずに移動する場合には、スレーブ装置100とマスタ装置200aとが近いため、マスタ装置200aは、スレーブ装置100の位置検知を依頼しない。マスタ装置200aによる位置検知が依頼されていなければ、携帯端末200bは、スレーブ装置100からの信号を検出しても、擦違い情報を送信しない。
【0048】
スレーブ装置100がマスタ装置200aから離れると、マスタ装置200aがスレーブ装置100から受信する電波強度が小さくなる。この場合、(1)で例示するように、マスタ装置200aは、自身の位置とともに、スレーブ装置100の位置検知の依頼を送信する。サーバ300は、位置検知の依頼を受信すると、(2)で例示するように、全従業員の携帯端末200bに、当該位置検知に係るスレーブ装置100のスレーブIDを送信する。
【0049】
各携帯端末200bは、位置検知に係るスレーブIDを受信すると、(3)で例示するように、当該スレーブIDに対応する擦違い情報をサーバ300に送信する。サーバ300は、マスタ装置200aの位置と、当該位置検知に係るスレーブIDの擦違い情報とから地図を作成し、(4)で例示するように、マスタ装置200aに送信する。それにより、マスタ装置200aを携帯する保護者は、スレーブ装置100の位置を把握することができる。
【0050】
図16(a)は、従業員データベース324の一例である。
図16(a)で例示するように、従業員のIDと関連付けて、氏名、就業エリア、職務などが格納されている。したがって、従業員IDから就業エリアを取得することができる。
図16(b)は、擦違い履歴データベース323の一例である。
図16(b)で例示するように、スレーブIDを関連付けて、擦違いの時刻、擦違った従業員のID、当該従業員の就業エリア、携帯端末200bの位置情報などが格納されている。したがって、位置検知の依頼に含まれるスレーブ装置100のスレーブIDから、位置情報および時刻情報を取得することができる。なお、就業エリアは、従業員の位置情報としても機能する。したがって、就業エリアを携帯端末200bの位置情報として用いることもできる。
【0051】
本実施例によれば、サーバ300は位置検知の依頼の対象外のスレーブ装置100の擦違い情報を格納しない。それにより、サーバ300の記憶容量を抑制することができる。
【0052】
なお、上記各例においては、マスタ装置200aは、スレーブ装置100からの距離が大きくなった場合に自動で依頼検知をサーバ300に送信しているが、それに限られない。例えば、マスタ装置200aは、マスタ装置200aを携帯する人物からの入力等に応じて、依頼検知をサーバ300に送信してもよい。例えば、保護者が子供の迷子に気が付いた場合に、マスタ装置200aに位置検知を入力してもよい。
【0053】
上記各例において、スレーブ装置100が送信装置の一例として機能する。携帯端末200bが、送信装置から無線で送信される信号を受信した場合に自身の位置情報を取得し、当該位置情報を無線で送信する携帯型の第1通信装置の一例として機能する。サーバ300が、位置情報を受信して記憶し、送信装置の位置検知の依頼を受信した場合に、位置情報に基づいて送信装置の位置を特定する情報を無線で送信する第2通信装置の一例として機能する。マスタ装置200aが、第2通信装置が送信する位置を特定する情報を受信する第3通信装置の一例として機能する。
【0054】
以上、本発明の実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。