特許第6646951号(P6646951)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6646951
(24)【登録日】2020年1月16日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】農作業機
(51)【国際特許分類】
   A01B 33/12 20060101AFI20200203BHJP
【FI】
   A01B33/12 A
【請求項の数】4
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2015-115514(P2015-115514)
(22)【出願日】2015年6月8日
(65)【公開番号】特開2017-37(P2017-37A)
(43)【公開日】2017年1月5日
【審査請求日】2018年2月8日
(73)【特許権者】
【識別番号】000188009
【氏名又は名称】松山株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100062764
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 襄
(74)【代理人】
【識別番号】100092565
【弁理士】
【氏名又は名称】樺澤 聡
(74)【代理人】
【識別番号】100112449
【弁理士】
【氏名又は名称】山田 哲也
(72)【発明者】
【氏名】池田 俊朗
(72)【発明者】
【氏名】黒田 将仁
(72)【発明者】
【氏名】岩松 淳司
【審査官】 中村 圭伸
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−284106(JP,A)
【文献】 実開昭52−136008(JP,U)
【文献】 実公平05−044199(JP,Y2)
【文献】 実開昭57−046617(JP,U)
【文献】 特開平11−009002(JP,A)
【文献】 特開2013−111000(JP,A)
【文献】 実開昭55−172003(JP,U)
【文献】 米国特許出願公開第2011/0147019(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01B 33/00 − 35/32
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
走行車に連結される機体と、
この機体に設けられ、耕耘作業をする耕耘体と、
この耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、
前記耕耘体の上方部を覆う耕耘カバー体と、
この耕耘カバー体への土付着を防止する弾性板と、
この弾性板の下面を支持する下面支持体とを備え、
前記下面支持体は、前記弾性板に対して位置調整可能となっている農作業機であって、
前記耕耘カバー体は、側板部を有し、
前記下面支持体は、前記弾性板に対する位置調整により、前記側板部と前記弾性板との間の隙間を閉鎖する状態に設定可能である
ことを特徴とする農作業機。
【請求項2】
下面支持体は、左右方向長手状の取付用長孔を有する
ことを特徴とする請求項1記載の農作業機。
【請求項3】
走行車に連結される機体と、
この機体に設けられ、耕耘作業をする耕耘体と、
この耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、
前記耕耘体の上方部を覆う弾性板と、
この弾性板の下面を支持する下面支持体とを備え、
前記下面支持体は、前記弾性板に対して位置調整可能となっている農作業機であって、
前記機体は、側板部を有し、
前記下面支持体は、前記弾性板に対する位置調整により、前記側板部と前記弾性板との間の隙間を閉鎖する閉状態および前記隙間を開口させる開状態に選択的に設定可能である
ことを特徴とする農作業機。
【請求項4】
下面支持体は、左右方向長手状の取付用長孔を有する
ことを特徴とする請求項記載の農作業機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、走行車に連結して使用する農作業機に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来から、例えば耕耘体の上方部を耕耘カバー体(シールドカバー)で覆い、この耕耘カバー体の下側に、耕耘体により耕耘された土が耕耘カバー体へ付着するのを防止する土付着防止用の弾性板を張設する農作業機が知られている(下記特許文献1)。
【0003】
また、そのような土付着防止用の弾性板を備える農作業機としては、例えば図11(a)および(b)に示す構成のものがある。
【0004】
この図11(a)および(b)に示す農作業機は、耕耘体(図示せず)の上方部を覆う耕耘カバー体1と、この耕耘カバー体1への土付着を防止する土付着防止用の弾性板(ゴム板)2と、この弾性板2の下面を定位置で支持する下面支持体(ゴム板受け部材)3とを備えている。
【0005】
耕耘カバー体1は、耕耘体の上方部を覆う耕耘カバー本体部4と、この耕耘カバー本体部4の左右方向両端部に固設された側板部5とを有している。
【0006】
そして、弾性板2を耕耘カバー体1に対して容易に取り付けることができるように、弾性板2の左右方向長さ寸法が、耕耘カバー体1の耕耘カバー本体部4の左右方向長さ寸法よりも少し短くなっており、耕耘カバー体1の側板部5と弾性板2との間には前後方向長手状の隙間6が存在する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開平11−9002号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
このため、上記図11に示す農作業機では、耕耘体にて耕耘された土(耕耘土)が、隙間6から耕耘カバー本体部4の下面と弾性板2の上面との間に入り込み、その結果、例えば作業者による清掃作業が煩雑となり、作業者の負担が大きいという問題がある。また、近年においては、作業者による負担の軽減の要望が強い。
【0009】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、作業者の負担を軽減できる農作業機を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
求項記載の農作業機は、走行車に連結される機体と、この機体に設けられ、耕耘作業をする耕耘体と、この耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、前記耕耘体の上方部を覆う耕耘カバー体と、この耕耘カバー体への土付着を防止する弾性板と、この弾性板の下面を支持する下面支持体とを備え、前記下面支持体は、前記弾性板に対して位置調整可能となっている農作業機であって、前記耕耘カバー体は、側板部を有し、前記下面支持体は、前記弾性板に対する位置調整により、前記側板部と前記弾性板との間の隙間を閉鎖する状態に設定可能であるものである。
【0011】
請求項記載の農作業機は、請求項1記載の農作業機において、下面支持体は、左右方向長手状の取付用長孔を有するものである。
【0012】
求項記載の農作業機は、走行車に連結される機体と、この機体に設けられ、耕耘作業をする耕耘体と、この耕耘体の後方で整地作業をする整地体と、前記耕耘体の上方部を覆う弾性板と、この弾性板の下面を支持する下面支持体とを備え、前記下面支持体は、前記弾性板に対して位置調整可能となっている農作業機であって、前記機体は、側板部を有し、前記下面支持体は、前記弾性板に対する位置調整により、前記側板部と前記弾性板との間の隙間を閉鎖する閉状態および前記隙間を開口させる開状態に選択的に設定可能であるものである。
【0013】
請求項記載の農作業機は、請求項記載の農作業機において、下面支持体は、左右方向長手状の取付用長孔を有するものである。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、下面支持体が弾性板に対して位置調整可能となっているため、作業者の負担を軽減できる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の第1の実施の形態に係る農作業機の平面図である。
図2】同上農作業機の側面図である。
図3】同上農作業機の部分側面図である。
図4】同上農作業機の部分平面図である。
図5】同上農作業機の部分断面図である。
図6】本発明の第2の実施の形態に係る農作業機の平面図である。
図7】同上農作業機の側面図である。
図8】同上農作業機の部分側面図である。
図9】同上農作業機の下面支持体の閉状態を示す図で、(a)が部分平面図で、(b)が部分断面図である。
図10】同上農作業機の下面支持体の開状態を示す図で、(a)が部分平面図で、(b)が部分断面図である。
図11】従来の農作業機を示す図で、(a)が部分平面図で、(b)が部分断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の第1の実施の形態について図1ないし図5を参照して説明する。
【0017】
図中の11は農作業機で、この農作業機11は、例えば走行車であるトラクタ(図示せず)の後部に連結され、そのトラクタの前進走行により圃場(水田や畑等)を進行方向である前方に移動しながら農作業(耕耘整地作業等)をする牽引式のロータリー作業機である。
【0018】
農作業機11は、図示しないトラクタの後部の3点リンク部に脱着可能に連結された機体12を備えている。
【0019】
機体12は、トラクタの3点リンク部に脱着可能に連結された3点連結部13を前側に有している。機体12は、前後方向の入力軸14が前方に向かって突設されたミッションケース15を左右方向中央部に有している。なお、入力軸14は、トラクタのPTO軸にジョイントを介して接続され、PTO軸の回転時に回転してトラクタ側からの動力を農作業機11側へ入力する。
【0020】
ミッションケース15の左右の側面部には、左右方向長手状のフレームパイプ16の内端部がそれぞれ取り付けられている。一方側である左側のフレームパイプ16の外端部である左端部には箱状のチェーンケース(耕耘体支持部)17の上部が取り付けられている。他方側である右側のフレームパイプ16の外端部である右端部には板状のブラケット(耕耘体支持部)18の上部が取り付けられている。
【0021】
そして、これらチェーンケース17の下部およびブラケット18の下部間には、入力軸14側からの動力によって所定の回転方向に回転しながら耕耘作業をする耕耘体(ロータリー)21が架設されている。つまり、機体12には、耕耘作業をする耕耘体21が回転可能に設けられている。
【0022】
耕耘体21は、チェーンケース17およびブラケット18にて回転可能に支持された左右方向の耕耘軸22を有し、この耕耘軸22には耕耘作業をする複数の耕耘爪23が脱着可能に取り付けられている。
【0023】
また、耕耘体21の上方部は、左右方向長手状で板状の例えば金属製の耕耘カバー体25によって覆われている。この耕耘カバー体25は、左右方向に細長い薄板状で平面視矩形状をなす耕耘カバー本体部26と、この耕耘カバー本体部26の左右方向両端部に固設された前後方向長手状で鉛直状の側板部(耕耘カバー体側板部)27とを有している。
【0024】
耕耘カバー体25が有する左右の側板部27は、機体12の耕耘体支持部(チェーンケース17およびブラケット18)に取り付けられている。つまり、左側の側板部27がチェーンケース17の内側に取り付けられ、かつ、右側の側板部27がブラケット18の内側に取り付けられている。こうして、耕耘カバー体25は、機体12に取り付けられている。
【0025】
さらに、耕耘カバー体25の後端部には、耕耘体21の後方で整地作業をする板状の整地体(均平板)31が左右方向の軸30を中心として上下方向に回動可能に設けられている。そして、整地体31の左右方向両端部には、延長レーキ32が折畳み可能に設けられている。
【0026】
また、農作業機11は、耕耘カバー体25の耕耘カバー本体部26に取り付けられてこの耕耘カバー本体部26の下面への土付着を防止する弾性変形可能な例えばゴム製の弾性板33を備えている。つまり、農作業機11は、耕耘体21にて耕耘された土(耕耘土)が耕耘カバー本体部26の下面に付着するのを防止する土付着防止用の弾性板33を備えており、この弾性板33は耕耘カバー本体部26の下面に沿って取り付けられた状態となっている。
【0027】
弾性板33は、例えば1枚のゴム板のみからなり、左右方向に細長い板状で平面視矩形状をなすものである(図1参照)。そして、弾性板33を耕耘カバー体25に対して容易に取り付けることができるように、弾性板33の左右方向長さ寸法は、耕耘カバー本体部26の左右方向長さ寸法よりも少し短くなっており、耕耘カバー体25の側板部27の内側面と弾性板33の側端面との間には前後方向長手状の隙間35が存在している。つまり、左側の側板部27と弾性板33の左側端面との間に隙間35が形成され、かつ、右側の側板部27と弾性板33の右側端面との間に隙間35が形成されている。
【0028】
さらに、農作業機11は、弾性板33の左右方向端部の下面を下方から支持する前後方向長手状で板状の左右1対をなす例えば金属製の下面支持体(ゴム板受け部材)36を備えている。
【0029】
各下面支持体36は、いずれも例えば1枚の金属板のみからなるもので、取付具37によって弾性板33に脱着可能に取り付けられている。換言すると、下面支持体36は、取付具37によって耕耘カバー本体部26に弾性板33を介して取り付けられ、この下面支持体36と耕耘カバー本体部26とで弾性板33の左右方向端部が挟持されている。なお、取付具37は、例えばボルト38、ナット39およびワッシャー40にて構成されている。
【0030】
また、下面支持体36の前後方向両端部には、取付具37のボルト38の軸部38aを挿入可能な左右方向長手状の取付用長孔(ボルト用孔)41がそれぞれ形成されている。取付用長孔41の幅寸法は、ボルト38の軸部38aの外径寸法よりも若干大きい寸法である。取付用長孔41の長さ寸法は、下面支持体36の側端面を側板部27に当接させることが可能な寸法である。
【0031】
なお、弾性板33には、ボルト38の軸部38aを挿入可能な円形状の孔42が形成され、この孔42は取付用長孔41に連通している。また同様、耕耘カバー本体部26には、ボルト38の軸部38aを挿入可能な円形状の孔43が形成され、この孔43は弾性板33の孔42に連通している。
【0032】
そして、下面支持体36は、土付着防止用の弾性板33に対して取付用長孔41の長さ分だけ左右方向(側方)に位置調整可能となっている。このため、下面支持体36は、弾性板33に対する側方への位置調整により、側板部27の内側面と弾性板33の側端面との間の隙間35を閉鎖する状態に設定可能である。
【0033】
すなわち例えば図5に示すように、下面支持体36を弾性板33に対してその弾性板33の下面に沿って外側方へスライドさせることによって、下面支持体36の側端面を側板部27に当接させると、この下面支持体36によって隙間35の下面開口が閉鎖される。つまり、閉状態の下面支持体36によって、側板部27と弾性板33との間の隙間35が閉鎖される。
【0034】
なお、下面支持体36の前後方向長さ寸法は、弾性板33の前後方向長さ寸法よりも少し短くなっているが、弾性板33の前後方向長さ寸法と同一(略同一を含む)でもよい。また、弾性板33の左右方向中間部における複数箇所は、取付具45によって耕耘カバー体25の耕耘カバー本体部26に取り付けられている。
【0035】
次に、上記第1の実施の形態に係る農作業機11の作用等を説明する。
【0036】
農作業機11をトラクタの後部に連結してそのトラクタの走行により前方に移動させると、耕耘体21が回転しながら耕耘作業をし、その後方で整地体31が整地作業をする。
【0037】
このとき、隙間35は下面支持体36にて閉鎖されているため、耕耘体21にて耕耘された土(耕耘土)は、隙間35には進入せず、耕耘カバー本体部26の下面と弾性板33の上面との間に入り込むことがない。
【0038】
そして、このような農作業機11によれば、下面支持体36が土付着防止用の弾性板33に対して位置調整可能(例えば弾性板33の下面に対してスライド可能)となっているため、下面支持体36を弾性板33に対する位置調整により隙間35を閉鎖する状態に設定できる。
【0039】
したがって、耕耘体21にて耕耘された土が耕耘カバー本体部26の下面と弾性板33の上面との間に入り込むことがなく、作業者による清掃作業が容易となり、作業者の負担を軽減できる。
【0040】
次いで、本発明の第2の実施の形態について図6ないし図10を参照して説明する。
【0041】
この第2の実施の形態に係る農作業機11は、前記第1の実施の形態と同様、例えば走行車であるトラクタ(図示せず)の後部に連結され、そのトラクタの前進走行により圃場(水田や畑等)を進行方向である前方に移動しながら農作業(耕耘整地作業等)をする牽引式のロータリー作業機である。
【0042】
農作業機11は、図示しないトラクタの後部の3点リンク部に脱着可能に連結された機体52を備えている。
【0043】
機体52は、トラクタの3点リンク部に脱着可能に連結された3点連結部53を前側に有している。機体52は、前後方向の入力軸54が前方に向かって突設されたミッションケース55を左右方向中央部に有している。なお、入力軸54は、トラクタのPTO軸にジョイントを介して接続され、PTO軸の回転時に回転してトラクタ側からの動力を農作業機11側へ入力する。
【0044】
ミッションケース55の左右の側面部には、左右方向長手状のフレームパイプ56の内端部がそれぞれ取り付けられている。一方側である左側のフレームパイプ56の外端部である左端部には箱状のチェーンケース(耕耘体支持部)57の上部が取り付けられている。他方側である右側のフレームパイプ56の外端部である右端部には板状のブラケット(耕耘体支持部)58の上部が取り付けられている。
【0045】
そして、これらチェーンケース57の下部およびブラケット58の下部間には、入力軸54側からの動力によって所定の回転方向に回転しながら耕耘作業をする耕耘体(ロータリー)61が架設されている。つまり、機体52には、耕耘作業をする耕耘体61が回転可能に設けられている。
【0046】
耕耘体61は、チェーンケース57およびブラケット58にて回転可能に支持された左右方向の耕耘軸62を有し、この耕耘軸62には耕耘作業をする複数の耕耘爪63が脱着可能に取り付けられている。
【0047】
また、耕耘体61の上方部は、左右方向長手状で板状をなす弾性変形可能な例えばゴム製の弾性板65によって覆われている。つまり、農作業機11は、前記金属製の耕耘カバー体25の代わりに、機体52に取り付けられて耕耘体61の上方部を覆う耕耘体カバー用の弾性板65を備えている。
【0048】
弾性板65は、例えば1枚のゴム板のみからなり、左右方向に細長い板状で平面視矩形状をなすものである(図6参照)。そして、弾性板65の左右方向長さ寸法は、チェーンケース57およびブラケット58間の離間距離(前フレーム71や後フレーム72の左右方向長さ寸法)よりも少し短くなっており、機体52が有する左右の側板部(機体側板部)67の内側面と弾性板65の側端面との間には前後方向長手状の隙間70が存在している。
【0049】
ここで、機体52の左側の鉛直状の側板部67は、チェーンケース57のケース板部57aにて構成されている。機体52の右側の鉛直状の側板部67は、ブラケット58にて構成されている。そして、左側の側板部67と弾性板65の左側端面との間に土落とし用の隙間70が形成され、かつ、右側の側板部67と弾性板65の右側端面との間に土落とし用の隙間70が形成されている。
【0050】
また、機体52は、左右方向長手状の前フレーム71と、左右方向長手状の後フレーム72とを有している。前フレーム71はフレーム取付板73の前部に前フレーム取付板74を介して取り付けられ、後フレーム72はフレーム取付板73の後部に後フレーム取付板75を介して取り付けられている。
【0051】
そして、機体52の後フレーム72には、耕耘体61の後方で整地作業をする板状の整地体(均平板)81が左右方向の軸80を中心として上下方向に回動可能に設けられている。
【0052】
また、農作業機11は、弾性板65の左右方向端部の下面を下方から支持する前後方向長手状で板状の左右1対をなす例えば金属製の下面支持体(ゴム板受け部材)86を備えている。
【0053】
各下面支持体86は、前記下面支持体36と同様、いずれも例えば1枚の金属板のみからなるもので、取付具87によって機体52に脱着可能に取り付けられている。
【0054】
つまり、下面支持体86の前端部は、取付具87によって前フレーム71の棒状の取付部71aに取り付けられている。下面支持体86の後端部は、取付具87によって後フレーム72の棒状の取付部72aに取り付けられている。そして、左右1対の下面支持体86と、これとは別体の下面支持板85とによって、弾性板65が所望状態となるように下方から複数箇所で支持されている。
【0055】
なお、取付具87は、例えば取付部71a,72aのねじ孔部に螺合可能なボルト88、ワッシャー89および座金92にて構成されている。また、弾性板65には、取付部71a,72aを挿入可能な円形状の孔90が形成されている。
【0056】
また、下面支持体86の前後方向両端部には、取付具87のボルト88の軸部88aを挿入可能な左右方向長手状の取付用長孔(ボルト用孔)91がそれぞれ形成されている。取付用長孔91の幅寸法は、ボルト88の軸部88aの外径寸法よりも若干大きい寸法である。取付用長孔91の長さ寸法は、下面支持体86の側端面を側板部67に当接させることが可能な寸法である。
【0057】
そして、下面支持体86は、耕耘体カバー用の弾性板65に対して取付用長孔91の長さ分だけ左右方向(側方)に位置調整可能となっている。このため、下面支持体86は、弾性板65に対する側方への位置調整により、側板部67の内側面と弾性板65の側端面との間の隙間70を閉鎖する閉状態およびその隙間70を開口させる開状態に選択的に設定可能(切換可能)である。つまり、下面支持体86の弾性板65に対するスライドにより、隙間70の下面開口を開閉可能となっている。
【0058】
すなわち例えば図9(a)および(b)に示すように、下面支持体86を弾性板65に対してその弾性板65の下面に沿って外側方へスライドさせることによって、下面支持体86の側端面を側板部67に当接させると、下面支持体86が開状態から閉状態に切り換わり、この閉状態となった下面支持体86によって隙間70の下面開口が閉鎖される。
【0059】
一方、図10(a)および(b)に示すように、下面支持体86を弾性板65に対してその弾性板65の下面に沿って内側方へスライドさせることによって、下面支持体86の側端面を側板部67から離すと、下面支持体86が閉状態から開状態に切り換わり、その結果、隙間70の下面開口が開口してこの隙間70が上下に開放した状態となる。
【0060】
なお、下面支持体86の前後方向長さ寸法は、弾性板65の前後方向長さ寸法よりも少し短くなっているが、弾性板65の前後方向長さ寸法と同一(略同一を含む)でもよい。
【0061】
次に、上記第2の実施の形態に係る農作業機11の作用等を説明する。
【0062】
農作業機11をトラクタの後部に連結してそのトラクタの走行により前方に移動させると、耕耘体61が回転しながら耕耘作業をし、その後方で整地体81が整地作業をする。
【0063】
このとき、例えば圃場の土質によっては、耕耘体21にて耕耘された土(耕耘土)が、隙間70から上方側へ溢れ出て弾性板65の上面に付着する場合がある。
【0064】
このような場合には、作業者は、下面支持体86を開状態から閉状態に切り換えて、この下面支持体86によって隙間70の下面開口を閉鎖する。このように、作業者は、圃場の土質に応じて、下面支持体86を開状態に設定したり閉状態に設定したりすることが可能、つまり隙間70を開閉可能である。
【0065】
そして、このような農作業機11によれば、下面支持体86が耕耘体カバー用の弾性板65に対して位置調整可能(例えば弾性板65の下面に対してスライド可能)となっているため、下面支持体86を弾性板65に対する位置調整により隙間70を閉鎖する閉状態および隙間70を開口させる開状態に選択的に設定できる。
【0066】
したがって、圃場の土質に応じて隙間70を開閉できるので、作業者による清掃作業が容易となり、作業者の負担を軽減できる。
【0067】
なお、上記いずれの実施の形態においても、農作業機11は、下面支持体36,86を左右両側に備える構成について説明したが、例えば下面支持体36,86を左右いずれか一方側のみに備える構成でもよい。
【0068】
また、下面支持体36,86は、1枚の金属板のみからなるものには限定されず、例えば前後に分割された複数枚の金属板からなるもの等でもよい。
【符号の説明】
【0069】
11 農作業機
12,52 機体
21,61 耕耘体
25 耕耘カバー体
27,67 側板部
31,81 整地体
33,65 弾性板
35,70 隙間
36,86 下面支持体
41,91 取付用長孔
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11