(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のように紙葉類計数仕分機で搬送方向を90度方向変換して増設スタッカユニットに送り、増設スタッカユニットで搬送方向を90度方向変換すると、構造が複雑になって、コストが増大してしまう。
【0005】
したがって、本発明は、コスト増を抑制できる紙葉類処理装置の組立方法および紙葉類処理装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明に係る第1の態様は、
機体の第1の側面に設けられ、機外から紙葉類が装填されると共に装填された集積状態の紙葉類を該紙葉類の短辺方向に移動させて一枚ずつ繰り出す取込部と、該取込部から
機体の前記第1の側面とは反対の第2の側面に向けて延出する第1の延出部、該第1の延出部の前記第2の側面側から上方に延出する第2の延出部および該第2の延出部の上部から前記第2の側面に向け延出して該第2の側面に開口する第3の延出部を有し、前記取込部から紙葉類を受け取り、該受け取りを含めた全範囲で紙葉類を前記短辺方向に移動させ
る受取繰出搬送部と、
前記第1の延出部に設けられ、該第1の延出部で搬送中の紙葉類を識別する識別部と、
前記第2の延出部の上部から前記第1の側面に向け延出して該第2の延出部から紙葉類を受け取り、該受け取りを含めた全範囲で紙葉類を前記短辺方向に移動させると共に複数に分岐された分岐搬送部と、該分岐搬送部の前記第1の側面側に分岐する第1の分岐部に接続されると共に、前記第1の側面の前記取込部よりも上方に設けられて、前記識別部で受け入れ不可と識別された紙葉類を機外に取り出し可能に集積させるリジェクト部と、前記第1の側面と前記第2の側面とを結ぶ方向に並び、前記取込部よりも上方に、前記前面に開口して設けられて、前記分岐搬送部の下方に分岐する複数の第2の分岐部の対応する一つにそれぞれ接続されると共に、前記識別部で受け入れ可能と識別された紙葉類を機外に取り出し可能に集積させる複数の集積部と、を有するベース機と、
機体の第3の側面の上部に開口して該第3の側面とは反対の第4の側面に向け延出して該第4の側面に開口し、受け取りを含めた全範囲で紙葉類を前記短辺方向に移動させ
る受取繰出搬送部と、
該受取繰出搬送部から下方に延出して該受取繰出搬送部から紙葉類を受け取り、該受け取りを含めた全範囲で紙葉類を前記短辺方向に移動させる内部搬送部と、該内部搬送部から前記短辺方向に移動して繰り出される紙葉類を受け入れて処理する処理部と、を有する拡張機と、を備える紙葉類処理装置の組立方法であって、
少なくとも一台の前記拡張機を準備し、
少なくとも一台の前記拡張機を
、前記ベース機
の前記第2の側面側に、隣り合うもの同士の前記受取繰出搬送部を紙葉類の受け渡しが可能に配置して連設することを特徴とする。
【0007】
上記第1の態様によれば、ベース機に拡張機を連設した状態で、ベース機の取込部が機外から装填された集積状態の紙葉類をその短辺方向に移動させて一枚ずつ繰り出すと、受取繰出搬送部が、取込部からの受け取りを含む全範囲で紙葉類をその短辺方向に移動させて、機外に繰り出す。ベース機の受取繰出搬送部から繰り出された紙葉類は、拡張機の受取繰出搬送部が、ベース機の受取繰出搬送部からの受け取りを含めた全範囲で紙葉類をその短辺方向に移動させて機外に繰り出したり、内部搬送部が、受取繰出搬送部からの受け取りを含めた全範囲で紙葉類をその短辺方向に移動させて処理部に搬送したりする。第1の拡張機に第2の拡張機を連設すれば、第1の拡張機の受取繰出搬送部から繰り出された紙葉類は、第2の拡張機の受取繰出搬送部が、第1の拡張機の受取繰出搬送部からの受け取りを含めた全範囲で紙葉類をその短辺方向に移動させて機外に繰り出したり、第2の拡張機の内部搬送部が、第2の拡張機の受取繰出搬送部からの受け取りを含めた全範囲で紙葉類をその短辺方向に移動させて処理部に搬送したりする。よって、ベース機から拡張機への受け渡し、さらには拡張機から拡張機への受け渡しを含めて紙葉類を常にその短辺方向に移動させることになるため、構造を簡素化でき、コスト増を抑制することができる。また、拡張機として、処理部が異なる複数種類の拡張機を準備するため、ベース機と拡張機との組み合わせのバリエーションが増え、顧客ニーズに容易に対応することができる。また、拡張機の増設数についても顧客ニーズに容易に対応することができる。
【0009】
また、受取繰出搬送部が、全範囲で紙葉類をその短辺方向に移動させて機外に繰り出したり、分岐搬送部が、紙葉類を受取繰出搬送部から受け取り、該受け取りを含めた全範囲で短辺方向に移動させて、複数の集積部に外部に取り出し可能に集積させたりする。よって、複数の集積部を設けても、紙葉類をその短辺方向に移動させることになるため、構造を簡素化でき、コスト増を抑制することができる。
【0011】
また、ベース機は、取込部が、機体の第1の側面
に設けられているため、機外からの紙葉類の装填操作がしやすい。また、識別部で受け入れ不可と識別された紙幣を集積させるリジェクト部が、第1の側面の取込部の上方
に設けられているため、紙葉類の取込部への再装填操作がしやすい。また、受取繰出搬送部の、取込部から機体の第1の側面とは反対の第2の側面に向けて延出する第1の延出部に識別部が設けられ、受取繰出搬送部の第2の延出部の上部から第1の側面に向け延出しつつ分岐する分岐搬送部が、第1の側面と第2の側面とを結ぶ方向に並び前面に開口して設けられた複数の集積部に接続されるため、これらをコンパクトに配置することができる。また、第1の延出部の第2の側面側から上方に延出する第2の延出部から、第3の延出部が、第2の側面に向け延出して第2の側面に開口するため、連設された拡張機への紙葉類の受け渡しが容易となる。
【0012】
拡張機は、その受取繰出搬送部が、機体の第3の側面の上部に開口し第4の側面に向け延出して第4の側面に開口するため、隣り合う拡張機へ紙葉類を直線状に移動させることができる。よって、紙葉類が拡張機を通過する際の移動距離を短くできる。
【0013】
本発明に係る第
2の態様は、上記第
1の態様において、前記処理部が、機体の前面に開口して紙葉類を外部に取り出し可能に集積させる集積部であることを特徴とする。
【0014】
上記第
2の態様によれば、拡張機の処理部が、機体の前面に開口して紙葉類を外部に取り出し可能に集積させる集積部であるため、集積部を増やすことができ、紙葉類の多種分類および大量分類に対応することができる。
【0015】
本発明に係る第
3の態様は、上記第1
又は第2の態様において、前記処理部が、紙葉類を集積させて結束する結束部であることを特徴とする。
【0016】
上記第
3の態様によれば、拡張機の処理部が、紙葉類を集積させて結束する結束部であるため、紙葉類の結束を行うことができる。
【0017】
本発明に係る第
4の態様は、機体の第1の側面
に設けられ、機外から紙葉類が装填されると共に装填された集積状態の紙葉類を該紙葉類の短辺方向に移動させて一枚ずつ繰り出す取込部と、該取込部から機体の前記第1の側面とは反対の第2の側面に向けて延出する第1の延出部、該第1の延出部の前記第2の側面側から上方に延出する第2の延出部および該第2の延出部の上部から前記第2の側面に向け延出して該第2の側面に開口する第3の延出部を有し、前記取込部から紙葉類を受け取り、該受け取りを含めた全範囲で紙葉類を前記短辺方向に移動させる受取繰出搬送部と、前記第1の延出部に設けられ、該第1の延出部で搬送中の紙葉類を識別する識別部と、前記第2の延出部の上部から前記第1の側面に向け延出して該第2の延出部から紙葉類を受け取り、該受け取りを含めた全範囲で紙葉類を前記短辺方向に移動させると共に複数に分岐された分岐搬送部と、該分岐搬送部の前記第1の側面側に分岐する第1の分岐部に接続されると共に、前記第1の側面の前記取込部よりも上方
に設けられて
、前記識別部で受け入れ不可と識別された紙葉類を機外に取り出し可能に集積させるリジェクト部と、前記第1の側面と前記第2の側面とを結ぶ方向に並び
、前記取込部よりも上方に、前記前面に開口して設けられて、前記分岐搬送部の下方に分岐する複数の第2の分岐部の対応する一つにそれぞれ接続されると共に、前記識別部で受け入れ可能と識別された紙葉類を機外に取り出し可能に集積させる複数の集積部と、を有するベース機と、機体の第3の側面の上部に開口して該第3の側面とは反対の第4の側面に向け延出して該第4の側面に開口し、受け取りを含めた全範囲で紙葉類を前記短辺方向に移動させる受取繰出搬送部と、該受取繰出搬送部から下方に延出して該受取繰出搬送部から紙葉類を受け取り、該受け取りを含めた全範囲で紙葉類を前記短辺方向に移動させる内部搬送部と、該内部搬送部から前記短辺方向に移動して繰り出される紙葉類を受け入れて処理する処理部と、を有する拡張機と、を
備え、前記ベース機
の前記第2の側面側に少なくとも一台の前記拡張機が、隣り合うもの同士が前記受取繰出搬送部を紙葉類の受け渡しを可能に配置して連設されていることを特徴とする。
【0018】
上記第
4の態様によれば、ベース機の取込部が機外から装填された集積状態の紙葉類をその短辺方向に移動させて一枚ずつ繰り出すと、ベース機の受取繰出搬送部が、取込部からの受け取りを含めた全範囲で紙葉類をその短辺方向に移動させて、機外に繰り出したり、分岐搬送部が、受取繰出搬送部からの受け取りを含めた全範囲で紙葉類をその短辺方向に移動させて複数の集積部に外部に取り出し可能に集積させたりする。ベース機の受取繰出搬送部から繰り出された紙葉類は、拡張機の受取繰出搬送部が、ベース機の受取繰出搬送部からの受け取りを含めた全範囲で紙葉類をその短辺方向に移動させて機外に繰り出したり、拡張機の受取繰出搬送部から分岐する内部搬送部が、拡張機の受取繰出搬送部からの受け取りを含めた全範囲で紙葉類をその短辺方向に移動させて処理部に搬送したりする。よって、ベース機から拡張機への受け渡しを含めて紙葉類を常にその短辺方向に移動させることになるため、構造を簡素化でき、コスト増を抑制することができる。また、拡張機の受取繰出搬送部が紙葉類を機外に繰り出すため、拡張機に追加の拡張機を連設することが可能となる。
【0019】
ベース機は、取込部が、機体の第1の側面
に設けられているため、機外からの紙葉類の装填操作がしやすい。また、識別部で受け入れ不可と識別された紙幣を集積させるリジェクト部が、第1の側面の取込部の上方
に設けられているため、紙葉類の取込部への再装填操作がしやすい。また、受取繰出搬送部の、取込部から機体の第1の側面とは反対の第2の側面に向けて延出する第1の延出部に識別部が設けられ、第2の延出部の上部から第1の側面に向け延出しつつ分岐する分岐搬送部が、第1の側面と第2の側面とを結ぶ方向に並び前面に開口して設けられた複数の集積部に接続されるため、これらをコンパクトに配置することができる。また、第1の延出部の第2の側面側から上方に延出する第2の延出部から、第3の延出部が、第2の側面に向け延出して第2の側面に開口するため、連設された拡張機への紙葉類の受け渡しが容易となる。
【0020】
拡張機は、その受取繰出搬送部が、機体の第3の側面の上部に開口し第4の側面に向け延出して第4の側面に開口するため、隣り合う拡張機への紙葉類を直線状に移動させることができる。よって、紙葉類が拡張機を通過する際の移動距離を短くできる。
【0021】
本発明に係る第
5の態様は、上記第
4の態様において、前記処理部が、機体の前面に開口して紙葉類を外部に取り出し可能に集積させる集積部であることを特徴とする。
【0022】
上記第
5の態様によれば、拡張機の処理部が、機体の前面に開口して紙葉類を外部に取り出し可能に集積させる集積部であるため、ベース機の集積部と合わせて集積部の数が増えることになり、紙葉類の多種分類および大量分類に対応することができる。
【0023】
本発明に係る第
6の態様は、上記第
4又は第5の態様において、前記処理部が、紙葉類を集積させて結束する結束部であることを特徴とする。
【0024】
上記第
6の態様によれば、拡張機の処理部が、紙葉類を集積させて結束する結束部であるため、ベース機の集積部による分類に加えて、紙葉類の結束を行うことができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明によれば、コスト増を抑制できる紙葉類処理装置の組立方法および紙葉類処理装置を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0027】
本発明の一実施形態を図面を参照して以下に説明する。
本実施形態に係る紙葉類処理装置1は、
図1に示すように、ベース機2と、例えば複数種類の拡張機3〜6とが組み合わせられて構成されるものである。ここで、本実施形態は、複数種類の拡張機3〜6の、数および種類のうちの少なくともいずれか一方を選択設定してベース機2に組み合わせる紙葉類処理装置1の組立方法を含んでいる。紙葉類処理装置1は、各種紙葉類の中の紙幣Sを処理するものである。
【0028】
「ベース機2」
図2,
図3に示すように、ベース機2は、紙幣Sを分類する紙幣分類機であり、操作者により機外から投入された紙幣Sに対して所定の分類処理を行う。例えば、操作者により機外から投入された紙幣Sを識別し金種別に計数して金種別に分類する分類処理や、紙幣Sの複数のバッチ処理の纏まりを、それぞれバッチ処理の纏まり毎に識別し計数してバッチ処理の纏まり毎に分けて集積させる分類処理を行う。
【0029】
ベース機2は、その機体の操作者側から見て右側の右側面11(第1の側面)に設けられて右側面11および機体の操作者側の前面12に連続して開口する取込部15と、同じく右側面11の取込部15よりも上方に設けられて機体の右側面11および前面12に連続して開口するリジェクト部16(集積部)とを有している。つまり、リジェクト部16は、取込部15と同じ機体の右側面11に臨んで設けられており、取込部15と上下に隣り合って設けられている。
【0030】
機体の右側面11および前面12に開口する取込部15には、操作者によって機外から紙幣Sが装填される。このとき、取込部15は機体前後方向の長さが機体左右方向の長さよりも長く、紙幣Sが長辺を機体前後方向に沿わせ短辺を機体左右方向に沿わせた状態で上下に集積されて底面17上に載置される。取込部15は、このように装填された集積状態の紙幣Sを最下のものから一枚ずつその短辺が搬送方向に沿う短辺方向に移動させて機体左方に繰り出す。つまり、取込部15は、紙幣Sをその短辺方向に移動させて一枚ずつ機内に繰り出す。
【0031】
ベース機2は、取込部15から繰り出された紙幣Sを受け取り、この受け取りも含めた全範囲で紙幣Sを短辺方向に移動させて機外に繰り出す受取繰出搬送部21と、受取繰出搬送部21で搬送中の紙幣Sを識別する識別部22とを有している。受取繰出搬送部21は、取込部15から機体の右側面11とは反対の左側面24(第2の側面)に向けて延出する左方延出部26(第1の延出部)と、左方延出部26の左側面24近傍の端部から上方に延出する上方延出部27(第2の延出部)と、上方延出部27の上端部から左側面24に向け延出して左側面24に開口部29で開口する左方延出部28(第3の延出部)とを有している。受取繰出搬送部21には、これらのうちの最も取込部15側の左方延出部26に識別部22が設けられている。
【0032】
ベース機2は、受取繰出搬送部21の上方延出部27の上端部から分岐して右側面11に向け延出しつつさらに分岐する分岐搬送部30を有している。分岐搬送部30は、紙幣Sを受取繰出搬送部21から受け取り、該受け取りを含めた全範囲で短辺方向に移動させる。分岐搬送部30は、受取繰出搬送部21とは反対側が複数に分岐されており、具体的には4つの分岐部31〜34に分岐されている。分岐部31〜34は、分岐搬送部30の分岐後の末端位置となる部分で、機体左右方向に並んで配置されている。
【0033】
分岐部31〜34のうちの最も右側の分岐部34(第1の分岐部)は、分岐搬送部30において機体の右側面11に向けて分岐してリジェクト部16に接続されている。言い換えれば、リジェクト部16は、分岐搬送部30の右側面11側に分岐する分岐部34に接続されている。リジェクト部16は、対応する分岐部34から紙幣Sがその短辺方向に移動して繰り出され、このように繰り出された紙幣Sを外部に取り出し可能に集積させる。リジェクト部16は、具体的に、識別部22で受け入れ不可と識別された紙幣Sを集積させる。リジェクト部16は、底面37および壁面38と、分岐部34から繰り出された紙幣Sを壁面38に当接させて底面37に向け落下させる羽根車39とを有している。よって、リジェクト部16に繰り出された紙幣Sは、長辺を機体前後方向に沿わせ、短辺を機体左右方向に沿わせて上下に集積されて底面37上に載置される。
【0034】
分岐部31〜34のうちの残りの分岐部31〜33(第2の分岐部)は、いずれも分岐搬送部30において下方に向けて分岐しており、これらに合わせて、これらの下側に複数具体的には三つの同形状の集積部41〜43が、上下方向の位置を重ね合わせて、機体の右側面11と左側面24とを結ぶ左右方向に並んで設けられている。集積部41〜43は、前面12に開口している。分岐部31〜33のうちの最も左側の分岐部31に、集積部41〜43のうちの最も左側の集積部41が、中間の分岐部32に、中間の集積部42が、最も右側の分岐部33に、最も右側の集積部43が、それぞれ接続されている。集積部41〜43は、識別部22の上方に設けられており、そのうちの集積部42,43が、識別部22と機体左右方向の位置を重ね合わせている。
【0035】
集積部41は、対応する分岐部31から紙幣Sがその短辺方向に移動して繰り出され、このように繰り出された紙幣Sを前面12から外部に取り出し可能となるように集積させる。集積部41は、水平に対し若干右下がりに傾斜する昇降可能な底板部45と、底板部45の右側で上方に延出する壁面46と、壁面46の上部に配置され分岐部31から繰り出された紙幣Sを壁面46に当接させて底板部45に向け落下させる羽根車47とを有している。よって、集積部41に繰り出された紙幣Sは、長辺を機体前後方向に沿わせ、短辺を機体左右方向に沿わせて底板部45上で上下に集積されることになり、前面12の開口から前方に取り出される。底板部45は、集積部41の紙幣Sの集積量に応じて上下に移動する。
【0036】
集積部42,43も同様の構造であり、集積部42は、対応する分岐部32から繰り出された紙幣Sを外部に取り出し可能に集積させ、集積部43は、対応する分岐部33から繰り出された紙幣Sを外部に取り出し可能に集積させる。よって、集積部41〜43およびリジェクト部16は、分岐搬送部30の分岐後の末端位置に設けられ、それぞれ対応する末端位置から短辺方向に移動して繰り出される紙幣Sを外部に取り出し可能に集積させる。集積部41〜43は、具体的には、識別部22で受け入れ可能と識別された紙幣Sを集積させる。よって、紙幣Sを外部に取り出し可能に集積させる集積部41〜43およびリジェクト部16のうち、その一つのリジェクト部16が識別部22で受け入れ不可と識別された紙幣Sを集積させることになり、残りの複数の集積部41〜43が、識別部22で受け入れ可能と識別された紙幣Sを集積させる。
【0037】
ベース機2は、上記した取込部15、リジェクト部16、受取繰出搬送部21、識別部22、分岐搬送部30および集積部41〜43が、すべて機体前後方向の位置を重ね合わせている。
【0038】
ベース機2の前面12には、操作者により操作入力がなされると共に操作者に向け表示を行うタッチパネル式の操作表示部55と、集積部41〜43のそれぞれの紙幣Sの集積枚数を表示させるカウンタパネル41a〜43aとが設けられている。また、ベース機2には、内部に、識別部22の識別結果に基づいてリジェクト部16および集積部41〜43に紙幣Sを振り分ける等、取込部15、リジェクト部16、受取繰出搬送部21、識別部22、分岐搬送部30および集積部41〜43を制御する制御部56が設けられている。制御部56は、ベース機2の全体を制御すると共に、拡張機3〜6のうちベース機2に連設されて同じ紙葉類処理装置1を構成するものにもインタフェースを介して通信可能に接続されて制御指令を出力する。ベース機2には、外部電源に接続されてベース機2の各部に給電する電源部57が設けられている。
【0039】
「拡張機3」
図4,
図5に示すように、拡張機3は、機体の右側面61(第3の側面)の上部に開口部60で開口し、右側面61とは反対の左側面62(第4の側面)に向け水平かつ直線状に延出して、左側面62の上部に開口部63において開口する受取繰出搬送部64と、受取繰出搬送部64の左側面62側から分岐して下方に延出する内部搬送部65とを有している。受取繰出搬送部64は、その開口部60,63が、ベース機2の受取繰出搬送部21の開口部29と高さ位置を合わせており、拡張機3がその右側面61を例えばベース機2の左側面24に重ねてベース機2に連設されると、受取繰出搬送部64が開口部60において、紙幣Sを、拡張機3の機外であるベース機2の受取繰出搬送部21の開口部29から受け取る。受取繰出搬送部64は、このように機外から紙幣Sを受け取り、この受け取りを含めた全範囲で紙幣Sを短辺方向に移動させて、場合により開口部63から機外に繰り出す。受取繰出搬送部64には、開口部60の位置に紙幣Sの開口部60への受け入れを検知する紙幣検知センサ67が設けられている。
【0040】
内部搬送部65は、紙幣Sを受取繰出搬送部64の中間位置から受け取り、この受け取りを含めた全範囲で紙幣Sを短辺方向に移動させる。内部搬送部65は、受取繰出搬送部64とは反対側が複数具体的には4つの分岐部71〜74に分岐されている。分岐部71〜74は、機体上下方向に並んで配置されており、右側面61に向けて分岐している。これら分岐部71〜74に合わせて、これらの右側に複数具体的には四つの同形状の集積部81〜84(処理部)が、機体左右方向の位置を重ね合わせて、上下方向に並んで設けられている。集積部81〜84は、それぞれが、内部搬送部65から短辺方向に移動して繰り出される紙幣Sを受け入れて集積させる集積処理を行うもので、拡張機3の機体の前面86に開口している。分岐部71〜74のうちの最も上側の分岐部71に、集積部81〜84のうちの最も上側の集積部81が、分岐部71の下の分岐部72に、集積部81の下の集積部82が、分岐部72の下の分岐部73に、集積部82の下の集積部83が、最も下側の分岐部74に、最も下側の集積部84が、それぞれ繋がっている。
【0041】
集積部81は、対応する分岐部71から紙幣Sがその短辺方向に移動して繰り出され、このように繰り出された紙幣Sを前面86から外部に取り出し可能となるように集積させる。集積部81は、水平に対し若干右下がりに傾斜する底面88と、底面88の上側にこれと垂直に配置された左右に移動可能な壁板部89と、底面88の左部に配置され分岐部71から繰り出された紙幣Sを底面88に当接させて壁板部89に向けて押し出す羽根車90とを有している。よって、集積部81に繰り出された紙幣Sは、長辺を機体前後方向に沿わせ、短辺を上下方向に沿わせて左右に集積されることになり、前面86の開口から前方に取り出される。壁板部89は、集積部81の紙幣Sの集積量に応じて左右に移動する。
【0042】
集積部82〜84も同様の構造であり、集積部82は、対応する分岐部72から繰り出された紙幣Sを外部に取り出し可能に集積させ、集積部83は、対応する分岐部73から繰り出された紙幣Sを外部に取り出し可能に集積させ、集積部84は、対応する分岐部74から繰り出された紙幣Sを外部に取り出し可能に集積させる。
【0043】
拡張機3は、上記した受取繰出搬送部64、内部搬送部65および集積部81〜84が、すべて機体前後方向の位置を重ね合わせている。拡張機3の前面86には、集積部81〜84のそれぞれの紙幣Sの集積枚数を表示させるカウンタパネル81a〜84aが設けられている。拡張機3の内部には、ベース機2に通信可能に接続されてその制御部56から制御指令を受信して、この制御指令に基づいて拡張機3を制御する制御部95が設けられている。また、拡張機3には、外部電源に接続されて拡張機3の各部に給電する電源部96が設けられている。
【0044】
受取繰出搬送部64および内部搬送部65は、右側面61の開口部60から送り込まれた紙幣Sを受取繰出搬送部64によって左側面62近傍まで一旦搬送し、その後、内部搬送部65が下方に搬送した後、右側面61に向けて搬送して集積部81〜84に送り込む。このように、拡張機3の内部で折り返すように紙幣Sを搬送することで、開口部60から集積部81〜84までの搬送長さを確保しており、紙幣検知センサ67で検出された紙幣Sの集積部81〜84までの搬送距離を長くしている。その結果、紙幣検知センサ67で検出された紙幣の集積部81〜84への制御部95の制御による振り分けが良好に行えることになる。
【0045】
「拡張機4」
図6,
図7に示すように、拡張機4は、機体の右側面101(第3の側面)の上部に開口部100で開口し、右側面101とは反対の左側面102(第4の側面)に向け水平かつ直線状に延出して、上部の開口部103で左側面102に開口する受取繰出搬送部104と、受取繰出搬送部104の左側面102側から分岐して下方に延出する内部搬送部105とを有している。受取繰出搬送部104は、その開口部100,103が、拡張機3の受取繰出搬送部64の開口部60,63と高さ位置を合わせており、拡張機4がその右側面101を例えば拡張機3の左側面62に重ねて拡張機3に連設されると、受取繰出搬送部104が開口部100において、紙幣Sを、拡張機4の機外である拡張機3の受取繰出搬送部64の開口部63から受け取る。受取繰出搬送部104は、このように機外から紙幣Sを受け取り、この受け取りを含めた全範囲で紙幣Sを短辺方向に移動させて、場合により開口部103から機外に繰り出す。受取繰出搬送部104には、開口部100の位置に紙幣Sの開口部100への受け入れを検知する紙幣検知センサ107が設けられている。
【0046】
内部搬送部105は、紙幣Sを受取繰出搬送部104の中間位置から受け取り、この受け取りを含めた全範囲で紙幣Sを短辺方向に移動させる。内部搬送部105は、受取繰出搬送部104とは反対側が複数具体的には2つの分岐部111,112に分岐されている。分岐部111,112は、機体上下方向に並んで配置されており、右側面101に向けて分岐している。これら分岐部111,112に合わせて、これらの右側に複数具体的には二つの集積部121,122(処理部)が、左右方向の位置を重ね合わせて、上下方向に並んで設けられている。集積部121,122は、それぞれが、内部搬送部105から短辺方向に移動して繰り出される紙幣Sを受け入れて集積させる集積処理を行うもので、拡張機4の機体の前面124に開口している。分岐部111,112のうちの上側の分岐部111に、集積部121,122のうちの上側の集積部121が、下側の分岐部112に、下側の集積部122が、それぞれ繋がっている。
【0047】
集積部121は、対応する分岐部111から紙幣Sがその短辺方向に移動して繰り出され、このように繰り出された紙幣Sを前面124から外部に取り出し可能となるように集積させる。集積部121は、水平に配置される昇降可能な底板部126と、底板部126の左側にこれと垂直に配置された壁面127と、壁面127の上部に配置され分岐部111から繰り出された紙幣Sを壁面127に当接させて底板部126に落下させる羽根車128とを有している。よって、集積部121に繰り出された紙幣Sは、長辺を機体前後方向に沿わせ、短辺を左右方向に沿わせて底板部126上で上下に集積されることになり、前面124の開口から前方に取り出される。底板部126は、集積部121の紙幣Sの集積量に応じて上下に移動する。集積部122も同様の構造であり、集積部122は、対応する分岐部112から繰り出された紙幣Sを外部に取り出し可能に集積させる。
【0048】
拡張機4は、上記した受取繰出搬送部104、内部搬送部105および集積部121,122が、すべて機体前後方向の位置を重ね合わせている。拡張機4の前面124には、集積部121,122のそれぞれの紙幣Sの集積枚数を表示させるカウンタパネル121a,122aが設けられている。拡張機4の内部には、ベース機2に通信可能に接続されてその制御部56から制御指令を受信して、この制御指令に基づいて拡張機4を制御する制御部135が設けられている。また、拡張機4には、外部電源に接続されて拡張機4の各部に給電する電源部136が設けられている。集積部121,122は、それぞれの紙幣Sの集積可能量が、拡張機3の集積部81〜84のそれぞれの紙幣Sの集積可能量よりも多くなっている。
【0049】
受取繰出搬送部104および内部搬送部105は、右側面101の開口部100から送り込まれた紙幣Sを受取繰出搬送部104が左側面102近傍まで一旦搬送し、その後、内部搬送部105が下方に搬送した後、右側面101に向けて搬送して集積部121,122に送り込む。このように、拡張機4の内部で折り返すように紙幣Sを搬送することで、開口部100から集積部121,122までの搬送長さを確保しており、紙幣検知センサ107で検出された紙幣の集積部121,122までの搬送距離を長くしている。その結果、紙幣検知センサ107で検出された紙幣の集積部121,122への制御部135の制御による振り分けが良好に行えることになる。
【0050】
「拡張機5」
図8,
図9に示すように、拡張機5は、機体の右側面141(第3の側面)の上部に開口部140で開口し、右側面141とは反対の左側面142(第4の側面)に向け水平かつ直線状に延出して、上部の開口部143で左側面142に開口する受取繰出搬送部144と、受取繰出搬送部144の左側面142側から分岐して下方に延出する内部搬送部145とを有している。受取繰出搬送部144の開口部140,143は、拡張機4の受取繰出搬送部104の開口部100,103と高さ位置を合わせており、拡張機5がその右側面141を例えば拡張機4の左側面102に重ねて拡張機4に連設されると、受取繰出搬送部144が開口部140で、紙幣Sを、拡張機5の機外である拡張機4の受取繰出搬送部104の開口部103から受け取る。受取繰出搬送部144は、このように機外から紙幣Sを受け取り、この受け取りを含めた全範囲で紙幣Sを短辺方向に移動させて、場合により開口部143から機外に繰り出す。受取繰出搬送部144には、開口部140の位置に紙幣Sの開口部140への受け入れを検知する紙幣検知センサ147が設けられている。
【0051】
内部搬送部145は、紙幣Sを受取繰出搬送部144の中間位置から受け取り、この受け取りを含めた全範囲で短辺方向に移動させる。内部搬送部145は、受取繰出搬送部144とは反対側が複数具体的には3つの分岐部151〜153に分岐されている。分岐部151〜153は、機体上下方向に並んで配置されており、右側面141に向けて分岐している。これら分岐部151〜153に合わせて、これらの右側に複数具体的には三つの同形状の集積部161〜163(処理部)が、左右方向の位置を重ね合わせて、上下方向に並んで設けられている。集積部161〜163は、それぞれが、内部搬送部145から短辺方向に移動して繰り出される紙幣Sを受け入れて集積させる集積処理を行うもので、拡張機5の機体の前面166に開口している。分岐部151〜153のうちの最も上側の分岐部151に、集積部161〜163のうちの最も上側の集積部161が、中間の分岐部152に中間の集積部162が、最も下側の分岐部153に、最も下側の集積部163が、それぞれ繋がっている。
【0052】
集積部161は、対応する分岐部151から紙幣Sがその短辺方向に移動して繰り出され、このように繰り出された紙幣Sを前面166から外部に取り出し可能となるように集積させる。集積部161は、水平に対し右下がりに傾斜する底面168と、底面168の上側にこれと垂直に配置された左右に移動可能な壁板部169と、底面168の左部に配置され分岐部151から繰り出された紙幣Sを底面168に当接させて壁板部169に向けて押し出す羽根車170とを有している。よって、集積部161に繰り出された紙幣Sは、長辺を機体前後方向に沿わせ、短辺を上下方向に沿わせて左右に集積されることになり、前面166の開口から前方に取り出される。壁板部169は、集積部161の紙幣Sの集積量に応じて左右に移動する。
【0053】
集積部162,163も同様の構造であり、集積部162は、対応する分岐部152から繰り出された紙幣Sを外部に取り出し可能に集積させ、集積部163は、対応する分岐部153から繰り出された紙幣Sを外部に取り出し可能に集積させる。
【0054】
拡張機5は、上記した受取繰出搬送部144、内部搬送部145および集積部161〜163が、すべて機体前後方向の位置を重ね合わせている。拡張機5の前面166には、集積部161〜163のそれぞれの紙幣Sの集積枚数を表示させるカウンタパネル161a〜163aが設けられている。拡張機5の内部には、ベース機2に通信可能に接続されてその制御部56から制御指令を受信して、この制御指令に基づいて拡張機5を制御する制御部175が設けられている。また、拡張機5には、外部電源に接続されて拡張機5の各部に給電する電源部176が設けられている。集積部161〜163は、それぞれの紙幣Sの集積可能量が、拡張機3の集積部81〜84のそれぞれの紙幣Sの集積可能量よりも多く、拡張機4の集積部121,122のそれぞれの紙幣Sの集積可能量よりも少なくなっている。
【0055】
受取繰出搬送部144および内部搬送部145は、右側面141の開口部140から送り込まれた紙幣Sを受取繰出搬送部144が左側面142近傍まで一旦搬送し、その後、内部搬送部145が下方に搬送した後、右側面141に向けて搬送して集積部161〜163に送り込む。このように、拡張機5の内部で折り返すように紙幣Sを搬送することで、開口部140から集積部161〜163までの搬送長さを確保しており、紙幣検知センサ147で検出された紙幣Sの集積部161〜163までの搬送距離を長くしている。その結果、紙幣検知センサ147で検出された紙幣Sの集積部161〜163への制御部175の制御による振り分けが良好に行えることになる。
【0056】
「拡張機6」
図10,
図11に示すように、拡張機6は、機体の右側面181(第3の側面)の上部に開口部180で開口し、右側面181とは反対の左側面182(第4の側面)に向け水平かつ直線状に延出して上部の開口部183で左側面182に開口する受取繰出搬送部184と、受取繰出搬送部184の左側面182側から下方に延出する内部搬送部185とを有している。受取繰出搬送部184の開口部180,183は、拡張機5の繰出搬送部171の開口部140,143と高さ位置を合わせており、拡張機6がその右側面181を例えば拡張機5の左側面142に重ねて拡張機5に連設されると、受取繰出搬送部184が開口部180において、紙幣Sを、拡張機6の機外である拡張機5の受取繰出搬送部144の開口部143から受け取る。受取繰出搬送部184は、このように機外から紙幣Sを受け取り、この受け取りを含めた全範囲で紙幣Sを短辺方向に移動させて、場合により開口部183から機外に繰り出す。受取繰出搬送部184には、開口部180の位置に紙幣Sの開口部180への受け入れを検知する紙幣検知センサ187が設けられている。
【0057】
内部搬送部185は、紙幣Sを受取繰出搬送部184の中間位置から受け取り、この受け取りを含めた全範囲で紙幣Sを短辺方向に移動させる。内部搬送部185は、受取繰出搬送部184とは反対側が、紙幣Sを所定枚数(100枚)ずつ集積させて結束する結束部188(処理部)に繋がっている。結束部188は、内部搬送部185から短辺方向に移動して繰り出される紙幣Sを受け入れて結束処理する。内部搬送部185は、受取繰出搬送部184とは反対側が複数具体的には二つの分岐部191,192に分岐されている。分岐部191,192は、機体上下方向に並んで配置されており、右側面181に向けて分岐している。結束部188は、これら分岐部191,192に合わせて、これらの右側に複数具体的には二つの整列集積部201,202を有している。整列集積部201,202は、左右方向の位置を重ね合わせて、上下方向に並んで設けられている。整列集積部201,202は、それぞれが、内部搬送部185から短辺方向に移動して繰り出される紙幣Sを受け入れて水平姿勢で鉛直方向に所定の結束単位枚数(具体的には100枚)整列させて集積させる整列集積処理を行う。分岐部191,192のうちの上側の分岐部191に、整列集積部201,202のうちの上側の整列集積部201が、下側の分岐部192に、下側の整列集積部202が、それぞれ繋がっている。
【0058】
結束部188は、整列集積部201,202の右方に、整列集積部201,202から水平状態のまま右方に送り出された集積紙幣を載置させて鉛直下方に下降搬送する下降搬送部204を有している。また、結束部188は、整列集積部202の下方に、下降搬送部204で下降搬送され下降搬送部204から水平状態のまま機体左方に送り出された集積紙幣を結束テープで結束することにより、バラ紙幣を所定の結束単位枚数だけ纏めて結束テープで一体化した小束紙幣を作製する結束機構部205を有している。
【0059】
結束機構部205は、一束ずつ小束紙幣を作成するもので、下降搬送部204から機体左方に送り出された集積紙幣を上下から挟持してV字状に屈曲させる挟持部材207,208を有しており、挟持部材207,208で集積紙幣を挟持しつつ、結束テープを周囲に巻き回して接着・切断した後、挟持部材207,208を結束テープから引き抜くことで小束紙幣を作成する。拡張機6内では、小束紙幣も、バラ紙幣同様、常に長辺が機体前後方向に沿う姿勢とされる。
【0060】
さらに、結束部188は、結束機構部205の下方に、結束機構部205で作製された小束紙幣を受け入れる引き出し式の機外放出部211を有している。機外放出部211は、機体の前面214から引き出し可能となっている。つまり、機外放出部211は、機体に押し込まれた状態で結束機構部205から小束紙幣を受け入れることになり、その後、前面214から引き出されることで、小束紙幣が機外へ取り出し可能となる。整列集積部201,202の位置の前面214には、整列集積部201,202の端数紙幣を機外に取り出し可能とするための扉216が設けられている。
【0061】
拡張機6は、上記した受取繰出搬送部184、内部搬送部185、整列集積部201,202、下降搬送部204、結束機構部205および押し込み状態の機外放出部211が、すべて機体前後方向の位置を重ね合わせている。拡張機6の内部には、ベース機2に通信可能に接続されてその制御部56から制御指令を受信して、この制御指令に基づいて拡張機6を制御する制御部225が設けられている。また、拡張機6には、外部電源に接続されて拡張機6の各部に給電する電源部226が設けられている。
【0062】
受取繰出搬送部184および内部搬送部185は、右側面181の開口部180から送り込まれた紙幣Sを受取繰出搬送部184が左側面182近傍まで一旦搬送し、その後、内部搬送部185が下方に搬送した後、右側面181に向けて搬送して整列集積部201,202に送り込む。このように、拡張機6の内部で折り返すように紙幣Sを搬送することで、開口部180から整列集積部201,202までの搬送長さを確保しており、紙幣検知センサ187で検出された紙幣Sの整列集積部201,202までの搬送距離を長くしている。その結果、紙幣検知センサ187で検出された紙幣Sの整列集積部201,202への制御部225の制御による振り分けが良好に行えることになる。
【0063】
「紙葉類処理装置1」
ベース機2および拡張機3〜6は、いずれも高さが同等であり、前後方向長さも同等となっている。そして、ベース機2の出口側となる受取繰出搬送部21の開口部29と、拡張機3の入口側となる受取繰出搬送部64の開口部60と、拡張機3の出口側となる受取繰出搬送部64の開口部63と、拡張機4の入口側となる受取繰出搬送部104の開口部100と、拡張機4の出口側となる受取繰出搬送部104の開口部103と、拡張機5の入口側となる受取繰出搬送部144の開口部140と、拡張機5の出口側となる受取繰出搬送部144の開口部143と、拡張機6の入口側となる受取繰出搬送部184の開口部180と、拡張機6の出口側となる受取繰出搬送部184の開口部183とは、高さ方向の位置を合わせ機体前後方向の位置を合わせている。
【0064】
また、ベース機2の左側面24側と、拡張機3の左側面62側と、拡張機4の左側面102側と、拡張機5の左側面142側と、拡張機6の左側面182側とには、図示略の連結機構の共通形状の一部が設けられており、拡張機3の右側面61側と、拡張機4の右側面101側と、拡張機5の右側面141側と、拡張機6の右側面181側とには、図示略の連結機構の共通形状の他の一部が設けられている。そして、連結機構の一部と他部とが連結されることで、ベース機2および拡張機3〜6は、隣り合うもの同士が前後方向の位置および高さを合わせて連結される。
【0065】
そして、紙葉類処理装置1は、上記のように処理部が異なる複数種類の拡張機3〜6を各種類複数台準備し、拡張機3〜6の数および種類のうちの少なくともいずれか一方を選択設定してベース機2に、隣り合うもの同士の受取繰出搬送部を紙幣Sの受け渡しが可能に配置して連設することで製造される。
【0066】
つまり、ベース機2に拡張機3〜6のうちの選択設定された一台のみを連結することで紙葉類処理装置1としたり、ベース機2に拡張機3〜6のうちの選択設定された違う種類のものを複数台連結することで紙葉類処理装置1としたり、ベース機2に拡張機3〜6のうちの同じ種類のものを複数台連結することで紙葉類処理装置1としたり、ベース機2に拡張機3〜6のうちの同じ種類のものを複数台連結し、さらに違う種類のものを一台あるいは複数台連結することで紙葉類処理装置1としたり等、種々の組み合わせが可能となっている。つまり、一台のベース機2に、拡張機3〜6のうちの任意のものをそれぞれ任意の数組み合わせて、一台の紙葉類処理装置1を製造する。勿論、いずれの組み合わせにおいても、ベース機2に拡張機3〜6の中から複数台連結する場合には、拡張機の配列の順番も選択設定することができる。
【0067】
いずれの組み合わせにおいても、ベース機2の制御部56が、拡張機3〜6のうちの連結されたものに通信可能に接続されることになり、連結されたものに制御指令信号を出力する。また、いずれの組み合わせにおいても、ベース機2の電源部57のオン/オフに連動して拡張機3〜6のうちの連結されたものの電源部がオン/オフされる。
【0068】
例えば、
図1に示すように、ベース機2に、一台の拡張機3を、受取繰出搬送部21と受取繰出搬送部64とを紙幣Sの受け渡しが可能に配置して図示略の連結機構で連結し、この拡張機3に、一台の拡張機4を、受取繰出搬送部64と受取繰出搬送部104とを紙幣Sの受け渡しが可能に配置して図示略の連結機構で連結し、この拡張機4に、一台の拡張機5を、受取繰出搬送部104と受取繰出搬送部144とを紙幣Sの受け渡しが可能に配置して図示略の連結機構で連結し、この拡張機5に、一台の拡張機6を、受取繰出搬送部144と受取繰出搬送部184とを紙幣Sの受け渡しが可能に配置して図示略の連結機構で連結して、一体の紙葉類処理装置1を製造する。
【0069】
この場合、紙葉類処理装置1は、そのベース機2の制御部56が、ベース機2を制御するとともに、拡張機3の制御部95、拡張機4の制御部135、拡張機5の制御部175および拡張機6の制御部225のそれぞれに制御指令信号を出力する。
【0070】
紙葉類処理装置1は、そのベース機2の制御部56が、分類した紙幣Sの分類別の搬送先を、ベース機2の集積部41〜43、拡張機3の集積部81〜84、拡張機4の集積部121,122、拡張機5の集積部161〜163、拡張機6の結束部188のいずれにするかを設定する。
【0071】
そして、制御部56は、取込部15によって左方延出部26に紙幣Sを一枚ずつ繰り出させ、識別部22によって識別させる。識別部22の識別結果から、各紙幣Sの搬送先を決定する。識別部22によって受け入れ不可と識別された紙幣Sは、左方延出部26、上方延出部27および分岐搬送部30で搬送し、分岐搬送部30の分岐部34でリジェクト部16に搬送する。また、識別部22の識別結果から、受け入れ可能と識別され集積部41に搬送する種類の紙幣Sを、左方延出部26、上方延出部27および分岐搬送部30で搬送し、分岐搬送部30の分岐部31で集積部41に搬送する。また、識別部22の識別結果から、受け入れ可能と識別され集積部42に搬送する種類の紙幣Sを、左方延出部26、上方延出部27および分岐搬送部30で搬送し、分岐搬送部30の分岐部32で集積部42に搬送する。また、識別部22の識別結果から、受け入れ可能と識別され集積部43に搬送する種類の紙幣Sを、左方延出部26、上方延出部27および分岐搬送部30で搬送し、分岐搬送部30の分岐部33で集積部43に搬送する。ここで、制御部56は、一連の処理の識別部22の識別結果から、この処理の全体の計数結果を操作表示部55に表示させることになり、集積部41の集積枚数をカウンタパネル41aに、集積部42の集積枚数をカウンタパネル42aに、集積部43の集積枚数をカウンタパネル43aに、それぞれ表示させる。
【0072】
また、制御部56は、識別部22の識別結果から、受け入れ可能と識別され、拡張機3の集積部81〜84、拡張機4の集積部121,122、拡張機5の集積部161〜163、拡張機6の結束部188のいずれかに搬送する種類の紙幣Sを、受取繰出搬送部21の左方延出部26、上方延出部27および左方延出部28で、拡張機3に向け搬送すると共に、拡張機3の制御部95、拡張機4の制御部135、拡張機5の制御部175および拡張機6の制御部225に、この紙幣Sに対する搬送先の識別情報を含む制御指令信号を出力する。
【0073】
拡張機3の制御部95は、制御部56から受信した制御指令信号に基づいて拡張機3を制御する。例えば、紙幣検知センサ67で紙幣Sを検知すると、この紙幣Sに対する制御指令信号に、その搬送先として集積部81〜84のいずれかの指定が含まれる場合、受取繰出搬送部64および内部搬送部65を制御して、この紙幣Sを集積部81〜84の指定されたものに送り込む。他方、紙幣検知センサ67で検知した紙幣Sに対する制御指令信号に、搬送先として集積部81〜84のいずれの指定も含まれない場合、受取繰出搬送部64および内部搬送部65を制御して、この紙幣Sを拡張機4に送り込む。制御部95は、集積部81の集積枚数をカウンタパネル81aに、集積部82の集積枚数をカウンタパネル82aに、集積部83の集積枚数をカウンタパネル83aに、集積部84の集積枚数をカウンタパネル84aに、それぞれ表示させる。
【0074】
拡張機4の制御部135は、制御部56から受信した制御指令信号に基づいて拡張機4を制御する。例えば、紙幣検知センサ107で紙幣を検知すると、この紙幣Sに対する制御指令信号に、その搬送先として集積部121,122のいずれかの指定が含まれる場合、受取繰出搬送部104および内部搬送部105を制御して、この紙幣Sを集積部121,122の指定されたものに送り込む。他方、紙幣検知センサ107で検知した紙幣Sに対する制御指令信号に、搬送先として集積部121,122のいずれの指定も含まれない場合、受取繰出搬送部104および内部搬送部105を制御して、この紙幣Sを拡張機5に送り込む。制御部135は、集積部121の集積枚数をカウンタパネル121aに、集積部122の集積枚数をカウンタパネル122aに、それぞれ表示させる。
【0075】
拡張機5の制御部175は、制御部56から受信した制御指令信号に基づいて拡張機5を制御する。例えば、紙幣検知センサ147で紙幣を検知すると、この紙幣Sに対する制御指令信号に、その搬送先として集積部161〜163のいずれかの指定が含まれる場合、受取繰出搬送部144および内部搬送部145を制御して、この紙幣Sを集積部161〜163の指定されたものに送り込む。他方、紙幣検知センサ147で検知した紙幣Sに対する制御指令信号に、搬送先として集積部161〜163のいずれの指定も含まれない場合、受取繰出搬送部144および内部搬送部145を制御して、この紙幣Sを拡張機6に送り込む。制御部175は、集積部161の集積枚数をカウンタパネル161aに、集積部162の集積枚数をカウンタパネル162aに、集積部163の集積枚数をカウンタパネル163aに、それぞれ表示させる。
【0076】
拡張機6の制御部225は、制御部56から受信した制御指令信号に基づいて拡張機6を制御する。例えば、紙幣検知センサ187で紙幣を検知すると、受取繰出搬送部184および内部搬送部185を制御して、この紙幣Sを整列集積部201,202のその時点で集積中のものに送り込む。拡張機6の制御部225は、整列集積部201,202の一方に紙幣Sを送り込み、この一方の集積枚数が結束単位枚数になると、他方に紙幣Sを送り込むと共に、結束単位枚数の集積紙幣を下降搬送部204で搬送し結束機構部205で結束させて、機外放出部211に送り込む。
【0077】
上記したように、ベース機2に拡張機3〜6の種々の組み合わせで紙葉類処理装置1を製造することができ、例えば、
図12に示すように、ベース機2に、一台の拡張機3を、受取繰出搬送部21と受取繰出搬送部64とを紙幣Sの受け渡しが可能に配置し図示略の連結機構で連結して一体の紙葉類処理装置1を製造することも可能である。また、例えば、
図13に示すように、ベース機2に、拡張機3を、受取繰出搬送部21と受取繰出搬送部64とを紙幣Sの受け渡しが可能に配置して図示略の連結機構で連結し、拡張機3にもう一台の同種の拡張機3を、互いの受取繰出搬送部64と受取繰出搬送部64とを紙幣Sの受け渡しが可能に配置し図示略の連結機構で連結して一体の紙葉類処理装置1を製造することも可能である。
【0078】
つまり、紙葉類処理装置1は、ベース機2に拡張機3〜6の少なくとも一台が、隣り合うもの同士が受取繰出搬送部を紙幣Sの受け渡しを可能に配置して連設されて構成されている。
【0079】
以上の実施形態によれば、ベース機2に拡張機3〜6の適宜のものを連設した状態で、ベース機2の取込部15が機外から装填された集積状態の紙幣Sをその短辺方向に移動させて一枚ずつ繰り出すと、ベース機2においては、受取繰出搬送部21および分岐搬送部30が全範囲で紙幣Sをその短辺方向に移動させて、複数のリジェクト部16および集積部41〜43に外部に取り出し可能に集積させたり、機外に繰り出したりする。
【0080】
ベース機2に拡張機3が隣り合う場合、ベース機2の受取繰出搬送部21から繰り出された紙幣Sを、拡張機3の受取繰出搬送部64が、受取繰出搬送部21からの受け取りを含めた全範囲でその短辺方向に移動させて機外に繰り出したり、受取繰出搬送部64から分岐する内部搬送部65が、受取繰出搬送部64からの受け取りを含めた全範囲で紙幣Sをその短辺方向に移動させて集積部81〜84に搬送したりする。
【0081】
ベース機2に拡張機4が隣り合う場合、ベース機2の受取繰出搬送部21から繰り出された紙幣Sを、拡張機4の受取繰出搬送部104が、受取繰出搬送部21からの受け取りを含めた全範囲でその短辺方向に移動させて機外に繰り出したり、受取繰出搬送部104から分岐する内部搬送部105が、受取繰出搬送部104からの受け取りを含めた全範囲で紙幣Sをその短辺方向に移動させて集積部121,122に搬送したりする。
【0082】
ベース機2に拡張機5が隣り合う場合、ベース機2の受取繰出搬送部21から繰り出された紙幣Sを、拡張機5の受取繰出搬送部144が、受取繰出搬送部21からの受け取りを含めた全範囲でその短辺方向に移動させて機外に繰り出したり、受取繰出搬送部144から分岐する内部搬送部145が、受取繰出搬送部144からの受け取りを含めた全範囲で紙幣Sをその短辺方向に移動させて集積部161〜163に搬送したりする。
【0083】
ベース機2に拡張機6が隣り合う場合、ベース機2の受取繰出搬送部21から繰り出された紙幣Sを、拡張機6の受取繰出搬送部184が、受取繰出搬送部21からの受け取りを含めた全範囲でその短辺方向に移動させて機外に繰り出したり、受取繰出搬送部184から分岐する内部搬送部185が、受取繰出搬送部184からの受け取りを含めた全範囲で紙幣Sをその短辺方向に移動させて結束部188に搬送したりする。
【0084】
ベース機2に連設された拡張機3〜6のうちの一台に対して、さらに拡張機3〜6のうちの一台、あるいは、同種または異種の複数台を追加しても、同様に全範囲で紙幣Sをその短辺方向に移動させることになる。
【0085】
よって、ベース機2から、拡張機3〜6のうちのこれに隣り合うものへの受け渡し、この拡張機から、拡張機3〜6のうちのこれに隣り合うものへの受け渡しを含めて紙幣Sを常にその短辺方向に移動させることになるため、構造を簡素化でき、コスト増を抑制することができる。また、拡張機として、処理部が異なる複数種類の拡張機3〜6を準備するため、ベース機2と拡張機3〜6との組み合わせのバリエーションが増え、顧客ニーズに容易に対応することができる。また、拡張機3〜6の増設数についても顧客ニーズに容易に対応することができる。
【0086】
また、ベース機2は、取込部15が、右側面11に、この右側面11および前面12に開口して設けられているため、機外からの紙幣Sの装填操作がしやすい。また、識別部22で受け入れ不可と識別された紙幣を集積させるリジェクト部16が、右側面11の取込部15よりも上方に、右側面11および前面12に開口して設けられているため、紙幣Sの取込部15への再装填操作がしやすい。また、受取繰出搬送部21の、取込部15から左側面24に向けて延出する左方延出部26に識別部22が設けられ、上方延出部27の上部から右側面11に向け延出しつつ分岐する分岐搬送部30が、右側面11と左側面24とを結ぶ方向に並び前面12に開口して設けられた複数の集積部41〜43に接続されるため、これらをコンパクトに配置することができる。また、左方延出部26の左側面24側から上方に延出する上方延出部27から、左方延出部28が、左側面24に向け延出して左側面24に開口するため、拡張機3〜6のうちの連設されたものへの紙幣Sの受け渡しが容易となる。
【0087】
拡張機3は、受取繰出搬送部64が、機体の右側面61の上部に開口して左側面62に向け直線状に延出して左側面62に開口するため、拡張機3〜6の隣り合うものへ紙幣Sを直線状に移動させることができる。よって、紙幣Sが拡張機3を通過する際の移動距離を短くできる。同様に、拡張機4は、受取繰出搬送部104が、右側面101の上部に開口して左側面102に向け直線状に延出して左側面102に開口するため、拡張機3〜6の隣り合うものへ紙幣Sを直線状に移動させることができる。同様に、拡張機5は、受取繰出搬送部144が、右側面141の上部に開口して左側面142に向け直線状に延出して左側面102に開口するため、拡張機3〜6の隣り合うものへ紙幣Sを直線状に移動させることができる。同様に、拡張機6は、受取繰出搬送部184が、右側面181の上部に開口して左側面182に向け直線状に延出して左側面182に開口するため、拡張機3〜6の隣り合うものへ紙幣Sを直線状に移動させることができる。
【0088】
拡張機3の処理部が、機体の前面86に開口して紙幣Sを外部に取り出し可能に集積させる集積部81〜84であり、拡張機4の処理部が、機体の前面124に開口して紙幣Sを外部に取り出し可能に集積させる集積部121,122であり、拡張機5の処理部が、機体の前面166に開口して紙幣Sを外部に取り出し可能に集積させる集積部161〜163であるため、ベース機2の集積部41〜43と合わせて集積部の数が増えることになり、紙幣Sの多種分類および大量分類に対応することができる。
【0089】
拡張機6の処理部が、紙幣Sを集積させて結束する結束部188であるため、ベース機2の集積部41〜43による分類に加えて、紙幣Sの結束を行うことができる。
【0090】
ベース機2の集積部の数は、上記に限定されるものではなく、増やしたり減らしたりすることができる。
【0091】
また、ベース機2に集積部41〜43を設けなくても良く、ベース機2にリジェクト部16、分岐搬送部30および集積部41〜43を設けなくても良い。つまり、ベース機2には、少なくとも取込部15と受取繰出搬送部21と識別部22とが設けられていれば良い。これらのようにベース機2を構成することで、ベース機2のコストを抑えることができる。
【0092】
また、ベース機2のリジェクト部16および集積部41〜43を、すべて受け入れ不可な紙幣Sのリジェクト用として、これらに原因別に分けて受け入れ不可な紙幣Sを送り混んでも良い。
【0093】
また、ベース機2の集積部41〜43を、拡張機3〜5の集積部81〜84,121,122,161〜163のいずれかが満杯となったときの集積用としても良い。例えば、拡張機3〜5の集積部81〜84,121,122,161〜163のいずれか一つと、集積部41〜43のいずれか一つとで、紙幣Sの取り出しを条件として、交互に紙幣Sを満杯まで集積させることで、途中で処理を停止させることなく分類処理を行うことが可能になる。