特許第6647213号(P6647213)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ アプリックスの特許一覧

特許6647213フックおよびループ係止嵩を有するラミネートを提供するための方法、ならびに得られるラミネート
<>
  • 特許6647213-フックおよびループ係止嵩を有するラミネートを提供するための方法、ならびに得られるラミネート 図000002
  • 特許6647213-フックおよびループ係止嵩を有するラミネートを提供するための方法、ならびに得られるラミネート 図000003
  • 特許6647213-フックおよびループ係止嵩を有するラミネートを提供するための方法、ならびに得られるラミネート 図000004
  • 特許6647213-フックおよびループ係止嵩を有するラミネートを提供するための方法、ならびに得られるラミネート 図000005
  • 特許6647213-フックおよびループ係止嵩を有するラミネートを提供するための方法、ならびに得られるラミネート 図000006
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6647213
(24)【登録日】2020年1月16日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】フックおよびループ係止嵩を有するラミネートを提供するための方法、ならびに得られるラミネート
(51)【国際特許分類】
   A44B 18/00 20060101AFI20200203BHJP
   B32B 5/02 20060101ALI20200203BHJP
   A61F 13/62 20060101ALI20200203BHJP
【FI】
   A44B18/00
   B32B5/02 D
   A61F13/62 120
【請求項の数】12
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2016-561641(P2016-561641)
(86)(22)【出願日】2015年4月7日
(65)【公表番号】特表2017-512602(P2017-512602A)
(43)【公表日】2017年5月25日
(86)【国際出願番号】EP2015057441
(87)【国際公開番号】WO2015155150
(87)【国際公開日】20151015
【審査請求日】2018年3月23日
(31)【優先権主張番号】1400848
(32)【優先日】2014年4月8日
(33)【優先権主張国】FR
(31)【優先権主張番号】1401591
(32)【優先日】2014年7月16日
(33)【優先権主張国】FR
(73)【特許権者】
【識別番号】515146224
【氏名又は名称】アプリックス
【氏名又は名称原語表記】APLIX
(74)【代理人】
【識別番号】100091502
【弁理士】
【氏名又は名称】井出 正威
(72)【発明者】
【氏名】モワナード,ナタリー
(72)【発明者】
【氏名】マルシェ,ティエリー
【審査官】 長尾 裕貴
(56)【参考文献】
【文献】 特開2013−126431(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0003658(US,A1)
【文献】 特開2001−089964(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0019572(US,A1)
【文献】 特表2010−524573(JP,A)
【文献】 特開昭63−085182(JP,A)
【文献】 特開平02−251655(JP,A)
【文献】 特表2007−515320(JP,A)
【文献】 独国特許出願公開第102011105683(DE,A1)
【文献】 国際公開第97/019808(WO,A1)
【文献】 米国特許第06075178(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A44B 18/00
A61F 13/15 − 13/84
A61L 15/16 − 15/64
B32B 5/02 − 5/12
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも1つの支持要素(2)と前記支持要素()に固定された、ループを有する少なくとも1つの不織布(3)とを備えるラミネート(1)であって、ラミネートを所与の軸に沿って引っ張るのに必要な、伸びの関数としての力を表す曲線が、ゼロの伸び値から始まって、力がゼロから最大の力まで増加する区分を含み、前記曲線が、前記区分上に変曲点(Pi)を含み、前記支持要素(2)が非弾性であることを特徴とするラミネート(1)。
【請求項2】
前記支持要素(2)が、不織布であることを特徴とする、請求項1に記載のラミネート。
【請求項3】
変曲点(Pi)が、4%超であることを特徴とする、請求項1または2に記載のラミネート。
【請求項4】
前記支持要素(2)が、SM(スパンボンド−メルトブロー)、SMS(スパンボンド−メルトブロー−スパンボンド)、SMMS(スパンボンド−メルトブロー−メルトブロー−スパンボンド)、及びSSMMS(スパンボンド−スパンボンド−メルトブロー−メルトブロー−スパンボンド)からなる群より選ばれた不織布であることを特徴とする、請求項1、2または3に記載のラミネート。
【請求項5】
ループを有する不織布(3)が、梳綿不織布であることを特徴とする、請求項1から4のいずれか一項に記載のラミネート。
【請求項6】
2つの要素(2、3)が、カレンダ処理により固定されていることを特徴とする、請求項1から5のいずれか一項に記載のラミネート。
【請求項7】
梳綿不織布(3)が、少なくとも50%の伸びを有する繊維を備えることを特徴とする、請求項5または6に記載のラミネート。
【請求項8】
ループを有する不織布(3)が、連続して、接続ゾーンと、ループを形成するゾーンとを備え、ループを形成するゾーンは、MD方向の側面から見て非対称的な形態であることを特徴とする、請求項1から7のいずれか一項に記載のラミネート。
【請求項9】
ループを形成するゾーンの最上部、または、最上部が平坦な部分である場合は当該部分の中央部Sが、ループを形成するゾーンがその間に延在する2つの連続する接続ゾーンから等距離にある中心点P0に対して、MD方向の側面から見てオフセットしていることを特徴とする、請求項8に記載のラミネート。
【請求項10】
少なくとも1つの支持要素(2)と前記支持要素(2)に固定された、ループを有する少なくとも1つの不織布(3)とを備え、前記支持要素(2)が非弾性である、把持機能を有するラミネート(1)を提供するための方法であって、
ループを有する不織布のストリップおよび支持要素を形成するストリップが、2つの要素を互いに固定するために、それらを上部ローラと下部ローラとの間に形成された隙間に通過させるために広げられ、ループを有する不織布と接触している上部ローラの面は、隙間において、ラミネートを広げる方向、または流れ方向もしくはMDに配向した第1の速度を有し、支持要素と接触している下部ローラの面は、隙間において、ラミネートを広げる方向、または流れ方向もしくはMDに同様に配向した第2の速度を有するステップを含み、
第1および第2の速度は、第1の速度が第2の速度よりも速くなるように調節されることを特徴とする方法。
【請求項11】
第1および第2の速度が、第1の速度の第2の速度に対する比が、1.2から1.6の間であるように調節されることを特徴とする、請求項10に記載の方法。
【請求項12】
2つのローラの少なくとも一方が加熱され、2つのストリップがカレンダ処理により固定されることを特徴とする、請求項10または11に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、支持体を形成する少なくとも1つの層、例えば不織層と、支持体を形成する前記少なくとも1つの下部層に固定された、ループを有する少なくとも1つの不織層とを備える、把持機能を有するラミネートを提供するための方法に関する。本発明はまた、把持機能を有するこの種類のラミネートを提供するためのデバイス、およびこの種類のラミネートに関する。
【背景技術】
【0002】
支持体を形成する少なくとも1つの層、例えば不織層と、カレンダ処理により統合された、ループを有する少なくとも1つの不織層、例えば梳綿不織布とを備えるラミネートは、特に、とりわけおむつ用の自己係止フックおよびループデバイスのループ状部分を形成するために、特に、おむつの後方部分の側方端部の部分に配置される脚から出るフックの係合を用いておむつのベルトを閉じることができるように、おむつの前方部分におけるベルト上の中央位置に配置されるバンド(このバンドは、従来「ランディング・ゾーン」と呼ばれている)を形成するために使用されている。
【0003】
本発明において、把持機能は、係合を提供するためにフックが貫通し得る、ループを有する不織布内の利用可能な嵩を意味するように理解されるべきである。
【0004】
不織布の把持ゾーンは、特に、繊維のストリップをSMS型の不織支持体上に組み付けることにより形成される。繊維は、製造中は独立しており、把持のための嵩を生成するためには大量の繊維が必要とされ、主に支持体とは反対側の表面上の繊維のみがフックと係合し得る。したがって、性能に関する使用者の期待に添うためには、フックとの十分な係合を有するために、大量の繊維および膨大な重量の生成物を有することが必要である。また、大量の繊維によって、SMS支持体の面の1つに形成された印刷の視認性が低くなる。
【0005】
さらに、使用されるフィラメントの重量と、把持ゾーンに貫通するフックの能力との間には、相反する点が存在する。使用される体積が同じで繊維の重量が大きいほど、フックが貫通するのはより困難となる。
【0006】
一般に、ランディング・ゾーンを形成するストリップはラミネートの形態であり、特に装飾パターンが印刷され得る支持要素、例えばSMS不織布と、一方で、支持要素の上部分に固定される、ループを有する不織布、例えば梳綿およびカレンダ処理された不織布とを備える。
【0007】
好ましくは、梳綿不織布は、使用者が支持要素上に印刷されたパターンを透かして見ることができるようにしなければならない。
【0008】
一方、生地要素により形成された把持ループとフックとの間の係合が最適であることが望ましい。これを実現するためには、フックが把持ループ内に容易に導入または係合され得ることが必要である。さらに、剥離による開離に対する良好な抵抗性と同様に、フックの標的となった場合のループのせん断に対する良好な抵抗性が好ましい。また、いかなる急激な動きも必要とせず、また適度な労力で閉鎖する上で使用者に確信を与える、開離時の良好な係止感覚を、使用者が感じることが望ましい。この認識は、一般に、剥離エネルギーを計算することにより測定される。また、柔らかい触感および生地の外観を必要とする、柔軟性の感覚に関連した良好な感覚的品質、ならびにランディング・ゾーンの重量の最適化、ひいてはそのようにして削減された製品コストを得ることが望ましい。
【0009】
結果として、印刷されたパターンがループ要素を通して十分に視認され得ることが望まれることとは相反する要件が存在し、これは、現行のランディング・ゾーン、特に2つの不織布(それぞれSMSおよび梳綿布)により形成されるものは、それが現実に生じるかもしくは使用者によりそのように感じられるかに関わらず、剥離に対する良好な抵抗性を示さないか、または、使用者が支持層上の印刷されたパターンを十分に視認できるようにしないことを意味する。
【0010】
WO2008/130807は、少なくとも1つの支持不織布と、支持要素に固定される、ループを有する梳綿不織布とを備えるラミネートを開示している。このラミネートは、カレンダ処理により製造され、したがって複数の接続ゾーンを形成する。把持機能は存在しない。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
本発明の目的は、それによって支持層上に印刷されたパターンの視認性を低減することなくランディング・ゾーンを形成することを特に意図する、上で定義された種類の把持機能を有するラミネートを提供するための方法を提案することにより、先行技術の欠点を克服することである。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明によれば、少なくとも1つの生地支持要素、特に少なくとも1つの不織布、例えばSMSと、支持要素の上面に固定された、ループを有する少なくとも1つの不織布、特に梳綿不織布とを備える、特にランディング・ゾーンを形成することを意図する、把持機能を有するラミネートを提供するための方法であって、
ループを有する不織布のストリップおよび支持要素を形成するストリップが、2つの要素を互いに固定するために、それらを上部ローラと下部ローラとの間に形成された隙間に通過させるために広げられ、ループを有する不織布と接触している上部ローラの面は、隙間において、ラミネートを広げる方向、または流れ方向もしくはMDに配向した第1の速度を有し、支持要素と接触している下部ローラの面は、隙間において、ラミネートを広げる方向、または流れ方向もしくはMDに同様に配向した第2の速度を有するステップを含み、
第1および第2の速度は、第1の速度が第2の速度よりも速くなるように調節されることを特徴とする方法である。
【0013】
したがって、支持要素上に印刷された任意のパターンの優れた視認性を可能にしながら、より多くのフックおよびループ係止嵩だけでなく、フックのより大きな係合能力も示すラミネートが、非常に簡易に得られる。
【0014】
本発明の好ましい実施形態によれば、第1および第2の速度は、第1の速度の第2の速度に対する比(または過給係数)が、1.1を超える、特に1.2を超える、特に1.2から1.6の間である、好ましくは1.3から1.5の間であるように調節される。
【0015】
好ましくは、2つのローラの少なくとも一方は加熱され、2つのストリップはカレンダ処理により固定される。
【0016】
本発明はまた、請求項1において定義されるようなラミネートに関する。
【0017】
別の実施形態によれば、支持要素は、プラスチックフィルムにより形成され、特に熱可塑性材料で作製される。
【0018】
好ましくは、支持要素は、弾性ではない。支持要素が弾性である場合、考慮するにふさわしい変形(伸び)の関数としての力を表す曲線は、ゼロ変形から開始する第1の変形の曲線である。
【0019】
ここで、本発明の実施形態を、純粋に例および図解として図面を参照しながら説明する。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の一実施形態によるラミネートを示す図である。
図2図1のラミネートの変形の関数としての引張力を表す曲線を示すグラフである。
図2A】カレンダ処理の間超過速度が形成されない先行技術のラミネートに対する、変形の関数としての力を表す曲線を示すグラフである。
図3】本発明による方法を実行するデバイスの側面から見た基本概略図である。
図4】変曲点の%での位置の関数としての不織布の特徴的性能を示すグラフである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1は、SMS不織布の層により形成された(すなわち、3つの重ね合わせられた不織層であるスパンボンド−メルトブロー−スパンボンドで作製された)支持要素2と、カレンダ処理により統合された梳綿不織布により形成された、ループを有する要素3とを備える、本発明によるラミネート1を示す。
【0022】
支持要素2の上面にはパターンが印刷されており、次いで2つの要素2および3は、図3に示されるように、カレンダ処理により互いに固定されるために、共に2つのローラ4および5を通して送られている。一変形形態によれば、支持要素2の下面上に印刷がなされてもよい。
【0023】
上部ローラ4と下部ローラ5との間に形成された隙間において、2つの要素2および3は、2つのローラのいずれかの側のそれぞれの外表面により互いに押し付けられる。ローラの一方または両方が加熱され、2つのローラの一方は、彫刻パターンを備える。
【0024】
図1のラミネート1は、図3に示されるデバイスの出力側で得られるものである。
【0025】
さらに、隙間内を通過するラミネートと接触する点における、下部および上部ローラの2つのローラのそれぞれの速度は、2つの要素を広げる方向、特に流れ方向またはMDにおいて、互いに平行となるように配向される。しかしながら、隙間内でのループを有する生地要素との接触点における上部ローラの速度値V1は、下部ローラの、すなわち支持要素と接触しているローラの速度V2の値よりも大きい。図1のラミネートを得るために、図3におけるV1/V2比は、1.4に等しくなるように調節されている。
【0026】
図3において確認され得るように、ループを有する要素は、連続して、特にカレンダ処理により形成された接続ゾーンと、ループを形成するゾーンとを備える。ループを形成するゾーンは、非対称的な形態である。特に、それらのそれぞれの最上部またはそれらの最上部分の中央部S(図3の場合のように平坦な最上部の場合)は、ループを形成するそれぞれのゾーンがその間に延在する2つの連続する接続ゾーンから等距離にある中心点P0に対して、特にMD方向においてオフセットしている。換言すれば、右側の区分SP0は、支持不織布の面に垂直ではない。
【0027】
図2は、伸びの関数としてのMD方向におけるラミネート1の伸長力を表す曲線を示す。この曲線を生成するために、破断試験における伸びがMD方向に使用されるが、この試験は、図3に示されるデバイスの出力側で得られるラミネート1の100mm超の長さおよび50mmの幅を有する試料を、動力計(牽引速度50mm/分)の2つのジョー(ジョーの間の距離は100mmに等しい)の間に設置することからなる。
【0028】
確認され得るように、曲線は、0%の伸びから、最大伸長力または破断時の力に対応する約60%の点Rまで増加する。点Rを超えると、曲線は特に、絶対値がOとRとの間の区分の勾配よりも極めて大きい急勾配を伴って減少する。
【0029】
変曲点を測定するために、例えば、曲線の正接法(d2)による、または、特に4行目の多項式モデル化による、グラフ上での任意の古典的な方法を使用することができる。
【0030】
OとRとの間の区分において、曲線は、約20%に変曲点Piを含む。変曲点Piは、好ましくは4%超、特に7%から30%の間、より好ましくは7%から20%の間である。
【0031】
把持機能は過剰供給の関数として増加し、したがって、図4により示されるように、ラミネートの、特にランディング・ゾーンの、特にせん断および剥離に関する性能を向上させる。
【0032】
図2Aにおいて確認され得るように、ローラのいずれにも超過速度が提供されない場合(V/V=1)、曲線は変曲点を含まない。得られるラミネートは、いかなる把持機能も有さない。
【0033】
剥離法
過剰供給の関数としての剥離性能を測定するために、組み付けられたフック/ランディング・ゾーンの対の180°での開離における抵抗性の測定が使用される。25.4mmの幅を有する80g/mの紙支持体上に組み付けられた、幅13mmおよび長さ25.4mmのフックのストリップが、50mm×50mmの寸法を有するランディング・ゾーンの試料上に、単一の2kgローラを利用して押し付けられるが、生成物の相対的方位は、おむつに対して使用されるものと同一である。次いで、おむつ、特に弾性フラップを有するおむつの封止を模擬するために、1kgの牽引力を10秒間フック支持体に印加する。次いで、フックを支持する紙を、100Nの動力計セルを備えたMTS System製Synergie 200H型の牽引フレームの上部移動ジョーに挿入し、ランディング・ゾーンを下部ジョーに挿入する。2つのジョーの間の距離は、50mmである。開離力を測定するために、次いでフレームの上部分は、305mm/分の速度で底部から最上部まで平行移動を実行する。次いで、機械により供給された最大力の値、および牽引フレームの最初の13mmの移動に対して記録された試験曲線の表面下面積に対応する任意のエネルギー値を記録する。
【0034】
せん断法
過剰供給の関数としてのせん断性能を測定するために、両面接着テープを有する剛性の、例えば金属板に接着させたランディング・ゾーンの50mm×50mm試料を使用する。
【0035】
250g/mの紙支持体上に組み付けられた、幅13mmおよび長さ25.4mmのフックのストリップが、層上の生成物の相対的方位について操作者によりランディング・ゾーン上に係合され、操作者によりその親指で圧力が3秒間印加される。
【0036】
次いで、おむつ、特に弾性フラップを有するおむつの封止を模擬するために、1kgの牽引力を5秒間フック支持体に印加する。
【0037】
ランディング・ゾーンを支持する金属板を、100Nの動力計セルを備えたMTS System製DY30型の牽引フレームの移動上部ジョーに挿入する。
【0038】
次いで、フックを支持する紙を、固定された下部ジョーに挿入する。
【0039】
フレームの動きは、1kgの牽引力と同じ方向である。2つのジョーの間の距離は、76mmである。開離力を測定するために、次いでフレームの最上部分は、305mm/分の一定速度で底部から最上部まで平行移動を実行する。試験は、ループおよびフックが完全に外れるまで行われる。次いで、得られる曲線上の最大力値を記録する。
【0040】
本発明において、不織布は、統合された繊維および/またはフィラメントのストリップの形成の最後に得られる生成物を意味する。統合は、機械的、化学的または熱的であってもよく、繊維および/またはフィラメントの間の接続の存在により現れる。この統合は、直接的、すなわち溶着により繊維および/もしくはフィラメントの間に直接形成されてもよく、または、間接的、すなわち繊維および/もしくはフィラメントの間の中間層、例えば接着剤の層もしくは結合剤の層を用いることによるものであってもよい。不織という用語は、不均一、不規則または無作為に織り合わされた繊維またはフィラメントのラップまたはストリップの形態の構造に関する。不織布は、単層構造または複数層構造を有し得る。不織布はまた、ラミネートを形成するために、フィルム等の別の材料に連結されてもよい。不織布は、異なる合成および/または天然材料から作製されてもよい。天然材料は、例えば、綿、ジュート、製紙パルプ、麻等のセルロース繊維であり、レーヨンまたはビスコース等の再生セルロース繊維もまた含み得る。不織布用の天然繊維は、梳綿等の様々なプロセスを使用することにより調製され得る。合成材料は、例えば、ポリオレフィン、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブチレン等;ポリアミド、例えばポリアミド6、ポリアミド6.6、ポリアミド10、ポリアミド12等;ポリエステル、例えばポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリ乳酸等、ポリカーボネート、ポリスチレン、熱可塑性エラストマー、ポリマービニル、ポリウレタン、ならびに後者の混合物およびコポリマーを含むがこれらに制限されない、繊維を形成することが知られている合成熱可塑性ポリマーを含むが、これらに制限されない。
【0041】
一般に、繊維およびフィラメントは、主にそれらの長さにより、およびそれらの製造方法により異なる。
【0042】
フィラメントは、それらの断面に対応する直径に対して非常に長い長さを有する単一要素を意味し、不織布のストリップを直接形成するために連続して押し出され、次いでそれが、所望の性能および/またはそれらの輸送を達成することを可能にするように、熱的結合または任意の他の手段により統合され得る。好ましくは、フィラメントは、120mm超の長さを示す。
【0043】
繊維は、フィラメントの長さよりも短い低減された長さを有し、不織布の製造において紡糸および/または使用され得る生地材料または生地材料要素を指す一般的用語であると理解される。70mm未満(好ましくは25mm〜60mm)の短い長さを有する不連続的に形成された短繊維、および70mm超(好ましくは80mm〜120mm)の長い長さを有する不連続的に形成された長繊維の、2種類の繊維を区別することができる。
【0044】
押し出された後に直接統合されるフィラメントとは異なり、繊維は、当業者に周知である梳綿ステップの間に、ストリップとして集合的に整列され、まとめられる。次いで、このストリップは、所望の性能および/またはそれらの輸送を達成することを可能にするように、熱的結合により、または任意の他の手段により統合され得る。本発明によれば、高い伸びを有する繊維を含む、ループを有する不織布を有利に使用することができる。
【0045】
高い伸びを有する繊維は、250%超の破断前最大伸びを示す繊維、すなわち、静置時および引張前のそれらの長さの少なくとも2.5倍だけ伸びることができる繊維を意味するように理解される。
【0046】
より具体的には、高い伸びを有する繊維は、300%超の伸びの破断前最大伸びを示し、または、300%から600%の間の伸び、より具体的には450%から500%の間の伸びの破断前最大伸びを示す。
【0047】
一実施形態によれば、ループを有する不織布は、高い伸びを有する繊維、特に少なくとも50%の高い伸びを有する繊維を含む。
【0048】
本発明によれば、ループは、それぞれ各支持点において、または同じ支持点において支持体に連結された2つの端部を備える、フィラメントおよび/または繊維を意味する。ループはまた、互いに連結されたいくつかのフィラメントまたは繊維から形成されてもよく、そのうちの少なくとも2つが1点または2つのそれぞれの異なる点で支持体に連結される。ここで、ループは、特定の非対称的な形態を示してもよい。
【0049】
ループを有する不織布は、支持体に連結された後にフックが使用できるループを形成する不織布を意味する。
【0050】
一変形形態において、支持要素に固定する前にループを有する不織布を有効化することを想定することができる。
【0051】
好ましくは、少なくとも1つの支持要素は、不織布、特にSM(スパンボンド−メルトブロー)、SMS(スパンボンド−メルトブロー−スパンボンド)、またはSMMS(スパンボンド−メルトブロー−メルトブロー−スパンボンド)、SSMMS(スパンボンド−スパンボンド−メルトブロー−メルトブロー−スパンボンド)等である。
【0052】
本発明によれば、弾性は、以下に記載の試験に従い、その初期寸法の100%の引張に対して、15%未満、好ましくは10%未満、より好ましくは5%未満の残存率またはSET’を有する要素を意味するものとして理解される。本発明によれば、非弾性は、弾性要素の上記定義に含まれない要素を意味するものとして理解される。同様に、その初期寸法の100%の伸びに達する前に断裂する要素は、非弾性とみなされなければならない。
【0053】
また、例えば、以下の試験によりその残存率を決定することによって、ラミネートの弾性を測定することができる。
【0054】
標準ASTDM5170において定義されるように、標準大気下で、23℃±2℃の温度、および50%±5%の相対湿度で試料を調整する。
【0055】
機器として、標準EN10002に従う動力計、特に、MTS Systems Corp, U.S.A.社から入手可能なカラムSynergie 200、およびTESTWORKS 4.12.オペレーティング・ソフトウェアを使用する。
【0056】
カッターまたははさみを用い、弾性生成物(例えば本発明のラミネート)を、MD方向(図1の面に垂直な流れ方向)において幅50mm、CD方向(図1における横方向、または水平方向)において長さ120mmの試料に切断することにより、試料を調製する。
【0057】
パラメータは以下のように選択する:
ジョーの間の距離:100mm
機械速度:508mm/分
サイクル数:1
生成物の伸び:一定速度で100%
【0058】
下部ジョーを固定したままでの上部ジョーの垂直変位により生成物を100%引っ張り、次いでこの位置で30秒間維持し、次いで一定速度で初期位置に戻し、そこで60秒間放置し(サイクルの最後)、次いで生成物が破断するまで再び引っ張る。
【0059】
次いで、%での伸びの関数としての引張力を表す曲線が得られるが、これは、以下の計算式を用いて「SET」を決定することができるヒステリシスを示す。
SET=L1−L0
L0:試験開始時、すなわちサイクルの開始時のXs(%での伸び)の軸との交点。
L1:力をゼロまで戻し、60秒間待機した後の第2の伸びの開始時のXs(%での伸び)の軸との交点。
図1
図2
図2A
図3
図4