特許第6647219号(P6647219)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6647219
(24)【登録日】2020年1月16日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】家具用支持フレーム
(51)【国際特許分類】
   A47B 13/02 20060101AFI20200203BHJP
   A47B 9/20 20060101ALI20200203BHJP
   A47B 9/00 20060101ALI20200203BHJP
【FI】
   A47B13/02
   A47B9/20
   A47B9/00 Z
【請求項の数】10
【全頁数】15
(21)【出願番号】特願2016-568685(P2016-568685)
(86)(22)【出願日】2015年5月26日
(65)【公表番号】特表2017-521116(P2017-521116A)
(43)【公表日】2017年8月3日
(86)【国際出願番号】DK2015000022
(87)【国際公開番号】WO2015180725
(87)【国際公開日】20151203
【審査請求日】2018年5月11日
(31)【優先権主張番号】PA201400284
(32)【優先日】2014年5月26日
(33)【優先権主張国】DK
(31)【優先権主張番号】PA201500176
(32)【優先日】2015年3月20日
(33)【優先権主張国】DK
(73)【特許権者】
【識別番号】594167956
【氏名又は名称】リナック エー/エス
(74)【代理人】
【識別番号】100086380
【弁理士】
【氏名又は名称】吉田 稔
(74)【代理人】
【識別番号】100103078
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 達也
(74)【代理人】
【識別番号】100130650
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 泰光
(74)【代理人】
【識別番号】100135389
【弁理士】
【氏名又は名称】臼井 尚
(74)【代理人】
【識別番号】100161274
【弁理士】
【氏名又は名称】土居 史明
(74)【代理人】
【識別番号】100168044
【弁理士】
【氏名又は名称】小淵 景太
(74)【代理人】
【識別番号】100168099
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 伸太郎
(72)【発明者】
【氏名】ランロウ、マイケル
(72)【発明者】
【氏名】ヨルゲンセン、キャスパー
【審査官】 中村 百合子
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2010/036174(WO,A1)
【文献】 独国実用新案第202011002647(DE,U1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A47B 1/00−41/06
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮可能に配置された外形部をもつ昇降コラムであって、上記伸縮可能に配置された外形部は上端および下端を有し、上記上端はこれに固定されたハウジングを有する昇降コラムと、
少なくとも上記昇降コラムハウジングの一部を受容する区画をもつベースユニット
上記ベースユニットに取り付けるための横部材と、
ロック要素と、を含み、
前記ロック要素がロック位置をとるとき上記ベースユニットと上記昇降コラムハウジングと上記横部材との間に圧迫力を付与するとともに、これによって上記昇降コラムハウジングと上記横部材とが上記ベースユニットに固定され、かつ当該ロック要素は当該ロック要素を上記ロック位置に保持する手段を有しており
上記ベースユニットは、上記昇降コラムのハウジングの幅と対応する相互間間隔を隔てた2つの平行側壁をもつU型横断面を有することを特徴とする、支持フレーム。
【請求項2】
上記横部材は、上記ベースユニットとの係合を予定するC型横断面を有することを特徴とする、請求項1に記載の支持フレーム。
【請求項3】
上記ベースユニットは、上記横部材と係合するためのフラップを含むことを特徴とする、請求項2に記載の支持フレーム。
【請求項4】
上記ベースユニットは、当該ベースユニットの上記側壁間の横壁を含むことを特徴とする、請求項に記載の支持フレーム。
【請求項5】
上記横壁は、上記昇降コラムハウジングの少なくとも一部を受容することが予定される上記ベースユニットの上記区画内に突出する端部をもつ舌片を含むことを特徴とする、請求項に記載の支持フレーム。
【請求項6】
上記横部材は、当該横部材が上記ベースユニットに取り付けられたとき、上記昇降コラムハウジングの少なくとも一部を受容するための上記ベースユニットの上記区画内に突出する自由端をもつ舌片を含むことを特徴とする、請求項1に記載の支持フレーム。
【請求項7】
上記昇降コラムの上記ハウジングは、上記横壁または上記横部材における上記舌片に係合するための凹入部を含むことを特徴とする、請求項またはに記載の支持フレーム。
【請求項8】
上記フラップは、上記ベースユニットの上記区画に連続していることを特徴とする、請求項3に記載の支持フレーム。
【請求項9】
伸縮可能に配置された外形部をもつ昇降コラムであって、上記伸縮可能に配置された外形部は上端および下端を有し、上記上端はこれに固定されたハウジングを有する昇降コラムと、
少なくとも上記昇降コラムのハウジングの一部を受容する区画をもつベースユニットと、
上記ベースユニットに取り付けるための横部材と、
ロック要素と、を含み、
前記ロック要素がロック位置をとるとき上記ベースユニットと上記昇降コラムのハウジングと上記横部材との間に圧迫力を付与するとともに、これによって上記昇降コラムのハウジングと上記横部材とが上記ベースユニットに固定され、かつ当該ロック要素は当該ロック要素を上記ロック位置に保持する手段を有しており、
上記横部材は、当該横部材が上記ベースユニットに取り付けられたとき、上記昇降コラムのハウジングの少なくとも一部を受容するための上記ベースユニットの上記区画内に突出する自由端をもつ舌片を含むことを特徴とする、支持フレーム。
【請求項10】
請求項1ないし9のいずれかに記載の支持フレームを含む高さ調整可能なテーブル。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
本発明は、家具用支持フレームに関し、上端および下端をもつ少なくとも1つの外形部を含む昇降コラムをもち、上記上端にはこれに固定されたハウジングを持つものに関する。
【0002】
高さ調整可能なテーブルのための伸縮式ガイドおよびボックス状ハウジングを含む昇降コラムは1990年代後半に開発され、この伸縮式ガイドはテーブル脚の形態をもつ。ここで上記ボックス状ハウジングは通常矩形であり、電動モータ、トランスミッションおよび種々の電子機器を包含する。そのような昇降コラムの例は、LINAK A/Sに対する国際公開WO2004/100632A1の図1に示されている。昇降コラムの他の例がLINAK A/Sに対する国際公開WO03/003876Alに開示されており、ここで駆動ユニット全体、すなわち、電動モータ、トランスミッションおよび種々の電子機器が上記伸縮式ガイド内に統合されている。
【0003】
上部フレームを含む支持フレームは、典型的に2つの長手部材と2つの横部材、少なくとも1つの昇降コラム、および少なくとも1つの足を含む。上記したような昇降コラムは上端にボックス状ハウジングを有しまたは有しないで構成される。上記長手部材は通常、当該ボックス状ハウジングの幅と対応する相互間距離を隔てて平行に配置された完全なチューブ状外形部として構成される。上記長手部材の各端部には横部材が固定される。上記長手部材と横部材は通常、溶接されるか、またはねじ手段によって組み立てられる必要がある。昇降コラムは各端部に取り付けられ、上記ボックス状ハウジングは一端がそれぞれ上記横部材に接続する上記長手部材間に配置される。上記昇降コラムは上記2つの長手部材と上記横部材とを貫通するねじ手段によって上記ボックス状ハウジングに固定される。このようなテーブルの例がLINAK A/Sに対する米国特許US6,509,705B2の図1に示されている。上記支持フレームの組み立ては比較的困難で長時間を要する。これは、上記支持フレームの部品が比較的大型で重量物であることに拠る。さらに、上記支持フレームの組み立てには各部品を互いに正確に位置づけることが求められる多数回のねじ締め作業が必要である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】国際公開WO2004/100632A1
【特許文献2】国際公開WO03/003876Al
【特許文献3】米国特許US6,509,705B2
【発明の概要】
【0005】
本発明の目的は、調整可能な家具のための電動昇降コラム含み、簡便かつ短時間で組み立てることができ、かつ所望の家具に固定することができる支持フレームを提供することである。
【0006】
この目的は、本発明にしたがい、昇降コラムハウジングの少なくとも一部を受容する区画をもつベースユニットと、上記ベースユニットに取り付けるための横部材をもつ支持フレームを構成することによって達成される。上記支持フレームは、ロック位置をとるとき上記ベースユニットと上記昇降コラムハウジングと上記横部材との間に圧迫力を付与するとともに、これによって上記昇降コラムハウジングと上記横部材とが上記ベースユニットに固定されるロック要素を含む。上記支持フレームはさらに、上記ロック要素をロック位置に保持する手段を含む。上記昇降コラムは、上端と下端を有して上記ハウジングが上記上端に固定される、伸縮可能に配置された外形部を有するタイプのものとすることができる。これにより、工具を用いることなく簡単で容易に組み立ておよび取り付けをすることができる支持フレームが達成される。
【0007】
一つの実施例において、上記横部材は上記ベースユニットとの係合のために形成されたC型横断面をもつ形状を有する。さらなる実施例において、上記ベースユニットは上記横部材に係合するためのフラップを含む。
【0008】
一つの実施例において、上記ベースユニットは、上記ベースユニットへの固定を含んで上記昇降コラムを正確に取り付けるためのガイドとして機能する、上記支持フレームの構造に依存するガイドを含む。
【0009】
一つの実施例において、上記ベースユニットは、上記昇降コラムハウジングの幅と対応する相互間間隔を隔てた2つの平行側壁をもつU型横断面を有し、上記ベースユニットのための上記ガイドは上記平行側壁に配置される。上記ベースユニットの側壁と上記昇降コラムハウジングとの間のクリアランスを最小とすることにより、上記ベースユニットに対する上記ハウジングの改善された固定が達成される。
【0010】
上記支持フレームの一つの実施例において、上記ベースユニットの上記ガイドは上記ベースユニットの上記側壁に配置され、または構成される。
【0011】
一つの実施例において、上記ベースユニットは上記ベースユニットの上記2つの平行側壁を連結する横壁を含み、この横壁に対して上記昇降コラムハウジングの後端が当接することができる。上記ハウジングのさらに他の面が上記ベースユニットに固定されて、上記固定が改善される。
【0012】
一つの実施例において、上記横壁は、上記ベースユニットの上記区画、すなわち上記昇降コラムハウジングの少なくとも一部を受容する区画内に突出する端部をもつ舌片を含む。他の実施例において、上記横部材は、当該横部材が上記ベースユニットに取り付けられたときに上記ベースユニットの上記区画、すなわち上記昇降コラムハウジングの少なくとも一部を受容する区画内に突出する端部をもつ舌片を含む。
【0013】
一つの実施例において、上記昇降コラムハウジングは上記横壁または上記横部材における上記舌片に係合するための凹部を含む。この係合により、上記昇降コラムハウジングと上記ベースユニットとの間の固定が改善され、これにおいて上記ロック要素がロック位置をとるとき、上記昇降コラムハウジングが上記ベースユニットの底部に向けて押圧される。
【0014】
一つの実施例において、上記ベースユニットは、当該ベースユニットの上記側壁に連続するようにして配置されたフラップを含む。これにより、上記昇降コラムハウジングと上記横部材との間の直接または間接の境界接続が確保される。上記ロック要素がロック位置をとるとき、上記ベースユニットと上記昇降コラムハウジングと上記横部材との間に圧迫力を付与することができる。
【0015】
一つの実施例において、上記支持フレームは、上記ベースユニットの上記ガイドと協働するためのガイドをもつクランプを含む。この実施例において、上記昇降コラムハウジングは上記ベースユニットと上記クランプとの間に配置される。上記ロック要素がロック位置をとるとき、これは上記ベースユニットと上記クランプと協働して上記昇降コラムハウジングに圧迫力を付与し、この圧迫力は上記横部材に伝わる。これにより、上記昇降コラムハウジングと上記横部材とが上記ベースユニットに固定される。上記ロック要素は、一つの実施例において、上記クランプにおける開口に挿入され、かつロック位置に保持されることができる。
【0016】
一つの実施例において、上記ベースユニットの上記横断面は、上記昇降コラムハウジングを開放端からスライドすることによって内部に配置することが可能な中空形状をもつ。便宜のため、上記中空形状のベースユニットは、上記昇降コラムの伸縮可能に配置された外形部のための凹部を含み、これにより、上記昇降コラムハウジングの全体を上記ベースユニット内に受容することができる。上記ベースユニットに上記昇降コラムを固定するため、上記中空形状のベースユニットは上記ロック要素を挿入し、かつロック位置に保持することができる開口を含むことができる。
【0017】
一つの実施例において、上記昇降コラムハウジングは上記ベースユニットの上記ガイドと協働するためのガイドを含む。このようにして、上記昇降コラムおよび上記横部材をクランプを用いることなく上記ベースユニットに固定することができる。上記昇降コラムを固定するため、上記ベースユニットは上記ロック要素を挿入することができ、かつロック位置に保持するための開口を含む。
【0018】
上記支持フレームの一つの実施例において、上記昇降コラムは、当該昇降コラムの動作をもたらすための電動モータおよびトランスミッションが上記昇降コラムハウジング内に配置されたタイプのものである。
【0019】
他の実施例において、上記支持フレームは、上記昇降コラムの動作をもたらすための電動モータおよびトランスミッションが上記伸縮可能に配置された外形部の一つの内部に配置され、かつ、分離ユニットとしての上記ハウジングが上記伸縮可能に配置された外形部の一つの自由端に取り付けられたタイプのものである。
【0020】
本発明は添付図面を参照して以下により詳細に説明される。図面をより明快にするために、図示される要素はしばしば切り取った図として示されることに留意するべきである。関連要素を通る破線は、そこで要素が短縮されていることを示す。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】昇降コラムを装備する高さ調節可能なテーブルである。
図2図1に示す高さ調節可能なテーブルの支持フレームである。
図3】昇降コラムの斜視図である。
図4】一側から見た、収納位置にある昇降コラムである。
図5】一側から見た、部分的に伸長位置にある昇降コラムである。
図6図5に示す昇降コラムの縦断面である。
図7】昇降コラムの斜視図であり、駆動ユニットが伸縮可能に配置された外形部内に配置されている。
図8図7の昇降コラムのための分離ユニットとしてのハウジングである。
図9図8のハウジングに取り付けられた図7の昇降コラムである。
図10図7の昇降コラムの縦断面である。
図11-27】第1実施例にかかる支持フレームを示す図である。
図28】第2実施例にかかる支持フレームの分解斜視図である。
図29】第3実施例にかかる支持フレームの分解斜視図であり、昇降コラムにおける伸縮可能に配置された外形部の端部から当該昇降コラムを向く方向視で示す。
図30-31】クランプおよびベースユニットの他の実施例である。
図32-34】ロックブロックの実施例の側方から見た斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
図1に示す高さ調節可能なテーブル1は、ユーザが位置するであろう前側部3、後側部4、右側部5および左側部6を有するテーブルトップ2を含む。テーブルトップ2の右側部5および左側部6にはそれぞれ伸縮昇降コラム7が設けられている。上記昇降コラム7の下端はテーブルを横切って延びる長尺足8に取り付けられている。上記伸縮昇降コラム7は、操作ユニット9によって長手方向に調節可能であり、これによってテーブルトップ2の高さを調節することができる。上記2つの昇降コラムは制御部を含む制御ボックスに接続されている。さらに、上記制御ボックスはテーブルトップの高さを調整しうる上記制御ユニット9に接続されている。
【0023】
図2は、図1に示す高さ調節可能なテーブルのための支持フレームの第1実施例を示す。上記支持フレームはさらに、2つのベースユニット10,11と2つのクランプ12,13を含んでおり、上記昇降コラムはこれらの間に取り付けられている。上記2つのベースユニット10,11は2つの伸縮可能に配置された長手部材14,15に接続されている。さらに、各ベースユニットはこれらに固定された横部材16,17を有している。
【0024】
図3および図4は、それぞれ、昇降コラム18の斜視図および側面図である。図5は同じ昇降コラム18を部分的に伸長した状態で示す。上記昇降コラムは、3つの伸縮可能に配置された矩形外形部19,20,21からなるガイドを含む。さらに、昇降コラム18はボックス形状のハウジング22を含む。上記昇降コラムを作動させるために、このハウジングはリニアアクチュエータを包含する(図6参照)。上記リニアアクチュエータは、上記ボックス状ハウジング22(図6参照)内に配置されたモータユニット23、および、上記矩形外形部19,20,21の中空部内に配置された可動リニア起動要素からなる。上記モータユニット23は、逆転可能な電動モータ25およびトランスミッション26を含む。上記可動リニア起動要素は、上記モータユニットのトランスミッション26に上記モータハウジングの底部27の孔を通じて連結されたスピンドルユニットとして構成されている。上記スピンドルユニットは、中実スピンドル28、中空スピンドル29および頂部にスピンドルナットをもつチューブ30から構成されている。上記ハウジング22は、2つの平行な側部31,32、平行な前端33および後端34をもつ、底部27と同様な矩形の鋼製ボックスから構成されている。上記ハウジング22の頂部はカバー35で閉じることができる。上記前端33および2つの側部31,32の外表面は、2つの表面を含む。第1の平面31a,33a(図4参照)は上記ハウジングの頂部からモータハウジングの底部27に向けて上記矩形外形部19,20,21の長手軸と平行に延び、かつこれと連続して第2の平面31b,33bは上記矩形外形部19,20,21の長手軸と鋭角をなし、かつ上記モータハウジングの底部27に接続している。したがって、上記モータハウジングの頂部の面積は上記底部27の面積より大きい。上記第1平面から上記第2平面への移行部、かつ上記第2平面から上記底部への移行部は、丸められている。上記後端はさらに、2つの凹入部24a, 24b; 58a, 58bを含む。
【0025】
図7は、ハウジングのない異なるタイプの昇降コラム、いわゆるインライン型昇降コラムの斜視図であり、電動モータ37およびトランスミッション38を含む駆動ユニット全体が伸縮可能に配置された外形部39,40,41内に配置されている。図8は、上記昇降コラム35の最上端、より正確には上記外形部41に取り付けるように意図された分離ユニットとしてのハウジング42を示す。上記ハウジング42は、2つの平行な側部43,44、平行な前端45および後端46をもつ、底部47と同様な矩形の鋼製ボックスからなる。上記ハウジングの頂部はカバーで閉じることができる。さらに、上記ハウジングは図7に示されるタイプの昇降コラムを取り付けるための取り付け面48を含む。上記後端はさらに、2つの凹入部58a,58bを含む。図9は、上記ハウジング42が設けられた昇降コラムの斜視図である。
【0026】
図10における駆動ユニットは、上記昇降コラムに伸縮動をもたらせるためのリニアアクチュエータとして構成されている。上記リニアアクチュエータは、中実スピンドル49および中空スピンドル50を含み、これら両ピンドルには雄ねじが形成されている。上記中空スピンドルの下端において、上記中実スピンドルのためのスピンドルナットが固定されており、上記スピンドルナットは雌ねじをもつハウジングとして構成されている。上記中空スピンドル50を回転させることにより、上記中実スピンドル49がその自由端において回転不能となっているので、上記スピンドルナット51は上記中実スピンドル49に沿って上方に螺進する。上記中空スピンドル50は、内側に多数の軸方向に延びる溝54が設けられた駆動チューブ53に取り巻かれている。上記中空スピンドル50の最上端において、その外側には上記駆動チューブ53の上記溝54に向けて突出する多数の外部フィンをもつリング55が固定されている。上記駆動チューブ53を取り巻いてガイドチューブ56が設けられ、その下端には上記中空スピンドル50のためのスピンドルナット57が固定されている。上記スピンドルナット57は、雌ねじをもつブッシュの形態をしている。上記駆動チューブ53が回転させられると、上記ガイドチューブ56はその上端において回転不能となっているので、上記中空スピンドル50に沿って上方に螺進する。上記中空スピンドル50が回転させられると、上記したようにこれに同期して上記中実スピンドル49に沿って上方に螺進し、すなわち、軸方向動は中空スピンドルと中実スピンドルの動きが合わさったものとなる。上記駆動チューブ53は電動モータ37によりトランスミッション38を介して駆動される。上記トランスミッションはウオームギヤを含み、このウオームギヤはギヤホイールセットを介して上記駆動チューブ53を駆動するクラウンホイールを駆動する。
【0027】
図11は、上記支持フレームの第2実施例において、2つの側壁60,61、上記2つの側壁60,61間の横壁62、および底部63をもつベースユニット59の斜視図を示す。上記側壁60,61は互いに反対側に位置する2つの凹部をもつ2つのフラップ64,65によって上記横壁62の端部において延長されており、上記フラップは両面フックまたは留め金として表れるようになる。各側壁60,61は案内部として機能する2つのガイド66,67;68,69を含む。上記ベースユニットの上記横壁62は2つの舌片70,71を含み、この舌片は自由端をもって上記ベースユニットの上記底部に向かって延びている。図12は、上記ベースユニット59を上記横壁60,61と平行な縦断面で示す。
【0028】
図13−26を参照して、第1実施例にかかる上記支持フレームを、どのように組み立てるかを含めて以下に説明する。たとえば、図13および14中の矢印72,73は上記ベースユニットの上記フラップ64,65がどのようにしてC型外形の上記横部材74内にガイドされるかを示す。図15は、上記ベースユニット59の側壁から見て、上記フラップ65がどのようにして上記横部材の外形内に受容されるかを示す。図16は、上記横部材74における上記ベースユニット59の配置を示す斜視図である。上記ベースユニット59は上記横部材54と同様にテーブルトップを上記支持フレームに取り付けるための多数の孔75,76;77,87を含むことがわかる。
【0029】
図17−21は、上記昇降コラム79、より詳しくは上記昇降コラムハウジング80がどのように上記ベースユニット59に位置させられるかを示す斜視図および断面図である。図を明快にするために、伸縮可能に配置された外形部81は切断して示している。上記ベースユニット59における上記昇降コラムハウジング80の配置は矢印82,83で示され、これにより上記昇降コラムハウジング80が上記ベースユニットの底部63に対して配置されるとともに上記ベースユニットの上記側壁60,61間に配置されることがわかる。上記昇降コラム79は、上記昇降コラムハウジング80の(図3および8における後端43,54にそれぞれ対応する)後端84が上記横壁62に係合するように位置づけられる。上記後端84は、図3および8における凹入部24a,24b:58a,59bにそれぞれ対応する2つの凹入部85(1つのみに番号が付されている)を有する。図21からわかるように、上記ベースユニットの上記横壁62における舌片70は、上記昇降コラムハウジング80上の上記凹入部85に係合している。
【0030】
図22および23は、上記クランプ86がどのようにして上記ベースユニット59に取り付けられるかを示す。上記クランプ86はU型横断面を有しており、各側壁87,88に2つの孔89,90;91,92が設けられている。上記クランプ86が上記ベースユニットに取り付けられるとき、上記クランプの上記孔89,90;91,92は上記ベースユニットの上記ガイド66,67;68,69と係合状態となり、これにより上記クランプ86は上記ベースユニット59に沿って案内されることが可能である。上記クランプ86は開口93を有し、図24に示すように、この開口内にロックブロック94の形態のロック要素を挿入することができる。上記ロックブロック94は、図26に示すように、回動態様で上記開口内にロック位置へと押し込まれることができる。このような動きの間、図25に示すように、上記ロックブロックの表面95は昇降コラムハウジング80の前端96に係合する。上記クランプの上記孔89,90;91,92と上記ベースユニットの上記ガイド66,67;68,69との間の係合、および上記ロックブロック94の上記昇降コラムハウジング80の前端96への係合を通じて、上記ベースユニット50に対する上記昇降コラムハウジング80と上記クランプ86との間の変位が生じる。図25において矢印97,98,99で示すように、上記クランプ86は上記ベースユニットの上記横壁62から離れる方向において、上記ベースユニットの底部63に向けて押圧される。さらに、上記昇降コラムハウジング80は上記ベースユニットの上記横壁62に対して押圧される。上記ベースユニットの上記横壁62における上記舌片70と上記ハウジングの上記後壁における凹入部85との間の係合を通じて、上記舌片70は上記凹入部85の底部に対して下向きの力を付与する。上記舌片70が上記横壁62に向けて押されると、当該舌片はその接続点周りに回動し、これによりさらに下方に延伸する。これにより、上記昇降コラムハウジング80は図21の矢印100で示すように上記ベースユニットの底部63に向けてさらに押圧される。上記ベースユニットの底部63から上記ベースユニットの上記横壁62への移行部に位置する回動ポイントをもって、上記横壁は図21の矢印101で示すように上記横部材94に対してさらに押圧される。このようにして、上記昇降コラム79および横壁74は上記ベースユニットに対して位置づけられ、かつ固定される。図27は、第1実施例に係る支持フレームがどのようにして組み立てられるかを示す。
【0031】
図28は、第2実施例に係る支持フレームの分解斜視図である。ここでは上記ベースユニット102は矩形中空外形としての横断面を有して設計されている。当該ベースユニット102はロック要素104用に適合された開口103を含む。当該ベースユニット102はさらに、当該ベースユニット102の一端を向いて開放する凹部105を含む。上記ベースユニット102の同じ端部に連続して、上記横部材112における対応する数の孔110,111に係合するために設けられた多数の鉤型または留め金型フラップ108,109を有する。上記支持フレームの組み立てのため、上記昇降コラムの上記伸縮可能に配置された外形部115が上記ベースユニット102の上記凹部105から延出するようにして、上記ハウジング113が上記ベースユニット102における上記昇降コラム114上に位置させられる。続いて、上記横部材112が上記フラップ108,109と上記孔110,111との係合を通じて上記ベースユニット102に固定される。最後に上記ロック要素104が上記開口103に挿入され、かつロック位置に押圧される。こうして上記昇降コラムハウジング113は上記横部材112に対して押圧される。上記横部材112の上記舌片116,117と上記昇降コラムハウジング113の後端の(図3および8における凹入部24a,24b;58a,58bにそれぞれ対応する)凹入部との係合を通じて、上記昇降コラムハウジング113が上記ベースユニットの上記中空外形部の底部に向けて押圧される。このようにして上記昇降コラム114および上記横部材112は上記ベースユニット102に固定され、かつ上記支持フレームが組み立てられる。
【0032】
図29は、第3実施例にかかる上記支持フレームを、上記昇降コラムの伸縮可能に配置された外形部の端部から見た、かつ上記昇降コラムハウジングを向いて見た分解斜視図で示す。ベースユニット118はU型横断面を有し、側壁119,120はそれぞれ2つのガイド121,12;123,124を含む。昇降コラム125においても同様に上記ハウジング126の側壁129,130はガイド129,130を含む。上記側壁127におけるガイド129,130のみ図示されているのがわかる。対応するガイドが反対側の側壁128に位置している。上記側壁127の上記ガイド129,130は、上記ベースユニット118の上記側壁120におけるガイド123,124との係合が意図されている。上記側壁119,120のそれぞれは開口131,132を含んでおり、この開口にロックブロックの形態のロック要素を挿入しかつ固定することができる。
【0033】
上記開口131,132の反対方において上記側壁119,120に連続して、上記ベースユニット118は、横部材139の孔137,139との係合のために設けられたブックまたは留め金型のフラップ135,136を含み、このようにして上記横部材を上記ベースユニット118に取り付けることができる。続いて上記昇降コラムのハウジング126が上記ベースユニット内に位置させられると、上記側壁127の上記ガイド129,130が上記ベースユニット118の側壁120における対応するガイド123,124に係合する。続いてロックブロック133,134が上記開口131,132に挿入され、かつ回転態様で当該開口131,132内にロック位置へと押圧される。こうして上記昇降コラムハウジング126は上記横部材139に対して押圧される。上記横部材139における舌片140,141と上記昇降コラムハウジング126の後端における(上記凹入部24a,24b;58a,58bと対応する)凹入部との係合を通じて、上記昇降コラムハウジング126は上記ベースユニットの底部142に向かって押圧される。同様の原理が図21に示されている。このようにして、上記昇降コラムと上記横部材139とが上記ベースユニット118に固定され、かつ上記支持フレームが組み立てられる。
【0034】
図30および31はそれぞれ、別の実施例にかかるクランプ143およびベースユニット144を示す。機械強度を高めるために、上記クランプ143は当該クランプ143のU型外形部の底部146における外測に2つの補強部145を有して構成されている。同様の目的のために、上記ベースユニット144は当該ベースユニット144の各側壁149,150に補強部147,148を有して構成されている。
【0035】
上述したようなロックブロックの構造および機能は、当該ロックブロックが151で参照される図32−34を参照して以下に説明する。このロックブロック151は、すべての要点において、2つの側部152,153、頂面154、第1端面、後面155、第2端面、おおび前面156をもつ楔形である。
【0036】
上記頂面154は2つの側部152,153において溝部157,158を含む。上記頂面154から上記後面155への移行部において、ロックブロックは突出端159を含む。この突出端159は、当該ロックブロックが固定される上記開口の側面と係合するための垂直面160を含む。この突出端159はさらに、当該ロックブロックが固定される上記ユニット(クランプまたはベースユニット)の下側に対して係合するための水平面161を含む。上記頂面154は、襟部162を有して上記2つの側部152,153および上記前面156にわたって延びている。上記襟部162の下側163は、当該ロックブロックが固定される上記ユニット(クランプまたはベースユニット)の上側に対して係合することが意図されている。
【0037】
上記襟部162の下側163から上記ロックブロックの2つの側部152,153および上記前面156への移行部は、上記頂面154に対して略直角である。この移行部の後、上記前面156は凹曲部をもち、その後上記後面155への移行部において凸面となっている。この移行部から、上記後面155は直線に延び、上記突出端159への移行部においてラウンドしている。
【0038】
上記側部152,153において、2つの溝部157,158のそれぞれには、フラップ164,165として構成されたスナップロックが設けられており、これは、静止位置において上記頂面154に対して直角方向に延びている。このフラップ164,165は、当該フラップ164,165を部分的に包囲する上記溝部164,165の底部に固定されている。上記溝部164,165と上記フラップ164,165との間の自由空間は、上記フラップ164,165が上記ロックブロックの2つの側部152,153に対して直角の方向に傾斜することを可能にする。
【0039】
上記スナップロックのフラップ164,165のそれぞれは、上記頂面154と平行な面を有し、当該ロックブロックが固定される上記ユニット(クランプまたはベースユニット)の下側に対して係合するために設けられた突出端166,167をもつ襟部を含む。
【0040】
上記ロックブロック151をロック位置とするために、当該ロックブロック151は、上突出端159が上記開口の後端に係合するようにクランプまたはベースユニットの開口に挿入される。さらに、上記ロックブロック151の前面156から後面155までの凹曲移行部が上記昇降コラムハウジングの上記前端に載る。上記頂面154に力を加えることにより、上記ロックブロック151は回転して上記開口内に押し込まれ、上記開口の後端周りに回動する。さらに、上記昇降コラムハウジングは上記ロックブロック151から離れる方向に押され、同時に上記ロックブロックの前面156と上記昇降コラムハウジングの前端との間の接触部は次第に作用線から作用面に変化する。
【0041】
上記ロックブロックが固定される上記ユニット(クランプまたはベースユニット)の上側に上記襟部162が当接すると、上記スナップロックのフラップ164,165が互いの方向へ後方傾斜し、かつそれらの静止位置に戻る。そのとき、上記突出端166,167は上記ロックブロックが固定される上記ユニット(クランプまたはベースユニト)の下側に係合する。上記ロックブロック151がこのように上記ユニットに押し込まれる結果、上記突出端159の水平面161と上記ユニットの下側とが係合し、上記ロックブロックの前面156と上記昇降コラムハウジングの前端とが作用面において係合し、かつ上記突出端166,167と上記ユニットの下側とが係合することになる。このようにして上記ロックブロック151はそのロック位置をとる。
【0042】
上記ロックブロック151は、上記スナップロックのフラップ164,165を互いの方向へ後方傾斜させ、上記ロックブロックの前面156と上記昇降コラムハウジングの前端との係合を解除することにより、ロック位置から解除することができる。後者は、便宜上、ネジ回しやその類の物を上記頂面154の孔168,169の一つに挿入することにより行うことができる。
【0043】
上記3つの実施例のそれぞれの要素または原理を上記支持フレームの特定の適用の考慮において組み合わせることができることがわかる。さらに、本明細書において本発明は高さ調整可能なテーブルに関して特に説明されているが、本発明はまたその他の家具についても用いうることがわかる。さらに、本発明は当初電動昇降コラムの取り付け用に意図されたが、本発明はまた、頂部にハウジングを有する限り、手動で調整可能な昇降コラムにも用いうることが明らかであることに留意のこと。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19
図20
図21
図22
図23
図24
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図26
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図28
図29
図30
図31
図32
図33
図34