(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6647428
(24)【登録日】2020年1月16日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】対流式電解カップ
(51)【国際特許分類】
C25B 15/08 20060101AFI20200203BHJP
C25B 11/03 20060101ALI20200203BHJP
C25B 9/00 20060101ALI20200203BHJP
C25B 1/04 20060101ALI20200203BHJP
C02F 1/461 20060101ALI20200203BHJP
【FI】
C25B15/08 302
C25B11/03
C25B9/00 A
C25B1/04
C02F1/461 A
【請求項の数】4
【全頁数】6
(21)【出願番号】特願2018-562255(P2018-562255)
(86)(22)【出願日】2017年8月4日
(65)【公表番号】特表2019-519683(P2019-519683A)
(43)【公表日】2019年7月11日
(86)【国際出願番号】CN2017096069
(87)【国際公開番号】WO2018036371
(87)【国際公開日】20180301
【審査請求日】2018年11月21日
(31)【優先権主張番号】201620915605.8
(32)【優先日】2016年8月22日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】518415543
【氏名又は名称】諏訪 賢次
(74)【代理人】
【識別番号】110002262
【氏名又は名称】TRY国際特許業務法人
(72)【発明者】
【氏名】李 向華
【審査官】
印出 亮太
(56)【参考文献】
【文献】
中国特許出願公開第106082405(CN,A)
【文献】
中国実用新案第205973917(CN,U)
【文献】
中国特許出願公開第103693717(CN,A)
【文献】
特開2015−131295(JP,A)
【文献】
中国実用新案第205053604(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
C25B 1/00
C25B 9/00
C02F 1/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
水筒体(1)と、電解プレート(2)と、対流プレート(3)と、機器本体(4)とで構成され、前記水筒体(1)内のキャビティ下方の中心箇所には電解プレート(2)が水平に装着されると共に前記電解プレート(2)の表面には複数のスルーホールが均等に分布され、且つ前記電解プレート(2)の下方には対流プレート(3)が固設され、該対流プレート(3)の中間部分には上向きの凸部(31)が形成されると共に該凸部(31)は上に向けて電解プレート(2)の中心部位を貫通し、前記凸部(31)は電解プレート(2)表面の水平高度よりも高く、前記対流プレート(3)には凸部(31)から下に向けて両側に弧面がそれぞれ形成され、前記水筒体(1)の底部には前記電解プレート(2)を動作させるための機器本体(4)が固設されることを特徴とする対流式電解カップ。
【請求項2】
各2つのスルーホールの間隔は等間隔であることを特徴とする請求項1に記載の対流式電解カップ。
【請求項3】
前記凸部(31)の上端は弧面構造を有することを特徴とする請求項1に記載の対流式電解カップ。
【請求項4】
各スルーホールの孔径は同じであることを特徴とする請求項1に記載の対流式電解カップ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電解カップに関し、更に詳しくは、対流式電解カップに関する。
【背景技術】
【0002】
電解カップは、水と接触した瞬間に数万の対電極を形成させ、水に対する電解作用を発生させて水中の水素イオンに水素を形成させて水面から溢れ出させ、且つ水酸化物イオンを発生させて水を弱アルカリ性に変化させるものを指す。PH値が7.5〜9.5の間にある場合、人体の酸毒に対する極めて好ましい中和能力を有する。活性水素の存在により、水に-250mvの負電位を形成させ、極めて強い還元性を有し、人体の余剰な遊離基を排除し、同時に微電解、遠赤外線、及び磁場の作用により、大分子団の水分子鎖を断裂させ、水分子構造を再配列させて組み合わせ、活力が充満した5〜7個の水分子の小分子団の六角水を形成させる。この状態の水分子は配列が整理され、凝集力が強く、分子間の吸着力は弱く、表面張力も弱く、人体の細胞の水に最も近い。このように人体の細胞内の水に近いため、吸収されやすく、人体の細胞を活性化させる。また、それが放出するミネラル及び多種類の微量元素はアンチエイジングや、動脈硬化及び高血圧の防止等の効果を有し、健康で長生きする目的を達成させる。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、従来の電解カップ構造には欠陥が存在する。一般的には通常電解カップ中に電解プレートが設置され、電解プレート上の陽極及び陰極が水の分解を行い、酸素及び水素を発生させ、上昇気流により水筒中に流入させる。このような電解カップにより分解されて発生した気体は中和しやすく、水中の水素濃度が低くなる。
そこで、以上の欠点に対し、従来の技術を合理的に改善する必要がある。
【0004】
以上の欠陥に対し、本発明は水中の水素濃度を有効的に高める対流式電解カップを提供し、従来の技術の多くの不足を解決させる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上述した目的を達成するために、本発明には以下の技術方案が採用される。
対流式電解カップは、水筒体と、電解プレートと、対流プレートと、機器本体とで構成される。前記水筒体内のキャビティ下方の中心箇所には電解プレートが水平に装着されると共に前記電解プレート表面には複数のスルーホールが均等に分布される。また、前記電解プレート下方には対流プレートが固設され、前記対流プレートの中間部分には上向きの凸部が形成され、且つ前記凸部は上に向けて電解プレートの中心部位を貫通させる。前記凸部は電解プレート表面の水平高度よりも高い。前記対流プレートには凸部から下に向けて両側に弧面がそれぞれ形成され、前記水筒体の底部には機器本体が固設される。
【0006】
対応するように、各2つのスルーホールの間隔は等間隔である。前記凸部の上端は弧面構造を有し、各スルーホールの孔径は同じである。
【0007】
本発明に係る前記対流式電解カップの有益な効果は、カップ下方に対流プレートが増設されることにより、前記対流プレートの中間部分が突起して両端が低くなり、水が電解される際に発生した酸素が流動して対流プレートに当たった後、対流が発生し、水中の酸素が対流プレートの凸部分に沿って上昇し、先に酸素が大気中に放出され、水中の水素濃度が高くなる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】本発明の一実施形態に係る対流式電解カップの構成を示す概略図である。
【
図2】本発明の一実施形態に係る対流式電解カップの底部を示す概略図である。
【
図5】本発明の一実施形態に係る対流式電解カップの一部の構成を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例1】
【0009】
図1乃至
図5に示すように、本発明の実施例に係る前記対流式電解カップは、水筒体1と、電解プレート2と、対流プレート3と、機器本体4とで構成される。前記水筒体1内のキャビティ下方の中心箇所には電解プレート2が水平に装着されると共に前記電解プレート2表面には複数のスルーホールが均等に分布され、各2つのスルーホールの間隔は等間隔である。また、前記電解プレート2下方には対流プレート3が固設され、前記対流プレート3の中間部分には上向きの凸部31が形成され、且つ前記凸部31は上に向けて電解プレート2の中心部位を貫通させる。前記凸部31は電解プレート2表面の水平高度よりも高い。
対応するように、前記対流プレート3には凸部31から下に向けて両側に弧面がそれぞれ形成され、前記水筒体1の底部には機器本体4が固設される。
【実施例2】
【0010】
図1乃至
図5に示すように、本発明の実施例に係る前記対流式電解カップは、水筒体1と、電解プレート2と、対流プレート3と、機器本体4とで構成される。前記水筒体1内のキャビティ下方の中心箇所には電解プレート2が水平に装着され、前記電解プレート2の表面には複数のスルーホールが均等に分布される。電解プレート2下方には対流プレート3が固設され、前記対流プレート3の中間部分には上向きの凸部31が形成される。対応するように、前記水筒体1の底部には機器本体4が固設される。
【実施例3】
【0011】
図1乃至
図5に示すように、本発明の実施例に係る前記対流式電解カップは、水筒体1と、電解プレート2と、対流プレート3と、機器本体4とで構成される。前記水筒体1内のキャビティ下方の中心箇所には電解プレート2が水平に装着されると共に前記電解プレート2表面には複数のスルーホールが均等に分布される。各2つのスルーホールの間隔は等間隔である。また、前記電解プレート2下方には対流プレート3が固設され、前記対流プレート3の中間部分には上向きの凸部31が形成され、且つ前記凸部31は上に向けて電解プレート2の中心部位を貫通させる。前記凸部31は電解プレート2表面の水平高度よりも高い。
【0012】
以上の本発明の実施例に係る前記対流式電解カップは、作動時に、機器本体が起動され、電解プレートが動作を開始する。電解プレート上の陽極が水と接触すると酸素が発生し、水が流動して対流プレートに当たった後、対流が発生し、水中の酸素がより排出されやすくなる。すなわち、増設される対流プレートにより水の電解動作中に、水流が対流を発生させ、水中の酸素が水筒の上端から大気中へと放出され、水中の水素濃度が有効的に高まる。
【0013】
上述の実施例の説明は前記技術分野の普通の技術者に対し本発明の技術への理解を促し、応用を容易にするためであり、本分野の技術に習熟する者ならばこれらの実施例に対して簡単に様々な修正を行うことができる。よって、本発明は以上の実施例に限られず、本分野の技術者が本案の掲示に基づいて行う本発明に対する改善及び修正は、例えば、対流プレートの両端の形状の変更、対流プレートのサイズ、電解プレートの形状及びサイズ等は、本発明の範囲を超える有益な効果がない限り、全て本発明の特許請求の保護範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0014】
1、水筒体
2、電解プレート
3、対流プレート
4、機器本体
31、凸部