特許第6647535号(P6647535)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6647535
(24)【登録日】2020年1月17日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】無人航空機用の散布システム
(51)【国際特許分類】
   A01M 7/00 20060101AFI20200203BHJP
   B64C 27/04 20060101ALI20200203BHJP
   B64D 47/00 20060101ALI20200203BHJP
   B64C 39/02 20060101ALI20200203BHJP
   B64D 1/16 20060101ALI20200203BHJP
【FI】
   A01M7/00 H
   B64C27/04
   B64D47/00
   B64C39/02
   B64D1/16
   A01M7/00 E
【請求項の数】20
【全頁数】19
(21)【出願番号】特願2018-543029(P2018-543029)
(86)(22)【出願日】2016年11月2日
(65)【公表番号】特表2018-535698(P2018-535698A)
(43)【公表日】2018年12月6日
(86)【国際出願番号】US2016060172
(87)【国際公開番号】WO2017079340
(87)【国際公開日】20170511
【審査請求日】2018年6月29日
(31)【優先権主張番号】62/285,023
(32)【優先日】2015年11月2日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】519445336
【氏名又は名称】エアロビローンメント,インク.
(74)【代理人】
【識別番号】100107674
【弁理士】
【氏名又は名称】来栖 和則
(72)【発明者】
【氏名】ランス ホーリィ
(72)【発明者】
【氏名】ウィリアム ドノバン
(72)【発明者】
【氏名】アーロン レッシグ
【審査官】 田辺 義拓
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−030544(JP,A)
【文献】 特開平03−098668(JP,A)
【文献】 特開2005−245372(JP,A)
【文献】 特開2014−113864(JP,A)
【文献】 特開2002−211494(JP,A)
【文献】 特開平10−113589(JP,A)
【文献】 特開平08−239099(JP,A)
【文献】 特開2006−001485(JP,A)
【文献】 国際公開第2005/123503(WO,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A01M 7/00
B64D 1/16−1/20
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
無人航空機用の散布システムであって、
流動可能なプロダクトを可変の流量で散布するように作動可能な複数の散布ノズルと、
指令に応答して作動するとともに、前記流動可能なプロダクトが散布される量を前記複数の散布ノズルのうちの1または複数のものの流量を包括的にまたは個別的に変更することによって調整するように作動可能な流れコントローラと、
制御システムと
を含み、
その制御システムは、
前記無人航空機の姿勢角であってロール角φ,ピッチ角θおよびヨー角ψのうちの少なくとも1つを含むものを含む複数の飛行変数を監視するように作動可能な複数のセンサと、
前記複数の飛行変数が、前記プロダクトの指定カバリッジ(coverage、散布密度)に対応する最初の(first、もとの、第1の)流れ制御指令に及ぼす影響度をモデル化し、調整された流れ制御指令を前記流れコントローラに出力するように構成された処理ユニットと
を含み、
その制御システムは、前記モデル化された影響度に基づき、前記プロダクトの実際カバリッジであって、前記流れ制御指令を調整しないときより前記指定カバリッジに近づくものが達成されるように、前記複数の散布ノズルのうちの1つまたは複数のものの流量を変更するように、前記最初の流れ制御指令を調整する散布システム。
【請求項2】
前記実際カバリッジは、前記最初の流れ制御指令に由来する見込みカバリッジより均一である請求項1に記載の散布システム。
【請求項3】
前記調整された流れ制御指令は、前記プロダクトの分布状態の精度が向上するように前記複数の散布ノズルの流量を変更する請求項1に記載の散布システム。
【請求項4】
前記プロダクトは、前記複数の散布ノズルによって散布される請求項1に記載の散布システム。
【請求項5】
前記プロダクトは、液体、粉末または粒状物質である請求項1に記載の散布システム。
【請求項6】
前記複数のセンサは、前記無人航空機の姿勢角速度であってロールレートp,ピッチレートqおよびヨーレートrのうちの少なくとも1つを含むものと、複数の直交軸線x,y,zの各々に沿った直線加速度(a,a,a)と、複数の直交軸線x,y,zの各々の回りの角加速度(ω,ω,ω)とのうちの1つまたは複数のものを監視する請求項1に記載の散布システム。
【請求項7】
前記複数のセンサは、高度、風ベクトルならびに前記無人航空機の主ロータ・アセンブリの加速度または速度および制御条件(controll settings、制御因子)のうちの1つまたは複数のものを監視する請求項6に記載の散布システム。
【請求項8】
前記複数のセンサは、前記無人航空機の尾部ロータ・アセンブリの加速度または速度および制御条件(controll settings、制御因子)のうちの1つまたは複数のものを監視する請求項7に記載の散布システム。
【請求項9】
前記最初の流れ制御指令は、前記無人航空機のロータ・ウォッシュ(rotor wash、ロータ・ダウンウォッシュ)に基づいてモデル化される請求項1に記載の散布システム。
【請求項10】
前記調整された流れ制御指令は、前記複数の散布ノズルのそれぞれの流量を個別に制御する請求項1に記載の散布システム。
【請求項11】
無人航空機であって、
当該無人航空機を飛行させる駆動システムと、
当該無人航空機の飛行位置と飛行軌道と、姿勢角であってロール角φ,ピッチ角θおよびヨー角ψのうちの少なくとも1つを含むものとを監視するための複数のセンサを有する制御システムと、
農業用プロダクトをあるスプレー(spray、噴霧、散布)・パターンであるエリア上に散布するように作動可能な少なくとも1つの散布機構であって、流量を有するものと
を含み、
前記制御システムは、前記複数のセンサから取得されるデータに基づき、前記少なくとも1つの散布機構のスプレー・パターンをモデル化し、そのモデルに従い、前記スプレー・パターンが実質的に均一となるように前記少なくとも1つの散布機構の前記流量を調整する無人航空機。
【請求項12】
前記複数のセンサは、前記無人航空機の姿勢角速度であってロールレートp,ピッチレートqおよびヨーレートrのうちの少なくとも1つを含むものと、複数の直交軸線x,y,zの各々に沿った直線加速度(a,a,a)と、複数の直交軸線x,y,zの各々の回りの角加速度(ω,ω,ω)とのうちの1つまたは複数のものを監視する請求項11に記載の無人航空機。
【請求項13】
前記複数のセンサは、前記駆動システムの位置、速度および加速度のうちの1つまたは複数のものを監視する請求項12に記載の無人航空機。
【請求項14】
前記少なくとも1つの散布機構の前記流量の調整は、前記エリアの単位長さ当たりに、前記農業用プロダクトが実質的に均一に散布されることが達成されるように実施される請求項11に記載の無人航空機。
【請求項15】
ある物質を、ある散布エリア上に、少なくとも1つの散布機構を有する無人航空機を用いて空中散布する方法であって、
前記無人航空機の飛行に関連する複数の航行変数であって前記無人航空機の姿勢角であってロール角φ,ピッチ角θおよびヨー角ψのうちの少なくとも1つを含むものを取得する工程と、
前記複数の航行変数を用いることにより、前記少なくとも1つの散布機構のスプレー(spray、噴霧)・パターンをモデル化するモデル化工程と、
目標の均一度またはパターンを達成するために、前記少なくとも1つの散布機構の前記スプレー・パターンを前記モデルに従って調整するために、前記少なくとも1つの散布機構の流量を制御する流量制御工程と
を含む方法。
【請求項16】
前記モデル化工程は、前記無人航空機の姿勢角速度であってロールレートp,ピッチレートqおよびヨーレートrのうちの少なくとも1つを含むものと複数の直交軸線x,y,zの各々に沿った直線加速度(a,a,a)と、複数の直交軸線x,y,zの各々の回りの角加速度(ω,ω,ω)とのうちの1つまたは複数のものを利用する工程を含む請求項15に記載の方法。
【請求項17】
前記モデル化工程は、前記無人航空機の主ロータ・ブレードのロータ・ウォッシュ(rotor wash、ロータ・ダウンウォッシュ)を表すロータ速度を用いる工程を含む請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記流量制御工程は、前記少なくとも1つの散布機構の前記スプレー・パターンの均一度を補正する請求項15に記載の方法。
【請求項19】
さらに、前記物質の、前記無人航空機から地面までの軌跡をモデル化する工程を含む請求項15に記載の方法。
【請求項20】
さらに、前記散布エリアの地形を表す地形データを用いることにより、前記少なくとも1つの散布機構の前記スプレー・パターンをモデル化する工程を含む請求項15に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
[関連出願についての相互参照]
本出願は、米国仮特許出願第62/285,023号の優先権の利益を主張しており、その出願は、2015年11月2日に出願されるとともに、発明の名称が「無人航空機用の散布システム」であり、その出願は、PCT規則20.6の目的において引用により全体的に本出願に合体する。
【0002】
この書類に開示されている事項は、概略的には、散布システムに関し、より具体的には、無人航空機(unmanned aerial vehicle、無人機、ドローンなど)用の散布システムであって流体または粒子を散布するものに関する。
【背景技術】
【0003】
流体または粒子を扱う散布システム、例えば、無人航空機(「UAV」)(例えば、ヘリコプタ)により提供されるものは、農業用の化学物質またはプロダクト(product、農産物、農業に関連する製造品、生産品など)を、仕切られた(defined、画定された、有限の、予め定められた)エリア(space、スペース)上を(over、の全体を)散布する(disburse)ために流れコントロール・システムを用いる。例えば、化学物質またはプロダクト(例えば、肥料、除草剤、消火剤(fire retardant、防火剤)など)の無人航空機からの空中散布は、典型的には、化学物質の散布量(amount、容積、重量など)を調整(modulate)可能なポンプおよびバルブ・アセンブリにより実現される。しかしながら、農業用プロダクトを空中に(aerially)散布することは、風速の変動および無人航空機の高度および速度の変動が少なくとも部分的に原因となって、カバリッジ(coverage、散布密度、被覆率分布、密度分布など)が不均一になり(inconsistent、不安定になり、散布ばらつきが発生し、散布むらが発生し)易い。例えば、スプレー(spray、噴霧、散布)のための各回の行程(pass、飛行経路)のうちの加速フェーズ中、惰行フェーズ中および減速フェーズ中における航空機の不均一な動き(non-uniform vehicle movements)が原因となってスプレーむら(spray uniformity、前記農業用プロダクトの散布むら)が存在するかもしれない。さらに、例えば当該無人航空機のローリング(rolling、前後軸線回りの回転)、ピッチング(pitching、左右軸線回りの回転)およびヨーイング (yawing、上下軸線回りの回転)または、前方向加速、垂直方向加速および横方向加速のような通常の外乱(perturbations、乱れ、揺れ)は、それらの動きがこのようになることの理由を説明するまでもなく、散布(distribution、密度分布、濃度分布)における不均一性を助長する可能性がある。
【0004】
したがって、改良された散布システムを提供することが望ましく、より具体的には、無人航空機用の改良された散布システムであって、上述の問題を扱うか、および/または、より一般的に、いくつかの改良点(improvements)を既存の装置(arrangements)に提供するか、もしくは既存の装置に対する代替品を提供するものを提供することが望ましい。
【0005】
この明細書中の背景技術の欄に含まれる情報は、この書類に引用されるいずれの文献もこの書類のいずれの記載事項または説明も始めとして、技術的参照のみを目的としてこの明細書に含まれており、特許請求の範囲に記載される発明の範囲が拘束されるべき主題であるとみなされるべきではない。
【発明の概要】
【0006】
この書類に開示されている事項は、概して、無人航空機用の散布システムを提供する。一実施態様においては、その散布システムは、プロダクト・リザーバ(product resevoir、プロダクトを貯蔵する容器)と、ポンプ・システムと、ある流量(flowrate、フローレート、単位時間当たりに物質が移動する分の体積または質量など)で化学物質またはプロダクト(例えば、農業用プロダクト(agricultural product、農業に関連して用いられる物品または物質))を散布するように作動可能な複数の散布ノズルと、前記流量を調整する制御システムとを有してもよい。その制御システムは、複数の飛行変数を監視するように作動可能な複数のセンサと、処理ユニット(processing unit、プロセッサ)とを有してもよく、その処理ユニットは、前記複数の飛行変数が前記農業用プロダクトについての第1カバリッジ(first coverage、初期値としての流量および飛行経路で散布を行った場合のカバレッジ、流量の補正なしで散布を行った場合に想定されるカバレッジなど)に対して及ぼす影響度をモデル化する(model、シミュレーションする、モデルを用いてシミュレーションする、模擬的に推定する)ように構成される。そのモデル化された影響度に基づき、前記制御システムは、前記農業用プロダクトの第2カバリッジ(second coverage、風や地上のうねりなどを考慮して補正された流量および/または飛行経路で散布を行った場合に想定されるカバレッジなど)を達成するように前記複数の散布ノズルの流量を変更してもよい。
【0007】
この書類に開示されている事項についての複数の実施態様は、無人航空機を有してもよい。その無人航空機は、駆動システムと、制御システムと、少なくとも1つの散布機構とを有してもよく、前記制御システムは、前記無人航空機の飛行(navigation、運行、航行、ナビゲーション)状態を監視するための複数のセンサ(sensor、ナビゲーション・センサ、飛行状態を計測する飛行状態センサなど)を有し、また、前記少なくとも1つの散布機構は、農業用プロダクトをあるスプレー(spray、噴霧、散布)・パターン(pattern、各ノズルからプロダクトが放出される際の流量、エリア上にプロダクトが散布される模様、密度分布など)で、あるエリア上に(over、の全体に)散布するように作動可能である。前記飛行状態は、とりわけ、当該航空機(vehicle、機体、移動体)の前後方向、左右方向および上下方向における速度ならびに加速度と、位置および高度と、航空機の姿勢角および角速度と、風速および風向とを有してもよい。前記飛行状態は、ベクトル形式で(in vector form)記述することが可能であるとともに、複数の飛行機データおよび複数の飛行状態センサ・データについてのフィルタリングおよび重み付けによって推定してもよい。例えば、拡張カルマン・フィルタにより、正確でロバストな飛行状態推定値に到達するように1または複数の航空機飛行状態センサをフィルタリングすることが可能である。1または複数の前記散布機構は、可変の流量を有してもよい。前記制御システムは、前記複数のセンサから取得したデータに基づき、前記スプレー・パターンが実質的に均一に(uniformity、散布密度、散布模様が均一に、一様に)なるように、前記1または複数の散布機構の流量を調整してもよい。
【0008】
この書類に開示されている事項についての複数の実施態様は、ある物質を、少なくとも1つの散布機構を有する航空機(aerial vehicle、飛行体)を用いて、仕切られた(defined、有限の、予め定められた)エリア(space、スペース)上に空中散布する方法を含んでもよい。この方法は、前記航空機の飛行に関連する少なくとも1つの飛行変数(navigation parameter、飛行状態を表現するための変数)を取得する工程と、1または複数の前記飛行変数を用いて1または複数の前記散布機構のスプレー(spray、噴霧、散布)・パターン(spray pattern、散布機構から放出される前記物質の流量特性など)をモデル化する工程と、目標の均一度またはパターン(pattern、分布特性、散布模様、前記エリア上に実際に散布される前記物質の分布形状・分布密度など)を達成するために1または複数の前記散布機構の前記スプレー・パターンを調整する(modulate、前記エリア上の前記物質のカバレッジが均一となるように、前記散布機構のスプレー・パターン、すなわち、散布機構の流量を変更する、補正するなど)ように1または複数の前記散布機構の流量(flowrate、フローレート)を制御する工程とを含んでもよい。
【0009】
複数の追加的な実施態様および特徴部は、発明の概要の欄において詳述され、この書類の審査により、この詳述は、この技術分野の当業者に対し明らかにされるかまたは開示される主題の実務者により理解されてもよい。さらに、この書類の開示事項の本質および利点を理解することは、この開示事項の一部を形成する後述されるこの書類および図面を参照することにより認識されてもよい。当業者のうちの一人は、開示されるさまざまな側面および特徴部の各々が、別々にいくつかの具体例を優位的に使用されてもよいか、または、他の複数の具体例おける開示事項のうちの他の側面および特徴部との組み合わせにより優位的に使用されてもよいことを理解するであろう。
【0010】
この発明の概要の欄は、複数の概念の集まりを単純化された形態で紹介するために設けられており、それら単純化された形態は、さらに、後に、発明を実施するための形態の欄においても詳述される。この発明の概要の欄は、特許請求の範囲に記載された主題のうちの重要な特徴も本質的な特徴も特記することを意図されていないし、特許請求の範囲に記載される主題の範囲を限定するために用いられることも意図されていない。特許請求の範囲に記載される本発明の特徴、細部(details)、用途(utilities)および効果についてのより広範囲な説明が、本発明の種々の実施態様についての後述の文章による説明において提供されるとともに、複数枚の添付図面に示される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
添付されている複数枚の図面は、この明細書に組み込まれるとともにその一部を構成しているが、この書類に開示されている事項についてのいくつかの例を示すとともに、前掲の概略的な説明および後掲の詳細な説明と共に、それら例の原理を説明する役割を果たす。
【0012】
図1図1は、無人航空機であるヘリコプタの斜視図であり、そのヘリコプタは、この書類に開示されている事項についての一実施態様に従う散布システムを有する。
【0013】
図2図2は、この書類に開示されている事項についての一実施態様に従い、散布システムの流量を補正する(augment、補充する、増補する、増強する、補償する)プロセスのフローチャートである。
【0014】
図3図3は、この書類に開示されている事項についての一実施態様に従い、散布システムの流量を航空機の速度に応じて(as a function of、の関数として)可変に補正する(augment、補充する、増補する、増強する、補償する)ことをグラフで表現したものである。
【0015】
図4図4は、この書類に開示されている事項についての一実施態様に従い、ピッチング運動(pitching dynamics、ピッチングの動力学)に起因する内在的な均一度誤差を有する無人航空機を示す代表図である。
【0016】
図5図5は、この書類に開示されている事項についての一実施態様に従い、散布率(appllication rate、散布密度、散布均一度など)を、互いに異なる複数のピッチ補正係数(pitch augmentation、ピッチ外乱に起因する散布むらを打ち消すように散布流量を補正するための係数K)と共にグラフで表現したものである。
【0017】
図6図6は、この書類に開示されている事項についての一実施態様に従い、ヨー運動(yaw dynamics、ヨーの動力学)に起因する内在的な均一度誤差を有する無人航空機を示す代表図である。
【0018】
図6A図6Aは、この書類に開示されている事項についての一実施態様に従い、正のヨー外乱(positive yaw disturbance)を有する無人航空機を示す代表図である。
【0019】
図6B図6Bは、この書類に開示されている事項についての一実施態様に従い、非直線的散布エリアに起因する内在的な均一度誤差を有する無人航空機を示す代表図である。
【0020】
図7図7は、この書類に開示されている事項についての一実施態様に従い、ローリング運動(rolling dynamics、ローリングの動力学)に起因する内在的な均一度誤差を有する無人航空機を示す代表図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
この書類に開示されている事項は、概して、無人航空機用の散布システムを提供しており、その無人航空機用の散布システムは、各回の空中散布(spray、スプレー、噴霧)という用途において不均一な供給状態(delivery、到達状態)を表す複数の変数についてのより忠実な(higher fidelity、高い再現精度を有する)モデル化と、それら変数についての制御とにより、農業用プロダクトのより均一な(uniform、プロダクトが各場所ごと目標密度となるように、密度がエリア全体にわたって一致となるように)カバリッジ(coverage、散布密度、被覆率分布、密度分布など)を実現する。この散布システムは、種々の用途において使用可能であり、それら用途の一例としては、農業用プロダクトを、仕切られたエリア上に散布することまたはそれと同様なことがある。この散布システムは、制御システムを組み込んでおり、その制御システムは、前記農業用プロダクトの散布状態を制御するために複数の飛行変数(例えば、位置および軌道(trajectory、軌跡、飛行経路、航跡))を監視するように作動可能な複数のセンサを有している。この散布システムは、前記複数のセンサから取得した飛行中データ(in-flight data、飛行中に取得される航空機データ)に基づいて前記農業用プロダクトの散布を調整することにより、前記仕切られたエリア上に前記農業用プロダクトを実質的に均一なカバリッジで散布するように機能する。この書類に開示されている散布システムの使用により、従来の散布機構を超えて、均一散布という顕著な改善が達成可能である。これまで農業用プロダクトを参照して詳述してきたが、この散布システムは、いずれの種類のプロダクトまたは化学物質を実質的に分配(dispense)してもよく、そのいずれの種類のプロダクトまたは化学物質は、液体であるか粉末であるか粒状(granular)であるかを問わず、除草剤、肥料、消火剤(fire retardant、防火剤)および他のいずれの農業用物質または非農業用物質をも含むがそれらに限定されない。
【0022】
ここで図1を参照すると、ヘリコプタ(helicopter、回転翼機)であるUAV100は、概略的には、フレーム構造体102を有しており、そのフレーム構造体102に、複数枚の主ロータ(rotor、回転推進翼)・ブレード106(例えば、2枚の主ロータ・ブレード106)を有する主ロータ・アセンブリ104が、第1回転軸線Rの位置において回転可能に取り付けられている。複数枚の尾部ロータ・ブレード112(例えば、2枚の尾部ロータ・ブレード112)を有する尾部ロータ・アセンブリ110が主ロータ・アセンブリ104の第1回転軸線Rからある距離を隔てた位置に配置されるように、尾部ブーム108がフレーム構造体102に連結されている。例えば、尾部ブーム108は、近位端部114および遠位端部116を有している。尾部ブーム108の近位端部114は、フレーム構造体102(例えば、フレーム構造体102のうちの後部)に連結され、また、尾部ロータ・アセンブリ110は、尾部ブーム108の遠位端部116に、第2回転軸線Rの位置において回転可能に取り付けられており、第2回転軸線Rは、第1回転軸線Rに対して相対的に直交するように配置されてもよい。図1に示すように、主ロータ・アセンブリ104は、自身が第1回転軸線Rの回りに回転すると垂直方向に上昇するように、ヘリコプタUAV100に水平に搭載されている。垂直上昇を行うことに加えて、主ロータ・アセンブリ104は、さらにピッチング能力(pitching capability)およびローリング能力(rolling capability)をヘリコプタUAV100に提供してもよい。
【0023】
尾部ロータ・アセンブリ110は、自身が第2回転軸線Rの回りに回転すると水平方向に推進するように、尾部ブーム108の遠位端部116に垂直に搭載されている。尾部ロータ・アセンブリ110によって実現されるその水平推進は、例えば、主ロータ・アセンブリ104の回転により生成されたトルクに対抗することにより、UAV100の回転位置(すなわち、ヨー)を制御する。尾部ブーム108は、ヘリコプタUAV100の着陸または地上での作業の間、尾部ロータ・アセンブリ110が支持面(例えば、地面)に接触することを防止するために、垂直安定板118を有してもよい。いくつかの実施態様においては、その垂直安定板118が、不飛行状態での作業中および/または格納中、UAV100を前記支持面に対して支持してもよい。それに加えるかまたはそれに代わって、垂直安定板118は、飛行中に、UAV100が動く方向を向く「風向計」として作用することを支援するかまたはその他の方法でそれを可能にしてもよい。
【0024】
図1に示す実施態様においては、UAV100が、自身を飛行させるための駆動システム120を有してもよい。一般的に、駆動システム120は、動力伝達系と、主ロータ・アセンブリ104と、尾部ロータ・アセンブリ110とを有している。前記動力伝達系は、モータ(例えば、電動モータ)および伝動(gearing、歯車装置、伝動装置)アセンブリを、それぞれが、パワーを生成し、そのパワーを主ロータ・アセンブリ104および/または尾部ロータ・アセンブリ110に伝達するために有する。前記伝動アセンブリは、前記モータのエネルギー(例えば、回転運動)を主ロータ・アセンブリ104および/または尾部ロータ・アセンブリ110を駆動するために必要な回転に変換する(convert)かおよび/または変換する(translate)ものであるが、複数個の機械式ギアボックス(gearbox、変速装置)が互いに噛み合い係合されて成るギヤボックス・セットおよび/または電磁式トランスミッション(transmission、力伝達装置)を有してもよい。そのギヤボックス・セットおよび/またはその電磁式トランスミッションにより、前記伝動アセンブリは、前記モータによって生成されたパワーを主ロータ・アセンブリ104と尾部ロータ・アセンブリ110との両方に導く(direct)。しかしながら、いくつかの実施態様においては、尾部ロータ・アセンブリ110が、尾部ブーム108内に実質的に(substantially、尾部ロータ・アセンブリ110のうちの大部分が存在するように)位置する第2動力伝達系により駆動されてもよい。前記モータが電動モータである複数の実施態様においては、UAV100が、飛行中に前記モータに電力を供給する(power)ために電源(例えば、バッテリ・パック)を有している。前記電源は、直流電圧源および/または交流電圧源との接続によって充電可能であってもよい。それに加えるかまたはそれに代わって、前記電源は、UAV100に接続された1または複数のソーラ・パネルによって再充電してもよい。いくつかの実施態様においては、駆動システム120のうちのいくつかの部分が、スペースを確保するとともに駆動システム120の複数の個別の部品を保護するために、フレーム構造体102内に収容されてもよい。
【0025】
図1の望ましい一実施態様においては、UAV100が、流動性を有するプロダクトまたは物質(例えば、農業用プロダクト)を可変の流量で散布するように作動可能な散布システム130を備えており、その流量は、長さ寸法(linear measurement、単位長さ)当たりの単位で測定されるかもしれない。例えば、散布システム130は、フレーム構造体102に取り付けられる散布用リグ(spray rig、噴霧用リグ、散布用支持体、複数の散布ノズルが装着される道具)132を有してもよい。図示するように、散布用リグ132は、フレーム構造体102から水平方向に延び、それにより、不飛行中または保管中、散布用リグ132が前記支持面に接触しないようにしてもよい。前記農業用プロダクトを散布するために、複数の散布ノズル134が、散布用リグ132に取り付けられてもよい。いくつかの実施態様においては、UAV100が、仕切られたエリア(space、スペース)すなわち散布エリア136(例えば、図6参照)の上空を横切る際に、流体、粉体または粒状(granular)物質であってもよい前記農業用プロダクトが複数の散布ノズル134により散布されてもよい。各散布ノズル134は、前記農業用プロダクトを一定または可変のスプレー・パターンまたは流量で散布してもよい。後に詳述されるように、散布システム130、より具体的には、複数の散布ノズル134は、前記農業用プロダクトが前記仕切られたエリア(space、スペース)またはスプレー・エリア136(図2参照)上に、実質的に均一なカバリッジで散布されるように、流れコントローラ(flow controller、流量コントローラ)138(例えば、流量(rate、速度)が可変であるポンプ・システム)により調整されるかまたは制御されてもよい。いくつかの実施態様においては、流れコントローラ138が、指令に応答して作動してもよく、また、散布システム130(例えば、複数の散布ノズル134)により散布される前記農業用プロダクトの量を調整するように作動可能であってもよい。これまで複数の散布ノズル134を参照して説明してきたが、実質的にいずれの種類の散布機構を検討対象としてもよい。
【0026】
図2を参照するに、UAV100は、少なくとも飛行状態作業中に、複数の飛行変数および周囲環境条件値の監視と、散布システム130の制御との双方を行う制御システム140を備えていてもよい。その制御システム140は、それの望ましい一構成態様においては、処理ユニット(processing unit、プロセッサ)142と、UAV100の位置、軌道および他の複数の飛行変数を監視する複数のセンサ144とを有する。例えば、複数のセンサ144は、散布システム130に補正(augmentation、改善、補充、増強、補償)を与えるために、航空機の位置および速度と、測定可能な他の飛行変数であって慣性航行に関連するものとを監視してもよい。それら変数は、ロール、ピッチおよびヨー(すなわち、姿勢角φ, θ, ψ)と、複数の直交軸線の各々における直線加速度(linear acceleration、並進加速度)(すなわち、ax, ay, az)と、複数の直交軸線の各々の回りの角加速度(すなわち、 ωx, ωy, ωz)と、回転面荷重(disc loading/weight)(すなわち、DL)と、航空機状態(state、内的状態、外的状態、それらの双方など)を推定するための他の複数の変数とを有することが可能である。いくつかの実施態様においては、複数のセンサ144が、後述のように、流れ制御指令の範囲内においてUAV100によって生成されるロータ・ウォッシュ(rotor wash、ロータ・ダウンウォッシュ、垂直方向への推力につられて発生する下向きの気流など)を解析するために、航空機高度、風ベクトル(wind vectors、風向ベクトル、風速ベクトルなど)および/または主ロータ・アセンブリ104の加速度を監視してもよい。
【0027】
いくつかの実施態様においては、各センサ144によって取得されるデータが、UAV100についてモデル化された(modeled、UAV100をコンピュータ上で数値解析するためにそのUAV100をコンピュータ上で表現するために定義された)数式に基づき、散布システム130から出力されることが必要な流量を計算するために、処理ユニット142に転送されてもよい。例えば、その処理ユニット142は、前記監視される複数の飛行変数が、最初の(first、もとの、第1の、調整前の)流れ制御指令(flow control instructions、流量を制御するために発令される指令、命令、指示など)146であって前記農業用プロダクトの指定カバリッジ(prescription coverage、目標カバリッジ)148に対応するものに及ぼす影響度をモデル化し、調整された流れ制御指令150を計算して散布システム130(例えば、流れコントローラ138)に出力してもよい。そのモデル化された影響度に基づき、制御システム140は、複数の散布ノズル134のうちの1または複数のものの流量を包括的に変更する(collectively、複数の散布ノズルについて同じ量ずつ流量を変更する)か個別に変更する(individually、複数の散布ノズルについてそれぞれ互いに異なる量で流量を変更する)ために最初の流れ制御指令146を変更するかまたは他の方法で変えてもよく、前記変更は、前記農業用プロダクトの実際カバリッジであって、前記調整された流れ制御指令150が存在しないときより指定カバリッジ148に近づくものが達成されるために行われる。したがって、いくつかの実施態様においては、実際カバリッジが、最初の流れ制御指令146に起因する見込みカバリッジより、より均一になる(uniform、プロダクトがより均一に散布される、散布されたプロダクトの均一度が増加する、カバリッジの均一度が増加する)。このような方法で、制御システム140は、複数のセンサ144からリアルタイムで(real-time、実時間で、待ち時間なしで)取得したデータに基づき、実質的に均一なカバリッジ(uniformity of coverage)が達成されるように散布システム130の流量を調整することが可能である。この制御システム140は、逆動力学解析、古典的なフィードバック制御、および/または、より進歩した現代制御理論(formulations、定式化、系統立てなど)を含む標準的な制御理論を用いて実装することが可能であり、その現代制御理論は、指定カバリッジ、すなわち、散布されるべきエリアの具体的な地形について正規化された(normalized、地形に基づいて補正された)散布地図に基づき、散布誤差(spray errors、各部位ごとの実散布密度の目標散布密度からの偏差など)をゼロに近づけることによって行われる。いくつかの実施態様においては、前記流量の補正(augmentation、改善、補充、増強、補償)により、農業用プロダクトが散布されつつあるエリアの長さ寸法(liner measurement、単位長さ)当たりに、農業用プロダクトが実質的に均一に散布されることが可能である。
【0028】
図2には、散布システム130の流量を調整するための一方法が系統的に示されている。図示するように、指定カバリッジ148であって、散布されるべきエリアの具体的な地形について正規化されたものが、制御システム140(例えば、処理ユニット142)に転送される。その指定カバリッジ148により、UAV100の水平方向位置(すなわち、x−y位置)に応じて変化する流量の基本値(baseline、目標値)が提供される。図2の実施態様においては、指定カバリッジ148が、航空機別のもの(vehicle specific、当該航空機に特異のもの、当該航空機に固有のもの、当該航空機に特化されたもの)ではないし、周辺環境因子も航空機運動(vehicle dynamics)も考慮して(account for)いない。図示するように、航空機運動モジュール160が、位置、速度、加速度、角加速度、姿勢角および高度であって制御システム140の複数のセンサ144によって監視されるもののような複数の航空機飛行変数(navigation parameters)を処理ユニット142に、その処理ユニット142での更なる処理のために転送するように構成される。いくつかの実施態様においては、航空機構成(vehicle configuration、航空機の構成・構造を設定または定義する)モジュール162が、航空機別データ(vehicle specific data、当該航空機に特異のデータ)(例えば、散布ノズル134の数、散布用リグ132のサイズおよび位置、および/または散布システム130の散布能力)を処理ユニット142に提供する。
【0029】
上述の情報を用いることにより、処理ユニット142は、前記飛行変数(navigation parameters)および航空機別変数(vehicle specific parameters、当該航空機に特異の複数の変数、航空機別固有変数)が前記スプレー・パターンに対して及ぼす影響度(effects、影響係数、補正係数など)のモデル化と、FR = FR0 + ΔFRという式を用いて、最終的な(resultant、合成された)流量を計算することとの双方を行い、ここに、FR0 は、指定カバリッジ148から誘導される流量基本値を表し、また、ΔFRは、均一なスプレー・パターンを達成するために航空機運動および航空機状態詳細値の結果として要求される流量偏差(change in flowrate、流量差、流量変分、流量変化量、流量補正量)を表し、また、FRは、散布システム130によって散布されるべき最終的な流量を表す。いくつかの実施態様においては、流量変化量 ΔFRは、1つの数列式(series equation、複数の項が直列に並んだ式)を用いて計算することが可能であり、その式は、例えば、次のものである。
ΔFR = KAxAx + KAyAy + KAzAz + Kφφ + Kθθ + Kψψ + KDLDL + Kxx + Kyy + Kzz …
この式によって表されるモデルは、より多数の影響度(effects、補正係数など)であってモデル化されたものおよびそれらのそれぞれの変数測定値(parameter measurements、各航空機別変数(vehicle specific parameters)の実測値)を導入することにより、再現精度が向上し得る。上記の式においては、それぞれの定数(例えばKAx, KAyなど) が、それぞれの変数の下付き文字によって示される変数の影響が原因で発生する流量変化量を表す。例えば、KAxは、処理を施すべき散布エリア136上において指定流量を達成するために散布システム130(例えば、流れコントローラ138)によって要求される航空機横加速度(Ay)に起因する流量変化量を表す。いくつかの実施態様においては、それら定数が、流量を、下付き文字で示された変数に関して一回微分を行ったものであってもよい。それら定数(constants、係数、補正係数など)の形式および値は、理論的および物理的な定式化により、実験データの回帰および統計的な方法により、決定することが可能であり、そして、いくつかの事例においては、各定数の値を固定値とすることは不要であり、むしろ、ある影響度(effect、補正係数)が存在するという知識のおかげで、前述の飛行状態推定(the state estimate)から取得可能な1つの変数からのフィードバックを有する単純なコントローラを複数台用いることにより、各定数を制御する(controlled、可変値として設定する)ことが可能となる。この文言において、「単純な」とは、試行錯誤によって合理的に手動でチューニングされ得る複数のコントローラを用いて効果的に制御されることが可能な動力学システム(dynamic system、動的システム)として定義される。
【0030】
図2に示すように、散布システム130によって散布されるべき流量FRを計算した後、制御システム140(例えば、処理ユニット142)は、要求される流量FRに合致するように、散布システム130(例えば、流量可変制御用ポンプ)を制御する。制御が、制御システム140(例えば、処理ユニット142)と、ポンプまたは他の液体式もしくは粒式の散布機構であって流量が特定の範囲となるように較正されるものとの間における通信によって実現される。一般的な電子通信方法を、とりわけ、直列デジタル通信、アナログ通信、パルス幅変調通信をはじめとして、処理ユニット142と前記散布機構との間で通信するために用いることが可能である。全二重通信、例えば、RS422またはRS485の物理層によって提供されるものは、前記ポンプからのフィードバックが要望される場合に有用であり得る。それは、例えば、個別のノズル制御が、各散布ノズル134ごとの個々のポンプの状態の調整(modulation、変調、制御)によって達成される例においてである。そのような実施態様においては、全二重および単線バス式の通信が、ワイヤ(wire、信号線など)の重量および複雑さを、すべてのポンプおよび/またはすべての散布ノズル134を制御する一方で単線の通信ケーブル上のセンサ・データを同時に受信することにより、削減するために要望されるかもしれない。
【0031】
図3を参照するに、制御システム140は、前記農業用プロダクトが、散布されるべきエリア上に、実質的に均一なカバリッジで散布されるようにするために必要な要求流量FRを計算する際に、前述のように、複数の飛行変数を考慮する(account for)。例えば、カバリッジの均一さを達成するために、制御システム140は、例えば、航空機速度に基づき、散布システム130(例えば、流れコントローラ138)の出力値を適宜変更してもよい。航空機速度を考慮しないと、カバリッジの不均一さが、UAV100の速度の変動を原因として、存在するかもしれない。図3に示すように、UAV100の速度が上昇するにつれて、制御システム140は、単位時間当たりに散布される表面の面積が増加することを考慮するために、散布システム130の流量FRを増加させてもよい。同様にして、UAV100の速度が低下するにつれて、制御システム140は、単位時間当たりに散布される表面の面積が減少するから、それに従って散布システム130の流量FRを減少させてもよい。
【0032】
いくつかの実施態様においては、制御システム140が、複数の環境変数、例えば、支配的な風条件を考慮してもよい。例えば、追い風により、UAV100の速度が上昇することに対応するスプレー・パターンが生成されるかもしれない。同様に、向かい風により、UAV100の速度が低下することに対応するスプレー・パターンが生成されるかもしれない。それらの誤差を考慮するために、制御システム140は、UAV100の速度(velocity、対地速度など)と、前記複数の環境変数とに基づき、UAV100の正味速度を計算してもよい。
【0033】
図4を参照するに、いくつかの実施態様においては、制御システム140が、要求流量FRを計算する際に、前述のように、航空機ごとのデータを考慮してもよい。例えば、図4の実施態様においては、複数の散布ノズル134が、UAV100の重心点CGより前方かつ下方に配置されている。それら散布ノズル134の、UAV100の重心点CGに対する相対的な位置を考慮しないと、カバリッジにおける不均一さが、飛行中のUAV100の少なくともピッチング運動を原因として、存在するかもしれない。図示するように、重心点CGと複数の散布ノズル134間の水平方向距離Xが、X = h・Tan θという式を用いて計算することが可能であり、ここに、hは、垂直方向ブームずれであり、また、θは、地面に対するUAV100のピッチ角である。ピッチ角θの変化量に起因するX値の変化率(すなわち、X’)は、その関係を微分することによって求めることが可能であり、よって、X’= h・(1/Cos θ)2 ・qとなり、ここに、qは、ピッチ角θの一回微分値すなわちピッチレートに等しい。
【0034】
ピッチレートqは、UAV100の、制御された(controlled 、指示通りの)加速中、直立化(up-righting)中および/または制動の第2フェーズ中においては、負の値を有してもよい。このピッチレートqは、UAV100の、加速の終了中または制動の初期フェーズ中においては、正の値を有してもよい。これに加えるかまたはこれに代えて、ピッチ角θおよびピッチレートqの双方は、UAV100の飛行制御システム140から直接測定された出力値であってもよい。この例においては、X’が、ピッチング運動に起因するカバリッジの不均一さに直接関係する。この不均一さは、ΔFR = K・h・(1/Cos θ)2・qという式を用いて流量FRの最終値を改善することにより、除去または削減することが可能であり、ここに、Kは、比例ゲイン、すなわち、ピッチ補正係数(pitch augmentation、ピッチ外乱に起因する散布むらを打ち消すための流量用補正係数など)であり、このピッチ補正係数は、この誤差(this error、ピッチ外乱に起因する均一度誤差)に関して前記流量制御用ポンプから要求される駆動量(the amount of actuation、前記ポンプの駆動時間など)を減少または増加させるために用いることが可能である。
【0035】
図5を参照するに、散布システム130によって散布される農業用プロダクトの散布率(appllication rate、散布密度、散布均一度など)(すなわち、単位長さ当たりに実際に散布される農業用プロダクトの量)が、ピッチング運動に起因するカバリッジ不均一さを考慮するために用いられるピッチ補正係数Kに応じて変化してもよい。図5に示すように、互いに異なる複数のピッチ補正係数Kが、前記散布率(appllication rate、散布密度、散布均一度など)を、敏感に(highly、大きく)変動する状態から、比較的に均一である状態に変化させる原因となっている。例えば、いずれのピッチ補正係数Kを用いることなく取得された農業用プロダクトの散布率(appllication rate、散布密度、散布均一度など)は、敏感に(highly、大きく)変動し、不均一である状態にあり、これに対し、高い領域のレベルのピッチ補正係数Kによれば、散布システム130がピッチング運動を考慮する感度が増加する。図示するように、低い領域のレベルのピッチ補正係数Kによれば、UAV100のピッチ角θが農業用プロダクトの散布中に変動する際には、農業用プロダクトの散布状態が不均一となる。他方、必要十分に高いピッチ補正係数Kによれば、ピッチ角θの同じ(the same、低い領域のレベルのピッチ補正係数Kの場合と同じ)変動状態について、農業用プロダクトの散布率(appllication rate、散布密度、散布均一度など)が比較的に(relatively、低い領域のレベルのピッチ補正係数Kの場合より)一定となる。
【0036】
図6および図6Aを参照するに、制御システム140は、飛行状態作業中に、UAV100のヨー運動を考慮してもよい。例えば、UAV100のヨーレートr(すなわち、進行角の変化速度)を、散布システム130の流れ(flow、流量)を補正するために用いることが可能である。図6の例においては、散布エリア136が矩形であるが、この書類に記載されているいくつかの原理は、他の幾何学的形状および樹木のような球状容積であって、均一に散布されるべきものにも、矩形の場合と同様に、適用してもよい。図6に示すように、UAV100は、散布エリア136の上空を通過する際、正または負のヨーレートすなわち外乱rが、例えば、UAV100に与えられる風による外乱により、UAV100に加えられるかもしれない。例えば、飛行方向Fに関し、散布用リグ132の右側部分は後方にスイングし、散布用リグ132の左側部分は前方にスイングするように、正のヨーレートrがUAV100に与えられるかもしれない(図6A参照)。このような実施態様においては、この書類に記載されている補正がないと、散布エリア136のうちの右側部分は、指定されていたところの上に豊富な農業用プロダクトを受け、それにより、散布エリア136が不均一なカバリッジとなる。後述のように、複数の個々の散布ノズル134は、散布エリア136自体の外側のエリアに散布することなく、均一なカバリッジを達成するように、互いに異なる流量で個別に制御されてもよい。
【0037】
図6Aの望ましい実施態様においては、正のヨー外乱rが、散布エリア136のうちの左側部分が徐々に散布量不足となる原因となり、その徐々に散布量不足となる部分の面積は、散布用リグ132の中心(center、散布用リグ132の横方向中心点)から離れるについて増加する。同様に、散布エリア136のうちの右側部分は、過剰な農業用プロダクトを受け、前記中心に向かうよりも、その散布用リグ132の端部(extents、両端部など)の位置において、農業用プロダクトの過剰さが増す。そのような実施態様においては、制御システム140が、調整された流れ制御指令150であって、UAV100のヨー外乱rを考慮して各散布ノズル134を個々に制御するものを計算して出力してもよい。例えば、図6Aに示す例であって正のヨー外乱が発生するものにおいては、正のヨー外乱rの存在下で均一なスプレー・パターンを形成するために、散布用リグ132の左側部分から右側部分に向かって一方向に減少する(decreasing)流量で複数の散布ノズル134から流出することを流れコントローラ135が実現するように、制御システム140が散布システム130を補正してもよい。左側から右側までの複数の散布ノズル134の流量偏差は、正のヨー外乱rの強さの程度に応じて変化してもよい。例えば、十分に強いヨー外乱rが原因で、散布用リグ132の全体にわたる流量偏差が、比較的に急こう配であるかまたは大きい値となってもよい。他方、比較的に弱いヨー外乱rが原因で、散布用リグ132の全体にわたる流量偏差が、変化しないかまたは小さい値となってもよい。
【0038】
図6Bを参照するに、制御システム140は、非直線的な散布エリア136の上に農業用プロダクトを効率よく配置しまたは分布し、それにより、結果的に散布エリア136上に農業用プロダクトの一層均一なカバリッジが生成されるように、複数の散布ノズル134を、画一的に(collectively)またはか個別に、補正するように作動可能であってもよい。例えば、各散布ノズル134は、例えば、円形状の散布エリア136の全体に(over、上に)および/またはその内部に農業用プロダクトがより正確に配置または分布されるように流量FRを変更するために、調整された流れ制御指令150を用いることなどの手段をとることにより、個別に制御してもよい。UAV100が図6Bの円形状の散布エリア136に接近する際に、制御システム140は、複数の散布ノズル134のうち最も内側に位置する複数のものが他のものより高速で流出することを可能にしてもよい。UAV100が続いて、散布エリア136の上空を通過する際には、制御システム140は、散布エリア136の全域が、複数の散布ノズル134が不必要にも早すぎるタイミングで作動を開始することがないように散布されるように、外側に位置する複数の散歩ノズル134を次々と(in a cascading fashion、最外側に近づくにつれて順次)、作動を開始させてもよい。作動を開始さのうち最も内側に位置する複数のものが他のものより高速で流出することを可能にしてもよい。同様に、UAV100が散布エリア136の上空を通過し終わる際には、制御システム140は、最外側の1つの散布ノズル134から最内側の1つの散布ノズル134まで次々と、複数の散布ノズル134の作動を停止させてもよい。図6Bの実施態様においては、制御システム140が、さらに、均一度誤差の他の原因、例えば、前述のように、ヨー運動およびピッチ運動、ならびに、後述のように、ロール運動を考慮してもよい。
【0039】
この書類に記載されているいくつかの原理は、マウンドまたは谷部(gulley)のような非平坦表面異常部であって均一に散布されるべきものにも同様に適用してもよい。そのような実施態様においては、前記非平坦表面異常部が、変数で定義され、流量FRを補正するために考慮されることが可能である。例えば、UAV100がマウンドの上空を通過するいくつかの実施態様においては、制御システム140が、前記マウンドの表面積であって増加したもの(increased、平坦表面の表面積からの増加)を考慮し、それにより、散布システム130が、その表面積の増加分を補うように、より多量の農業用プロダクトを自動的に散布してもよい。同様な方法により、制御システム140は、波状の地形と、樹木のような他の非平坦表面異常部とを考慮するように、散布システム130の流量FRを調整してもよい。
【0040】
図7を参照するに、制御システム140は、飛行状態作業中に、UAV100のロール運動を考慮してもよい。例えば、UAV100のロールレートp(すなわち、UAV100の姿勢が前後軸線回りに変化する速度)を、散布システム130の流量を調整するために用いることが可能である。図7に示すように、UAV100が散布エリア136の上空を通過する際、正または負のロールレートpがUAV100に、例えば、波状地形または風による外乱であって横力を垂直安定板118に印加してUAV100を尾部ブーム108回りに回転させるものを原因として、与えるかもしれない。正のロールレートpはUAV100に、散布エリア136に対して平行な水平面に関して、散布用リグ132のうちの右側部分が上向きにスイングする一方、散布用リグ132のうちの左側部分が下向きにスイングするように与えられるかもしれない。ロール運動を考慮しないと、散布エリア136のうちの一側の部分が、指定された量より多量の農業用プロダクトを受け、それにより、結果的に散布エリア136の不均一なカバリッジが発生するかもしれない。このような実施態様においては、複数の散布ノズル134が、ロール外乱pの存在下に均一なスプレー・パターンを形成するように、複数の散布ノズル134が並ぶ方向に一方向に減少する(decreasing)流量で放出するように、制御システム140が散布システム130を補正してもよい。
【0041】
この書類に開示されている事項は、広範な用途を有する。例えば、前述のいくつかの上位コンセプトを用いることにより、制御システム130は、主ロータ・アセンブリ104および/または尾部ロータ・アセンブリ110のロータ速度に基づいて散布システム130を補正してもよい。このような実施態様においては、主ロータ・アセンブリ104および/または尾部ロータ・アセンブリ110によって生成される空気流を、モデル化するとともに、農業用プロダクトが地面に運ばれる仕方(すなわち、農業用プロダクトの最終的な軌道)に対する飛行運動影響量(flight dynamic effect)を定量化するために用いることが可能である。例えば、正のピッチ角θが、農業用プロダクトを、主ロータ・アセンブリ104によって生成される空気流により、より多くの(greater、ピッチ角θ=0のときより多くの)量で前方に推進させてもよい。同様に、尾部ロータ・アセンブリ110が原因である空気流外乱が、農業用プロダクトをUAV100から離れるように水平方向に推進させてもよく、この場合、他のすべての変数は一定である。この書類に開示されているいくつかのコンセプトを用いることにより、制御システム140による散布システム130の補正を、そのような影響(such effects、前記飛行運動影響量)を除去するために用いることが可能である。さらに、たとえ流量が補正されなくても、この書類に開示されているいくつかのコンセプトを、「実際に散布された」カバレッジ(coverage、散布密度など)を、「指定された」カバレッジとの比較において、分析してモデル化するために必要なデータを収集して記録するために用いることが可能である。例えば、UAV100は、いずれの軸線における加速なしで、1.2秒で9度のバンク角にロールするため、スプレー量がゼロであるはずの位置において実際の(effective)流量の差が負の値となることを知っていれば、そのときに指摘されることは、過剰の量のプロダクトが、散布されるべきではないエリア上に到達することになるということである。そのとき、作業者に警告することが可能であるか、または、当該システムを、散布禁止エリア内に到達することが予想されるプロダクトを散布しないように散布システム130を自動的にオフ状態に制御するようにプログラムすることが可能である。いくつかの実施態様においては、流量と、航空機飛行状態と、センサ・データとの組合せを、「実際に行われた」散布を示す証拠を記録して保存するために用いることも可能である。
【0042】
いくつかの実施態様においては、農業用プロダクトが散布されるべき地形を、写真、地上試料(ground samples)、色、温度または他の任意の表面変数からモデル化する(model、コンピュータ上で表現する)ことが可能である。その地形の計測を、農業用プロダクトの散布前に行うことが可能であるか、または、そのプロダクトの散布と同時に行うことが可能である。いくつかの実施態様においては、UAV100が、自身に装着された付随装備品164を用いて(例えば、Nadir搭載型デジタル一眼レフ(DSLR)高解像度カメラ、および/または光電センサおよび/または赤外センサを備えた3軸(fully stabilized、完全安定化)カメラ・ジンバルにより)前記地形をモデル化してもよい(図1参照)。地形のモデル化機能の提供に加えて、付属装備品164は、飛行のための他の用途、例えば、空中監視、検査、調査、3Dマッピング、写真撮影および映画撮影を含むものを実現してもよい。しかし、上述のいくつかの例は、排他的ではなく、実質的にいずれの種類の付随品をUAV100に装着してもよい。
【0043】
図1を参照するに、UAV100は、自身の機能および能力を高めるために他の部品を有してもよい。例えば、UAV100は、自身の美観および空力特性の双方を改善するためにフレーム構造体102に装着されたキャノピ166を有してもよい。望ましい一実施態様においては、そのキャノピ166が、UAV100の内部部品を覆い隠すかまたは他の方法で見えないようにする。着陸動作を支援するために、UAV100は、不飛行状態作業中または保管中にUAV100を支持する着陸装置(landing gear)168を有してもよい。その着陸装置168は、平面状または筒状の着陸用そり型部材(landing skids)を有してもよいものであるが、フレーム構造体102に装着される(例えば、そのフレーム構造体102のうちの両側部分に)。不飛行状態作業中または保管中に、前記着陸用そり型部材は、UAV100のうち、前記支持面に唯一接触する部分であってもよいし、これに代えて、垂直安定板188と共にUAV100を三脚のごとき方式で支持してもよい。
【0044】
いくつかの実施態様においては、UAV100が、通信設備を備えてもよい。例えば、UAV100は、携帯型遠隔制御ユニットまたは地上基地局によって制御されてもよい。他のいくつかの実施態様においては、UAV100が、ユーザの介入なしで、UAV100の正確な航行、誘導および制御を行うことが可能な自動飛行制御システムを有してもよい。いくつかの実施態様においては、UAV100が、Wi−Fi通信、セルラーデータ通信、移動式衛星通信、ラジオ無線周波数通信、赤外もしくは超音波式の遠隔制御デバイス、または、他の任意の無線データ通信媒体を介して、ユーザ、地上基地局および/または他のUAV100との間でデータの送受信を行ってもよい。
【0045】
これまでの説明事項は、広範な用途を有する。したがって、いずれの実施態様についても、その議論は、説明的なものにすぎず、この書類に開示されている事項であって複数の請求項の記載を含むものの範囲がそれらの例に限定されることを意図していない。すなわち、この書類に開示されている事項についての例示的ないくつかの実施態様がこの書類において詳細に議論されてきたが、この書類中の発明的なコンセプトは、他の異なる態様で具体化して用いてもよく、また、添付された複数の請求項は、先行技術によって限定されるようなバリエーションを除き、そのようないくつかのバリエーションを含むように解釈されることを意図している。
【0046】
これまでの議論は、図による説明および文章による説明を目的として提示されてきており、この書類に開示されている事項を、この書類に開示されている1または複数の態様(form、具体的な形式)に限定することを意図していない。例えば、この書類に開示されている事項についての種々の特徴は、この開示事項を簡潔化することを目的として、1または複数の側面、複数の実施態様または複数の構成態様の点で互いに結合される。しかし、この書類に開示されている事項についての具体的な複数の側面、複数の実施態様または複数の構成態様を、別の側面、実施態様または構成態様の点で互いに結合してもよい。さらに、後続する複数の請求項は、引用により、発明の詳細な説明の欄に合体させられ、このとき、各請求項は、この書類に開示されている事項についての別の実施態様として独立する。
【0047】
方向に関するすべての言及(例えば、近位方向、遠位方向、上部、下部、上向き、下向き、左、右、横、縦、前、後、天、底、上方、下方、垂直、水平、半径方向、軸方向、時計回りおよび反時計回り)は、この書類に開示されている事項を読者が理解することを助けるために識別を行うことを目的としてのみ用いられ、特に、この開示事項についての位置、向きまたは用途に関して、限定を形成しない。連結に関するすべての言及(例えば、装着される、連結される、接合される、および結合される)は、広義に解釈されるべきであり、また、特に断りがない限り、複数の要素の集まりの間の中間部材と、複数の要素間の相対的な動きとを含んでもよい。このような意味において、連結に関する言及は、2つの要素が直接的にかつ相対運動なしで互いに連結されることを必ずしも意味しない。要素を識別するための言及(例えば、第1、第2など)は、重要性または優先順位を意味するように意図されているのではなく、ある特徴部を別のものから区別するために使用される。図面は、例示を専ら目的としており、複数の添付図面に反映されている複数の寸法、複数の位置、順序および相対的な複数のサイズは互いに異なってもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図6A
図6B
図7