(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記制御部は、複数の前記計量ホッパのうちの一の前記計量ホッパに対する前記供給可能量が一の前記計量ホッパに対して予め設定される設定供給量よりも少ない場合、一の前記計量ホッパに対する前記供給可能量と前記設定供給量との差分値を、他の前記計量ホッパに対する前記目標供給量に加算する、請求項1に記載の組合せ計量装置。
前記制御部は、複数の他の前記計量ホッパのうち、前記供給可能量と前記設定供給量との差分が所定値以上の他の前記計量ホッパに対する前記目標供給量に、前記差分値を加算する、請求項2に記載の組合せ計量装置。
前記制御部は、他の前記計量ホッパに対する前記目標供給量が前記供給可能量を超えないように、他の前記計量ホッパに対する前記目標供給量に前記差分値を加算する、請求項2〜4のいずれか一項に記載の組合せ計量装置。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記従来の組合せ計量装置では、判定部は、過去のデータである履歴データに基づいて計量物の分散部における分布状況を判定する。そのため、従来の組合せ計量装置では、投入目標量は、現在の分散部の分布状況ではなく、過去の分布状況に基づいて設定される。したがって、従来の組合せ計量装置では、投入目標量に基づいて搬送部を制御したとしても、投入目標量を設定したときの過去の分布状況と搬送制御を行う現在の分布状況とが異なっている場合、計量ホッパに投入目標量の計量物が投入されないことがある。この場合、例えば、計量ホッパに投入された計量物の投入量が極端に少ないときには、当該計量ホッパが組合せ計算に参加できないことがある。その結果、組合せ計算に参加できるホッパの数が減少するため、組合せ計量装置の稼働率が低下する。
【0006】
本発明の一側面は、稼働率の向上を図れる組合せ計量装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一側面に係る組合せ計量装置は、外部から投入される物品を分散する分散部と、分散部において分散された物品を搬送する複数の搬送部と、複数の搬送部のそれぞれに対応して設けられており、搬送部によって搬送された物品を一時的に貯留し、且つ、物品の質量に応じた計量値を計算する複数の計量ホッパと、分散部及び搬送部の少なくとも一方の領域に存在する物品の積載量を検知する検知部と、分散部及び複数の搬送部の動作を制御すると共に、複数の計量ホッパにそれぞれ対応付けられた複数の計量値から、合計値が目標値となるように計量値の組合せを計算する制御部と、を備え、制御部は、検知部により検知され、且つ計量ホッパに供給する前の積載量に基づいて、各搬送部から各計量ホッパに供給する物品の目標供給量を変更する。
【0008】
本発明の一側面に係る組合せ計量装置では、分散部及び搬送部の少なくとも一方の領域に存在する物品の積載量を検知する検知部を備える。制御部は、検知部によって検知され、且つ計量ホッパに供給される前の積載量に基づいて、各搬送部から各計量ホッパに投入する物品の目標供給量を変更する。これにより、組合せ計量装置では、分散部及び搬送部上の現時点での物品の状態に応じて目標供給量を設定できる。そのため、組合せ計量装置では、リアルタイムでの制御が可能となる。したがって、目標供給量の物品が計量ホッパに供給され得る。その結果、組合せ計量装置では、組合せ計算に参加できる計量ホッパの数を確保できるため、稼働率の向上を図れる。
【0009】
一実施形態においては、制御部は、検知部により検知された積載量に基づいて、各搬送部から各計量ホッパに供給可能な物品の供給可能量をそれぞれ取得し、供給可能量に応じて目標供給量を変更してもよい。目標供給量が供給可能量を超えている場合、目標供給量の物品を供給できないという事態が生じる。したがって、供給可能量に応じて目標供給量を変更することにより、目標供給量の物品を計量ホッパに適切に供給できる。
【0010】
一実施形態においては、制御部は、複数の計量ホッパのうちの一の計量ホッパに対する供給可能量が一の計量ホッパに予め設定される設定供給量よりも少ない場合、一の計量ホッパに対する供給可能量と設定供給量との差分値を、他の計量ホッパに対する目標供給量に加算してもよい。この構成では、一の計量ホッパに供給される物品の供給量が減少した場合であっても、他の計量ホッパに対してその減少分を補填する量の物品が供給される。したがって、一の計量ホッパと他の計量ホッパとを組み合わせることにより、目標値とすることができる。その結果、組合せ精度の向上が図れる。
【0011】
一実施形態においては、制御部は、差分値を他の計量ホッパに対する目標供給量に均等に加算してもよい。この構成では、一の計量ホッパにおける物品の不足分を他の計量ホッパに均等に割り振るため、組合せ計算に参加できる計量ホッパの数を確保できる。
【0012】
一実施形態においては、制御部は、複数の他の計量ホッパのうち、供給可能量と設定供給量との差分が所定値以上の他の計量ホッパに対する目標供給量に、差分値を加算してもよい。この構成では、一の計量ホッパに供給される物品の不足分を、他の計量ホッパに対して確実に供給できる。
【0013】
一実施形態においては、制御部は、他の計量ホッパに対する目標供給量が供給可能量を超えないように、他の計量ホッパに対する目標供給量に差分値を加算してもよい。この構成では、目標供給量が供給可能量を超えないように差分値を加算するため、適切な稼働が可能となる。
【発明の効果】
【0014】
本発明の一側面によれば、稼働率の向上を図れる。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照して、本発明の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は相当要素には同一符号を付し、重複する説明は省略する。
【0017】
図1に示されるように、組合せ計量装置1は、投入シュート2と、分散フィーダ(分散部)3と、複数の放射フィーダ(搬送部)4と、複数のプールホッパ5と、複数の計量ホッパ6と、複数のブースターホッパ7と、集合シュート8と、タイミングホッパ9と、制御部20と、を備える。
図2では、説明の便宜上、放射フィーダ4のそれぞれに対して、「4
1〜4
16」の符号を記載している。
【0018】
組合せ計量装置1は、搬送コンベア50によって供給される物品を目標計量値となるように計量して製袋包装機60に供給する。ここで、物品は、農産物、水産物、加工食品等のように、単体質量にばらつきのある物品である。なお、製袋包装機60は、フィルムを所定容量の袋に成形しつつ、組合せ計量装置1によって計量されて供給された物品を袋詰めする。
【0019】
投入シュート2は、搬送コンベア50の搬送端50aの下方に配置される。投入シュート2は、搬送コンベア50の搬送端50aから落下した物品を受けて下方に排出する。具体的には、投入シュート2は、分散フィーダ3の後述する2つの分散フィーダ部3A,3Bのそれぞれに物品を排出する。
【0020】
分散フィーダ3は、投入シュート2の下方に配置される。本実施形態では、分散フィーダ3は、2つの分散フィーダ部3A,3Bを組み合わせて構成される。各分散フィーダ部3A,3Bは、搬送面3Aa,3Baと、仕切り板3Ab,3Bbと、を有する。搬送面3Aa,3Baは、全体として円錐状となるように、下方に向かって末広がりとされている。仕切り板3Ab,3Bbは、分散フィーダ部3Aの搬送面3Aaと分散フィーダ部3Bの搬送面3Baとを仕切るように、背中合わせに設けられている。分散フィーダ3は、搬送面3Aa,3Baを振動させることで、投入シュート2から搬送面3Aa,3Baの頂部に排出された物品を搬送面3Aa,3Baの外縁に向かって均一に搬送する。
【0021】
複数の放射フィーダ4は、分散フィーダ3の搬送面3Aa,3Baの外縁に沿って放射状に配置される。各放射フィーダ4は、搬送面3Aa,3Baの外縁の下方から外側に延在するトラフ4aを有する。各放射フィーダ4は、トラフ4aを振動させることで、搬送面3Aa,3Baの外縁から排出された物品をトラフ4aの先端部に向かって搬送する。
【0022】
各プールホッパ5は、各放射フィーダ4のトラフ4aの先端部の下方に配置される。各プールホッパ5の底部には、開閉可能なゲート5aが設けられる。各プールホッパ5は、ゲート5aを閉じた状態で、対応するトラフ4aの先端部から排出された物品を一時的に貯留し、ゲート5aを開くことで、一時的に貯留した物品を下方に排出する。
【0023】
各計量ホッパ6は、各プールホッパ5のゲート5aの下方に配置される。各計量ホッパ6の底部には、開閉可能なゲート6a及びゲート6bが設けられる。各計量ホッパ6は、ゲート6a及びゲート6bを閉じた状態で、対応するプールホッパ5から排出された物品を一時的に貯留し、ゲート6a又はゲート6bを開くことで、一時的に貯留した物品を下方に排出する。
【0024】
計量ホッパ6は、計量部11を含む。計量部11は、フレーム12に支持されたケース13内に配置される。計量部11は、複数のロードセル11aを有する。各ロードセル11aは、対応する計量ホッパ6を支持する。計量部11は、各計量ホッパ6に物品が一時的に貯留されている際に、当該物品の質量に応じた計量値を計量する。
【0025】
各ブースターホッパ7は、各計量ホッパ6のゲート6aの直下(下方)に配置される。各ブースターホッパ7の底部には、開閉可能なゲート7aが設けられる。各ブースターホッパ7は、ゲート7aを閉じた状態で、対応する計量ホッパ6のゲート6a側から排出された物品を一時的に貯留し、ゲート7aを開くことで、一時的に貯留した物品を下方に排出する。
【0026】
集合シュート8は、下方に向かって先細りの円錐台の内面8aを有する筒状に形成されている。集合シュート8は、内面8aが全ての計量ホッパ6及び全てのブースターホッパ7の下方に位置するように配置される。集合シュート8は、各計量ホッパ6のゲート6b側から排出された物品、及び各ブースターホッパ7から排出された物品を内面8aで受けて下方に排出する。
【0027】
タイミングホッパ9は、集合シュート8の下方に配置される。タイミングホッパ9の底部には、開閉可能なゲート9aが設けられる。タイミングホッパ9は、ゲート9aを閉じた状態で、集合シュート8から排出された物品を一時的に貯留し、ゲート9aを開くことで、一時的に貯留した物品を製袋包装機60に排出する。
【0028】
制御部20は、ケース13内に配置される。制御部20は、組合せ計量装置1における各種動作を制御する機器であり、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等を備える信号処理装置である。制御部20は、分散フィーダ3及び各放射フィーダ4の搬送動作、各プールホッパ5のゲート5aの開閉動作、各計量ホッパ6のゲート6a及びゲート6bの開閉動作、各ブースターホッパ7のゲート7a開閉動作、並びに各タイミングホッパ9のゲート9a等、組合せ計量装置1の各部の動作を制御する。
【0029】
制御部20は、計量部11によって計量された計量値と、当該計量値に対応する物品が貯留されている計量ホッパ6及び/又はブースターホッパ7とを対応付けて記憶する。具体的には、制御部20は、計量部11によって計量された物品が計量ホッパ6に貯留されている場合、計量部11によって計量された計量値と、当該計量値に対応する物品を貯留する計量ホッパ6とを対応付けて記憶する。計量部11によって計量された物品が当該計量ホッパ6に対応するブースターホッパ7に排出された場合、制御部20は、計量部11によって計量された物品の計量値と、当該計量ホッパ6に対応するブースターホッパ7とを対応付けて記憶する。
【0030】
制御部20は、計量部11によって計量され且つ複数の計量ホッパ6及び/又はブースターホッパ7にそれぞれ対応付けられた複数の計量値から、合計値が目標値となるように計量値の組合せを計算する。具体的には、制御部20は、計量部11によって出力された複数の計量値から、目標値を下限値とする所定範囲内に合計値が収まるように計量値の組合せを計算する。そして、制御部20は、当該組合せに対応する計量ホッパ6及び/又はブースターホッパ7に物品を排出させる。
【0031】
なお、投入シュート2、分散フィーダ3、複数の放射フィーダ4、複数のプールホッパ5及び複数の計量ホッパ6は、ケース13に直接的に又は間接的に支持される。複数のブースターホッパ7、集合シュート8及びタイミングホッパ9は、フレーム12に直接的に又は間接的に支持される。
【0032】
続いて、制御部20の動作について詳細に説明する。
【0033】
制御部20は、計量ホッパ6に供給する前の積載量に基づいて、各放射フィーダ4から各計量ホッパ6(各プールホッパ5)に供給する物品の目標供給量を変更(設定)する。計量ホッパ6に供給する前の物品の積載量は、分散フィーダ3及び放射フィーダ4の少なくとも一方の領域に存在する物品の積載量である。本実施形態では、放射フィーダ4の領域に存在する物品の積載量を一例に説明する。
【0034】
放射フィーダ4の領域に存在する物品の積載量は、測距センサ15(
図3参照)による検出結果に基づいて求められる。
図3に示されるように、測距センサ15は、各放射フィーダ4の上方に、各放射フィーダ4に対応して配置される。測距センサ15は、支持フレーム(図示しない)に取り付けられ、放射フィーダ4の上方に位置する。測距センサ15は、当該測距センサ15と放射フィーダ4上の物品との間の距離を検出する。測距センサ15は、例えば、物品に向かって光を照射し、物品で反射された光を受光する。これにより、測距センサ15は、測距センサ15と物品との間の距離を得る。測距センサ15は、放射フィーダ4の排出端近傍に位置する物品との間の距離を検出する。排出端近傍とは、放射フィーダ4の搬送方向の先端から所定距離だけ後退する位置である。例えば、この位置は、放射フィーダ4の先端から30mm〜50mm程度後退した位置である。測距センサ15は、検出した物品との距離(検出結果)を示す検出信号を制御部20に送信する。
【0035】
制御部20は、測距センサ15から送信された検出信号に基づいて、物品の層厚Sを算出する。層厚Sは、
図3に示されるように、放射フィーダ4の底面4sと物品の上部との間の距離である。制御部20は、層厚Sに基づいて、放射フィーダ4の領域に存在する物品の積載量を算出する。制御部20は、例えば、物品の種類に応じて積載量を算出する。
【0036】
制御部20は、積載量に基づいて、各放射フィーダ4から各計量ホッパ6に供給可能な物品の供給可能量をそれぞれ取得し、供給可能量に応じて目標供給量を変更する。供給可能量は、最大供給可能量に基づいて取得される。最大供給可能量は、放射フィーダ4から計量ホッパ6に供給できる物品の最大量である。最大供給可能量は、以下の式により求められる。
最大供給可能量=((最大送力P)×(係数A)+(係数B))×層厚S
【0037】
最大送力Pは、放射フィーダ4の振動の最大振幅である。最大送力Pは、放射フィーダ4を振動させる駆動部の構成(性能)に応じて設定される。係数A及び係数Bは、パラメータである。係数A及び係数Bは、組合せ計量装置1の初期状態においては、例えば、組合せ計量装置1の構成に応じて、経験的に求められた値が初期値として与えられている。係数A及び係数Bは、放射フィーダ4の形状及び/又は物品の種類に応じて変更可能な値である。上記式に示されるように、層厚Sが厚いほど、プールホッパ5(計量ホッパ6)に供給できる供給可能量が多くなる傾向にある。
【0038】
制御部20は、最大供給可能量に基づいて、供給可能量を算出する。供給可能量は、最大供給可能量以下に設定される。本実施形態では、制御部20は、最大供給可能量に係数Kを掛けることにより、供給可能量を算出する。本実施形態では、係数Kは、例えば、0.9である。これにより、制御部20は、最大供給可能量×0.9=供給可能量として算出する。もちろん、最大供給可能量を供給可能量(最大供給可能量=供給可能量)として設定することもできる。係数Kは、「1」以下の正の数であればよい。制御部20は、各計量ホッパ6に対する供給可能量を、例えば、所定計量サイクル毎(1〜100サイクル程度)、或いは、所定時間毎に算出する。
【0039】
制御部20は、供給可能量を算出すると、目標供給量を変更する。制御部20は、目標供給量が供給可能量を超えないように、目標供給量を変更する。すなわち、制御部20は、目標供給量の最大値が供給可能量となるように、目標供給量を変更する。制御部20は、所定計量サイクル毎、或いは、所定時間毎に目標供給量を変更する。なお、制御部20は、目標供給量を最初に変更する場合には、供給可能量に基づいて、計量ホッパ6に対して予め設定される設定供給量を変更する。設定供給量は、例えば、組合せ計量装置1の構成に応じて、経験的に求められた値であり、組合せ計量装置1の初期状態に各計量ホッパ6に対して設定されている。つまり、制御部20は、組合せ計量装置1による組合せ計量が開始されてから最初に目標供給量を変更する場合には、設定供給量の値を変更して目標供給量を設定する。
【0040】
制御部20は、複数の計量ホッパ6のうちの一の計量ホッパ6に対する供給可能量が一の計量ホッパ6に対して予め設定される設定供給量よりも少ない場合、一の計量ホッパ6に対する供給可能量と設定供給量との差分値を、他の計量ホッパ6に対する目標供給量に加算する。制御部20は、各計量ホッパ6に対する供給可能量を算出すると、各計量ホッパ6に対する供給可能量が各計量ホッパ6に対して設定される設定供給量よりも少ないか否かを判断する。制御部20は、ある計量ホッパ6に対する供給可能量が設定供給量よりも少ないと判断した場合、当該計量ホッパ6に対する供給可能量と設定供給量との差分値を算出する。制御部20は、算出した差分値を、供給可能量が設定供給量よりも多い計量ホッパ6に対する目標供給量に加算する。
【0041】
具体的には、制御部20は、例えば、
図2において、放射フィーダ4(4
8)に対応する計量ホッパ6に対する供給可能量が設定供給量よりも少ない場合、その差分値を、供給可能量が設定供給量よりも多い計量ホッパ6に対する目標供給量に加算する。一形態では、制御部20は、差分値を、供給可能量が設定供給量よりも多い計量ホッパ6に対する目標供給量に均等に加算する。また、一形態では、制御部20は、供給可能量が設定供給量よりも多い計量ホッパ6のうち、供給可能量と設定供給量との差分が所定値以上の計量ホッパ6に対する目標供給量に、差分値を加算する。制御部20は、供給可能量が設定供給量よりも多い計量ホッパ6に対する目標供給量が供給可能量を超えないように、供給可能量が設定供給量よりも多い計量ホッパ6に対する目標供給量に差分値を加算する。
【0042】
制御部20の動作について、
図4〜
図6を参照して更に詳細に説明する。
図4〜
図6では、横軸は、計量サイクル数を示しており、縦軸は、物品の量を示している。
図4〜
図6では、実線は、目標供給量を示し、破線は、供給可能量を示している。以下の説明では、供給可能量が設定供給量よりも多い計量ホッパ6のうち、供給可能量と設定供給量との差分が所定値以上の計量ホッパ6に対する目標供給量に差分値を加算する形態を一例に説明する。具体的には、放射フィーダ4
1及び放射フィーダ4
8から物品が供給される計量ホッパ6を、供給可能量が設定供給量よりも少ない計量ホッパ6とする。また、放射フィーダ4
4及び放射フィーダ4
5から物品が供給される計量ホッパ6を、供給可能量と設定供給量との差分が所定値以上の計量ホッパ6とする。
【0043】
図4は、放射フィーダ4
1に対応する計量ホッパ6に対する供給可能量及び目標供給量の一例を示している。
図5は、放射フィーダ4
8に対応する計量ホッパ6に対する供給可能量及び目標供給量の一例を示している。
図4及び
図5に示されるように、供給可能量が設定供給量よりも少ない場合には、供給可能量が目標供給量に設定される場合が多い。
図6は、放射フィーダ4
4に対応する計量ホッパにする供給可能量及び目標供給量の一例を示している。
図7は、放射フィーダ4
5に対応する計量ホッパ6に対する供給可能量及び目標供給量の一例を示している。
図6及び
図7に示されるように、供給可能量が設定供給量よりも多い場合には、供給可能量よりも目標供給量が少なく設定されている場合が多い。
【0044】
上記の状態において、制御部20は、放射フィーダ4
1及び放射フィーダ4
8から物品が供給される計量ホッパ6に対する供給可能量と設定供給量との差分値を算出し、当該差分値を、放射フィーダ4
4及び放射フィーダ4
5から物品が供給される計量ホッパ6に対する目標供給量のそれぞれに加算し、当該計量ホッパ6に対する目標供給量を設定する。制御部20は、放射フィーダ4
4及び放射フィーダ4
5から物品が供給される計量ホッパ6に対する目標供給量に、差分値を均等に加算してもよいし、供給可能量と設定供給量との差分の大きさに応じて異なる値の差分値を加算してもよい。
【0045】
なお、上記説明では、分散フィーダ3の分散フィーダ部3Aから物品を受ける放射フィーダ4
1〜4
8に対応する計量ホッパ6に対する目標供給量に差分値を割り振る形態を一例に説明した。しかし、制御部20は、分散フィーダ3の分散フィーダ部3Bから物品を受ける放射フィーダ4
9〜4
16に対応する計量ホッパ6対する目標供給量に差分値を割り振ってもよい。また、制御部20は、全ての放射フィーダ4
1〜4
16に対応する計量ホッパ6に対する目標供給量に差分値を割り振ってもよい。
【0046】
以上説明したように、本実施形態に係る組合せ計量装置1では、放射フィーダ4に存在する物品の積載量を検知する測距センサ15を備える。制御部20は、測距センサ15によって検知され、且つ計量ホッパ6に供給される前の物品の積載量に基づいて、各放射フィーダ4から各計量ホッパ6に投入する物品の目標供給量を変更する。これにより、組合せ計量装置1では、放射フィーダ4上の現時点での物品の状態に応じて目標供給量を設定できる。そのため、組合せ計量装置1では、リアルタイムでの制御が可能となる。したがって、目標供給量の物品が計量ホッパ6に供給され得る。その結果、組合せ計量装置1では、組合せ計算に参加できる計量ホッパ6の数を確保できるため、稼働率の向上を図れる。
【0047】
本実施形態に係る組合せ計量装置1では、分散フィーダ3は、分散フィーダ部3A及び分散フィーダ部3Bにより構成されている。この構成では、各分散フィーダ部3A,3Bにおける円周方向の端の部分から放射フィーダ4に対して物品が供給され難い。
図2で示す例では、例えば、放射フィーダ4
1,4
8,4
9,4
16に対して物品が供給され難い。そのため、放射フィーダ4上の現時点での物品の状態に応じて目標供給量を設定でき、リアルタイムでの制御が可能な本実施形態の組合せ計量装置1は、分散フィーダ3が複数の分散フィーダ部3A,3Bにより構成される形態において特に有効である。
【0048】
本実施形態に係る組合せ計量装置1では、制御部20は、測距センサ15の検知結果による物品の積載量に基づいて、各放射フィーダ4から各計量ホッパ6に供給可能な物品の供給可能量をそれぞれ取得し、供給可能量に応じて目標供給量を変更する。目標供給量が供給可能量を超えている場合、目標供給量の物品を供給できないという事態が生じる。したがって、組合せ計量装置1では、供給可能量に応じて目標供給量を変更することにより、目標供給量の物品を計量ホッパ6に適切に供給できる。
【0049】
本実施形態に係る組合せ計量装置1では、制御部20は、複数の計量ホッパ6のうちの一の計量ホッパ6に対する供給可能量が一の計量ホッパ6に予め設定される設定供給量よりも少ない場合、一の計量ホッパ6に対する供給可能量と設定供給量との差分値を、他の計量ホッパ6に対する目標供給量に加算する。この構成では、一の計量ホッパ6に供給される物品の供給量が減少した場合であっても、他の計量ホッパ6に対してその減少分を補填する量の物品が供給される。したがって、一の計量ホッパ6と他の計量ホッパ6とを組み合わせることにより、目標値とすることができる。その結果、組合せ計量装置1では、組合せ精度の向上が図れる。
【0050】
本実施形態に係る組合せ計量装置1では、制御部20は、上記差分値を他の計量ホッパ6に対する目標供給量に均等に加算してもよい。この構成では、一の計量ホッパ6における物品の不足分を他の計量ホッパ6に均等に割り振るため、組合せ計算に参加できる計量ホッパ6の数を確保できる。
【0051】
本実施形態に係る組合せ計量装置1では、制御部20は、複数の他の計量ホッパ6のうち、供給可能量と設定供給量との差分が所定値以上の他の計量ホッパ6に対する目標供給量に、差分値を加算してもよい。この構成では、一の計量ホッパ6に供給される物品の不足分を、他の計量ホッパ6に対して確実に供給できる。
【0052】
本実施形態に係る組合せ計量装置1では、制御部20は、他の計量ホッパ6に対する目標供給量が供給可能量を超えないように、他の計量ホッパ6に対する目標供給量に差分値を加算する。この構成では、目標供給量が供給可能量を超えないように差分値を加算するため、適切な稼働が可能となる。
【0053】
以上、本発明の実施形態について説明してきたが、本発明は必ずしも上述した実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
【0054】
上記実施形態では、分散フィーダ3が2つの分散フィーダ部3A,3Bにより構成されている形態を一例に説明した。しかし、分散フィーダは、連続する1つの搬送面を有する形態であってもよいし、3つ以上の分散フィーダ部により構成される形態であってもよい。
【0055】
上記実施形態では、測距センサ15が各放射フィーダ4に対応して1個ずつ設けられている形態を一例に説明しが、測距センサ15は、放射フィーダ4の搬送方向に沿って複数設けられていてもよい。これにより、複数箇所の物品の層厚を検知できる。これにより、放射フィーダ4上の物品の積載量をより正確に取得することができる。
【0056】
上記実施形態では、測距センサ15が各放射フィーダ4に対応して1個ずつ設けられている形態を一例に説明したが、測距センサ15は、各放射フィーダ4に対応して設けられていなくてもよい。例えば、測距センサ15は、放射状に配置された放射フィーダ4に対して、例えば、2個ずつ間隔をあけて設けてもよい。分散フィーダ3から供給される物品の供給量は、隣接する放射フィーダ4において大幅に異ならないことがある。そこで、1つの測距センサ15により検出された結果を、その測距センサ15が検出した放射フィーダ4の両隣に配置された放射フィーダ4における物品との距離として用いる。この場合、測距センサ15(検知部)の数を減らすことができるため、コストの低減を図ることができる。
【0057】
上記実施形態では、測距センサ15による検知結果に基づいて、物品の積載量を求める形態を一例に説明した。しかし、物品の積載量は、物品を上方から撮像する画像センサの検出結果に基づいて求められてもよい。
【0058】
上記実施形態では、放射フィーダ4の送力が振幅である形態を一例に説明したが、送力は、放射フィーダ4の振動時間であってもよい。或いは、送力は、振幅及び振動時間の両方であってもよい。
【0059】
上記実施形態では、放射フィーダ4に存在する物品の積載量に基づいて、目標供給量を変更する形態を一例に説明した。しかし、分散フィーダ3に存在する物品の積載量に基づいて、目標供給量を変更してもよい。この場合、積載量は、測距センサ、画像センサ、分散フィーダ3の下方に設けられたロードセル等により求められてもよい。また、分散フィーダ3及び放射フィーダ4に存在する物品の積載量に基づいて、目標供給量が変更されてもよい。
【0060】
上記実施形態では、搬送部として放射フィーダ4を一例に説明したが、搬送部は、例えば、回転駆動可能なコイルユニット(スクリュー)、又は、ベルトコンベアによって物品を搬送する形態であってもよい。
【0061】
上記実施形態では、組合せ計量装置1が分散フィーダ3を備え、放射フィーダ4が分散フィーダ3を中心に放射状に配置された円形配置の形態を一例に説明した。しかし、組合せ計量装置は、搬送部及び計量部のそれぞれが直線的に並んで配置された直線配置の形態であってもよい。