(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記説明済み情報記憶手段は、前記説明情報記憶手段に記憶された説明情報に基づき、説明の実施の有無を入力することで、前記説明情報を説明済み情報として記憶することを特徴とする、請求項1〜3の何れか一項に記載の診療情報管理システム。
前記説明済み情報記憶手段は、前記患者等発言記憶手段により患者等発言情報が記憶されることで、前記説明情報を説明済み情報として記憶することを特徴とする、請求項1〜4の何れか一項に記載の診療情報管理システム。
前記患者等発言記憶手段は、前記患者等発言情報、及び医療従事者が患者又はその関係者へ説明した医療従事者発言情報の1又は両方を記憶することを特徴とする、請求項1〜5の何れか一項に記載の診療情報管理システム。
さらに、前記第1関連付け記憶手段に記憶された関連付けに基づいて、前記説明済み情報及び前記患者等発言情報の関連付けの有無を識別可能に表示する第1表示手段を備えることを特徴とする、請求項1〜6の何れか一項に記載の診療情報管理システム。
さらに、前記第2関連付け記憶手段に記憶された関連付けに基づいて、前記診療情報及び前記説明支援情報の関連付けの有無を識別可能に表示する第2表示手段を備えることを特徴とする、請求項8に記載の診療情報管理システム。
さらに、前記説明情報記憶手段に記憶された説明情報と、前記説明済み情報記憶手段に記憶された説明済み情報とに基づいて、説明の実施の有無を識別可能に表示する第3表示手段を備えることを特徴とする、請求項1〜9の何れか一項に記載の診療情報管理システム。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
上述したように、医療従事者による診療情報の患者等への説明を支援する管理システムは種々存在するが、依然として、医療従事者による説明内容が患者等へ適切に伝わっていないなどの原因からトラブルへ発展する事案が繰り返し発生しており、問題となっている。
【0008】
このような場合、医療従事者が説明した事項と、それに対し患者等が同意した事実のみがそれぞれ独立して記録されているだけでは、医療従事者の説明が患者等の意思に沿って適切に実施されたものであるかを後に判断することは困難であり、曖昧な記憶と共に言った言わないという問題が生じることまでをも回避することは困難であった。
【0009】
本発明はこのような問題に鑑みて為されたものであり、医療従事者による説明からそれに対する患者等の同意までの一連のプロセスにおいて、医療従事者の説明が患者等の意思に沿って適切に実施されたものであるかを検証する手段を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記課題を解決する本発明は、
診療情報管理システムであって、
患者の診療情報に関し、該患者又はその関係者へ説明すべき説明情報の入力を受け付ける説明情報入力手段と、
前記説明情報入力手段が受け付けた説明情報を記憶する説明情報記憶手段と、
前記説明情報記憶手段により記憶された説明情報のうち前記患者又はその関係者へ説明した説明情報を、説明済み情報として記憶する説明済み情報記憶手段と、
前記患者又はその関係者が発言した患者等発言情報を記憶する患者等発言記憶手段と、
前記説明済み情報及び前記患者等発言情報の関連付けを記憶する第1関連付け記憶手段と、
を備えることを特徴とする、診療情報管理システムである。
【0011】
このような構成を備える本発明によれば、医療従事者が患者等に説明した診療情報に関する内容、及び医療従事者の説明に対する患者等の発言内容を関連付けて記憶することが可能であるため、医療従事者の説明が患者等の意思に沿って適切に実施されたものであるかを検証することができる。
【0012】
本発明の好ましい形態では、前記説明情報入力手段は、前記患者又はその関係者へ説明すべき説明情報の入力を、入力操作として受け付ける機能を有し、該入力操作の受け付けがなかった場合、前記患者の診療情報の全てを説明すべき説明情報として受け付け、前記説明情報記憶手段に記憶する。
このような構成とすることで、医療従事者が事前に説明情報を入力することが出来なかった場合にも、全ての診療情報を説明情報として記憶することができるため、後述する説明済み情報へのステータス変更を効率よく行うことが可能となる。
【0013】
本発明の好ましい形態では、前記説明済み情報記憶手段は、前記説明情報記憶手段に記憶された説明情報に基づき、説明の実施の有無を入力することで、前記説明情報を説明済み情報として記憶する。
このような構成とすることで、説明すべき診療情報を患者等へ説明したことが説明時の操作に連動して記憶されるため、説明済み情報へのステータス変更を容易に行うことができる。
【0014】
本発明の好ましい形態では、前記説明済み情報記憶手段は、前記患者等発言記憶手段により患者等発言情報が記憶されることで、前記説明情報を説明済み情報として記憶する。
このような構成とすることで、説明情報を説明済み情報のステータスに効率よく処理することが可能となる。
【0015】
本発明の好ましい形態では、前記患者等発言記憶手段は、前記患者等発言記憶手段は、前記患者等発言情報、及び医療従事者が患者又はその関係者へ説明した医療従事者発言情報の1又は両方を記憶する。
診察時において患者等による発言内容が記憶されない場合も想定されるため、本発明は、医療従事者による発言内容も患者等発言記憶手段に記憶する構成とすることが好ましい。
【0016】
本発明の好ましい形態では、前記説明情報は、診療情報、及び診療情報の説明を支援するための説明支援情報を含み、前記説明情報入力手段は、
前記患者の診療情報のうち説明の対象となる診療情報の入力を受け付ける説明情報受付手段と、
前記対象診療情報の説明を支援する情報の入力を受け付ける説明支援情報受付手段と、
を備える。
このような構成とすることで、医療従事者が患者等へ説明すべき診療情報及び当該診療情報に関する具体的な説明内容を説明し忘れることを防止することができる。
【0017】
本発明の好ましい形態では、さらに、前記説明情報受付手段が受け付けた診療情報、及び前記説明支援情報受付手段が受け付けた説明支援情報の関連付けを記憶する第2関連付け記憶手段を備える。
このような構成とすることで、関連性のある診療情報及び当該診療情報に関する具体的な説明内容を紐付けることができる。
【0018】
本発明の好ましい形態では、さらに、前記第1関連付け記憶手段に記憶された関連付けに基づいて、前記説明済み情報及び前記患者等発言情報の関連付けの有無を識別可能に表示する第1表示手段を備える。
このような構成とすることで、医療従事者の説明及び患者等の発言の関連性の有無を視覚的に判別し易くなり、後に医療従事者の説明が患者等の意思に沿って適切に実施されたものであるかを容易に確認することができる。
【0019】
本発明の好ましい形態では、さらに、前記第2関連付け記憶手段に記憶された関連付けに基づいて、前記診療情報及び前記説明支援情報の関連付けの有無を識別可能に表示する第2表示手段を備える。
このような構成とすることで、患者等へ説明すべき診療情報及び当該診療情報に関する具体的な説明内容の関連性の有無が視覚的に判別し易くなり、説明の効率が向上する。
【0020】
本発明の好ましい形態では、
さらに、前記説明情報記憶手段に記憶された説明情報と、前記説明済み情報記憶手段に記憶された説明済み情報とに基づいて、説明の実施の有無を識別可能に表示する第3表示手段を備える。
このような構成とすることで、説明すべき診療情報を患者等へ説明したか否かが説明済み情報に基づいて表示されるため、要説明事項を有する患者等への説明の実施有無を容易に確認することができる。
【0021】
本発明は、診療情報の説明を支援する診療情報管理プログラムであって、
コンピュータを、
患者の診療情報に関し、該患者又はその関係者へ説明すべき説明情報の入力を受け付ける説明情報入力手段と、
前記説明情報入力手段が受け付けた説明情報を記憶する説明情報記憶手段と、
前記説明情報記憶手段により記憶された説明情報のうち前記患者又はその関係者へ説明した説明情報を、説明済み情報として記憶する説明済み情報記憶手段と、
前記患者又はその関係者が発言した患者等発言情報を記憶する患者等発言記憶手段と、
前記説明済み情報及び前記患者等発言情報の関連付けを記憶する第1関連付け記憶手段と、
として機能させることを特徴とする、診療情報管理プログラムにも関する。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、医療従事者による説明からそれに対する患者等の同意までの一連のプロセスにおいて、医療従事者の説明が患者等の意思に沿って適切に実施されたものであるかを検証する手段を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本発明の実施形態に係る診療情報管理システムの機能ブロック図である。
【
図2】本発明の実施形態に係る説明情報入力手段を用いた際の説明実施前の画面表示例である。
図2は、説明情報受付手段により説明対象となる診療情報が入力された図である。
【
図3】本発明の実施形態に係る説明情報入力手段を用いた際の説明実施前の画面表示例である。
図3は、説明支援情報受付手段により入力された説明支援情報と、
図2で入力された診療情報とが関連付けられていない図である。
【
図4】本発明の実施形態に係る説明情報入力手段を用いた際の説明実施前の画面表示例である。
図4は、説明支援情報受付手段により入力された説明支援情報と、
図2で入力された診療情報とが関連付けられている図である。
【
図5】本発明の実施形態に係る説明情報入力手段を用いた際の説明実施前の画面表示例である。
図5は、説明対象となる診療情報が何も入力されていない図である。
【
図6】本発明の実施形態に係る説明済み情報記憶手段及び患者等発言記憶手段により記憶された説明実施後の画面表示例である。
図6は、説明済み情報記憶手段により記憶された説明済み情報及び患者等発言記憶手段により記憶された患者等発言情報が関連付けられていない図である(説明情報受付手段のみ使用)。
【
図7】本発明の実施形態に係る説明済み情報記憶手段及び患者等発言記憶手段により記憶された説明実施後の画面表示例である。
図7は、説明済み情報記憶手段により記憶された説明済み情報及び患者等発言記憶手段により記憶された患者等発言情報が関連付けられていない図である(説明情報受付手段及び説明支援情報受付手段を使用)。
【
図8】本発明の実施形態に係る説明済み情報記憶手段及び患者等発言記憶手段により記憶された説明実施後の画面表示例である。
図8は、説明済み情報記憶手段により記憶された説明済み情報及び患者等発言記憶手段により記憶された患者等発言情報が関連付けられている図である。
【
図9】本発明の実施形態に係る説明済み情報記憶手段及び患者等発言記憶手段により記憶された説明実施後の画面表示例である。
図9は、患者等発言記憶手段により患者等発言情報のみが記憶された図である。
【
図10】本発明の実施形態に係る第3表示手段により表示された患者説明の実施の有無の画面表示例である。
図10は、説明情報入力手段により入力された説明情報及び診療情報の患者説明の実施の有無が関連付けられていない図である。
【
図11】本発明の実施形態に係る第3表示手段により表示された患者説明の実施の有無の画面表示例である。
図11は、説明情報入力手段により入力された説明情報及び診療情報の患者説明の実施の有無が関連付けられている図である。
【
図12】本発明の実施形態に係る診療情報管理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
図12は、医療従事者が患者等への説明の対象となる診療情報等を入力する段階の処理の流れを示す。
【
図13】本発明の実施形態に係る診療情報管理システムの処理の流れを示すフローチャートである。
図13は、医療従事者が患者等へ説明した情報等を記憶させる段階の処理の流れを示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しながら本発明に係る診療情報管理システムについて説明する。なお、以下に示す実施形態(Graphical User Interfaceを含む)は本発明の一例であり、本発明を以下の実施形態に限定するものではない。
【0025】
本発明は、医療従事者による患者又はその関係者への診療情報の説明を管理するためのソフトウェアに関する。
本明細書において「患者情報」には、患者に関するあらゆる情報が含まれる。より具体的には、患者の氏名、住所、性別、生年月日、年齢等の基本情報、入院歴、看護記録、既往歴、家族歴、社会歴、嗜好(飲酒、喫煙等)等の患者に関する情報を指す。
【0026】
本明細書において「診療情報」は、患者情報並びに病名、主訴、症状、所見、経過、服用薬、合併症、各種の検査及びその結果(画像、数値、グラフ等を含む)、治療方針及びその選択肢(リスク及びベネフィットを含む)等の診療した結果や診療するために参照する情報を指す。
【0027】
本明細書において「説明情報」には、診療情報のうち、医療従事者が患者又はその関係者へ説明する対象とした診療情報、及び当該診療情報の説明を支援するためのあらゆる情報が含まれる。
【0028】
本明細書において「医療従事者」には、医師、歯科医師、薬剤師、看護師、助産師、臨床検査技師等の医療業務に従事する者の他、臨床試験コーディネーター(Clinical Research Coordinator)等の医学的研究において病院施設内で患者と接する医療スタッフも含まれる。
【0029】
本明細書において「患者又はその関係者」には、患者本人の他、患者の保護者、親族、配偶者、成年後見人等の患者の意思決定を代理する権利を有する者が含まれる。なお、本明細書において、「患者又はその関係者」を説明の便宜上適宜「患者等」と省略して説明することがあるが、これらは同義である。
【0030】
図1を用いて、本実施形態に係る診療情報管理システム1の全体の構成を説明する。
図1において、診療情報管理システム1は、病院内で使用される院内ネットワークNWに接続されている。診療情報管理システム1は、この院内ネットワークNWを介して患者情報データベースDBにアクセスすることが可能であり、患者情報データベースDB内に蓄積されたデータの中から対象となる患者の情報を取得することができる。
【0031】
診療情報管理システム1は、説明情報入力手段2、説明情報記憶手段3、説明済み情報記憶手段4、患者等発言記憶手段5、第1関連付け記憶手段6、第2関連付け記憶手段7、第1表示手段8、第2表示手段9、第3表示手段10から構成される。また、説明情報入力手段2は、説明情報受付手段21及び説明支援情報受付手段22から構成される。
【0032】
診療情報管理システム1は、CPU(Central Processing Unit)等の演算装置、RAM(Random Access Memory)等の主記憶装置、HDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive)、フラッシュメモリ等の補助記憶装置、種々の入出力装置等を備えた、PC等の一般的なコンピュータ装置を利用することができる。
【0033】
説明情報入力手段2は、患者等の診察時において、医療従事者が患者等に説明すべき診療情報を説明し忘れることのないように、診察に先立って説明すべき診療情報を予め整理するための構成である。説明情報入力手段2が受け付けた説明情報は、説明情報記憶手段3によりシステム内に記憶される。
【0034】
説明情報入力手段2は、患者の診療情報のうち説明の対象となる診療情報の入力を受け付ける説明情報受付手段21と、対象診療情報の説明を支援する情報の入力を受け付ける説明支援情報受付手段22と、を備える構成とすることが好ましい。ここで、本発明において、説明情報を入力する方法は特に制限されるものではなく、単純なキーボード、マウス等の操作による文字等の入力の他、音声、動画、静止画などのファイルの添付やリンク付等、能動的なあらゆる入力操作により、説明情報を入力することができる。
【0035】
また、説明情報入力手段2は、患者又はその関係者へ説明すべき説明情報の入力を、入力操作として受け付ける機能を有し、該入力操作の受け付けがなかった場合、患者の診療情報の全てを説明すべき説明情報として受け付け、説明情報記憶手段3に記憶する構成とすることができる。例えば、患者の診察日に説明可能な診療情報があるにもかかわらず、説明情報入力手段2による入力が全くない場合に、説明情報受付手段21は、全ての診療情報を説明の対象となる診療情報として受け付け、説明情報記憶手段3に記憶する。そして、説明済み情報記憶手段4に説明の実施の有無が入力され、及び/又は患者等発言記憶手段5により患者等発言情報が記憶された場合に、説明情報記憶手段3に記憶されている説明情報を説明済み情報として説明済み情報記憶手段4に記憶する。最終的に、説明済み情報及び患者等発言情報は第1関連付け記憶手段6により関連付けて記憶される。このような構成とすることで、時間がなく事前に説明情報を入力することが出来なかった場合にも、効率よく説明済みのステータスに処理することが可能となる。
【0036】
本発明によれば、患者等への説明の対象となる診療情報の入力を予め受け付ける構成とすることで、医療従事者は、患者等へ説明すべき診療情報と他の診療情報とを区別することができる。また、当該診療情報の説明を支援するための具体的な情報の入力を予め受け付ける構成とすることで、医療従事者は、患者等に対しより詳細かつ十分な説明を施すことができる。
【0037】
診療情報の入力を行う場合、例えば
図2に示すように、所見欄に記載されている特定の診療情報(ここでは『皮質腺腫』。
図2〜9において同じ)について、色付きのマーカーにより選択することで、これを他の診療情報と区別することができる。説明対象となる診療情報を他の診療情報と区別するための方法は、説明対象となる診療情報を強調することが可能であれば特に限定されるものではなく、下線、太字、文字サイズ、斜体等のフォントを変更する構成としてもよいし、記号ないし色彩等を付加する構成としてもよいし、タグ付けを行う構成としてもよい。
【0038】
医療従事者は、マウス又はキーボード等を用いて説明対象となる診療情報を範囲選択し、右クリックにより表示した『説明要(図示せず)』のメニュー押下で、患者等への説明対象となる診療情報を選択することができる。
【0039】
また、説明支援情報の入力を行う場合、例えば
図5に示すように、ディスプレイ上の任意の場所に入力画面を表示させ、説明すべき検査種別やその内容等をテキストで記載することができる。また、これらに関する参照情報をハイパーリンクとして挿入することもできる。なお、入力画面の構成自体は特に限定されるものではない。また、一人の患者に対して入力可能な診療情報及び説明支援情報の数は特に制限されず、複数の診療情報及び説明支援情報を入力することができる。
【0040】
第2関連付け記憶手段7は、説明情報受付手段21が受け付けた診療情報、及び説明支援情報受付手段22が受け付けた説明支援情報の関連付けを記憶するための構成である。
医療従事者は、予め入力した診療情報と関連付けて、当該診療情報に関する説明支援情報を入力する場合、入力した診療情報上で右クリックにより表示した『説明補助(図示せず)』のメニュー押下で、説明対象となる診療情報に関連付けて、具体的な説明内容を入力することができる。
【0041】
一方、予め入力した診療情報とは関連付けずに、具体的な説明内容を入力することもできる。この場合、入力した診療情報以外の任意の場所で右クリックにより表示した『説明補助(図示せず)』のメニュー押下で、説明対象となる診療情報に関連付けずに、具体的な説明内容を入力することができる。
【0042】
説明情報入力手段2が受け付けた診療情報及び説明支援情報は、この段階、すなわち患者等への説明が行われる前の段階では、文字色が黒字以外の色(例えば赤字)で表示されている(
図2〜5)。
【0043】
第2表示手段9は、第2関連付け記憶手段7に記憶された関連付けに基づいて、診療情報及び説明支援情報の関連付けの有無を識別可能に表示するための構成である(
図3及び4)。例えば、
図4では、説明情報入力手段2が受け付けた診療情報及び説明支援情報について、これらの関連付けが行われていることを矢印で表示した例を示している。
【0044】
また、上述の
図2〜4及び後述の
図5において、医療従事者は、ディスプレイ上の『説明一覧』のボタン押下で、説明対象となる診療情報及び説明支援情報を一覧として表示させることができる。
【0045】
図2〜4において、前記説明一覧の表中、『種類』の列に表記された『選択』は、説明情報受付手段21が受け付けた診療情報であることを示し、『入力』は、説明支援情報受付手段22が受け付けた説明支援情報であることを示している。
図4では、診療情報及び説明支援情報が関連付けられていることが、『2』の行と『関連』の列が交差するセルにおける『1』という表示により、識別可能に表示されている。一方、
図3では、同セルに特段の表示が為されていないことから、両者の関連付けが行われていないことが識別可能に表示されている。なお、関連付けの有無を識別可能に表示する方法はこれらに限定されるものではない。
【0046】
さらに、医療従事者は、後述する
図10及び11に示す患者一覧を参照することで、説明すべき診療情報等を有する患者を把握することができる。そして、ディスプレイ上で当該患者をクリックすることで、前記説明一覧の表を表示することができる。
【0047】
このように、医療従事者が患者等へ説明すべき情報を診察に先立って予め整理しておくことで、限られた診察時間の中でも、当該情報を漏れなく確実に説明することができる。
【0048】
他方、
図5には診療情報及び説明支援情報の入力が何れも為されていない場合の画面表示の例を示しているが、この場合、一日に何人もの患者と接する医療従事者にとっては、個々の患者に対する説明情報を完全に把握し、漏れなく説明することは容易ではない。
【0049】
本発明は、このような問題を解消し、医療従事者が患者等へ説明すべき情報を説明し忘れることを防止することを可能にする点で有用である。
したがって、本発明の診療情報管理システムは、患者の診療情報のうち説明の対象となる診療情報の入力を受け付ける説明情報受付手段と、対象診療情報の説明を支援する情報の入力を受け付ける説明支援情報受付手段と、説明情報受付手段が受け付けた診療情報、及び説明支援情報受付手段が受け付けた説明支援情報の関連付けを記憶する関連付け記憶手段と、関連付け記憶手段に記憶された関連付けに基づいて、診療情報及び説明支援情報の関連付けの有無を識別可能に表示する表示手段と、を備える形態とすることもできる。
【0050】
説明済み情報記憶手段4は、説明情報入力手段2により入力された説明情報のうち患者又はその関係者へ説明した説明情報を、説明済み情報として記憶するための構成である。説明済み情報記憶手段4は、説明情報記憶手段3に記憶された説明情報に基づき、説明の実施の有無を入力することで、説明情報を説明済み情報として記憶する構成とすることが好ましい。また、後述するように、患者等発言記憶手段5により患者等発言情報が記憶されることで、説明情報を説明済み情報として記憶する構成とすることも好ましい。
【0051】
図6では、医療従事者は、患者等への説明の後にディスプレイ上の『説明一覧』のボタン押下で、予め入力された説明情報の一覧を表示させ、『実施』の列に配置されているチェックボックスをクリックすることで、実際に患者等へ説明した説明情報を『実施済』のステータスに変更することができる。
【0052】
また、医療従事者は、『実施』の項目に配置されているチェックボックスをクリックすることで、予め入力されている全ての説明情報を一括して『実施済』のステータスに変更することもできる。医療従事者は、ウィンドウ右上の『保存』ボタン押下で、『実施済』のステータスをシステム内に記憶させることができる。
【0053】
患者等へ説明した説明情報を『実施済』のステータスに変更するための方法は、説明の実施の有無が判別可能な入力操作によるものであれば上記の方法に限定されず、自由に設定することができる。例えば、実施日の入力や患者等の発言内容の入力など、『実施済』のステータスに変更するための入力項目を任意に設定することができる。
【0054】
ステータスが『実施済』へ変更された説明情報は、文字色が黒字で表示されている(
図6〜8)。これにより、医療従事者は、『説明一覧』を表示させるまでもなく、所見欄等が表示されている通常の画面上で、患者等へ説明すべき説明情報が実際に説明されたことを一目で確認することができる。
【0055】
患者等発言記憶手段5は、医療従事者が説明した説明情報に対して、患者又はその関係者が発言した患者等発言情報を記憶するための構成である。患者等発言記憶手段5により記憶される発言内容は特に限定されるものではなく、例えば患者等が医療従事者による説明に対して、同意、拒否、又は検討したい等の意思を示す発言、不明点、希望、要望等を伝える発言などを記憶させることができる。
【0056】
例えば、
図7及び8に示すように、医療従事者による診療情報等の説明に対して患者等が保険診療を希望する旨の発言をした場合、医療従事者は、これを『保険希望』と入力することで、患者等の発言内容をシステム内に記憶させることができる。なお、患者等の発言内容も、上述と同様に黒字で表示される(
図7及び8)。
【0057】
第1関連付け記憶手段6は、説明済み情報及び患者等発言情報の関連付けを記憶するための構成である。これらを関連付けて保存することで、医療従事者の説明が患者等の意思に沿った形で食い違うことなく行われたことを検証することができる。また、第1表示手段8は、第1関連付け記憶手段6に記憶された関連付けに基づいて、説明済み情報及び患者等発言情報の関連付けの有無を識別可能に表示するための構成である。
【0058】
図7は、説明済み情報及び患者等発言情報の関連付けを行っていない例を、
図8は、これらの関連付けを行った例を、それぞれ示している。なお、上述と同様に、関連付けの有無を表示する方法は
図8に示した矢印に限定されるものではない。
【0059】
医療従事者は、説明済み情報記憶手段4により記憶された説明済み情報と関連付けて患者等の発言内容を入力する場合、当該説明済み情報上で右クリックにより表示した『患者発言(図示せず)』のメニュー押下で、患者等の発言内容を当該説明済み情報に関連付けて入力することができる。
【0060】
一方、医療従事者は、説明済み情報記憶手段4により記憶された説明済み情報と関連付けずに患者等の発言内容を入力することもできる。この場合、当該説明済み情報以外の任意の場所で右クリックにより表示した『患者発言(図示せず)』のメニュー押下で、患者等の発言内容を当該説明済み情報に関連付けずに入力することができる。
【0061】
なお、患者等の発言内容の保存は、通常医療従事者が患者等へ診療情報を説明する際の発言の保存と同時に行われることから、同じ音声ファイルや動画ファイル等の中に為されることが多い。そのため、説明済み情報記憶手段4は、患者等発言記憶手段5による患者等の発言内容の記憶をもって、説明情報を説明済み情報として記憶する構成とすることが好ましい。最終的に、説明済み情報及び患者等発言情報は第1関連付け記憶手段6により関連付けて記憶される。このような構成とすることで、効率よく説明済みのステータスとして処理することができる。
【0062】
また、診察に際して、患者等が発言できない、又は発言しなかったという場合も有りうる。そのため、患者等発言記憶手段5には、診療情報を患者等へ説明した医療従事者の発言のみが記憶されることも想定される。そのような場合も、当該医療従事者の発言を患者等発言記憶手段5により記憶し、説明情報を説明済み情報として記憶する運用とすることができる。
【0063】
医療従事者は、ディスプレイ上の『説明開始』のボタン押下で、診察時の医療従事者と患者等との対話をシステム内に記憶させることができる。例えば、『説明開始』のボタンをクリックすることで音声の録音を開始し、録音画面を閉じることで録音を自動で終了し、当該音声ファイルを保存すると共に、ディスプレイ上に添付させる構成とすることができる(
図6〜9)。このような構成とすることで、録音された音声ファイルを容易に再生することが可能となる。なお、録音を終了する操作は、『説明終了(図示せず)』のボタンを設け、これをクリックする操作とすることもできる。
【0064】
この場合、一度の診察で録音可能な音声ファイルの数は特に制限されるものではなく、再度の『説明開始』のボタン押下で、上述と同様に新たな音声ファイルを作成することもできる(
図6)。さらに、保存可能なフォーマットは音声ファイルに限定されるものではなく、単純なキーボード、マウス等の操作による文字等の入力の他、説明に使用した動画ないし静止画等、能動的なあらゆる入力操作により情報を入力して保存することもできる。
【0065】
なお、
図6〜9では、患者等発言記憶手段5の例として、所見欄の表示画面上に音声ファイルを保存する場合の画面表示例を示しているが、説明すべき診療情報の個別の情報に関連付けて保存することもできる。その場合は、例えば
図6の説明一覧における患者発言の列に属するセルへ音声ファイルを紐付けて保存するような方法を例示することができる。
【0066】
このように、本発明は、医療従事者が患者等へ説明すべき診療情報等の説明漏れを防止するに留まらず、実際の診察において医療従事者が説明した内容、及びそれに対し患者等が発言した内容を患者等発言記憶手段5によりシステム内に記憶させることもできるため、双方の発言内容を客観的な証拠として保持することが可能となる。
【0067】
第3表示手段10は、説明情報記憶手段3に記憶された説明情報と、説明済み情報記憶手段4に記憶された説明済み情報とに基づいて、説明の実施の有無を識別可能に表示するための構成である。また、第3表示手段10は、説明情報記憶手段3により記憶された説明情報に関連付けて、説明の実施の有無を識別して表示する構成とすることもできる(
図11)。
【0068】
図10は、患者等への説明の実施の有無と、説明情報記憶手段3により記憶された説明情報の関連付けを行っていない場合の例を示している。この場合、ディスプレイ上には、患者等への説明情報の有無が『説明有』の列に、そして説明の実施の有無が『説明実施』の列に、それぞれチェックマークにより識別可能に表示される。
【0069】
図11は、患者等への説明の実施の有無と、説明情報記憶手段3により記憶された説明情報の関連付けを行った場合の例を示している。この場合、ディスプレイ上には、患者等への説明情報の数が『説明有』の列に、そして説明の実施の有無が、説明した数として、『説明実施』の列に、それぞれ識別可能に表示される。
【0070】
なお、上述したように、患者等の発言内容の保存は、通常医療従事者が患者等へ診療情報を説明する際の発言の保存と同時に行われることから、同じ音声ファイルや動画ファイル等の中に為されることが多い。
図10及び11は、患者等への説明情報が予め整理されずに診察が行われ(
図5)、患者等の発言内容の記憶をもって説明実施済みとされた場合の例も示している(
図10及び11の『千葉花子』を参照)。
【0071】
また、
図10及び11において、医療従事者は、『説明有』の列中の任意の患者について、チェックマーク等をクリックすることで、実施の有無及び患者等発言を含む説明一覧の表を開くことができる。
【0072】
図12及び13は、本実施形態における診療情報管理システム1に係る処理の流れを示すフローチャートである。医療従事者が患者等への説明の対象となる診療情報等を入力する段階(
図12)、及び、医療従事者が患者等へ説明した情報等を記憶させる段階(
図13)を、それぞれ分けて説明する。
【0073】
図12において、ステップS1では、患者情報データベースDBから対象となる患者の情報が取得される。そしてステップS2で、対象患者について説明の対象となる説明情報の入力の受け付けを行う。
【0074】
具体的には、説明すべき診療情報(説明情報)の受け付け(ステップS3)及び当該診療情報に関する説明支援情報の受け付け(ステップS4)を行う。この際、入力された診療情報及び説明支援情報は、互いに関連付けて記憶することができる。
【0075】
ステップS5において、入力された説明情報が記憶され、ステップS6において、診察に先立って予め整理された当該説明情報が、上記関連付けの有無とともに識別可能に表示される。
【0076】
そして、
図13に示すように、続くステップS7において、医療従事者は、当該説明情報に基づき、患者等に対して診療情報の説明を実施する。
【0077】
ステップS8及びS9として、患者等に対して実施した説明済み情報及び/又は患者等の発言情報が記憶される。この際、医療従事者による説明済み情報及び患者等の発言情報は、互いに関連付けて記憶することができる。
【0078】
ステップS10では、患者等に対する説明の実施の有無が表示される。ここでは、当該実施の有無とステップS5において記憶された説明情報とを関連付けることができる。
【課題】医療従事者による説明からそれに対する患者等の同意までの一連のプロセスにおいて、医療従事者の説明が患者等の意思に沿って適切に実施されたものであるかを検証する手段を提供する。
【解決手段】診療情報管理システム1は、患者の診療情報に関し、該患者又はその関係者へ説明すべき説明情報の入力を受け付ける説明情報入力手段2と、説明情報入力手段が受け付けた説明情報を記憶する説明情報記憶手段3と、説明情報記憶手段により記憶された説明情報のうち患者又はその関係者へ説明した説明情報を、説明済み情報として記憶する説明済み情報記憶手段4と、患者又はその関係者が発言した患者等発言情報を記憶する患者等発言記憶手段5と、説明済み情報及び患者等発言情報の関連付けを記憶する第1関連付け記憶手段6と、を備える。