(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図面を参照して実施形態について説明する。
【0011】
[チャイルドシートカバーの基本構成]
最初に、
図1〜
図3を参照して、本実施形態に係るチャイルドシートカバー1の基本構成について説明する。
【0012】
図1は、本実施形態に係るチャイルドシートカバー1の一例を示す外観斜視図である。
図2は、本実施形態に係るチャイルドシートカバー1の一例を示す正面図(
図2(a))、左側面図(
図2(b))、及び後面図(
図2(c))である。
図3は、チャイルドシートカバー1の部分的な展開図であり、具体的には、前面シート10、後面シート20、左側面シート30、及び右側面シート40の展開図である。
【0013】
尚、本明細書における前、後、左、右、上、下の方向に関する記載は、チャイルドシートカバー1が取り付けられる自転車2の前、後、左、右、上、下に対応する(
図1、
図2参照)。
【0014】
チャイルドシートカバー1(自転車用チャイルドシートカバーの一例)は、自転車2の後部に設けられるチャイルドシート3を覆う態様で、自転車2に着脱可能に取り付けられる。チャイルドシートカバー1は、自転車2に直接取り付けられてもよいし、チャイルドシート3に取り付けられることにより、間接的に自転車2に取り付けられてもよい。また、チャイルドシートカバー1は、自転車2及びチャイルドシート3の双方に固定点が設けられる態様で、自転車2に取り付けられてもよい。
【0015】
チャイルドシートカバー1は、前面シート10、後面シート20、左側面シート30、右側面シート40、上部シート50、保持部材60、庇部70、スカート部80、線ファスナ部90等を含む。
【0016】
前面シート10は、上下方向に長い長方形の角を比較的大きい曲率半径で丸めたオーバル形状を有し、チャイルドシート3の前方を覆う。前面シート10は、そのオーバル形状の左端の直線部で左側面シート30と接続され、右端の直線部で右側面シート40と接続される。
【0017】
前面シート10には、そのオーバル形状の上部に、チャイルドシートカバー1の内部と外部との間での空気の入れ替えが可能な通気部12が設けられる。これにより、後述するように、透明な素材で構成される前面シート10や左側面シート30及び右側面シートの透明部32,42が曇ってしまうような事態を抑制することができる。通気部12は、チャイルドシートカバー1の内部と外部との空気の入れ替えが可能であれば、任意の構成で実現されてよい。例えば、通気部12は、単純に開放されているだけの態様でもよいし、チャイルドシートカバー1の内部への異物や虫等の侵入を防止するため、メッシュ生地で覆う態様であってもよい。
【0018】
また、前面シート10の外縁には、全周に亘って閉ループ状の弾性変形可能なフレーム部材11が設けられる。フレーム部材11は、例えば、弾性変形可能な金属製或いは樹脂製の線材であってよく、前面シート10の外縁を内側に織り込んで構成される袋部分に内包される態様で保持されてよい。以下、後述するフレーム部材21,31,41の保持態様も同様であってよい。
【0019】
また、前面シート10の下端部には、チャイルドシートカバー1をチャイルドシート3に取り付けるための前側取付部13が設けられる。前側取付部13は、例えば、前面シート10の下端部から下方に延出するコード部と、該コード部の先端に設けられ、チャイルドシート3に取り付けられる前側被取付部としてのDリングに引っ掛ける態様で、取付可能なフック部を含んで構成されてよい。
【0020】
前面シート10は、通気部12を除き、例えば、透明なPVC(PolyVinyl Chloride:ポリ塩化ビニル)製であってよい。これにより、チャイルドシートカバー1で覆われたチャイルドシート3に着座する子供は、前面シート10を通じて、チャイルドシートカバー1の外側(自転車2の前方)を視認することができ、子供への圧迫感等を抑制することができる。
【0021】
後面シート20は、前面シート10と同様、上下方向に長い長方形の角を比較的大きい曲率半径で丸めたオーバル形状を有し、チャイルドシート3の後方を覆う。後面シート20は、前面シート10と同様、そのオーバル形状の左端の直線部で左側面シート30と接続され、右端の直線部で右側面シート40と接続される。
【0022】
また、後面シート20は、前面シート10と同様、外縁の全周に亘って設けられる、閉ループ状の弾性変形可能なフレーム部材21を有する。
【0023】
また、後面シート20の上下方向の中央よりやや下方には、左右方向に帯状の補強部材22が設けられると共に、補強部材22の左右方向の中央部に後側取付部23が設けられる。後側取付部23は、チャイルドシート3の背もたれの裏側の面(後面)に別途設けられる後側被取付部(不図示)と対を成し、後側取付部23と被取付部とが接続される。これにより、チャイルドシートカバー1は、後面シート20がチャイルドシート3の背もたれの後面に面支持される態様で固定される。後側取付部23は、例えば、補強部材22の中央部に設けられる左右に長い長円状の孔の外縁の全周に亘る雌型留め具であり、被取付部は、雌型留め具の孔に挿し込み可能な凸部を有し、該凸部が略挿し込み方向を中心軸として回動可能な雄型のひねり留め具であってよい。
【0024】
後面シート20は、例えば、防水加工或いは撥水加工が施された、綿、ナイロン等の繊維生地(以下、単に繊維生地)製であってよい。
【0025】
チャイルドシートカバー1(後面シート20)の後側取付部23、及びチャイルドシート3の背もたれの後面に設けられる被取付部の上下方向の位置は、任意である。例えば、チャイルドシートカバー1がチャイルドシート3に取り付けられた状態で、チャイルドシート3に着座する、ヘルメットを被った子供の上方に十分な空間が存在するように、適宜設定される。
【0026】
左側面シート30は、前面シート10等と同様、上下方向に長い長方形の角を比較的大きい曲率半径で丸めたオーバル形状を有し、チャイルドシート3の左方を覆う。左側面シート30は、そのオーバル形状の前端の直線部で前面シート10と接続され、後端の直線部で後面シート20と接続される。
【0027】
また、左側面シート30には、そのオーバル形状の前端の直線部に沿って直径部分が配置される半円形の透明部32が設けられる。これにより、チャイルドシートカバー1で覆われたチャイルドシート3に着座する子供は、左側面シート30の透明部32を通じて、チャイルドシートカバー1の外側(自転車2の左方)を視認することができ、子供への圧迫感等を抑制することができる。
【0028】
また、左側面シート30は、前面シート10等と同様、外縁の全周に亘って設けられる、閉ループ状の弾性変形可能なフレーム部材31を有する。
【0029】
左側面シート30は、透明部32を除き、例えば、防水加工或いは撥水加工が施された繊維生地製であってよく、透明部32は、透明なPVC製であってよい。
【0030】
右側面シート40は、前面シート10等と同様、上下方向に長い長方形の角を比較的大きい曲率半径で丸めたオーバル形状を有し、チャイルドシート3の右方を覆う。右側面シート40は、そのオーバル形状の前端の直線部で前面シート10と接続され、後端の直線部で後面シート20と接続される。
【0031】
また、右側面シート40は、左側面シート30と同様、そのオーバル形状の前端の直線部に沿って直径部分が配置される半円形の透明部42が設けられる。これにより、チャイルドシートカバー1で覆われたチャイルドシート3に着座する子供は、右側面シート40の透明部42を通じて、チャイルドシートカバー1の外側(自転車2の右方)を視認することができ、子供への圧迫感等を抑制することができる。
【0032】
また、右側面シート40は、前面シート10等と同様、外縁の全周に亘って設けられる、閉ループ状の弾性変形可能なフレーム部材41を有する。
【0033】
右側面シート40は、透明部42を除き、例えば、防水加工或いは撥水加工が施された繊維生地製であってよく、透明部42は、透明なPVC製であってよい。
【0034】
前面シート10、後面シート20、左側面シート30、右側面シート40の高さ寸法は、後側取付部23及び被取付部(不図示)の上下方向の位置と同様、任意である。例えば、チャイルドシートカバー1がチャイルドシート3に取り付けられた状態で、チャイルドシート3に着座する、ヘルメットを被った子供の上方に十分な空間が存在するように、適宜設定されてよい。
【0035】
図3に示すように、4枚のシート(前面シート10、後面シート20、左側面シート30、右側面シート40)のそれぞれの幅W1,W2,W3,W4は、略同一であり、4枚のシートの接続体は、平面視で略正方形を成す。また、前面シート10、後面シート20、左側面シート30、右側面シート40は、上述の如く、外縁の全周に亘って、閉ループ状のフレーム部材11,21,31,41を有する。これにより、チャイルドシートカバー1は、前側取付部13及び後側取付部23によって、前面シート10及び後面シート20が固定されることにより、倒れることなく、自立することができる。そのため、4枚のシートの上方に接続される上部シート50の高さは、4枚のシートの上端部の外縁と同じ高さに保持される。よって、例えば、4枚のシートの高さ寸法が適宜設定されることで、チャイルドシート3に着座する子供の頭部の周囲により広い空間を確保することができる。
【0036】
また、ユーザは、4枚のシートを接続端で折りたたむことにより、幅方向において、シート1枚に相当するサイズまで折りたたむことができる。そして、ユーザは、4枚のシートをシート1枚に相当するサイズまで折りたたんだ上で、例えば、ポップアップ式のテント等のように、フレーム部材11,21,31,41をねじりながら、更に小さくし、適当な大きさの袋等に収納することができる。よって、チャイルドシートカバー1は、チャイルドシート3に着座した子供の頭部の周囲により広い空間を確保しつつ、ユーザによって、自転車2から取り外れる際に、比較的コンパクトな収納が可能な構造を実現することができる。
【0037】
また、4枚のシートは、閉ループ状のフレーム部材11,21,31,41の作用により、チャイルドシート3の前後左右の端部に面支持される態様で自立することができる。そのため、チャイルドシートカバー1を自転車2及びチャイルドシート3の少なくとも一方に対する取付点数を比較的少なくすることができる。
【0038】
上部シート50は、平面視で略正方形を成す前面シート10、後面シート20、左側面シート30、及び右側面シート40の各々の上端部に接続され、チャイルドシート3の上方を覆う。上部シート50は、例えば、防水加工或いは撥水加工が施された繊維生地であってよい。上部シート50は、後述の如く、保持部材60の作用により、上に凸形状に保持されるため、チャイルドシート3の上方を平面で覆う場合よりも広い表面積を有する。
【0039】
また、上部シート50は、後述の如く、水平方向の一端を中心軸として開放可能に構成される、即ち、ドアとしての機能を有する左側面シート30の上部の外縁に沿って配置されるアーチ状のフレーム部材51を含む。
【0040】
保持部材60は、
図1に示すように、上部シート50を上に凸形状に保持する。これにより、チャイルドシートカバー1の内部で、チャイルドシート3に着座する、ヘルメットを被った子供の頭上に十分な空間を確保することが可能となり、子供の圧迫感等を抑制することができる。また、雨が上に凸形状の上部シート50の傾斜に沿って下に流れ落ちるため、上部シート50に水が溜まってしまうような事態を積極的に抑制することができる。保持部材60は、例えば、
図1に示すように、弾性変形可能な金属製或いは樹脂製の比較的長い2本の線材であってよい。当該2本の線材は、例えば、一方の両端が上部シート50の右前端部と左後端部とに固定され、他方の両端が上部シート50の左前端部と右後端部とに固定されることにより、対角線状に配置されると共に、弾性変形し、上部シート50を上に凸形状に保持する。
【0041】
また、保持部材60は、上部シート50を上に凸形状に保持可能であれば、任意の態様であってよい。保持部材60は、例えば、上部シート50の外側(上側)から上部シート50を上に凸形状に保持する態様(具体的には、弾性変形可能な金属製或いは樹脂製の比較的長い2本の線材が上部シート50を上から吊り下げる態様等)であってよい。また、保持部材60は、例えば、上部シート50の内側(下側)に設けられるヘルメット状の部材であってもよい。
【0042】
また、保持部材60は、省略されてもよい。この場合、上部シート50の外縁と接続される前面シート10、後面シート20、及び右側面シート40のフレーム部材11,21,41と、左側面シート30の上部の外縁に沿って配置されるフレーム部材51の作用により、上部シート50が下に凹まない状態(比較的平面に近い状態)で保持されうる。そのため、上部シート50に水が溜まってしまう事態を抑制することができる。
【0043】
庇部70は、前面シート10の上部の外縁(具体的には、そのオーバル形状の上側の曲線部分)から、左右方向の中央部が最も長く、中央部から左右に離れるにつれて短くなるように、前方に延び出す態様で設けられる。これにより、前面シート10の上部に設けられる通気部12からの雨の降り込み等が抑制される。
【0044】
庇部70の前端部の外縁には、弾性変形可能なフレーム部材71が取り付けられ、フレーム部材71の両端部は、庇部70の左右の両端部(前面シート10との接続部分の左右の下端部)に固定される。そのため、ユーザは、庇部70の両端部を支点としてフレーム部材71が後方に移動されることにより、前面シート10の上端部の外縁且つ上部シート50の前端部の外縁付近に庇部70を折りたたむことができる。
【0045】
スカート部80は、前面シート10、後面シート20、左側面シート30、及び右側面シート40の下部(具体的には、そのオーバル形状の下側の曲線部分)から下方に延び出し、自転車2の後輪の左右に隣接する態様で配置される、チャイルドシート3の足載せ部を覆うことが可能な態様で設けられる。これにより、チャイルドシート3に着座する子供の足が雨で濡れてしまうような事態を抑制できる。
【0046】
スカート部80の下部の外縁には、全周に亘って、弾性部81が設けられる。弾性部81は、例えば、スカート部80の下部の外縁を内側に織り込んで構成される袋部分に内包され、自然長がスカート部80の下部の外縁の全周よりも短いゴム紐である。これにより、スカート部80の下部の外縁は内側に収縮されるため、チャイルドシート3の足載せ部の下方に巻き込んで、チャイルドシート3に着座する子供の足が雨で濡れてしまうような事態を更に抑制できる。また、スカート部80の下部の外縁がチャイルドシート3の足載せ部の下方に巻き込まれることにより、スカート部80がチャイルドシート3の足載せ部に沿う形で保持される。そのため、上述の如く、比較的少ない取付点数(前後2点)で固定される態様であっても、チャイルドシートカバー1が自転車2に対して相対的に移動してしまうような事態を抑制することができる。
【0047】
また、スカート部80のうちの前面シート10の下端部から下方に延び出す部分(以下、「スカート前部」)80Aは、
図1に示すように、左右方向に自転車2の後輪を跨ぐ態様で設けられる。そのため、その左右方向の中央部は、その左右の端部と比較して、上下の長さが短くなるように構成される。
【0048】
また、スカート前部80Aの下端の左右方向の中央部には、サドルカバー82が設けられる。サドルカバー82は、下方が開放された袋状の形状を有し、
図2(b)の点線部分で示すように、ユーザがスカート前部80Aを前方に広げることにより、自転車2のサドル2Aを上方から覆う位置まで移動させることができる。そして、サドルカバー82は、その下側の開放部分から内部にサドル2Aを内包させることができる。また、サドルカバー82は、その開放部分の外縁に設けられる弾性部(例えば、開放部分の外縁を内側に織り込んで構成される袋部分に内包され、自然長が開放部分の外縁の全周よりも短いゴム紐)の作用により、サドル2Aを内包する状態を保持することができる。これにより、例えば、雨の日に自転車を屋外に放置する際、サドル2Aが濡れないようにすることができる。
【0049】
また、ユーザがスカート前部80Aを前方に広げたときに、チャイルドシート3の前方に設けられる自転車2のサドル2Aを上方から覆い、且つ、サドル2Aを上方から覆う状態を保持可能であれば、サドル2Aを内包するサドルカバー82の態様は、任意である。例えば、スカート前部80Aは、その中央部が弾性繊維生地(ストレッチ生地)製であってよい。そして、スカート前部80Aは、ユーザが前方に広げたときに、サドル2Aの上方を覆う態様で伸びて、サドル2Aの前端から下方に巻き込まれることにより、弾性部81の作用で、サドル2Aの前端部に保持される態様であってよい。また、例えば、スカート前部80Aは、その中央部が上下方向に織り込まれ、ファスナやスナップボタン等の所定の保持具により保持される。そして、スカート前部80Aは、織り込まれた当該部分が開放されることにより、サドル2Aの上方を覆うことが可能な態様であってもよい。これにより、例えば、雨の日に自転車を屋外に放置する際、スカート前部80Aでサドル2Aを上方から覆う態様で保持させることにより、サドル2Aが濡れないようにすることができる。
【0050】
線ファスナ部90は、左側面シート30と上部シート50との間の接続部分に相当する稜線、左側面シート30と前面シート10との間の接続部分に相当する稜線、及びスカート部80のうちの左側面シート30から下方に延び出す部分(以下、「スカート左側部」)80Bとスカート前部80Aとの間の接続部分に相当する稜線に亘って設けられる。これにより、ユーザは、線ファスナ部90を開放し、左側面シート30及びスカート左側部80Bを、水平方向の一端(具体的には、左側面シート30の後端部)を中心軸として、外側に回動させて開放させることができる。そのため、チャイルドシートカバー1をチャイルドシート3に取り付けた状態であっても、ユーザは、チャイルドシート3に子供を乗せる作業やチャイルドシート3から子供を降ろす作業を容易に行うことができる。また、上述の如く、上部シート50には、左側面シート30の上部の外縁に沿って配置されるフレーム部材51が配置されるため、左側面シート30を外側に開放させた場合に、上部シート50の左側面が垂れ下がる事態を抑制できる。よって、例えば、雨が降っている状況で、左側面シート30を外側に開放した場合に、上部シート50からチャイルドシートカバー1の左側面側に水が流れ落ち、子供や子供を乗降させる作業中の大人等にかかってしまうような事態を抑制することができる。
【0051】
また、線ファスナ部90は、例えば、左側面シート30及びスカート左側部80Bのうち、左側面シート30だけを外側に開放可能な態様で設けられてもよい。即ち、線ファスナ部90は、左側面シート30と上部シート50との間の接続部分に相当する稜線、左側面シート30と前面シート10との間の接続部分に相当する稜線、及び左側面シート30とスカート部80(スカート左側部80B)との間の接続部分に相当する稜線に亘って設けられてもよい。また、線ファスナ部90は、例えば、チャイルドシートカバー1の左側面に加えて、或いは、代えて、同様の態様で、右側面に設けられてもよい。即ち、線ファスナ部90は、右側面シート40、或いは、右側面シート40及びスカート部80のうちの右側面シート40から下方に延び出す部分を、水平方向の一端(具体的には、右側面シート40の後端部)を中心軸として、外側に回動させて開放させることが可能な態様で設けられてもよい。また、線ファスナ部90は、例えば、チャイルドシートカバー1の左側面に代えて、同様の態様で、前面に設けられてもよい。即ち、線ファスナ部90は、前面シート10、或いは、前面シート10及びスカート前部80Aを、水平方向の一端(具体的には、前面シート10の左右の端部の何れか)を中心軸として、外側に回動させて開放させることが可能な態様で設けられてもよい。
【0052】
このように、前面シート10、左側面シート30、及び右側面シート40のうちの少なくとも1つは、水平方向の一端を中心軸として外側に開放可能なドアとして構成されてよい。これにより、上述の如く、チャイルドシートカバー1をチャイルドシート3に取り付けた状態であっても、ユーザは、チャイルドシート3に子供を乗せる作業やチャイルドシート3から子供を降ろす作業を容易に行うことができる。
【0053】
[チャイルドシートカバーの姿勢の安定化]
次に、
図4、
図5を参照し、本実施形態に係るチャイルドシートカバー1の姿勢の安定化に関する構造について具体的に説明する。
【0054】
図4、
図5は、チャイルドシートカバー1の内側の構造の一例を示す図である。具体的には、
図4は、自転車2から取り外された状態のチャイルドシートカバー1の内側の様子を表し、
図5は、自転車2に取り付けられた状態のチャイルドシートカバー1の内側の様子を表す。
【0055】
図4に示すように、チャイルドシートカバー1の後部の内面には、ベルト25が設けられる。ベルト25は、例えば、ナイロン製である。ベルト25は、ベルト25L,25Rを含む。
【0056】
ベルト25Lは、一端が後面シート20の内側に接続され、他端が左側面シート30の内側に接続される。
【0057】
ベルト25Lの一端は、後面シート20の内側における幅方向(左右方向)及び上下方向の中央部に接続される。ベルト25Lの他端は、左側面シート30の内側の後部且つ下部に接続される。これにより、ベルト25Lは、チャイルドシートカバー1の後部の内面において、中央部の相対的に高い位置から左端部の相対的に低い位置に向かって正面視で左斜め下向きに架け渡される形で設置される。
【0058】
ベルト25Rは、一端が後面シート20の内側に接続され、他端が右側面シート40の内側に接続される。
【0059】
ベルト25Rの一端は、後面シート20の内側における幅方向(左右方向)及び上下方向の中央部に接続される。
図4に示すように、本例では、ベルト25L,25Rのそれぞれの一端の位置は、左右に隣接している。ベルト25Rの他端は、右側面シート40の内側における後部且つ下部に接続される。これにより、ベルト25Rは、チャイルドシートカバー1の後部の内面において、中央部の相対的に高い位置から右端部の相対的に低い位置に向かって正面視で右斜め下向きに架け渡される形で設置される。
【0060】
ベルト25L,25Rの一端は、前側取付部13及び後側取付部23によってチャイルドシートカバー1が自転車2(チャイルドシート3)に取り付けられた状態で、チャイルドシート3の背もたれ部分の上端中央部よりも若干上の位置になるように設定される。これにより、
図5に示すように、チャイルドシートカバー1が前側取付部13及び後側取付部23によって位置決めされた状態において、ベルト25L,25Rは、チャイルドシート3の背もたれ部分に斜めに掛けることができる。また、ベルト25L,25Rは、チャイルドシート3の背もたれ部分がベルト25L,25Rと後面シート20との間に介在することにより、相対的に緩んだ状態から相対的に突っ張った状態になるように、その長さが設定されてよい。これにより、後面シート20には、相対的に突っ張った状態のベルト25L,25Rからの作用によって、チャイルドシート3の背もたれ部分に引き付ける力を後面シート20に作用させることができる。同様に、後面シート20からの反作用によって、ベルト25L,25Rには、チャイルドシート3の背もたれ部分に引き付けられる力が作用する。そのため、後面シート20及びベルト25L,25Rとチャイルドシート3の背もたれ部分との間の面接触によって、チャイルドシートカバー1は、前後方向及び幅方向(左右方向)に移動しにくくなる。よって、チャイルドシートカバー1は、姿勢を保持し易くなり、その姿勢を安定させることができる。
【0061】
尚、後側取付部23が省略され、ベルト25L,25Rによって、チャイルドシートカバー1の位置決めがなされてもよい。即ち、ベルト25L,25Rは、後側取付部23の代わりに、自転車2(チャイルドシート3)に対する取付機構として機能してもよい。
【0062】
また、左側面シート30及び右側面シート40には、それぞれ、相対的に突っ張った状態のベルト25L,25Rから、後方寄りの斜め上向きに持ち上げる力が作用する。これにより、チャイルドシートカバー1は、前傾しにくくなり、正しい姿勢を保持し易くなる。そのため、チャイルドシートカバー1は、更にその姿勢を安定させることができる。
【0063】
[作用]
次に、本実施形態に係るチャイルドシートカバー1の作用について説明する。
【0064】
本実施形態では、ベルト25L,25R(帯状部材の一例)は、チャイルドシートカバー1の後部の内面において、一端が幅方向の中央部に接続され、他端が一端よりも下方に位置する幅方向の外端部に接続される。
【0065】
自転車2に装着可能なチャイルドシート3の形状は、様々であり、例えば、手元に子供の持ち手となるハンドルがなく、比較的フラットな形状で比較的シート幅が狭い製品等が存在する。このような製品の場合、チャイルドシートカバー1との間の接触部分の面積が相対的に小さくなったり、チャイルドシートカバー1の留具の装着箇所が限定されたりし、チャイルドシートカバー1の姿勢が安定しない可能性がある。
【0066】
これに対して、本実施形態では、チャイルドシートカバー1は、その後部の内面に設けられるベルト25をチャイルドシート3の背もたれ部分に斜めに掛けることができる。そのため、チャイルドシートカバー1は、前後方向及び幅方向(左右方向)に移動しにくくなり、その姿勢をより安定させることができる。
【0067】
尚、ベルト25L,25Rのうちの一方は、省略されてもよい。
【0068】
また、本実施形態では、ベルト25L,25Rは、その一端がチャイルドシート3の後方を覆う後面シート20(背面部の一例)の内面に接続され、他端がチャイルドシート3の側方を覆う左側面シート30、右側面シート40(共に、側面部の一例)の内面に接続されてよい。
【0069】
これにより、チャイルドシートカバー1は、ベルト25がチャイルドシート3の背もたれ部分に斜めに掛けられ、相対的に突っ張った状態のベルト25から、左側面シート30、右側面シート40に後方寄りの斜め上向きに持ち上げる力を受ける。そのため、チャイルドシートカバー1は、その正しい姿勢を保持し易くなり、更に姿勢を安定させることができる。
【0070】
尚、ベルト25Lの他端は、左側面シート30に代えて、後面シート20の左端部且つ下部に接続されてもよい。同様にベルト25Rの他端は、右側面シート40に代えて、後面シート20の右端部且つ下部に接続されてもよい。
【0071】
[変形・変更]
以上、実施形態について詳述したが、本開示はかかる特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0072】
例えば、上述した実施形態のベルト25(ベルト25L,25R)に相当する構成は、任意の形態のチャイルドシートカバーの後部の内面に設けられてよい。例えば、上述の特許文献1で開示される形態のチャイルドシートカバーにベルト25と同様の構成が採用されてもよい。これにより、同様の作用・効果を奏する。
【0073】
また、上述した実施形態及び変形例では、自転車2の後部に設けられるチャイルドシート3を覆う態様のチャイルドシートカバー1を説明したが、同様の構成を自転車2の前部に設けられるチャイルドシートを覆う態様のチャイルドシートカバーに採用してもよい。この場合、自転車2の前部に設けられるチャイルドシートは、後部に設けられるチャイルドシートよりも適用年齢が低いため、上下方向の寸法は、比較的小さく設定される。また、サドルカバー82に相当する構成は、省略されてよい。
【解決手段】本開示の一実施形態に係るチャイルドシートカバー1は、自転車2に設けられるチャイルドシート3を覆う態様で自転車2に取り付け可能なチャイルドシートカバー1であって、後部の内面において、一端が幅方向の中央部に接続され、他端が一端よりも下方に位置する幅方向の外端部(左端部及び右端部)に接続されるベルト25L,25Rを備える。