(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記脚部は、前記展開状態で前記筐体を支持する第1接地部と、前記折り畳み状態で前記筐体を支持する第2接地部とを有する請求項1または請求項2に記載のホットプレート。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、図面を参照して、実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0011】
また、以下に示す実施の形態は、技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。この実施の形態は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
【0012】
(第1の実施の形態)
[ホットプレートの全体構成]
図1から
図4を参照して、第1の実施の形態に係るホットプレート1Aの全体構成について説明する。
【0013】
ここで、
図1(a)は、第1の実施の形態に係るホットプレート1Aを折り畳んだ状態の全体構成を示す斜視図、
図1(b)は調理プレートの収容状態を示す模式的一部断面図、
図2は、ホットプレート1Aを展開した状態の全体構成を示す斜視図、
図3(a)は、ホットプレート1Aを展開した状態の全体構成を示す平面図、
図3(b)は、A−A線断面図である。
【0014】
図4(a)は、本実施の形態に係るホットプレート1Aを展開した状態の全体構成を示す底面図、
図4(b)はその斜視図である。
【0015】
図1等に示すように、本実施の形態に係るホットプレート1Aは、ヒンジ部3を介して折り畳み可能に連結され、上方に開口部300(
図2参照)を有する一対の筐体2A、2Bと、各筐体2A、2B内に設けられたヒータ40a、40bと、一対の筐体2A、2Bを展開した展開状態(
図2参照)において、各開口部300を介して各ヒータ40a、40bの直上位置に配置可能な第1の調理プレート50、52と、一対の筐体2A、2Bを折り畳んだ収容状態(
図1参照)において、対向する第1の調理プレート50、52同士の間に形成される隙間(空間)S(
図1(b)参照)に収容可能な第2の調理プレート51と、を備えている。なお、
図2に示す例では、1枚の第2の調理プレート51を用いる場合を示しているが、2枚以上の第2の調理プレート51を用いるようにしてもよい。
【0016】
また、
図1(b)では、隙間Sに、各1枚の第1の調理プレート50、52および第2の調理プレート51を収容する場合を示しているが、これに限らず、隙間Sの大きさ次第で、2枚以上の第2の調理プレート51を収容するようにできる。
【0017】
ここで、各筐体2A、2Bは、耐熱性のフェノール樹脂等で成形されている。各筐体2A、2Bの上面には、ナイロン樹脂(PA)等で成形された天板部材301a〜301cが配置されている。
【0018】
なお、各天板部材301aには、第1の調理プレート50、52または第2の調理プレート51を取外す際に、指を差し入れて各プレート50〜52を持ち上げるための差入部35が形成されている。
【0019】
また、各天板部材301aには、第1の調理プレート50、52または第2の調理プレート51を保持するロック部材(スライダ)30a、30bが配置されている。ロック部材30a、30bの詳細な構成および動作については後述する。
【0020】
また、各天板部材301cには、温度調節手段を構成する温度調節レバー11a、11bが配置されている。
【0021】
なお、本実施の形態において、温度調節レバー11a、11bの端部は、L字状に成形され、筐体2A、2Bの外部に一部が突出するようになっている(
図2等参照)。これにより、調理時の温度調整をより容易に行うことができる。
【0022】
また、温度調節レバー11a、11bの可動範囲に沿って、筐体2A、2Bの表面には、温度表示38が印字されている。
【0023】
図2および
図3に示すように、各筐体2A、2Bの端部には、
図1のように折り畳んだ収容状態で持ち運ぶための取っ手13a、13bが一体的に設けられている。
【0024】
取っ手13aの端部には、ABS樹脂等で成形されるロックレバー14が回動自在に設けられている。
【0025】
一方、筐体2B側の取っ手13bの対応部には、ロックレバー14の係合部16が設けられている。
【0026】
そして、
図1に示すようにホットプレート1Aを折り畳んだ状態において、ロックレバー14を係合部16に係合させて、折り畳んだ状態でロックすることができる。
【0027】
これにより、取っ手13a、13b同士が接合され、ホットプレート1Aを容易に持ち運ぶことができるハンドル部13が構成される。
【0028】
一方、ホットプレート1Aの筐体2A、2Bを展開して展開状態とする際には、ロックレバー14を矢印D100方向に回動させてロック状態を解除し、その後、筐体2Aを矢
印D102方向に、筐体2Bを矢印D101方向にそれぞれ回動させる。これにより、ホットプレート1Aを
図3等に示すような状態に展開することができる。
【0029】
筐体2Aの一側面には、給電用の電源プラグ21を有する電源コード20が設けられている。
【0030】
なお、図示は省略するが、ヒンジ部3内には通電ケーブルが内蔵されており、筐体2Aと2B間の通電が図られている。
【0031】
また、
図2等に示すように、筐体2A、2Bの一側面には、各ヒータ40a、40bへの給電中に点灯して注意を促すLED等で構成される加熱中ランプ12a、12bが設けられている。なお、この加熱中ランプ12a、12bは、後述の温調器85(
図4(a)参照)の機能により、ヒータ40a、40bが設定温度に達して給電が停止された際に消灯し、再度給電が開始された際に点灯するように動作する。
【0032】
また、
図1(b)等に示されるように、折り畳んだ状態の筐体2A、2Bの側面120(展開した展開状態では底面となる)には、固定型の脚部(支持部)7a、7bおよび展開型の脚部(脚部)5a、5bが設けられている。
【0033】
固定型の脚部7a、7bおよび展開型の脚部5a、5bの接地部(展開状態で筐体2A、2Bを支持する第1接地部、折り畳み状態で筐体2A、2Bを支持する第2接地部)には、シリコンゴム等で構成される滑り止め部材107、105が嵌合されている。
【0034】
なお、展開型の脚部5a、5b側の滑り止め部材105は、L字状に形成されている。これにより、部品点数を増やすこと無く、
図1に示すような折り畳んだ状態および
図2等に示すような展開状態の何れにおいても、滑り止め部材105の何れかの面が接地して、滑り止め効果を発揮することができる。
【0035】
即ち、展開型の脚部5a、5bは、展開時と折り畳み時とで、異なる面がテーブル等との接地面となるように構成されている。
【0036】
また、
図1(a)に示すように、ホットプレート1Aの筐体2A、2Bを展開した状態において、展開型の脚部5a、5bと対向する部位には凹部6a、6bが形成されている。
【0037】
そして、
図4(a)〜(c)等に示すように、筐体2A、2Bを展開した状態において、一方の展開型の脚部5a、5bの一部は凹部6a、6bに収容され、その凹部6a、6bから外部に突出する部位が、展開された展開状態における脚部としてテーブル等に接地するように構成されている。
【0038】
これにより、部品点数を増やすことなく、一つの展開型の脚部5a、5bが、折り畳んだ状態における脚部(
図1参照)と、展開された展開状態における脚部(
図4参照)とを兼ねることができ、コストを低減することができる。
【0039】
また、筐体2Aおよび2Bにおいて、展開型の脚部5a、5bは、固定型の脚部7a、7bと同一面側に張り出している。そして、筐体2Aおよび2Bの折り畳み時において、展開型の脚部5a、5bは、ヒンジ部3より下方に張り出す状態となるため、ヒンジ部3がテーブル等に接触することがないように保護することができる。
【0040】
[ホットプレートの内部構成]
図2等を参照して、第1の実施の形態に係るホットプレート1Aの内部構成について説明する。
【0041】
図2に示すように、ホットプレート1Aの筐体2A、2Bの開口部300から臨む底面には、メッキ鋼板等で構成される遮熱板42がネジ止めされている。
【0042】
遮熱板42の略中央部には、シーズヒータ等で構成されるヒータ40a、40bが、支持部材41を介して設置されている。
【0043】
図2に示す構成例では、ヒータ40a、40bは略方形のループ状とされているが、これには限定されず円形等の任意の形状とすることができる。 5
【0044】
図2に示す例では、ヒータ40aの直上には、第1の調理プレートの一種として、お好み焼きや野菜炒め、焼きそば等の調理に適した平面プレート52が矢印D3方向に手動で降下されて装着される。
【0045】
また、ヒータ40bの直上には、第1の調理プレートの一種として、表面に多数のディンプル50aが形成され、焦げ付きやすい焼き肉等の調理に適したディンプルプレート50が矢印D1方向に手動で降下されて装着される。
【0046】
また、ディンプルプレート50の上には、第2の調理プレートの一種として、タコ焼き用の窪み51aが多数形成されたタコ焼きプレート51が矢印D2方向に手動で降下されて、ディンプルプレート50と重ね合わせ状態で収容される。これにより、第1の調理プレート50、52および第2の調理プレート51を筐体2A、2Bに収容する際の省スペース化を図ることができ、ひいては3枚以上の調理プレートを収容可能なホットプレート1Aの小型化を図ることができる。
【0047】
なお、調理プレート50〜52は、アルミダイキャストなどで構成されている。また、調理プレート50〜52の着脱時の手順等については後述する。
【0048】
ここで、
図2および
図6(c)に示すように、第1の調理プレート50、52の上面側の対向する2辺には、各2箇所の凹部70が形成され、第2の調理プレート51の各凹部70と対向する位置には、各凹部70と係合可能な凸部71とから成る位置決め手段が設けられている。
【0049】
そして、例えば
図6(c)において矢印で示すように、位置決め手段としての凸部71を凹部70に係合させることにより、調理プレート50〜52同士の位置決めを容易に行うことができ、折り畳み作業および展開作業を円滑に行うことができる。
【0050】
なお、
図2では、第1の調理プレート50に第2の調理プレート51を重ね合わせ状態で載置する場合を示しているが、これに限らず、第1の調理プレート52に第2の調理プレート51を重ね合わせ状態で載置するようにしてもよい(
図6(c)の状態)。また、タコ焼きプレートとしての第2の調理プレート51を1枚追加して、第1の調理プレート50、52上に1枚ずつの第2の調理プレート51を重ね合わせ状態で載置して収納することも可能である。
【0051】
また、第1の調理プレート50、52に凸部71を、第2の調理プレート51に凹部70を形成するようにしてもよい。
【0052】
また、筐体2A、2Bおよび各調理プレート50〜52には、重ね合わせた状態で収容された第1の調理プレート50、52と第2の調理プレート51とを係止する係止手段を備えている。
【0053】
本実施の形態において、係止手段は、各調理プレート50〜52の一辺に形成された2個の突起部60と、筐体2A、2Bの内壁170に設けられ、突起部60と係合可能な凹部171、172(
図2、
図3には現れない。後出の
図8等参照)と、筐体2A、2B側に設けられ、凹部171、172に突起部60が係合された状態を保持するように調理プレート50〜52の縁部(プレートロック部)61に対して進退するPPS等の樹脂で成形されるロック部材30a、30bとから構成される。
【0054】
なお、ロック部材30a、30bは、筐体2A、2B内に設けられるバネ250によって、調理プレート50〜52側に付勢されている(
図3(b)参照)。ロック部材30a、30b等の動作の詳細については後述する。
【0055】
これにより、複数の調理プレート50〜52を係止する係止手段を、比較的簡単な構成で実現することができる。
【0056】
また、係止手段は、ホットプレート1Aの展開状態において、第1の調理プレート50、52に第2の調理プレート51を重ね合わせて筐体2A、2B内に収容した際に、第2の調理プレート51の上端が各筐体2A、2Bの上端よりも下方に位置するように第1の調理プレート50、52と第2の調理プレート51とを係止するように構成されている。
【0057】
これにより、ホットプレート1Aの折り畳み時に対向する調理プレート同士が直接接触することを防ぐことができ、調理プレート50〜52やヒータ40a、40bの損傷を防止することができる。
【0058】
一方、各天板部材301a〜301cは、図示しないネジによって筐体2A、2Bに固定され、ネジを挿通する各ネジ孔は、シリコンゴム等で構成されるネジ隠し部材31によって塞がれている。
【0059】
また、天板部材301cの外側縁部には、ヒータ40a、40bの温度を調節する温度調節レバー11a、11bがスライド可能に設けられている。
【0060】
[温度調節機構の構成について]
図5を参照して、温度調節レバー11a、11b等を用いた温度調節機構の構成例について説明する。
【0061】
図5に示すように、天板部材301cには、PA等の樹脂で成形された温度調節レバー11a、11bが摺動可能な窪み部36が形成され、窪み部36の側面には、温度調節レバー11a、11bの後端部が摺動自在に挿通されるスライド溝15が形成されている。
なお、スライド溝15は、横方向に開口しているため、内部への異物の侵入を防止することができる。
【0062】
本実施の形態において、温度調節レバー11a、11bの先端部は、L字状に成形され、筐体2A、2Bの外部に一部が突出するので、調理時の温度調整をより容易に行うことができる。
【0063】
天板部材301cの内側には、ラックギア80とピニオンギア83から成る運動変換機構が設けられ、ラックギア80は、係合部81を介して、温度調節レバー11a、11bの端部の係合片11cと係合される。また、ピニオンギア83は、バイメタル式の温調器85の回転軸84に接続される。なお、符号302は、図示しないネジを挿通するネジ孔である。
【0064】
このような構成により、温度調節レバー11a、11bを左右方向に摺動させることで、バイメタル式の温調器85の回転軸84が回動され、スライド量に応じた温度が設定される。
【0065】
そして、設定温度が低い場合には単位時間当たりの通電時間が短くなるように、また設定温度が高い場合には単位時間当たりの通電時間が長くなるように、ヒータ40a、40bへの通電のオン・オフ制御が行われる。
【0066】
また、
図5(a)、(b)に示すように、窪み部36の上方の天板部材301cの天板部には、温度表示37が印字されている。
図5に示す例では、「保温・140(℃)・200(℃)・250(℃)」と4段階で表示されている。また、「保温」の表示の左側には所定の距離を置いて、電流遮断を示す「切」が印字されている。
【0067】
そして、温度調節レバー11a、11bが「切」の位置に有る際には、ヒータ40a、40bへの電流供給は遮断される。
図5(b)に示すように、温度調節レバー11a、11bを多段階あるいは無断階にD40方向にスライドさせることにより、ヒータ40a、40bへの通電時間が調節され、調理プレート50〜52の加熱量が調節される。
【0068】
なお、
図5(b)、(c)に示すように、「切」の表記の右側位置に相当する窪み部36の前縁部には、1mm〜2mm程度の高さの突起610が形成されている。これにより、温度調節レバー11a、11bを「切」の位置から右側にスライドする際に、突起610が簡易ストッパとして機能して、所定の大きさ以上の操作力を与えない限り、右側へのスライドが阻止されるため、不用意にヒータ40a、40bへの通電が行われないようにすることができる。
【0069】
また、
図5(c)に示すように、度調節レバー11a、11bの下方に位置する筐体2A、2Bの表面には、温度調節レバー11a、11bの可動範囲に沿って、温度表示38が印字されている。これにより、ホットプレート1Aを側方(正面)から観た場合にも温度表示38によって温度調節の状態を容易に確認することができる。
【0070】
[両面調理について]
本実施の形態に係るホットプレート1Aでは、
図3のように筐体2A、2Bを展開した状態における調理に限らず、折り畳んだ状態において、所謂両面調理を行うことができる。
【0071】
即ち、
図1のように筐体2A、2Bを折り畳んで水平状態とし、筐体2Aまたは筐体2Bについて、固定型の脚部7a、7bおよび展開型の脚部5a、5bをテーブル等に接地させた状態で、ヒータ40a、40bに通電して両面調理を行うことが可能である。
【0072】
利用可能な両面調理の態様としては、お好み焼きなどの料理について、はさみ焼きや、蒸し焼き等が含まれる。
【0073】
なお、上述のように、温度調節レバー11a、11bの可動範囲に沿って、筐体2A、2Bの表面には、温度表示38が印字されているので、筐体2A、2Bが折り畳まれた状態においても、この温度表示38を参照して、ヒータ40a、40bの温度調節を個別に行うことができる。
【0074】
[調理プレートの裏面の構造について]
図6を参照して、本実施の形態に係るホットプレート1Aに適用される第2の調理プレート51等の構成例について説明する。
【0075】
図6(a)等に示すように、第2の調理プレート51には、縦横に多数のタコ焼き用の窪み51aが形成されている。
【0076】
図6(a)、(b)に示すように、第2の調理プレート51の裏面の略中央には、ヒータ40a、40bの形状に合わせた載置部150が設けられている。図示は省略するが、第1の調理プレート50、52の裏面側にも同様の載置部150が設けられている。
【0077】
また、第2の調理プレート51の四隅に配置されたタコ焼き用の窪み51aに熱を伝えるための伝熱部151が、載置部150から延設されている。これにより、比較的熱が伝わり難い四隅に配置されたタコ焼き用の窪み51aに対してもヒータ40a、40bからの熱を十分に伝えることができ、第2の調理プレート51の全体で均質な調理を行うことができる。
【0078】
また、第2の調理プレート51の縁部に形成されている凸部71を、例えば
図6(c)に示すように、下方に位置する第1の調理プレート52側の縁部に形成されている凹部70に係合させることにより、容易に位置決めすることができる。
【0079】
また、
図6(d)に示すように、第1の調理プレート50、52のプレートロック部61を構成する縁部の略中央には、ロック部材30a、30bのツメ部311、312のテーパ部311a、312aと摺接可能なテーパ部160が一体的に形成されている。
【0080】
[ロック部材の構成例]
図7を参照して、本実施の形態に係るホットプレート1Aに適用されるロック部材30a、30bの構成例について説明する。
【0081】
図7に示すように、ロック部材30a、30bは、窪み部313を挟んだ上下二段のツメ部311、312を備えている。各ツメ部311、312の先端部には、調理プレート50〜52の方向に下がり傾斜のテーパ部311a、312aが形成されている。
【0082】
ロック部材30a、30bの後端側には、前述したように筐体2A、2B内にバネ250が設けられ、ロック部材30a、30bを調理プレート50〜52側に付勢している。
また、ロック部材30a、30bは、
図7(a)に示すように、矢印D10方向に進退可能に天板部材301aに支持されている(
図3等参照)。
【0083】
[ロック部材の動作および調理プレートの取付け、取外し手順について]
図7〜
図10を参照して、ロック部材30a、30bの動作および調理プレートの取付け、取外し手順について説明する。
【0084】
(第1の調理プレートの取付手順)
第1の調理プレート50(52)を取付ける際には、まず、
図8(a)に示すように、
第1の調理プレート50(52)の突起部60を矢印Bのように手動で案内して、下段側の凹部171に突起部60を係合させる。
【0085】
次いで、
図7(b)および
図8(b)に示すように、第1の調理プレート50(52)のプレートロック部61をロック部材30a、30bに接触させた状態で矢印D20(D6)方向に手動で押圧する。
【0086】
図7(b)に示すように、プレートロック部61は、ロック部材30a、30bのツメ部311のテーパ部311aに沿って下降される。これにより、下降に伴ってロック部材30a、30bはバネ250の付勢力に抗して矢印D11方向に後退する。
なお、第1の調理プレート50(52)のプレートロック部61の裏面には、
図6(d)に示すようにテーパ部160が形成されているので、ロック部材30a、30bのツメ部311のテーパ部311aと、第1の調理プレート50、52側のテーパ部160とが接触することにより、スムーズに下降動作を行うことができる。
【0087】
次に、プレートロック部61がロック部材30a、30bの窪み部313に達すると、バネ250の付勢力によってロック部材30a、30bが進出し、プレートロック部61の先端が窪み部313に係合して保持される(
図7(c)に示す第2の調理プレート51と同様の状態)。
【0088】
さらに、プレートロック部61を矢印D20方向に手動で押圧すると、下降に伴ってロック部材30a、30bはバネ250の付勢力に抗して再度矢印D11方向に後退する。
【0089】
そして、プレートロック部61は、ロック部材30a、30bのツメ部312のテーパ部312aに沿って下降される。プレートロック部61がロック部材30a、30bのツメ部312の下方に達すると、バネ250の付勢力によってロック部材30a、30bが進出し、プレートロック部61の先端がツメ部312の下面と係合して保持され、第1の調理プレート50(52)の取付けが完了する(
図7(c)の第1の調理プレート50(52)の状態)。
【0090】
この状態において、第1の調理プレート50、52は、ヒータ40a、40bと接触するように載置される。これにより、温度調節レバー11a、11bの操作により所望の温度に加熱してお好み焼き、焼き肉、焼きそば等の調理を行うことができる。
【0091】
なお、温度調節レバー11a、11bの操作によって、各ヒータ40a、40bの温度設定を個別に行うことができる。これにより、各ヒータ40a、40bに載置される第1の調理プレート50、52で行う調理に合わせた温度管理を行うことができる。従って、例えば、両方の第1の調理プレート50、52で同時に焼く、炒める等の調理を行ったり、或いは一方の第1の調理プレート50では焼く、炒める等の調理を行い、他方の第1の調理プレート52では調理された料理の保温を行うことができ、使用時の利便性を向上させることができる。
【0092】
(第2の調理プレートの取付手順)
上述のようにして取付けられた第1の調理プレート50(52)の上方に、第2の調理プレート51を重ね合わせて収納する場合の取付け手順は、まず、
図9(a)に示すように、第2の調理プレート51の突起部60を矢印Cのように手動で案内して、上段側の凹部172に突起部60を係合させる。
【0093】
次いで、
図9(b)に示すように、第2の調理プレート51のプレートロック部61側を矢印D20方向(下側)に押圧する。これにより、ロック部材30a、30bがバネ250の付勢力に抗して後退して、第2の調理プレート51のプレートロック部61がロック部材30a、30bによってロックされる。
【0094】
なお、
図9(a)において図示は省略するが、第2の調理プレート51の下方には、第
1の調理プレート50(52)が装着されている。
【0095】
このようにして、
図7(c)に示すように、第1の調理プレート50(52)の上に、第2の調理プレート51を重ね合わせ状態で取付けることができる。
【0096】
この状態で筐体2A、2Bを、ヒンジ部3を介して折り畳むことにより、前出の
図1(b)に示すように、第1の調理プレート50(52)と第2の調理プレート51とを重ね合わせ状態で、隙間S内に収容することができる。
【0097】
なお、第1の調理プレート50(52)は、ロック部材30a、30bのツメ部312の下面でロックされ、第2の調理プレート51は、ロック部材30a、30bの窪み部313によってロックされているので、第1の調理プレート50、52の上に第2の調理プレート51を重ね合わせた収納状態において、各調理プレート50〜52のガタつきが防止される。
【0098】
(第1および第2の調理プレートの取外し手順)
次に、
図7(c)のような収容状態から第2の調理プレート51を取り外す場合には、
図10(b)に示すように、ロック部材30a、30bを矢印D11方向に手動でスライドさせた後、第2の調理プレート51を矢印D30方向に持ち上げる。下方に位置する第1の調理プレート50(52)も同様にして取り出すことができる。
【0099】
(第1調理プレートと第2の調理プレートの交換手順)
第1調理プレート50(52)と第2の調理プレート51とを交換する場合、即ち、お好み焼き等の調理に代えて、タコ焼きの調理を行う場合には、まず、上述のようにして第1の調理プレート50または第1の調理プレート52を取り外す。
【0100】
次いで、
図8(a)に示す例と同様にして、第2の調理プレート51の突起部60を矢印Bのように手動で案内して、下段側の凹部171に突起部60を係合させる。 次いで、
図10(a)に示すように、第2の調理プレート51のプレートロック部61側を矢印D20方向(下側)に押圧する。
【0101】
これにより、
図7(b)に示すように、ロック部材30a、30bがバネ250の付勢力に抗して後退した後、ロック部材30a、30bが進出して、第2の調理プレート51のプレートロック部61がロック部材30a、30bによってロックされる。
【0102】
このロック状態において、第2の調理プレート51の裏面は、ヒータ40a、40bと接触された状態で保持される。これにより、温度調節レバー11a、11bの操作により所望の温度に加熱してタコ焼きの調理を行うことができる。
【0103】
なお、本実施の形態に係るホットプレート1Aでは、上述のように両面調理が可能であり、タコ焼きについても、はさみ焼きや蒸し焼き等を行うことができる。
【0104】
(第2の実施の形態)
[ホットプレートの全体構成]
図11を参照して、第2の実施の形態に係るホットプレート1Bの全体構成について説明する。
【0105】
なお、第1の実施の形態に係るホットプレート1Aと同様の構成については、同一符号を付して重複した説明は省略する。
【0106】
第2の実施の形態に係るホットプレート1Bが、第1の実施の形態に係るホットプレート1Aと異なる第1の部位は、端部がL字状に成形された温度調節レバー11a、11bに代えて、筐体2A、2Bから外部に突出しない角柱状の温度調節レバー111a、111bを備えている点である。
【0107】
これにより、ホットプレート1Bを展開した展開状態および折り畳んだ収容状態の何れにおいても、温度調節レバー111a、111bの先端部は筐体2A、2Bから外部に突出しないので、温度調節レバー111a、111bに手や物品が引っかかるなどして不必要にレバーが操作される事態を回避することができる。
【0108】
また、第2の実施の形態に係るホットプレート1Bが、第1の実施の形態に係るホットプレート1Aと異なる第2の部位は、展開型の脚部5a、5bと対向する部位に形成される凹部6a、6bの少なくとも一方の底部207に電源をオン・オフするリミットスイッチSW(
図11(b)参照)を設けている点である。
【0109】
即ち、本実施の形態においては、押圧された際にのみヒータ40a、40bへの電流供給を可能状態にする押圧型のリミットスイッチSWが、凹部6a、6bの少なくとも一方(
図11(b)に示す例では、凹部6a側のみ)の底部207に設けられている。
【0110】
なお、
図11(b)は、図上、他方の筐体2Bを外した状態を示しており、符号2Aaは、筐体2Aの端面を示している。
【0111】
本実施の形態では、前出の
図4(c)に示すように、筐体2A、2Bを略完全に展開した際に、展開型の脚部5a、5bの一部が凹部6a、6bに収容され、この展開型の脚部5a、5bによってリミットスイッチSWが押圧されてオン状態とされる。
【0112】
このように、ホットプレート1Bの筐体2A、2Bが略完全に展開された場合にのみリミットスイッチSWがオンされて、ヒータ40a、40bへの電流供給が可能な状態にすることができるので、ホットプレート1Bが折り畳まれた収容状態において、誤ってヒータ40a、40bへ電流が供給される事態を未然に防止することができる。
【0113】
なお、凹部6a、6bの少なくとも一方の底部207にリミットスイッチSWを設けるのに代えて、ヒンジ部3の内部等に筐体2A、2Bが略完全に展開された場合にのみオンされるスイッチを設けるようにしてもよい。
【0114】
なお、
図11(b)では、筐体2A側のリミットスイッチSWの構成を示したが、筐体2B側に同様の構成のリミットスイッチSWを設けるようにしてもよい。
【0115】
また、本実施の形態に係るホットプレート1Bでは、上述のように筐体2A、2Bが略完全に展開された場合にのみヒータ40a、40bがオンされるリミットスイッチSWが設けられているので、第1の実施の形態に係るホットプレート1Aとは異なり、
図3のように展開状態でのみ調理が可能である。
【0116】
また、本実施の形態においては、温度表示は、前出の
図5(a)、(b)に示すように、筐体2A、2Bを展開した状態の上面のみに設けるようにできる。
【0117】
なお、第2の実施の形態に係るホットプレート1Bの内部構成等は、第1の実施の形態に係るホットプレート1Aと同様である。
【0118】
[その他の実施の形態]
上記のように、実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面は例示的なものであり、これに限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなろう。
【0119】
このように、本実施の形態はここでは記載していない様々な実施の形態などを含む。
【0120】
例えば、本実施の形態に係るホットプレート1A、1Bでは、第1の調理プレート50、52として平面プレートやディンプルプレートを用いる場合を示したが、これには限定されず、焼き肉用の波形プレートや中央を凸状としたジンギスカン鍋状のプレート等の種々の調理プレートを用いるようにしてもよい。