特許第6647968号(P6647968)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6647968
(24)【登録日】2020年1月17日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】外壁パネル用埋め込みレール
(51)【国際特許分類】
   E04F 13/08 20060101AFI20200203BHJP
   E04B 2/56 20060101ALI20200203BHJP
【FI】
   E04F13/08 101G
   E04B2/56 622K
【請求項の数】2
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2016-112771(P2016-112771)
(22)【出願日】2016年6月6日
(65)【公開番号】特開2017-218771(P2017-218771A)
(43)【公開日】2017年12月14日
【審査請求日】2018年12月20日
(73)【特許権者】
【識別番号】714003416
【氏名又は名称】日鉄日新製鋼株式会社
(73)【特許権者】
【識別番号】000198787
【氏名又は名称】積水ハウス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100110423
【弁理士】
【氏名又は名称】曾我 道治
(74)【代理人】
【識別番号】100111648
【弁理士】
【氏名又は名称】梶並 順
(74)【代理人】
【識別番号】100147500
【弁理士】
【氏名又は名称】田口 雅啓
(74)【代理人】
【識別番号】100166235
【弁理士】
【氏名又は名称】大井 一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100179914
【弁理士】
【氏名又は名称】光永 和宏
(74)【代理人】
【識別番号】100179936
【弁理士】
【氏名又は名称】金山 明日香
(72)【発明者】
【氏名】山本 敬司
(72)【発明者】
【氏名】馬渕 克己
【審査官】 五十幡 直子
(56)【参考文献】
【文献】 特開2010−209639(JP,A)
【文献】 特開平06−306970(JP,A)
【文献】 米国特許第05197246(US,A)
【文献】 中国実用新案第201952944(CN,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E04F 13/00−13/30
E04B 2/56−2/70
E04B 2/88−2/96
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
外壁パネル(2)の内面(2a)側に埋設して設けられ、前記外壁パネル(2)の近傍に位置する軸組(6)と前記外壁パネル(2)とを接続するために用いられるレール本体(3A)からなる外壁パネル用埋め込みレールにおいて、
前記レール本体(3A)には、互いに内方に向けて曲折する第1リップ(3a)及び第2リップ(3b)が設けられ、前記第1リップ(3a)には、前記レール本体(3A)を形成する鋼板(70)と一体に突出する突出片(61)が設けられ、前記レール本体(3A)は前記突出片(61)を介して前記軸組(6)に接続できるように構成した外壁パネル用埋め込みレールにおいて、
前記第1リップ(3a)は、前記レール本体(3A)の外部側(60)に一体に折り返されて形成された第1折り返し部(100)を有し、前記第1折り返し部(100)の外部側(60)に前記突出片(61)が形成されている構成か、又は、
前記突出片(61)は、前記レール本体(3A)の溝状部(62)の底板(63)の板面(64)と平行でかつ外部側(60)に延設され、前記第1リップ(3a)は、前記突出片(61)の根元部(85)に切り込み部(80)を介して前記第2リップ(3b)側へ向けて突出する複数の舌片(81)よりなる構成としたことを特徴とする外壁パネル用埋め込みレール。
【請求項2】
前記第2リップ(3b)は、前記レール本体(3A)の内部側(65)又は外部側(60)に一体に折り返されて形成された第2折り返し部(101)を有する構成としたことを特徴とする請求項記載の外壁パネル用埋め込みレール。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外壁パネル用埋め込みレールに関し、特に、そのレール本体に一体に設けた突出片を介して軸組に固定できるようにするための新規な改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、用いられていたこの種の外壁パネル用埋め込みレールとしては、特許文献1及び2の構成、並びに、本出願人が用いている構成を挙げることができる。
まず、特許文献1に開示されている構成は、図6及び7で示される通りである。
図6において、符号2で示されるものは、目地15を介して配設された複数の外壁パネルであり、前記各外壁パネル2の内側1には、一対の軸組6、6aが組として固定配設されている。
【0003】
前記各外壁パネル2の内面2aに形成された各取付溝7内には、C型鋼からなる埋め込みレール3が設けられ、前記埋め込みレール3には、一対のリップ3a、3bを介してパネル側取付片12がボルト8を介して固定されている。
前記各軸組6、6aの一方の軸組6aには、固定用ボルト13を有する外壁パネル取付具4が設けられ、固定用ボルト13によって軸組6aに固定された軸柱プレート14により前記軸組6aに取り付けられた軸柱側取付片17には、前記パネル側取付片12の延設部11がネジ部材16でネジ締めされる固定片18により接続・固定されている。
【0004】
次に、図7は、他の従来構成を示すもので、前述の図6の従来構成とは一部を除いてほぼ同一であるため、図6と同一部分には同一符号を付し、図6と異なる部分についてのみ説明する。
すなわち、図7においては、軸柱側取付片17の先端に形成された二又状の挟持部19を有する外壁パネル取付補助具5が設けられ、前記挟持部19が一方の埋め込みレール3のリップ3aを挟持する状態で接続されていることにより、外壁パネル2が軸組6aに接続・固定されている。
【0005】
次に、図8は特許文献2に開示された構成を示すもので、前述の図6及び図7の構成と同一又は同等部分には同一符号を付してその説明を省略し、異なる構成についてのみ説明する。
前述の埋め込みレール3の各リップ3a、3bには、ボルト30及びナット30aを有するパネル側収納プレート12が設けられ、前記ナット30aと前記各リップ3a、3bとの間には長手形状のパネル側取付片32が外壁パネル2の内面2aに設けられている。
【0006】
前記パネル側取付片32の延設部33は各外壁パネル2間の目地15の内側開口15Bを覆うように配設され、前記延設部33に向けて前記目地15の外側開口15Aから挿入されたボルト16は、軸組6にボルト34とナット35を介して固定された軸組側プレート31の軸柱側取付片17に螺入されていることにより、前記埋め込みレール3は軸組6に接続・固定されている。
従って、前記外壁パネル2は前記軸組6,6aに接続・固定されている。
【0007】
次に、図9の従来構成は、外壁パネルを軸組の内側から固定する取付構造の構成であり、前述の図6図8と同一部分又は同等部分には、同一符号を付して説明を省略し、異なる部分についてのみ説明する。
前記埋め込みレール3に接続された接続片37に設けられた軸組側プレート31は、前記外壁パネル取付具4を介して前記軸組6に接続・固定されている。
尚、前記埋め込みレール3は、前記外壁パネル2内の鉄筋38に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2010−209639号公報
【特許文献2】特開2005−207030号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
従来の外壁パネル用埋め込みレールは、以上のように構成されているため、次のような課題が存在していた。
まず、図6の特許文献1の構成の場合、一対のリップ3a、3bを有する埋め込みレール3を用い、この各リップ3a、3bを介して設けられたパネル側取付片12の延設部11に、軸組6aの軸柱側取付片17がネジ部材16によって接続されているため、部品点数が多く、かつ、複雑であった。また、各リップ3aには過大な負荷がかかっていた。
【0010】
また、図7の構成においては、外壁パネル2と軸組6aとを接続するために、軸柱側取付片17及びその二又状の挟持部19を用いているため、外壁パネル2を保持する強度を得ること、及び、外側から外壁パネル2の取付けと調整したいとする要望には沿うことが困難であった。
【0011】
また、図8の構成においては、埋め込みレール3と軸組6,6aとを接続するパネル側取付片32の前記軸組6,6aへの固定は、固定用のボルト16を用いており、このボルト16は、外壁パネル2の外側1Aから目地15を介して工具により操作できるため、外壁パネル2の外側1Aから工具によって外壁パネル2の調整及び取付けを行うことはできるが、埋め込みレール3の各リップ3a、3bを用いてパネル側取付片32を保持しているため、図5に示すように、点線で示す一部に変形が起ることがあり、高い強度を得るには課題があった。
【0012】
また、図9の外壁パネルを軸組の内側から固定する取付構造の場合には、外壁パネル2の内側1に設けられた外壁パネル取付具4の軸組側プレート31のナット35の取付位置が目地15から離間した位置であるため、外壁パネル2の外側1Aから外壁パネル2の着脱及び調整を行う要望に沿うことはできなかった。
【0013】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、埋め込みレールに一体に設けた突出片を軸組の外壁パネル取付具を介して軸組に固定し、外壁パネルの外側から目地を介して工具を挿入して固定部材を操作できるようにした外壁パネル用埋め込みレールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明による外壁パネル用埋め込みレールは、外壁パネルの内面側に埋設して設けられ、前記外壁パネルの近傍に位置する軸組と前記外壁パネルとを接続するために用いられるレール本体からなる外壁パネル用埋め込みレールにおいて、前記レール本体には、互いに内方に向けて曲折する第1リップ及び第2リップが設けられ、前記第1リップには、前記レール本体を形成する鋼板と一体に突出する突出片が設けられ、前記レール本体は前記突出片を介して前記軸組に接続できるように構成した外壁パネル用埋め込みレールにおいて、前記第1リップは、前記レール本体の外部側に一体に折り返されて形成された第1折り返し部を有し、前記第1折り返し部の外部側に前記突出片が形成されている構成か、または、前記突出片は、前記レール本体の溝状部の底板の板面と平行でかつ外部側に延設され、前記第1リップは、前記突出片の根元部に切り込み部を介して前記第2リップ側へ向けて突出する複数の舌片よりなる構成であり、また、前記第2リップは、前記レール本体の内部側又は外部側に一体に折り返されて形成された第2折り返し部を有する構成である。
【発明の効果】
【0015】
本発明による外壁パネル用埋め込みレールは、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、外壁パネルの内面側に埋設して設けられ、前記外壁パネルの近傍に位置する軸組と前記外壁パネルとを接続するために用いられるレール本体からなる外壁パネル用埋め込みレールにおいて、前記レール本体には、互いに内方に向けて曲折する第1リップ及び第2リップが設けられ、前記第1リップには、前記レール本体を形成する鋼板と一体に突出する突出片が設けられ、前記レール本体は前記突出片を介して前記軸組に接続できるように構成したことにより、前記レール本体には、後付けによって板状部材を接続する必要がなく、極めて簡単かつ強固な外壁パネルを軸組に接続・固定することができる。
【0016】
また、前記第1リップは、前記レール本体の外部側に一体に折り返されて形成された第1折り返し部を有し、前記第1折り返し部の外部側に前記突出片が形成されている構成としたことにより、第1突出片と第1リップの形成が簡単になり、第1リップが二層状となり、第1リップの強度を向上させることができる。
【0017】
また、前記第2リップは、前記レール本体の内部側又は外部側に一体に折り返されて形成された第2折り返し部を有する構成としたことにより、第2リップの強度を大幅に向上させることができる。
【0018】
また、前記突出片は、前記レール本体の溝状部の底板の板面と平行でかつ外部側に延設され、前記第1リップは、前記突出片の根元部に切り込み部を介して前記第2リップ側へ向けて突出する複数の舌片よりなるようにしたことにより、一層状の突出片と第1リップとを一体形成することができる。
以上のように前述の第1リップ、第2リップ3a、3b及び突出片61を備えた埋め込みレールは、一枚の鋼板を曲げ加工して生産するものであり、大量生産による加工コストの低減にも寄与するものである。また、各部材が一体に形成されていることから、板厚の低減による材料コストの低減も可能である。
また、前記第1リップは、前記突出片の一部を前記第2リップ側へ切り起した複数の舌片からなることにより、大形の突出片であるにも拘わらず、必要とする第1リップを得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】本発明による外壁パネル用埋め込みレールを示す正面図である。
図2図1の斜視図である。
図3図2の他の形態を示す斜視図である。
図4図2の外壁パネル用埋め込みレールを用いた外壁パネルの軸組への取付構造を示す断面図である。
図5】本発明及び従来の外壁パネル用埋め込みレールを示す斜視図である。
図6】特許文献1に開示された従来の外壁パネルの取付構造を示す平面断面図である。
図7】特許文献1の他の従来構成を示す平面断面図である。
図8】特許文献2に開示された従来の外壁パネルの取付構造を示す平面断面図である。
図9】従来の外壁パネルを軸組の内側から固定する取付構造の外壁パネルの取付構造を示す平面断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明による外壁パネル用埋め込みレールは、レール本体に一体に設けた突出片を介して軸組に固定できるようにすることである。
【実施例】
【0021】
以下、図面と共に本発明による外壁パネル用埋め込みレールの好適な実施の形態について説明する。
尚、従来例と同一又は同等部分には、同一符号を付して説明する。
図1及び図2は本発明による外壁パネル用埋め込みレール3を示す正面図及び斜視図である。
前記外壁パネル用埋め込みレール3は、レール本体3Aと、前記レール本体3Aの溝状部62の両側に形成された第1リップ3a及び第2リップ3bと、前記第1リップに一体で外部側に延設された板状をなす突出片61と、から主として構成されている。
【0022】
前記溝状部62の底板63には、下方へ向けて突出する複数の突部63aが形成され、前記第1リップ3aは、前記レール本体3Aを形成する鋼板70と一体に外部側60に折り返されて形成された第1折り返し部100を有し、前記第1折り返し部100の外部側60に前記突出片61が形成されるように構成されている。
【0023】
前記第2リップ3bは、前記レール本体3Aの内部側65に一体に折り返されて形成された第2折り返し部101を有している。
また、図3の構成は、図1及び図2に示される外壁パネル用埋め込みレール3の他の形態を示す斜視図である。尚、図1及び図2と同じ構成については、同一符号を付し、その説明は省略する。
すなわち、図3で示されるように、前記第2リップ3bは前述のように、前記鋼板70が内部側65に折り曲げられ、一枚の鋼板70のみで形成されている。
【0024】
前記第1リップ3aは、前記レール本体3Aの外部側60に一体に折り曲げられて形成され、その外部側60に前記突出片61が平板状に形成されている。
前記第1リップ3aは、前記突出片61の根元部85に切り込み部80を介して前記第2リップ3b側へ向けて突出する複数の舌片81によって形成されている。
前記各舌片81は、前記レール本体3Aの長手方向Aに沿って複数個(図4の場合は二個)形成されているが、この個数に限ることなく、任意の数とすることができる。
【0025】
次に、前述のように構成された本発明による外壁パネル用埋め込みレール3の適用先として、図4の外壁パネルの取付構造の外壁パネル2の内面2aに埋設して取付けた場合について説明する。
図4は本発明による外壁パネル用埋め込みレールを用いた外壁パネルの取付構造を示す平面断面図であり、図4において符号2で示されるものは、目地15を介して配設された複数の外壁パネルであり、前記各外壁パネル2の内側1には、一対の軸組6,6aが固定配設されている。
【0026】
前記各外壁パネル2には、鉄筋38が内設されており、この外壁パネル2の取付溝7には長手形状の埋め込みレール3が設けられている。
前記外壁パネル2の製造方法としては、例えば、壁用コンクリートを図示しない金型内に流し込んで成形し、固化後は、外壁パネル2内に設けられていた前記埋め込みレール3の第1、第2リップ3,3aを図示しないクレーンのフックで係合させて金型から前記外壁パネル2を引き出すことにより、成形済みの外壁パネル2を製造している。
前記埋め込みレール3については、前記外壁パネル2の成形時に、前記金型内にセットしてインサート成形する場合、前記埋め込みレール3は、図4のように、前記鉄筋38に予め溶接させておく。
その後外壁パネル2の運搬や建設地での取付け時にも、前記埋め込みレール3の第1、第2リップ3a、3bはクレーンのフックでの係合に利用する。
【0027】
前記埋め込みレール3は、本発明において特に開発され最も特徴のある構造で形成されているものである。
すなわち、図1の前記埋め込みレール3は、全体がC型鋼よりなり一対の第1、第2リップ3,3aを有すると共に、前記第1リップ3には、第1リップ3と一体でかつ前記第1リップ3が延設されている方向とは反対方向の外部側60に沿って延設された突出片61がレール本体3Aを構成する鋼板70と一体に設けられている。
尚、前記レール本体3Aは、前記埋め込みレール3の前記突出片61を有しない構成を
示している。
【0028】
前記埋め込みレール3は、前述の図1図2の第1形態/及び図3で示す第2形態成とすることができる。
すなわち、図1及び図2で示す第1構成においては、板厚約1.5mmの鋼板70を曲げ加工することにより、溝状部62を有する前記埋め込みレール3が形成され、前記第1リップ3aは、最初に内方へ曲げた後に続けて外部側60に向け、かつ、底板63の板面64に沿って延設することにより、二層状の第1リップ3a及び一層状の突出片61が形成されている。
【0029】
前記第2リップ3bは、前記鋼板70を周知のリップの方向に曲げた後に、さらに内部側65に曲折することにより、前記鋼板70が二層状となって構成されている。また、前記底板63に形成された複数の突部63aは、前述のように、前記鉄筋38に予め溶接することができる。
図2の構成は、図1の前記埋め込みレール3の全体構成を示すための斜視図である。
【0030】
図3は、前記埋め込みレール3の他の形態を示す斜視図であり、前記第2リップ3bは従来と同様に一層の前記鋼板70で形成され、前記第1リップ3aは、前記第1リップ3a側の鋼板70を前記第2リップ3bとは反対側に曲折させて幅広状の前記突出片61を形成した後に、複数個所に切り込み部80を形成して切り起こしによる複数の舌片81が形成されている。
従って、前述の第1、第2リップ3a,3b及び突出片61は、一層、すなわち、一枚の鋼板70を用いて形成されている。
前記各舌片81は前記第1リップ3aを形成していると共に、前記第2リップ3bと同様に、内部側65に向けて水平方向に延設されている。
【0031】
次に、図4に示されるように、前記各外壁パネル2間には、スリット状の目地15が形成されており、前記目地15は前記外壁パネル2の内側1から外側1Aに向けて、ラッパ状に拡開するように構成されている。
前記目地15の前記内側1位置には、一対の軸組6,6aが固定配設されており、一方の前記軸組6の開口6Aには、外壁パネル取付具4が設けられている。
【0032】
前記外壁パネル取付具4は、前記軸組6内に固定されたプレート25と、前記開口6A側に設けられた軸組側プレート31及びプレート41からなる積層体4Aと、前記プレート25、軸組側プレート31及びプレート41を貫通したネジ体85と、前記プレート25と前記積層体4Aの間に介挿されたバネ86と、ナット35とから構成されており、前記軸組側プレート31の延設部31AはL字型に曲折して、前記各軸組6a,6の下部でかつ前記突出片61上に配設されている。
【0033】
前記延設部31Aの先端側には、ネジ軸90とナット91が設けられていると共に、前記ネジ軸90は前記延設部31Aを貫通している。
前記ネジ軸90には挟持部材92が設けられ、前記ナット91を締めることにより、前記挟持部材92の曲折部92aが前記突出片61に当接してこれを押圧するため、前記突出片61は前記延設部31Aを前記軸組6に強く圧することになり、前記埋め込みレール3を介して前記外壁パネル2を前記軸組6に取り付けることができるように構成されている。
【0034】
前記ネジ軸90、前記挟持部材92及びナット91により、前記突出片61を前記軸組6に固定するための固定部材93が構成されている。
前記固定部材93は、前記目地15の周囲で各外壁パネル2の内面2aに形成されたテーパ状の切欠部2B及び目地15の内側開口15Bに対応して配設されているため、前記各外壁パネル2の外側1A、すなわち、前記目地15の外側開口15Aから工具94を前記目地15内に挿入すると、工具94の先端が前記固定部材93のナット91に直接係合するため、前記ナット91を締めることも緩めることも前記外側1Aすなわち屋外側1Bから自在に行うことができる。
従って、前記外壁パネル2の前記軸組6に対する着脱のための作業を、全て前記外側1Aすなわち屋外側1Bから行うことができる。
【0035】
前記埋め込みレール3は、従来の一対のリップ3a,3bのみの構成と違って突出片61を一体に有しているため、図5で示されるように、成形後の外壁パネル6,6aを各リップ3a,3bを介してクレーン等で金型から型抜きを行うような場合においても、従来(点線で丸で示す部分)のように、各リップ3a,3bが変形(図5で示す)することもない。
尚、前述の第2リップ3bは、第2リップ3bの先端を内部側65に折り返した場合について述べたが、前記内部側65とは逆方向の外部側60に折り返して二重状とした場合も、同様の作用効果を得ることができる。
【0036】
次に、本発明による外壁パネル用埋め込みレールの要旨とするところは、以下の通りである。
すなわち、外壁パネル2の内面側2aに埋設して設けられ、前記外壁パネル2の近傍に位置する軸組6と前記外壁パネル2とを接続するために用いられるレール本体3Aからなる外壁パネル用埋め込みレールにおいて、前記レール本体3Aには、互いに内方に向けて曲折する第1リップ3a及び第2リップ3bが設けられ、前記第1リップ3aには、前記レール本体3Aを形成する鋼板70と一体に突出する突出片61が設けられ、前記レール本体3Aは前記突出片61を介して前記軸組6に接続できるように構成した外壁パネル用埋め込みレールにおいて、前記第1リップ3aは、前記レール本体3Aの外部側60に一体に折り返されて形成された第1折り返し部100を有し、前記第1折り返し部100の外部側60に前記突出片61が形成されている構成か、または、前記突出片61は、前記レール本体3Aの溝状部62の底板63の板面64と平行でかつ外部側60に延設され、前記第1リップ3aは、前記突出片61の根元部85に切り込み部80を介して前記第2リップ3b側へ向けて突出する複数の舌片81よりなる構成であり、また、前記第2リップ3bは、前記レール本体3Aの内部側65に一体に折り返されて形成された第2折り返し部101を有する構成である。
【産業上の利用可能性】
【0037】
本発明による外壁パネル用埋め込みレールは、レール本体に一体に設けた突出片を軸組に設けた固定部材に接続するため、レール本体と軸組間の接続を容易かつ確実とすることができ、さらに、各外壁間の目地の外側からの外壁パネルの位置調整及び着脱を容易化できる。
【符号の説明】
【0038】
1 内側
1A 外側
1B 屋外側
2 外壁パネル
2a 内面
2B 切欠部
3 埋め込みレール
3a 第1リップ
3b 第2リップ
3A レール本体
4 外壁パネル取付具
4A 積層体
6,6a 軸組
6A 開口
7 取付溝
15 目地
15A 外側開口
15B 内側開口
31 軸組側プレート
31A 延設部
35 ナット
38 鉄筋
60 外部側
61 突出片
62 溝状部
63 底板
63a 突部
64 板面
65 内部側
70 鋼板
80 切り込み部
81 舌片
85 根元部
86 バネ
91 ナット
92 挟持部材
93 固定部材
94 工具
100 第1折り返し部
101 第2折り返し部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9