【実施例】
【0021】
以下、図面と共に本発明による外壁パネル用埋め込みレールの好適な実施の形態について説明する。
尚、従来例と同一又は同等部分には、同一符号を付して説明する。
図1及び
図2は本発明による外壁パネル用埋め込みレール3を示す正面図及び斜視図である。
前記外壁パネル用埋め込みレール3は、レール本体3Aと、前記レール本体3Aの溝状部62の両側に形成された第1リップ3a及び第2リップ3bと、前記第1リップに一体で外部側に延設された板状をなす突出片61と、から主として構成されている。
【0022】
前記溝状部62の底板63には、下方へ向けて突出する複数の突部63aが形成され、前記第1リップ3aは、前記レール本体3Aを形成する鋼板70と一体に外部側60に折り返されて形成された第1折り返し部100を有し、前記第1折り返し部100の外部側60に前記突出片61が形成されるように構成されている。
【0023】
前記第2リップ3bは、前記レール本体3Aの内部側65に一体に折り返されて形成された第2折り返し部101を有している。
また、
図3の構成は、
図1及び
図2に示される外壁パネル用埋め込みレール3の他の形態を示す斜視図である。尚、
図1及び
図2と同じ構成については、同一符号を付し、その説明は省略する。
すなわち、
図3で示されるように、前記第2リップ3bは前述のように、前記鋼板70が内部側65に折り曲げられ、一枚の鋼板70のみで形成されている。
【0024】
前記第1リップ3aは、前記レール本体3Aの外部側60に一体に折り曲げられて形成され、その外部側60に前記突出片61が平板状に形成されている。
前記第1リップ3aは、前記突出片61の根元部85に切り込み部80を介して前記第2リップ3b側へ向けて突出する複数の舌片81によって形成されている。
前記各舌片81は、前記レール本体3Aの長手方向Aに沿って複数個(
図4の場合は二個)形成されているが、この個数に限ることなく、任意の数とすることができる。
【0025】
次に、前述のように構成された本発明による外壁パネル用埋め込みレール3の適用先として、
図4の外壁パネルの取付構造の外壁パネル2の内面2aに埋設して取付けた場合について説明する。
図4は本発明による外壁パネル用埋め込みレールを用いた外壁パネルの取付構造を示す平面断面図であり、
図4において符号2で示されるものは、目地15を介して配設された複数の外壁パネルであり、前記各外壁パネル2の内側1には、一対の軸組6,6aが固定配設されている。
【0026】
前記各外壁パネル2には、鉄筋38が内設されており、この外壁パネル2の取付溝7には長手形状の埋め込みレール3が設けられている。
前記外壁パネル2の製造方法としては、例えば、壁用コンクリートを図示しない金型内に流し込んで成形し、固化後は、外壁パネル2内に設けられていた前記埋め込みレール3の第1、第2リップ3,3aを図示しないクレーンのフックで係合させて金型から前記外壁パネル2を引き出すことにより、成形済みの外壁パネル2を製造している。
前記埋め込みレール3については、前記外壁パネル2の成形時に、前記金型内にセットしてインサート成形する場合、前記埋め込みレール3は、
図4のように、前記鉄筋38に予め溶接させておく。
その後外壁パネル2の運搬や建設地での取付け時にも、前記埋め込みレール3の第1、第2リップ3a、3bはクレーンのフックでの係合に利用する。
【0027】
前記埋め込みレール3は、本発明において特に開発され最も特徴のある構造で形成されているものである。
すなわち、
図1の前記埋め込みレール3は、全体がC型鋼よりなり一対の第1、第2リップ3,3aを有すると共に、前記第1リップ3には、第1リップ3と一体でかつ前記第1リップ3が延設されている方向とは反対方向の外部側60に沿って延設された突出片61がレール本体3Aを構成する鋼板70と一体に設けられている。
尚、前記レール本体3Aは、前記埋め込みレール3の前記突出片61を有しない構成を
示している。
【0028】
前記埋め込みレール3は、前述の
図1、
図2の第1形態/及び
図3で示す第2形態成とすることができる。
すなわち、
図1及び
図2で示す第1構成においては、板厚約1.5mmの鋼板70を曲げ加工することにより、溝状部62を有する前記埋め込みレール3が形成され、前記第1リップ3aは、最初に内方へ曲げた後に続けて外部側60に向け、かつ、底板63の板面64に沿って延設することにより、二層状の第1リップ3a及び一層状の突出片61が形成されている。
【0029】
前記第2リップ3bは、前記鋼板70を周知のリップの方向に曲げた後に、さらに内部側65に曲折することにより、前記鋼板70が二層状となって構成されている。また、前記底板63に形成された複数の突部63aは、前述のように、前記鉄筋38に予め溶接することができる。
図2の構成は、
図1の前記埋め込みレール3の全体構成を示すための斜視図である。
【0030】
図3は、前記埋め込みレール3の他の形態を示す斜視図であり、前記第2リップ3bは従来と同様に一層の前記鋼板70で形成され、前記第1リップ3aは、前記第1リップ3a側の鋼板70を前記第2リップ3bとは反対側に曲折させて幅広状の前記突出片61を形成した後に、複数個所に切り込み部80を形成して切り起こしによる複数の舌片81が形成されている。
従って、前述の第1、第2リップ3a,3b及び突出片61は、一層、すなわち、一枚の鋼板70を用いて形成されている。
前記各舌片81は前記第1リップ3aを形成していると共に、前記第2リップ3bと同様に、内部側65に向けて水平方向に延設されている。
【0031】
次に、
図4に示されるように、前記各外壁パネル2間には、スリット状の目地15が形成されており、前記目地15は前記外壁パネル2の内側1から外側1Aに向けて、ラッパ状に拡開するように構成されている。
前記目地15の前記内側1位置には、一対の軸組6,6aが固定配設されており、一方の前記軸組6の開口6Aには、外壁パネル取付具4が設けられている。
【0032】
前記外壁パネル取付具4は、前記軸組6内に固定されたプレート25と、前記開口6A側に設けられた軸組側プレート31及びプレート41からなる積層体4Aと、前記プレート25、軸組側プレート31及びプレート41を貫通したネジ体85と、前記プレート25と前記積層体4Aの間に介挿されたバネ86と、ナット35とから構成されており、前記軸組側プレート31の延設部31AはL字型に曲折して、前記各軸組6a,6の下部でかつ前記突出片61上に配設されている。
【0033】
前記延設部31Aの先端側には、ネジ軸90とナット91が設けられていると共に、前記ネジ軸90は前記延設部31Aを貫通している。
前記ネジ軸90には挟持部材92が設けられ、前記ナット91を締めることにより、前記挟持部材92の曲折部92aが前記突出片61に当接してこれを押圧するため、前記突出片61は前記延設部31Aを前記軸組6に強く圧することになり、前記埋め込みレール3を介して前記外壁パネル2を前記軸組6に取り付けることができるように構成されている。
【0034】
前記ネジ軸90、前記挟持部材92及びナット91により、前記突出片61を前記軸組6に固定するための固定部材93が構成されている。
前記固定部材93は、前記目地15の周囲で各外壁パネル2の内面2aに形成されたテーパ状の切欠部2B及び目地15の内側開口15Bに対応して配設されているため、前記各外壁パネル2の外側1A、すなわち、前記目地15の外側開口15Aから工具94を前記目地15内に挿入すると、工具94の先端が前記固定部材93のナット91に直接係合するため、前記ナット91を締めることも緩めることも前記外側1Aすなわち屋外側1Bから自在に行うことができる。
従って、前記外壁パネル2の前記軸組6に対する着脱のための作業を、全て前記外側1Aすなわち屋外側1Bから行うことができる。
【0035】
前記埋め込みレール3は、従来の一対のリップ3a,3bのみの構成と違って突出片61を一体に有しているため、
図5で示されるように、成形後の外壁パネル6,6aを各リップ3a,3bを介してクレーン等で金型から型抜きを行うような場合においても、従来(点線で丸で示す部分)のように、各リップ3a,3bが変形(
図5で示す)することもない。
尚、前述の第2リップ3bは、第2リップ3bの先端を内部側65に折り返した場合について述べたが、前記内部側65とは逆方向の外部側60に折り返して二重状とした場合も、同様の作用効果を得ることができる。
【0036】
次に、本発明による外壁パネル用埋め込みレールの要旨とするところは、以下の通りである。
すなわち、外壁パネル2の内面側2aに埋設して設けられ、前記外壁パネル2の近傍に位置する軸組6と前記外壁パネル2とを接続するために用いられるレール本体3Aからなる外壁パネル用埋め込みレールにおいて、前記レール本体3Aには、互いに内方に向けて曲折する第1リップ3a及び第2リップ3bが設けられ、前記第1リップ3aには、前記レール本体3Aを形成する鋼板70と一体に突出する突出片61が設けられ、前記レール本体3Aは前記突出片61を介して前記軸組6に接続できるように
構成した外壁パネル用埋め込みレールにおいて、前記第1リップ3aは、前記レール本体3Aの外部側60に一体に折り返されて形成された第1折り返し部100を有し、前記第1折り返し部100の外部側60に前記突出片61が形成されている構成
か、または、前記突出片61は、前記レール本体3Aの溝状部62の底板63の板面64と平行でかつ外部側60に延設され、前記第1リップ3aは、前記突出片61の根元部85に切り込み部80を介して前記第2リップ3b側へ向けて突出する複数の舌片81よりなる構成であり、また、前記第2リップ3bは、前記レール本体3Aの内部側65に一体に折り返されて形成された第2折り返し部101を有する構成である。