特許第6648048号(P6648048)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ エルジー イノテック カンパニー リミテッドの特許一覧

(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6648048
(24)【登録日】2020年1月17日
(45)【発行日】2020年2月14日
(54)【発明の名称】LEDパッケージ及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
   H01L 33/62 20100101AFI20200203BHJP
【FI】
   H01L33/62
【請求項の数】12
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2017-25979(P2017-25979)
(22)【出願日】2017年2月15日
(62)【分割の表示】特願2013-247571(P2013-247571)の分割
【原出願日】2007年2月19日
(65)【公開番号】特開2017-85186(P2017-85186A)
(43)【公開日】2017年5月18日
【審査請求日】2017年2月15日
(31)【優先権主張番号】10-2006-0017476
(32)【優先日】2006年2月23日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】513276101
【氏名又は名称】エルジー イノテック カンパニー リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100105924
【弁理士】
【氏名又は名称】森下 賢樹
(72)【発明者】
【氏名】ウォン−ジン,ソン
【審査官】 村井 友和
(56)【参考文献】
【文献】 特開2001−326389(JP,A)
【文献】 特開2000−315823(JP,A)
【文献】 特開2004−281996(JP,A)
【文献】 国際公開第2004/098255(WO,A1)
【文献】 特開2003−338639(JP,A)
【文献】 特開2002−314146(JP,A)
【文献】 特開平07−129099(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 33/00−33/64
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
キャビティを含むパッケージ本体と、
前記キャビティの上に配置された複数のLEDチップと、
前記複数のLEDチップ上に配置されたモールド部材と、
前記複数のLEDチップのうちの少なくとも1つと電気的に連結されるワイヤと、
前記パッケージ本体を貫通するように前記パッケージ本体の内部に配置され、前記ワイヤと電気的に連結される複数のリードフレームと、を含み、
前記複数のリードフレームのうちの少なくとも1つは、前記ワイヤのうちの少なくとも1つを介して前記複数のLEDチップと電気的に連結され、
前記複数のLEDチップは、前記キャビティの上に配置される第1LEDチップと第2LEDチップ及び第3LEDチップを含み、
前記第1LEDチップ、前記第2LEDチップ及び前記第3LEDチップのうちの前記第1LEDチップは、垂直型LEDチップであり、残りは水平型LEDチップであり、
前記垂直型LEDチップは、その上部及び下部に2つの電極が配置されており、
前記水平型LEDチップは、その上部に2つの電極が配置されており、
前記複数のリードフレームのうち少なくとも2つのリードフレームは、前記パッケージ本体の底面に延長されて前記パッケージ本体の外部に露出し、
前記露出される少なくとも2つのリードフレームは、前記パッケージ本体に形成された貫通部の内面と接し、
前記パッケージ本体は、底面に溝部を含み、
前記パッケージ本体の溝部は、前記パッケージ本体の底面の一領域から上側に凹んだ形状であり、
前記複数のリードフレームは、前記ワイヤと物理的に直接連結されない第1リードフレームを含み、
前記垂直型LEDチップの下部電極が、前記第1リードフレーム上に導電性接着剤を用いてダイボンディングされ、
前記第1リードフレームは、電極リードとして用いられ、
前記第2LEDチップの上部の2つの電極のうち1つが、前記ワイヤのうち第1ワイヤにより、前記複数のリードフレームのうち第2リードフレーム上に連結され、残りの電極が、前記ワイヤのうち第2ワイヤにより、前記複数のリードフレームのうち第3リードフレーム上に連結され、
前記第3LEDチップの上部の2つの電極のうち1つが、前記ワイヤのうち第3ワイヤにより、前記複数のリードフレームのうち第リードフレーム上に連結され、残りの電極が、前記ワイヤのうち第4ワイヤにより、前記複数のリードフレームのうち第5リードフレーム上に連結され、
前記第1LEDチップは、前記パッケージ本体の溝部及び前記第1リードフレームと垂直で上下に重なることを特徴とする発光ダイオードパッケージ。
【請求項2】
前記複数のリードフレームのうち少なくとも4つのリードフレームは、前記パッケージ本体の中心を基準に、実質的に対称的に配置されたことを特徴とする請求項1に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項3】
前記パッケージ本体は、PPA(polyphthalamide)、PC(polycarbonate)、PCABS(polycarbonate acrylonitrile butadiene styrene)、ナイロン(nylon)、PET(polyethylene terephtalate)、PBT(polybutylene terephtalate)のいずれか1つの材質から形成されることを特徴とする請求項1または2に記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項4】
前記モールド部材は、蛍光体を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項5】
前記複数のリードフレームは、前記複数のLEDチップの電極の個数より少なくとも1つ少なく形成されることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項6】
前記キャビティの外周側面は、105〜120°の範囲で傾斜するように形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項7】
前記モールド部材は、前記複数のLEDチップを覆い、シリコンまたはエポキシ樹脂からなり、フラット状、凹レンズ状または凸レンズ状のいずれか1つの形状に形成されることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項8】
前記複数のリードフレームのうち少なくとも2つの上に、前記複数のLEDチップのうち少なくとも1つがそれぞれ配置され、
前記複数のLEDチップ同じ水平高さに配置されたことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項9】
前記ワイヤと前記複数のLEDチップのうち少なくとも2つのLEDチップが電気的に並列連結されたことを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項10】
前記複数のリードフレームのうち少なくとも4つ以上が、前記パッケージ本体の外部に露出したことを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項11】
前記複数のLEDチップが一列に配置されることを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の発光ダイオードパッケージ。
【請求項12】
前記モールド部材は、透明エポキシまたはシリコンを含むことを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の発光ダイオードパッケージ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、LEDパッケージ及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
LED(Light Emitting Diode)は、GaAs系列、AlGaAs系列、GaN系列、InGaN系列及びInGaAlP系列などの化合物半導体材料を用いて発光源を構成することにより、多様な色を具現する。このようなLEDは、一つ以上のLEDを用いて、固有なカラーや多様なカラーを表示する点灯表示器、文字表示器及び映像表示器など、様々な分野に適用されている。
一般に、LEDの特性は、化合物半導体の材料、色(カラー)及び輝度、輝度の範囲などにより決定され、LEDチップが実装されるパッケージ構造によって大きく影響を受ける。
【0003】
図1は、従来LEDパッケージを示す断面図である。
図1に示すように、LEDパッケージ10は、上側にキャビティが形成された基板20、反射電極層21、LEDチップ30、充填材40、及びモールドレンズ50を含む。
前記基板20の上側のキャビティには、Ag金属を用いた反射電極層21が電気的に分離されて形成されており、前記反射電極層21の両端は基板20の外側まで延長され、二つの電極端子22、23と連結される。
前記LEDチップ30は、青色LEDチップであって、P型電極とN型電極がワイヤ31を介して反射電極層21にそれぞれボンディングされる。
前記基板20のキャビティに充填材40が詰められる。前記充填材40は、エポキシのような樹脂材質を用いて、LEDチップ30、ワイヤ31、ボンディング部分の酸化を防止し、空気抵抗による光損失を減らし、熱伝導率を上げるためにモールディングされる。前記充填材40の上には、モールドレンズ50が付着される。
前記のようなLEDパッケージ10では、LEDチップ30で発生した光が、充填材40及びモールドレンズ50を透過して外部に放射されるか、反射電極層21で反射されてから充填材40及びモールドレンズ50を透過して、外部に放出される。
しかし、前記のような反射電極層の構造を有するLEDパッケージ10では、多数のLEDチップを実装することが難しいので、様々な色相で発光するLEDパッケージの製造が難しいという問題点がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の実施の形態は、上述の問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、LEDチップの種類と回路構成によって、多数のLEDチップの電極をリードフレームに容易に配置できるようにしたLEDパッケージ及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成すべく、本発明の実施の形態に係るLEDパッケージは、キャビティが形成されたパッケージ本体と、前記キャビティ内に搭載された多数のLEDチップと、少なくとも一つのLEDチップの電極に連結されるワイヤと、前記パッケージ本体内に多数形成され、少なくとも一つはLEDチップまたは複数のワイヤと電気的に連結されるリードフレームと、を含む。
また、本発明の実施の形態に係るLEDパッケージの製造方法は、キャビティ内部に多数のリードフレームが形成されたパッケージ本体を成形する段階と、前記キャビティ内部に多数のLEDチップを付着する段階と、少なくとも一つのリードフレームに、LEDチップまたは/及び一つ以上のワイヤをボンディングする段階と、を含む。
【発明の効果】
【0006】
本発明に係るLEDパッケージによれば、LEDチップの電極構造によって、適応的に回路を設計できるという長所がある。
また、LEDパッケージは、多数のLEDチップをパッケージの内部に搭載して、多数のLEDチップから様々な色相が発光されるように具現可能で、これを用いて白色光を発光することができる。このようなLEDパッケージは、サイドタイプのLEDパッケージであって、バックライトユニットまたは携帯端末機などで、側面から光を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】従来LEDパッケージを示す断面図である。
図2A】本発明の第1実施の形態に係るLEDパッケージの側断面図である。
図2B図2AのLEDの回路構成図である。
図3A】本発明の第2実施の形態に係るLEDパッケージの側断面図である。
図3B図3AのLEDの回路構成図である。
図4A】本発明の第3実施の形態に係るLEDパッケージの側断面図である。
図4B図4AのLEDの回路構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施の形態に係るLEDパッケージ及びその製造方法について、添付図面に基づき詳細に説明する。
【0009】
図2Aは、本発明の第1実施の形態に係るLEDパッケージの側断面図であり、図2Bは、図2AのLEDの回路構成図である。
図A2及び図2Bに示すように、LEDパッケージ100は、キャビティを有するパッケージ本体110、多数のリードフレーム111〜115、多数のLEDチップ120、130、140、及びモールド部材150を含み、サイド方式で光を提供することができる。
【0010】
前記パッケージ本体110は、プラスチック材質、例えば、polycarbonate(PC)、polycarbonate acrylonitrile butadiene styrene(PCABS)、polyphthalamide(PPA)、ナイロン、polyethylene terephtalate(PET)、polybutylene terephtalate(PBT)などを射出成形して形成することができる。前記パッケージ本体110の射出成形の際、キャビティの内部にリードフレーム111〜115が形成される。前記キャビティは、パッケージ本体110の上部に所定深さで形成され、キャビティの上部直径は、下部直径より大きく形成されることができる。例えば、キャビティの各側面が105〜120゜外側に傾斜するように形成して、発光効率を増加させることができる。
【0011】
前記リードフレーム111〜115は、パッケージ本体110のキャビティ下部に、電気的に分離形成されるように多数形成される。各リードフレーム111〜115の端部は、パッケージ本体110を貫通し外側に露出して、電極リードとして使用される。
前記リードフレーム111〜115は、多数のLEDチップ120、130、140の電極個数より一つ少なく形成され、パッケージ本体110の長さ方向に所定間隔で離隔し、一列に配置される。
【0012】
前記多数のLEDチップ120、130、140は、三色のLEDチップまたは、全て単色LEDチップで構成されることができる。前記三色のLEDチップは、青色LEDチップ120、赤色LEDチップ130、緑色LEDチップ140であることが可能で、または、単色LEDチップは、全て青色LEDチップであることができる。
前記多数のLEDチップ120、130、140としては、LEDチップの上部に二つの電極N、Pが水平型構造で配置された水平型LEDチップ120、140または/及びLEDチップの上部及び下部に二つの電極が垂直型構造で配置された垂直型LEDチップ130が用いられる。
前記LEDチップ120、130、140は、キャビティ内部のリードフレーム111〜115やパッケージ本体110の底面に接着されることができる。ここで、水平型LEDチップ120、140は、非導電性接着剤を用いて接着され、垂直型LEDチップ130は、その下部のN電極がどちらか一つのリードフレーム113に導電性接着剤を用いてダイボンディングされる。
【0013】
前記LEDチップ120、130,140が接着されたら、各LEDチップ120,130,140の上部電極は、ワイヤ121、122、131、141、142により、各リードフレーム111、112、114、115にボンディングされる。ここで、前記水平型LEDチップ120、140は、上部の二つの電極N、Pを第1及び第2リードフレーム111、112、第4及び第5リードフレーム114、115にそれぞれ連結する。垂直型LEDチップ130は、垂直型LED130の下部のN型電極(またはP型電極)が第3リードフレーム113に連結され、垂直型LEDチップ130の上部のP型電極がワイヤ131を用いて第2リードフレーム112にボンディングされる。
【0014】
具体的に、図2A及び図2Bに示すように、青色LEDチップ120は、水平型電極構造を有し、上部のN型及びP型電極がワイヤ121、122により第1及び第2リードフレーム111、112にそれぞれ連結される。赤色LEDチップ130は、垂直型電極構造を有し、赤色LEDチップ130の下部のN型電極は第3リードフレーム113に連結され、赤色LEDチップ130の上部のP型電極は、ワイヤ131を介して第2リードフレーム112に連結される。そして、緑色LEDチップ140は、水平型電極構造を有し、P型電極はワイヤ141を介して第4リードフレーム114に連結され、N型電極はワイヤ142を介して第5リードフレーム115に連結される。
ここで、前記第2リードフレーム112には、青色LEDチップ120及び赤色LEDチップ130のP型電極が共通に連結され、共通アノード(Anode)方式で構成されることができる。尚、本発明は、三つのLEDチップ120、130、140の中で、少なくとも一つは水平型または/及び垂直型電極構造で配置可能で、また、青色LEDチップ120と緑色LEDチップ140が搭載される位置が変更される場合、緑色LEDチップ140と赤色LEDチップ130のP型電極が、共通に第2リードフレーム112に連結されることができる。
また、キャビティ内部に一列に配置された五つのリードフレーム111〜115には、LEDチップ120、130、140のN型電極及びP型電極のリードが、それぞれ交互に形成されることができる。例えば、第1リードフレーム111はN型電極リード、第2リードフレーム112はP型電極リード、第3リードフレーム113はN型電極リード、第4リードフレーム114はP型電極リード、第5リードフレーム115はN型電極リードの順番で配置される。
【0015】
前記パッケージ本体110のキャビティには、モールド部材150が形成される。前記モールド部材150は、エポキシまたはシリコンのような樹脂材質からなり、キャビティ内部に充填され、LEDチップ、ワイヤ、ボンディング部分を保護する。前記モールド部材150は、パッケージが求める色を発光できる場合、キャビティ内部に形成しないことも可能である。
前記モールド部材150は、表面がフラット状、凹レンズ状または凸レンズ状で形成されることが可能で、このような表面形状は、パッケージの用途または目的によって多様に変化できる。
【0016】
本発明の第1実施の形態では、三つのLEDチップ120、130、140のうち一つが、P型電極がLEDチップ130の上部に配置された垂直型電極構造を有するLEDチップ130として搭載され、五つのリードフレーム111〜115のうち一つのリードフレーム112に、P型電極が共通に連結される、共通アノード方式が利用されることができる。
【0017】
図3Aは、本発明の第2実施の形態に係るLEDパッケージの側断面図であり、図3Bは、図3AのLEDの回路構成図である。
図3A及び図3Bに示すように、LEDパッケージ200は、キャビティを有するパッケージ本体210、多数のリードフレーム211〜215、多数のLEDチップ220、230、240、及びモールド部材250を含む。
【0018】
前記パッケージ本体210は、プラスチック材質、例えば、PC、PCABS、PPA、ナイロン、PET、PBTなどを射出成形して形成することができる。前記パッケージ本体210の射出成形の際、キャビティの下部にリードフレーム211〜215が形成される。前記キャビティは、パッケージ本体210の上部に所定深さで形成され、キャビティの上部直径は、下部直径より大きく形成されることができる。例えば、キャビティの各側面が105〜120゜外側に傾斜するように形成して、発光効率を増加させることができる。
【0019】
前記リードフレーム211〜215は、パッケージ本体210のキャビティ下部に、電気的に分離されるように多数形成される。各リードフレーム211〜215の端部は、パッケージ本体210を貫通し外側に露出して、電極リードとして使用される。
前記リードフレーム211〜215は、多数のLEDチップ220、230、240の電極個数より一つ少なく形成され、パッケージ本体210の長さ方向に所定間隔で離隔して、一列に配置される。
【0020】
前記多数のLEDチップ220、230、240は、三色のLEDチップまたは、全て単色LEDチップで構成されることができる。ここで、前記三色のLEDチップは、青色LEDチップ220、赤色LEDチップ230、緑色LEDチップ240であることが可能で、または、単色LEDチップは、全て青色LEDチップであることができる。
前記多数のLEDチップ220、230、240としては、LEDチップ220、240上部に二つの電極N、Pが水平型構造で配置された水平型LEDチップ220、240または/及びLEDチップ230上部及び上部に二つの電極が垂直型構造で配置された垂直型LEDチップ230が用いられる。
前記LEDチップ220、230、240は、キャビティ内部のリードフレーム211〜215やパッケージ本体210に接着されることができる。ここで、水平型LEDチップ220、240は、非導電性接着剤を用いて接着され、垂直型LEDチップ230は、その下部のP電極がどちらか一つのリードフレーム213に、導電性接着剤を用いてダイボンディングされる。
【0021】
前記LEDチップ220、230、240が接着されたら、各LEDチップ220、230、240の電極は、ワイヤ221、222、231、241、242を介して、各リードフレーム221〜215にボンディングされる。ここで、前記水平型LEDチップ220は、上部の二つの電極N、Pを第1及び第2リードフレーム211、212、にそれぞれ連結する。垂直型LEDチップ230は、垂直型LEDチップの下部のP型電極が第3リードフレーム213に連結され、垂直型LEDチップの上部のN型電極がワイヤ231を用いて第2リードフレーム212にボンディングされる。
【0022】
具体的に、図3A及び図3Bに示すように、青色LEDチップ220は、水平型電極構造を有し、P型電極がワイヤ221により第1リードフレーム211に連結され、N型電極がワイヤ222により第2リードフレーム212に連結される。赤色LEDチップ230は、垂直型電極構造を有し、赤色LEDチップの下部のP型電極は第3リードフレーム213に電気的に連結され、赤色LEDチップの上部のN型電極は、ワイヤ231を介して第2リードフレーム212に連結される。そして、緑色LEDチップ240は、水平型電極構造を有し、P型電極はワイヤ241を介して第4リードフレーム214に連結され、N型電極はワイヤ242を介して第5リードフレーム215に連結される。
ここで、前記第2リードフレーム212には、青色LEDチップ220及び赤色LEDチップ230のN型電極が共通に連結され、共通カソード(Cathode)方式で構成されることができる。尚、本発明は、三つのLEDチップ220、230、240の中で、少なくとも一つは水平型または垂直型電極構造で配置可能で、また、青色LEDチップ220と緑色LEDチップ240が搭載される位置が変更される場合、緑色LEDチップ240と赤色LEDチップ230のN型電極が、共通に第2リードフレーム212に連結されることができる。
また、キャビティ内部に一列に配置された五つのリードフレーム211〜215には、多数のLEDチップ220〜250のN型電極及びP型電極のリードが、それぞれ交互に形成されることができる。
例えば、第1リードフレーム211はP型電極リード、第2リードフレーム212はN型電極リード、第3リードフレーム213はP型電極リード、第4リードフレーム214はN型電極リード、第5リードフレーム215はP型電極リードの順番で配置される。
【0023】
前記パッケージ本体210のキャビティには、モールド部材250が形成される。前記モールド部材250は、透明エポキシまたはシリコンのような樹脂材質からなり、キャビティ内部に充填され、LEDチップ、ワイヤ、ボンディング部分を電気的に保護する。
前記モールド部材250は、表面がフラット状、凹レンズ状または凸レンズ状で形成されることが可能で、このような表面形状は、パッケージの用途または目的によって多様に変化できる。前記モールド部材250は、パッケージが求める色を発光できる場合、キャビティ内部に形成しないことも可能である。
【0024】
本発明の第2実施の形態では、三つのLEDチップ220、230、240のうち一つが、N型電極がLEDチップ230の上部に配置された垂直型電極構造を有するLEDチップ230として搭載され、五つのリードフレーム211〜215のうち一つのリードフレーム212が、二つのLEDチップ220、230のN型電極に共通に連結される、共通カソード方式が利用されることができる。
【0025】
図4Aは、本発明の第3実施の形態に係るLEDパッケージの側断面図であり、図4Bは、図4AのLEDの回路構成図である。
図4A及び図4Bに示すように、LEDパッケージ300は、キャビティを有するパッケージ本体310、多数のリードフレーム311〜315、多数のLEDチップ320、330、340、及びモールド部材350を含む。
【0026】
前記パッケージ本体310は、プラスチック材質、例えば、PC、PCABS、PPA、ナイロン、PET、PBTなどを射出成形して形成することができる。前記パッケージ本体310の射出成形の際、キャビティの下部にリードフレーム311〜315が形成される。前記キャビティは、パッケージ本体310の上部に所定深さで形成され、キャビティの上部直径は、下部直径より大きく形成されることができる。例えば、キャビティの各側面が105〜120゜外側に傾斜するように形成して、発光効率を増加させることができる。
【0027】
前記リードフレーム311〜315は、パッケージ本体310のキャビティ下部に電気的に分離されるように多数形成される。各リードフレーム311〜315の端部は、パッケージ本体310を貫通し外側に露出して、電極リードとして使用される。
前記リードフレーム311〜315は、多数のLEDチップ320、330、340の電極個数より一つ少なく形成され、パッケージ本体310の長さ方向に所定間隔で離隔して、一列に配置される。
【0028】
前記多数のLEDチップ320、330、340は、三色のLEDチップまたは、全て単色LEDチップで構成されることができる。ここで、前記三色のLEDチップは、青色LEDチップ320、赤色LEDチップ330、緑色LEDチップ340であることが可能で、または、単色LEDチップは、全て青色LEDチップであることができる。
前記多数のLEDチップ320、330、340は、LEDチップの上部に二つの電極N、Pが水平型構造で配置された水平型LEDチップからなり、キャビティ内部のリードフレーム311〜315やパッケージ本体310に非導電性接着剤を用いて接着される。ここで、第3リードフレーム313は、赤色LEDチップ330の支持または放熱機能をする。
【0029】
前記LEDチップ320、330、340が接着されたら、各LEDチップ320、330、340の二つの電極N、Pは、ワイヤ321、322、331、332、341、342により、各リードフレーム321〜315にそれぞれボンディングされる。
【0030】
具体的に、図4A及び図4Bに示すように、青色LEDチップ320は、水平型電極構造を有し、P型電極がワイヤ321により第1リードフレーム311に連結され、N型電極がワイヤ322により第2リードフレーム312に連結される。赤色LEDチップ330は、水平型電極構造を有し、第3リードフレーム313上に配置され、N型電極が第2リードフレーム312に連結され、P型電極が第4リードフレーム314に連結される。緑色LEDチップ340は、水平型電極構造を有し、P型電極はワイヤ341を介して第4リードフレーム314に連結され、N型電極はワイヤ342を介して第5リードフレーム315に連結される。
ここで、青色LEDチップ320、赤色LEDチップ330、緑色LEDチップ340は、五つのリードフレーム311〜315にワイヤ321、322、331、332、341、342を用いて直列に連結される。また、直列に配置されるLEDチップの順番は、LEDチップの位置を変えることにより変更できる。
【0031】
前記パッケージ本体310のキャビティには、モールド部材350が形成される。前記モールド部材350は、透明エポキシまたはシリコンのような樹脂材質からなり、キャビティ内部に充填され、LEDチップ、ワイヤ、ボンディング部分を電気的に保護する。
前記モールド部材350は、表面がフラット状、凹レンズ状または凸レンズ状で形成されることが可能で、このような表面形状は、パッケージの用途または目的によって多様に変化できる。
【0032】
本発明の第3実施の形態では、三つのLEDチップ320、330、340を水平型電極構造で配置し、直列に連結することにより、第1リードフレーム311は、P型電極リードとして使用し、第5リードフレーム315はN型電極リードとして使用できる。または、第1リードフレーム311がN型電極リードとして使用され、第5リードフレームがP型電極リードとして使用されることもできる。
【0033】
本発明の各実施の形態に係るLEDパッケージで、各LEDチップの出力比を調節して発光色を調節することができる。例えば、赤色LEDチップ、緑色LEDチップ、青色LEDチップの出力比が3:7:1である場合、LEDパッケージでは白色光が発光されることができる。
【0034】
尚、本発明の各実施の形態で、リードフレームは多数のLEDチップの電極個数より一つ少ない個数で備えるが、放熱などの必要によって、それ以上の個数で形成されることもできる。
【0035】
尚、LEDパッケージのキャビティ内部にLEDチップの搭載が終わった場合、前記モールド部材にシリケート系蛍光体を所定比率で添加することができる。よって、青色LEDチップで発生した青色光の一部が、前記シリケート系蛍光体により励起され黄色光として放出されて、前記青色光との混色によって白色光が発光される。
【0036】
上述した本発明の好ましい実施の形態は、例示の目的のために開示されたものであり、本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で、様々な置換、変形、及び変更が可能であり、このような置換、変更などは、特許請求の範囲に属するものである。
【符号の説明】
【0037】
100 LEDパッケージ
110 パッケージ本体
111〜115 リードフレーム
120、130、140 LEDチップ
121、122、131、141、142 ワイヤ
150 モールド部材
図1
図2A
図2B
図3A
図3B
図4A
図4B