【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 (1)展示日 :平成27年7月3日 展示場所:株式会社セガ・インタラクティブ 横浜事業所(神奈川県横浜市神奈川区守屋町3−9 安田倉庫株式会社守屋町営業所A号、C号ビル) (2)展示日 :平成27年7月10日〜7月12日 展示場所:セガワールド トレッサ横浜(神奈川県横浜市港北区師岡町700番地トレッサ横浜南棟1F) (3)展示日 :平成27年7月23日〜7月24日 展示場所:株式会社セガ・インタラクティブ 本社 羽田1号館(東京都大田区羽田1−2−12) (4)展示日 :平成27年7月28日 展示場所:マイドームおおさか 2F Cホール(大阪府大阪市中央区本町橋2番5号 マイドームおおさか) (5)展示日 :平成27年7月30日 展示場所:天神IMS(イムズ) 9階 IMSホール(福岡県福岡市中央区天神1−7−11) (6)展示日 :平成27年10月23日〜11月8日 展示場所:GAME PIA 川崎モアーズ店(神奈川県川崎市川崎区駅前本町7番地 岡田屋モアーズ内1・2階) (7)展示日 :平成27年10月23日〜11月8日 展示場所:GAME シルクハット 川崎ダイス店(神奈川県川崎市川崎区駅前本町8番地 ダイスビル 地下2階) (8)展示日 :平成27年11月13日〜11月24日 展示場所:GAME LAND イオンモール千葉ニュータウン店(千葉県印西市中央北3−2イオンモール千葉ニュータウン3階) (9)展示日 :平成27年11月27日〜12月7日 展示場所:楽市楽座 イオンモール川口前川店(埼玉県川口市前川1丁目1−11 イオンモール川口前川 3F) (10)展示日 :平成27年12月3日〜12月13日 展示場所:プレイランド 菖蒲店(埼玉県久喜市菖蒲町菖蒲6005番地1 モラージュ菖蒲3F) (11)展示日 :平成27年12月11日〜12月20日 展示場所:アピナ 上尾店(埼玉県上尾市緑丘3丁目3番11−2号 PAPA上尾 プリンセス棟1階・2階)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0008】
本明細書及び添付図面の記載により、少なくとも以下の事項が明らかとなる。
即ち、景品を展示する展示部と、
前記展示部に展示された景品を取得する取得部と、
前記取得部を移動させる移動部と、
前記取得部によって取得された景品を落下させる景品落下口と、
プレイヤーがゲーム操作を行なうための操作部と、
プレイヤーによるプレイ料金の支払いを検出するプレイ料金検出部と、
プレイヤーの操作に応答して前記取得部を移動させる第1動作、前記取得部に景品取得動作を行なわせるための第2動作、前記景品落下口上に前記取得部を移動させる第3動作、及び、前記景品落下口上で前記取得部に景品解放動作を行なわせるための第4動作を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記プレイ料金検出部からの検出信号に基づきプレイヤーによるプレイ料金の支払いがあるか否かを判定し、プレイヤーによるプレイ料金の支払いがないと判定した場合には、前記第1動作から前記第4動作までの動作のうち、少なくとも前記第1動作、前記第2動作、及び前記第3動作のいずれか1つの動作を制御する、ことを特徴とする景品取得ゲーム装置である。
このような景品取得ゲーム装置によれば、プレイ料金の支払い前に、プレイヤーに景品取得ゲームを体験プレイさせることで、取得部の動作を把握させることができる。
【0009】
また、かかる景品取得ゲーム装置であって、
前記制御部は、前記プレイ料金検出部からの検出信号に基づきプレイヤーによるプレイ料金の支払いがあるか否かを判定し、プレイヤーによるプレイ料金の支払いがあると判定した場合には、前記第1動作から前記第4動作までの動作をすべて制御することとしても良い。
このような景品取得ゲーム装置によれば、プレイヤーは、プレイ料金を支払うことで、景品取得ゲームの一部を体験プレイするだけでなく、景品取得ゲームのすべてを完全にプレイすることができる。
【0010】
また、かかる景品取得ゲーム装置であって、
前記制御部は、
前記第1動作、前記第2動作、及び前記第3動作のうちのいずれか1つの動作中に、プレイヤーによるプレイ料金の支払いがあると判定した場合には、
前記第1動作の始めに戻ってから前記第4動作までの動作を順次制御せずに、前記第1動作の始めに戻ることなくその途中の前記第1動作、前記第2動作、又は前記第3動作のいずれかから前記第4動作までの動作を順次制御することとしても良い。
このような景品取得ゲーム装置によれば、プレイヤーは、体験プレイ中にプレイ料金を支払うことで、体験プレイの途中から続けて景品取得ゲームを完全にプレイすることができる。
【0011】
また、かかる景品取得ゲーム装置であって、
前記制御部は、プレイヤーによるプレイ料金の支払いがある場合に、予め設定された制限時間内に限り、前記第1動作から前記第4動作までの動作を制御することとしても良い。
このような景品取得ゲーム装置によれば、プレイヤーが景品取得ゲームを完全にプレイする際には、簡単に景品を獲得できないようにゲーム難易度を高めることができる。
【0012】
また、かかる景品取得ゲーム装置であって、
前記制御部は、プレイヤーによるプレイ料金の支払いがない場合には、予め設定された制限時間内に限ることなく、前記第1動作から前記第4動作までの動作のうち、少なくとも前記第1動作、前記第2動作、及び前記第3動作のいずれか1つの動作を制御することとしても良い。
このような景品取得ゲーム装置によれば、プレイヤーはゆっくり体験プレイを楽しみながら取得部の動作を把握することができる。
【0013】
景品を展示する展示部と、
前記展示部に展示された景品を取得する取得部と、
前記取得部を移動させる移動部と、
景品を落下させる景品落下口と、
前記取得部によって取得された景品を載置して前記景品落下口に誘導する誘導部と、
プレイヤーがゲーム操作を行なうための操作部と、
プレイヤーによるプレイ料金の支払いを検出するプレイ料金検出部と、
プレイヤーの操作に応答して前記取得部を移動させる第1動作、前記取得部に景品取得動作を行なわせるための第2動作、前記誘導部上に前記取得部を移動させる第3動作、及び、前記誘導部上で前記取得部に景品解放動作を行なわせるための第4動作を制御する制御部と、
を備え、
前記制御部は、前記プレイ料金検出部からの検出信号に基づきプレイヤーによるプレイ料金の支払いがあるか否かを判定し、プレイヤーによるプレイ料金の支払いがないと判定した場合には、前記第1動作から前記第4動作までの動作のうち、少なくとも前記第1動作、前記第2動作、及び前記第3動作のいずれか1つの動作を制御する、
ことを特徴とする景品取得ゲーム装置である。
このような景品取得ゲーム装置によれば、プレイ料金の支払い前に、プレイヤーに景品取得ゲームを体験プレイさせることで、取得部の動作を把握させることができる。
【0014】
===第1実施形態===
<景品取得ゲーム装置1の構成>
本発明の第1実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の構成例について、
図1乃至
図3を用いて説明する。
図1は、第1実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の構成を示す外観図である。
図2は、第1実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の構成を示すブロック図である。
図3は、第1実施形態に係る移動部50の構成を示す概略図である。
【0015】
以下の説明では、
図1に示すように各方向を定義する。すなわち、鉛直方向を「上下方向」とし、重力に従って「上」と「下」を定義する。また、景品取得ゲーム装置1に対峙するプレイヤー側から見たときを基準にして、手前側を「前」とし、奥側を「後」として「前後方向」定義する。また、上下方向及び前後方向に垂直な方向を「左右方向」とし、プレイヤー側から見たときを基準にして、「右」と「左」を定義する。
【0016】
本実施形態に係る景品取得ゲーム装置1は、プレイヤーが景品取得ゲームをプレイする際に用いられるものであり、1又は複数の景品を収容する収容部10と、収容部10の下方に設けられた基台となるベース部80を備えている。
【0017】
収容部10は、
図1に示すように、その領域内に収容された景品をプレイヤーが視認できるように前面及び左右側面が透明部材(例えば、ガラス等)によって形成されている。収容部10の前面には、開閉扉11が設けられており、サービス提供者(例えば、店員等)が景品の陳列や補充等を行なうことができる。
【0018】
収容部10によって囲われた領域は、プレイヤーが景品取得ゲームを行なうためのプレイフィールドとして用いられる。
【0019】
本実施形態における収容部10は、
図1及び
図2に示すように、景品を取得するための取得部20と、取得部20を移動させるための移動部50と、景品を展示するための展示部60を有している。
【0020】
なお本実施形態では、
図1に示すように、プレイフィールドを左右に区分した各プレイエリアに対応させて取得部20を配置し、各々の取得部20が各プレイエリア内で移動できるように構成されている。
【0021】
取得部20は、収容部10に収容された景品を複数アームの開閉動作によって取得するものである。なお、取得部20の具体的な構成については、追って詳述する。
【0022】
移動部50は、収容部10によって形成されたプレイフィールド内で取得部20を移動させるものである。移動部50は、
図2に示すように、水平移動部51と鉛直移動部52を有している。
【0023】
水平移動部51は、プレイフィールドにおいて水平方向(つまり、前後方向及び左右方向)に取得部20を移動させるものである。鉛直移動部52は、プレイフィールドにおいて鉛直方向(つまり、上下方向)に取得部20を移動させるものである。
【0024】
本実施形態における水平移動部51は、
図3に示すように、左右移動部53と前後移動部54を有している。
【0025】
左右移動部53は、プレイフィールドにおいて左右方向に取得部20を移動させるものである。前後移動部54は、プレイフィールドにおいて前後方向に取得部20を移動させるものである。
【0026】
本実施形態における左右移動部53は、
図3に示すように、左右方向に沿って延在する一対の固定レール53aと、左右移動用モーター53bと、不図示のエンコーダーと、不図示のリミットセンサーを有している。
【0027】
一対の固定レール53aは、左右方向に沿って互いに平行となるように収容部10の上部に固定されている。この一対の固定レール53aには、前後移動部54が左右方向に沿ってスライド自在に取付けられている。左右移動用モーター53bの駆動により、前後移動部54を固定レール53aに沿って左右方向に移動させることができる。
【0028】
エンコーダーは、左右移動用モーター53bの回転数を検出するものである。このエンコーダーの出力に基づき前後移動部54の左右方向における位置(つまり、取得部20の左右方向における位置)を検出することができる。
【0029】
リミットセンサーは、前後移動部54が左右方向における限界位置に到達したこと(つまり、取得部20が左右方向における限界位置に到達したこと)を検出するためのものである。
【0030】
本実施形態における前後移動部54は、
図3に示すように、前後方向に沿って延在する可動レール54aと、前後移動用モーター54bと、不図示のエンコーダーと、不図示のリミットセンサーを有している。
【0031】
可動レール54aには、鉛直移動部52が前後方向に沿ってスライド自在に取付けられている。前後移動用モーター54bの駆動により、鉛直移動部52を可動レール54aに沿って前後方向に移動させることができる。
【0032】
エンコーダーは、前後移動用モーター54bの回転数を検出するものである。このエンコーダーの出力に基づき鉛直移動部52の前後方向における位置(つまり、取得部20の前後方向における位置)を検出することができる。
【0033】
リミットセンサーは、鉛直移動部52が前後方向における限界位置に到達したこと(つまり、取得部20が前後方向における限界位置に到達したこと)を検出するためのものである。
【0034】
本実施形態における鉛直移動部52は、
図3に示すように、上下方向に沿って伸縮自在に構成された昇降部材52aと、不図示のワイヤー巻取部と、不図示の上下移動用モーターと、不図示の上限センサーと、不図示の下限センサーを有している。
【0035】
昇降部材52aは、順次小径となる複数のパイプを入子式に摺動自在に嵌合させて構成されている。昇降部材52aの下端部には、パイプの内側を通過するワイヤーに接続された状態で取得部20が取付けられている。
【0036】
ワイヤー巻取部は、上下移動用モーターの駆動により、ワイヤーを巻き上げることによって上位のパイプに下位のパイプを順次収納しつつ取得部20を上昇させ、又は、ワイヤーを巻き戻すことによって上位のパイプから下位のパイプを順次送出させつつ取得部20を下降させる。
【0037】
上限センサーは、取得部20に接続されたワイヤーの巻き上げにより、取得部20の上昇が止まった状態か否かを検出するものである。
【0038】
下限センサーは、取得部20に接続されたワイヤーの張力変化に基づき、取得部20の下降が止まった状態か否かを検出するものである。
【0039】
展示部60は、収容部10においてレイアウトされた景品を展示するためのものである。展示部60は、
図1に示すように、フレーム61と、フレーム61に対して着脱可能に支持される複数のパネル62を有している。
【0040】
パネル62は、その上に景品を載置させて展示することができる。パネル62の配置を組み換えることで、景品のレイアウトを変更することができる。
【0041】
また、一部のパネル62をフレーム61から取り外すことで、取得部20によって取得された景品を落下させる景品落下口を形成することができる。景品落下口から落下した景品は、光学センサーによって検出される。
【0042】
光学センサーは、景品落下経路上に取付けられている発光部と受光部により、景品落下口から落下した景品の有無を検出する。
【0043】
ベース部80は、収容部10の下方に設けられた基台であって、プレイヤーが起立した状態で正面を向いたままゲームプレイができるよう収容部10を高い位置に保持するものである。
【0044】
本実施形態におけるベース部80は、
図1及び
図2に示すように、操作部90と、プレイ料金検出部93と、景品取出口96と、制御部100を有している。
【0045】
操作部90は、プレイヤーがゲーム操作を行なうためのものである。本実施形態における操作部90は、
図1及び
図2に示すように、少なくとも第1ボタン91と、第2ボタン92を有している。
【0046】
第1ボタン91は、取得部20を左右方向に移動させるためにプレイヤーが用いる操作ボタンである。第2ボタン92は、取得部20を前後方向に移動させるためにプレイヤーが用いる操作ボタンである。
【0047】
プレイ料金検出部93は、プレイヤーによるプレイ料金の支払いを検出するためのものである。本実施形態におけるプレイ料金検出部93は、コイン投入口94と、コイン検出センサー95と、不図示のコイン通過経路、不図示のコインボックスを有している。
【0048】
本実施形態では、プレイヤーによって所定枚数のコインがコイン投入口94から投入されることにより、景品取得ゲームが開始される。コイン投入口94から投入されたコインは、コイン検出センサー95によって検出される。
【0049】
コイン検出センサー95は、例えば光学式のセンサーであって、コイン通貨経路上に取付けられている発光部と受光部により、コイン投入口94から投入されたコインの有無を検出する。このようにしてコイン通貨経路を通過したコインは、コインボックスに収容される。
【0050】
景品取出口96は、ベース部80の前面に設けられており、取得部20によって取得された景品が展示部60に形成された景品落下口から落下した際に、その落下した景品を取り出すためのものである。
【0051】
制御部100は、ベース部80の内部に設けられており、景品取得ゲーム装置1の制御を行うための制御ユニットである。制御部100は、
図2に示すように、CPU101と、メモリー102を少なくとも有する。
【0052】
CPU101は、ゲーム装置全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー102は、CPU101のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM等の記憶素子を有する。
【0053】
本実施形態におけるCPU101は、メモリー102に格納されているプログラムに従って取得部20や移動部50等の各ユニットを制御する。
【0054】
<取得部20の構成>
本実施形態に係る取得部20の構成例について、
図4及び
図5を用いて説明する。
図4は、第1実施形態に係る取得部20の構成を示す概略図である。
図5は、第1実施形態に係る取得部20の構成を示す断面図である。
【0055】
本実施形態における取得部20は、
図4及び
図5に示すように、昇降部材52aの下端に連結されるベース部材21と、ベース部材21に摺動可能に支持された軸部材22と、軸部材22の軸方向に積層された複数の環状部材25と、環状部材25のそれぞれに連結されたアーム部26と、アーム部26に開閉動作を行なわせるための開閉駆動部40を有する。
【0056】
図5に示すように、ベース部材21の上部には軸受21aが固着され、下部には軸受21bが固着されている。軸受21a及び軸受21bには、軸部材22が軸方向(上下方向)に摺動可能に軸通される穴が設けられている。
【0057】
軸部材22は、軸受21a及び軸受21bの穴に挿通されることにより、ベース部材21に対し鉛直軸に沿って摺動可能に保持される。
図5に示すように、軸部材22の上端には、カムフォロア23が取付けられ、下端には係合部材24が取付けられている。そのため、カムフォロア23及び係合部材24は、軸部材22と一体となって鉛直方向に移動することができる。
【0058】
環状部材25は、
図5に示すように、ベース部材21の内部において軸部材22の軸方向に積層された状態で複数設けられており、円筒状に形成された円筒部25aと、円筒部25aの下端に取付けられたアーム取付部25cと、中心軸に沿う貫通孔25dを有している。
【0059】
本実施形態では、貫通孔25dの大きさが順次小径となる複数の環状部材25を入子式に回動可能に嵌合させて、円筒部25aが軸部材22を中心として同心状に積層された構成になっている。そして、アーム取付部25cは、軸部材22の径方向に延出して設けられた延出部25eを有している。延出部25eには、アーム部26が取付けられている。本実施形態における取得部20は、4つの環状部材25を備えているため、4本のアーム部26によって景品を把持することが可能である。
【0060】
アーム部26は、
図5に示すように、アーム取付部25cの延出部25eに取付けられており、ブラケット27と、ブラケット27に取付けられたアーム連結部28と、アーム連結部28に取付けられたアーム29と、アーム29に取付けられた爪30を有している。
【0061】
ブラケット27は、回動ピン27aと、バネ部材(不図示)を有している。アーム連結部28は、回動ピン27aによってブラケット27に回動自在に取付けられている。アーム連結部28の先端には、アーム係合部28aが設けられ、後端にはアーム嵌合部28bが設けられている。
【0062】
アーム係合部28aは、ブラケット27のバネ部材によって係合部材24に常に当接するように付勢されている。つまり、このバネ部材の付勢力によって、アームの把持力が設定されることになる。アーム嵌合部28bは、アーム29を着脱可能に嵌め込むことができる。
【0063】
開閉駆動部40は、
図5に示すように、ベース部材21の上部に取付けられており、アーム開閉用モーター(不図示)と、アーム開閉用モーターに連結されたギアボックス(不図示)と、ギアボックスの出力軸に嵌着された偏心カム36を有している。
【0064】
偏心カム36は、カムフォロア23にその外周面を接触させている。コイルバネ37は、上端がカムフォロア23に当接され、下端が軸受21aに当接されており、両者間に縮んだ状態で挟まれている。そのため、カムフォロア23は、コイルバネ37により偏心カム36に押し当てる方向に常に付勢される。
【0065】
したがって、アーム開閉用モーターの駆動により偏心カム36が回転した際、カムフォロア23が上方向に移動すると、これに伴い、このカムフォロア23と一体となって軸部材22及び係合部材24が上方向に移動する。
【0066】
そして、係合部材24が上方向に移動すると、アーム係合部28aが押し上げられて回動ピン27aを中心としてアーム29が内側に回動して閉じた状態となる。
【0067】
この状態で、アーム開閉用モーターの駆動により偏心カム36がさらに回転すると、カムフォロア23が下方向に移動する。これに伴い、このカムフォロア23と一体となって軸部材22及び係合部材24が下方向に移動する。
【0068】
そして、係合部材24が下方向に移動すると、ブラケット27のバネ部材によってアーム係合部28aが押し下げられて回動ピン27aを中心としてアーム29が外側に回動して開いた状態に戻る。
【0069】
<景品取得ゲーム装置1の動作>
ここでは、本発明の第1実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の動作例について、
図6を用いて説明する。
図6は、第1実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の動作例を説明するフローチャートである。
【0070】
先ず、制御部100は、プレイ料金検出部93のコイン検出センサー95からの検出信号に基づいて、プレイヤーによるプレイ料金の支払いがあるか否かを判定する(ステップS11)。
【0071】
プレイ料金の支払いがある場合は(ステップS11:YES)、後述するステップS14の処理に進む。一方で、プレイ料金の支払いがない場合は(ステップS11:NO)、次のステップS12へ処理を進める。
【0072】
次に、制御部100は、ステップS11の処理においてプレイ料金の支払いがないと判定された場合には、プレイヤーによって入力操作が行われたか否かを判定する(ステップS12)。具体的には、プレイヤーが操作部90の第1ボタン91又は第2ボタン92を操作したか否かを判定する。
【0073】
プレイヤーによって入力操作が行われない場合は(ステップS12:NO)、ステップS11に戻り、プレイ料金の支払いがあるか否かが再び判定される。一方で、プレイヤーによって入力操作が行われた場合は(ステップS12:YES)、次のステップS13へ処理を進める。
【0074】
次に、制御部100は、プレイヤーが操作部90の第1ボタン91又は第2ボタン92を操作すると、その操作信号を受信して第1動作の制御を行なう(ステップS13)。第1動作は、プレイヤーの操作に応答して展示部60上で取得部20を移動させる動作である。
【0075】
具体的には、制御部100は、プレイヤーが操作部90の第1ボタン91を操作したときには、その操作信号に応答して、左右移動部53の移動動作により取得部20を左右方向に移動させる。また、制御部100は、プレイヤーが操作部90の第2ボタン92を操作したときには、その操作信号に応答して、前後移動部54の移動動作により取得部20を前後方向に移動させる。
【0076】
制御部100は、プレイヤーが第1ボタン91又は第2ボタン92から手を離したタイミングで第1動作を終了させた後、再びステップS11の処理に戻り、それ以降の処理を繰り返し行なう。
【0077】
なお、制御部100は、今回の第1動作を終了させた後、次回の第1動作のために取得部20を初期位置に復帰させることなく、今回の第1動作を終了させたときの現在位置にそのまま停止させる。よって、次回の第1動作は今回の第1動作の続きから行われることになる。
【0078】
次に、制御部100は、ステップS11の処理においてプレイ料金の支払いがあると判定された場合には、CPUの内部クロック等に基づきタイマーによるカウントを開始させる(ステップS14)。
【0079】
次に、制御部100は、タイマーによるカウントを開始させると、プレイヤーによって入力操作が行われたか否かを判定する(ステップS15)。具体的には、プレイヤーが操作部90の第1ボタン91又は第2ボタン92を操作したか否かを判定する。
【0080】
プレイヤーによって入力操作が行われない場合は(ステップS15:NO)、後述するステップS21の処理に進む。一方で、プレイヤーによって入力操作が行われた場合は(ステップS15:YES)、次のステップS16へ処理を進める。
【0081】
次に、制御部100は、プレイヤーによって入力操作が行われると、その操作信号を受信して第1動作の制御を行なう(ステップS16)。第1動作については、上述したステップS13の処理と同様である。なお、ここでの第1動作は、取得部20を初期位置に戻らせてから改めて取得部20の移動を開始させる動作ではない。つまり、制御部100は、ステップS13の処理の第1動作が終了したときに停止した現在位置から取得部20の移動を開始させる。これにより、無料プレイ時の第1動作の途中から続けて有料プレイ時の第1動作が開始されることになる。
【0082】
次に、制御部100は、このようにして第1動作が行われると、プレイヤーによる操作が完了したか否かを判定する(ステップS17)。具体的には、プレイヤーが操作部90の第1ボタン91及び第2ボタン92をそれぞれ1回ずつ操作し終えたか否かを判定する。
【0083】
プレイヤーによる操作が完了していないと判定された場合は(ステップS17:NO)、ステップS15の処理に戻り、それ以降の処理を繰り返し行なう。一方で、プレイヤーによる操作が完了したと判定された場合は(ステップS17:YES)、次のステップS18へ処理を進める。
【0084】
次に、制御部100は、プレイヤーによる操作が完了して第1動作が終了すると、第2動作の制御を行なう(ステップS18)。第2動作は、展示部60上で取得部20に景品取得動作を行なわせるための動作である。
【0085】
具体的には、制御部100は、鉛直移動部52の移動動作により取得部20を下降移動させる。そして、制御部100は、取得部20が下降動作を行なった際に下限センサーからの検出信号を受信すると、取得部20の下降を停止させ、アーム開閉用モーターの駆動により複数のアーム29を内側に回動させて閉じた状態にさせる。
【0086】
次に、制御部100は、このようにして第2動作が終了すると、第3動作の制御を行なう(ステップS19)。第3動作は、景品落下口上に取得部20を移動させる動作である。
【0087】
具体的には、制御部100は、鉛直移動部52の移動動作により取得部20を上昇移動させた際に上限センサーからの検出信号を受信すると、水平移動部51の移動動作により取得部20を展示部60の景品落下口に向けて搬送する。その後、制御部100は、エンコーダーから検出信号に基づき取得部20を景品落下口の真上で停止させる。
【0088】
次に、制御部100は、このようにして第3動作が終了すると、第4動作の制御を行なう(ステップS20)。第4動作は、景品落下口上で取得部20に景品解放動作を行なわせるための動作である。
【0089】
具体的には、制御部100は、取得部20が景品落下口の真上に到達すると、アーム開閉用モーターの駆動により複数のアーム29を外側に回動させて開いた状態にさせる。
【0090】
次に、制御部100は、タイマーによるカウントを開始してから所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS21)。本実施形態では、タイマーによるカウントを開始してから30秒が経過したか否かが判定される。
【0091】
タイマーによるカウントを開始してから30秒が経過していないと判定された場合は(ステップS21:NO)、ステップS15の処理に戻り、それ以降の処理を繰り返し行なう。一方で、タイマーによるカウントを開始してから30秒が経過したと判定された場合は(ステップS21:YES)、この処理を終了させる。
【0092】
その終了後、制御部100は、水平移動部51の移動動作により、取得部20を初期位置に戻らせて待機させる。
【0093】
===第2実施形態===
<<景品取得ゲーム装置1の構成>>
本発明の第2実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の構成例について、
図7乃至
図10を用いて説明する。
図7は、第2実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の構成を示す外観図である。
図8は、第2実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の構成を示すブロック図である。
図9は、第2実施形態に係る移動部50の構成を示す概略図である。
図10は、第2実施形態に係る取得部20の構成を示す概略図である。以下の説明では、第1実施形態と同様に、各方向を定義する。
【0094】
本実施形態に係る景品取得ゲーム装置1は、1又は複数の景品を収容する収容部10と、収容部10の下方に設けられた基台となるベース部80を備えている。
【0095】
収容部10は、
図7に示すように、ドーム形状に形成され、その領域内に収容された景品をプレイヤーが視認できるように透明な開閉扉11によって覆われている。
【0096】
開閉扉11によって覆われた領域は、プレイヤーが景品取得ゲームを行なうためのプレイフィールドとして用いられる。
【0097】
本実施形態における収容部10は、
図7及び
図8に示すように、景品を取得するための取得部20と、取得部20を移動させるための移動部50と、景品を展示するための展示部60を有している。
【0098】
本実施形態におけるベース部80は、
図7及び
図8に示すように、操作部90と、プレイ料金検出部93と、景品取出口96と、制御部100を有している。
【0099】
本実施形態では、プレイフィールドを90度毎の間隔で4つに区分した各プレイエリアに対応させて取得部20及び移動部50をそれぞれ配置している。そのため、各々の取得部20が各々の移動部50によって各々のプレイエリア内で移動できるように構成されている。
【0100】
展示部60は、鉛直軸周りに回転しながら、プレイフィールドにおいてレイアウトされた景品を展示するためのものである。本実施形態における展示部60は、複数の景品を載置させて回転するターンテーブル(不図示)と、回転モーター(不図示)と、エンコーダー(不図示)を有している。
【0101】
ターンテーブルは、回転モーターの駆動によって回転するものであり、90度毎の間隔で4つに区画された展示エリアを有している。そのため、各展示エリアには、それぞれに異なる種類の景品を展示することができる。
【0102】
エンコーダーは、回転モーターの回転数を検出するものである。このエンコーダーの出力に基づき、原点位置からどのくらい回転移動した位置に各展示エリアが存在しているかを検出することができる。
【0103】
操作部90は、プレイヤーがゲーム操作を行なうためのものである。本実施形態においては、
図7に示すように、ベース部80の周縁に沿って90度毎の間隔で4つの操作部90が配置されている。
【0104】
本実施形態における操作部90は、
図7及び
図8に示すように、操作レバー91aと操作ボタン92aを有している。操作レバー91aは、取得部20を水平方向及び垂直方向の少なくとも1方向に移動させるためにプレイヤーが用いるものである(例えば、ジョイスティック等)。操作ボタン92aは、取得部20に景品取得動作を行なわせるためにプレイヤーが用いるボタンである。
【0105】
取得部20は、展示部60にて展示された景品をアームの開閉動作によって取得するものである。本実施形態においては、1つの操作部90に対して1つの取得部20が設けられている。
【0106】
本実施形態における取得部20は、
図10に示すように、複数のアーム部201と、ソレノイド202を有している。アーム部201は、アーム201aと、アーム201aの先端に取付けられた爪201bを有している。
【0107】
ソレノイド202は、アーム部201に開閉動作を行なわせるための開閉駆動部の一例であって、下向きに突起した状態で取付けられたプランジャー203を有している。
【0108】
プランジャー203は、上下方向にスライド可能にソレノイド202に取付けられている。プランジャー203の先端には、各アーム部201が連結されている。
【0109】
そして、プランジャー203は、ソレノイド202が消磁されているときに、不図示のコイルバネの作用によって各々のアーム部201が開いた状態となる位置で保持されている。この状態で、ソレノイド202が励磁されると、プランジャー203は、ソレノイド202の吸引動作によって各々のアーム部201が閉じた状態となる位置に移動する。
【0110】
このように、ソレノイド202がプランジャー203を上下方向に往復移動させることによって、複数のアーム部201の開閉動作が同時に行われる。
【0111】
このようにして取得部20によって取得された景品は、景品落下口に投入される。景品落下口に投入された景品は、光学センサーによって検出される。
【0112】
移動部50は、開閉扉11によって覆われたプレイフィールド内にて取得部20を移動させるためのものである。本実施形態においては、1つの取得部20に対して1つの移動部50が設けられている。
【0113】
本実施形態における移動部50は、
図9に示すように、水平移動部511と鉛直移動部521を有している。水平移動部511は、鉛直軸511aを中心に回転することによって、プレイフィールドにおいて水平方向(左右方向)に取得部20を回転移動させるものである。鉛直移動部521は、水平軸521aを中心に回転することによって、プレイフィールドにおいて鉛直方向(上下方向)に取得部20を回転移動させるものである。
【0114】
水平移動部511は、不図示の左右回転用モーターと、不図示のエンコーダーと、不図示のリミットセンサーを有している。
【0115】
エンコーダーは、左右回転用モーターの回転数を検出するものである。このエンコーダーの出力に基づき取得部20の左右方向における位置(つまり、取得部20の左右方向における位置)を検出することができる。
【0116】
リミットセンサーは、取得部20が左右方向における限界位置に到達したこと(つまり、取得部20が左右方向における限界位置に到達したこと)を検出するためのものである。
【0117】
鉛直移動部521は、不図示の上下回転用モーターと、不図示のエンコーダーと、不図示のリミットセンサーと、不図示のワイヤー巻取部を有している。
【0118】
エンコーダーは、上下回転用モーターの回転数を検出するものである。このエンコーダーの出力に基づき取得部20の上下方向における位置(つまり、取得部20の上下方向における位置)を検出することができる。
【0119】
リミットセンサーは、取得部20が上下方向における限界位置に到達したこと(つまり、取得部20が上下方向における限界位置に到達したこと)を検出するためのものである。
【0120】
ワイヤー巻取部は、巻取りモーターの駆動により、取得部20の頂部に接続されたワイヤーを巻き上げることによって取得部20を上昇させ、又は、そのワイヤーを巻き戻すことによって取得部20を下降させる。
【0121】
プレイ料金検出部93は、プレイヤーによるプレイ料金の支払いを検出するためのものである。本実施形態におけるプレイ料金検出部93は、コイン投入口94と、コイン検出センサー95と、不図示のコイン通過経路、不図示のコインボックスを有している。
【0122】
本実施形態では、プレイヤーによって所定枚数のコインがコイン投入口94から投入されることにより、景品取得ゲームが開始される。コイン投入口94から投入されたコインは、コイン検出センサー95によって検出される。
【0123】
コイン検出センサー95は、例えば光学式のセンサーであって、コイン通貨経路上に取付けられている発光部と受光部により、コイン投入口94から投入されたコインの有無を検出する。このようにしてコイン通貨経路を通過したコインは、コインボックスに収容される。
【0124】
景品取出口96は、ベース部80の前面に設けられており、取得部20によって取得された景品が展示部60に形成された景品落下口から落下した際に、その落下した景品を取り出すためのものである。
【0125】
制御部100は、ベース部80の内部に設けられており、景品取得ゲーム装置1の制御を行うための制御ユニットである。制御部100は、
図8に示すように、CPU101と、メモリー102を少なくとも有する。
【0126】
CPU101は、ゲーム装置全体の制御を行うための演算処理装置である。メモリー102は、CPU101のプログラムを格納する領域や作業領域等を確保するためのものであり、RAM等の記憶素子を有する。
【0127】
本実施形態におけるCPU101は、メモリー102に格納されているプログラムに従って取得部20や移動部50等の各ユニットを制御する。
【0128】
<景品取得ゲーム装置1の動作>
ここでは、本発明の第2実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の動作例について、
図11を用いて説明する。
図11は、第2実施形態に係る景品取得ゲーム装置1の動作例を説明するフローチャートである。
【0129】
先ず、制御部100は、プレイ料金検出部93のコイン検出センサー95からの検出信号に基づいて、プレイヤーによるプレイ料金の支払いがあるか否かを判定する(ステップS31)。
【0130】
プレイ料金の支払いがある場合は(ステップS31:YES)、後述するステップS34の処理に進む。一方で、プレイ料金の支払いがない場合は(ステップS31:NO)、次のステップS32へ処理を進める。
【0131】
次に、制御部100は、ステップS31の処理においてプレイ料金の支払いがないと判定された場合には、プレイヤーによって入力操作が行われたか否かを判定する(ステップS32)。具体的には、プレイヤーが操作部90の操作レバー91aを操作したか否かを判定する。なお、ここでは、操作ボタン92aの入力操作ができないように制限される。
【0132】
プレイヤーによって入力操作が行われない場合は(ステップS32:NO)、ステップS31に戻り、プレイ料金の支払いがあるか否かが再び判定される。一方で、プレイヤーによって入力操作が行われた場合は(ステップS32:YES)、次のステップS33へ処理を進める。
【0133】
次に、制御部100は、プレイヤーが操作部90の操作レバー91aを操作すると、その操作信号を受信して第1動作の制御を行なう(ステップS33)。第1動作は、プレイヤーの操作に応答して展示部60上で取得部20を移動させる動作である。
【0134】
具体的には、制御部100は、プレイヤーが操作部90の操作レバー91aを操作すると、その操作信号に応答して、水平移動部511及び鉛直移動部521の少なくとも一方の回転動作によって取得部20を水平方向及び鉛直方向の少なくとも一方に回転移動させる。
【0135】
制御部100は、プレイヤーが操作レバー91aから手を離したタイミングで第1動作を終了させた後、再びステップS31の処理に戻り、それ以降の処理を繰り返し行なう。
【0136】
なお、制御部100は、今回の第1動作を終了させた後、次回の第1動作のために取得部20を初期位置に復帰させることなく、今回の第1動作を終了させたときの位置にそのまま停止させる。よって、次回の第1動作は今回の第1動作の続きから行われることになる。
【0137】
次に、制御部100は、ステップS31の処理においてプレイ料金の支払いがあると判定された場合には、CPUの内部クロック等に基づきタイマーによるカウントを開始させる(ステップS34)。
【0138】
次に、制御部100は、タイマーによるカウントを開始させると、プレイヤーによってレバー操作が行われたか否かを判定する(ステップS35)。つまり、操作レバー91aが操作されたか否かが判定される。プレイヤーによってレバー操作が行われない場合は(ステップS35:NO)、後述するステップS37の処理に進む。一方で、プレイヤーによってレバー操作が行われた場合は(ステップS35:YES)、次のステップS36へ処理を進める。
【0139】
次に、制御部100は、プレイヤーによってレバー操作が行われると、その操作信号を受信して第1動作の制御を行なう(ステップS36)。第1動作については、上述したステップS33の処理と同様である。なお、ここでの第1動作は、取得部20を初期位置に戻らせてから改めて取得部20の移動を開始させる動作ではない。つまり、制御部100は、ステップS33の処理の第1動作が終了したときに停止した現在位置から取得部20の移動を開始させる。これにより、無料プレイ時の第1動作の途中から続けて有料プレイ時の第1動作が開始されることになる。
【0140】
次に、制御部100は、プレイヤーによってボタン操作が行われたか否かを判定する(ステップS37)。つまり、操作ボタン92aが操作されたか否かを判定する。プレイヤーによってボタン操作が行われない場合は(ステップS37:NO)、後述するステップS41の処理に進む。一方で、プレイヤーによってボタン操作が行われた場合は(ステップS37:YES)、次のステップS38へ処理を進める。
【0141】
次に、制御部100は、プレイヤーによってボタン操作が行われると、その操作信号を受信して第2動作の制御を行なう(ステップS38)。第2動作は、展示部60上で取得部20に景品取得動作を行なわせるための動作である。
【0142】
具体的には、制御部100は、鉛直移動部521の動作により取得部20を下降移動させる。そして、制御部100は、取得部20が下降動作を行なった際に下限センサーからの検出信号を受信すると、取得部20の下降を停止させ、ソレノイド202の駆動により複数のアーム201aを内側に回動させて閉じた状態にさせる。
【0143】
次に、制御部100は、このようにして第2動作が終了すると、第3動作の制御を行なう(ステップS39)。第3動作は、景品落下口上に取得部20を移動させる動作である。
【0144】
具体的には、制御部100は、鉛直移動部521の動作により取得部20を上昇移動させた際に上限センサーからの検出信号を受信すると、水平移動部511及び鉛直移動部521の動作により取得部20を景品落下口に向けて搬送する。その後、制御部100は、エンコーダーから検出信号に基づき取得部20を景品落下口の真上で停止させる。
【0145】
次に、制御部100は、このようにして第3動作が終了すると、第4動作の制御を行なう(ステップS40)。第4動作は、景品落下口上で取得部20に景品解放動作を行なわせるための動作である。
【0146】
具体的には、制御部100は、取得部20が景品落下口の真上に到達すると、ソレノイド202の駆動により複数のアーム201aを外側に回動させて開いた状態にさせる。
【0147】
次に、制御部100は、タイマーによるカウントを開始してから所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS41)。本実施形態では、タイマーによるカウントを開始してから30秒が経過したか否かが判定される。
【0148】
タイマーによるカウントを開始してから30秒が経過していないと判定された場合は(ステップS41:NO)、ステップS35の処理に戻り、それ以降の処理を繰り返し行なう。一方で、タイマーによるカウントを開始してから30秒が経過したと判定された場合は(ステップS41:YES)、この処理を終了させる。
【0149】
その終了後、制御部100は、水平移動部511及び鉛直移動部521の回転動作により、取得部20を初期位置に戻らせて待機させる。
【0150】
===まとめ===
以上のとおり、各々の実施形態に係る景品ゲーム装置1によれば、プレイヤーは、プレイ料金を支払うことなくゲーム操作を行なって、プレイフィールド内で取得部20を移動させ、景品取得ゲームの体験プレイを行なうことができる。これにより、プレイ料金の支払い前に取得部20の動作を把握させることが可能となる。
【0151】
なお、ここではプレイ料金の支払い前に取得部20の第1動作のみを把握できる場合を例に挙げて説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。取得部20の第1動作から第4動作のうち、少なくとも第1動作、第2動作、及び第3動作のいずれか1つの動作を把握できるようにすることも可能である。
【0152】
===その他の実施形態===
上記の実施形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定して解釈するためのものではない。本発明は、その趣旨を逸脱することなく、変更、改良され得ると共に、本発明にはその等価物も含まれる。特に、以下に述べる実施形態であっても、本発明に含まれるものである。
【0153】
<景品>
前述の実施形態では、収容部10に収容される景品には、プレイヤーが直接的に獲得し得る物品(例えば、ぬいぐるみ等)に限らず、ゲームでの取得対象として収容された物品であって取得後に他の景品と交換可能な物品や、物品自体の提供は行わず得点や順位を競うために用いるものが含まれる。
【0154】
<制限時間>
前述の実施形態では、プレイ料金の支払い後に、景品取得ゲームのプレイ時間に制限を設け、プレイヤーが制限時間内に繰り返し取得部20を動作させ、何度も景品獲得にチャレンジできる場合について説明したが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、プレイ料金の支払い後、制限時間を設けず、1回のみ景品獲得にチャレンジできるようにしてもよい。
また、前述の実施形態では、プレイ料金の支払い前において、景品取得ゲームの体験プレイ時間に制限を設けてもよい。体験プレイ時間に制限を設けた場合、制限時間が経過するまでに料金が投入されない場合は、初期位置に取得部20を強制的に移動させてもよい。これにより、プレイヤーに料金を投入するかしないかのタイミングを意識させることができるほか、料金を投入する意思のないプレイヤーが長時間にわたって体験プレイを継続することを防止できる。
【0155】
<誘導部>
前述の実施形態では、取得部20によって取得された景品を載置して景品落下口に誘導する誘導部を設けてもよい。
例えば、誘導部の一例として、景品落下口に向かって景品が転がるようにした傾斜面を有する傾斜台を設けてもよい。また例えば、誘導部の他の例として、往復動によって載置面上の景品を景品落下口に向かって押し出すプッシャー台を設けてもよい。
【0156】
このような誘導部を景品落下口の周辺に設けることにより、制御部100は、景品落下口上で取得部20に景品解放動作を行なわせるのではなく、誘導部上で取得部20に景品解放動作を行なわせることができる。つまり、取得部20によって取得された景品を、景品落下口に直接落下させるのではなく、誘導部を介して景品落下口に間接的に落下させることが可能となる。
【0157】
具体的には、制御部100は、プレイヤーの操作に応答して取得部20を移動させる第1動作、取得部20に景品取得動作を行なわせるための第2動作、誘導部上に取得部20を移動させる第3動作、及び、誘導部上で取得部20に景品解放動作を行なわせるための第4動作を制御する。そして、制御部100は、プレイ料金検出部93からの検出信号に基づきプレイヤーによるプレイ料金の支払いがあるか否かを判定し、プレイヤーによるプレイ料金の支払いがないと判定した場合には、前記第1動作から前記第4動作までの動作のうち、少なくとも前記第1動作、前記第2動作、及び前記第3動作のいずれか1つの動作を制御することが可能となる。
【0158】
<ペイアウト率>
前述の第2実施形態に係る景品取得ゲーム装置1では、展示エリアごとに景品のペイアウト率を求めることができる。以下では、第2実施形態に係る景品取得ゲーム装置1おける景品のペイアウト率の算出方法ついて、
図12を用いて説明する。
図12は、第2実施形態に係る景品取得ゲーム装置のプレイフィールドを上から見たときの模式図である。
【0159】
一般的に、「景品に対してプレイヤーが支払ったプレイ料金の総額」に対する「獲得された景品の総額」の割合を求めることによって、景品のペイアウト率を算出できることが知られている。
【0160】
例えば、プレイ単価200円の設定時にプレイヤーが10回プレイした場合、「景品に対してプレイヤーが支払ったプレイ料金の総額」は2000円となる(200円×10回=2000円)。このとき、商品単価100円の景品がプレイヤーによって5個獲得された場合、「獲得された景品の総額」は500円となる(100円×5個=500円)。よって、かかる場合には、ペイアウト率が25%となる(500円÷2000円×100=25%)。
【0161】
その一方で、前述の第2実施形態に係る景品取得ゲーム装置1では、
図12に示すように、ターンテーブル60Tに4つの展示エリアA〜Dが設けられている。そのため、展示エリアごとに景品のペイアウト率を求めることになる。
【0162】
展示エリアごとに景品のペイアウト率を求めるためには、「各展示エリアの景品に対してプレイヤーが支払ったプレイ料金の総額」に対する「各展示エリアから獲得された景品の総額」の割合を算出する必要がある。
【0163】
第2実施形態に係る景品取得ゲーム装置1では、各展示エリアに展示させた景品の商品単価を入力操作することで、それをメモリー102に記憶させることができるようになっている。また、第2実施形態に係る景品取得ゲーム装置1では、ターンテーブル60Tが回転モーターの駆動によって回転しているときに、エンコーダーの出力に基づき、各展示エリアA〜Dが原点位置からどのくらい回転移動したプレイエリアに現在位置しているかを検出することができる。また、第2実施形態に係る景品取得ゲーム装置1では、取得部20が水平移動部511及び鉛直移動部521の駆動によって回転移動しているときに、エンコーダーの出力に基づき、取得部20がどこに現在位置しているかを検出することができる。そのため、或るプレイエリアにおけるプレイヤーのゲーム操作に基づき、取得部20が下降動作を行なって下限センサーが反応したタイミングで、そのプレイエリアの取得部20がどの展示エリア上に現在位置しているかを記憶しておく。そして、そのプレイエリアの景品落下口97に景品が落下した場合には、そのタイミングで光学式センサーから検出信号が出力されるので、その展示エリアから景品が獲得されたことが特定できる。これにより、「各展示エリアから獲得された景品の総額」を把握できる。
【0164】
ところが、第2実施形態に係る景品取得ゲーム装置1では、
図12に示すように、4つの展示エリアA〜Dが設けられたターンテーブル60Tが一方向に回転しているため、プレイヤーはいずれかの展示エリアA〜Dが対峙したタイミングでゲーム操作を行なうことにより、すべての展示エリアA〜Dに展示された景品を狙うことが可能となる。その結果、プレイ料金検出部93によってプレイ料金の支払いが検出されても、プレイヤーがどの展示エリアの景品を狙うためにプレイ料金を支払ったのかが特定できず、「各展示エリアの景品に対してプレイヤーが支払ったプレイ料金の総額」を把握できない。
【0165】
例えば、展示エリアAに展示された商品単価100円の景品Aがプレイヤーによって30個獲得され、かつ、展示エリアBに展示された商品単価200円の景品Bがプレイヤーによって10個獲得され場合、「展示エリアAから獲得された景品の総額」は3000円となり(100円×30個=3000円)、「展示エリアBから獲得された景品の総額」は2000円となる(200円×10個=2000円)。なお、便宜上、展示エリアC及び展示エリアDには景品が展示されていないものとする。
このとき、第1のプレイエリアでプレイヤーが支払ったプレイ料金の総額は4000円となり、かつ、第2のプレイエリアでプレイヤーが支払ったプレイ料金の総額は6000円となったとする。なお、便宜上、第3のプレイエリア及び第4のプレイエリアにおけるプレイ料金の総額は0円であったものとする。
この場合、合計額10000円のうち、「展示エリアAの景品Aに対してプレイヤーが支払ったプレイ料金の総額」と「展示エリアBの景品Bに対してプレイヤーが支払ったプレイ料金の総額」が特定できない。
【0166】
そこで、先ず、各展示エリアA〜Dの現在位置と取得部20の現在位置との関係から、「展示エリアAの景品Aが狙われた回数」と「展示エリアBの景品Bが狙われた回数」を求める。例えば、「展示エリアAの景品Aが狙われた回数」が50回であり、「展示エリアBの景品Bが狙われた回数」が50回であるとする。なお、展示エリアC及び展示エリアDには景品が展示されていないので、狙われなかったものとする。この場合、合計回数が100回なので、全体うちの1/2が「展示エリアAの景品Aが狙われた」ことになる(50回÷100回=1/2)。同様に、全体うちの1/2が「展示エリアBの景品Aが狙われた」ことになる。
【0167】
次に、全体うちの1/2が「展示エリアAの景品Aが狙われた」ことになるので、合計額10000円の1/2が「展示エリアAの景品Aに対してプレイヤーが支払ったプレイ料金の総額」であるものとみなす。つまり、「展示エリアAの景品Aに対してプレイヤーが支払ったプレイ料金の総額」は5000円であるとみなす。同様にして、「展示エリアBの景品Bに対してプレイヤーが支払ったプレイ料金の総額」は5000円であるとみなす。
【0168】
次に、展示エリアAのペイアウト率を求める。つまり、「展示エリアAの景品Aに対してプレイヤーが支払ったプレイ料金の総額」は5000円であるとみなし、「展示エリアAから獲得された景品の総額」は3000円であることから(100円×30個=3000円)、展示エリアAの景品Aのペイアウト率は60%となる(3000円÷5000円×100=60%)。
【0169】
同様にして、展示エリアBのペイアウト率を求める。つまり、「展示エリアBの景品Bに対してプレイヤーが支払ったプレイ料金の総額」は5000円であるとみなし、「展示エリアBから獲得された景品の総額」は2000円であることから(200円×10個=2000円)、展示エリアBの景品Bのペイアウト率は40%となる(2000円÷5000円×100=40%)。
【0170】
このようにして、4つのプレイエリアと4つの展示エリアとが1対1で対応していない場合であっても、展示エリアごとに景品のペイアウト率を求めることが可能となる。
【0171】
なお、ペイアウト率を求めるにあたり、各展示エリアの景品に対してプレイヤーが支払ったプレイ料金の総額を上記以外の別の方法で算出することも可能である。
例えば、1プレイヤーによる料金支払い後の制限時間内において、「展示エリアAの景品Aが狙われた回数」が3回であり、「展示エリアBの景品Bが狙われた回数」が1回であるとする。なお、展示エリアC及び展示エリアDの景品は狙われなかったものとする。プレイ単価200円としたとき、制限時間内にいずれかの景品が合計4回狙われたので、景品を1回狙うにあたっての料金は50円(200円÷4回=50円)となる。展示エリアAの景品Aは3回で狙われたので、当該プレイヤーが展示エリアAの景品Aに対して支払ったプレイ料金は150円(50円×3回=150円)、展示エリアBの景品Bに対して支払ったプレイ料金は50円(50円×1回=50円)となる。プレイヤーごとに同様の算出をした結果を合計すると、各展示エリアの景品に対してプレイヤーが支払ったプレイ料金の総額を算出できる。
【0172】
<把持力調整>
前述の第2実施形態に係る景品取得ゲーム装置1では、上記のようにして展示エリアごとに景品のペイアウト率(以下、現在ペイアウト率)を求めた場合、現在ペイアウト率を展示エリアごとに予め設定された所定のペイアウト率(以下、設定ペイアウト率)に収束するよう、その展示エリアが位置するプレイエリアに対応する取得部20のアーム部201について把持力を変更してもよい。
【0173】
例えば、ターンテーブルが回転した結果、プレイエリアに位置した展示エリアの現在ペイアウト率が設定ペイアウト率よりも高い場合に(例えば、50%)、そのプレイエリアに対応する取得部20のアーム201aについて把持力を弱くしてもよい。また、プレイエリアに位置した展示エリアの現在ペイアウト率が設定ペイアウト率よりも低い場合に(例えば、30%)、そのプレイエリアに対応する取得部20のアーム部201について把持力を強くしてもよい。
【0174】
なお、把持力の強弱については、ソレノイド202に入力する電流量を変更することで実現できる。把持力の強弱の調整方法については、景品取得ゲーム装置1における取得部20の形態に応じて適宜変更できる。例えば、アームを駆動させるモーターの回転量、モーターに流す電流量、バネ部材の付勢力を変化させることで調整できる。
【0175】
上述の現在ペイアウト率の算出は、第2実施形態の景品取得ゲーム装置1以外の形態にも適用できる。従って、現在ペイアウト率を設定ペイアウト率に収束させる方法は取得部20の把持力調整に限らず、景品取得ゲーム装置1の形態に応じた方法がある。例えば、展示エリアに載置された景品を往復動させるプッシャー台によって景品落下口へ落下させる形態であれば、当該プッシャー台の往復動作時の移動量を変化させる方法で対応できる。