(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明を実施するための形態】
【0014】
添付の図面を参照し、本発明を説明する。重複する説明は、適宜簡略化或いは省略する。各図において、同一の符号は同一の部分又は相当する部分を示す。
【0015】
実施の形態1.
図1は、この発明の実施の形態1における掃除機システム1の例を示す斜視図である。
図2は、
図1に示す掃除機システム1の平面図である。掃除機システム1は、例えば電気掃除機2及びごみ回収装置3を備える。
図1及び
図2に示す電気掃除機2は、所謂スティック型の掃除機である。電気掃除機2に第1集塵室が形成される。電気掃除機2は、吸い込んだごみを第1集塵室に溜める。ごみ回収装置3に第2集塵室が形成される。ごみ回収装置3は、電気掃除機2の第1集塵室に溜まっているごみを第2集塵室に回収する。電気掃除機2を
図1及び
図2に示すようにごみ回収装置3に載せると、電気掃除機2の第1集塵室に溜まっているごみをごみ回収装置3の第2集塵室に回収することができる。
【0016】
図3は、電気掃除機2を示す側面図である。
図3は、
図2のA方向から電気掃除機2を見た図である。
図4及び
図5は、電気掃除機2の断面を示す図である。
図4は、
図2のB−B線で電気掃除機2を切断した図である。
図5は、
図2のC−C線で電気掃除機2を切断した図である。
図6は、電気掃除機2の構成例を示す図である。電気掃除機2は、例えばヘッド4、接続管5、本体ユニット6及び集塵ユニット7を備える。
【0017】
ヘッド4に、接続管5の一方の端部が接続される。本体ユニット6に、接続管5の他方の端部が接続される。集塵ユニット7は、本体ユニット6に設けられる。ヘッド4に、ごみを吸い込むための吸い込み口8が形成される。本体ユニット6に、ごみが除かれた空気が吹き出される吹き出し口9が形成される。電気掃除機2に、吸い込み口8から吹き出し口9に通じる本体風路10が形成される。
【0018】
本体ユニット6は、例えば電動送風機11、ハンドル12、操作パネル13、制御装置14及び二次電池15を備える。
【0019】
電動送風機11は、本体風路10に気流を発生させる。電動送風機11が気流を発生させることにより、吸い込み口8から空気が吸い込まれる。吸い込み口8から吸い込まれた空気は、本体風路10を通過する。即ち、吸い込み口8から吸い込まれた空気は、ヘッド4、接続管5、集塵ユニット7及び本体ユニット6に形成された各風路を通過し、吹き出し口9から吹き出される。電動送風機11が気流を発生させることにより、空気と共にごみも吸い込み口8から吸い込まれる。吸い込み口8から吸い込まれたごみは、集塵ユニット7で気流から分離される。このため、吹き出し口9からはごみが除かれた空気が吹き出される。
【0020】
以下の説明では、電気掃除機2において「上流」及び「下流」という用語を使用する場合は、電動送風機11が発生させる気流を基準とする。例えば、
図4及び
図5は本体風路10に電動送風機11とフィルタ16とが配置される例を示す。フィルタ16は、電動送風機11より上流に配置される。また、電気掃除機2の上下は、ごみ回収装置3に載せられた状態を基準とする。即ち、電気掃除機2の上下は、
図3から
図5に示す状態を基準とする。例えば、電動送風機11及び二次電池15は、集塵ユニット7より上方に配置される。
【0021】
ハンドル12は、利用者が掃除を行う際に持つ部分である。本実施の形態では、接続管5が一直線状の筒状の部材である例を示す。ハンドル12は、例えば接続管5に対して一直線状に配置される。操作パネル13は、利用者がハンドル12を持った手で操作するためのものである。操作パネル13は、例えば入力釦17及びランプ18を備える。ランプ18は、利用者に情報を報知する報知手段の一例である。操作パネル13は、報知手段として小型のディスプレイ等を備えても良い。
【0022】
制御装置14は、電気掃除機2に備えられた機器を制御する。例えば、制御装置14に、入力釦17が押されたことを示す信号が入力される。制御装置14は、入力された信号に基づいて機器を制御する。例えば、制御装置14は、電動送風機11を制御する。制御装置14は、操作パネル13のランプ18を制御する。二次電池15は、電気掃除機2に備えられた機器に電力を供給する。例えば、二次電池15は、制御装置14に電力を供給する。
【0023】
図7は、集塵ユニット7の断面を示す図である。
図7は、
図2のB−B線で集塵ユニット7を切断した図である。集塵ユニット7は、例えば分離部19及び集塵部20を備える。
【0024】
分離部19は、吸い込み口8から吸い込まれたごみを本体風路10の気流から分離する。
図7は、分離部19がごみを分離する方式としてサイクロン方式を採用する例を示す。分離部19は、ごみを分離する方式として所謂カップ方式を採用しても良い。分離部19に、例えば旋回室21が形成される。旋回室21は本体風路10の一部である。吸い込み口8から吸い込まれたごみは、ヘッド4及び接続管5を通過し、旋回室21に進入する。旋回室21では、旋回気流が形成される。これにより、遠心力によってごみを分離する。砂及び埃等のごみは、旋回室21の側壁22に形成された開口23を介して旋回室21から排出される。開口23から排出されなかったごみは、下向きの開口24を介して旋回室21から排出される。
【0025】
分離部19によって気流から分離されたごみは、集塵部20に溜められる。集塵部20に、ごみを溜めるための集塵室25及び集塵室26が形成される。本実施の形態に示す例では、集塵室25及び集塵室26が電気掃除機2の第1集塵室である。集塵部20は、例えば周壁27、可動底部28、周壁29、底部30及び離隔装置31を備える。
【0026】
周壁27は円筒形状である。周壁27の上端は側壁22に設けられる。周壁27は、側壁22の外面から下方に延びる。周壁27は、開口24の周囲を囲むように配置される。可動底部28は、周壁27の下端部に下方から接触する。周壁27の下向きの開口は可動底部28によって塞がれる。これにより、開口24を介して旋回室21に通じる集塵室25が形成される。即ち、周壁27及び可動底部28は、集塵室25を形成する。開口24を通過したごみは、集塵室25に進入する。集塵室25には、ごみが溜まっていく。
【0027】
周壁29は、側壁22及び周壁27を囲むように配置される。周壁29と側壁22との間及び周壁29と周壁27との間に形成された一続きの空間が集塵室26である。開口23を通過したごみは、集塵室26に進入する。集塵室26には、埃等のごみが溜まっていく。周壁29の下端は、周壁27の下端より下方に位置する。周壁29の下向きの開口を塞ぐように、周壁29の下端に底部30が設けられる。可動底部28は、底部30の上方に配置される。
【0028】
可動底部28は、周壁27の下向きの開口を塞ぐ閉位置及び周壁27の下端との間に隙間が空く開位置に配置可能である。
図7は、可動底部28が閉位置に配置された状態を示す。利用者が電気掃除機2で掃除する時、可動底部28は閉位置に配置される。このため、砂等のごみは集塵室25に溜まり、埃等のごみは集塵室26に溜まる。集塵室26に溜まっているごみは集塵室25に進入しない。
【0029】
電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられると、可動底部28は開位置に配置される。
図8は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられた時の集塵ユニット7の断面を示す図である。
図8は、
図2のB−B線で集塵ユニット7を切断した図である。可動底部28が開位置に配置されると、周壁27と可動底部28との間に隙間が形成される。このため、集塵室25は、旋回室21を介さずに集塵室26に直接通じる。
図7及び
図8は、可動底部28が上下に変位する例を示す。
【0030】
離隔装置31は、可動底部28を開位置に配置させるための装置である。離隔装置31は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられていない時は可動底部28を押し上げる。これにより、可動底部28は、周壁27の下端部に下方から押し付けられ、閉位置に配置される。離隔装置31は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられると、可動底部28を下方に変位させる。これにより、可動底部28が周壁27の下端部から離れる。電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられると、可動底部28は開位置に配置される。
図9は、集塵ユニット7の分解斜視図である。離隔装置31は、例えば連動部材32、ばね(図示せず)及び蓋33を備える。
【0031】
連動部材32は、中央部が底部30に支持される。連動部材32は、底部30の下方に配置される。連動部材32は、シーソーのように動く。即ち、連動部材32の一端部が底部30に近づくと、連動部材32の他端部は底部30から離れる。連動部材32の一端部が底部30から離れると、連動部材32の他端部は底部30に近づく。連動部材32の他端部に可動底部28が連結される。
【0032】
連動部材32は、他端部が底部30に近づくようにばねによって常に力を受ける。このため、連動部材32にばね以外の外力が作用しなければ、可動底部28は連動部材32によって押し上げられる。即ち、可動底部28は閉位置に配置される。一端部が底部30に近づくように連動部材32に外力が作用すると、可動底部28は連動部材32に連動して下方に変位する。即ち、可動底部28は開位置に配置される。
【0033】
蓋33は、連動部材32を下方から覆うように底部30に設けられる。蓋33に、貫通孔34が形成される。貫通孔34は、連動部材32の一端部が対向する位置に形成される。
【0034】
また、集塵部20にごみ回収風路35が形成される。ごみ回収風路35は、集塵室25及び集塵室26に溜まっているごみをごみ回収装置3の第2集塵室に回収するための風路である。本実施の形態に示す例では、ごみ回収風路35は集塵室26に通じる。ごみ回収風路35は、集塵部20の下面で開口する。本実施の形態に示す例では、ごみ回収風路35は底部30の下面で開口する。
【0035】
ごみ回収装置3にごみを回収する時以外に集塵部20からごみが落ちることを防止するため、集塵ユニット7に閉塞装置36が備えられる。閉塞装置36は集塵部20に設けられる。
図10及び
図11は、集塵ユニット7を示す斜視図である。閉塞装置36は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられていない時は、
図10に示すようにごみ回収風路35を塞ぐ。閉塞装置36は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられると、
図11に示すようにごみ回収風路35が通じる状態にする。閉塞装置36は、例えば閉塞体37、保持体38、ばね39及び支持ケース40を備える。
【0036】
閉塞体37、保持体38及びばね39は、支持ケース40に支持される。閉塞体37、保持体38及びばね39は、支持ケース40を介して集塵部20に設けられる。閉塞体37は、ごみ回収風路35を塞ぐ。例えば、閉塞体37は、ごみ回収風路35に通じる開口を下方から塞ぐ。閉塞体37は、ごみ回収風路35を塞ぐようにばね39から常に力を受ける。このため、閉塞体37にばね39以外の外力が作用しなければ、閉塞体37は、ごみ回収風路35に通じる開口を下方から覆うように底部30の下面に密着する。
【0037】
保持体38は、ごみ回収風路35を塞ぐ位置に閉塞体37を保持する。例えば、保持体38の先端に、
図9に示すような爪が形成される。電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられていなければ、保持体38の先端の爪が閉塞体37の一端部に掛かる。これにより、閉塞体37が開くことを防止する。即ち、保持体38は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられていない時は、
図10に示すようにごみ回収風路35を塞ぐ位置に閉塞体37を保持する。保持体38が閉塞体37を保持する機能は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられる時に解除される。保持体38の上記保持機能が解除されると、閉塞体37を開けることが可能な状態になる。
【0038】
図12は、ごみ回収装置3を示す側面図である。
図12は、
図2のA方向からごみ回収装置3を見た図である。
図13は、ごみ回収装置3を示す斜視図である。
図14及び
図15は、ごみ回収装置3の断面を示す図である。
図14は、
図2のB−B線でごみ回収装置3を切断した図である。
図15は、
図2のC−C線でごみ回収装置3を切断した図である。
図16は、ごみ回収装置3の構成例を示す図である。ごみ回収装置3は、例えば集塵ユニット41及び支持ユニット42を備える。
【0039】
集塵ユニット41は、例えば集塵部43及び集塵部44を備える。集塵部43は、集塵部44に設けられる。集塵部43は、集塵部44の上に配置される。集塵部43に、ごみを溜めるための集塵室45が形成される。集塵部44に、ごみを溜めるための集塵室46が形成される。集塵室45は、集塵室46に通じる。本実施の形態に示す例では、集塵室45及び集塵室46がごみ回収装置3の第2集塵室である。
【0040】
また、集塵部43に、ごみ回収風路47が形成される。ごみ回収風路47は、電気掃除機2の集塵室25及び集塵室26に溜まっているごみを集塵室45及び集塵室46に回収するための風路である。本実施の形態に示す例では、ごみ回収風路47は集塵室45に通じる。ごみ回収風路47は、集塵部43の上面で開口する。
【0041】
集塵ユニット41は、支持ユニット42に設けられる。集塵ユニット41は、支持ユニット42の上に配置される。集塵ユニット41は、支持ユニット42に支持される。支持ユニット42に、ごみが除かれた空気が吹き出される吹き出し口48が形成される。ごみ回収装置3には、第2集塵室から吹き出し口48に通じる排気風路49が形成される。本実施の形態に示す例では、排気風路49は集塵室46から吹き出し口48に通じる。
【0042】
支持ユニット42は、例えば電動送風機50、電源部51、操作パネル52及び制御装置53を備える。
【0043】
電動送風機50は、排気風路49に気流を発生させる。電動送風機50が気流を発生させることにより、集塵部43の上面に形成された開口から空気が吸い込まれる。上記開口から吸い込まれた空気は、ごみ回収風路47、集塵室45、集塵室46及び排気風路49を通過し、吹き出し口48から吹き出される。電動送風機50が気流を発生させることにより、空気と共にごみも上記開口から吸い込まれる。上記開口から吸い込まれたごみは、ごみ回収風路47に進入する。ごみ回収風路47に進入したごみは、集塵室45及び集塵室46で気流から分離される。このため、吹き出し口48からはごみが除かれた空気が吹き出される。
【0044】
図14及び
図15は、集塵室45でごみを分離する方式としてサイクロン方式が採用された例を示す。
図14及び
図15は、集塵室46でごみを分離する方式として紙パック方式が採用された例を示す。ごみを分離する方式は、これらの方式に限定されない。
【0045】
以下の説明では、ごみ回収装置3において「上流」及び「下流」という用語を使用する場合は、電動送風機50が発生させる気流を基準とする。例えば、
図14及び
図15は排気風路49に電動送風機50とフィルタ57とが配置される例を示す。フィルタ57は電動送風機50より上流に配置される。
【0046】
電源部51は、電気掃除機2に備えられた二次電池15を充電するための電力を供給する。電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられると、電源部51は、二次電池15に電気的に接続される。本実施の形態に示すごみ回収装置3は、電気掃除機2の充電台としての機能も備える。
【0047】
操作パネル52は、利用者が操作するためのものである。操作パネル52は、例えば入力釦58及びランプ59を備える。ランプ59は、利用者に情報を報知する報知手段の一例である。操作パネル52は、報知手段として小型のディスプレイ等を備えても良い。
【0048】
制御装置53は、ごみ回収装置3に備えられた機器を制御する。例えば、制御装置53に、入力釦58が押されたことを示す信号が入力される。制御装置53は、入力された信号に基づいて機器を制御する。例えば、制御装置53は、電動送風機50を制御する。制御装置53は、電源部51を制御する。制御装置53は、操作パネル52のランプ59を制御する。
【0049】
また、集塵ユニット41に作動部54、解除部55及び開放部56が備えられる。
【0050】
作動部54は、電気掃除機2に備えられた離隔装置31を動作させるための部材である。本実施の形態に示す例では、作動部54は、集塵部43の上面に設けられた突起である。解除部55は、電気掃除機2に備えられた保持体38の保持機能を解除するための部材である。本実施の形態に示す例では、解除部55は、集塵部43の上面に設けられた板状の部材である。解除部55は、集塵部43の上面から突出する。開放部56は、電気掃除機2に備えられた閉塞体37を開けるための部材である。本実施の形態に示す例では、開放部56は、集塵部43の上面に設けられた板状の部材である。開放部56は、集塵部43の上面から突出する。
【0052】
図17から
図20は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられた状態を示す。本実施の形態に示す例では、電気掃除機2の集塵部20がごみ回収装置3の集塵部43に載せられる。電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられると、電気掃除機2のヘッド4が宙に浮いた状態になる。即ち、ヘッド4は、ごみ回収装置3の支持ユニット42の下面より上方に配置される。電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられると、電気掃除機2はごみ回収装置3の集塵部43によって支持される。電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられると、集塵部20の下面が集塵部43の上面に対向する。
【0053】
また、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられると、二次電池15が電源部51に電気的に接続される。これにより、制御装置53は、電源部51による二次電池15の充電を開始する。
【0054】
電気掃除機2をごみ回収装置3に載せる時のごみ回収装置3に対する電気掃除機2の向きは予め決まっている。作動部54は、離隔装置31の蓋33に形成された貫通孔34の位置に合わせて配置される。集塵部20が集塵部43に載せられる時に、作動部54が貫通孔34を貫通する。貫通孔34を通過した作動部54は、先端が連動部材32の一端部に下方から接触する。集塵部20が集塵部43に更に接近することにより、作動部54が連動部材32の一端部を押し上げる。これにより、連動部材32の他端部が底部30から離れるように変位し、可動底部28が下方に移動する。集塵部20が集塵部43に完全に載せられると、集塵室25の下部と集塵室26の下部とが通じた状態になる。
【0055】
解除部55は、閉塞装置36の保持体38の位置に合わせて配置される。解除部55は、集塵部20が集塵部43に載せられる時に、保持体38の側面に接触しながら保持体38に隣接する空間に挿入される。解除部55が上記空間に挿入されることにより、保持体38が解除部55に押され、保持体38が閉塞体37から離れるように変位する。具体的には、保持体38の先端の爪が閉塞体37の一端部から外れるように保持体38が湾曲する。また、保持体38の端部を軸によって回転可能に支持し、ばねによって保持体38を上記空間側に押し付けても良い。かかる構成でも、解除部55が上記空間に挿入されることにより、保持体38が解除部55に押され、保持体38が閉塞体37から離れるように変位する。これにより、保持体38の保持機能が解除される。集塵部20が集塵部43に完全に載せられると、閉塞体37を開けることが可能な状態になる。
【0056】
開放部56は、閉塞装置36の閉塞体37の位置に合わせて配置される。開放部56は、集塵部20が集塵部43に載せられる時に、先端が閉塞体37の他端部に接触する。集塵部20が集塵部43に更に接近することにより、開放部56が閉塞体37の他端部を押し上げる。これにより、閉塞体37の一端部が下方に移動するように閉塞体37が変位し、閉塞体37が開く。集塵部20が集塵部43に完全に載せられると、閉塞体37は開いた状態に保持される。
【0057】
集塵部43の上面に形成されたごみ回収風路47に通じる開口は、集塵部20の下面に形成されたごみ回収風路35に通じる開口の位置に合わせて配置される。即ち、集塵部20が集塵部43に載せられると、ごみ回収風路47に通じる上記開口は、ごみ回収風路35に通じる開口に対向する。このため、集塵部20が集塵部43に載せられると、集塵室26と集塵室45とがごみ回収風路35及びごみ回収風路47を介して通じる。即ち、集塵部20が集塵部43に載せられると、電気掃除機2に形成された第1集塵室とごみ回収装置3に形成された第2集塵室とがごみ回収風路35及びごみ回収風路47を介して通じる。
【0058】
集塵部20が集塵部43に載せられた状態で電動送風機50が駆動されると、電気掃除機2からごみ回収装置3に向かう気流が発生する。電動送風機50の駆動は、例えば、操作パネル52の入力釦58が押されることによって開始される。電動送風機50が気流を発生させることにより、電気掃除機2の吸い込み口8から空気が吸い込まれる。吸い込み口8から吸い込まれた空気は、本体風路10の一部を通過し、集塵室25及び集塵室26に進入する。即ち、吸い込み口8から吸い込まれた空気は、ヘッド4及び接続管5を通過した後、旋回室21から集塵室25及び集塵室26に進入する。
【0059】
集塵室25に進入した空気は、周壁27と可動底部28との間を通って集塵室26に進入する。旋回室21から或いは集塵室25から集塵室26に進入した空気は、ごみ回収風路35を通過してごみ回収装置3に取り込まれる。ごみ回収風路35からごみ回収装置3に進入した空気は、ごみ回収風路47、集塵室45、集塵室46及び排気風路49を通過し、吹き出し口48から吹き出される。
【0060】
電動送風機50が気流を発生させることにより、集塵室25及び集塵室26に溜められていたごみがごみ回収風路35を通過してごみ回収装置3に回収される。ごみ回収装置3に回収されたごみは、ごみ回収風路47から集塵室45及び集塵室46に進入する。ごみ回収装置3に回収されたごみは、集塵室45及び集塵室46で気流から分離される。このため、吹き出し口48からはごみが除かれた空気が吹き出される。
【0061】
制御装置53は、電動送風機50の駆動を開始してから一定時間が経過すると、電動送風機50を停止させる。
【0062】
本実施の形態に示す掃除機システム1であれば、電気掃除機2の集塵室25及び集塵室26に溜まっていたごみをごみ回収装置3の集塵室45及び集塵室46に回収することができる。電気掃除機2に溜まったごみを回収できるため、ごみ捨ての回数を減らすことができる。電気掃除機2の集塵部20を小型にしてもごみ捨ての回数が増えることはない。集塵部20の小型化が可能であり、操作性に優れた電気掃除機2を提供できる。
【0063】
ごみ回収装置3は、電気掃除機2のように掃除の度に持ち運ぶ必要はない。このため、集塵室45及び集塵室46を大きくしても操作性は悪化しない。例えば、集塵室45及び集塵室46を集塵室25及び集塵室26より大きくすれば、ごみ捨ての回数を更に減らすことができる。
【0064】
本実施の形態では、電気掃除機2がスティック型である例を示した。スティック型の電気掃除機は、自立しないものが多い。本実施の形態で示す例では、電気掃除機2が自立しない場合でも、集塵部20を集塵部43に載せることによって電気掃除機2をごみ回収装置3に容易に設置することができる。また、電気掃除機2を立てた状態でごみ回収装置3に設置することができるため、設置に必要な面積を小さくできる。本実施の形態に示す例のように接続管5が鉛直方向に配置されるように電気掃除機2をごみ回収装置3に載せることができれば、設置に必要な面積を最小限に抑えることができる。
【0065】
本実施の形態に示す例では、電気掃除機2の集塵部20がごみ回収装置3の集塵部43の上に配置されるため、ごみの回収時にごみが上から下に落ちるように移動する。このため、砂等のごみも確実に回収できる。
【0066】
本実施の形態では、利用者が操作パネル52の入力釦58を押すことによってごみの回収を行う例について説明した。ごみの回収を自動で開始させるために、ごみ回収装置3にセンサ60を備えても良い。センサ60は、電気掃除機2が集塵部43に載せられたことを検出する手段の一例である。制御装置53は、電気掃除機2が集塵部43に載せられたことがセンサ60によって検出されると、電動送風機50を駆動して気流を発生させる。
【0067】
センサ60として、電気掃除機2が集塵部43に載せられると押されるスイッチを採用しても良い。センサ60として、近接センサを採用しても良い。本実施の形態に示す例では、電気掃除機2が集塵部43に載せられると、閉塞体37の一端部がごみ回収風路47に配置される。センサ60は、ごみ回収風路47に配置された閉塞体37の存在を検出しても良い。
【0068】
本実施の形態では、電動送風機50の駆動が開始されてから一定時間が経過すると電動送風機50が自動的に停止される例について説明した。ごみの回収の状況に応じて電動送風機50を停止させるために、ごみ回収装置3にセンサ61を備えても良い。センサ61は、電気掃除機2の集塵室25及び集塵室26に溜まっていたごみがごみ回収装置3の集塵室45及び集塵室46に回収されたことを検出する手段の一例である。制御装置53は、電動送風機50を駆動した後、集塵室25及び集塵室26に溜まっていたごみが集塵室45及び集塵室46に回収されたことがセンサ61によって検出されると電動送風機50を停止させる。
【0069】
センサ61として、発光器及び受光器を備える光電センサを採用しても良い。例えば、検出光がごみ回収風路47を横切るように発光器が設置される。発光器からの検出光は、ごみ回収風路47を横切った後に受光器に入射する。電動送風機50の駆動が開始された後、例えば受光器が発光器からの検出光を一定時間連続して受け続けると、ごみの回収が完了したことが検出される。センサ61の機能を電気掃除機2に備えても良い。例えば、電気掃除機2は、集塵室25及び集塵室26に溜まっているごみの有無を検出するセンサ63を備える。ごみ回収装置3は、このセンサ63からの検出信号を受信しても良い。
【0070】
他の機能として、ごみ回収装置3はごみ捨てを促す報知機能を備えても良い。例えば、ごみ回収装置3にセンサ62が備えられる。センサ62は、規定量のごみが集塵室45及び集塵室46に溜まっていることを検出する手段の一例である。センサ62として、発光器及び受光器を備える光電センサを採用しても良い。センサ62は、電動送風機50に流れる電流の値に基づいて上記検出を行っても良い。
【0071】
制御装置53は、規定量のごみが集塵室45及び集塵室46に溜まっていることがセンサ62によって検出されると、操作パネル52に備えられた特定のランプ59を点灯させる。ランプ59の点灯は、ごみ捨てを促すための報知の一例である。他の方法によってごみ捨てを促すための報知を行っても良い。
【0072】
ごみ回収装置3にセンサ62が備えられている場合は、ごみ捨てを促すための報知をごみ回収装置3以外の機器から行っても良い。例えば、制御装置53は、他の機器に信号を送信する送信手段としての機能を備える。制御装置53は、規定量のごみが集塵室45及び集塵室46に溜まっていることがセンサ62によって検出されると、ごみ捨てを促す報知を行わせるための信号を電気掃除機2に送信する。この信号を受信した電気掃除機2では、制御装置14が、操作パネル13に備えられた特定のランプ18を点灯させる。ランプ18の点灯は、ごみ捨てを促すための報知の一例である。他の方法によってごみ捨てを促すための報知を行っても良い。
【0073】
制御装置53は、規定量のごみが集塵室45及び集塵室46に溜まっていることがセンサ62によって検出されると、電気掃除機2以外の機器に、ごみ捨てを促す報知を行わせるための信号を送信しても良い。上記信号の送信先となる機器は予め登録される。例えば、制御装置53は、予め登録されたスマートフォン等の携帯端末に上記信号を送信する。この信号を受けた機器では、表示或いは音声等により、ごみ捨てを促すための報知を行う。
【0074】
ごみ回収装置3にセンサ62が備えられている場合は、センサ62が検出した結果に基づいて電動送風機50を制御しても良い。制御装置53は、規定量のごみが集塵室45及び集塵室46に溜まっていることがセンサ62によって検出されると、電動送風機50を停止させる。即ち、集塵室45及び集塵室46に規定量のごみが溜まると電動送風機50は駆動されない。これにより、集塵室45及び集塵室46にごみが溜まり過ぎることを防止する。
【0075】
本実施の形態では、ごみ回収装置3が複数の集塵室を備える例について説明した。ごみ回収装置3は、集塵室を1つしか備えていなくても良い。ごみ回収装置3がごみを分離する方式は、サイクロン方式でも紙パック方式でも良い。他の分離方式を採用しても良い。
【0076】
本実施の形態では、ごみ回収装置3が電気掃除機2の充電台としても機能する例について説明した。ごみ回収装置3は、電気掃除機2の充電台としての機能を備えていなくても良い。但し、ごみ回収装置3が電気掃除機2の充電台として機能すれば、電気掃除機2の充電を行う度にごみの回収を行うことができる。
【0077】
実施の形態2.
実施の形態1では、ごみ回収装置3が電動送風機50を備える例について説明した。即ち、実施の形態1に示す例では、ごみ回収装置3が備える電動送風機50が、ごみを回収するための気流を発生させる。本実施の形態では、ごみ回収装置3が電動送風機を備えない例について説明する。本実施の形態に示す例では、電気掃除機2が備える電動送風機11が、ごみを回収するための気流を発生させる。
【0078】
本実施の形態では、実施の形態1で開示した構成と相違する構成について詳しく説明する。本実施の形態で開示しない構成は、実施の形態1で開示した何れかの構成と同様である。
【0079】
図21及び
図22は、この発明の実施の形態2における掃除機システム1の例を示す斜視図である。
図23は、
図21に示す掃除機システム1の平面図である。掃除機システム1は、例えば電気掃除機2及びごみ回収装置3を備える。
図21は、掃除機システム1を電気掃除機2の正面側から見た斜視図である。
図22は、掃除機システム1を電気掃除機2の背面側から見た斜視図である。
【0080】
図21から
図23に示す電気掃除機2は、所謂スティック型の掃除機である。本実施の形態に示す例では、電気掃除機2に第1集塵室が形成される。電気掃除機2は、吸い込んだごみを第1集塵室に溜める。ごみ回収装置3に第2集塵室が形成される。ごみ回収装置3は、電気掃除機2の第1集塵室に溜まっているごみを第2集塵室に回収する。電気掃除機2を
図21から
図23に示すようにごみ回収装置3に載せると、電気掃除機2の第1集塵室に溜まっているごみをごみ回収装置3の第2集塵室に回収することができる。
【0081】
図24は、電気掃除機2を示す側面図である。
図24は、
図23のF方向から電気掃除機2を見た図である。
図25及び
図26は、電気掃除機2の断面を示す図である。
図25は、
図23のG−G線で電気掃除機2を切断した図である。
図26は、
図23のH−H線で電気掃除機2を切断した図である。
図27は、電気掃除機2の構成例を示す図である。電気掃除機2は、例えばヘッド4、接続管5、本体ユニット6及び集塵ユニット7を備える。
【0082】
ヘッド4に、接続管5の一方の端部が接続される。本体ユニット6に、接続管5の他方の端部が接続される。集塵ユニット7は、本体ユニット6に設けられる。ヘッド4に、ごみを吸い込むための吸い込み口8が形成される。本体ユニット6に、ごみが除かれた空気が吹き出される吹き出し口9が形成される。電気掃除機2に、吸い込み口8から吹き出し口9に通じる本体風路10が形成される。
【0083】
本体ユニット6は、例えば電動送風機11、ハンドル12、操作パネル13、制御装置14及び二次電池15を備える。
【0084】
電動送風機11は、本体風路10に気流を発生させる。電動送風機11が気流を発生させることにより、吸い込み口8から空気が吸い込まれる。吸い込み口8から吸い込まれた空気は、本体風路10を通過する。即ち、吸い込み口8から吸い込まれた空気は、ヘッド4、接続管5、集塵ユニット7及び本体ユニット6に形成された各風路を通過し、吹き出し口9から吹き出される。電動送風機11が気流を発生させることにより、空気と共にごみも吸い込み口8から吸い込まれる。吸い込み口8から吸い込まれたごみは、集塵ユニット7で気流から分離される。このため、吹き出し口9からはごみが除かれた空気が吹き出される。
【0085】
図25及び
図26は、本体風路10に電動送風機11とフィルタ16とが配置される例を示す。フィルタ16は、電動送風機11より上流に配置される。また、電動送風機11及び二次電池15は、集塵ユニット7より上方に配置される。
【0086】
図28は、集塵ユニット7の断面を示す図である。
図28は、
図23のJ−J線で集塵ユニット7を切断した図である。集塵ユニット7は、例えば分離部19及び集塵部20を備える。
【0087】
分離部19は、吸い込み口8から吸い込まれたごみを本体風路10の気流から分離する。
図28は、分離部19がごみを分離する方式としてサイクロン方式を採用する例を示す。分離部19がごみを分離する方式はサイクロン方式に限定されない。分離部19に、例えば旋回室21が形成される。旋回室21は本体風路10の一部である。吸い込み口8から吸い込まれたごみは、ヘッド4及び接続管5を通過し、旋回室21に進入する。旋回室21では、旋回気流が形成される。これにより、遠心力によってごみを分離する。砂及び埃等のごみは、旋回室21の側壁22に形成された開口23を介して旋回室21から排出される。開口23から排出されなかったごみは、下向きの開口24を介して旋回室21から排出される。
【0088】
分離部19によって気流から分離されたごみは、集塵部20に溜められる。集塵部20に、ごみを溜めるための集塵室25及び集塵室26が形成される。本実施の形態に示す例では、集塵室25及び集塵室26が電気掃除機2の第1集塵室である。集塵部20は、例えば周壁27、可動底部28、周壁29、底部30及び離隔装置31を備える。
【0089】
本実施の形態に示す可動底部28は、その形状が実施の形態1で開示した形状と相違する。但し、可動底部28の機能自体は実施の形態1で開示した機能と同様である。例えば、可動底部28は、周壁27の下向きの開口を塞ぐ閉位置及び周壁27の下端との間に隙間が空く開位置に配置可能である。
図28は、可動底部28が開位置に配置された状態を示す。
【0090】
本実施の形態に示す離隔装置31の機能は、実施の形態1で開示した機能と同様である。但し、本実施の形態に示す離隔装置31では、ごみ回収装置3の作動部54に相当する部材が
図28に示すK方向から連動部材32の一端部に接触する。このため、離隔装置31の蓋33に、作動部54に相当する部材が側方から進入するためのスリット64が形成される。
【0091】
また、集塵部20にごみ回収風路35が形成される。ごみ回収風路35は、集塵室25及び集塵室26に溜まっているごみをごみ回収装置3の第2集塵室に回収するための風路である。ごみ回収風路35は、集塵室26に通じる。本実施の形態に示す例では、ごみ回収風路35は、集塵部20の側面で開口する。具体的に、ごみ回収風路35は周壁29で開口する。本実施の形態に示す例では、底部30にごみ回収風路35に通じる開口は形成されない。
【0092】
ごみ回収装置3にごみを回収する時以外に集塵部20からごみが落ちることを防止するため、集塵ユニット7に閉塞装置36が備えられる。閉塞装置36は集塵部20に設けられる。
図29は、集塵ユニット7の分解斜視図である。本実施の形態に示す例では、周壁29は、外面に平坦な部分が存在する点で実施の形態1で開示した形状と相違する。例えば、周壁29の断面は四角形状である。閉塞装置36は、周壁29に設けられる。
【0093】
集塵ユニット7は、
図29に示すようにユニット7aからユニット7dに分解することができる。
図30は、ユニット7aを更に分解した状態を示す斜視図である。
図31は、
図25に示すL部を拡大した図である。集塵ユニット7の集塵部20は、例えばユニット7aとユニット7bの一部とによって形成される。分離部19は、例えばユニット7bの一部とユニット7cの一部とユニット7dとによって形成される。
【0094】
閉塞装置36は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられていない時は、
図29及び
図31に示すようにごみ回収風路35を塞ぐ。閉塞装置36は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられると、ごみ回収風路35が通じる状態にする。閉塞装置36は、例えば閉塞体37、保持体38、ばね39及び支持ケース40を備える。
【0095】
閉塞装置36の機能自体は、実施の形態1で開示した機能と同様である。閉塞体37、保持体38及びばね39は、支持ケース40に支持される。閉塞体37、保持体38及びばね39は、支持ケース40を介して集塵部20に設けられる。閉塞体37は、ごみ回収風路35を塞ぐ。例えば、閉塞体37は、ごみ回収風路35に通じる開口を側方から塞ぐ。閉塞体37は、ごみ回収風路35を塞ぐようにばね39から常に力を受ける。このため、閉塞体37にばね39以外の外力が作用しなければ、閉塞体37は、ごみ回収風路35に通じる開口を側方から覆うように周壁29に密着する。
【0096】
保持体38は、ごみ回収風路35を塞ぐ位置に閉塞体37を保持する。例えば、保持体38の先端に、
図30に示すような爪が形成される。電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられていなければ、保持体38の先端の爪が閉塞体37の下端部に掛かる。これにより、閉塞体37が開くことを防止する。即ち、保持体38は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられていない時は、
図29及び
図31に示すようにごみ回収風路35を塞ぐ位置に閉塞体37を保持する。保持体38が閉塞体37を保持する機能は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられる時に解除される。保持体38の上記保持機能が解除されると、閉塞体37を開けることが可能な状態になる。
【0097】
図32は、ユニット7bを更に分解した状態を示す斜視図である。
図33は、
図26に示すM部を拡大した図である。
図32及び
図33に示すように、集塵ユニット7に戻り風路65が形成される。戻り風路65は、電気掃除機2からごみ回収装置3に送られた空気を電気掃除機2に戻すための風路である。戻り風路65は、本体風路10に通じる。例えば、戻り風路65は、電動送風機11及びフィルタ16より上流且つ旋回室21より下流で本体風路10に通じる。
【0098】
本実施の形態に示す例では、集塵ユニット7は、戻り風路65を形成するための風路形成部66を備える。戻り風路65は、風路形成部66の側面で開口する。戻り風路65は、ごみ回収風路35が周壁29で開口する方向と同じ方向を向いて開口する。
【0099】
ごみ回収装置3にごみを回収する時以外に集塵部20からごみが落ちることを防止するため、集塵ユニット7に閉塞装置67が備えられる。閉塞装置67は風路形成部66に設けられる。閉塞装置67は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられていない時は、
図29及び
図33に示すように戻り風路65を塞ぐ。閉塞装置67は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられると、戻り風路65が通じる状態にする。閉塞装置67は、例えば閉塞体68、保持体69、ばね70及び支持ケース71を備える。
【0100】
閉塞装置67の機能自体は、閉塞装置36の機能と同様である。閉塞体68、保持体69及びばね70は、支持ケース71に支持される。閉塞体68、保持体69及びばね70は、支持ケース71を介して風路形成部66に設けられる。閉塞体68は、戻り風路65を塞ぐ。例えば、閉塞体68は、戻り風路65に通じる開口を側方から塞ぐ。閉塞体68は、戻り風路65を塞ぐようにばね70から常に力を受ける。このため、閉塞体68にばね70以外の外力が作用しなければ、閉塞体68は、戻り風路65に通じる開口を側方から覆うように風路形成部66に密着する。
【0101】
保持体69は、戻り風路65を塞ぐ位置に閉塞体68を保持する。例えば、保持体69の先端に、
図32に示すような爪が形成される。電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられていなければ、保持体69の先端の爪が閉塞体68の下端部に掛かる。これにより、閉塞体68が開くことを防止する。即ち、保持体69は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられていない時は、
図29及び
図33に示すように戻り風路65を塞ぐ位置に閉塞体68を保持する。保持体69が閉塞体68を保持する機能は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられる時に解除される。保持体69の上記保持機能が解除されると、閉塞体68を開けることが可能な状態になる。
【0102】
上述したように、本実施の形態に示す例では、電気掃除機2が備える電動送風機11が、ごみを回収するための気流を発生させる。ごみの回収時にごみ回収風路35と戻り風路65とに気流を発生させるため、集塵ユニット7に弁装置72が備えられる。本実施の形態に示す例では、弁装置72は分離部19に設けられる。弁装置72は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられていない時は、本体風路10が通じる状態にする。弁装置72は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられると、本体風路10を塞ぐ。弁装置72は、例えば戻り風路65が本体風路10に通じる位置より上流且つ旋回室21より下流で本体風路10を塞ぐ。
図34は、ユニット7cを更に分解した状態を示す斜視図である。弁装置72は、例えば弁体73、ばね74及び連動体75を備える。
【0103】
弁体73は、本体風路10を塞ぐための部材である。本実施の形態に示す例では、弁体73は円盤形状である。弁体73は、本体風路10を塞ぐ閉位置及び本体風路10を通す開位置に配置可能である。
図28に示すように、分離部19は、ごみが除かれた空気を旋回室21から排出するための排出管76を備える。排出管76は、旋回室21の中央に配置される。ごみが除かれた空気は、旋回室21から排出孔77を通って排出管76の内部に取り込まれる。排出管76の内部に取り込まれた空気は上方に移動し、フィルタ16を通過する。排出管76の内部空間は本体風路10の一部である。
【0104】
弁体73は、排出管76の上端から上方に続く風路を閉じる。本実施の形態に示す例では、弁体73の開位置は、閉位置より高い位置である。弁体73は、下方に押し付けられるようにばね74から常に力を受ける。このため、弁体73にばね74以外の外力が作用しなければ、弁体73は、下方に押し付けられて閉位置に配置される。
【0105】
連動体75は、弁体73を可動底部28の上下動に連動させるための部材である。本実施の形態に示す例では、連動体75は一本のロッドである。連動体75は、上端部が弁体73に下方から接続される。連動体75は、排出管76を上下に貫通する。連動体75は、下端部が可動底部28に上方から接続される。これにより、可動底部28が上方に変位すると弁体73は上方に変位する。可動底部28が下方に変位すると弁体73は下方に変位する。即ち、連動体75は、可動底部28が周壁27の下端部に接触していれば弁体73を開位置に配置させる。連動体75は、可動底部28が周壁27の下端部から離れると弁体73を閉位置に配置させる。
図28は、可動底部28が下方に変位し、弁体73が閉位置に配置された状態を示す。
【0106】
図35は、ごみ回収装置3を示す斜視図である。
図36は、ごみ回収装置3の上部を拡大した図である。ごみ回収装置3は、例えば集塵ユニット41及び支持ユニット42を備える。集塵ユニット41は、例えば集塵部78、連結部79、連結部80、案内板81、作動部82、解除部83及び84、並びに開放部85及び86を備える。
【0107】
集塵部78に、ごみを溜めるための集塵室87(
図35及び
図36では図示せず)が形成される。本実施の形態に示す例では、集塵室87がごみ回収装置3の第2集塵室である。集塵部78は、例えば箱体88、蓋89及び台90を備える。箱体88及び蓋89によって囲まれた空間が集塵室87である。蓋89は箱体88に設けられる。蓋89は箱体88に対して開閉可能である。
図37は、蓋89を開けた状態のごみ回収装置3を示す。
図37は、集塵室87でごみを分離する方式として紙パック方式が採用された例を示す。集塵室87でごみを分離する方式は、紙パック方式に限定されない。
【0108】
台90は、箱体88に設けられる。台90は、箱体88の上に配置される。台90に、電気掃除機2が載せられる。案内板81及び作動部82は、台90に設けられる。案内板81は、台90に載せられた電気掃除機2を定位置に案内するための部材である。案内板81は、台90の手前側の縁以外の縁に沿うように配置される。案内板81は、台90の縁から上方に延びる。作動部82は、実施の形態1で開示した作動部54と同様に機能する。即ち、作動部82は、電気掃除機2に備えられた離隔装置31を動作させるための部材である。本実施の形態に示す例では、作動部82は、台90の上面に設けられた板状の部材である。作動部82は、台90の奥側に配置され、台90の上面から突出する。
【0109】
連結部79は、集塵部78に設けられる。本実施の形態では、連結部79が上下に延びる管である例を示す。連結部79の下端部は、箱体88の側面に接続される。連結部79に、ごみ回収風路91が形成される。ごみ回収風路91は、電気掃除機2の集塵室25及び集塵室26に溜まっているごみを集塵室87に回収するための風路である。ごみ回収風路91は、集塵室87に通じる。
【0110】
連結部79は、集塵部78より上方に延びる。連結部79の上側の端面は、集塵部78より上方に配置される。連結部79の上側の端面は、ごみ回収装置3を上方から見た場合に台90の方向を向くように配置される。ごみ回収風路91は、連結部79の上側の端面で開口する。即ち、ごみ回収風路91は、集塵部78より高い位置で開口する。また、ごみ回収風路91は、ごみ回収装置3を上方から見た場合に台90の方向を向くように開口する。
【0111】
解除部83は、電気掃除機2に備えられた保持体38の保持機能を解除するための部材である。本実施の形態に示す例では、解除部83は、連結部79の上側の端面に設けられた板状の部材である。解除部83は、連結部79の端面から突出する。解除部83は、例えばごみ回収風路91に通じる開口の下側の縁に沿って配置される。
【0112】
開放部85は、電気掃除機2に備えられた閉塞体37を開けるための部材である。本実施の形態に示す例では、開放部85は、連結部79の上側の端面に設けられた板状の部材である。開放部85は、連結部79の端面から突出する。開放部85は、例えばごみ回収風路91に通じる開口の上側の縁に沿って配置される。開放部85は、解除部83より高い位置に配置される。
【0113】
連結部80は、集塵部78に設けられる。本実施の形態では、連結部80が上下に延びる管である例を示す。連結部80の下端部は、箱体88の側面に接続される。例えば、連結部80は、箱体88の側面のうち連結部79が接続された側面と同じ側面に接続される。連結部80は、連結部79が箱体88に接続される位置より低い位置で箱体88に接続される。連結部80に、戻り風路92が形成される。戻り風路92は、電気掃除機2からごみ回収装置3に送られた空気を電気掃除機2に戻すための風路である。戻り風路92は、集塵室87に通じる。
【0114】
連結部80は、集塵部78より上方に延びる。連結部80の上側の端面は、集塵部78及び連結部79の上端より上方に配置される。連結部80の上側の端面は、ごみ回収装置3を上方から見た場合に台90の方向を向くように配置される。即ち、連結部80の上側の端面は、連結部79の上側の端面が向く方向と同じ方向を向く。戻り風路92は、連結部80の上側の端面で開口する。即ち、戻り風路92は、集塵部78より高い位置で開口する。戻り風路92は、ごみ回収風路91が開口する位置より高い位置で開口する。また、戻り風路92は、ごみ回収風路91が開口する方向と同じ方向を向いて開口する。
【0115】
解除部84は、電気掃除機2に備えられた保持体69の保持機能を解除するための部材である。本実施の形態に示す例では、解除部84は、連結部80の上側の端面に設けられた板状の部材である。解除部84は、連結部80の端面から突出する。解除部84は、例えば戻り風路92に通じる開口の下側の縁に沿って配置される。
【0116】
開放部86は、電気掃除機2に備えられた閉塞体68を開けるための部材である。本実施の形態に示す例では、開放部86は、連結部80の上側の端面に設けられた板状の部材である。開放部86は、連結部80の端面から突出する。開放部86は、例えば戻り風路92に通じる開口の上側の縁に沿って配置される。開放部86は、解除部84より高い位置に配置される。
【0117】
集塵ユニット41は、支持ユニット42に設けられる。集塵ユニット41は、支持ユニット42の上に配置される。集塵ユニット41は、支持ユニット42に支持される。支持ユニット42は、例えばヘッドカバー93を備える。
【0119】
図38から
図43は、電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられた状態を示す。本実施の形態に示す例では、電気掃除機2の集塵部20がごみ回収装置3の集塵部78に載せられる。電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられると、電気掃除機2のヘッド4がヘッドカバー93に覆われる。即ち、ヘッド4は、ごみ回収装置3の支持ユニット42の下面より上方に配置される。電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられると、電気掃除機2はごみ回収装置3の集塵部78によって支持される。電気掃除機2がごみ回収装置3に載せられると、集塵部20の下面が集塵部78の上面に対向する。
【0120】
電気掃除機2をごみ回収装置3に載せる時のごみ回収装置3に対する電気掃除機2の向きは予め決まっている。作動部82は、離隔装置31の蓋33に形成されたスリット64の位置に合わせて配置される。集塵部20が集塵部78に載せられる時に、作動部82がスリット64を通過する。スリット64を通過した作動部82は、連動部材32の一端部に側方から接触する。集塵部20が奥側の案内板81に更に接近することにより、作動部82が連動部材32の一端部を押し上げる。これにより、連動部材32の他端部が底部30から離れるように変位し、可動底部28が下方に移動する。集塵部20が集塵部78に載せられて定位置に配置されると、集塵室25の下部と集塵室26の下部とが通じた状態になる。
【0121】
弁装置72の弁体73は、可動底部28に連動する。集塵部20が集塵部78に載せられると、可動底部28が下方に変位することにより弁体73も下方に変位する。これにより、弁体73が閉位置に配置される。集塵部20が集塵部78に載せられて定位置に配置されると、本体風路10が弁装置72によって塞がれる。
【0122】
解除部83は、閉塞装置36の保持体38の位置に合わせて配置される。解除部83は、集塵部20が集塵部78に載せられる時に、保持体38の上面に接触しながら保持体38の上に隣接する空間に挿入される。解除部83が上記空間に挿入されることにより、保持体38が解除部83に押され、保持体38が閉塞体37から離れるように変位する。具体的には、保持体38の先端の爪が閉塞体37の下端部から外れるように保持体38が湾曲する。また、保持体38の端部を軸97によって回転可能に支持し、ばね96によって保持体38を上記空間側に押し付けても良い(
図30及び
図31参照)。かかる構成でも、解除部55が上記空間に挿入されることによって保持体38が解除部55に押され、保持体38が閉塞体37から離れるように変位する。これにより、保持体38の保持機能が解除される。集塵部20が集塵部78に載せられて定位置に配置されると、閉塞体37を開けることが可能な状態になる。
【0123】
開放部85は、閉塞装置36の閉塞体37の位置に合わせて配置される。開放部85は、集塵部20が集塵部78に載せられる時に、先端が閉塞体37の上端部に接触する。集塵部20が奥側の案内板81に更に接近することにより、開放部85が閉塞体37の上端部を押し込む。これにより、閉塞体37の下端部が集塵部20から離れるように閉塞体37が変位し、閉塞体37が開く。集塵部20が集塵部78に載せられて定位置に配置されると、閉塞体37は開いた状態に保持される。
【0124】
また、解除部84は、閉塞装置67の保持体69の位置に合わせて配置される。解除部84は、集塵部20が集塵部78に載せられる時に、保持体69の上面に接触しながら保持体69の上に隣接する空間に挿入される。解除部84が上記空間に挿入されることにより、保持体69が解除部84に押され、保持体69が閉塞体68から離れるように変位する。具体的には、保持体69の先端の爪が閉塞体68の下端部から外れるように保持体69が湾曲する。また、保持体69の端部を軸99によって回転可能に支持し、ばね98によって保持体69を上記空間側に押し付けても良い(
図32及び
図33参照)。かかる構成でも、解除部84が上記空間に挿入されることによって保持体69が解除部84に押され、保持体69が閉塞体68から離れるように変位する。これにより、保持体69の保持機能が解除される。集塵部20が集塵部78に載せられて定位置に配置されると、閉塞体68を開けることが可能な状態になる。
【0125】
開放部86は、閉塞装置67の閉塞体68の位置に合わせて配置される。開放部86は、集塵部20が集塵部78に載せられる時に、先端が閉塞体68の上端部に接触する。集塵部20が奥側の案内板81に更に接近することにより、開放部86が閉塞体68の上端部を押し込む。これにより、閉塞体68の下端部が風路形成部66から離れるように閉塞体68が変位し、閉塞体68が開く。集塵部20が集塵部78に載せられて定位置に配置されると、閉塞体68は開いた状態に保持される。
【0126】
連結部79の端面に形成されたごみ回収風路91に通じる開口は、集塵部20の側面に形成されたごみ回収風路35に通じる開口の位置に合わせて配置される。即ち、集塵部20が集塵部78に載せられると、ごみ回収風路91に通じる上記開口は、ごみ回収風路35に通じる開口に対向する。このため、集塵部20が集塵部78に載せられると、集塵室26と集塵室87とがごみ回収風路35及びごみ回収風路91を介して通じる。
【0127】
連結部80の端面に形成された戻り風路92に通じる開口は、風路形成部66の側面に形成された戻り風路65に通じる開口の位置に合わせて配置される。即ち、集塵部20が集塵部78に載せられると、戻り風路92に通じる上記開口は、戻り風路65に通じる開口に対向する。このため、集塵部20が集塵部78に載せられると、集塵室87と本体風路10とが戻り風路92及び戻り風路65を介して通じる。即ち、集塵部20が集塵部78に載せられると、集塵室87と吹き出し口9とが戻り風路92、戻り風路65及び本体風路10の一部を介して通じる。
【0128】
集塵部20が集塵部78に載せられた状態で電動送風機11が駆動されると、電気掃除機2からごみ回収装置3に向かう気流とごみ回収装置3から電気掃除機2に戻る気流とが発生する。電動送風機11の駆動は、例えば、操作パネル13の入力釦17が押されることによって開始される。電動送風機11が気流を発生させることにより、電気掃除機2の吸い込み口8から空気が吸い込まれる。吸い込み口8から吸い込まれた空気は、本体風路10の一部を通過し、集塵室25及び集塵室26に進入する。即ち、吸い込み口8から吸い込まれた空気は、ヘッド4及び接続管5を通過した後、旋回室21から集塵室25及び集塵室26に進入する。なお、本体風路10は弁装置72によって途中で遮断されている。このため、旋回室21の空気は排出管76の内部に取り込まれない。
【0129】
集塵室25に進入した空気は、周壁27と可動底部28との間を通って集塵室26に進入する。旋回室21から或いは集塵室25から集塵室26に進入した空気は、ごみ回収風路35を通過してごみ回収装置3に取り込まれる。即ち、ごみ回収風路35を通過した空気は、ごみ回収風路91を介して集塵室87に進入する。
【0130】
集塵室87の空気は、戻り風路92を介して電気掃除機2に戻される。即ち、集塵室87の空気は、戻り風路92に進入する。戻り風路92を通過した空気は、戻り風路65を介して、弁装置72より下流の本体風路10に進入する。戻り風路65から本体風路10に進入した空気は、フィルタ16及び電動送風機11を通過し、吹き出し口9から吹き出される。
【0131】
電動送風機11が気流を発生させることにより、集塵室25及び集塵室26に溜められていたごみがごみ回収風路35を通過してごみ回収装置3に回収される。ごみ回収装置3に回収されたごみは、ごみ回収風路91から集塵室87に進入する。ごみ回収装置3に回収されたごみは、集塵室87で気流から分離される。このため、電気掃除機2にはごみが除かれた空気が戻る。
【0132】
制御装置14は、電動送風機11の駆動を開始してから一定時間が経過すると、電動送風機11を停止させる。
【0133】
本実施の形態に示す掃除機システム1であれば、電気掃除機2の集塵室25及び集塵室26に溜まっていたごみをごみ回収装置3の集塵室87に回収することができる。電気掃除機2に溜まったごみを回収できるため、ごみ捨ての回数を減らすことができる。電気掃除機2の集塵部20を小型にしてもごみ捨ての回数が増えることはない。集塵部20の小型化が可能であり、操作性に優れた電気掃除機2を提供できる。
【0134】
ごみ回収装置3は、電気掃除機2のように掃除の度に持ち運ぶ必要はない。このため、集塵室87を大きくしても操作性は悪化しない。例えば、集塵室87を集塵室25及び集塵室26より大きくすれば、ごみ捨ての回数を更に減らすことができる。
【0135】
本実施の形態では、電気掃除機2がスティック型である例を示した。スティック型の電気掃除機は、自立しないものが多い。本実施の形態で示す例では、電気掃除機2が自立しない場合でも、集塵部20を集塵部78に載せることによって電気掃除機2をごみ回収装置3に容易に設置することができる。また、電気掃除機2を立てた状態でごみ回収装置3に設置することができるため、設置に必要な面積を小さくできる。本実施の形態に示す例のように接続管5が鉛直方向に配置されるように電気掃除機2をごみ回収装置3に載せることができれば、設置に必要な面積を最小限に抑えることができる。
【0136】
本実施の形態に示す例では、電気掃除機2の集塵部20がごみ回収装置3の集塵部78の上に配置されるため、ごみの回収時にごみが上から下に落ちるように移動する。このため、砂等のごみも確実に回収できる。
【0137】
本実施の形態では、利用者が操作パネル13の入力釦17を押すことによってごみの回収を行う例について説明した。ごみの回収を自動で開始させるために、電気掃除機2にセンサ60を備えても良い。センサ60は、電気掃除機2が集塵部78に載せられたことを検出する。制御装置14は、電気掃除機2が集塵部78に載せられたことがセンサ60によって検出されると、電動送風機11を駆動して気流を発生させる。
【0138】
本実施の形態では、電動送風機11の駆動が開始されてから一定時間が経過すると電動送風機11が自動的に停止される例について説明した。ごみの回収の状況に応じて電動送風機11を停止させるために、電気掃除機2にセンサ63を備えても良い。センサ63は、電気掃除機2の集塵室25及び集塵室26に溜まっていたごみがごみ回収装置3の集塵室87に回収されたことを検出する。制御装置14は、電動送風機11を駆動した後、集塵室25及び集塵室26に溜まっていたごみが集塵室87に回収されたことがセンサ63によって検出されると電動送風機11を停止させる。
【0139】
本実施の形態に示すごみ回収装置3を電気掃除機2の充電台として機能させても良い。
かかる場合、ごみ回収装置3に、電源部51、操作パネル52及び制御装置53が備えられる。ごみ回収装置3が制御装置53を備える場合は、ごみ回収装置3にセンサ62を備えても良い。センサ62は、規定量のごみが集塵室87に溜まっていることを検出する。これにより、ごみ捨てを促す報知機能を付加しても良い。ごみ捨てを促す報知機能として、実施の形態1で開示した何れの機能を採用しても良い。また、ごみ回収装置3がセンサ62を備える場合は、センサ62が検出した結果に基づいて電動送風機11を制御しても良い。
【0140】
図44は、制御装置14のハードウェア構成を示す図である。制御装置14は、ハードウェア資源として、例えばプロセッサ94とメモリ95とを含む処理回路を備える。制御装置14は、メモリ95に記憶されたプログラムをプロセッサ94によって実行することにより、上述した各機能を実現する。制御装置14が有する各機能の一部又は全部をハードウェアによって実現しても良い。
【0141】
制御装置53のハードウェア構成は
図44に示す構成と同様である。制御装置53は、ハードウェア資源として、例えばプロセッサとメモリとを含む処理回路を備える。制御装置53は、メモリに記憶されたプログラムをプロセッサによって実行することにより、上述した各機能を実現する。制御装置53が有する各機能の一部又は全部をハードウェアによって実現しても良い。