特許第6649020号(P6649020)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6649020
(24)【登録日】2020年1月20日
(45)【発行日】2020年2月19日
(54)【発明の名称】熱伝導率の測定方法および測定装置
(51)【国際特許分類】
   G01N 25/18 20060101AFI20200210BHJP
【FI】
   G01N25/18 G
【請求項の数】10
【全頁数】14
(21)【出願番号】特願2015-186288(P2015-186288)
(22)【出願日】2015年9月24日
(65)【公開番号】特開2017-62129(P2017-62129A)
(43)【公開日】2017年3月30日
【審査請求日】2018年8月21日
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用 集会での論文公開 公開日:2015年6月3日 集会名:プラスチック成形加工学会第26回年次大会 開催場所:タワーホール船堀 住所 東京都江戸川区船堀4−1−1 公開者:株式会社東洋精機製作所 公開された発明の内容:シリンダ内の溶融樹脂をピストンにより押圧しつつ、プローブによって熱伝導率を測定する発明を開示。 〔刊行物等〕 集会でのスライドによる公開 公開日:2015年6月3日 集会名:プラスチック成形加工学会第26回年次大会 開催場所:タワーホール船堀 住所 東京都江戸川区船堀4−1−1 公開者:株式会社東洋精機製作所 公開された発明の内容:シリンダ内の溶融樹脂をピストンにより押圧しつつ、プローブによって熱伝導率を測定する発明を開示。
(73)【特許権者】
【識別番号】000151852
【氏名又は名称】株式会社東洋精機製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100080768
【弁理士】
【氏名又は名称】村田 実
(72)【発明者】
【氏名】田中 桂司
(72)【発明者】
【氏名】室井 一男
【審査官】 野田 華代
(56)【参考文献】
【文献】 実開平05−059288(JP,U)
【文献】 特開昭58−181619(JP,A)
【文献】 特開平08−136483(JP,A)
【文献】 特開平07−005134(JP,A)
【文献】 特開2006−167609(JP,A)
【文献】 米国特許第04861167(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G01N 25/00−25/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
密閉状態とされたシリンダ内を真空引きする第1ステップと、
前記第1ステップの後に、前記シリンダ内にペレット状の合成樹脂を供給する第2ステップと、
前記第2ステップの後、前記シリンダを加熱して、該シリンダ内にあるペレット状の合成樹脂を溶融樹脂とする第3ステップと、
前記第3ステップの後、前記シリンダ内に摺動自在に嵌合されたピストンによって前記溶融樹脂を押圧しつつ、該シリンダ内に挿入されたプローブによって熱伝導率を測定する第4ステップと、
を備えていることを特徴とする熱伝導率の測定方法。
【請求項2】
請求項1において、
前記第4ステップでは、溶融樹脂を高温状態から低温状態へと温度変化させて、溶融樹脂の異なる温度毎に熱伝導率の測定が行われる、ことを特徴とする熱伝導率の測定方法。
【請求項3】
請求項2において、
前記ピストンには、前記シリンダ内に配設された前記プローブの先端部が挿入される挿入凹部が形成されており、
前記第4ステップにおいて溶融樹脂の温度が高温状態から低温状態へと温度変化されるのに伴って、前記プローブの先端部がより深く前記挿入凹部に挿入される、
ことを特徴とする熱伝導率の測定方法。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれか1項において、
前記第4ステップにおいて、溶融樹脂とするための溶融温度以上となるように前記ピストンが加熱される、ことを特徴とする熱伝導率の測定方法。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれか1項において、
前記シリンダのうち前記ピストンとは反対側端に開閉可能な挿通孔が形成されて、前記第1ステップでの真空引きが該挿通孔が閉じられた状態で行われ、
前記第3ステップの後で前記第4ステップの前に、前記プローブを、開いた状態の前記挿通孔を通して前記シリンダの軸線方向に伸びるようにして該シリンダ内に挿入する第5ステップをさらに備えている、
ことを特徴とする熱伝導率の測定方法。
【請求項6】
請求項5において、
前記第3ステップの後でかつ前記第5ステップの前に、前記挿通孔を開いた状態で、前記溶融樹脂を前記ピストンが所定位置になるまで押圧して、余剰の溶融樹脂を該挿通孔を通して排出する第6ステップをさらに備えている、ことを特徴とする熱伝導率の測定方法。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれか1項において、
ぺレット状の合成樹脂を前記シリンダ内に供給するための供給経路が前記ピストンの移動軌跡に臨むように形成されて、前記第1ステップでは、前記ピストンの位置を該供給経路をわずかに開く中間位置として、該供給経路を通してペレット状の合成樹脂がシリンダ内へ移動しないようにしつつ該シリンダ内の真空引きが行われ、
前記第2ステップでは、前記ピストンの位置を前記供給経路を大きく開く待避位置として、該供給経路から前記シリンダ内へペレット状の合成樹脂を供給し、
前記第4ステップでは、前記ピストンでもって前記供給経路を遮断した状態を維持しつつ、該ピストンにより溶融樹脂を押圧する、
ことを特徴とする熱伝導率の測定方法。
【請求項8】
熱伝導率の測定対象となる合成樹脂が充填されるシリンダと、
前記シリンダを加熱して、該シリンダ内の合成樹脂を溶融樹脂とするシリンダ用ヒーターと、
前記シリンダ内に、該シリンダの軸線方向に伸びるように挿入され、前記溶融樹脂の熱伝導率を測定するためのプローブと、
前記シリンダ内に摺動自在に嵌合され、前記溶融樹脂を押圧するためのピストンと、
前記ピストンの移動軌跡に臨む供給経路を有し、該シリンダ内に供給するためのペレット状の合成樹脂を貯溜する密閉状の樹脂供給部と、
前記樹脂供給部に接続された真空引き用のポンプと、
を有し、
前記ピストンは、その変位に応じて、前記供給経路を大きく開いて該樹脂供給部内のペレット状の合成樹脂を該シリンダ内へ供給可能とする待避位置と、該供給経路を閉じた状態で溶融樹脂を押圧可能とする押圧位置と、該待避位置と該押圧位置との間の位置で該供給経路をわずかに開いた状態として、ペレット状の合成樹脂が該樹脂供給部から該シリンダ内へ供給されることを阻止しつつ該樹脂供給部と該シリンダ内とを連通状態とする中間位置と、を選択的にとり得るようにされ、
前記ピストンを前記中間位置とした状態で前記ポンプを作動させることにより、前記樹脂供給部および前記供給経路を介して前記シリンダ内が真空引きされる、
ことを特徴とする熱伝導率の測定装置。
【請求項9】
請求項8において、
溶融樹脂とするための最低溶融温度以上の温度となるように前記ピストンを加熱するピストン用ヒーターをさらに有している、ことを特徴とする熱伝導率の測定装置。
【請求項10】
請求項8または請求項9において、
前記シリンダのうち前記ピストンとは反対側端に、開閉可能とされた挿通孔が形成されて、前記プローブは、開状態とされた前記挿通孔を通して前記シリンダ内に進退出可能とされている、ことを特徴とする熱伝導率の測定装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、溶融樹脂における熱伝導率の測定方法および測定装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
合成樹脂が溶融された溶融樹脂の状態において、その熱伝導率を測定することが望まれている。特許文献1には、試料に接触して通電により発熱する発熱体のの中に組み込まれた温度センサで測定される温度変化に基づいて、熱伝導率を算出するようにしたものが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平6−130011号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、最近では、溶融樹脂の熱伝導率を、種々の温度状態でもって測定することが強く要求されるようになっている。例えば、射出成形金型をシミュレーションによって設計する場合に、金型の冷却水通路の設計等において、溶融樹脂の種々の温度に応じた熱伝導率を知る必要がある。
【0005】
このため、容器内に充填された合成樹脂をヒーターで加熱して溶融樹脂とて、この容器内に配設されたプローブによって熱伝導率を測定することが考えられる。すなわち、プローブ内に組み込まれた発熱体によりプローブを発熱させつつ、プローブ内に組み込まれた温度センサにより測定される温度変化に基づいて、溶融樹脂の熱伝導率を測定することが考えられている(プローブから容器への熱の逃げ易さの度合いに基づく熱伝導率の算出)。
【0006】
一方、溶融樹脂の種々の温度に対応した熱伝導率を測定するために、溶融樹脂の温度を高温から低温へと徐々に移行させることも考えられている。この場合、溶融樹脂は温度低下と共にかなり収縮するため、溶融樹脂がプローブや容器内面に対して少なからず離間してしまい、熱伝導率を正確に測定することが事実上困難となる。
【0007】
本発明は以上のような事情を勘案してなされたもので、その目的は、溶融樹脂の収縮を考慮しつつ、その熱伝導率を精度よく測定できるようにした熱伝導率の測定方法および測定装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0008】
前記目的を達成するため、本発明における測定方法にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項1に記載のように、
密閉状態とされたシリンダ内を真空引きする第1ステップと、
前記第1ステップの後に、前記シリンダ内にペレット状の合成樹脂を供給する第2ステップと、
前記第2ステップの後、前記シリンダを加熱して、該シリンダ内にあるペレット状の合成樹脂を溶融樹脂とする第3ステップと、
前記第3ステップの後、前記シリンダ内に摺動自在に嵌合されたピストンによって前記溶融樹脂を押圧しつつ、該シリンダ内に挿入されたプローブによって熱伝導率を測定する第4ステップと、
を備えているようにしてある。
【0009】
上記解決手法によれば、シリンダ内の溶融樹脂の熱伝導率をプローブにより測定する際に、溶融樹脂はピストンにより押圧されてプローブ外周面やシリンダ内面に確実に密着されるので、熱伝導率を精度よく測定することができる。また、ペレット状の合成樹脂をシリンダ内に供給する前に、あらかじめシリンダ内を真空引きするので、溶融樹脂内に気泡が混在してしまう事態を防止して、熱伝導率をより精度よく測定することができる。ちなみに、シリンダ内にペレット状の合成樹脂を供給した状態でシリンダ内を真空引きしたときは、溶融樹脂内への気泡混入防止効果が低いものとなる。
【0010】
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項2〜請求項7に記載のとおりである。すなわち、
前記第4ステップでは、溶融樹脂を高温状態から低温状態へと温度変化させて、溶融樹脂の異なる温度毎に熱伝導率の測定が行われる、ようにしてある(請求項2対応)。この場合、溶融樹脂の異なる温度における熱伝導率を精度よく測定することができる。特に、
溶融樹脂の温度を徐々に低下させるのに伴って溶融樹脂が収縮しても、ピストンによる押圧によって溶融樹脂のプローブ外周面およびシリンダ内面に対する密着性が確実に確保されるので、熱伝導率を常に精度よく測定することができる。
【0011】
前記ピストンには、前記シリンダ内に配設された前記プローブの先端部が挿入される挿入凹部が形成されており、
前記第4ステップにおいて溶融樹脂の温度が高温状態から低温状態へと温度変化されるのに伴って、前記プローブの先端部がより深く前記挿入凹部に挿入される、
用スリップ制御3対応)。この場合、プローブをシリンダ内に所望位置に正確に位置決めして、熱伝導率をより精度よく測定する上で好ましいものとなる。また、溶融樹脂の収縮に伴なってピストンが変位しても、挿入凹部内にプローブの先端部を確実に挿入させておくことができる。
【0012】
前記第4ステップにおいて、溶融樹脂とするための溶融温度以上となるように前記ピストンが加熱される、ようにしてある(請求項4対応)。この場合、溶融樹脂のうちピストンに対する接触部位やその付近の固化を防止して、熱伝導率を精度よく測定する上で好ましいものとなる。また、プローブが樹脂の固化部分によって不用意にあたってプローブが損傷されてしまう事態を防止する上でも好ましいものとなる。
【0013】
前記シリンダのうち前記ピストンとは反対側端に開閉可能な挿通孔が形成されて、前記第1ステップでの真空引きが該挿通孔が閉じられた状態で行われ、
前記第3ステップの後で前記第4ステップの前に、前記プローブを、開いた状態の前記挿通孔を通して前記シリンダの軸線方向に伸びるようにして該シリンダ内に挿入する第5ステップをさらに備えている、
ようにしてある(請求項5対応)。この場合、必要のないときはプローブをシリンダの外部に退出させた状態として、シリンダ内にペレット状の合成樹脂を供給する際にこの合成樹脂がプローブにあたってプローブを損傷させてしまう事態を防止する等の上で好ましいものとなる。
【0014】
前記第3ステップの後でかつ前記第5ステップの前に、前記挿通孔を開いた状態で、前記溶融樹脂を前記ピストンが所定位置になるまで押圧して、余剰の溶融樹脂を該挿通孔を通して排出する第6ステップをさらに備えている、ようにしてある(請求項6対応)。この場合、熱伝導率が測定される際のシリンダ内の溶融樹脂量を所望の一定量(基準量)として、熱伝導率を精度よく測定する上でより好ましいものとなる。
【0015】
ぺレット状の合成樹脂を前記シリンダ内に供給するための供給経路が前記ピストンの移動軌跡に臨むように形成されて、前記第1ステップでは、前記ピストンの位置を該供給経路をわずかに開く中間位置として、該供給経路を通してペレット状の合成樹脂がシリンダ内へ移動しないようにしつつ該シリンダ内の真空引きが行われ、
前記第2ステップでは、前記ピストンの位置を前記供給経路を大きく開く待避位置として、該供給経路から前記シリンダ内へペレット状の合成樹脂を供給し、
前記第4ステップでは、前記ピストンでもって前記供給経路を遮断した状態を維持しつつ、該ピストンにより溶融樹脂を押圧する、
ようにしてある(請求項7対応)。この場合、ピストンを有効に利用して、真空引き用と、ペレット状の合成樹脂のシリンダ内への供給用として兼用させることができる。
【0016】
前記目的を達成するため、本発明における測定装置にあっては次のような解決手法を採択してある。すなわち、請求項8に記載のように、
熱伝導率の測定対象となる合成樹脂が充填されるシリンダと、
前記シリンダを加熱して、該シリンダ内の合成樹脂を溶融樹脂とするシリンダ用ヒーターと、
前記シリンダ内に、該シリンダの軸線方向に伸びるように挿入され、前記溶融樹脂の熱伝導率を測定するためのプローブと、
前記シリンダ内に摺動自在に嵌合され、前記溶融樹脂を押圧するためのピストンと、
前記ピストンの移動軌跡に臨む供給経路を有し、該シリンダ内に供給するためのペレット状の合成樹脂を貯溜する密閉状の樹脂供給部と、
前記樹脂供給部に接続された真空引き用のポンプと、
を有し、
前記ピストンは、その変位に応じて、前記供給経路を大きく開いて該樹脂供給部内のペレット状の合成樹脂を該シリンダ内へ供給可能とする待避位置と、該供給経路を閉じた状態で溶融樹脂を押圧可能とする押圧位置と、該待避位置と該押圧位置との間の位置で該供給経路をわずかに開いた状態として、ペレット状の合成樹脂が該樹脂供給部から該シリンダ内へ供給されることを阻止しつつ該樹脂供給部と該シリンダ内とを連通状態とする中間位置と、を選択的にとり得るようにされ、
前記ピストンを前記中間位置とした状態で前記ポンプを作動させることにより、前記樹脂供給部および前記供給経路を介して前記シリンダ内が真空引きされる、
ようにしてある.上記解決手法によれば、請求項7に対応した測定方法を実行するための測定装置が提供される。
【0017】
上記解決手法を前提とした好ましい態様は、請求項9以下に記載のとおりである。すなわち、
溶融樹脂とするための最低溶融温度以上の温度となるように前記ピストンを加熱するピストン用ヒーターをさらに有している、ようにしてある(請求項9対応)。この場合、請求項4に対応した測定方法を実行するための測定装置が提供される。
【0018】
前記シリンダのうち前記ピストンとは反対側端に、開閉可能とされた挿通孔が形成されて、前記プローブは、開状態とされた前記挿通孔を通して前記シリンダ内に進退出可能とされている、ようにしてある(請求項10対応)。この場合、請求項5に対応した測定装置が提供される。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、溶融樹脂の収縮を考慮しつつ、その熱伝導率を精度よく測定することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明による測定装置の一実施形態を示す側面図。
図2図1の左側面図。
図3】ピストンが待避位置にあるときの状態を示す要部断面図。
図4】ピストンが中間位置にあるときの状態を示す要部断面図。
図5】ピストンが押圧位置にあるときの状態を示す要部断面斜視図。
図6】シリンダに対するプローブの挿入位置付近の詳細を示す要部断面図。
【発明を実施するための形態】
【0021】
図1図2において、1は、机上に載置可能なベースフレームである。このベースフレーム1には、横方向(水平方向)に伸びる取付ピン2を利用して、ケース3が揺動可能に保持されている。このケース2は、後述するサブフレームを覆うもので、サブフレームに対してねじ等により着脱自在に固定されている。すなわち、サブフレームが、ベースフレーム1に対して横方向軸線を中心に揺動可能に保持されたものとなっている。
【0022】
図3において、10は、前述したサブフレームである。このサブフレーム10には、断熱材11を利用して、シリンダ20が固定、保持されている。シリンダ20の外周には、例えばアルミニウム合金等の熱伝導性の良好な部材からなる熱伝導部材21を介して、シリンダ用ヒーター22が配設されている。
【0023】
シリンダ20の上端部には、樹脂供給アダプタとなるガイド筒30が気密に接続されている。このガイド筒30内には、ピストン31が摺動自在に嵌合されている。ピストン31は、シリンダ20内をも摺動自在とされている。すなわち、ピストン31は、シリンダ20とガイド筒30とに跨がって摺動自在とされて、実質的にシリンダ20の一部を構成している。
【0024】
ピストン31の下面つまりシリンダ20内に臨む面には、後述するプローブの先端部が挿入される挿入凹部31aが形成されている。この挿入凹部31aの下端部(開口端部)は、下方に向かうにつれて徐々に拡径するラッパ状とされて、プローブの先端部がスムーズに挿入されるようになっている。このような挿入凹部31aは、シリンダ20と同心状となるように形成されている。
【0025】
ピストン31内には、電気式のピストン用ヒーター37が配設されている。このピストン用ヒータ37は、特にシリンダ20直近部分を合成樹脂の最低溶融温度以上の温度に加熱するためのものである(実施形態では、例えば165℃の一定温度)。なお、ピストンヒーター37は、その先端部(シリンダ20側端部)に、温度センサ(図示略)を有しているが、このような温度センサ付のピストン用ヒーター37は市販品を用いてある。
【0026】
ピストン31は、アクチュエータ38によって駆動変位される。アクチュエータとしては電気式、油圧式、空圧式等適宜の形式のものを用いることができるが、ピストン31の位置制御を行えるようになっている。このアクチュエータ38は、シリンダ20とは反対側端においてピストン31に連結されて、サブフレーム10に取付けられている。
【0027】
ガイド筒30には、ピストン31の移動軌跡内に開口するようにして、供給経路32が形成されている。この供給経路32には、ペレット状の合成樹脂の供給部となる貯溜タンク33が接続されている。この貯溜タンク33および供給経路32は、下向きに傾斜されている。
【0028】
ピストン31が大きく上方に変位された図3に示す待避位置においては、供給経路32は大きな開口面積でもって開口されて、貯溜タンク33内に貯溜されているペレット状の合成樹脂が、供給経路32を介してシリンダ20内に供給されるようになっている。
【0029】
図5に示すように、ピストン31が大きく下方へ変位してその先端面がシリンダ20内に位置された押圧位置となる状態では、供給経路32がピストン31により閉じられる。また、ピストン31が、上記押圧位置と待避位置との間の中間位置となる図4に示す状態では、供給経路32がわずかに開かれて、貯溜タンク33内のペレット状の合成樹脂が供給経路32を介してガイド筒30内(つまりシリンダ20内)に供給されることが規制(阻止)される。
【0030】
貯溜タンク33は、ゴム製の蓋部材34によって気密に施蓋されるようになっている。この蓋部材34には、貯溜タンク33内と連通される経路34aが形成され、この経路34aに対して可撓性を有する接続パイプ35が接続されている。ペレット状の合成樹脂は、蓋部材34を取り除いた状態で、貯溜タンク33内に供給される。また、上記接続パイプ34に接続される真空引き用のポンプ36を作動させることによって、貯溜タンク33内が真空引きされる。ピストン31を図4に示す前述の中間位置とすることにより、ペレット状の合成樹脂がシリンダ20内に供給されるのを規制しつつ、シリンダ20内を真空引きすることが可能となっている。なお、ポンプ36は、ケース3の外部に位置されている。また、ケース3のうち貯溜タンク33を覆う部分は、部分的に開閉可能な蓋部材3aとされて、貯溜タンク33内にペレット状の合成樹脂を供給する場合には、蓋部材3aが開かれた状態で行われる。
【0031】
シリンダ20の下端部(下方開口部)は、栓部材40によって気密に施蓋されている。この栓部材40は例えば螺合によってシリンダ20に対して着脱自在に取付けられている。栓部材40には、後述するプローブを抜き差しするための挿通孔41が形成されている。この挿通孔41は、その下端部が下方に向かうにつれて徐々に拡径するラッパ状とされて、後述するプローブがスムーズに挿通孔41に挿通されるようになっている。
【0032】
上記挿通孔41は、内側栓部材42によって気密に施蓋されるようになっている。すなわち、栓部材40の径方向内方側に形成された凹部内に、内側栓部材42が螺合されて、この内側栓部材42を栓部材40に取付けた状態では、挿通孔41が気密に塞がれるようになっている。なお、図3図6において、符号αで示すのはシール部材である。
【0033】
次に、プローブの保持に関連した部分の構成について説明する。まず、図2に示すように、サブフレーム10には、ケース3の外部に伸びる複数本のガイドロッド50が一体化されている。このガイドロッド50は、シリンダ20の軸線方向に伸びている。このガイドロッド50の先端部同士は、連結部材51によって連結され、この連結部材51には、ケース3(サブフレーム10)をベースフレーム1に対して揺動操作するための操作部材52が取付けられている。この操作部材52を手指で把持して揺動操作することにより、ケース3が図1実線で示す傾斜状態と、図1一点鎖線で示す直立状態とを選択的にとりえるようにされている。この直立状態では、シリンダ20が、図3図4図6に示す上下方向に伸びる状態とされる。なお、ベースフレーム1とケース3との間には、例えばクリック機構からなる係止機構(図示略)が構成されて、外力が作用しない限り、上記傾斜状態または直立状態を維持するようになっているが、この係止機構としては、係止ピンを用いる等、適宜のものを採択できる。
【0034】
上記ガイドロッド50には、保持部材60が摺動自在に保持されている。保持部材60には、ピン状とされた左右一対の操作部61が突設されて、この操作部61を操作することにより、保持部材60がガイドロッド50に対して摺動変位される。保持部材60には、係止板62がスライド可能に保持されて、保持部材60を所定位置までケース3(栓部材40)に接近させた位置では、係止板62の端部がガイドロッド50に形成された位置決め凹部(図示略)に係止されて、この位置に保持される。係止板62に形成された操作部62aを持ち上げ操作することにより上記係止が解除されて、保持部材60をケース3(栓部材40)から離間する方向へ変位させることが可能となる。なお、保持部材60を所定位置で係止する機構は、係止ピンを利用する等、適宜の形式のものを採択できる。
【0035】
図6に示すように、保持部材60には、ホルダ63が固定されている。このホルダ63の上端部中央には、シリンダ20と同心状とされた係合凹部63aを有する。この係合凹部63aは、半円弧状(半割状)とされて、後述するようにプローブ用ホルダを径方向から着脱自在かつ軸方向に摺動自在に嵌合保持するようにされている。
【0036】
また、保持部材60には、シリンダ20と同心状に、押圧部材65が螺合されている。押圧部材65は、その先端部が係合部65aとされて、前記ホルダ63の係合凹部63aに下方から臨むように位置されている。また、押圧部材65の下面側には、回転工具が回転不能に係合される工具係合部65bが形成されている。
【0037】
次に、プローブについて説明する。まず、プローブ70は、先端部が閉じられた中空状の細長い棒状とされている(例えば外径1mm程度で、長さが50mm程度)。このプローブ70内には、そのほぼ全長に渡って電気式の発熱体(図示略)が配設されると共に、その軸方向略中間位置に温度センサ(図示略)が配設されている。プローブ70の基端部は、ホルダ72に一体化されている。プローブ70内の発熱体や温度センサへ接続されている配線(図示略)は、ホルダ72内を通して外部へ引き出される。
【0038】
ホルダ72は、断面外周形状が円形とされて、前記ホルダ63に形成された半割状の係合凹部63aに対して、径方向から着脱自在かつ軸方向に摺動自在とされる。また、ホルダ72の下端面には、前記押圧部材65における係合部65aにがたつきなく嵌合される係合凹部72aが形成されている。また、ホルダ72の外周には、下方に向け開口されたキャップ状の取付リング73が摺動自在に嵌合されている。この取付リング73は、ホルダ63の上端部にがたつきなく嵌合可能とされている。
【0039】
上記ホルダ72の先端部(上端部)は、前記栓部材40に対して気密に接続可能とされている。すなわち、栓部材40から内側栓部材42を取外した状態で、この内側栓部材42が位置下部分にホルダ72の先端部が気密に嵌合可能とされている。勿論、ホルダ72の先端部が栓部材40の嵌合される状態では、プローブ70が、栓部材40に形成された挿通孔41を通してシリンダ20内に伸びるようにされる。
【0040】
プローブ70の保持部材60に対する取付けは、次のような手順で行われる。まず、ホルダ72を、保持部材60に一体とされたホルダ63の係合凹部63aに対して径方向外方側から接近させて係合させ、その後、ホルダ72を下方へ変位させて、その係合凹部72aを押圧部材65の係合部65aに嵌合させる。この嵌合後に、ホルダ72の外周に嵌合させた取付リング73をホルダ63の先端部外周に嵌合させる。これにより、ホルダ72つまりプローブ70が、ホルダ63を介して保持部材60に対して取付けられた状態とされる。押圧部材65を回転操作することにより、ホルダ72つまりプローブ70を図3図4図5中上方へ向けて押圧することが可能とされている。なお、取付リング73は、ホルダ72に一体化しておくこともできる。
【0041】
以上のように構成された熱伝導率測定装置の作用について説明する。まず、準備段階として、ケース3つまりサブフレーム10を、図1図2に示す傾斜状態とし、保持部材60を、ケース3から十分に離間した待避状態とする。また、栓部材40に形成されている挿通孔41aを、内側栓部材42によって気密に閉塞した状態とする。
【0042】
この一方において、ピストン31によって供給経路32を閉塞または中間位置とした状態で、蓋部材34を取外して貯溜タンク33内にペレット状の合成樹脂を充填した後、蓋部材34によって貯溜タンク33を気密に施蓋する。
【0043】
上記準備段階が終了した状態で、ピストン31を図4に示す中間位置とする。この状態では、貯溜タンク33内とシリンダ20内とが連通される一方、貯溜タンク33内のペレット状の合成樹脂がシリンダ20内へ供給されないものである。この状態で、ポンプ36を作動させることにより、シリンダ20内が、貯溜タンク33を介して真空引きされる。
【0044】
シリンダ20内が所定の真空度にまで真空引きされた状態で、ピストン31が図3に示す待避位置され、これにより貯溜タンク33内のペレット状の合成樹脂がシリンダ20内に供給される。この後、ピストン31は、供給経路32を完全に閉塞する位置にまで変位されて、ペレット状の合成樹脂を押圧する状態とされる。
【0045】
この後、シリンダ用ヒーター22によって、シリンダ20内のペレット状の合成樹脂を溶融させて、溶融樹脂とする。溶融樹脂の溶融温度は、例えば200℃とされるが、その温度は、例えばシリンダ20の内部に配設された温度センサ(図示略)によって計測される。このシリンダ20の加熱に同期して、ピストン用ヒーター37によってピストン31も加熱される。ピストン31が加熱されることにより、シリンダ20内で溶融した樹脂が、ピストン31に対して固化(冷却による固化)してしまう事態が確実に防止される(ピストン31あるいはその付近でも、溶融樹脂の状態が確実に確保される)。なお、図5図6において、溶融樹脂の存在する部分を、ドットを付して示してある。
【0046】
溶融樹脂となった状態で、栓部材40から内側栓部材42が取外されると共に、ピストン31が溶融樹脂を押圧するように下方に向けて変位される。ピストン31により押圧された溶融樹脂の一部は、開かれた挿通孔41を通して少しづつ外部に排出される。ピストン31が所定の下方位置となった状態(シリンダ20内の溶融樹脂量が所定の基準量となった状態)で、ピストン31のそれ以上の下方動が規制されてその位置で停止される。なお、挿通穴41の周縁部に付着している溶融樹脂は、へら等の適宜の手工具を利用して除去される。
【0047】
この後、ホルダ63等を利用して、プローブ70を図6に示すように保持部材60に保持させる。この状態では、プローブ70の先端部は、挿通孔41を閉塞している内側栓部材42には達しない状態とされる。
【0048】
ピストン31が上記所定の下方位置で停止された状態で、プローブ70が、挿通孔41を通してシリンダ20内に挿入される。プローブ70のシリンダ20内への挿入は、ガイド機構を構成するガイドロッド50を利用してシリンダ軸線方向に円滑に案内されることになる。このとき、ケース3を傾斜状態としておくことにより、図2に示すように、側方から挿通孔41が目視可能な状態でプローブ70を挿通孔41に差し込むことができ、プローブ70を挿通孔41の周囲部分にあやまって当接させてしまう事態(折損させてしまう事態)を防止する上で好ましいものとなる。
【0049】
プローブ70がシリンダ20内に十分深く挿入された状態が、図5図6に示される。このとき、プローブ70の先端部が、ピストン31に形成された挿入凹部31aに挿入された状態とされる。プローブ70は、その基端部側および先端部側が保持されることにより、シリンダ20内ではその全長に渡ってシリンダ20の軸心と一致する位置に保持(維持)される。挿入凹部31a内にプローブ70の先端部が挿入された状態では、ホルダ72の先端部によって挿通孔41がシールされて、挿通孔41を通しての溶融樹脂の外部への漏れが防止される(ホルダ72が、取外された内側栓部材42の機能を発揮)。ホルダ72による挿通孔41のシールを確実に行うため、押圧部材65によって、ホルダ72がシリンダ20に接近する方向に押圧される。この後は、ケース3が図1一点鎖線で示す直立状態とされる。
【0050】
この後、プローブ70内の発熱体に通電してプローブ70を加熱する。プローブ70の加熱温度は、溶融樹脂の温度に対して所定温度だけ高くなるようにされるが、実施形態では上記発熱体に対する供給電力(ワット数)でもって発熱体の加熱を管理するようになっている。具体的には、例えば30秒で5℃程度昇温されるような加熱温度となるような供給電力としてある。プローブ70を加熱した際、プローブ70内の温度センサにより計測される温度変化(時間と温度とをパラメータとする熱勾配)をみることにより、現在の溶融樹脂の温度におけるその熱伝導率が算出される。
【0051】
ここで、上記熱勾配を利用した熱伝導率の算出は、つまるところ、加熱されたプローブ70の長手方向略中間部(プローブ70内の温度センサ位置)からシリンダ20に向けての熱の逃げ度合いに応じたもので、シリンダ径方向での熱伝導率の測定となる。したがって、プローブ70内の温度センサの位置から軸方向に大きく離れた位置からの熱の逃げによるノイズ除去のために、プローブ70の長さは極力長くすることが好ましいものとなる。
【0052】
溶融樹脂とする前に、シリンダ20内をあらかじめ真空引きしてあるため、溶融樹脂の状態では、その内部に気泡が混在することもなく、熱伝導率をより精度よく測定することができる。なお、ペレット状の合成樹脂をシリンダ20内に供給した後に、シリンダ20内を真空引きすることも考えられるが、この場合は、シリンダ20内をあらかじめ真空引きした後にシリンダ20内にペレット状の合成樹脂を供給する場合に比して、溶融樹脂に混在される気泡の含有度合いが多くなってしまうので、シリンダ20内をあらかじめ真空引きする手順の方が好ましいものとなる。
【0053】
シリンダ20を自然冷却して、若干温度低下させ(例えば10℃低温化)、この状態で、プローブ70を利用してこのときの溶融温度での熱伝導率が算出される。このようにして、例えば200℃から、190℃、180℃・・・・というように、溶融樹脂の温度に応じた熱伝導率が順次取得される。
【0054】
溶融樹脂の温度を低下させると、溶融樹脂が収縮することになる。このため、熱伝導率の計測中は、常にピストン31によって溶融樹脂を所定圧力でもって押圧し続ける。これにより、溶融樹脂が、プローブ70(外周面およびシリンダ20内面に確実に密着されて(離間するのが防止されて)、熱伝導率を精度よく計測することができる。ピストン31は、ピストン用ヒーター37によって溶融温度以上に加熱しているため、溶融樹脂を押圧した際に、ピストン31に溶融樹脂が固化してしまう事態が防止される。また、溶融樹脂をピストン31で押圧していく際に、プローブ70の先端部は、挿入凹部31a内への挿入深さが徐々に深くなっていくが、この挿入凹部31a内に進入した合成樹脂は、ピストン31が加熱されていることから確実に溶融樹脂の状態とされているので、挿入凹部31a内にプローブ70の先端部をスムーズに挿入させることができる。ちなみに、挿入凹部31a内で溶融樹脂が固化すると、プローブ70の折損という事態を生じてしまうことになる。
【0055】
異なる溶融温度毎の熱伝導率の測定が終了したときは、まず、プローブ70がシリンダ20内から引き抜かれる。また、栓部材40がシリンダ20から取外されて、シリンダ20の下端開口部位を通して、溶融樹脂がシリンダ20の外部に排出される。この際、ピストン31およびガイド筒30を取り外した状態で、別途設けた排出用ピストン(図示略)を利用して、溶融樹脂を強制的にシリンダ20の外部へ排出させるようにしてある(ガーゼ等の布を排出用ピストンでシリンダ20内に押し込みつつ溶融樹脂を排出させて、シリンダ20内を完全に清掃)。
【0056】
シリンダ20内から溶融樹脂を排出した後は、次の合成樹脂の熱伝導率測定に備えて、栓部材40がシリンダ20に取付けられると共に、内側栓部材42が栓部材40に取付けられる。
【0057】
以上実施形態について説明したが、本発明は、実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲の記載された範囲において適宜の変更が可能である。ピストン用ヒーター37は必ずしも必要としないものであり、特に、プローブ70の先端部をピストン31(の挿入凹部31a)で保持しない場合には設けないようにすることができる。貯溜タンク33からシリンダ20内へのペレット状の合成樹脂の供給、供給停止、供給停止しつつ真空引きするためのわずかな連通隙間の確保は、ピストン31の変位を利用することなく、別途設けた開閉弁を用いて行うこともできる。シリンダ20とガイド筒30とは、分割構成とすることなく1つのシリンダでもって構成してもよい。所望温度の溶融樹脂となるまで真空引きをさらに継続して行い、所望温度の溶融樹脂となった状態でピストン31による溶融樹脂の押圧を行うようにしてもよい。貯溜タンク33内を真空引きすることなく、シリンダ20内のみを真空引きするようにしてもよい。本発明での測定対象となる合成樹脂としては、純粋に合成樹脂のみならず、例えばアルミナ繊維や各種の微細な金属類あるいは非金属類等を含有する異種物含有の合成樹脂であってもよいものである。プローブ70は、常時シリンダ20内に配設した状態としてもよいが、プローブ70の保護のためには、合成樹脂のシリンダ20内への供給時等、少なからず外力が作用する場合にはシリンダ20内から退出した状態としておくのが好ましいものである。勿論、本発明の目的は、明記されたものに限らず、実質的に好ましいあるいは利点として表現されたものを提供することをも暗黙的に含むものである。
【産業上の利用可能性】
【0058】
本発明は、溶融樹脂の熱伝導率を精度よく測定することができる。
【符号の説明】
【0059】
1:ベースフレーム
2:取付ピン(揺動中心)
3:ケース
10:サブフレーム
20:シリンダ
21:熱伝達部材
22:シリンダ用ヒーター
30:ガイド筒
31:ピストン
31a:挿入凹部
32:供給経路
33:貯溜タンク
34:蓋部材
36:ポンプ(真空引き用)
37:ピストン用ヒーター
38:アクチュエータ
40:栓部材
41:挿通孔
42:内側栓部材
50:ガイドロッド
60:保持部材
63:ホルダ(プローブ取付用)
65:押圧部材
70:プローブ
72:ホルダ(プローブと一体)
73:取付リング
図1
図2
図3
図4
図5
図6