特許第6649290号(P6649290)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6649290
(24)【登録日】2020年1月20日
(45)【発行日】2020年2月19日
(54)【発明の名称】骨盤矯正ベルト
(51)【国際特許分類】
   A61F 5/02 20060101AFI20200210BHJP
   A41C 1/00 20060101ALI20200210BHJP
【FI】
   A61F5/02 K
   A41C1/00 G
【請求項の数】1
【全頁数】10
(21)【出願番号】特願2017-6928(P2017-6928)
(22)【出願日】2017年1月18日
(65)【公開番号】特開2018-114119(P2018-114119A)
(43)【公開日】2018年7月26日
【審査請求日】2018年10月11日
(73)【特許権者】
【識別番号】592145028
【氏名又は名称】中山式産業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002011
【氏名又は名称】特許業務法人井澤国際特許事務所
(74)【代理人】
【識別番号】100072039
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 洵
(74)【代理人】
【識別番号】100123722
【弁理士】
【氏名又は名称】井澤 幹
(74)【代理人】
【識別番号】100157738
【弁理士】
【氏名又は名称】茂木 康彦
(72)【発明者】
【氏名】樋口 博夫
【審査官】 木村 麻乃
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/163186(WO,A1)
【文献】 特開平09−056738(JP,A)
【文献】 実開昭50−048491(JP,U)
【文献】 特開2014−046138(JP,A)
【文献】 特開2009−100865(JP,A)
【文献】 米国特許第4245628(US,A)
【文献】 特開2004−209050(JP,A)
【文献】 特開2017−143954(JP,A)
【文献】 特開2017−179663(JP,A)
【文献】 特開2011−092749(JP,A)
【文献】 米国特許第5634891(US,A)
【文献】 登録実用新案第3146163(JP,U)
【文献】 特開平11−104159(JP,A)
【文献】 特開平10−071162(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
A61F 5/00−5/02
A61F 13/14
A41C 1/00−1/20
A41D 13/05
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用者の骨盤周りにおける一方の体側部分を押さえつけるための第1ベルトと、
前記他方の体側部分を押さえつけるための第2ベルトと、
前記第1ベルトと、前記第2ベルトとを伸縮可能に連結し、使用者の背部に接する背部ベルトと、を具備し、
前記第1ベルトは非伸縮性を有し、前記第2ベルトは非伸縮性を有し、
前記第1ベルトに骨盤を引き締めるための第1帯部を有し、
前記第2ベルトに骨盤を引き締めるための第2帯部を有し、
前記第2帯部は、伸縮性を有するとともに第2本体帯部と、環状部とを有し、
前記第2本体帯部の先端に前記環状部を有し、
前記第1ベルトを2分する第1縦枠を配置し、前記第1縦枠に前記第1帯部を有し、
前記第2ベルトを2分する第2縦枠を配置し、前記第2縦枠に前記第2帯部を有し、
前記第1ベルトは、第1縁部と第1本体部とを有し、
前記第1本体部の周囲を縁取るように前記第1縁部を配置し、前記第1本体部は、その表面の全体に雌型ファスナーを配置し、
前記第2ベルトの裏面の端部に雄型面ファスナーを配置し、
さらに、前記第1帯部の表面全体に雌型ファスナーを配置するとともに、その前記第1帯部の先端部に雄型面ファスナーを配置し、
前記第1ベルトと前記第2ベルトと、を使用者の骨盤周りにおける一方の体側部分と他方の体側部分にそれぞれあてがい、
前記第1本体部における雄型面ファスナーを前記第2本体部における雌型ファスナーに取り付け、
さらに、前記第2本体帯部の先端における前記環状部に、前記第1帯部の先端を挿通し、
前記第1帯部の先端部の雄型面ファスナーを前記第1帯部の雌型ファスナーに取り付けることで、前記第1帯部と、前記第2帯部とを連結し、
骨盤の周りに固定するときに前記背部ベルトが伸長し、その第1ベルトと前記第2ベルトと、がその使用者の骨盤を引き締める骨盤矯正ベルト。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、腰に巻きつけるベルトであり、特に骨盤を引き締めて矯正する骨盤矯正ベルトに関するものである。
【背景技術】
【0002】
使用者の腰を引き締め、固定することによって、その腰への負担を軽減する腰ベルトが知られている。このようなものとして、特開2007−105308号公報において、略帯状に形成され略中央部に所定長手方向大きさの背当て部を備えた第1ベルト部と、略帯状に形成されてそれぞれ前記第1ベルト部の正面側に配設された一対の第2ベルト部とを備えた腰痛防止用ベルトであって、前記第1ベルト部は、前記背当て部の両端部側には所定の長手方向大きさに形成され長手方向に向けて伸縮可能な弾性部をそれぞれ設けると共に前記弾性部の側部側には一定の長手方向大きさに形成された片部をそれぞれ設け、該片部の正面側略全域に第1係止部をそれぞれ設けると共に前記片部の少なくとも一方の背面側に前記第1係止部に係止される第2係止部を設け、前記第2ベルト部は、基部が前記背当て部の長手方向両端部近傍にそれぞれ固着されると共に先端部を前記片部側にそれぞれ伸延させた状態に配設され、前記先端部の背面側には前記第1係止部に係止される第3係止部をそれぞれ設けたことを特徴とする腰痛防止ベルトが開示されている。
【0003】
上記発明の効果として、第1ベルト部の正面側に配設された一対の第2ベルト部を備えたことにより、第1ベルト部を装着者の腰部に装着したのち第2ベルト部を引張ることで更に締め付けることができ、腕力の乏しい者であっても簡易かつ確実に腰部に装着でき、腰痛を防止するとされている。
【0004】
しかしながら、実際には、このベルトは骨盤を引き締めるというよりも、腰全体を引き締めるというもので、骨盤が広がった使用者に対して、その骨盤を引き締めて骨盤を矯正する効果は疑問である。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−105308号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前記の点に着目してなされたもので、その課題は、使用者、特に出産により骨盤の広がった女性に対してその骨盤を引き締めて矯正することを課題とする。
【0007】
第1観点における骨盤矯正ベルトは、使用者の骨盤周りにおける一方の体側部分を押さえつけるための第1ベルトと、他方の体側部分を押さえつけるための第2ベルトと、その第1ベルトと、その第2ベルトとを伸縮可能に連結し、使用者の背部に接する背部ベルトと、を具備し、第1ベルトと第2ベルトと、を使用者の骨盤周りにおける一方の体側部分と他方の体側部分にそれぞれあてがい、骨盤の周りに固定するときに背部ベルトが伸張し、その第1ベルトと前記第2ベルトと、がその使用者の骨盤を引き締めて矯正するというものである。
【0008】
第2観点における骨盤矯正ベルトは、第1観点において、第1ベルトは非伸縮性を有し、第2ベルトは非伸縮性を有するというものである。
【0009】
第3観点における骨盤矯正ベルトは、第1観点から第2観点において、第1ベルトに骨盤を引き締めるための第1帯部を有し、第2ベルトに骨盤を引き締めるための第2帯部を有し、前記第1帯部と、前記第2帯部とを連結することで使用者の骨盤周りをさらに引き締めることができるというものである。
【0010】
第4観点における骨盤矯正ベルトは、第1観点から第3観点において、第1ベルトを2分する第1縦枠を配置し、第1縦枠に前記第1帯部を有し、第2ベルトを2分する第2縦枠を配置し、第2縦枠に前記第2帯部を有し、第1帯部と前記第2帯部とを連結することでさらに使用者の骨盤周りを引き締めるというものである。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、使用者、特に出産により骨盤の広がった女性に対してその骨盤を引き締めて、骨盤を矯正する骨盤矯正ベルトを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】Aは第1実施例における骨盤矯正ベルトの正面図。Bは第1実施例における骨盤矯正ベルトの背面図。
図2】Aは第1実施例における骨盤矯正ベルトの底面図。Bは第1実施例における骨盤矯正ベルトの側面図。
図3】Aは第1実施例における骨盤矯正ベルトの斜視図。Bは第1実施例における骨盤矯正ベルトの背面から見た斜視図。
図4】Aは第1実施例における骨盤矯正ベルトの装着を開始した状態の正面図。Bは、第1実施例における骨盤矯正ベルトの装着を開始した状態の背面図。
図5】Aは第1実施例における骨盤矯正ベルトを装着した状態の正面図。Bは、第1実施例における骨盤矯正ベルトを装着した状態の背面図。
図6】Aは第2実施例における骨盤矯正ベルトの正面図。Bは第2実施例における骨盤矯正ベルトの背面図。
図7】Aは第2実施例における骨盤矯正ベルトの装着を開始した状態の正面図。Bは、第2実施例における骨盤矯正ベルトの装着を開始した状態の背面図。
図8】Aは第2実施例における骨盤矯正ベルトの装着した状態の正面図。Bは、第2実施例における骨盤矯正ベルトの装着した状態の背面図。
【発明を実施するための形態】
【0013】
第1実施例における骨盤矯正ベルト10は、上下に対称であり(図1参照)、第1ベルト20と、第2ベルト30と、背部ベルト40とを有する。
【0014】
第1ベルト20は、後述する第1縁部21を除き全体が非伸縮性を有するメッシュ生地で作成され、使用者Pの骨盤K周りのうち一方の体側部分Lにあてがい、その体側部分Lを押さえつけて保護するものである。第1ベルト20は、第1縁部21と第1本体部22とを有し、その第1本体部22の周囲を縁取るように、第1縁部21が配置されている。また、第1ベルト20における第1本体部22を左右に2分する位置において、上下の第1縁部21と連結するように第1縦枠23を配置している。また、第1本体部22は、その表面全体に雌型面ファスナーが配置され、その第1ベルト20は、ダブルラッセル織りしたものが好ましい。また、使用者Pに接するために、通気性のある素材が好ましい。なお左右とは、骨盤矯正ベルト10の長手方向を言うものである。
【0015】
第2ベルト30は、後述する第2縁部31を除き全体が非伸縮性を有するメッシュ生地で作成され、使用者Pの骨盤Kの周りのうち他方の体側部分Rにあてがい、その体側部分Rを押さえつけて保護するものである。第2ベルト30は、第2縁部31と第2本体部32とを有し、その第2本体部32の周囲を縁取るように、第2縁部31が配置されている。また、第2ベルト30における第2本体部32の左右に2分する位置において、上下の第2縁部31と連結するように第2縦枠33を配置している。また、第2本体部32は、その表面全体に雌型面ファスナーが配置され、その第2ベルト30は、ダブルラッセル織りしたものが好ましい。また、使用者Pの骨盤K周りに接するために、通気性のある素材が好ましい。また、第2ベルト30の裏面の端部において雄型面ファスナー35が配置されている。
【0016】
第1ベルト20と、第2ベルト30とは、非伸縮性を有する。非伸縮性を有するという意義は、全く伸縮性を有しないということでなく、使用者Pの骨盤Kの周りの体側部分Lと他の体側部分Rを押さえる際に、第1ベルト20と、第2ベルト30とが多少伸びても、その骨盤K周りの体側部分Lと他の体側部分Rを押さえる力を逃がさない程度に、伸縮性を有する場合を含む概念である。従って少なくとも、後述する背部ベルト40よりも、第1ベルト20と、第2ベルト30とは伸縮性が少ないものを言う。
【0017】
また、背部ベルト40は上記のとおり伸縮性を有するものであり、伸縮性を有するポリウレタンを使用することが好ましい。またはそのポリウレタンと、ナイロンまたは、ポリエステルを混合したものであってもよい。背部ベルト40は、骨盤K回りを押さえるというより、上述の第1ベルト20と第2ベルト30のそれぞれの端部を伸縮可能に連結するものであり、使用者の骨盤K周りに巻きつけたときに、伸張することで、上述の第1ベルト20と、第2ベルト30を使用者Pの骨盤Kの周りのうち、それぞれ体側部分Lと他の体側部分Rに配置される。従って、背部ベルト40を使用者Pの背中部分に配置しつつ、その背部ベルト40の収縮力により、第1ベルト20と、第2ベルト30によって骨盤Kの周りのうち、それぞれ体側部分Lと他の体側部分Rを押さえることができる。なお、背部ベルト40は、背縁部41と背部本体42とを有し、それぞれ伸縮性を有するものである。また、第1実施例における骨盤矯正ベルト10における第1縁部21と第2縁部31と背縁部41とは一体である。従って、それらは伸縮性を有するものであるが、第1本体部22と第2本体部32そのものが非伸縮性を有するために、第1ベルト20と第2ベルト30とにおいても非伸縮性を有するものである。
【0018】
また、第1ベルト20は、第1帯部50を有する。この第1帯部50についても非伸縮性を有するものであり、この非伸縮性の意義は上述のとおり背部ベルト40よりも伸縮性を有しないことを言うものである。またこの第1帯部50の表面全体は、後述する先端部を除いて雌型面ファスナー51が配置されると共に、その先端部に雄型面ファスナー52を有している。
【0019】
第1帯部50は、第1ベルト20における第1縦枠23に接続されており、第1縦枠23から外方に向かって配置されている。また、第2ベルト30は、第2帯部60を有する。この第2帯部60は、伸縮性を有するものであり、第2本体帯部61と環状部62とを有し、第2本体帯部61の先端に環状部62が配置されている。
【0020】
上記構成の第1実施例における骨盤矯正ベルト10を使用者Pの骨盤Kの周りに取り付ける。この場合、第2ベルト30の裏面端部に配置されている雄型面ファスナー35を、使用者Pの腰まわりのサイズに応じて第1ベルト20における第1本体部22のいずれかの位置に取り付ける。上記のとおり第1本体部22の全面に雌型面ファスナーが配置されているので、使用者Pの骨盤Kの周りに骨盤矯正ベルト10を取り付けることができる。その際に背部ベルト40が伸張し、第1ベルト20が使用者Pの体側部分Lに配置され、第2ベルト30が使用者Pの体側部分Rに配置され、さらにその伸長した背部ベルト40Tの収縮力により、第1ベルト20が使用者Pの骨盤K周りにおける体側部分Lを押さえつけることができる。また、第2ベルト30が使用者Pの骨盤K回りにおける他の体側部分Rを押さえつけることができる。
【0021】
ここで、第1ベルト20が使用者Pの骨盤Kまわりにおける体側部分Lの一方を押さえつけることができ、第2ベルト30が使用者Pの骨盤Kまわりにおける他方の体側部分Rを押さえつけることができるとしたが、上記のとおり、骨盤矯正ベルト10は上下に対称であり、使用者Pの利き手に対応して、第1ベルト20を使用者Pの骨盤Kにおける他方の体側部分Rに配置され、第2ベルト30を使用者Pの骨盤Kにおける体側部分Lに配置することを許容することはいうまでもない。
【0022】
第1実施例における骨盤矯正ベルト10を使用者Pの骨盤Kの周りに取り付けた後に、第1帯部50の先端部分を、この第2帯部60における環状部62に挿入して通す。すなわち、第1帯部50の先端部分を、この第2帯部60における環状部62に挿通するように配置する。この後に第1帯部50をおり曲げ、その先端に配置された雄型面ファスナー52を雌型面ファスナー51に固定する。このようにして、第1帯部50と第2帯部60との締め付け力とその伸張した背部ベルト40Tの収縮力により、第1ベルト20が使用者Pの骨盤K周りにおける体側部分Lを押さえつけることができ、また、第2ベルト30が使用者Pの骨盤K周りの他方の体側部分Rを押さえつけることができる。よって、使用者Pの骨盤Kを引き締めて矯正することができる。特に出産により骨盤の広がった女性に対して効果的である。また、使用者の腰痛を改善することが期待できる。
【0023】
第2実施例における骨盤矯正ベルト100は、上下に対称であり(図6参照)、第1ベルト200と、第2ベルト300と、背部ベルト400とを有する。
【0024】
第1ベルト200は、全体が非伸縮性を有するメッシュ生地で作成され、使用者Pの骨盤Kにおける一方の体側部分Lにあてがい、その体側部分Lを押さえつけて保護するものである。第1ベルト200は、第1縁部210と第1本体部220とを有し、その第1本体部220の周囲を縁取るように、第1縁部210が配置されている。また、第1ベルト200における第1本体部220を左右に2分する位置、好ましくは2等分する位置すなわち左右中央において、上下の第1縁部210と連結するように第1縦枠230を配置している。また、第1本体部220は、その表面全体に雌型面ファスナーが配置されている。また、第1ベルト200は、ダブルラッセル織りしたものが好ましい。また、使用者Pに骨盤K周りに接するために、通気性のある素材が好ましい。
【0025】
第2ベルト300は、全体が非伸縮性を有するメッシュ生地で作成され、使用者Pの骨盤K周りのうち他方の体側部分Rにあてがい、その体側部分Rを押さえつけて保護するものである。第2ベルト300は、第2縁部310と第2本体部320とを有し、その第2本体部320の周囲を縁取るように、第2縁部310が配置されている。また、第2ベルト300における第2本体部320を左右に2分する位置、好ましくは2等分する位置すなわち左右中央において、上下の第2縁部310と連結するように第2縦枠330を配置している。また、第2本体部320は、その表面全体に雌型面ファスナーが配置され、ダブルラッセル織りしたものが好ましい。また、使用者Pの骨盤Kに接するために、通気性のある素材が好ましい。また第2ベルト300の裏面の端部において雄型面ファスナー350が配置されている。
【0026】
第1ベルト200と、第2ベルト300とは、非伸縮性を有する。非伸縮性を有するという意義は、全く伸縮性を有しないということでなく、使用者Pの骨盤K周りの体側部分Lと他の体側部分Rとを押さえる際に、第1ベルト200と、第2ベルト300とが多少伸びても、その骨盤Kを押さえる力を逃がさない程度に、伸縮性を有する場合を含む概念である。従って少なくとも、後述する背部ベルト400よりも、第1ベルト200と、第2ベルト300とは伸縮性が少ないものを言う。
【0027】
また、背部ベルト400は上記のとおり伸縮性を有するものであり、伸縮性を有するポリウレタンを使用することが好ましい。またはそのポリウレタンと、ナイロンまたは、ポリエステルを混合したものであってもよい。背部ベルト400は、使用者Pの骨盤Kを押さえるというより、上述の第1ベルト200と第2ベルト300のそれぞれを伸縮可能に連結するものであり、使用者Pの骨盤K周りに巻きつけたときに、伸張し、上述の第1ベルト200と、第2ベルト300をその使用者の骨盤K周りのうち、それぞれ体側部分Lと他の体側部分Rに配置される。従って、背部ベルト400を使用者の背中部分に配置しつつ、その背部ベルト400の収縮力により、第1ベルト200と、第2ベルト300によって骨盤K周りにおける体側部分Lと他の体側部分Rを押さえることができる。
【0028】
また、第1ベルト200は、第1帯部500を有する。この第1帯部500は、伸縮性を有する伸縮帯部510と非伸縮帯部520を有し、さらに第1環状部530を有するものである。また、非伸縮帯部520は、非伸縮性を有し、この非伸縮性の意義は上述のとおり、背部ベルト400よりも伸縮性を有しないことを言うものである。またこの非伸縮帯部520の表面全体は、後述する先端部を除いて雌型面ファスナー511が配置されると共に、その先端部に雄型面ファスナー521を有している。
【0029】
第1帯部500は、第1ベルト200における第1縦枠230に接続されており、第1縦枠230と伸縮帯部510が接続されており、さらに、その伸縮帯部510が第1環状部530に接続され、さらにその第1環状部530と非伸縮帯部520が接続されて、それらが外方に向かって配置されている。
【0030】
また、第2ベルト300は、第2帯部600を有する。この第2帯部600は、伸縮性を有するものであり、第2本体帯部610と第2環状部620とを有し、第2本体帯部610の先端にその第2環状部620が配置されている。
【0031】
上記構成の第2実施例における骨盤矯正ベルト100を使用者Pの骨盤K周りに取り付ける。この場合、第2ベルト300の裏面端部に配置されている雄型面ファスナー350を、第1ベルト200における第1本体部220のいずれかの位置に取り付ける。上記のとおり第1本体部220の全面に雌型面ファスナーが配置されているので、使用者Pの骨盤K周りに骨盤矯正ベルト100を取り付けることができる。その際に背部ベルト400が伸張し、第1ベルト200が使用者Pの骨盤Kの体側部分Lに配置され、第2ベルト300が使用者Pの骨盤Kにおける他方の体側部分Rに配置され、さらにその背部ベルト400Tの収縮力により、第1ベルト200が使用者Pの骨盤K周りの体側部分Lを押さえつけることができる。また、第2ベルト300が使用者P骨盤K周りの他の体側部分Rを押さえつけることができる。
【0032】
ここで、第1ベルト200が使用者Pの骨盤Kにおける一方の体側部分Lを押さえつけることができ、第2ベルト300が使用者Pの骨盤Kにおける他方の体側部分Rを押さえつけることができるとしたが、上記のとおり、骨盤矯正ベルト100は上下に対称であり、使用者Pの利き手に対応して、第1ベルト200を使用者Pの骨盤K周りの他方の体側部分Rに配置し、第2ベルト300を使用者Pの骨盤K周りの体側部分Lに配置することが許容されることはいうまでもない。
【0033】
この第2実施例における骨盤矯正ベルト100を使用者Pの骨盤K周りに取り付けた後に、第1帯部500の先端部分すなわち非伸縮帯部520)をこの第2帯部600における第2環状部620)に挿入して通す。すなわち、第1帯部500の先端部分すなわち非伸縮帯部520を、この第2帯部600における環状部620)に挿通するように配置する。この後に非伸縮帯部520をおり曲げ、それに配置された雄型面ファスナー521を雌型面ファスナー511に固定する。
【符号の説明】
【0034】
10、100、骨盤矯正ベルト
20、200、第1ベルト
21、210、第1縁部
22、220、第1本体部
23、230、第1縦枠
30、300、第2ベルト
31、310、第2縁部
32、320、第2本体部
33、330、第2縦枠
40、400、背部ベルト
50、500、第1帯部
60、600、第2帯部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8