特許第6649400号(P6649400)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6649400ブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6649400
(24)【登録日】2020年1月20日
(45)【発行日】2020年2月19日
(54)【発明の名称】ブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダ
(51)【国際特許分類】
   F15B 3/00 20060101AFI20200210BHJP
【FI】
   F15B3/00 D
【請求項の数】11
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2017-551714(P2017-551714)
(86)(22)【出願日】2015年12月10日
(65)【公表番号】特表2018-511760(P2018-511760A)
(43)【公表日】2018年4月26日
(86)【国際出願番号】KR2015013514
(87)【国際公開番号】WO2016159482
(87)【国際公開日】20161006
【審査請求日】2018年2月2日
(31)【優先権主張番号】10-2015-0043320
(32)【優先日】2015年3月27日
(33)【優先権主張国】KR
【前置審査】
(73)【特許権者】
【識別番号】518036810
【氏名又は名称】クァク、チャン スン
(73)【特許権者】
【識別番号】518035422
【氏名又は名称】ホン、ヨン スン
(74)【代理人】
【識別番号】100130111
【弁理士】
【氏名又は名称】新保 斉
(72)【発明者】
【氏名】チュ、ジェ ソク
【審査官】 谿花 正由輝
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2014/137124(WO,A1)
【文献】 特開昭56−147901(JP,A)
【文献】 実開昭59−103875(JP,U)
【文献】 米国特許第05582009(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
F15B 3/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
下側に第1空圧作動室110と上側に第1油圧作動室120を備え、その内部に作動ピストンP1が配置され、前記第1空圧作動室110の下側に第1空圧通路H1が形成され、前記第1空圧作動室110の上側に第2空圧通路H2が形成され、前記第1油圧作動室120の上側に隣接して第1油圧通路W1と上部に小径の穴121を備える下部シリンダ10と;
その内部に増圧ピストンP2とスライド型ピストンP3が配置される共に、前記スライド型ピストンP3によって下側に前記穴121と流体連通可能に連結された第2油圧作動室220が形成され、上側に第2空圧作動室210が形成され、前記第2油圧作動室220の下側には第2油圧通路W2が形成される上部シリンダ20;
その内部に前記第1空圧通路H1と相互連通する第3空圧通路H3、前記第2空圧作動室210との相互連通を可能にする第6空圧通路H6、2つのチェックバルブ261、262により開閉される第5空圧通路H5、及び内部空間の圧縮空気を排出する第4圧縮空気排出通路H4が形成され、前記内部空間に配置されて圧縮空気の流れを制御する第1バルブスプール260を備え、前記上部シリンダ20の第2空圧作動室210の上端部に設けられる第1マスタバルブ250;
第3空圧作動室310、第3油圧作動室320、及び第4油圧作動室330を備え、その内部にはポンプピストンP4が配置され、前記ポンプピストンP4によって下側に後進用空圧作動室310aが形成され、上側に前進用空圧作動室310bが形成され、前記第3空圧作動室310は、その下部に第9空圧通路H9と前記ポンプピストンP4の接触により開閉される第2バルブロッド380を備え、その上部に前記ポンプピストンP4の接触により開閉される第1バルブロッド370を備え、前記第3油圧作動室320は第3チェックバルブ321により開閉される第3油圧通路W3と、第4チェックバルブ322により開閉される第4油圧通路W4が内部に形成され、前記第4油圧作動室330は第5チェックバルブ331により開閉される第5油圧通路W5と、第6チェックバルブ332により開閉される第6油圧通路W6が内部に形成されている第2本体部30;及び
その内部に前記第1バルブロッド370を介して前記前進用空圧作動室310bと連通する第11空圧通路H11、前記第9空圧通路H9と相互連通する第10空圧通路H10、第3空圧作動室310との相互連通を可能にする第7空圧通路H7、第2マスタバルブ350の内部空間で前記第1バルブロッド370まで連通する第12空圧通路H12、及び前記第2マスタバルブ350の内部空間に圧縮空気の流入を許容する第13空圧通路H13が形成され、前記内部空間に配置されて圧縮空気の流れを制御する第2バルブスプール360を備え、前記第3空圧作動室310の上端部に設けられる第2マスタバルブ350;を含み、
前記下部シリンダ10は、前記第1油圧通路W1を介して前記第2本体部30の前記第3油圧通路W3と前記第5油圧通路W5に流通連通可能に連結され、
前記上部シリンダ20は、前記第2油圧通路W2を介して前記第2本体部30の前記第4油圧通路W4と前記第6油圧通路W6に流通連通可能に連結され、
前記第2本体部30は、前記第2バルブロッド380に圧縮空気を供給する第8空圧通路H8と、前記第2バルブロッド380を介して圧縮空気を排出する第14圧縮空気排出通路H14を備え、
前記増圧ピストンP2のピストンロッドP2−1は、前記下部シリンダ10の穴121を貫通して前記第1油圧作動室120及び前記第2油圧作動室220に移動可能に構成されたことを特徴とするブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダ。
【請求項2】
前記作動ピストンP1は動作ロッドP1−1、ピストンリングP1−2、及びガイドロッドP1−3で構成されることを特徴とする請求項1に記載のブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダ。
【請求項3】
前記ピストンリングP1−2は前記第1空圧通路H1と前記第2空圧通路H2との間に配置されることを特徴とする請求項2に記載のブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダ。
【請求項4】
前記スライド型ピストンP3は前記増圧ピストンP2のピストンロッドP2−1の長さ方向に沿ってスライド可能に配置され、前記スライド型ピストンP3はスプリングSにより前記増圧ピストンP2に弾発支持されることを特徴とする請求項1に記載のブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダ。
【請求項5】
前記ポンプピストンP4のピストンロッドP4−1は前記第3空圧作動室310、前記第3油圧作動室320、及び前記第4油圧作動室330の内部に移動可能に伸びていることを特徴とする請求項1に記載のブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダ。
【請求項6】
前記第1バルブロッド370は第1加圧バネ371を備え、
前記第2バルブロッド380は第2加圧バネ381を備えることを特徴とする請求項1に記載のブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダ。
【請求項7】
前記上部シリンダ20は前記下部シリンダ10の上側に流体連通可能に一列に配列されることを特徴とする請求項1に記載のブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダ。
【請求項8】
前記上部シリンダ20の増圧ピストンP2は前記下部シリンダ10の作動ピストンP1と同軸線上に配列されることを特徴とする請求項に記載のブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダ。
【請求項9】
前記上部シリンダ20は前記下部シリンダ10と平行に配列されることを特徴とする請求項1に記載のブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダ。
【請求項10】
前記上部シリンダ20の増圧ピストンP2は前記下部シリンダ10の作動ピストンP1と両軸線上に配列されることを特徴とする請求項9に記載のブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダ。
【請求項11】
前記第5空圧通路H5は空圧の順方向又は逆方向の流動の流れによって個別に開閉可能に前記2つのチェックバルブ261、262を備えることを特徴とする請求項1に記載のブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は油圧シリンダに関するもので、特にブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダに関するものである。
【背景技術】
【0002】
一般的に、ブースターポンプ装置は、ブースターポンプを作動油貯蔵タンクに付着して作動する構造になっており、低負荷時にもブースターポンプのみで動作される。そのため、シリンダのピストンロッドの作動が遅れ、多くのエネルギーを消費する欠点を有している。
【0003】
また、油圧式増圧器(特許文献1)は低負荷時にピストンロッドを高速前進させる一方、高負荷時には高出力を出すように設計されており、シリンダごとにオーダーメード型に製作しなければならならない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】韓国特許登録公報第10−0704958号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は油圧シリンダの低負荷時に増圧比の低い空圧で動作されるブースターと共に、油圧シリンダの高負荷時に増圧比の高いブースターポンプを一体に備えた油圧装置を提供することにその目的がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前述の目的を達成するために、本発明に係るブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダは、下側に第1空圧作動室と上側に第1油圧作動室を備え、その内部に作動ピストンが配置され、第1空圧作動室の下側に第1空圧通路が形成され、第1空圧作動室の上側に第2空圧通路が形成され、第1油圧作動室の上側に隣接して第1油圧通路と上部に小径の穴を備える下部シリンダと;その内部に増圧ピストンとスライド型ピストンが配置される共に、スライド型ピストンによって下側に穴と流体連通可能に連結された第2油圧作動室が形成され、上側に第2空圧作動室が形成され、第2油圧作動室の下側には第2油圧通路が形成される上部シリンダ;その内部に第1空圧通路と相互連通する第3空圧通路、第2空圧作動室との相互連通を可能にする第6空圧通路、2つのチェックバルブにより開閉される第5空圧通路、及び内部空間の圧縮空気を排出する第4圧縮空気排出通路が形成され、内部空間に配置されて圧縮空気の流れを制御する第1バルブスプールを備え、上部シリンダの第2空圧作動室の上端部に設けられる第1マスタバルブ;第3空圧作動室、第3油圧作動室、及び第4油圧作動室を備え、その内部にはポンプピストンが配置され、ポンプピストンによって下側に後進用空圧作動室が形成され、上側に前進用空圧作動室が形成され、第3空圧作動室は、その下部に第9空圧通路とポンプピストンの接触により開閉される第2バルブロッドを備え、その上部にポンプピストンの接触により開閉される第1バルブロッドを備え、第3油圧作動室は第3チェックバルブにより開閉される第3油圧通路と、第4チェックバルブにより開閉される第4油圧通路が内部に形成され、第4油圧作動室は第5チェックバルブにより開閉される第5油圧通路と、第6チェックバルブにより開閉される第6油圧通路が内部に形成されている第2本体部;及びその内部に第1バルブロッドを介して前進用空圧作動室と連通する第11空圧通路、第9空圧通路と相互連通する第10空圧通路、第3空圧作動室との相互連通を可能にする第7空圧通路、第2マスタバルブの内部空間で第1バルブロッドまで連通する第12空圧通路、及び第2マスタバルブの内部空間に圧縮空気の流入を許容する第13空圧通路が形成され、内部空間に配置されて圧縮空気の流れを制御する第2バルブスプールを備え、第3空圧作動室の上端部に設けられる第2マスタバルブ;を含むことを特徴とする。
【0007】
本発明において、作動ピストンは動作ロッド、ピストンリング、及びガイドロッドで構成されることが好ましい。
【0008】
ピストンリングは第1空圧通路と第2空圧通路との間に配置されることができる。
【0009】
スライド型ピストンは増圧ピストンのピストンロッドの長さ方向に沿ってスライド可能に配置され、スライド型ピストンはスプリングにより増圧ピストンに弾発支持されることが好ましい。
【0010】
ポンプピストンのピストンロッドは第3空圧作動室、第3油圧作動室、及び第4油圧作動室の内部に移動可能に伸びていることが好ましい。
【0011】
第4油圧通路と第6油圧通路は第2油圧通路と連通可能に連結されており、第3油圧通路と第5油圧通路は第1油圧通路と連通可能に連結されていることができる。
【0012】
第1バルブロッドは第1加圧バネを備え、第2バルブロッドは第2加圧バネを備えることが好ましい。
【0013】
第2本体部は第2バルブロッドに圧縮空気を供給する第8空圧通路と、第2バルブロッドを介して圧縮空気を排出する第14圧縮空気排出通路を備えることができる。
【0014】
上部シリンダは下部シリンダの上側に流体連通可能に一列に配列されることができる。
【0015】
上部シリンダの増圧ピストンは下部シリンダの作動ピストンと同軸線上に配列されることが好ましい。
【0016】
上部シリンダは下部シリンダと平行に配列されることができる。
【0017】
上部シリンダの増圧ピストンは下部シリンダの作動ピストンと両軸線上に配列されることが好ましい。
【0018】
第5空圧通路は空圧の順方向又は逆方向の流動の流れによって個別に開閉可能に2つのチェックバルブを備えることが好ましい。
【0019】
本発明の特徴及び利点は添付図面に基づいた次の詳細な説明により一層明白になる。
【0020】
これに先立って、本明細書及び請求の範囲に使われた用語や単語は通常的で、かつ辞典的な意味として解釈されてはならず、発明者が自分の発明を最善の方法により説明するために用語の概念を適切に定義することができるという原則に立って本発明の技術的思想に符合する意味と概念として解釈されなければならない。
【発明の効果】
【0021】
以上、本発明の説明によれば、本発明は低負荷と高負荷に応じて圧縮空気を作用させ、適量のエネルギーのみを消費するので、省エネルギー効果を達成することができる油圧シリンダを提供するようになる。
【0022】
本発明は既存の油圧ポンプに比べて発熱が少ないので、作動油の貯蔵空間を縮小させることができ、コンパクトな構造に設計することが可能である。また、本発明は圧力脈動現象を緩和するために、連続的に高出力を提供できるように構成している。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本発明に係るブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダについて添付の図面を参照して詳細に説明する。
【0024】
本発明の利点、特徴、及びこれらを達成する方法は、添付の図面と共に詳細に後述する実施形態を通じて明確になる。本明細書において、各図面の構成要素に参照符号を付すことにおいて、明細書全体にわたって同一の参照符号は同一又は類似の構成要素を指す。また、本明細書で関連した公知技術についての具体的な説明が本発明の要旨を不明瞭にする恐れがある場合は、その詳細な説明は省略する。
【0025】
本発明の好ましい実施形態に係るブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダは次のような構成になっている。
【0026】
図1を参照すると、本発明の好ましい実施形態に係る油圧シリンダは、上部シリンダと下部シリンダに区画される第1本体部(参照符号なし)と、この第1本体部と流体連通可能に並んで設けられた第2本体部30、即ち、ブースターポンプで構成される。ここで、第1本体部はシリンダを上下に区画するものであり、上部シリンダ20内にはスプリングSを装着した増圧ピストンP2が設けられる一方、下部シリンダ10内には作動ピストンP1が設けられている。特に、本発明の好ましい実施形態に係る油圧シリンダは作動ピストンP1と増圧ピストンP2を同軸線上に配置し、下部シリンダ10と上部シリンダ20を一列に配列している。
【0027】
具体的には、下部シリンダ10は下側に第1空圧作動室110が形成され、上側に第1油圧作動室120が形成される一方、その上部には小径の穴121を備える。下部シリンダ10は下側に隣接して第1空圧通路H1と、上側に隣接して第1油圧通路W1、及び第1空圧通路H1と第1油圧通路W1との間に第2空圧通路H2が形成される。作動ピストンP1は動作ロッドP1−1、ピストンリングP1−2、及びガイドロッドP1−3を備える。好ましくは、ピストンリングP1−2は第1空圧通路H1と第2空圧通路H2との間に配置されるようになる。第1空圧作動室110はピストンリングP1−2によって下部に後進用空圧作動室110aが形成され、上部に前進用空圧作動室110bが形成される。即ち、第1空圧通路H1は後進用空圧作動室110aと連通し、第2空圧通路H2は前進用空圧作動室110bと連通する。勿論、第1油圧通路W1は第1油圧作動室120と連通する。
【0028】
上部シリンダ20は下部シリンダ10の上側に配置されると共に、下部シリンダ10の穴121を介して流体連通可能に設けられる。上部シリンダ20は図に示すように、その内部に増圧ピストンP2が配置され、下部に第2油圧作動室220が形成され、上部に第2空圧作動室210が形成される。第2油圧作動室220と第2空圧作動室210はスライド型ピストンP3に区画される。第2油圧通路W2は第2油圧作動室220と連通すると共に、スライド型ピストンP3の下死点よりも下側に配置される。
【0029】
上部シリンダ20は前述したように、第2空圧作動室210と第2油圧作動室220を規定する内部空間に増圧ピストンP2を備える。増圧ピストンP2は下部に長さ方向に延びたピストンロッドP2−1を備える。このピストンロッドP2−1は下部シリンダ10の穴121を貫通して第1油圧作動室120と第2油圧作動室220に移動可能に設けられる。ピストンロッドP2−1の自由端は作動ピストンP1のガイドロッドP1−3内にアクセスできるようになっている。好ましくは、ピストンロッドP2−1はピストンロッドP2−1の長さ方向に沿ってスライド移動可能なスライド型ピストンP3を備え、スライド型ピストンP3はスプリングSを介して増圧ピストンP2に設けられる。
【0030】
特に、上部シリンダ20の上端部は第2空圧作動室210に圧縮空気が流入及び/又は流出可能に制御する第1マスタバルブ250を備える。第1マスタバルブ250は、その内部に第1バルブスプール260を制御手段として用いて、圧縮空気の流れを制御することができる。第1マスタバルブ250は第1バルブスプール260を介して選択的に開閉される第3空圧通路H3、第4圧縮空気排出通路H4、及び第6空圧通路H6を備える一方、2つのチェックバルブ261、262により開閉される第5空圧通路H5を備える。ここで、第1マスタバルブ250の第5空圧通路H5は空圧流体の(順方向及び逆方向の)流動方向に沿って個別に開閉できるように、2つのチェックバルブ261、262を備える。例えば、第1マスタバルブ250の内部空気を外部に排出する順方向の流動が可能に、第2チェックバルブ262を開放し、第1チェックバルブ261を閉鎖することができる。また、これとは異なり、外部空気を第1マスタバルブ250の内部空間に流入される逆方向の流動が可能に、第2チェック弁262を閉鎖し、第1チェックバルブ261を開放することができる。第6空圧通路H6は第1マスタバルブ250と第2空圧作動室210との間を連通するように形成されている。
【0031】
第2本体部30は第1油圧作動室120と第2油圧作動室220を備えた第1本体部と流体連通可能に並んで設けられており、第3空圧作動室310、第3油圧作動室320、及び第4油圧作動室330が内部に形成される。第3空圧作動室310はポンプピストンP4によって下部に後進用空圧作動室310aが形成され、上部に前進用空圧作動室310bが形成される。即ち、第9空圧通路H9は後進用空圧作動室310aと連通し、第11空圧通路H11は前進用空圧作動室310bと連通する。
【0032】
第2本体部30は第3空圧作動室310、第3油圧作動室320、及び第4油圧作動室330によって規定された内部空間に配置されるポンプピストンP4を備え、ポンプピストンP4は下部に長さ方向に延びて第3空圧作動室310、第3油圧作動室320、及び第4油圧作動室330に移動可能に設けられるピストンロッドP4−1を備える。ピストンロッドP4−1の自由端は第4油圧作動室330を貫通できるように長さ方向に延びている。
【0033】
特に、第2本体部30の上端部は第3空圧作動室310に圧縮空気が流入及び/又は流出可能に制御する第2マスタバルブ350を備える。第2マスタバルブ350は、その内部に第2バルブスプール360を制御手段として用いて、第7空圧通路H7、第10空圧通路H10、第11空圧通路H11、第12空圧通路H12、及び第13空圧通路H13を選択的に開閉することで、圧縮空気の流れを制御できるように設計されている。第2マスタバルブ350は、更に第3空圧作動室310の上側に配置され、ポンプピストンP4の後進駆動による加圧で開放可能な第1バルブロッド370を備えている。第1バルブロッド370は第7空圧通路H7と第12空圧通路H12及び第3空圧作動室310の上側との間に介在される。第1バルブロッド370は、その上段に第1加圧バネ371が装着されて、第7空圧通路H7に流動する圧縮空気、第12空圧通路H12に流動する圧縮空気、又はポンプピストンP4の加圧を通じて第7空圧通路H7と第12空圧通路H12とを相互連通するか、又は閉鎖することができる。それと共に、第2本体部30は第3空圧作動室310の下側に配置されてポンプピストンP4の前進駆動による加圧で開放可能な第2バルブロッド380を備えている。第2バルブロッド380は第8空圧通路H8と第14圧縮空気排出通路H14及び第3空圧作動室310の下側との間に介在される。第2バルブロッド380は、その下段に第2加圧バネ381が装着されて第8空圧通路H8に流動する圧縮空気及び/又はポンプピストンP4の加圧を通じて第14圧縮空気排出通路H14を開閉することができる。
【0034】
具体的には、第2本体部30は第2マスタバルブ350と第3空圧作動室310の後進用空圧作動室310aとを流体連通可能に、第2マスタバルブ350に第10空圧通路H10が形成され、第3空圧作動室310の下側に第9空圧通路H9が形成される。第2マスタバルブ350は第13空圧通路H13を介して内部空間に圧縮空気の提供を受けることができる。
【0035】
第11空圧通路H11は第2マスタバルブ350の内部空間と第3空圧作動室310の前進用空圧作動室310bとを相互連通可能に形成される。
【0036】
第2本体部30は第3油圧作動室320に作動油が流出入されるように形成された第3油圧通路W3と第4油圧通路W4を備え、第4油圧作動室330に作動油が流出入されるように形成された第5油圧通路W5と第6油圧通路W6を備える。本発明に係る油圧シリンダは第2油圧作動室220の第2油圧通路W2と第3油圧作動室320の第4油圧通路W4との間に第4チェックバルブ322が配置されて、第2油圧作動室220と第3油圧作動室320とを流体連通可能に開閉することができる。また、本発明に係る油圧シリンダは第2油圧作動室220の第2油圧通路W2と第4油圧作動室330の第6油圧通路W6との間に第6チェックバルブ332が配置されて、第2油圧作動室220と第4油圧作動室330とを流体連通可能に開閉することができる。
【0037】
本発明に係る油圧シリンダは第1油圧作動室120の第1油圧通路W1と第3油圧作動室320の第3油圧通路W3との間に第3チェックバルブ321が配置されて、第1油圧作動室120と第3油圧作動室320とを流体連通可能に開閉することができる。
【0038】
また、本発明に係る油圧シリンダは第1油圧作動室120の第1油圧通路W1と第4油圧作動室330の第5油圧通路W5との間に第5チェックバルブ331が配置されて、第1油圧作動室120と第4油圧作動室330とを流体連通可能に開閉することができる。
【0039】
以下、本発明の好ましい実施形態に係る油圧シリンダの駆動について図面を参照して説明する。
【0040】
図1はピストンの後退時本発明に係る油圧シリンダの内部を示す図である。後進時圧縮空気が第1空圧通路H1を介して第1空圧作動室110の後進用空圧作動室110aの内部に流入されて作動ピストンP1を後進させ、第3空圧通路H3を介して第1マスタバルブ250の内部空間に第1バルブスプール260を動作させる。第2空圧作動室210の圧縮空気は第6空圧通路H6を経て第4圧縮空気排出通路H4に排出される。
【0041】
この時、増圧ピストンP2はスプリングSの弾発力により後進する。
【0042】
図2は本発明に係る油圧シリンダの低負荷時の高速前進動作を示す図であり、前進時圧縮空気が第2空圧通路H2を介して第1空圧作動室110の前進用空圧作動室110bの内部に流入されて作動ピストンP1を前進させる。
【0043】
図3は本発明に係る油圧シリンダの高負荷時低速前進動作を示す図であり、圧縮空気が第5空圧通路H5と第1チェックバルブ261を経て第1バルブスプール260を押し付けて開放状態の第6空圧通路H6に沿って第2空圧作動室210に流入される。
【0044】
第2空圧作動室210に流入された圧縮空気は増圧ピストンP3を前進させて作動ピストンP1が高圧で低速前進するようになる。
【0045】
図4は高負荷時低速前進動作状態の油圧シリンダにおいてポンプピストンの前進状態を示す図である。第13空圧通路H13に流入された圧縮空気は第2マスタバルブ350の第2バルブスプール360を移動させ、第11空圧通路H11を経て第3空圧作動室310、特に前進用空圧作動室310bに流入される。第3空圧作動室310の前進用空圧作動室310bに流入された圧縮空気は、結果的にポンプピストンP4を前進させる。
【0046】
更に、後進用空圧作動室310a内部の圧縮空気は第9空圧通路H9、第10空圧通路H10、及び第2バルブスプール360を経て外部に排出される。選択可能であれば、第2バルブスプール360を経て第2本体部の外部に流出される圧縮空気はマフラー(参照符号なし)を貫通して排出されるようになる。第3油圧作動室320の作動油は第3油圧通路W3と第1油圧通路W1を介して第1油圧作動室120に流入され、作動ピストンP1を前進駆動する。この時、第2油圧作動室220の作動油が第2油圧通路W2を介して第2本体部の流動しながら第6チェックバルブ332を開放させて、第4油圧作動室330の内部に貯蔵される。
【0047】
図5は高負荷時低速前進動作状態の油圧シリンダにおいてポンプピストンの後進状態を示す図である。第13空圧通路H13に流入された圧縮空気は第2マスタバルブ350の第2バルブスプール360を移動させ、第10空圧通路H10と第9空圧通路H9を経て第3空圧作動室310の後進用空圧作動室310aに流入される。第3空圧作動室310の後進用空圧作動室310aに流入された圧縮空気はポンプピストンP4を後進させる。
【0048】
図6は高負荷時低速前進動作で駆動される本発明に係る油圧シリンダの縦断面図であり、ポンプピストンの前進状態を示す。
【0049】
図7は本発明に係る油圧シリンダの後進動作を示す縦断面図である。
【0050】
図8は本発明の他の実施形態に係る油圧シリンダを示す縦断面図である。本発明の他の実施形態に係る油圧シリンダは図1図7に示した油圧シリンダの変形例として、増圧ピストンP2と作動ピストンP1の配列状態を除いては、殆ど類似した構造になっている。そのため、本発明の明瞭な理解を助けるために類似するか又は同一の構成部材についての説明は書略する。
【0051】
図8に示すように、本発明の他の実施形態に係る油圧シリンダは作動ピストンP1と増圧ピストンP2を非同軸又は両軸線上に配置して、下部シリンダ10と上部シリンダ20を一列に配列せず、平行に配列する。勿論、下部シリンダ10と上部シリンダ20は流体連通可能に連結するべきである。
【0052】
このように、下部シリンダ10と上部シリンダ20を並べて平行に配列した油圧シリンダは、図1図7に示した一字状に長さ方向に延びた第1本体部に比べて全体的に設置高さを減らして、よりコンパクトな構造を提供しながらも、エネルギー効率を向上することができる。
【0053】
以上、本発明を具体的な実施形態を通じて詳細に説明したが、これは本発明を具体的に説明するためのものであり、本発明に係るブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダはこれらの実施形態に限定されず、本発明の技術的思想内で当分野における通常の知識を有する者によって、その変形や改良が可能であることは勿論である。
【0054】
本発明の単純な変形や変更はすべて、本発明の範囲に属するものであり、本発明の具体的な保護範囲は添付した特許請求の範囲範囲に属することは当たり前である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
図1】本発明の好ましい実施形態に係るブースターポンプを一体に備えた油圧シリンダの内部構成を概略的に示す縦断面図である。
図2】低負荷時に高速前進動作で駆動される本発明に係る油圧シリンダの縦断面図である。
図3】高負荷時低速前進動作で駆動される本発明に係る油圧シリンダの縦断面図である。
図4】高負荷時低速前進動作で駆動される本発明に係る油圧シリンダの縦断面図であり、ポンプピストンの前進状態を示す。
図5】高負荷時低速前進動作で駆動される本発明に係る油圧シリンダの縦断面図であり、ポンプピストンの後進状態を示す。
図6】高負荷時低速前進動作で駆動される本発明に係る油圧シリンダの縦断面図であり、ポンプピストンの前進状態を示す。
図7】本発明に係る油圧シリンダの後進動作を示す縦断面図である。
図8】本発明の他の実施形態に係る油圧シリンダの縦断面図である。
【符号の説明】
【0056】
10 下部シリンダ
20 上部シリンダ
30 第2本体部
110 第1空圧作動室
120 第1油圧作動室
210 第2空圧作動室
220 第2油圧作動室
250 第1マスタバルブ
260 第1バルブスプール
310 第3空圧作動室
320 第3油圧作動室
330 第4油圧作動室
350 第2マスタバルブ
360 第2バルブスプール
370 第1バルブロッド
380 第2バルブロッド
P1 作動ピストン
P2 増圧ピストン
P3 スライド型ピストン
P4 ポンプピストン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8