【実施例】
【0010】
<1>概要
図1に示すように、本実施例に係る断熱構造では、建物の土間面Aにユニットバスを配置する空間(ユニットバス収容空間B)を設ける場合において、ユニットバス収容空間Bを形成する基礎Cの立ち上がり面と、土台Dの一部を含んだ位置の全周にわたって断熱層10および防湿層20を設けている。
説明の便宜上、土台Dに立設する柱や筋交いなどの図示は省略している。
ユニットバス収容空間Bは、一辺をおよそ1820mmまたは2000mmの長さで四方を囲んである空間であり、この空間に浴槽と洗い場が一体成形されているユニットバス(図示せず)を設置することができる。
その他、本実施例ではユニットバス収容空間Bを構成する土台Dから隣接する柱の間に設ける壁断熱層30や、ユニットバス収容空間Bと隣接する空間に設ける床下断熱層40をさらに有している。これらの断熱層30,40も後述する現場発泡式のウレタン断熱材を用いることができる。
以下、本発明に係る断熱方法の形成工程について説明する。
【0011】
<2>断熱層の形成工程
始めに、基礎Cの立ち上がり面と、土台Dとの境界を跨ぐように、ユニットバス収容空間Bの全周に、断熱層10を形成する。
断熱層10は、現場発泡式のウレタンを吹き付けることによって形成する。
なお、本実施例では、土台Dの略中間位置に達する高さから土間面Aまで断熱層10を吹き付けている。
現場吹付により形成した断熱層10は、ユニットバス収容空間Bに各種ホースEなどが配管されていても、隙間無くウレタンを設けることができることから、成形品を配置する場合と比較して気密性に優れる。
また、本発明で用いるウレタンは、JIS A 9526におけるA種3に相当する製品を用いるため、断熱性能やコストに優れる。
また、これらの他の吹付断熱施工部位と同日に施工を行うと、よりコストの圧縮に寄与する。
【0012】
<3>防湿層の形成工程
次に、断熱層10を覆うように防湿層20を設ける。
防湿層20の形成には、公知の防湿フィルムを用いる。
防湿フィルムは、接着手段を介して断熱層10に貼り付ける。
【0013】
<3.1>接着手段
接着手段には、公知の接着剤、両面テープなどを用いても良いし、断熱層10を構成するウレタンの自己接着力を用いても良いし、これらを組み合わせても良い。
ウレタンの自己接着力を用いる場合には、公知の防湿フィルムの中から、特にウレタンとの付着性に優れる素材が好ましい。
なお、本実施例では、防湿フィルムの上縁は、断熱層10の高さよりも上方に位置するようにし、土台Dとの間を両面テープによって貼り付けている。
また、防湿フィルムのうち断熱層10と接する部分については、吹き付けたウレタンの自己接着力が発揮できているうちに、直ちに防湿フィルムを貼り付けて両者を一体化している。
【0014】
<3.2>その他の施工手順
なお、防湿層20の形成工程は、上記した手順に限定されない。
例えば、断熱層10の形成前に防湿フィルムの上縁を予め土台Dに貼り付けておき、防湿フィルムを上に捲った状態で、ウレタンの吹き付け面を露出した状態でウレタンの吹き付け作業を行い、その後防湿フィルムの位置を戻してウレタンと接着して防湿層20を形成することができる。
本手順によれば、ウレタンの吹き付け作業後、直ちに防湿フィルムの設置作業に取りかかることができる。
特に、接着手段としてウレタンの自己接着力を用いる場合には、この自己接着力がより顕著に発揮されている状態で防湿フィルムの接着を行うことができる。
【0015】
<4>変形例
本発明は、以下の変形例も発明の範囲に含まれる。
【0016】
<4.1>断熱層の形成位置
上記の実施例では、断熱層10を基礎Cの立ち上がり面と土台Dの一部を含めているが、本発明では、基礎Cの立ち上がり面のみに断熱層10を形成してもよい。
【0017】
<4.2>断熱層および防湿層の作業手順
本発明において、ユニットバス収容空間Bの全周にわたって断熱層10の形成工程を全て行ってから防湿層20の形成工程を行う必要はなく、一方の面の防湿層20の形成工程を進めている間に他方の面の断熱層10の形成工程を同時に進めても良い。
【0018】
<4.3>断熱構造の部分形成
上記した実施例では、断熱層10および防湿層20をユニットバス収容空間Bの全周にわたって形成しているが、一部の箇所を公知の断熱構造に置き換えてもよい。