特許第6649527号(P6649527)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ミロク情報サービスの特許一覧

特許6649527メッセージ管理装置及びメッセージ管理方法
<>
  • 特許6649527-メッセージ管理装置及びメッセージ管理方法 図000002
  • 特許6649527-メッセージ管理装置及びメッセージ管理方法 図000003
  • 特許6649527-メッセージ管理装置及びメッセージ管理方法 図000004
  • 特許6649527-メッセージ管理装置及びメッセージ管理方法 図000005
  • 特許6649527-メッセージ管理装置及びメッセージ管理方法 図000006
  • 特許6649527-メッセージ管理装置及びメッセージ管理方法 図000007
  • 特許6649527-メッセージ管理装置及びメッセージ管理方法 図000008
  • 特許6649527-メッセージ管理装置及びメッセージ管理方法 図000009
  • 特許6649527-メッセージ管理装置及びメッセージ管理方法 図000010
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6649527
(24)【登録日】2020年1月20日
(45)【発行日】2020年2月19日
(54)【発明の名称】メッセージ管理装置及びメッセージ管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 13/00 20060101AFI20200210BHJP
   G06Q 40/00 20120101ALI20200210BHJP
【FI】
   G06F13/00 520C
   G06Q40/00 400
【請求項の数】7
【全頁数】13
(21)【出願番号】特願2019-512362(P2019-512362)
(86)(22)【出願日】2018年2月20日
(86)【国際出願番号】JP2018006066
(87)【国際公開番号】WO2018190001
(87)【国際公開日】20181018
【審査請求日】2019年5月8日
(31)【優先権主張番号】特願2017-78134(P2017-78134)
(32)【優先日】2017年4月11日
(33)【優先権主張国】JP
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】500191691
【氏名又は名称】株式会社ミロク情報サービス
(74)【代理人】
【識別番号】100166006
【弁理士】
【氏名又は名称】泉 通博
(74)【代理人】
【識別番号】100154070
【弁理士】
【氏名又は名称】久恒 京範
(74)【代理人】
【識別番号】100153280
【弁理士】
【氏名又は名称】寺川 賢祐
(72)【発明者】
【氏名】岩田 悟
(72)【発明者】
【氏名】粟野 哲夫
(72)【発明者】
【氏名】石田 順子
【審査官】 小林 義晴
(56)【参考文献】
【文献】 特開2005−101928(JP,A)
【文献】 特開2011−181024(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06F 13/00
G06Q 40/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のアプリケーションのそれぞれから出力されるメッセージの構成を示す構成情報を記憶部に記憶させる第1登録部と、
前記メッセージの出力先を示すアドレスを、前記構成情報と関連付けて前記記憶部に記憶させる第2登録部と、
前記アプリケーションから、前記記憶部に記憶されている前記構成情報に対応するメッセージを取得する取得部と、
前記取得部がメッセージを取得すると、当該メッセージに対応する前記構成情報と関連付けて前記記憶部に記憶されている前記アドレスに当該メッセージを出力する出力部と、
を備えるメッセージ管理装置。
【請求項2】
前記第1登録部は、端末から前記記憶部に記憶させる前記構成情報を受け付け、当該構成情報と、既に前記記憶部に記憶されている構成情報とが類似する場合に、類似する構成情報が記憶されていることを示す通知情報を前記端末に出力する、
請求項1に記載のメッセージ管理装置。
【請求項3】
前記第1登録部は、前記記憶部に記憶させる前記構成情報と、既に前記記憶部に記憶されている構成情報とが類似する場合に、類似する構成情報を前記端末に出力する、
請求項2に記載のメッセージ管理装置。
【請求項4】
前記第1登録部は、前記構成情報と、当該構成情報に対応するメッセージの取得権限を示す権限情報とを関連付けて前記記憶部に記憶させ、
前記第2登録部は、メッセージを使用するユーザに対応するユーザ端末からユーザ情報を受け付け、当該ユーザ情報に含まれる前記権限情報と関連付けて前記記憶部に記憶されている一以上の構成情報を選択し、当該一以上の構成情報の中から、出力するメッセージに対応する一の構成情報の選択を受け付ける、
請求項1から3のいずれか1項に記載のメッセージ管理装置。
【請求項5】
前記取得部は、複数のメッセージのそれぞれに対応して複数設けられ、
前記第1登録部は、登録された前記構成情報のメッセージに対応する前記取得部に実行させる機能を受け付けると、当該取得部に当該機能を実装させる、
請求項1から4のいずれか1項に記載のメッセージ管理装置。
【請求項6】
複数のメッセージのそれぞれに対応して複数設けられた前記取得部のうち、前記アプリケーションから受信したメッセージを、当該メッセージに対応する一の前記取得部に振り分ける振分部をさらに備える、
請求項1から5のいずれか1項に記載のメッセージ管理装置。
【請求項7】
コンピュータが実行する、
複数のアプリケーションのそれぞれから出力されるメッセージの構成を示す構成情報を記憶部に記憶させるステップと、
前記メッセージの出力先を示すアドレスを、前記構成情報と関連付けて前記記憶部に記憶させるステップと、
前記アプリケーションから、前記記憶部に記憶されている前記構成情報に対応するメッセージを取得するステップと、
前記取得するステップにおいてメッセージが取得されると、当該メッセージに対応する前記構成情報と関連付けて前記記憶部に記憶されている前記アドレスに当該メッセージを出力するステップと、
を備えるメッセージ管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、メッセージ管理装置及びメッセージ管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、会計システムに対して各種データを入力することが行われている。例えば、特許文献1には、会計システムに出力する項目等を定義する設定テーブルに基づいてデータを出力するシステムが開示されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2011−181024号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
データを提供するアプリケーション側では、データを取得する側におけるデータの取得形式に適合するようにデータを提供する必要がある。また、データを取得する他のアプリケーションが複数存在する場合、データを提供するアプリケーション側は、複数の他のアプリケーションのそれぞれにおけるデータの取得形式に対応する必要があるため、アプリケーションの開発に手間がかかるという問題があった。
【0005】
そこで、本発明はこれらの点に鑑みてなされたものであり、データを提供するアプリケーション側における負担を軽減することができるメッセージ管理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1態様に係るメッセージ管理装置は、複数のアプリケーションのそれぞれから出力されるメッセージの構成を示す構成情報を記憶部に記憶させる第1登録部と、前記メッセージの出力先を示すアドレスを前記記憶部に記憶させる第2登録部と、前記アプリケーションから、前記記憶部に記憶されている前記構成情報のメッセージを取得する取得部と、前記取得部がメッセージを取得すると、前記記憶部において当該メッセージの出力先として記憶されているアドレスに当該メッセージを出力する出力部と、を備える。
【0007】
前記第1登録部は、端末から前記記憶部に記憶させる前記構成情報を受け付け、当該構成情報と、既に前記記憶部に記憶されている構成情報とが類似する場合に、類似する構成情報が記憶されていることを示す通知情報を前記端末に出力してもよい。
【0008】
前記第1登録部は、前記記憶部に記憶させる前記構成情報と、既に前記記憶部に記憶されている構成情報とが類似する場合に、類似する構成情報を前記端末に出力してもよい。
【0009】
前記第1登録部は、前記構成情報と、当該構成情報に対応するメッセージの取得権限を示す権限情報とを関連付けて前記記憶部に記憶させ、前記第2登録部は、メッセージを使用するユーザに対応するユーザ端末からユーザ情報を受け付け、当該ユーザ情報と前記権限情報とに基づいて、前記記憶部から一以上の構成情報を選択し、当該一以上の構成情報の中から、出力するメッセージに対応する一の構成情報の選択を受け付けてもよい。
【0010】
前記取得部は、複数のメッセージのそれぞれに対応して複数設けられ、前記第1登録部は、登録された前記構成情報のメッセージに対応する前記取得部に実行させる機能を受け付けると、当該取得部に当該機能を実装させてもよい。
前記メッセージ管理装置は、複数のメッセージのそれぞれに対応して複数設けられた前記取得部のうち、前記アプリケーションから受信したメッセージを、当該メッセージに対応する一の前記取得部に振り分ける振分部をさらに備えてもよい。
【0011】
本発明の第2態様に係るメッセージ管理方法は、コンピュータが実行する、複数のアプリケーションのそれぞれから出力されるメッセージの構成を示す構成情報を記憶部に記憶させるステップと、前記メッセージの出力先を示すアドレスを前記記憶部に記憶させるステップと、前記アプリケーションから、前記記憶部に記憶されている前記構成情報のメッセージを取得するステップと、前記取得するステップにおいてメッセージが取得されると、前記記憶部において当該メッセージの出力先として記憶されているアドレスに当該メッセージを出力するステップと、を備える。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、データを提供するアプリケーション側における負担を軽減することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】第1実施形態に係るメッセージ管理装置の概要(その1)を示す図である。
図2】第1実施形態に係るメッセージ管理装置の概要(その2)を示す図である。
図3】第1実施形態に係るメッセージ管理装置の構成を示す図である。
図4】第1実施形態に係るメッセージ管理装置が構成情報を登録する処理の流れを示すフローチャートである。
図5】第1実施形態に係る構成情報記憶部に記憶されている情報の一例を示す図である。
図6】第1実施形態に係るメッセージ管理装置が出力先情報を登録する処理の流れを示すフローチャートである。
図7】第1実施形態に係る出力先情報記憶部に記憶されている情報の一例を示す図である。
図8】第1実施形態に係る出力元アプリケーションがメッセージを出力し、出力先アプリケーションに当該メッセージが出力されるまでの処理の流れを示すフローチャートである。
図9】第2実施形態に係るメッセージ管理装置が構成情報を登録する処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
<第1実施形態>
[メッセージ管理装置1の概要]
図1及び図2は、第1実施形態に係るメッセージ管理装置1の概要を示す図である。
【0015】
メッセージ管理装置1は、コンテンツアプリケーション群4に属するアプリケーションから出力されるメッセージのやりとりを管理するメッセージ管理サービスを提供するためのサーバである。メッセージ管理装置1は、メッセージ管理サービスを提供する事業者によって管理される。
【0016】
コンテンツアプリケーション群4には、メッセージの出力元である出力元アプリケーション41と、メッセージの出力先である出力先アプリケーション42とが含まれる。なお、出力元アプリケーション41が、出力先アプリケーション42として機能してもよいものとする。同様に、出力先アプリケーション42が、出力元アプリケーション41として機能してもよいものとする。
【0017】
出力元アプリケーション41は、例えば、会計処理における仕訳の起点となる取引等の情報を出力するアプリケーションである。例えば、出力元アプリケーション41は、販売を管理するシステム又は金融取引を管理するシステム等に実装される。出力先アプリケーション42は、例えば、会計処理における仕訳情報を生成するアプリケーションである。例えば、出力先アプリケーション42は、企業又は税理事務所の会計システムに実装される。
【0018】
図1に示すように、メッセージ管理装置1は、出力先アプリケーション42にメッセージを送信するための準備処理を行う。具体的には、まず、メッセージ管理装置1は、第1管理端末2から、出力元アプリケーション41が出力するメッセージの構成情報の登録要求を受け付ける(図1の(1))。第1管理端末2は、出力元アプリケーション41を管理するユーザ、例えば、出力元アプリケーション41の開発側が使用する端末である。メッセージ管理装置1は、構成情報の登録要求を受け付けると、登録要求に含まれる構成情報を記憶部11に記憶させる(図1の(2))。
【0019】
続いて、第2管理端末3のユーザは、出力先アプリケーション42に入力するメッセージを特定するために、メッセージ管理装置1の記憶部11に記憶されている構成情報を参照する(図1の(3))。第2管理端末3は、出力先アプリケーション42を実際に利用するユーザが使用する端末である。具体的には、まず、メッセージ管理装置1は、第2管理端末3から、記憶部11に記憶されている構成情報の取得要求を受け付ける。そして、メッセージ管理装置1は、構成情報の取得要求を受け付けると、構成情報を第2管理端末3に送信する。第2管理端末3は、受信した構成情報を表示させ、第2管理端末3のユーザは、表示された構成情報を確認することができる。
【0020】
その後、第2管理端末3のユーザが、出力先アプリケーション42に入力するメッセージの出力先を入力する。第2管理端末3は、出力先の入力を受け付けると、出力先を特定するための出力先情報の登録要求をメッセージ管理装置1に送信する。メッセージ管理装置1は、出力先情報の登録要求を第2管理端末3から受け付ける(図1の(4))。メッセージ管理装置1は、出力先情報の登録要求を受け付けると、出力先情報を記憶部11に記憶させる(図1の(5))。
【0021】
以上のように、メッセージ管理装置1は、事前に構成情報及び出力先アドレスを登録することで、複数のアプリケーション間でメッセージを送受信させることが可能となる。
【0022】
続いて、図2に示すように、メッセージ管理装置1は、出力元アプリケーション41から出力されたメッセージを出力先アプリケーション42に出力するための処理を行う。具体的には、まず、出力元アプリケーション41は、メッセージ管理装置1にメッセージを送信する(図2の(6))。メッセージ管理装置1は、メッセージを受信すると、記憶部11に記憶されている出力先情報を参照し、当該メッセージの出力先を特定する(図2の(7))。メッセージ管理装置1は、特定した出力先に、受信したメッセージを送信する(図2の(8))。
【0023】
このようにすることで、出力元アプリケーション41は、複数の他のアプリケーションのそれぞれにおけるデータの取得形式に対応する必要が無いので、アプリケーションの開発負担を軽減することができる。
続いて、メッセージ管理装置1の構成について説明する。
【0024】
[メッセージ管理装置1の構成]
図3は、第1実施形態に係るメッセージ管理装置1の構成を示す図である。メッセージ管理装置1は、記憶部11と、制御部12とを備える。
記憶部11は、例えば、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)及びハードディスク等の記憶媒体である。記憶部11は、制御部12が実行する各種のプログラムを記憶する。記憶部11は、制御部12を、第1登録部121、第2登録部122、受信部123、振分部124、取得部125及び出力部126として機能させるメッセージ管理プログラムを記憶する。記憶部11は、構成情報記憶部111及び出力先情報記憶部112を備える。
【0025】
制御部12は、例えばCPU(Central Processing Unit)である。制御部12は、記憶部11に記憶されている各種プログラム、又は通信ネットワークを介して外部機器から取得したプログラムを実行することにより、メッセージ管理装置1に係る機能を制御する。制御部12は、第1登録部121と、第2登録部122と、受信部123と、振分部124と、取得部125と、出力部126とを備える。
次に、制御部12が備える機能の詳細について、フローチャートを参照しながら説明する。
【0026】
[構成情報を登録する処理]
まず、構成情報の登録に係る制御部12の機能の詳細について説明する。図4は、第1実施形態に係るメッセージ管理装置1が構成情報を登録する処理の流れを示すフローチャートである。
【0027】
まず、第1登録部121は、第1管理端末2から、当該構成情報の登録を要求する登録要求を受け付ける(S10)。登録要求には、出力元アプリケーション41が出力するメッセージに対応する構成情報が含まれる。第1登録部121は、第1管理端末2から登録要求を受け付けると、登録要求に含まれる構成情報を構成情報記憶部111に記憶させることにより、構成情報を登録する(S20)。ここで、第1登録部121は、構成情報を識別するメッセージIDを生成し、当該メッセージIDと、構成情報とを関連付けて構成情報記憶部111に記憶させる。
【0028】
図5は、第1実施形態に係る構成情報記憶部111に記憶されている情報の一例を示す図である。図5に示すように、構成情報記憶部111が、メッセージIDと、メッセージ構成情報とを関連付けて記憶していることを確認することができる。
【0029】
このように第1登録部121は、複数の出力元アプリケーション41の構成情報の登録要求を受け付けることにより、複数の出力元アプリケーションのそれぞれから出力されるメッセージの構成を示す構成情報を構成情報記憶部111に記憶させる。
【0030】
図4に戻り、第1登録部121は、構成情報に対応する取得部125を生成する(S30)。具体的には、取得部125は、複数のメッセージのそれぞれに対応して複数設けられる。例えば、第1登録部121は、構成情報記憶部111に構成情報を記憶させると、当該構成情報に対応する新規の取得部125を生成する。第1登録部121は、生成した取得部125にメッセージIDを関連付けることにより、取得部125と構成情報とを対応付けてもよい。
【0031】
また、第1登録部121は、登録された構成情報のメッセージに対応する取得部125に実行させる機能を受け付けてもよい。例えば、取得部125に実行させる機能は、ログ出力機能である。第1登録部121は、登録された構成情報のメッセージに対応する取得部125に実行させる機能を受け付けると、新たに生成した取得部125に当該機能を実装させる。このようにすることで、第1登録部121は、複数の出力元アプリケーション41のそれぞれにおいて、個別にログを生成させるか否かを切り分けることができる。
【0032】
続いて、第1登録部121は、後述する振分部124が、複数の取得部125のうち、出力されたメッセージに対応する取得部125にメッセージを振り分けるための取得部情報を生成する。そして、第1登録部121は、生成した取得部情報を記憶部11に記憶させる(S40)。このようにすることで、振分部124は、受信部123が受信したメッセージを、当該メッセージに対応する取得部125に振り分けることができる。
【0033】
[出力先情報を登録する処理]
次に、出力先情報の登録に係る制御部12の機能の詳細について説明する。図6は、第1実施形態に係るメッセージ管理装置1が出力先情報を登録する処理の流れを示すフローチャートである。
【0034】
まず、第2登録部122は、第2管理端末3から、構成情報の参照要求を受け付ける(S50)。第2登録部122は、構成情報の参照要求を受け付けると、構成情報記憶部111から構成情報を取得し、第2管理端末3に送信する(S60)。第2管理端末3のユーザ、すなわち、出力先アプリケーション42側のユーザは、取得した構成情報を参照し、通知を受けたい構成情報を確認することができる。
【0035】
続いて、第2登録部122は、第2管理端末3から、出力先情報の登録要求を受け付ける(S70)。ここで、出力先情報には、出力先アプリケーション42に出力する対象となるメッセージ(出力元アプリケーション41のメッセージ)のメッセージIDと、当該メッセージの出力先を示す出力先アドレスとが含まれている。ここで、出力先アドレスは、出力先アプリケーション42がメッセージを取得するために設定されるアドレスである。出力先アドレスは、例えば、出力先アプリケーション42が実行されるコンピュータに対応するアドレスである。
【0036】
続いて、第2登録部122は、受け付けた出力先情報を出力先情報記憶部112に記憶させる(S80)。図7は、第1実施形態に係る出力先情報記憶部112に記憶されている情報の一例を示す図である。図7に示すように、出力先情報記憶部112が、出力先情報としてのメッセージIDと、出力先アドレスとを関連付けて記憶していることを確認することができる。また、図7では、メッセージID「M001」に対して複数の出力先アドレスが関連付けられていることが確認できる。このようにすることで、メッセージ管理装置1は、出力元アプリケーション41が出力した1つのメッセージを複数の出力先アプリケーション42に出力することができる。
【0037】
[出力元アプリケーション41から出力されたメッセージを出力先アプリケーション42に出力するまでの処理]
次に、出力先アプリケーション42にメッセージを出力するまでの処理に係る制御部12の機能の詳細について説明する。図8は、第1実施形態に係る出力元アプリケーション41がメッセージを出力し、出力先アプリケーション42に当該メッセージが出力されるまでの処理の流れを示すフローチャートである。
【0038】
まず、出力元アプリケーション41は、メッセージ管理装置1にメッセージを出力する。具体的には、出力元アプリケーション41は、メッセージ管理装置1にメッセージを送信する。ここで、メッセージには、メッセージを識別するためのメッセージIDが含まれている。
【0039】
受信部123は、出力元アプリケーション41から送信されたメッセージを受信することにより、メッセージを取得する(S90)。続いて、振分部124は、記憶部11に記憶されている取得部情報を参照し、取得したメッセージに含まれるメッセージIDに対応する取得部125を特定する。そして、振分部124は、取得したメッセージを、特定した取得部125に振り分ける(S100)。これにより、特定された取得部125は、出力元アプリケーション41から、構成情報記憶部111に記憶されている構成情報に対応するメッセージを取得する。
【0040】
ここで、取得部125は、構成情報の登録時に自身に実装された機能を実行する。例えば、取得部125は、自身に実装されている機能がログ出力機能である場合に、自身を識別する識別情報に関連付けて、出力したログ情報を記憶部11に記憶させる。
【0041】
続いて、出力部126は、取得部125がメッセージを取得すると、出力先情報記憶部112において当該メッセージの出力先として記憶されている出力先アドレスに当該メッセージを出力する。具体的には、出力部126は、出力先情報記憶部112から、取得部125に対応するメッセージIDに関連付けられている出力先アドレスを特定する(S110)。
【0042】
続いて、出力部126は、特定した出力先アドレスに基づいて、出力先アプリケーション42にメッセージを出力する(S120)。具体的には、出力部126は、以下のようにメッセージを出力する。まず、出力部126は、特定した出力先アドレス、すなわち、出力先アプリケーション42を実行するコンピュータにHTTPリクエストを送信する。出力先アプリケーション42を実行するコンピュータがHTTPリクエストを受信すると、出力先アプリケーション42は、出力元アプリケーション41から出力されたメッセージがあることを検出する。出力先アプリケーション42は、メッセージがあることを検出すると、メッセージ管理装置1にアクセスし、当該メッセージを取得する。このようにすることで、出力部126は、出力先アプリケーション42にメッセージをプッシュ出力することができる。
【0043】
[第1実施形態における効果]
以上説明した通り、第1実施形態に係るメッセージ管理装置1は、事前に登録された構成情報に対応するメッセージを受け付けると、メッセージの出力先として出力先情報記憶部112に記憶されている出力先アドレスにメッセージを出力する。
【0044】
このようにすることで、出力元アプリケーション41は、複数の出力先アプリケーション42のそれぞれにおけるデータの取得形式に対応する必要がない。したがって、出力元アプリケーション41の開発に与える影響が少なくなるので、出力元アプリケーション41の開発にかかる負担を軽減することができる。
【0045】
<第2実施形態>
[登録する構成情報が既存の構成情報と類似する場合、その旨を端末に通知する]
続いて、第2実施形態について説明する。第1実施形態に係るメッセージ管理装置1は、第1管理端末2からの登録要求に基づいて構成情報を登録する。これに対して、第2実施形態に係るメッセージ管理装置1は、登録しようとしている構成情報が既存の構成情報と類似する場合、第1管理端末2にその旨を通知する点で第1実施形態と異なる。以下に、第1実施形態と異なる部分について説明を行う。第1実施形態と同じ部分については適宜説明を省略する。
【0046】
図9は、第2実施形態に係るメッセージ管理装置1が構成情報を登録する処理の流れを示すフローチャートである。図9に示すS20からS40までの処理は、図4のS20からS40までの処理と同じであるので説明を省略する。
【0047】
第1登録部121は、第1管理端末2から構成情報記憶部111に記憶させる構成情報を受け付け、当該構成情報と、既に構成情報記憶部111に記憶されている構成情報とが類似する場合に、類似する構成情報が記憶されていることを示す通知情報を第1管理端末2に出力する。
【0048】
具体的には、第1登録部121は、第1管理端末2から構成情報を受け付けると(S10)、登録要求に含まれる構成情報と類似する構成情報が構成情報記憶部111に記憶されているか否かを判定する(S11)。ここで、類似の判定は、完全一致又は部分一致でもよい。第1登録部121は、登録要求に含まれる構成情報と類似する構成情報があると判断した場合、第1管理端末2に、類似する構成情報が既に構成情報記憶部111に記憶されていることを示す通知情報を通知する(S12)。一方、第1登録部121は、登録要求に含まれる構成情報と類似する構成情報がないと判断した場合、S20以降の処理を行う。
【0049】
なお、第1登録部121は、構成情報記憶部111に記憶させる構成情報と、既に構成情報記憶部111に記憶されている構成情報とが類似する場合に、類似する構成情報を第1管理端末2に出力してもよい。この場合、第1登録部121は、類似する構成情報を構成情報記憶部111から取得し、取得した構成情報を第1管理端末2に送信する。
【0050】
[第2実施形態における効果]
以上説明した通り、第2実施形態に係るメッセージ管理装置1は、アプリケーションが登録しようとする構成情報が既存の構成情報と類似する場合、登録要求に係る構成情報を登録せず、既存の類似する構成情報があることを第1管理端末2に通知する。
【0051】
このようにすることで、メッセージ管理装置1は、第1管理端末2のユーザ、すなわち、出力元アプリケーション41の開発者が、登録しようとした構成情報に類似する、既に登録されている構成情報に基づいて、出力元アプリケーション41が送信するメッセージの構成情報を設定することにより、各アプリケーションが使用するメッセージを共通化させることができる。これにより、第2管理端末3のユーザ、すなわち、出力先アプリケーション42の開発者は、受信するメッセージの構成情報を選びやすくなる。
【0052】
<第3実施形態>
続いて、第3実施形態について説明する。第1実施形態に係るメッセージ管理装置1は、第2管理端末3が登録されている全ての構成情報を参照して、出力先情報を登録する。これに対して、第3実施形態に係るメッセージ管理装置1は、構成情報を登録する際に、構成情報と権限情報とを関連付けて登録し、第2管理端末3が出力先情報を登録するために構成情報を参照しようとする場合に、権限情報に基づいて記憶部11から一以上の構成情報を選択する点で第1実施形態と異なる。
【0053】
まず、第1登録部121は、構成情報と、構成情報に対応するメッセージの取得権限を示す権限情報とを関連付けて構成情報記憶部111に記憶させる。第1登録部121は、構成情報と権限情報とを関連付けて構成情報記憶部111に記憶させる。ここで、権限情報は、例えば、構成情報を利用できるユーザの属性、又は構成情報を利用できないユーザの属性を示す属性情報である。属性情報は、例えば、ユーザの役職又はユーザが所属する会社等を示す情報である。
【0054】
続いて、第2登録部122は、メッセージを使用するユーザに対応する第2管理端末3から、ユーザの属性情報を含むユーザ情報を受け付ける。第2登録部122は、ユーザ情報と権限情報とに基づいて、構成情報記憶部111から一以上の構成情報を選択し、当該一以上の構成情報の中から、出力するメッセージに対応する一の構成情報の選択を受け付ける。
【0055】
具体的には、第2登録部122は、第2管理端末3からユーザ情報を受け付け、受け付けたユーザ情報に含まれているユーザの属性情報を特定する。第2登録部122は、特定したユーザの属性情報に基づいて、構成情報記憶部111から一以上の構成情報を選択する。例えば、第2登録部122が受け付けたユーザ情報には、属性情報「A会社」が含まれているとする。第2登録部122は、構成情報記憶部111を参照し、属性情報「A会社」と関連付けて記憶されている一以上の構成情報を選択する。第2登録部122は、選択した一以上の構成情報を第2管理端末3に送信し、当該構成情報を第2管理端末3に表示させる。これにより、第2管理端末3には、属性情報「A会社」に関連付けられている構成情報のみが表示される。
【0056】
次に、第2管理端末3は、第2登録部122によって選択された一以上の構成情報を表示部に表示させる。そして、第2登録部122は、第2管理端末3から、出力するメッセージに対応する一の構成情報の選択を受け付けることにより、出力先情報の登録要求を受け付ける。
【0057】
[第3実施形態における効果]
以上説明した通り、第3実施形態に係るメッセージ管理装置1は、構成情報と権限情報とを関連付けて登録することにより、権限を有する出力先アプリケーション42のみが構成情報を参照して、出力先情報を登録することができる。
【0058】
このようにすることで、例えば、出力元アプリケーション41の開発者は、競合する開発者が開発した出力先アプリケーション42にメッセージを出力できないように制限することができる。
【0059】
以上、本発明を実施の形態を用いて説明したが、本発明の技術的範囲は上記実施の形態に記載の範囲には限定されず、その要旨の範囲内で種々の変形及び変更が可能である。例えば、装置の分散・統合の具体的な実施の形態は、以上の実施の形態に限られず、その全部又は一部について、任意の単位で機能的又は物理的に分散・統合して構成することができる。また、複数の実施の形態の任意の組み合わせによって生じる新たな実施の形態も、本発明の実施の形態に含まれる。組み合わせによって生じる新たな実施の形態の効果は、もとの実施の形態の効果を合わせ持つ。
【符号の説明】
【0060】
1・・・メッセージ管理装置、11・・・記憶部、111・・・構成情報記憶部、112・・・出力先情報記憶部、12・・・制御部、121・・・第1登録部、122・・・第2登録部、123・・・受信部、124・・・振分部、125・・・取得部、126・・・出力部、2・・・第1管理端末、3・・・第2管理端末、4・・・アプリケーション群、41・・・出力元アプリケーション、42・・・出力先アプリケーション
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9