特許第6649541号(P6649541)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6649541自動車における可動パネルの開放方法および関連する開放制御装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6649541
(24)【登録日】2020年1月21日
(45)【発行日】2020年2月19日
(54)【発明の名称】自動車における可動パネルの開放方法および関連する開放制御装置
(51)【国際特許分類】
   E05F 15/74 20150101AFI20200210BHJP
   E05B 49/00 20060101ALI20200210BHJP
   E05F 15/79 20150101ALI20200210BHJP
   B60R 25/24 20130101ALI20200210BHJP
   B60R 25/01 20130101ALI20200210BHJP
【FI】
   E05F15/74
   E05B49/00 J
   E05F15/79
   B60R25/24
   B60R25/01
【請求項の数】15
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2016-561355(P2016-561355)
(86)(22)【出願日】2015年4月7日
(65)【公表番号】特表2017-518447(P2017-518447A)
(43)【公表日】2017年7月6日
(86)【国際出願番号】EP2015057519
(87)【国際公開番号】WO2015155186
(87)【国際公開日】20151015
【審査請求日】2018年2月13日
(31)【優先権主張番号】14164189.4
(32)【優先日】2014年4月10日
(33)【優先権主張国】EP
(73)【特許権者】
【識別番号】515091854
【氏名又は名称】ユーシン フランス ソシエテ パ アクシオンス シンプリフィエ
(74)【代理人】
【識別番号】100060759
【弁理士】
【氏名又は名称】竹沢 荘一
(74)【代理人】
【識別番号】100087893
【弁理士】
【氏名又は名称】中馬 典嗣
(73)【特許権者】
【識別番号】591037096
【氏名又は名称】フオルクスワーゲン・アクチエンゲゼルシヤフト
【氏名又は名称原語表記】VOLKSWAGEN AKTIENGESELLSCHAFT
(74)【代理人】
【識別番号】100083389
【弁理士】
【氏名又は名称】竹ノ内 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100198317
【弁理士】
【氏名又は名称】横堀 芳徳
(72)【発明者】
【氏名】テオドール デヘルリーン
(72)【発明者】
【氏名】ドラゴス モロセア
【審査官】 藤脇 昌也
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2014/0009264(US,A1)
【文献】 特開2002−042281(JP,A)
【文献】 特開平07−247759(JP,A)
【文献】 仏国特許出願公開第02979873(FR,A1)
【文献】 特開2013−049953(JP,A)
【文献】 特開2005−133529(JP,A)
【文献】 特開2005−168061(JP,A)
【文献】 国際公開第2013/053451(WO,A1)
【文献】 独国特許出願公開第102012017393(DE,A1)
【文献】 米国特許出願公開第2008/0296926(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
E05F 15/00−15/79
E05B 49/00
B60R 25/01
B60R 25/24
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
自動車(V)の可動パネルを開放するための方法であって、
− 許可されたユーザ(U)が相互作用するべき少なくとも1つの光スポット(102)の投光で形成する、少なくとも1つの仮想スイッチを活性化するステップと、
− 可動パネル(100)を開放する意思があるか否かを判定するステップと、
− 前記可動パネルを開放する意思が検出された場合に、可動パネル(100)の前記開放を許可するステップとを備える方法において、
可動パネル(100)を開放する意思があるか否かを判定する前記ステップは、
− 測定エリアの中でユーザ(U)によって実行される運動の測定信号を取得するサブステップと、
− 前記測定信号をフィルタ処理することによって雑音を除去するサブステップと、
− 少なくとも、ユーザの身体の一部を、光スポット(102)に向けて移動させる内移動ステップと、前記ユーザの身体の一部を光スポット(102)の中で保持する保持ステップと、前記ユーザの身体の一部を光スポット(102)の外に移動させる外移動ステップとによって、ユーザ(U)によって実行される前記運動が所定の正しい順序で、所定の起動シーケンスに従っているか否かを識別するサブステップと、
− ユーザ(U)によって実行される前記運動の少なくとも1つのステップが所定の特定の時間条件を満足しているか否かを判定するサブステップとを備え
仮想スイッチ(102)を活性化するときと、前記光スポット(102)の中に、前記ユーザの身体の一部を配置する時との間の経過時間を測定するステップと、前記測定された経過時間が所定の時間窓の中に含まれているか否かを判定するステップを更に備えていることを特徴とすることを特徴とする方法。
【請求項2】
光スポット(102)の中に保持する前記ステップに対する経過時間を測定するステップと、前記測定された経過時間が、光スポット(102)の中に前記ユーザの身体の一部を保持するための所定の時間間隔の中に含まれているか否かを判定するステップとを備えていることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
光スポット(102)の中に前記ユーザの身体の一部を保持する前記所定の時間間隔は、最小値が0.5〜1秒の範囲の中で、最大値が3〜9秒の範囲の中で設定されていることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
【請求項4】
前記仮想スイッチを活性化するときと、前記ユーザの身体の一部を光スポット(102)の中に配置する時との間の前記所定の時間窓は、2〜30秒の範囲にあることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
【請求項5】
前記測定信号をフィルタ処理することによって雑音を除去した有効信号の変化を、フィルタ処理の後に定量化して、前記雑音を除去するステップと、
− 前記定量化した変化に基づいて、前記測定エリアの中でユーザ(U)によって実行される運動の前記内移動ステップ、前記保持ステップ及び前記外移動ステップを識別するステップと、
− 前記識別された記内移動ステップ、前記保持ステップ及び前記外移動ステップのうちの少なくとも1つが前記所定の特定の時間条件を満足しているか否かを判定するステップと、
− 前記ステップが前記正しい所定の順序で実行されているか否かを判定するステップとを更に備えていることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
【請求項6】
床の肌面から環境条件を検出する床測定に基づいて基準値を算出するサブステップと、前記フィルタ処理した信号を前記基準値と比較し比較結果に基づいて、前記有効信号の前記変化を定量化するサブステップとを備えていることを特徴とする、請求項に記載の方法。
【請求項7】
前記フィルタ処理した信号と前記基準値との間の差分絶対値を、前記変化の定量化に対する所定の閾値と比較するサブステップを備えていることを特徴とする、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記起動シーケンスが正しくない順序で実行された場合に、前記起動シーケンスを再度実行するように指示する警告信号を送信するステップを備えていることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
【請求項9】
車両(V)の近傍にユーザ(U)の接近を検出するステップと、検出されたユーザ(U)は車両(V)のロック解除を許可されるか否かを認証手段を介して識別するステップとの予備ステップを備えていることを特徴とする、請求項1〜のいずれか1項に記載の方法。
【請求項10】
自動車(V)の可動パネルを開放するための開放制御装置(1)であって、
− 許可されたユーザ(U)が相互作用を求められる、少なくとも1つの光スポット(102)の投光で形成される少なくとも1つの仮想スイッチを活性化し、
− 可動パネル(100)を開放する意思があるか否かを判定し、
− 前記可動パネルを開放する意思が検出された場合に、可動パネル(100)の前記開放を許可するための、少なくとも1つの処理手段を備える前記装置(1)において、
− ユーザ(U)によって測定エリアの中で実行される運動の測定信号を取得し、
− 前記測定信号をフィルタ処理することによって雑音を除去し、
− 少なくとも、1つのユーザの身体の一部を光スポット(102)に向かって移動させるステップと、光スポット(102)の中で前記ユーザの身体の一部を保持するステップと、前記ユーザの身体の一部を光スポット(102)の外部に移動させるステップとによって、ユーザ(U)によって実行される前記運動が、所定の正しい順序で所定の起動シーケンスに従って実行されたか否かを識別し、
仮想スイッチ(102)を活性化するときと、光スポット(102)の中に、前記ユーザの身体の一部を配置する時との間の経過時間を測定すると共に、前記測定された経過時間が所定の時間窓の中に含まれているか否かを判定して、
− ユーザ(U)によって実行される前記運動が所定の特定の時間条件を満足しているか否か判定するための、少なくとも1つの手段を備えていることを特徴とする開放制御装置(1)。
【請求項11】
少なくとも1つの光センサを備え、前記センサは、例えば赤外センサ等の、光センサ(13)であり、これにより、ユーザ(U)が実行する前記運動の測定信号を取得することを特徴とする、請求項10に記載の開放制御装置(1)。
【請求項12】
ゼロ次ホールドを有する平滑化平均フィルタを備え、これにより、前記測定信号をフィルタ処理し、前記雑音を除去することを特徴とする、請求項10または11に記載の開放制御装置(1)。
【請求項13】
アナログディジタル変換器を備え、これにより前記測定信号をフィルタ処理する前に変換することを特徴とする、請求項1012のいずれか1項に記載の開放制御装置(1)。
【請求項14】
少なくとも1つの処理手段を備え、これにより、平滑化平均フィルタを使用して床の肌面から環境条件を検出する床測定に基づいて、ユーザ(U)が実行する前記運動の測定信号と比較する基準値を算出することを特徴とする、請求項1013のいずれか1項に記載の開放制御装置(1)。
【請求項15】
− 車両(V)の近傍にユーザ(U)の接近を検出する、例えば赤外線検出器(3)等の1つ以上の光検出器(3)を含む検出装置(3)と、
− 検出されたユーザ(U)が、車両(V)のロック解除を許可されるか否かを識別するための認証手段とを備えていることを特徴とする、請求項1014のいずれか1項に記載の開放制御装置(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車における可動パネルの開放方法に関する。本発明はまた、これに関連する開放制御装置にも関する。
【背景技術】
【0002】
自動車のロック解除をした後、ユーザの手や指の物理的接触をもってスイッチまたはハンドル操作を行い、自動車の可動パネルを開くようにした装置は、いくつかが公知である。可動パネルは、典型的には、トランクドアまたはサイドドアである。
【0003】
しかしながら、このタイプの開放を行うには、ユーザには、使用していない手があることが必要である。従って、一例として、ユーザは、すべてのユーザの手がすでに占有されているか、またはユーザの手を使用することができない場合には、スイッチやハンドルに物理的に接触をすることなく、自動車の可動パネルの開放を可能にする必要がある。
【0004】
そのために、センサを使用して、可動パネルを開放するためのコマンドを活性化して、可動パネルの開放を行う開放装置が知られている。この方法においては、まず、車両の近傍におけるユーザの存在を検出する必要がある。
【0005】
しかしながら、車両の可動パネルの開放は、車両と物理的に接触することなく可能であるので、この場合には、悪意ある人物の車両の中への侵入を防止する必要がある。
【0006】
その目的ために、可動パネルの開放に対応するコマンドの起動に先立って、ユーザを、車両をロック解除する権限者として認証することが知られている。
【0007】
更に、意図しない車両可動パネルの開放を防ぐために、ユーザの可動パネルを開放する意図を認識しようとすることが知られている。そのための、公知の解決策においては、仮想スイッチを活性化して、例えば、光スポットを地面に投光し、ユーザは、所定の要領で、身体の一部(ユーザの手や足)を置くか、移動させなければならない。これにより、例えば光スポットを暗くすることができる。これが十分に行われた場合に、開放する意図が認められ、可動パネルは開放される。
【0008】
更に、ユーザの手や足の運動は、例えば、センサによって検出される。センサは、例えば赤外線センサである。例えば赤外線センサとすれば、センサ測定を行う赤外領域においては、異なる材料の肌面は、異なる反射率を有している。センサは、1次元信号の変化として、床の反射から靴の反射への変化を測定することができる。
【0009】
手や足の運動の理想的な形状は、パルス波形のようになる筈である。
【0010】
しかし、この検出は簡単ではない。測定信号の形状が、パルス波形のような単純な形状ではないからである。確かに、実際には、衣類の反射率は均質でなく、反射の追加的な変動は、信号の中に雑音を誘起する可能性がある。例えば、靴を挿入する際に、靴の反射率の変化、靴および着衣の反射の変化によって、付加的な振動が加わる。
【0011】
そのため、センサによって検出される信号は、同じ靴の運動に対しても、非常に変化に富んだ様々な波形になる。これは、例えば、靴の肌面や形状の相違、床の肌面、種々の環境光および湿度条件、ズボンや靴の反射率特性が異なること、ズボンやホースもセンサの測定エリアに入り込む可能性があること等に依存するからである。従って、測定信号の形状は、複雑になる。
【0012】
特に、可動パネルを開放する起動運動を検出するために、ただ1つのセンサを使用する場合には、これらの雑音振動によって、不正な(または「偽の」)運動が、可動パネルを開放してしまう危険性がある。運動は、それが可動パネルを開放してはならない物体または動物に関わる場合には、不正または偽と考えられる。
【0013】
従って、この結果として、このような複雑な波形から正しい情報だけを抽出して、可動パネルを開放してしまう可能性がある「偽の」行為が正当化される場合を除去する必要がある。本発明の目的は、それらが、例えば車両を過ぎる動物やボールよって起動されるトランクの開放を防止することである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
本発明の目的は、上述のような複雑な波形から、関連情報だけを抽出することによって、特定の波形パターンを認識することである。
【課題を解決するための手段】
【0015】
この目的は、本発明による、自動車の可動パネルを開放するための方法によって達成することができる。本発明の方法は、
− 少なくとも1つの光スポットの投光によって、許可されたユーザが相互作用を行うべき、少なくとも1つの仮想スイッチを活性化するステップと、
− 可動パネルを開放する意思があるか否かを判定するステップと、
− 可動パネルを開放する意思が検出された場合に、可動パネルの開放を許可するステップとを備え、可動パネルを開放する意思があるか否かを判定するステップは、
− 測定領域の中でユーザが行う運動の測定信号を取得するサブステップと、
− 信号をフィルタ処理することによって、雑音を除去するサブステップと、
− 少なくとも、光スポットに向かって少なくとも1つのユーザの身体の一部を移動させるステップと、ユーザの身体の一部を光スポットの中に保持するステップと、光スポットの外にユーザの身体の一部を移動させるステップとによって、ユーザによって実行された運動が、所定の正しい順序で所定の起動シーケンスに従って実行されたか否かを識別するサブステップと、
− ユーザによって実行された運動が、所定の特定の時間条件を満足しているか否かを判定するサブステップとを備えていることを特徴としている。
【0016】
本発明の方法を実行することにより、例えば着衣の反射率の変化による雑音がある場合でも、正しいシーケンス順序によって特徴付けられる、特定の運動を認識することができる。センサによって検出された信号を更に処理することによって、赤外線センサで測定された検出領域の中における足等のユーザの身体の一部の特定の運動を判別することが可能になる。
【0017】
本発明の方法によると、「偽」の運動を識別し、かつ「偽」の運動を正当化しないようにすることができる。
【0018】
その目的のために、本発明の方法は、ユーザの運動を、
− 光スポットの中にユーザの身体の一部を挿入する段階と、
− 特定の時間の間、望ましくは所定の時間の間、光スポットの中でユーザの身体の一部を保持する段階と、
− 光スポットからユーザの身体の一部を取り出す段階との、少なくとも3段階に分離することに基づいている。
【0019】
トランク等の可動パネルを開放するための起動の最終的な位置は、手や足を光スポットの外に完全に取り出したときである。手や足を、光スポットから後退させることにより、車両ドア(トランク等)の開放を起動することができる。つまり、車両のトランクまたは他の可動パネルは、手や足が光スポットから完全に取り出された後に開放することができる。従って、可動パネルの開放許可のステップは、ユーザが光スポットを完全に解放した後に実行される。
【0020】
好適な実施形態においては、ユーザは、自分の足で起動シーケンスを実行する。
【0021】
更に、少なくとも1つの特定の時間条件を事前に設定し、これにより、本方法によって更に正確な結果を得ることができる。実際、1つ以上の時間的制約を、より正確な起動シーケンスを実行するようにユーザに課することができる。これにより、許可されたユーザの開放する意図を反映していない「偽」の運動を正当化してしまう危険性を、大幅に減少させることができる。
【0022】
本発明の1つの態様においては、光スポットの中に保持するステップの継続時間を測定するステップと、測定された継続時間が、ユーザが身体の一部を保持することに対する所定の時間間隔の中に含まれているか否かを判定するステップとを備えている。
【0023】
特定の時間条件は、光スポットの中に足を保持するステップに対して設定するのが有利である。これにより、例えば物体や動物が車両の近くを過ぎることによる、更には、許可されたユーザがただ車両の周囲を歩き回るだけ等による、「偽」の運動を正当化してしまう危険性を回避することができる。
【0024】
事実、許可されたユーザが車両の周囲をただ歩いている場合、例えば携帯電話で話をしていて、可動パネルの開放以外の何かに注意を払っているような場合には、測定エリアの中にユーザの移動が検出されるであろうが、それは、1つ以上の時間条件を満足せず、検出されたユーザの運動は、正当化はされない。従って、可動パネルの開放は、起動されない。
【0025】
この時間条件が真でない場合には、可動パネルの開放を起動することができない。これにより、木の枝、またはボールや小動物等の予期しない物体が光スポットと相互作用することによって、可動パネルの開放を活性化してしまう可能性を防止することができる。
【0026】
1つの実施形態においては、光スポットの中で、ユーザの身体の一部を保持するための所定の時間間隔は、最小値を0.5〜1秒の範囲の中で、および最大値を3〜9秒の範囲の中で設定することができる。
【0027】
時間間隔、特に時間間隔の最小値に関しては、センサ固有の特性に応じて設定される。オプションとして、時間間隔の最大値は、例えば、ユーザによって較正することができる。ユーザは、可動パネルを開放する応答を期待する場合には、例えば、ユーザの足の運動タイミングをカスタム化することができる。
【0028】
本発明の方法は、警告信号を送信するステップを備えることができ、これにより、光スポットの中に足や手を保持する継続時間が、所定の時間間隔の中から外れたことをユーザに対して示すことができる。
【0029】
本発明の別の態様においては、仮想スイッチを活性化したときと、光スポットの中にユーザの身体の一部を置いたときとの間の経過時間を測定するステップと、測定された時間が、所定の時間窓の中に含まれているか否かを判定するステップとを備えている。
【0030】
本発明の意図は、例えば赤外線センサ等のセンサの測定領域におけるユーザの手や足の検出に対し、所定の時間窓を使用して、この時間条件を課することである。この条件を使用することより、例えば、意図的なセンサの使用を、誤使用または意図しない使用から簡単に区別することができる。ボールや動物等の物体が過ぎるのは、正しい時間制約条件に従わないと考えられるからである。
【0031】
例えば、仮想スイッチが作動されると、2秒〜30秒の間に、光スポットの中に、手や足等のユーザの身体の一部が置かれなければならない。さもなければ、実行された起動運動は、無視される。
【0032】
本発明による方法はまた、
− フィルタ処理をした後に有効信号の変化を定量化するステップと、
− 定量化した変化に基づいて、ユーザが実行する運動のステップを識別するステップと、
− 識別されたステップの少なくとも1つが所定の特定の時間条件を満足しているか否かを判定するステップと、
− ステップが所定の正しい順序で実行されたか否かを判定するステップとを備えることができる。
【0033】
本発明の方法は、アナログ測定信号をデジタル信号に変換するサブステップを含むことができる。このサブステップは、アナログ測定信号をフィルタ処理する前に実行される。
【0034】
本発明の方法によるこれらの処理ステップは、測定した(例えば赤外線センサを介して
)信号のいくつかの部分を、ユーザによって実行される蹴り入れ動作または蹴り出し動作等のユーザの動作とリンクさせることができる。それにより、1つ以上の時間条件が満足されているか否かを検証し、ユーザによる起動シーケンスの順序を確認することができる。
【0035】
本発明の方法の別の態様においては、床測定に基づいて、基準値を計算するサブステップと、フィルタ処理された信号を基準値と比較するサブステップを含み、この比較結果に基づいて、有効信号の変化を定量化することができる。
【0036】
従って、本発明の方法は、フィルタ処理された信号と基準値との間の差分絶対値を所定の閾値と比較して、変化を定量化するサブステップを更に含むことができる。1つの例として、差分絶対値が所定の閾値より高くなった度毎に、キックイン動作情報が設定され、差分絶対値が戻って所定の閾値より低くなった度毎に、蹴り出し動作情報が設定される。
【0037】
フィルタ処理された値と、基準値との間の差分絶対値によって定量化した変化を使用することによって、ユーザが蹴り入れ動作および蹴り出し動作を実行したとき、およびユーザの手や足を光スポットの中で保持するステップを実行したときを、簡単な方法で定義することができる。差分絶対値を計算して変化を定量化することは、特に有利である。これは、蹴り入れ動作は、常に立ち上がり変化、または立ち下がり変化になって現れるわけではなく、また同様に、蹴り出し動作も、常に立ち下がり変化、または立ち上がり変化になって現れるわけではないからである。
【0038】
従って、ユーザによって実行される起動シーケンスの順序の判定と、所定の正しい順序との比較が容易になる。
【0039】
起動シーケンスが正しくない順序で実行された場合には、本発明の方法は、警告信号を送信し、再び起動シーケンスを実行することを、ユーザに対して促すステップを有することができる。
【0040】
本発明の方法はまた、予備ステップを備えることができる。予備ステップは、車両の近傍にユーザの接近を検出するステップと、検出されたユーザが、車両のロック解除を許可されているか否かを、認証手段を介して識別するステップとである。
【0041】
車両の近傍にユーザの接近を検出するステップは、1つ以上の光検出器(例えば、赤外線検出器)で実行することができる。その場合には、少なくとも2つの赤外線センサを車両に搭載することができ、その1つは、接近検出に使用され、別の1つは、ユーザによって実行される運動の測定信号の取得に使用される。
【0042】
仮想スイッチは、ユーザが認証された場合にのみ活性化されることが望ましく、これにより、必要な電気資源を低減することができる。
【0043】
本発明の方法は、近接検出装置からの情報と、実行される起動運動に関連した測定値を取得することを意図したセンサからの情報との間の相関を取るステップを更に備えることができる。実際、ユーザが車両の周囲を歩いているときには、センサの測定エリアには、条件に適合するタイミングでユーザが入ってくる可能性がある。このような運動は、接近センサで検出されるかもしれないが、ユーザが、ただ、車両の周囲を歩いているだけであれば、起動シーケンスの検出によって、それは、正当ではないとすることができる。
【0044】
本発明の1つの実施形態においては、
− 床の肌面の変化等の環境条件の変化を検出するステップと、
− 捕捉手段に対する較正ルーチンを起動するステップとの事前ステップを備えることができる。捕捉手段は、赤外線センサ等の光センサを備えていることが望ましい。
【0045】
本発明はまた、自動車の可動パネルを開放するための開放制御装置にも関する。開放制御装置は、
− 許可されたユーザが相互作用する必要がある、少なくとも1つの光スポットの投光によって形成する、少なくとも1つの仮想スイッチを活性化する手段と、
− 可動パネルを開放する意思があるか否かを判定する手段と、
− 可動パネルを開放する意思が検出された場合に、可動パネルの開放を許可する手段との処理手段の少なくとも1つを備え、前記装置は、
− 測定領域においてユーザが行う運動の測定信号を取得する手段と、
− 信号をフィルタ処理することによって雑音を除去する手段と、
− 光スポットに向かって少なくとも1つのユーザの身体の一部を移動させるステップと、光スポットの中でユーザの身体の一部を保持するステップと、ユーザの身体の一部を光スポットの外部に移動させるステップとによって、ユーザが行う運動が、所定の正しい順序で所定の起動シーケンスに従って実行されたか否かを識別する手段と、
− ユーザが実行する運動の少なくとも1つのステップが、所定の特定の時間条件を満足しているか否かを判定する手段との、少なくとも1つを備えていることを特徴としている。
【0046】
本発明による開放制御装置はまた、以下に示す特徴の1つ以上を、個別に、または組み合わせて具備することができる。
− 前記開放制御装置は、投光手段を備え、投光手段は、自動車が停車している地上に、少なくとも1つの光スポットを投光することができる。
− 前記開放制御装置は、少なくとも1つの処理手段を備え、処理手段は、ユーザが光スポットを完全に解放したときを判定することができる。
− 前記開放制御装置は、少なくとも1つの処理手段を備え、処理手段は、ユーザが光スポットの中にユーザの身体の一部を保持している時間を測定し、測定した経過時間が、光スポットの中にユーザの身体の一部を保持することに対する所定の時間区間に含まれるか否かを判定することができる。
− 前記開放制御装置は、少なくとも1つの処理手段を備え、処理手段は、仮想スイッチを活性化したときと光スポットの中にユーザの身体の一部を置いたときとの間の時間を測定し、測定された時間が、所定の時間窓の中に含まれるか否かを判定することができる。
− 前記開放制御装置は、少なくとも1つのセンサを備え、センサは、赤外線センサ等の、例えば光センサであり、ユーザによって実行される運動の測定信号を取得することができる。
− 前記開放制御装置は、ゼロ次ホールド(zero−order hold)を有する平滑化平均フィルタを備え、測定信号をフィルタ処理して、雑音を除去することができる。雑音は、平坦化され、ユーザによる運動に関連する情報を有する有効信号だけが保持される。
− 前記開放制御装置は、アナログディジタル変換器を備え、アナログディジタル変換器は、測定信号を、フィルタ処理の前に、変換することができる。
− 前記開放制御装置は、少なくとも1つの処理手段を備え、処理手段は、平滑化平均フィルタ等を使用して、床測定に基づいて基準値を算出することができる。
− 基準平滑化平均フィルタは、ゼロ次ホールドを有する平滑化平均フィルタの出力を入力とすることができ、ユーザの動作を反映している各検出されたパルスは、除去される。
− 前記開放制御装置は、処理手段を備え、処理手段は、
フィルタ処理した信号を基準値と比較し、
比較結果に基づいて、例えば、フィルタ処理した信号と 基準値との間の差分絶対値を所定の閾値と比較することにより、有効信号の変化を定量化し、
定量化した変化に基づいて、ユーザによって実行される動作のステップを識別し、
ステップが正しい所定の順序で実行されているか否かを判定することができる。
− 前記開放制御装置は、フィードバック手段を備え、フィードバック手段は、ユーザが光スポットと相互作用を行うときに、ユーザに警告することができる。
− 前記開放制御装置は、検出装置と認証手段とを備え、
検出装置は、車両の近傍へのユーザの接近を検出することができ、赤外線検出器等の1つ以上の光検出器を含み、
認証手段は、検出されたユーザが、車両のロック解除を許可されたユーザであることを識別することができる。
【0047】
本発明の他の特徴および利点は、非限定的な説明のための例として示す説明を、添付図面を参照して読むことにより、より明らかになると思う。
【図面の簡単な説明】
【0048】
図1】開放制御装置を有する自動車を示す斜視図であり、開放制御装置は、可動パネルの開放を起動する前に、自動車の可動パネルを開放する意思を検出する。
図2】本発明による方法の主要なステップを示すフローチャートである。
図3a】起動運動の第1の例を実行するときの、センサにより検出された信号の振幅を、横軸時間に対して縦軸にプロットしたグラフである
図3b図3aの波形を点線で示し、ゼロ次ホールドフィルタによる平均化を実行した後の関数を実線で示した図である。
図3c】初期波形を点線で示し、図3bのゼロ次ホールドフィルタ処理による平均化後の関数を破線で示し、基準値を実線で示し、信号変化検出状態を太線で示したグラフである。
図4a】起動運動の第2の例を実行するときの、センサにより検出された信号の振幅を、横軸時間に対して縦軸にプロットしたグラフである。
図4b図4aの初期波形を点線で示し、ゼロ次ホールド平均化後の関数を実線で示した図である。
図4c】初期波形を点線で示し、図4bのゼロ次ホールドフィルタ処理による平均化後に得られた関数を破線で示し、基準値を実線で示し、信号変化検出状態を太線で示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
本発明は、自動車V(図1)の可動パネル100を開放するための方法であって、ユーザは、車両パネル100のスイッチまたはハンドルに物理的接触を行う必要がない開放方法に関する。この方法は、後述する開放制御装置1によって実行することができる。
【0050】
図1に示す実施形態においては、開放される可動パネル100は、トランクである。スライディングサイドドア等の車両の他の可動パネルとすることができることは、いうまでもない。
【0051】
この方法は、初期ステップを備え、初期ステップでは、可動パネル100の開放を起動するためにユーザが、例えば手または足によって正しい起動シーケンスを実行することを事前に判定する。
【0052】
正しい起動シーケンスは、好適な実施形態においては、少なくとも3つの部分に分轄することができる。第1の部分は、ユーザは、足等の人体の一部を、地上に投光された光スポットの方に移動させて、それにより光スポットと相互作用させて可動パネル100の開放を起動しなければならない。その後、光スポットの上で待ち、最後に、光スポットの外部に移動させる。
【0053】
可動パネル100を開放するための適切な起動シーケンスを認識しようとする前に、本発明の方法においては、予備ステップを備えることができる。予備ステップでは、ユーザUの車両Vへの接近を検出する。この接近検出ステップは、非限定的な例として、1つ以上の光検出器3により行うことができる。これにより、ユーザUの少なくとも身体の一部を検出することができる。
【0054】
ユーザUが検出されると、検出されたユーザUが車両Vのロックを解除する権限者であることを認証するステップを、認証手段を介して実行することができる。すなわち、車両Vにアクセスする資格があるユーザUの識別子を確認し、検証するステップである。
【0055】
図2に示すように、本発明の方法は、以下で説明するステップS10、S20、S30、S40、S50を実行することができ、これにより、ユーザUの開放する意図を検出し、自動車Vの可動パネル100を開放する。好適な実施形態においては、S10〜S50は、許可されたユーザUが識別された場合にだけ、実行することができる。
【0056】
ステップS10において、対象物の接近が検出される。このステップに引き続いて、少なくとも1つの仮想スイッチが活性化されて、可動パネル100の開放コマンドが起動される。1つの例として、光スポット102は、自動車Vが立っている地面上に投光することができる。これは、図1に示されている。投光は、開放制御装置1の投光手段9によって実行することができる。光センサ13等の捕捉手段を活性化することができる。
【0057】
仮想スイッチを活性化することができる。そして、接近してくるユーザが認証された場合にだけ、光スポット102を投光することができる。これにより、起動エリアに対する恒久的な投光を防止することができる。
【0058】
そして、本発明の方法は、開放する意思があるか否かを判定することを目的としている。ステップS20において、ユーザUの動作から、可動パネル100を開放する意志を検出する。S20におけるユーザの動作は、ステップS30において解析され、ステップS40において、ユーザUの動作が正しい順序の正しい起動シーケンスに整合し、少なくとも1つの特定時間条件を満足しているか否かを判定する。これは、以下で詳細に説明する。
【0059】
ステップS20において、ユーザUは、車両可動パネル100を開放するための運動を実行する。ユーザUは、正しい順序で所定の起動シーケンスを実行しなければならない。
ユーザUは、可動パネル100を開放するために特定の手順(所定の正しい順序の起動シーケンス)を学習しなければならないことは、言うまでもない。
【0060】
ステップS20においては、ユーザUは、光スポット102によってマークされたエリアの中に身体の一部を挿入して、車両可動パネル100を開放する意志を表明することができる。挿入が蹴り入れとして識別されるとすぐに、センサは、ユーザに対して、光フィードバックをユーザ返す。これは、例えば、スポットの色を変化させるか、スポットの形状を変化させるか、または定常スポットから点滅スポットに変化させるか、またはブレーキランプを点灯する等によって実行される。
【0061】
図1に示す例においては、ユーザUは、片手、または片足等の人体の一部を動かして、センサ測定エリアの中で所定の起動運動を実行しなければならない。センサ測定エリアは、起動エリアを定義し、光スポット102よりは広く設定されている。この例においては、この起動運動は、光スポットに向かう蹴り入れ動作と、その後の光スポット102の外に出る蹴り出し動作とを備えている。ユーザは、光スポット102から完全に離れる前に、ユーザの手または足を光スポットの中に保持して、その間、所定の時間の間、動かすか、または静止させなければならない。
【0062】
ユーザUによって行われる運動は、ステップS30で解析され、その後、この運動が可動パネル100を開放するための適切な所定の起動シーケンスと一致していると判定された場合に、可動パネル100は、開放される。
【0063】
その目的のために、この方法は、センサによって測定を行うステップを備えている。センサは、例えば、赤外線センサ13等の光センサである。従って、実行される動作を表現する測定値として、例えば赤外線センサ13によって測定値が取得される。
【0064】
センサ13によって測定されたアナログ信号は、ディジタル信号に変換することができる。これを以下では、ADCと呼ぶことにする。ADC信号の波形は、図3aまたは図4aに示されている。横軸は、時間(秒)であり、縦軸は、ディジタル値を示している。ディジタル値は、アナログ入力の測定値の最大値に対する比に比例した量である。
【0065】
非限定的な例として、ディジタル値は、最大測定振幅(100%)の50%値(図3a)および60%値(図4a)を床に対する値として較正した値である。これは、信号レベルは、上下に変化するからである。信号レベルは、床の反射率に対する靴の反射率の変化に応じて、変化する。
【0066】
環境条件が変化するたびに、例えば床の肌面が変化する度毎に、センサ較正ルーチンを起動することができる。較正の役割は、アナログディジタル変換器の測定レンジを変化させることであり、これにより、床からくる信号を、測定値最大振幅の50%等の中央に近づけることができる。
【0067】
センサ較正ルーチンは、スポットの中に足を挿入する前で、S10の前に行うことができる。
【0068】
ADCの較正には数秒を要するので、接近が検出された後に較正を起動するということはできない。較正ルーチンが終了する前に、ユーザは、トランクを開きたい場合があるかもしれない。較正中は光スポット102を消すというオプションがあるが、これは接近が検出されてからスポット信号102が点灯に切り替わるまで、数秒の不快な遅延をもたらすことになると思われる。
【0069】
従って、床が変化したという情報は、イグニションKL15がオン位置からオフ位置に切り替わることによって判定することができる。
【0070】
オプションとして、床が変化したという情報は、駐車操作を検出することによって判定することができる。
【0071】
また、床が変化したという情報としては、比較のための基準値がADCの測定範囲最大値またはADCの測定範囲最小値に近づきすぎた場合にも、床が変わったと判定することができる。
【0072】
「近づきすぎた」値は、全ADC測定範囲の約10〜40%の間にある値のパラメータである。ここで説明する実施形態においては、この比較に対する基準値は、床測定の際の信号のレベルである。センサ取得値較正の後には、床測定に対する基準値は、信号測定値の最大値の約50%であるのがよい。
【0073】
ADC信号は、少なくとも3つのゾーン 「A」、「B」、「C」に分類することができる。第1のゾーン「A」は、光スポット102の中に人体の一部(この例では足)を挿入するときに対応している。第2のゾーン「B」は、光スポット102の中に足を保持しているときであり、第3のゾーン「C」は、光スポット102の外に足を出すときに対応している。
【0074】
図3a、または図4aに示す例のどちらにおいても、信号を処理する前に、足を挿入する際に上下に動く振動を観測することができる。この振動は、靴のレースの存在による可能性があり、または、赤外線センサ13が最初に靴を検知して、その後にズボンまたはホースを検知するか、または他の理由によるものである。このような両方向への振動は、偽有効な運動の例であり、このような振動は、靴の出し入れを意味する可能性がある。このような振動はまた、足を引っ込めるときにも生ずる。これは、雑音である。雑音は、着衣の反射率の変化によって、高い振幅と高い周波数で生ずる可能性がある。この雑音振動は、床から着衣に移るときの反射率の変化と判定するために有効な情報である有効振動と比較して、大きな振幅を生成する可能性がある。この雑音振動はまた、光スポットの中への足の挿入、光スポットからの足の引き抜く速度により、その周波数は、高くなる。
【0075】
図3aに示す例においては、約1秒であり、これは、足を挿入するときであり、このときにピークが生ずる。その後、足を光スポット102の中に保持しているときには、変動のレベルは小さくなる。そして、約3.5秒すると、足を引き抜くときに、再び、別のピークが現れる。
【0076】
図4aに示す例では、約1.6秒のところに、足を挿入するときのピークが存在する。その後、足が光スポット102の中にある間、変動のレベルは上昇し、約3.6秒のところで、足を引き抜くときに別のピークが存在する。
【0077】
これは、蹴り入れ動作または蹴り出し動作は、常に同じ方向に行うのではないので、変動は、立ち上がったり立ち下がったりすることを意味していると理解できる。
【0078】
信号をフィルタ処理して雑音を除去することは、起動運動を表す有効信号だけを保持して雑音を平坦化できることを意味している。
【0079】
信号をフィルタ処理して雑音を除去することは、起動運動を表す有効信号だけを保持して雑音を平坦化することを意味している。そのために、低域通過フィルタまたは平均化手段を使用することができる。より正確には、カスタム化した低域通過フィルタを使用することができる。カスタム化した低域通過フィルタは、ゼロ次ホールドを加えて所定の数のサンプルの移動平均値を取るものであれば、それが望ましい。実際、古典的低域通過フィルタ、または移動平均は、雑音の振幅を減少させるだけである。これに対して、移動平均にゼロ次ホールドを付加することにより、偽りパルスを完全に平坦化することができる。
【0080】
図3bおよび図4bは、ADC信号波形(点線)サンプルの上にゼロ次ホールドを有する平滑化平均処理をし、その結果得られた関数(実線)を示す。そのために、取得サンプリング時間は、例えば6msのように、定義されている。もちろん、この取得時間は、調整可能であることは、いうまでもない。
【0081】
平均値は、例えば、所定の数のサンプル数「N」で算出する。例えば、60サンプルとすると、360msとなり、各60サンプル毎に1回の平均を取る。この所定の数「N」は、調整可能であり、または継続時間360msは、所定の数「N」に応じて調整可能であり、例えば、0.1〜0.4秒とすることができる。
【0082】
平均値が計算されるたびに、この平均値は、所定のサンプル数(例えば、60サンプル)に対して保持される。
【0083】
平均値は、単一の変数に基づいて算出される。単一の変数は、入力の和であり、各「N」サンプル毎に算出される。平均値を算出した後には、サンプルは、リセットされる。ゼロ次ホールド(zero−order hold)を付加した平滑化移動平均(mean moving average)はまた、古典的平滑化移動平均と比較して優れている。これは、平滑化移動平均フィルタを使用した実施形態と比較して、実施が簡単だからである。平滑化移動平均フィルタを使用した実施形態では、「N」個の変数を独立に記憶する必要がある。
【0084】
実行される特定の運動を認識するために、本発明による方法は、実行される運動の変化を定量化して、実行される運動の異なるステップにそれらを、リンクさせることを目的としている。
【0085】
その目的のために、好適な実施形態においては、フィルタ処理された信号を基準値と比較する。
【0086】
その目的のために、非限定的な実施形態においては、床測定のフィルタ処理された信号の所定数「M」個の値を記憶することができる。サンプリング時間は、雑音を平坦化するためのサンプリング時間より長く選定することができる
【0087】
平均値は、数回(例えば「M」回)毎に1回計算することができる。基準値は、床測定値をフィルタ処理した信号の値を記憶することによって随時更新することができる。
【0088】
別の平滑化平均フィルタを使用して基準値を計算することができる。1つの例として、平滑化平均フィルタは、入力として、雑音を除去するために使用されるゼロ次ホールドを有する平滑化平均フィルタの出力とすることができる。
【0089】
基準値を計算するためのサンプルは、パルス検出でマークされたいずれのサンプルも含まない。従って、パルス検出の場合、すなわち、センサ検出エリアにおける運動の検出の時には、平滑化平均フィルタの入力は、検出後にはリセットされる。これは、パルス検出でマークされたパルスが、平滑化平均フィルタの入力に含まれないようにするためである。そして、平滑化平均フィルタの出力は、この検出の間およびそれ以後は、不変に保たれる。言い換えれば、パルスを検出したときのサンプルは、平滑化平均フィルタの入力から取り除かれて、信号の以前の値で置き換えられることを意味している。
【0090】
図3cおよび図4cにおいて、基準値は、例示の目的のために実線で描かれている。
【0091】
フィルタ処理した信号(波線)は、基準値(実線)と比較される。
【0092】
1つの例として、フィルタ処理した信号を基準値と比較して、フィルタ処理した信号と基準値との差分絶対値を計算する。
【0093】
この差分絶対値を、例えば所定の閾値と比較する。この閾値は、いくつかの条件の下で実行した、いくつかの測定値に基づいて決定することができる。非限定的例として、閾値は、変化の絶対値の9%とすることができる。
【0094】
ここで説明している実施形態においては、フィルタ処理された信号と基準値との間の差分絶対値が所定の閾値以上であるときはいつでも、信号変化検出状態を100%に設定することができる。図中に太線で示してあるように、信号変化検出状態関数の振幅は、100%まで上昇する。フィルタ処理された信号と基準値との差分絶対値が戻って所定の閾値よりも低くなると、信号変化検出状態は下降する。
【0095】
本方法は更に、センサ検出エリアで実行される運動の異なる段階を区別することができる。
【0096】
この目的のために、本発明の方法は、状態機械を備えている。状態機械は、フィルタ処理された信号と床測定基準値とから算出された差分絶対値に基づいて変動を追跡し続ける機能を有している。本実施形態においては、状態機械は、変化を追跡し、信号変化検出状態波形が上昇または低下しているかをチェックする必要なく、正しいシーケンスが守られているか否かを判定することができる。
【0097】
絶対値の計算を、立ち下がりエッジが立ち上がりエッジの後にくるか、またはその逆か、すなわち、立ち上がりエッジが立ち下がりエッジの後にくるかを更にチェックすることにより置き換えて、蹴り出し動作を特徴付けることができる。しかし、これは、益をもたらすものではない。絶対値計算をこのチェックで置き換えることは、アルゴリズムの複雑さを増すばかりであり、それから得られる情報は、同じである。
【0098】
ここで説明している実施形態においてこれを説明する。フィルタ処理した信号の測定値と基準値との間の差分絶対値が所定の閾値を超えたときには、これは、信号変化検出状態波形が最大振幅に上昇したときであり、これは、蹴り入れ運動に適合する。
【0099】
信号変化の最大振幅が100%に達したときは、これは、この光スポット102の中にで、例えば足を完全に挿入したときに対応する。
【0100】
その後、測定値のフィルタ処理した値と基準値との間の差分絶対値が所定の閾値を超えなければ、これは、信号変化検出状態波形が最大値から下降しているときであり、これは、蹴り出し運動に適合する。
【0101】
実行された運動の異なる検出ステップの順序を定義して、これらを格納しておくことができる。
【0102】
移動が判別された後に、この方法によって、実行された行動に対して適正かまたは非適正かを判定することができる。
【0103】
そのために、光スポット102の中で待機するステップの継続時間を、カウンタの作動を開始して測定し、所定の時間間隔と比較する。実際、光スポット102の上で停止するステップは、所定の時間間隔の間続くことになる。この時間間隔は、約0.5〜約1秒の最小値と、約3〜約9秒の最大値とを備える。
【0104】
所定の時間間隔、特に最大値は、例えば、ユーザが較正することができる。時間間隔の最大値と最小値との間の差が小さければ、それだけ偽の運動を排除しやすくなる。換言すれば、狭い時間間隔は、センサ検出エリアの中に物体や小動物の侵入による偽の運動を正当化してしまう危険性を低減することができる。
【0105】
運動が継続時間に対する条件を満足しない場合には、可聴および/または可視警告を、ユーザに対して示すことができる。これは、例えば、スポットを点滅させる等で行うことができる。
【0106】
本発明の方法は更に、ステップS40を含んでいる。ステップS40では、許可された起動動作を識別する。これは、足や手や他の人体の一部の運動が、所定の起動シーケンスに従って実行されたか否かを判別することである。
【0107】
より正確には、ユーザUによって実行された起動動作が、正しいシーケンス順序で実行されたか否かが識別されなければならない。ここで説明している蹴り入れ動作をする実施形態では、光スポット102の中で待機する時間と、蹴り出し動作と、状態機械によって追跡された変化の最大値とが、以下に示す順序、すなわち、変化の絶対値が所定の時間(例えば、1〜3秒の間)かかって上昇して最大値に到達し、その後変化の絶対値は下降する、と言う順序で実行されなければならない。
【0108】
足がスポットから完全に外に出たときには、本発明の方法は、例えば、トランクを開けることを可能にする。このように、センサ13により測定された値が、蹴り入れ動作前の値に戻った後にのみ、運動を有効にすることができる。
【0109】
ユーザUは、正しい順序で所定の起動シーケンスを実行しなければならない。もちろん、ユーザUは、可動パネルを開放するために、この特定の手順(正しい順序で所定の起動シーケンスを実行すること)を実行することを学ぶ必要があることは、言うまでもない。
【0110】
更に、1つの実施形態においては、光スポット102の中に足や手を配置する時間窓は、事前に決定されている必要がある。これは、例えば、2〜30秒である。それ以外は、ユーザUによって実行される起動要求は、開放制御装置1によって無視される。この場合、本発明の方法は、仮想スイッチ102を活性化するステップS10と、ユーザUが身体の一部を光スポット102の中に置くときとの間の経過時間を測定するステップと、測定された時間が、所定の時間窓の中に含まれているか否かを判定するステップとを備えている。
【0111】
ユーザUが光スポット102の上で所定の時間窓の中で停止しないときには、投光手段9は、光スポット102の投光を停止することができる。
【0112】
所定の条件(正しいシーケンス順序、および時間条件)が満たされたときに、開放制御装置1は、ユーザUの意図を示す正確な起動シーケンスが検出されたことを識別する。
【0113】
更に、本発明の方法は、ユーザにリアルタイムのフィードバックを提供することを目的とする。例えば、特に、足または手の運動が、所定の起動シーケンスに従って実行されない場合には、信号を送信して、再び起動シーケンスを実行するようにユーザUに対して指示することができる。これと逆に、許可されたユーザの身体の一部の挿入が認識された場合に情報を送信することもできる。この情報の伝達は、スポットの色を変化させるか、スポットの形状を変化させるか、または、スポットの点灯を点滅に変えるか、またはブレーキランプを点灯させるか等によって行うことができる。
【0114】
所定の起動シーケンスが正しい順序で実行された場合、また1つ以上の時間条件が満足された場合(例えば、光スポットの上での待機時間が所定の時間間隔の中に含まれている場合)には、ステップS50において、車両可動パネル100の開放が許可される。
【0115】
その結果、車両可動パネル100の開放が実現される。ユーザUの運動が正確な起動シーケンスに従って、起動シーケンスのすくなくとも1つのステップが正しい順序で所定の時間範囲の中で実行された場合にだけ、車両可動パネル100の開放が実現される。可動パネル100の開放を許可する信号が送信され、開放制御装置1は、可動パネル100の開放を起動することができる。
【0116】
光スポット102の投光は、停止することができる。
【0117】
そして、可動パネル100が開放され、ユーザUは、車両に乗車、またはトランクに荷物を置くことができる。
【0118】
従って、この方法により、所定の順序に従った正確な起動シーケンスを定義することができ、この起動シーケンスには、光スポットの中に足または手を保持する時間を含んでいれば有利である。
【0119】
このような方法および対応する開放制御装置によって、自動車Vの可動パネル100の開放は、信頼性が高く、効率的になる。
【0120】
更に、誤った検出に対する排除性を高めることを考える。これは、ユーザUが開放を意図していない状態で、例えば、ユーザUが携帯電話で話をしているとき等で、ユーザUが、車両の周りをただ歩いているだけの場合である。このような場合には、接近センサ3により検出された信号を、特に運動の方向に関して、起動シーケンスを検出することを意図したセンサ13によって検出された信号と相関を取ることができる。実際、ユーザUの運動の方向に関する情報は、ユーザUが、センサ13によって検出されたパルスは、車両の周囲を歩き回っていることを反映しているので、この場合にセンサ13によって検出されるパルスからは、可動パネルの開放を意図していないことが読み取れる。センサ13によって検出されたパルス信号は、不正であるとすることができる。ユーザUが車両の周囲を歩いている運動の方向に関する情報によって、可動パネルの開放を起動することを意図していないことを示すものとして、センサ13によって検出されたパルス信号を、無効であると判断することができる。これは、ユーザの運動が正しい起動シーケンスで実行され、また時間条件が満足されてしまった場合に特に有効である。このような運動に対して、接近センサによって検出されたとしても、それは無効であると判断することができる。
【0121】
接近検出センサ3の変化レベルは、ユーザUの起動シーケンスに関する測定を行うセンサ13の上でも反映されるはずである。従って、変化レベルが、片方のセンサで減少せず、別のセンサで上昇したとすれば、これは、ユーザUが車両の周囲を歩いているだけであることを意味し、この場合には、トランク等の可動パネルに対する光スポットは起動されない。
[自動車の開扉制御装置]
【0122】
再び図1に戻って説明を行う。この発明は、自動車の開放制御装置1に関する。この開放制御装置1は、前述の方法のステップを実行するように構成されている。
【0123】
開放制御装置1は、
− 検出装置であって、車両Vの近傍に接近するユーザUを検出し、開放制御装置の開扉放指令手段を活性化し、車両Vの可動パネル100を開放するための少なくとも1つの光検出器3を備えた検出装置と、
− 車両Vの近傍に検出されたユーザUが、車両Vのロック解除するために許可されたユーザであることを確認するための認証手段(図示せず)とを備えている。
【0124】
光検出器3は、車両Vに搭載されている。1つの実施形態においては、光検出器3は、サイドドアまたはテールゲート7等の、開放されるべき車両可動パネル100上に配置されている。
【0125】
光検出器3は、送信機と受信機とを備えている。送信機は、検出ビームを投光することができる。投光される検出ビームは、好適な実施形態においては、人には、不可視スペクトル、すなわち、赤外線ビームであれば有利である。従って、光検出器3は、赤外線検出器3であれば有利である。
【0126】
認証手段(図示せず)は、検出されたユーザU(また車両近傍のユーザUとも言う)が、車両Vのロックを解除するために許可されたユーザであることを検証する。認証手段は、アンテナを備え、アンテナは、ユーザUが持つトランスポンダ等と識別子を通信することができる。トランスポンダは、例えば、キーの中、またはユーザUに近接して配置される。トランスポンダは、アンテナによって送信される信号を受信するようになっている。
【0127】
アンテナは、車載の識別手段に接続されている。識別手段は、トランスポンダを保持するか、またはトランスポンダに近接しているユーザUが、許可されたユーザであるか否かを判定することができる。
【0128】
本発明においては、開放制御装置1は、少なくとも1つの処理手段を備え、処理手段は、少なくとも1つの仮想スイッチ102を活性化することができる。許可されたユーザUは、この仮想スイッチ102と相互作用をしなければならない。
【0129】
仮想スイッチは、例えば、光スポット102を備えている。
【0130】
この場合には、開放制御装置1は、投光手段9を備えている。投光手段9は、例えば、サイドドアまたはテールゲート等の車両Vの上に搭載される(図1)。投光手段9は、1つまたは複数のダイオードを備えることができ、これにより1つまたは複数の光ビームを得ている。光ビームは、任意の色でよい。光ビームは、車両Vが停車している地面上に投光され、これにより図1に示す光スポット(またはパターン)102が形成される。光スポット102は、任意の形状であってよく、円形光、方向を示す矢印、または十字形でよい。ユーザUは、この光スポット102と相互作用して、これにより、可動パネル100の開放を起動しなければならない。非限定的な例として、光スポット102は、車両Vの縦軸に添って配列することができる。これは図1に示されている。他の任意の方向に配列できることは、言うまでもない。
【0131】
光スポット102は、先に述べた所定の時間窓に対してだけ投光することができ、ユーザUは、この所定の時間窓の中で光スポット102上で停止することを求められる。
【0132】
開放制御装置1は、処理手段を更に備えている。処理手段は、可動パネルを開放する意志があるか否かを判定する。判定を行う処理手段は、身体の一部(片手または片足等)を置くまたは動かすことが、所定の要領に従っているか否か、また可動パネル100が開放可能か否かを判定するように構成されている。
【0133】
所定の要領は、起動シーケンスである。
【0134】
より正確には、処理手段は、
− ユーザUによって行われる測定領域における運動の測定信号を取得する手段と、
− 信号をフィルタ処理することによって雑音を除去する手段と、
− 光スポット102に向かって少なくとも1つのユーザの身体の一部を移動させるステップと、光スポット102の中でユーザの身体の一部を保持するステップと、光スポット102の外側にユーザの身体の一部を移動させるステップとによって、所定の正しい順序で、所定の起動シーケンスに従って、ユーザUによる運動が実行されているか否かを識別する手段と、
− ユーザUによって行われる運動が、1つまたは複数の所定の特定の時間条件を満足しているか否かを判定する手段とを備えている。
【0135】
更に詳しくは、開放制御装置1は、少なくとも1つのセンサを備え、センサは、ユーザUによって実行される運動の測定信号を取得する。センサは、例えば、赤外線センサ等の光センサ13である。
【0136】
光センサ13は、光ビームからのいずれの変化をも検出して、ユーザUが所定の正確な起動シーケンスを実行したか否かを検出するように構成することができる。図1に示す実施形態においては、光センサ13は、開放されるべき可動パネル100(例えばテールゲート)の上に配置されている。
【0137】
光検出器3、光投光手段9、および光センサ13は、後部ナンバプレートの上、またはその近傍等に、互いに接近して配置することができる。
【0138】
光センサ13は、物体、または足や手等の人体の一部によって光ビームが遮られることによる光ビームの輝度の変動を検出するようになっている。
【0139】
光センサ13は、判定手段に接続することができる。判定手段は、運動が正しく実行されたか否か、すなわち、上記で説明した所定の起動シーケンスに従って実行されたか否かを判定する。判定手段は、運動が正しく実行された場合には、可動パネル100の開放を起動し、運動が正しく実行されなかった場合には、可動パネル100の開放を起動しないでいることができる。
【0140】
開放制御装置1または、少なくとも1つの処理手段を備えることができる。処理手段は、この仮想スイッチ光センサ13と接続され、ユーザUが光スポット102を完全に解放した時を判定することができる。
【0141】
1つの実施形態においては、開放制御装置1は、較正手段を備えることができる。較正手段は、車両Vの環境条件が変化したとき(床の肌面が変化した時等)を検出し、センサ較正ルーチンを起動することができる。
【0142】
フィルタ処理手段は、ゼロ次ホールドを有する平滑化平均フィルタを備えることができ、これにより、雑音を除去することができる。
【0143】
開放制御装置1は、アナログデジタル変換器を備え、測定信号をフィルタ処理する前に測定信号を変換することができる。
【0144】
更に、開放制御装置1は、ユーザUによって実行される運動が正しい順序で所定の起動シーケンスに従っているか否かを識別するための手段を備えている。
【0145】
その目的のために、開放制御装置1は、少なくとも1つの処理手段を備えることができる。処理手段は、平滑化平均フィルタ等による床の測定に基づいて、基準値を算出することができる。この平滑化平均フィルタは、ゼロ次ホールドを有する平滑化平均フィルタの出力を入力する。ゼロ次ホールドを有する平滑化平均フィルタは、信号の雑音を除去するために使用され、これにより、ユーザUの動作を反映した検出パルスが除去される。
【0146】
開放制御装置1は、処理手段を更に備えることができる。この処理手段は、例えばゼロ次ホールドを有する平滑化平均フィルタを介して計算されたフィルタ処理信号を、例えば平滑化平均フィルタを介して計算された基準値と比較する。その目的のために、この比較手段は、ゼロ次ホールドを有する平滑化平均フィルタからの情報と、第2の平滑化平均フィルタからの情報とを受信することができる。
【0147】
開放制御装置1はまた、比較結果に基づいて、関連する有効信号の変化を定量化するための手段を備えることができる。この比較は、例えば、フィルタ処理された信号と基準値との間の差分絶対値を所定の閾値と比較することである。
【0148】
開放制御装置1はまた、定量化した変化に基づいてユーザUによって実行される動作のステップを識別し、ステップが正しい所定の順序で実行されたか否かを判定するための手段を備えることができる。より正確には、処理手段は、信号変化検出状態図を完成させることができる。信号変化検出状態は、差分絶対値が所定の閾値を超えたときごとに、その最大値に設定される。
【0149】
更に、前述したように、光スポット102の中にユーザの手や足を保持する時間に対する所定の継続時間を考慮しなければならない。その目的のために、開放制御装置1は、更に、光スポットの中に手や足を保持するステップの際の継続時間を測定する手段と、その継続時間が、所定の時間間隔の中に含まれているか否かを判定するため手段とを備えることができる。すなわち、この、光スポットの中に手や足を保持するステップの際の経過時間の測定は、ユーザUが、光スポット102の中にユーザUの身体の一部を保持している時間の長さを測定することである。
【0150】
更に、開放放制御装置1は、車両Vの中にインタフェースを備えることができる。このインタフェースによって、ユーザは、自分にあった時間条件、特に、光スポット102の中に身体の一部、手または足を保持する最大継続時間をユーザの好みに合わせて設定することができる。このために実際には、開放制御装置1は、格納手段を備え、ユーザに特化した時間条件を格納しておくことができる。
【0151】
また、前述したように、光スポット102の中に手や足を置く時間に対する時間窓は、事前に設定しておくことができる。その場合には、開放制御装置1は、少なくとも1つの処理手段を備え、この処理手段は、仮想スイッチ102を活性化するときとユーザUの身体の一部を光スポットの中に置くときとの間の時間間隔を測定して、その測定された時間間隔が所定の時間窓の中に含まれているか否かを判定することができる。
【0152】
開放制御装置1は、フィードバック手段を備えることができれば、それが望ましい。フィードバック手段は、仮想スイッチセンサ13に接続され、ユーザUが、光スポット102と相互作用を実行するときに、例えば、時間条件を守っていなければ、および/または、起動運動が正しいか正しくないかに応じて、ユーザUに対して警告することができる。警告信号は、可聴信号、および/または、可視信号でよく、可視信号であれば、光スポットを点滅させる、またはブレーキランプを点灯する等を行うことができる。
【0153】
開放制御装置1は、処理手段を更に備えている。この処理手段は、可動パネル100を開放する意志が検出された場合には、可動パネル100の開放を許可する。この処理手段は、1つ以上の時間条件が満足されているか否かを判定するようになっている処理手段からの情報と、センサ13の測定エリアの中でユーザによって実行される運動のステップを識別して所定の起動シーケンスが正しい順序で実行されているか否かを判定するようになっている手段からの情報とを受信することができれば有利である。
【0154】
以上本発明を、1つの投光スポット102とそれに関連する1つのセンサ13とを有する実施形態について説明してきた。本発明に係る方法は、足の運動方向のガイド手段を提供するする開放装置1を使用して実行することもできる。このガイド手段は、光スポットの中心にあって、光スポットの中心で円弧等の形状をしていてもよいし、または、例えば、光スポットの周囲の円形光の光パターンで実施することもできる。
【0155】
更に、前述した、本方法のいくつかのステップまたはサブステップを実行する順序は、変更することができる。
【符号の説明】
【0156】
1 開放制御装置
3 光検出器
7 テールゲート
9 投光手段
13 光センサ
100 可動パネル
102 光スポット
U ユーザ
V 自動車
図1
図2
図3a
図3b
図3c
図4a
図4b
図4c