特許第6649577号(P6649577)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6649577トランシーバモジュール用プラグコネクタ、トランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリ、および、トランシーバモジュールアセンブリ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6649577
(24)【登録日】2020年1月21日
(45)【発行日】2020年2月19日
(54)【発明の名称】トランシーバモジュール用プラグコネクタ、トランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリ、および、トランシーバモジュールアセンブリ
(51)【国際特許分類】
   H01R 12/72 20110101AFI20200210BHJP
   G02B 6/42 20060101ALI20200210BHJP
   H01R 13/46 20060101ALI20200210BHJP
【FI】
   H01R12/72
   G02B6/42
   H01R13/46 D
【請求項の数】11
【全頁数】22
(21)【出願番号】特願2015-223501(P2015-223501)
(22)【出願日】2015年11月13日
(65)【公開番号】特開2017-4925(P2017-4925A)
(43)【公開日】2017年1月5日
【審査請求日】2018年10月9日
(31)【優先権主張番号】特願2015-116681(P2015-116681)
(32)【優先日】2015年6月9日
(33)【優先権主張国】JP
(73)【特許権者】
【識別番号】000177690
【氏名又は名称】山一電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】特許業務法人 谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高居 陽介
(72)【発明者】
【氏名】伊東 利育
【審査官】 高橋 学
(56)【参考文献】
【文献】 米国特許出願公開第2010/0178783(US,A1)
【文献】 特開平02−172166(JP,A)
【文献】 実開平04−051780(JP,U)
【文献】 特表2001−527687(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0256521(US,A1)
【文献】 実開平03−079179(JP,U)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01R 12/70−12/81
H01R 13/46
G02B 6/42
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モジュール基板の一端が挿入される開口部が形成される凹部を内部に有する接続端部と、
前記接続端部の外周面に設けられ、前記モジュール基板の電極部に接続される複数のコンタクト端子と、
前記接続端部の凹部内の閉端部に形成され、前記モジュール基板の一端の切欠部に係合されることにより、前記モジュール基板の電極部に対し前記コンタクト端子を位置決める突起部と、
前記接続端部の凹部の上部および下部を形成する上部壁面部および下部壁面部に相対向して形成され前記モジュール基板の一端を挟持する少なくとも一対の第1のクラッシュリブと、前記突起部の嵌合部に向かい合って形成される一対の第2のクラッシュリブと、
を具備して構成されるトランシーバモジュール用プラグコネクタ。
【請求項2】
前記一対の第1のクラッシュリブの先端の相互間距離は、前記モジュール基板の厚さおよび公差が、それぞれ、AおよびBである場合、(A−B−0.15)mm±0.1mmに設定されることを特徴とする請求項1記載のトランシーバモジュール用プラグコネクタ。
【請求項3】
前記接続端部の凹部の両側部を形成する各側部壁面部に相対向して形成され前記モジュール基板の一端を挟持する少なくとも一対のクラッシュリブをさらに備えることを特徴とする請求項1記載のトランシーバモジュール用プラグコネクタ。
【請求項4】
前記一対のクラッシュリブの先端の相互間距離は、モジュール基板の横幅、および、公差が、それぞれ、CおよびDである場合、(C−D−0.15)mm±0.1mmに設定されることを特徴とする請求項3記載のトランシーバモジュール用プラグコネクタ。
【請求項5】
モジュール基板と、
前記モジュール基板の一端が挿入される開口部が形成される凹部を内部に有する接続端部と、前記接続端部の外周面に設けられ、前記モジュール基板の電極部に接続される複数のコンタクト端子と、前記接続端部の凹部内の閉端部に形成され、前記モジュール基板の一端に形成される切欠部に係合されることにより、前記モジュール基板の電極部に対し前記コンタクト端子を位置決める突起部と、を備えるトランシーバモジュール用プラグコネクタと、を備え、
前記凹部の両側部が外方に向けて開放し、前記モジュール基板の一端面の両端が前記接続端部で覆われず、
前記モジュール基板の該一端面の幅が該モジュール基板の前記電極部の幅に比して狭く、
前記モジュール基板の電極部は、前記切欠部の位置よりも前記一端の端面に対し離隔する位置に形成されることを特徴とするトランシーバモジュールアセンブリ。
【請求項6】
前記トランシーバモジュールのハウジングは、前記コネクタに接続される場合、前記コネクタと向き合う端部に、該コネクタ内のコンタクト端子に対し離隔する端子逃げを有することを特徴とする請求項5記載のトランシーバモジュールアセンブリ
【請求項7】
前記コネクタ内のコンタクト端子に対し離隔する端子逃げの位置は、該端子逃げの両端に形成される各突起部の斜面部の位置よりも前記コンタクト端子に対しより大きく離隔していることを特徴とする請求項6記載のトランシーバモジュールアセンブリ。
【請求項8】
請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載のトランシーバモジュール用プラグコネクタを有するトランシーバモジュールと接続されるコネクタと、
前記トランシーバモジュールが通過するモジュールスロットを一端に有し、該トランシーバモジュールを着脱可能に収容するモジュール収容部と、該モジュール収容部に連通し、前記コネクタを収容するコネクタ収容部と、前記モジュール収容部に設けられ、該モジュール収容部に第1の姿勢で挿入された前記トランシーバモジュールを案内するとともに、該トランシーバモジュールの第1の姿勢が反転した第2の姿勢で、該トランシーバモジュールがモジュール収容部に挿入されるとき、トランシーバモジュールの挿入動作を制限するストッパ片と、を有するリセプタクル用ケージと
を具備して構成されるトランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリ。
【請求項9】
請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載のトランシーバモジュール用プラグコネクタを有するトランシーバモジュールと、
前記トランシーバモジュールと接続されるコネクタと、前記トランシーバモジュールが通過するモジュールスロットを一端に有し、該トランシーバモジュールを着脱可能に収容するモジュール収容部と、該モジュール収容部に連通し、前記コネクタを収容するコネクタ収容部と、前記モジュール収容部に設けられ、該モジュール収容部に第1の姿勢で挿入された前記トランシーバモジュールを案内するとともに、該トランシーバモジュールの第1の姿勢が反転した第2の姿勢で、該トランシーバモジュールがモジュール収容部に挿入されるとき、トランシーバモジュールの挿入動作を制限するストッパ片と、を有するリセプタクル用ケージと、を含んでなるトランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリと、
を具備して構成されるトランシーバモジュールアセンブリ。
【請求項10】
請求項1乃至請求項4のうちのいずれかに記載のトランシーバモジュール用プラグコネクタを有するトランシーバモジュールと接続されるコネクタと、
前記トランシーバモジュールが通過するモジュールスロットを一端に有し、該トランシーバモジュールを着脱可能に収容するモジュール収容部と、該モジュール収容部に連通し、前記コネクタを収容するコネクタ収容部と、を有するリセプタクル用ケージと、
を具備して構成されるトランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリ
【請求項11】
前記リセプタクル用ケージは、トランシーバモジュールのリリースレバーの係止片に選択的に係合されるロック片に隣接した位置に、挿入された該トランシーバモジュールにおけるリリースレバーの係止片近傍に当接する一対の突起部を有することを特徴とする請求項10記載のトランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トランシーバモジュール用プラグコネクタ、トランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリ、および、トランシーバモジュールアセンブリに関する。
【背景技術】
【0002】
光通信システムにおいては、光ファイバ、もしくは、カッパケーブル、および、光コネクタ等により伝送される光信号をマザーボードに伝送するためにトランシーバモジュールが実用に供されている。光通信システムの筐体の操作側端面には、複数のトランシーバモジュールアセンブリのトランシーバモジュールとしての光モジュールの端部が、それぞれ、突出するように、トランシーバモジュールアセンブリが配されている。トランシーバモジュールアセンブリは、例えば、特許文献1にも示されるように、光モジュールおよび光モジュール用リセプタクルアセンブリを含んで構成されている。光モジュールは、外郭部を形成する金属製のアッパケースおよびロアプレートと、アッパケースとロアプレートとの間に形成される収容空間における所定位置に位置決めされるモジュール基板とを主な要素として含んで構成されている。
【0003】
モジュール基板の一方の端部には、特許文献1における図6Aおよび6Bに示されるように、電極部を有しているプラグコネクタが接続されている。プラグコネクタの電極部の表面および裏面には、それぞれ、複数のコンタクトパッドが共通の平面上に所定の間隔で互いに平行に配列されている。モジュール基板の一方の端部の両側部は、それぞれ、プラグコネクタの両側面部に形成されるガイド部に挿入され固定されることによりプラグコネクタに対し位置規制されている。プラグコネクタのガイド部に連なる両側面部には、それぞれ、爪部が形成されている。その各爪部は、アッパケースの基板支持壁における溝の周縁に係止されている。
【0004】
トランシーバモジュールは、近年、光通信システムの筐体の操作側端面全体にできるだけ多く配列された状態で、光通信システムの筐体内に搭載されることが要望されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】米国特許第8714839号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、同一のトランシーバモジュールを光通信システムの筐体の操作側端面に横一列に配列することは、筐体の操作側端面における配列方向の幅寸法が、所定の長さに設定されているので配列可能なトランシーバモジュールの個数にも限界がある。
【0007】
このような場合、配列可能なトランシーバモジュールの個数を増大させるべく、トランシーバモジュールにおける上述の配列方向に沿った幅寸法を縮小化することも考えられる。しかし、上述したようなモジュール基板の一方の端部の両側部が、それぞれ、プラグコネクタの両側面部に形成されるガイド部に挿入され固定されることにより位置規制される構造にあってはトランシーバモジュールの縮小化を図ることは容易ではない。
【0008】
以上の問題点を考慮し、本発明は、トランシーバモジュール用プラグコネクタ、トランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリ、および、トランシーバモジュールアセンブリであって、複数個のトランシーバモジュールにおける配列方向に沿ったトランシーバモジュールアセンブリの幅寸法を縮小化することができるトランシーバモジュール用プラグコネクタ、トランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリ、および、トランシーバモジュールアセンブリを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上述の目的を達成するために、本発明に係るトランシーバモジュール用プラグコネクタは、モジュール基板の一端が挿入される開口部が形成される凹部を内部に有する接続端部と、接続端部の外周面に設けられ、前記モジュール基板の電極部に接続される複数のコンタクト端子と、接続端部の凹部内の閉端部に形成され、モジュール基板の一端の切欠部に係合されることにより、モジュール基板の電極部に対しコンタクト端子を位置決める突起部と、接続端部の凹部の上部および下部を形成する上部壁面部および下部壁面部に相対向して形成されモジュール基板の一端を挟持する少なくとも一対の第1のクラッシュリブと、突起部の嵌合部に向かい合って形成される一対の第2のクラッシュリブと、を備えて構成される。
【0010】
一対の第1のクラッシュリブの先端の相互間距離は、モジュール基板の厚さおよび公差が、それぞれ、AおよびBである場合、(A−B−0.15)mm±0.1mmに設定されてもよい。さらに、接続端部の凹部の両側部を形成する各側部壁面部に相対向して形成されモジュール基板の一端を挟持する少なくとも一対のクラッシュリブをさらに備えるものでもよい。一対のクラッシュリブの先端の相互間距離は、モジュール基板の横幅、および、公差が、それぞれ、CおよびDである場合、(C−D−0.15)mm±0.1mmに設定されてもよい。
【0011】
本発明に係るトランシーバモジュールアセンブリは、モジュール基板と、モジュール基板の一端が挿入される開口部が形成される凹部を内部に有する接続端部と、接続端部の外周面に設けられ、モジュール基板の電極部に接続される複数のコンタクト端子と、接続端部の凹部内の閉端部に形成され、モジュール基板の一端に形成される切欠部に係合されることにより、モジュール基板の電極部に対しコンタクト端子を位置決める突起部と、を備えるトランシーバモジュール用プラグコネクタと、を備え、凹部の両側部が外方に向けて開放し、モジュール基板の一端面の両端が接続端部で覆われず、モジュール基板の一端面の幅がモジュール基板の電極部の幅に比して狭く、モジュール基板の電極部は、切欠部の位置よりも一端の端面に対し離隔する位置に形成されることを特徴とする。
【0012】
本発明に係るトランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリは、上述のトランシーバモジュール用プラグコネクタを有するトランシーバモジュールと接続されるコネクタと、トランシーバモジュールが通過するモジュールスロットを一端に有し、トランシーバモジュールを着脱可能に収容するモジュール収容部と、モジュール収容部に連通し、コネクタを収容するコネクタ収容部と、モジュール収容部に設けられ、モジュール収容部に第1の姿勢で挿入されたトランシーバモジュールを案内するとともに、トランシーバモジュールの第1の姿勢が反転した第2の姿勢で、トランシーバモジュールがモジュール収容部に挿入されるとき、トランシーバモジュールの挿入動作を制限するストッパ片と、を有するリセプタクル用ケージと、を備えて構成される。
【0013】
本発明に係るトランシーバモジュールアセンブリは、上述のトランシーバモジュール用プラグコネクタを有するトランシーバモジュールと、トランシーバモジュールと接続されるコネクタと、トランシーバモジュールが通過するモジュールスロットを一端に有し、トランシーバモジュールを着脱可能に収容するモジュール収容部と、モジュール収容部に連通し、コネクタを収容するコネクタ収容部と、モジュール収容部に設けられ、モジュール収容部に第1の姿勢で挿入されたトランシーバモジュールを案内するとともに、トランシーバモジュールの第1の姿勢が反転した第2の姿勢で、トランシーバモジュールがモジュール収容部に挿入されるとき、トランシーバモジュールの挿入動作を制限するストッパ片と、を有するリセプタクル用ケージと、を含んでなるトランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリと、を備えて構成される。
【0014】
また、本発明に係るトランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリは、上述のトランシーバモジュール用プラグコネクタを有するトランシーバモジュールと接続されるコネクタと、トランシーバモジュールが通過するモジュールスロットを一端に有し、トランシーバモジュールを着脱可能に収容するモジュール収容部と、モジュール収容部に連通し、コネクタを収容するコネクタ収容部と、を有するリセプタクル用ケージと、を備えて構成される。リセプタクル用ケージは、トランシーバモジュールのリリースレバーの係止片に選択的に係合されるロック片に隣接した位置に、挿入されたトランシーバモジュールにおけるリリースレバーの係止片近傍に当接する一対の突起部を有するものでもよい。
【0015】
ランシーバモジュールのハウジングは、コネクタに接続される場合、コネクタ
と向き合う端部に、コネクタ内のコンタクト端子に対し離隔する端子逃げを有するものでもよい。コネクタ内のコンタクト端子に対し離隔する端子逃げの位置は、端子逃げの両端に形成される各突起部の斜面部の位置よりもコンタクト端子に対しより大きく離隔してもよい。
【発明の効果】
【0016】
本発明に係るトランシーバモジュール用プラグコネクタ、トランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリ、および、トランシーバモジュールアセンブリによれば、位置決め部が、接続端部の凹部内に形成され、モジュール基板の一端の被係合部に係合されることにより、モジュール基板の電極部に対しコンタクト端子を位置決めるので従来の構造に用いられるガイド部が不要とされるので複数個のトランシーバモジュールにおける配列方向に沿ったトランシーバモジュールアセンブリの幅寸法を縮小化することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明に係るトランシーバモジュール用プラグコネクタの一例をモジュール基板とともに拡大して示す斜視図である。
図2】本発明に係るトランシーバモジュール用プラグコネクタの一例を、接続されたモジュール基板とともに拡大して示す斜視図である。
図3図2に示される例における断面図である。
図4】本発明に係るトランシーバモジュール用プラグコネクタの一例の外観を、上方から見て示す斜視図である。
図5】本発明に係るトランシーバモジュール用プラグコネクタの一例の外観を、下方から見て示す斜視図である。
図6図4に示される例における背面図である。
図7】(A)は、本発明に係るトランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリの一例に用いられるリセプタクル用ケージを示す斜視図であり、(B)は、本発明に係るトランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリの一例に用いられるリセプタクル用ケージの他の一例を示す斜視図であり、(C)は、本発明に係るトランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリの一例に用いられるリセプタクル用ケージのさらなる他の一例を示す斜視図である。
図8】本発明に係るトランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリの一例を、光モジュールおよびプリント配線基板とともに示す斜視図である。
図9】本発明に係るトランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリの一例に用いられるホストコネクタを示す斜視図である。
図10】光モジュールの誤挿入操作の説明に供される斜視図である。
図11】本発明に係るトランシーバモジュールアセンブリの一例を示す斜視図である。
図12図11に示される例における平面図である。
図13図11に示される例における正面図である。
図14図11に示される例における下方から見た斜視図である。
図15図14における一部を部分的に拡大して示す斜視図である。
図16】本発明に係るトランシーバモジュールアセンブリに用いられる光モジュールの一例を上方から見て示す斜視図である。
図17】本発明に係るトランシーバモジュールアセンブリに用いられる光モジュールの一例を下方から見て示す斜視図である。
図18】本発明に係るトランシーバモジュールアセンブリに用いられる光モジュールのプラグコネクタがホストコネクタに接続された状態を部分的に拡大して示す部分断面図である。
図19】(A)は、本発明に係るトランシーバモジュール用プラグコネクタの他の一例の外観を示す斜視図である。(B)は、(A)に示される例における一部を拡大して示す部分拡大図であり、(C)は、(A)に示される例におけるC部を拡大して示す部分拡大図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図11は、本発明に係るトランシーバモジュールアセンブリの一例を、プリント配線基板PBと共に示す。
【0019】
トランシーバモジュールアセンブリが配される筐体の操作側端面には、図示が省略されるが、後述する複数のトランシーバモジュールアセンブリが、例えば、所定の間隔をもって横一列に、あるいは、縦横に配列されている。筐体の操作側端面には、各トランシーバモジュールアセンブリのトランシーバモジュールの一例としての光モジュールの端部が、それぞれ、突出している。光モジュールの端部に設けられるポートには、例えば、光ケーブル、または、カッパケーブルの一端が接続されたコネクタが接続されている。光ケーブルの場合、光ケーブルの他端は、図示が省略される通信システムを構成する他の筐体の光コネクタに接続されている。
【0020】
トランシーバモジュールアセンブリは、後述するトランシーバモジュールの一例としての光モジュール14(図16および図17参照)と、光モジュール用リセプタクルアセンブリ、および、ヒートシンク30を主な要素として含んで構成されている。
【0021】
光モジュール14は、図16および図17に示されるように、外郭部を形成する金属製のアッパケース14Aおよびロアケース14Bと、アッパケース14Aとロアケース14Bとの間に形成される収容空間おける所定位置に位置決めされるモジュール基板18およびプラグコネクタ16(図2参照)とを主な要素として含んで構成されている。
【0022】
アッパケース14Aの一方の端部には、アッパケース14Aの上面に連なって長手方向に突出する薄板状の保護壁14aが形成されている。保護壁14aは、光モジュール14が誤って落下された場合、後述するプラグコネクタ16を保護するためのものとされる。アッパケース14Aの上面の一端には、後述する光モジュール用リセプタクルのストッパ片12RSTおよび12LSTにそれぞれ係合される所定の長さを有する一対の溝14AGが所定の間隔をもって形成されている。また、アッパケース14Aの上面の他端側には、光モジュール14がリセプタクル用ケージ12に挿入されるとき、リセプタクル用ケージ12の開口端部に当接される段差部14AEが形成されている。同様に、ロアケース14Bの下面の他端側には、光モジュール14がリセプタクル用ケージ12に挿入されるとき、リセプタクル用ケージ12の開口端部に当接される段差部14BEが形成されている。ロアケース14Bにおけるアッパケース14Aの保護壁14aの真下となる位置に形成される角部には、図17に示されるように、端子逃げとして第1の斜面部14BF1が形成されている。ロアケース14Bの短辺に沿って延びる第1の斜面部14BF1の横幅は、プラグコネクタ16の横幅に比して小に設定されている。また、第1の斜面部14BF1の両端には、それぞれ、微小な突起部14Tが形成されている。プラグコネクタの保護壁の役割を果たす各突起部14Tは、第1の斜面部14BF1に比して小なる第2の斜面部14BF2を有している。これにより、図18に拡大されて示されるように、光モジュール14が後述するホストコネクタ22に接続される場合、第1の斜面部14BF1から互いに向き合う複数の信号用コンタクト端子28aiの固定端子までの距離L1は、第2の斜面部14BF2から互いに向き合う接地用コンタクト端子28aiの固定端子までの距離L2に比して大となるように設定されることとなる。上述の距離L1がこのように設定されることにより、比較的高周波数帯域で伝送される信号の特性の劣化が回避される。
【0023】
アッパケース14Aの他方の端部には、ラッチ機構が設けられている。ラッチ機構は、リリースレバー14RLを含んで構成されている。リリースレバー14RLの端部が引っ張られることにより、所定の方向に移動されるとき、リリースレバー14RLの係止片が、後述するリセプタクル用ケージ12のロック片12LFに対し離脱されアンロック状態とされる。また、リリースレバー14RLが、上述の方向とは逆方向に移動されるとき、リリースレバー14RLの係止片が後述するリセプタクル用ケージ12のロック片12LFに対し係止される。これにより、光モジュール14がリセプタクル用ケージ12に対しロック状態とされる。
【0024】
アッパケース14Aおよびロアケース14Bの他方の端面には、図示が省略されるが、光コネクタが接続される複数のポートが形成されている。
【0025】
モジュール基板18の接続端部としての一端部は、図2に拡大されて示されるように、プラグコネクタ16の内側に挿入され接続されている。モジュール基板18の一端部における略中央部は、図1に拡大されて示されるように、モジュール基板18のプラグコネクタ16に対する位置決め部としての切欠部(溝部)18PHが形成されている。切欠部18PHの開口端は、後述するプラグコネクタ16内の突起部16PPに向き合いモジュール基板18の一端を貫通している。モジュール基板18の一端部における両側部には、それぞれ、逃げ部18ERおよび18ELが形成されている。モジュール基板18の切欠部18PHの閉端部に対し離隔する方向に所定距離DA離隔した位置には、複数のコンタクトパッド18Ei(i=1〜n,nは正の整数)からなる電極部18EEが表面および裏面に向き合って形成されている。コンタクトパッド18Eiは、モジュール基板18のプラグコネクタ16に対する挿入方向に対し略直交する方向に一列に所定の間隔、例えば、0.5mm間隔で配列されている。
【0026】
プラグコネクタ16は、例えば、樹脂材料で一体に成形され、図1に拡大されて示されるように、接続端部16PEと、接続端部16PEに連なりモジュール基板18の一端部を支持する基板支持部と、接続端部16PEおよび基板支持部に支持される複数のコンタクト端子16EAiおよび16EBi(i=1〜n,nは正の整数)と、を含んで構成されている。
【0027】
接続端部16PEは、図17に示されるように、アッパケース14Aおよびロアプレート14Bの開口端部から突出し後述するホストコネクタ22のスロットに挿入される。接続端部16PEは、図3に拡大されて示されるように、上述のモジュール基板18の一端が挿入される凹部16Rをその内部に有している。凹部16Rは、図6に示されるように、基板支持部の開口端部16PSに連通している。また、凹部16Rにおける両側部は、外方に向けて開放している。凹部16Rの一部を形成する閉端部には、モジュール基板18の切欠部18PHに対応した略中央位置に突起部16PPが形成されている。位置決め部としての突起部16PPおよび切欠部18PHは、予め、各コンタクト端子16EAiおよび16EBiを所定のコンタクトパッド18Eiに対応させるように設定されている。また、凹部16Rには、図6に示されるように、突起部16PPから側部に向けて離隔した位置に、モジュール基板18の姿勢を接続端部16PEの上面に対し平行に保つようにモジュール基板18の端を挟持し位置決めする一対のクラッシュリブ16CRが2箇所に離隔して形成されている。互いに向き合う一対のクラッシュリブ16CRは、例えば、側部に沿って開口端部16PSから凹部16Rの閉端部に向けて所定の長さだけ一直線に連なって延びている。各クラッシュリブ16CRは、凹部16Rの側部近傍の上面を形成する壁面部、および、凹部16Rの下面を形成する壁面部に隆起するように形成されている。なお、各クラッシュリブ16CRは、分断されて形成されてもよい。図6において、クラッシュリブ16CRの先端の相互間距離ΔLは、例えば、モジュール基板18の厚さおよび公差が、それぞれ、AおよびBである場合、(A−B−0.15)mm±0.1mmに設定されている。より具体的には、モジュール基板18の厚さが、1.0mm±0.1mmの場合、モジュール基板18の一部が押し潰されるように、例えば、0.73mm±0.1mmに設定されている。また、モジュール基板18の厚さが、1.3mm±0.1mmに設定されている。
【0028】
なお、モジュール基板18の切欠部18PHの開口端の周縁を位置規制する一対のクラッシュリブ16DRが、図3および図6に示されるように、突起部16PPの嵌合部に向かい合って形成されてもよい。また、クラッシュリブ16DRが、その嵌合部と交わる上述の閉端部に対し離隔することなく一体となるように閉端部まで延びるものであってもよい。
【0029】
さらにまた、一対のクラッシュリブ16CRは、2箇所に離隔して形成されているが、斯かる例に限られることなく、例えば、2箇所の一対のクラッシュリブ16CR相互間に、さらに加えて、一対のクラッシュリブ16CRが少なくとも1箇所以上の箇所に形成されてもよい。
【0030】
接続端部16PEの両側面は、それぞれ、モジュール基板18の両側面と共通の平面上に配置されている。接続端部16PEの外周部の最先端には、図4および図5に拡大されて示されるように、プラグコネクタ16をホストコネクタ22のスロットに誘い込む役割を果たす一対の面取り16CHが、コンタクト端子16EAiおよび16EBiの配列方向に沿って一方の側面から他方の側面まで形成されている。面取り16CHは、例えば、約C0.5程度に設定されている。接続端部16PEの外周部の両側面にも、面取り16CHよりも小なる所定の面取りが施されている。これにより、接続端部16PEの最先端の断面形状が、略尖頭状となる。従って、プラグコネクタ16を誘い込む面取部をホストコネクタ22のスロットの周縁に形成する必要がないのでその分だけホストコネクタ22におけるプラグコネクタ16の着脱方向に沿った寸法を短縮することが可能となる。
【0031】
プラグコネクタ16の基板支持部は、図6に拡大されて示されるように、挿入されるモジュール基板18の一端が通過する開口端部16PSを有している。基板支持部の上面には、アッパケース14Aおよびロアプレート14B内の基板支持壁(不図示)に当接される一対の位置決め部16Aが互いに離隔して形成されている。また、基板支持部の下面には、図5および図6に示されるように、アッパケース14Aおよびロアプレート14B内の基板支持壁(不図示)に当接される細長いばね部16Bが形成されている。細長いばね部16Bのばね剛性は、例えば、10.0〜25.0(N/mm)に設定されている。
【0032】
コンタクト端子16EAiは、基板支持部の一対の位置決め部16Aに向き合う接続端部16PEの上面に、上述のコンタクトパッド18Eiに対応する所定の間隔をもって配置されている。コンタクト端子16EAiは、例えば、電源用端子、信号用コンタクト端子および接地用コンタクト端子から構成されている。例えば、隣接する一対の信号用コンタクト端子は、接地用コンタクト端子相互間に配されている。コンタクト端子16EAiは、コンタクトパッド18Eiに半田付け固定される固定端子部と、ホストコネクタ22のコンタクト端子の接点部に当接される接点部とを有している。
【0033】
コンタクト端子16EBiは、基板支持部のばね部16Bに向き合う接続端部16PEの下面に、上述のコンタクトパッド18Eiに対応する所定の間隔をもって配置されている。コンタクト端子16EBiは、例えば、電源用端子、信号用コンタクト端子および接地用コンタクト端子から構成されている。例えば、隣接する一対の信号用コンタクト端子は、接地用コンタクト端子相互間に配されている。コンタクト端子16EBiは、コンタクトパッド18Eiに半田付け固定される固定端子部と、ホストコネクタ22のコンタクト端子の接点部に当接される接点部とを有している。
【0034】
斯かる構成において、図3に拡大されて示されるように、モジュール基板18の一端部が、プラグコネクタ16の凹部16Rに挿入され接続される場合、モジュール基板18の一端面が凹部16Rを形成する内周面に当接されるとき、切欠部18PHには、プラグコネクタ16の凹部16Rの周縁に形成される突起部16PPが嵌合される。その際、モジュール基板18の一端面の両端が、凹部16Rの円弧部16RCに係合される。これにより、モジュール基板18の各コンタクトパッド18Eiに対しコンタクト端子16EAiおよび16EBiが位置決めされることとなる。従って、モジュール基板18は、従来のようなプラグコネクタの構造に用いられるような、ガイド部がプラグコネクタにおいて不要とされるのでプラグコネクタ16におけるコンタクト端子16EAiおよび16EBiの配列方向に沿った幅寸法が縮小化されることとなる。
【0035】
なお、上述の例においては、モジュール基板18のプラグコネクタ16に対する位置決め部としての切欠部(溝部)18PHが形成され、プラグコネクタ16の凹部16Rの周縁に突起部16PPが形成されているが、斯かる例に限られることなく、例えば、モジュール基板18のプラグコネクタ16に対する位置決め部としての突起部が形成され、プラグコネクタ16の凹部16Rの周縁にその突起部が嵌合される開口部が形成されるように構成されてもよい。
【0036】
本発明に係るトランシーバモジュール用リセプタクルアセンブリの一例としての光モジュール用リセプタクルアセンブリは、図7(A)に示されるように、プリント配線基板PBに配され上述の光モジュール14を着脱可能に収容するリセプタクル用ケージ12と、リセプタクル用ケージ12のホストコネクタ収容部12Dに収容されるホストコネクタ22(図9参照)と、を主な要素として含んで構成される。
【0037】
リセプタクル用ケージ12は、例えば、ステンレス鋼、または、りん青銅の薄板、好ましくは、熱伝導性のよいステンレス鋼でプレス加工により作られている。リセプタクル用ケージ12は、モジュール収容部12Aおよびホストコネクタ収容部12Dを内側に有している。
【0038】
モジュール収容部12Aは、所定の間隔をもって相対向する側壁12RWおよび12LWと、その底壁部12BPと、により囲まれて形成されている。側壁12RWおよび12LWは、図7(A)における直交座標におけるX座標軸に沿って、即ち、光モジュール14の着脱方向に沿って延在している。側壁12RWおよび12LWは、それぞれ、ロック片12LFを後述するモジュールスロット近傍に有している。各ロック片12LFは、上述の光モジュール14をモジュール収容部12Aに対しロック状態とするように上述の光モジュール14のリリースレバー14RLの係止片に選択的に係合される。
【0039】
モジュール収容部12Aは、X座標軸方向に開口しているモジュールスロットを一端に有している。これにより、光モジュール14がモジュールスロットを通じて着脱される。略矩形の断面を有するモジュールスロットの全周縁には、シールド部材としての筒状のフロントEMIフィンガー12FFが設けられている。フロントEMIフィンガー12FFの内周部は、挿入される光モジュール14の外周部に当接し、また、フロントEMIフィンガー12FFの外周部は、例えば、通信システム筐体における操作側端面の各開口部の周縁に当接することとなる。これにより、リセプタクル用ケージ12が筐体の開口部に圧入された場合、筐体の開口部とリセプタクル用ケージ12の外周部との隙間が金属製のフロントEMIフィンガー12FFによりシールドされるのでノイズが、筐体内に閉じ込められるとともに、光モジュール14の外周部とモジュール収容部12Aの内周部との隙間を通じてノイズが外部に漏れ出す虞がないこととなる。
【0040】
モジュール収容部12Aにおける側壁12RWおよび12LWの内周面における所定の位置には、それぞれ、略L字状断面を有するストッパ片12RSTおよび12LSTが一体に形成されている。
【0041】
また、モジュール収容部12Aにおけるモジュールスロットに向かい合う他端は、ホストコネクタ収容部12D内に連通している。底壁部12BPに向かい合う部分には、Z座標軸に沿って開口する略矩形の開口部12bが、形成されている。ストッパ片12RSTおよび12LSTは、開口部12bの周縁よりも内側に下方に向けて張り出している。これにより、ストッパ片12RSTおよび12LSTが互いに向き合う距離は、開口部12bにおける対応する距離よりも小となる。
【0042】
開口部12bの周縁には、後述するヒートシンクホルダー32の一対の係止片(図13参照)を選択的に保持する一対のフック部12taがリセプタクル用ケージ12に一体に形成されている。一対のフック部12taは、上述の一対の係止片の間隔に対応した所定の間隔をもってY座標軸方向に一列に係止孔12tbを有している。
【0043】
側壁12RWおよび12LWの下端を連結している底壁部12BPにおける短辺の双方の端部は、プリント配線基板PBの表面に当接している。底壁部12BPにおける双方の長辺には、それぞれ、プレスフィット用爪部12Pi(i=1〜n,nは正の整数)が所定の間隔で形成されている。各プレスフィット用爪部12Piは、プレスフィット用爪部12Piの配列に対応してプリント配線基板PBの表面に形成される細孔(不図示)に圧入される。これにより、リセプタクル用ケージ12の下端面がプリント配線基板PBの表面に密着固定される。
【0044】
プリント配線基板PBの表面に向けて開口するホストコネクタ収容部12Dは、リセプタクル用ケージ12におけるモジュールスロットに向き合うホストコネクタ側閉端部と、ホストコネクタ側の開口部12bの周縁を形成する上面と、側壁12RWおよび12LWのホストコネクタ側部分とにより囲まれて形成されている。
【0045】
ホストコネクタ側閉端部の外周部には、図8に示されるように、後述するヒートシンクホルダー32の一対の係止部が係止される一対のフック部材12RFがリセプタクル用ケージ12と一体に形成されている。各フック部材12RFの周縁には、開口部が形成されている。
【0046】
ホストコネクタ22は、図9に示されるように、光モジュール14のプラグコネクタ16が着脱可能に挿入されるスロット22Aを有するコネクタインシュレータと、複数のコンタクト端子26ai,28ai(i=1〜n,nは正の整数)とを含んで構成されている。
【0047】
コンタクト端子26ai,28aiは、それぞれ、光モジュール14のプラグコネクタ16をプリント配線基板PBの導体パターンに接続される電極群(不図示)に電気的に接続するものとされる。コンタクト端子26aiは、図15に示されるように、光モジュール14のプラグコネクタ16におけるコンタクト端子16EAiに当接される接点部を一端に有する可動接点部と、プリント配線基板PBの電極群に半田付け固定される固定端子部を一端に有する連結部とを含んで構成される。コンタクト端子28aiは、光モジュール14のプラグコネクタ16におけるコンタクト端子16EBiに当接される接点部を一端に有する可動接点部と、プリント配線基板PBの電極群に半田付け固定される固定端子部を一端に有する固定部と、可動接点部の他端と固定部の他端とを連結する連結部を含んで構成される。
【0048】
コネクタインシュレータは、図9に示されるように、樹脂材料で成形され、光モジュール14のプラグコネクタ16が着脱されるスロット22Aを有している。
【0049】
スロット22Aは、所定の間隔で図9に示されるY座標軸に沿って形成される複数のスリット22Si(i=1〜n,nは正の整数)が形成されている。隣接するスリット22Si相互間は、隔壁22Wi(i=1〜n,nは正の整数)により仕切られている。各スリット22Si内には、図18に示されるように、コンタクト端子26aiの可動接点部とコンタクト端子28aiの可動接点部とが向かい合って配置されている。スロット22Aの周縁におけるコネクタインシュレータの両側面近傍には、図9に示されるように、それぞれ、面取り22CH1および22CH2が施されている。なお、スロット22Aの周縁におけるコネクタインシュレータの上部近傍には、プラグコネクタ16を誘い込むための面取りが施されていない。コネクタインシュレータの底部には、プリント配線基板PBの位置決め孔に嵌合される位置決めピンが複数個形成されている。
【0050】
斯かる構成において、図8に示されるように、光モジュール14のプラグコネクタ16が、その正規の姿勢でリセプタクル用ケージ12のモジュールスロットに挿入され、ホストコネクタ22のスロット22A内のコンタクト端子26ai,28aiに接続される場合、図18に示されるように、リセプタクル用ケージ12のストッパ片12RSTおよび12LSTが、それぞれ、光モジュール14の溝14AGに挿入された後、溝14AGの閉塞端がストッパ片12RSTおよび12LSTに到達し当接することにより、挿入された光モジュール14が所定位置に保持されることとなる。その際、図18に示されるように、光モジュール14のロアケース14Bの端子逃げとしての第1の斜面部14BF1が信号用のコンタクト端子28aiに対し所定距離、離隔されているので比較的高周波数帯域で伝送される信号の特性の劣化が回避される。
【0051】
一方、図10に示されるように、光モジュール14のプラグコネクタ16が、誤った姿勢、例えば、反転した裏差しの姿勢でリセプタクル用ケージ12のモジュールスロットに挿入された場合、リセプタクル用ケージ12のストッパ片12RSTおよび12LSTに、それぞれ、光モジュール14のロアケース14Bの各突起部14Tが突き当たるので挿入操作の途中で光モジュール14の誤挿入が回避され、その結果として、プラグコネクタ16の破損も回避されることとなる。
【0052】
なお、光モジュール14の誤挿入防止機構は、リセプタクル用ケージ12のストッパ片12RSTおよび12LSTと、各突起部14Tとを含んで構成されるが、斯かる例に限られることなく、他の構成が適用されてもよい。
【0053】
リセプタクル用ケージ12の上面には、図11乃至図13に示されるように、ヒートシンクホルダー32により保持されるヒートシンク30が、着脱可能に取付けられる。
【0054】
ヒートシンクホルダー32は、リセプタクル用ケージ12の上面に設けられる一対のフック部12taに着脱可能に係止される一対の係止片と、リセプタクル用ケージ12のホストコネクタ側閉端部の一対のフック部12RFに着脱可能に係止される一対の係止片とを両端に有している。双方の一対の係止片は、複数の連結片により連結されている。これにより、ヒートシンク30をリセプタクル用ケージ12の上面に対し装着する場合、先ず、ヒートシンク30がリセプタクル用ケージ12の上面に載置された後、次に、ヒートシンクホルダー32の一方の一対の係止片が一対のフック部12taの孔に係止され、そして、他方の一対の係止片の孔の周縁が一対のフック部12RFに係止される。一方、ヒートシンク30をリセプタクル用ケージ12から取り外す場合、ヒートシンクホルダー32の他方の一対の係止片を一対のフック部12RFから強制的に取り外すことにより容易にヒートシンク30が取り外される。
【0055】
ヒートシンク30は、例えば、アルミニウム等の熱伝導率の良好な金属で作られている。ヒートシンク30は、光モジュール14の着脱方向に沿って互いに平行に配列されるフィン30fi(i=1〜n,nは正の整数)を基台部に有している。ヒートシンク30の基台部の下端部は、リセプタクル用ケージ12の開口部12b内、ストッパ片12RSTおよび12LST相互間に挿入され得るように略T字状に形成されている。これにより、ヒートシンク30をリセプタクル用ケージ12への取り付ける場合、ヒートシンク30の下端部が略T字状に形成され、リセプタクル用ケージ12の開口部12b内の実質的に受け入れる空間も略T字状となるのでヒートシンク30における誤った向きの取り付けが回避される。
【0056】
斯かる構成において、光モジュール14が、リセプタクル用ケージ12に装着された場合、ヒートシンク30の下端に形成される伝熱面(不図示)は、開口部12bを介して光モジュール14のアッパケース14Aの外周面に直接的に当接するものとされる。これにより、光モジュール14において発生した熱がヒートシンク30を通じて効率よく放熱されることとなる。
【0057】
図7(B)は、上述の光モジュール用リセプタクルアセンブリに用いられるリセプタクル用ケージの他の一例を示す。
【0058】
リセプタクル用ケージ42は、例えば、ステンレス鋼、または、りん青銅の薄板、好ましくは、熱伝導性のよいステンレス鋼でプレス加工により作られている。リセプタクル用ケージ42は、モジュール収容部42Aおよびホストコネクタ収容部を内側に有している。
【0059】
モジュール収容部42Aは、所定の間隔をもって相対向する側壁42RWおよび42LWと、その底壁部42BPと、により囲まれて形成されている。側壁42RWおよび42LWは、図7(B)における直交座標におけるX座標軸に沿って、即ち、光モジュール14の着脱方向に沿って延在している。側壁42RWおよび42LWは、それぞれ、ロック片42LFを後述するモジュールスロット近傍に有している。各ロック片42LFは、上述の光モジュール14をモジュール収容部42Aに対しロック状態とするように上述の光モジュール14のリリースレバー14RLの係止片に選択的に係合される。各ロック片42LFに隣接した位置、例えば、モジュールスロットから離隔する方向に隣接しロック片42LFに対応した位置には、略長円形の突起部42Pが形成されている。突起部42Pは、モジュール収容部42Aの中央に向って側壁42RWおよび42LWの内周面から所定の高さ、例えば、0.1mm〜0.2mm程度だけ突出するものとされる。突起部42Pの位置は、挿入される光モジュール14におけるリリースレバー14RLの係止片近傍の1箇所に当接するように設定されている。これにより、リセプタクル用ケージ42の内周部と光モジュール14の外周部との間の製造誤差に起因した隙間により、リセプタクル用ケージ42内で光モジュール14のガタツキがある場合であっても、突起部42Pが形成されることによって、そのようなガタツキが低減されるとともに、リリースレバー14RLの一対の係止片がロック片42LFに確実に係止されることとなる。なお、突起部42Pの形状は、略長円形に限られることなく、例えば、円形等の他の形状により形成されてもよい。
【0060】
モジュール収容部42Aは、X座標軸方向に開口しているモジュールスロットを一端に有している。これにより、光モジュール14がモジュールスロットを通じて着脱される。略矩形の断面を有するモジュールスロットの全周縁には、シールド部材としての筒状のフロントEMIフィンガー42FFが設けられている。フロントEMIフィンガー42FFの内周部は、挿入される光モジュール14の外周部に当接し、また、フロントEMIフィンガー42FFの外周部は、例えば、通信システム筐体における操作側端面の各開口部の周縁に当接することとなる。これにより、リセプタクル用ケージ42が筐体の開口部に圧入された場合、筐体の開口部とリセプタクル用ケージ42の外周部との隙間が金属製のフロントEMIフィンガー42FFによりシールドされるのでノイズが、筐体内に閉じ込められるとともに、光モジュール14の外周部とモジュール収容部42Aの内周部との隙間を通じてノイズが外部に漏れ出す虞がないこととなる。
【0061】
モジュール収容部42Aにおける側壁42RWおよび42LWの内周面における所定の位置には、それぞれ、略L字状断面を有するストッパ片42RSTおよび42LSTが一体に形成されている。
【0062】
また、モジュール収容部42Aにおけるモジュールスロットに向かい合う他端は、ホストコネクタ収容部内に連通している。底壁部42BPに向かい合う部分には、Z座標軸に沿って開口する略矩形の開口部42bが、形成されている。ストッパ片42RSTおよび42LSTは、開口部42bの周縁よりも内側に下方に向けて張り出している。これにより、ストッパ片42RSTおよび42LSTが互いに向き合う距離は、開口部42bにおける対応する距離よりも小となる。
【0063】
開口部42bの周縁には、ヒートシンクホルダー32の一対の係止片(図13参照)を選択的に保持する一対のフック部42taがリセプタクル用ケージ42に一体に形成されている。一対のフック部42taは、上述の一対の係止片の間隔に対応した所定の間隔をもってY座標軸方向に一列に係止孔42tbを有している。
【0064】
側壁42RWおよび42LWの下端を連結している底壁部42BPにおける短辺の双方の端部は、プリント配線基板PBの表面に当接している。底壁部42BPにおける双方の長辺には、それぞれ、プレスフィット用爪部42Pi(i=1〜n,nは正の整数)が所定の間隔で形成されている。各プレスフィット用爪部42Piは、プレスフィット用爪部42Piの配列に対応してプリント配線基板PBの表面に形成される細孔(不図示)に圧入される。これにより、リセプタクル用ケージ42の下端面がプリント配線基板PBの表面に密着固定される。
【0065】
プリント配線基板PBの表面に向けて開口するホストコネクタ収容部は、リセプタクル用ケージ42におけるモジュールスロットに向き合うホストコネクタ側閉端部と、ホストコネクタ側の開口部42bの周縁を形成する上面と、側壁42RWおよび42LWのホストコネクタ側部分とにより囲まれて形成されている。
【0066】
ホストコネクタ側閉端部の外周部には、上述のヒートシンクホルダー32の一対の係止部が係止される一対のフック部材42RFがリセプタクル用ケージ42と一体に形成されている。各フック部材42RFの周縁には、開口部が形成されている。
【0067】
図7(C)は、上述の光モジュール用リセプタクルアセンブリに用いられるリセプタクル用ケージのさらなる他の一例を示す。
【0068】
リセプタクル用ケージ52は、例えば、ステンレス鋼、または、りん青銅の薄板、好ましくは、熱伝導性のよいステンレス鋼でプレス加工により作られている。リセプタクル用ケージ52は、モジュール収容部52Aおよびホストコネクタ収容部を内側に有している。
【0069】
モジュール収容部52Aは、所定の間隔をもって相対向する側壁52RWおよび52LWと、その底壁部52BPと、により囲まれて形成されている。側壁52RWおよび52LWは、図7(C)における直交座標におけるX座標軸に沿って、即ち、光モジュール14の着脱方向に沿って延在している。側壁52RWおよび52LWは、それぞれ、ロック片52LFを後述するモジュールスロット近傍に有している。各ロック片52LFは、上述の光モジュール14をモジュール収容部52Aに対しロック状態とするように上述の光モジュール14のリリースレバー14RLの係止片に選択的に係合される。各ロック片52LFに隣接した位置、例えば、モジュールスロットに近接する方向に隣接しロック片52LFに対応した位置には、略円形の突起部52Pが形成されている。突起部52Pは、モジュール収容部52Aの中央に向って側壁52RWおよび52LWの内周面から所定の高さ、例えば、0.1mm〜0.2mm程度だけ突出するものとされる。突起部52Pの位置は、挿入される光モジュール14におけるリリースレバー14RLの係止片近傍の1箇所に当接するように設定されている。これにより、リセプタクル用ケージ52の内周部と光モジュール14の外周部との間の製造誤差に起因した隙間により、リセプタクル用ケージ52内で光モジュール14のガタツキがある場合であっても、突起部52Pが形成されることによって、そのようなガタツキが低減されるとともに、リリースレバー14RLの一対の係止片がロック片52LFに確実に係止されることとなる。なお、突起部52Pの形状は、略円形に限られることなく、例えば、長円形等の他の形状により形成されてもよい。
【0070】
モジュール収容部52Aは、X座標軸方向に開口しているモジュールスロットを一端に有している。これにより、光モジュール14がモジュールスロットを通じて着脱される。略矩形の断面を有するモジュールスロットの全周縁には、シールド部材としての筒状のフロントEMIフィンガー52FFが設けられている。フロントEMIフィンガー52FFの内周部は、挿入される光モジュール14の外周部に当接し、また、フロントEMIフィンガー52FFの外周部は、例えば、通信システム筐体における操作側端面の各開口部の周縁に当接することとなる。これにより、リセプタクル用ケージ52が筐体の開口部に圧入された場合、筐体の開口部とリセプタクル用ケージ52の外周部との隙間が金属製のフロントEMIフィンガー52FFによりシールドされるのでノイズが、筐体内に閉じ込められるとともに、光モジュール14の外周部とモジュール収容部52Aの内周部との隙間を通じてノイズが外部に漏れ出す虞がないこととなる。
【0071】
モジュール収容部52Aにおける側壁52RWおよび52LWの内周面における所定の位置には、それぞれ、略L字状断面を有するストッパ片52RSTおよび52LSTが一体に形成されている。
【0072】
また、モジュール収容部52Aにおけるモジュールスロットに向かい合う他端は、ホストコネクタ収容部内に連通している。底壁部52BPに向かい合う部分には、Z座標軸に沿って開口する略矩形の開口部52bが、形成されている。ストッパ片52RSTおよび52LSTは、開口部52bの周縁よりも内側に下方に向けて張り出している。これにより、ストッパ片52RSTおよび52LSTが互いに向き合う距離は、開口部52bにおける対応する距離よりも小となる。
【0073】
開口部52bの周縁には、ヒートシンクホルダー32の一対の係止片(図13参照)を選択的に保持する一対のフック部52taがリセプタクル用ケージ52に一体に形成されている。一対のフック部52taは、上述の一対の係止片の間隔に対応した所定の間隔をもってY座標軸方向に一列に係止孔52tbを有している。
【0074】
側壁52RWおよび52LWの下端を連結している底壁部52BPにおける短辺の双方の端部は、プリント配線基板PBの表面に当接している。底壁部52BPにおける双方の長辺には、それぞれ、プレスフィット用爪部52Pi(i=1〜n,nは正の整数)が所定の間隔で形成されている。各プレスフィット用爪部52Piは、プレスフィット用爪部52Piの配列に対応してプリント配線基板PBの表面に形成される細孔(不図示)に圧入される。これにより、リセプタクル用ケージ52の下端面がプリント配線基板PBの表面に密着固定される。
【0075】
プリント配線基板PBの表面に向けて開口するホストコネクタ収容部は、リセプタクル用ケージ52におけるモジュールスロットに向き合うホストコネクタ側閉端部と、ホストコネクタ側の開口部52bの周縁を形成する上面と、側壁52RWおよび52LWのホストコネクタ側部分とにより囲まれて形成されている。
【0076】
ホストコネクタ側閉端部の外周部には、上述のヒートシンクホルダー32の一対の係止部が係止される一対のフック部材52RFがリセプタクル用ケージ52と一体に形成されている。各フック部材52RFの周縁には、開口部が形成されている。
【0077】
なお、上述の図7(B)および(C)にそれぞれ示される例においては、突起部42Pおよび52Pが、真正面に互いに向き合って形成されているが、斯かる例に限られることなく、例えば、一対の突起部のうちの一方の突起部が、ロック片に対しモジュールスロットに近接する方向に隣接し、他方の突起部が、ロック片に対しモジュールスロットから離隔する方向に隣接するように構成されてもよい。
【0078】
図19(A)、(B)、および、(C)は、それぞれ、本発明に係るトランシーバモジュール用プラグコネクタの他の一例を示す。
【0079】
上述の図6に示される例においては、各クラッシュリブ16CRは、凹部16Rの側部近傍の上面を形成する壁面部、および、凹部16Rの下面を形成する壁面部に隆起するように形成されているが、一方、図19(A)に示される例においては、凹部の側部近傍の上面を形成する壁面部、および、凹部の下面を形成する壁面部に、加えて、クラッシュリブ46DRが、凹部の各側部を形成する各側面の内側にも形成されている。
【0080】
図19(A)において、プラグコネクタ46は、例えば、樹脂材料で一体に成形され、接続端部46PEと、接続端部46PEに連なり上述のモジュール基板18の一端部を支持する基板支持部と、接続端部46PEおよび基板支持部に支持される複数のコンタクト端子46EAiおよび46EBi(i=1〜n,nは正の整数)と、を含んで構成されている。
【0081】
接続端部46PEは、上述の光モジュール14のアッパケース14Aおよびロアプレート14Bの開口端部から突出しホストコネクタ22のスロットに挿入される。接続端部46PEは、図19(B)に拡大されて示されるように、上述のモジュール基板18の一端が挿入される凹部46Rをその内部に有している。凹部46Rは、基板支持部の開口端部46PSに連通している。また、凹部46Rにおける両側部には、基板支持部と一体に一対の側壁部46SWが互いに向き合って形成されている。凹部46Rの一部を形成する閉端部には、モジュール基板18の切欠部18PHに対応した略中央位置に突起部(不図示)が形成されている。位置決め部としてのその突起部および切欠部18PHは、予め、各コンタクト端子46EAiおよび46EBiを所定のコンタクトパッド18Eiに対応させるように設定されている。また、凹部46Rには、その突起部から側部に向けて離隔した位置に、図19(C)に拡大されて示されるように、モジュール基板18の姿勢を接続端部46PEの上面に対し平行に保つようにモジュール基板18の端を挟持し位置決めする一対のクラッシュリブ46CRが2箇所に離隔して形成されている。図19(C)においては、一方の一対のクラッシュリブ46CRを示し、他方の一対のクラッシュリブ46CRは、示されていない。
【0082】
一対のクラッシュリブ46CRは、側壁部46SWの内側に形成される案内溝46Gの上面を形成する壁面部、および、案内溝の下面を形成する壁面部に隆起するように形成されている。互いに向き合う一対のクラッシュリブ46CRは、例えば、側部に沿って案内溝46Gの開口端部から案内溝46Gの閉端部に向けて所定の長さだけ一直線に連なって延びている。なお、各クラッシュリブ46CRは、分断されて形成されてもよい。図19(C)において、クラッシュリブ46CRの先端の相互間距離ΔLは、例えば、モジュール基板18の厚さが、1.0mm±0.1mmの場合、モジュール基板18の一部が押し潰されるように、例えば、0.73mm±0.10mmに設定されている。
【0083】
なお、一対のクラッシュリブ46CRは、2箇所に離隔して形成されているが、斯かる例に限られることなく、例えば、2箇所の一対のクラッシュリブ46CR相互間に、さらに加えて、一対のクラッシュリブ46CRが少なくとも1箇所以上の箇所に形成されてもよい。
【0084】
さらに、クラッシュリブ46DRが、一対のクラッシュリブ46CRの相互間であって、案内溝46Gの側面を形成する壁面部の中間部分に隆起するように、形成されている。他方のクラッシュリブ46DRは、他方の案内溝46G内に同様に形成されている。一対のクラッシュリブ46DRの先端の相互間距離ΔTは、例えば、モジュール基板18の横幅、および、公差が、それぞれ、CおよびDである場合、(C−D−0.15)mm±0.1mmに設定される。より具体的には、モジュール基板18の横幅が、例えば、18.0mm±0.1mmの場合、モジュール基板18の一部が押し潰されるように、例えば、17.75mm±0.1mmに設定されている。また、モジュール基板18の横幅が、例えば、32.65mm±0.1mmの場合、32.40mm±0.1mmに設定される。
これにより、モジュール基板18の姿勢が、接続端部46PEの上面に対し平行に保たれた姿勢で、案内溝46Gに挿入されたモジュール基板18におけるコンタクトパッドの配列方向に沿った位置決めが、なされることとなる。
【0085】
接続端部46PEの外周部の最先端には、プラグコネクタ46をホストコネクタ22のスロットに誘い込む役割を果たす一対の面取り46CHが、コンタクト端子46EAiおよび46EBiの配列方向に沿って一方の側面から他方の側面まで形成されている。面取り46CHは、例えば、約C0.5程度に設定されている。接続端部46PEの外周部の両側面にも、面取り46CHよりも小なる所定の面取りが施されている。これにより、接続端部46PEの最先端の断面形状が、略尖頭状となる。従って、プラグコネクタ46を誘い込む面取部をホストコネクタ22のスロットの周縁に形成する必要がないのでその分だけホストコネクタ22におけるプラグコネクタ16の着脱方向に沿った寸法を短縮することが可能となる。
【0086】
プラグコネクタ46の基板支持部は、挿入されるモジュール基板18の一端が通過する開口端部46PSを有している。基板支持部の上面には、アッパケース14Aおよびロアプレート14B内の基板支持壁(不図示)に当接される一対の位置決め部46Aが互いに離隔して形成されている。また、基板支持部の下面には、アッパケース14Aおよびロアプレート14B内の基板支持壁(不図示)に当接される細長いばね部46Bが形成されている。細長いばね部46Bのばね剛性は、例えば、10.0〜25.0(N/mm)に設定されている。
【0087】
コンタクト端子46EAiは、基板支持部の一対の位置決め部46Aに向き合う接続端部46PEの上面に、上述のコンタクトパッド18Eiに対応する所定の間隔をもって配置されている。コンタクト端子46EAiは、例えば、電源用端子、信号用コンタクト端子および接地用コンタクト端子から構成されている。例えば、隣接する一対の信号用コンタクト端子は、接地用コンタクト端子相互間に配されている。コンタクト端子46EAiは、コンタクトパッド18Eiに半田付け固定される固定端子部と、ホストコネクタ22のコンタクト端子の接点部に当接される接点部とを有している。
【0088】
コンタクト端子46EBiは、基板支持部のばね部46Bに向き合う接続端部46PEの下面に、上述のコンタクトパッド18Eiに対応する所定の間隔をもって配置されている。コンタクト端子46EBiは、例えば、電源用端子、信号用コンタクト端子および接地用コンタクト端子から構成されている。例えば、隣接する一対の信号用コンタクト端子は、接地用コンタクト端子相互間に配されている。コンタクト端子46EBiは、コンタクトパッド18Eiに半田付け固定される固定端子部と、ホストコネクタ22のコンタクト端子の接点部に当接される接点部とを有している。
【0089】
斯かる構成において、モジュール基板18の一端部が、案内溝46Gに案内されるとともにプラグコネクタ46の凹部46Rに挿入され接続される場合、モジュール基板18の一端面が凹部46Rを形成する内周面に当接されるとき、切欠部18PHには、プラグコネクタ46の凹部16Rの周縁に形成される突起部が嵌合される。これにより、モジュール基板18の各コンタクトパッド18Eiに対しコンタクト端子46EAiおよび46EBiが位置決めされることとなる。
【符号の説明】
【0090】
12 リセプタクル用ケージ
12RST、12LST ストッパ片
14 光モジュール
14A アッパケース
14AG 溝
14BF1 第1の斜面部
14BF2 第2の斜面部
16 プラグコネクタ
16PP 突起部
16PE 接続端部
16CR、46CR、46DR クラッシュリブ
18 モジュール基板
18PH 切欠部
18EL 電極部
42P,52P 突起部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
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