(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
前記ヒンジ部は、前記キャップ本体と前記蓋体との何れか一方に設けられた第1のヒンジ軸受部と、前記キャップ本体と前記蓋体との何れか他方に設けられた第2のヒンジ軸受部及び第3のヒンジ軸受部と、前記第2のヒンジ軸受部と前記第3のヒンジ軸受部との間に前記第1のヒンジ軸受部が位置した状態で、これら第1、第2及び第3のヒンジ軸受部を回動軸方向に貫通した状態で取り付けられたヒンジ軸とを有し、
前記第2のヒンジ軸受部と対向する前記第1のヒンジ軸受部の内側に前記第1の付勢部材が配置され、
前記第3のヒンジ軸受部と対向する前記第1のヒンジ軸受部の内側に前記第2の付勢部材が配置されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載のキャップユニット。
前記クリック機構は、前記第2の付勢部材により付勢された状態で前記第1のヒンジ軸受部の内側にスライド自在に配置されたスライド部材と、前記スライド部材と前記第3のヒンジ軸受部との互いに対向する面のうち、一方の面に設けられた係合凹部と、他方の面に設けられた係合凸部とを有して、前記蓋体が前記通液口を開放する位置にて前記係合凹部に前記係合凸部が係合されることによって、クリック感を付与すると共に前記蓋体の開放状態を保持することを特徴とする請求項7に記載のキャップユニット。
前記蓋体が前記通液口を閉塞する位置にて前記第1の付勢部材の付勢に抗して前記蓋体を前記キャップ本体に対して固定する蓋ロック機構を備えることを特徴とする請求項1〜8の何れか一項に記載のキャップユニット。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
本発明の一実施形態として、例えば
図1に示す飲料用容器1について説明する。なお、
図1は、飲料用容器1の構成を示す断面図である。
【0011】
飲料用容器1は、
図1に示すように、容器本体2と、容器本体2に着脱自在に取り付けられるキャップユニット3とを備えている。飲料用容器1は、真空断熱構造を有する容器本体2によって、容器本体2に収容された飲料(内容物)を保温又は保冷することが可能となっている。
【0012】
具体的に、この容器本体2は、例えばステンレス等からなる有底筒状の外容器4及び内容器5を有し、外容器4の内側に内容器5を収容した状態で互いの口元部を接合した二重構造の容器により構成されている。また、外容器4と内容器5との間には、真空断熱層6が設けられている。真空断熱層6は、例えば、高真空に減圧(真空引き)されたチャンバー内で、外容器4の底面中央部に設けられた脱気孔を塞ぐことによって形成することができる。
【0013】
容器本体2は、略円形状の底面部2aと、底面部2aの外周から略円筒状に起立した胴部2bと、胴部2bの上部側において縮径された略円筒状の口頸部2cとを有している。また、口頸部2cの上端部は、容器本体2の上部開口部2dとして、円形状に開口している。また、口頸部2cの内側には、リング状の段差部7が全周に亘って突出して設けられている。
【0014】
なお、本実施形態の飲料用容器1は、全体として略円筒状の外観形状を有しているが、飲料用容器1の外観形状については、特に限定されるものではなく、サイズやデザイン等に合わせて、適宜変更を加えることが可能である。また、容器本体2の外周面には、塗装や印刷等が施されていてもよい。
【0015】
キャップユニット3の構成については、
図1〜
図15を参照して説明する。なお、以下の説明では、後述するキャップ本体8に蓋体9がヒンジ部10を介して取り付けられる側を飲料用容器1の「後側」とし、それとは反対側を飲料用容器1の「前側」として説明する。
【0016】
なお、
図2は、キャップユニット3の閉塞時の状態を示す断面図である。
図3は、キャップユニット3の閉塞時の状態を示す断面斜視図である。
図4は、キャップユニット3の開放時の状態を示す斜視図である。
図5は、キャップユニット3の開放時の状態を示す上面図である。
図6は、キャップユニット3の開放時の状態を示す断面図である。
図7は、キャップユニット3の構成を示す分解斜視図である。
図8は、後述する口形成部材13の構成を示す斜視図である。
図9は、後述する係止部材18の構成を示し、(a)はその前側から見た斜視図、(b)はその後側から見た斜視図である。
図10は、キャップユニット3のヒンジ部10の構成を示す分解斜視図である。
図11は、後述する第1のヒンジ軸受部45の構成を示す分解斜視図である。
図12は、後述する第2のヒンジ軸受部46の構成を示す平面図である。
図13は、後述する第1のヒンジ軸受部45の内側に配置されたトーションバネ27を示す平面図である。
図14は、後述するスライド部材52の構成を示す斜視図である。
図15は、後述する第3のヒンジ軸受部47の構成を示す斜視図である。
【0017】
キャップユニット3は、
図1〜
図7に示すように、容器本体2の上部開口部2dを閉塞する栓体を構成するものである。具体的に、このキャップユニット3は、キャップ本体8と、キャップ本体8にヒンジ部10を介して回動自在に取り付けられた蓋体9とを備えている。
【0018】
キャップ本体8は、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる。キャップ本体8は、容器本体2の胴部2bと連続するように略円筒状に形成された周壁部8aと、周壁部8aの上部に周壁部8aよりも縮径された開口部8bが形成された上壁部8cとを有している。
【0019】
キャップ本体8は、容器本体2の口頸部2cに螺合により着脱自在に取り付けられている。このため、周壁部8aの内周面には、雌ネジ部11が設けられている。一方、口頸部2cの外周面には、雌ネジ部11と螺合される雄ネジ部12が設けられている。
【0020】
キャップ本体8の開口部8bには、
図2〜
図6に示すように、飲み口又は注ぎ口(本実施形態では飲み口)を形成する口形成部材13が着脱自在に取り付けられている。口形成部材13は、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる。
【0021】
口形成部材13は、通液口14が形成された底壁部13aと、底壁部13aの周囲から上方に向かって立ち上がる筒状の周壁部13bと、底壁部13aの外周面の下端側からリング状に突出された下側フランジ部13cと、周壁部13bの外周面の上端側から反対側まで互いに左右方向に突出された一対の上側フランジ部13dと、周壁部13bの前側の上端から斜めカット状に突出された飲み口部13eとを有している。
【0022】
キャップ本体8と口形成部材13との間には、キャップ本体8の開口部8bに口形成部材13を着脱自在に取り付けるための口脱着機構15が設けられている。口脱着機構15は、
図8及び
図9(a),(b)に示すように、口形成部材13の前側に第1の爪部16と、口形成部材13の後側に第2の爪部17が設けられた係止部材18とを有している。
【0023】
第1の爪部16は、周壁部13bの外周面の上端側から前方に突出して設けられている。係止部材18は、互いに平行に並ぶ一対のアーム部18aと、一対のアーム部18aの上端(先端)側を連結する連結部18bとを有している。また、一対のアーム部18aの下端(基端)側には、一対の支軸19が設けられている。一対の支軸19は、一対のアーム部18aの内側の互いに対向する位置から突出して設けられている。連結部18bからは、弾性片20が一対のアーム部18aの間から一対のアーム部18aと平行に並んだ状態で突出して設けられている。第2の爪部17は、係止部材18の上端(先端)側から後方に向かって突出して設けられている。
【0024】
係止部材18は、
図1〜
図6に示すように、口形成部材13の後側の外周面に沿って配置されている。また、係止部材18の下端(基端)部は、口形成部材13に設けられたヒンジ部21に回動自在に支持されている。また、係止部材18の上端(先端)部には、この係止部材18を指で回動操作し易くするための凹部又は凸部を有した操作部18c(
図9(a)を参照。)が設けられている。
【0025】
口形成部材13には、
図8に示すように、一対の支軸19が嵌め込まれる軸孔22と、弾性片20が当接される被当接部23とが設けられている。軸孔22は、下側フランジ部13cの上方に位置する中間フランジ部13fの上面から口形成部材13の後側の外周面に沿って突出されたリブ壁13gを左右方向に貫通して設けられている。被当接部23は、軸孔22よりも上方に位置するリブ壁13gによって形成されている。
【0026】
ヒンジ部21は、軸孔22の両端から一対の支軸19を軸孔22の内側に嵌め込むことによって、一対のアーム部18aがリブ壁13gを挟み込んだ状態で、係止部材18の下端(基端)部を回動自在に支持している。
【0027】
また、係止部材18の先端側を前方(回動方向の一方)側に向かって回動させたとき、弾性片20が被当接部23に当接することによって、弾性片20が弾性変形しながら、係止部材18を後方(回動方向の他方)側に向かって付勢する。なお、口脱着機構15では、弾性片20の長さや厚みを変更することによって、上述した弾性片20が弾性変形する際の付勢力を調整することが可能である。
【0028】
また、口形成部材13の周壁部13bの後側から突出した段部13hの下面に、係止部材18のアーム部18aの前側から延出した延出部18d(
図9(a)を参照。)が面接触することによって、係止部材18が後方に傾くのを防止している。
【0029】
口脱着機構15は、
図2〜
図6に示すように、キャップ本体8の前側に第1の被係止部24と、キャップ本体8の後側に第2の被係止部25とを有している。第1の被係止部24及び第2の被係止部25は、上壁部8cの開口部8bに沿った前後位置に、それぞれ設けられた段差部からなる。
【0030】
口脱着機構15では、第1の被係止部24に対して第1の爪部16を位置決めした状態で、キャップ本体8の開口部8bの内側に、口形成部材13を下側から嵌め込む。このとき、キャップ本体8の上壁部8cの下面に一対の上側フランジ部13dが当接された状態となる。また、第1の爪部16が第1の被係止部24に係止される。さらに、第2の爪部17がキャップ本体8の開口部8bの縁に当接しながら、第2の爪部17が開口部8bの縁を乗り越えるのに伴って、係止部材18の先端側が前方に向かって回動した後に、係止部材18の先端側が後方の元の位置へと復帰すると同時に、第2の爪部17が第2の被係止部25に係止される。
【0031】
これにより、口形成部材13は、キャップ本体8の開口部8bに装着された状態となる。また、口形成部材13が装着されると同時に、キャップ本体8の開口部8bから飲み口部13eが外方(上方)に向かって突き出した状態となる。
【0032】
一方、口脱着機構15では、係止部材18の先端側を前方に向かって回動させる操作によって、第2の被係止部25に対する第2の爪部17の係止状態を解除する。これにより、第1の被係止部24に対する第1の爪部16の係止状態を解除しながら、キャップ本体8の開口部8bの下側から口形成部材13を取り外すことが可能である。
【0033】
口形成部材13が装着されたキャップ本体8は、
図1に示すように、容器本体2の口頸部2cに取り付けられることによって、口形成部材13が上部開口部2dの内側に嵌め込まれた状態で、容器本体2の上部開口部2dを閉塞する。
【0034】
口形成部材13の下側フランジ部13cには、
図1〜
図6に示すように、止水パッキン26が着脱自在に取り付けられている。止水パッキン26は、段差部7(容器本体2)と口形成部材13(キャップ本体8)との間を密閉するためのリング状のシール部材である。止水パッキン26は、例えばシリコーンゴム等の耐熱性を有するゴムやエラストマーなどの弾性部材からなる。止水パッキン26は、下側フランジ部13cの外周部に嵌め付けられている。
【0035】
止水パッキン26は、容器本体2の上部開口部2dの内側に嵌め込まれた際に、弾性変形しながら容器本体2の段差部7に全周に亘って密着した状態となる。これにより、段差部7と口形成部材13との間を密閉することが可能となっている。
【0036】
蓋体9は、
図2〜
図7に示すように、口形成部材13が形成する飲み口又は注ぎ口(通液口14)を開閉するものであり、例えばポリプロピレン(PP)等の耐熱性樹脂からなる。蓋体9は、キャップ本体8の周壁部8aと連続するように略円筒状に形成された周壁部9aと、周壁部9aの天面を覆う天壁部9bと、天壁部9bを貫通した状態で天壁部9bの下面から立ち下がる略円筒状の内壁部9cとを有している。
【0037】
蓋体9は、後述するヒンジ部10の内側に設けられたトーションバネ(第1の付勢部材)27によって、口形成部材13の通液口14を開放する方向(以下、開方向という。)に向かって付勢されている。
【0038】
蓋体9の内側には、口形成部材13の通液口14を閉塞する蓋パッキン28が設けられている。蓋パッキン28は、口形成部材13を密閉するための栓状のシール部材である。蓋パッキン28は、弾性部材からなり、上記止水パッキン26と同じ材質のものを用いることができる。
【0039】
蓋パッキン28は、
図2〜
図6に示すように、蓋体9の内壁部9cに着脱自在に取り付けられた有底円筒状のシール部材である。具体的に、この蓋パッキン28は、その内側の空洞部28aに内壁部9cが嵌め込まれた状態で、内壁部9cの下端側に着脱自在に取り付けられている。また、蓋パッキン28の底面28bは、ドーム状に形成されている。一方、蓋パッキン28の上部側の外周部には、段差部28cが設けられている。
【0040】
蓋パッキン28は、空洞部28aの内側に内壁部9cをきつく嵌め込むことによって、蓋体9に対して着脱自在に取り付けられている。これにより、キャップユニット3では、容器本体2内が負圧となり、蓋パッキン28に引っ張る方向の力が発生したとしても、蓋体9を開けた際に蓋パッキン28が内壁部9cから外れてしまうことを防ぐことが可能である。逆に、容器本体2内が陽圧となり、蓋パッキン28に押す方向の力が発生したとしても、蓋パッキン28の段差部28cが内壁部9cの基端部に当接されることによって、蓋パッキン28の内側に内壁部9cが更に入り込むことを防ぐことが可能である。
【0041】
キャップユニット3では、蓋体9がキャップ本体8の上部を閉塞したときに、蓋パッキン28が弾性変形しながら、通液口14の周囲に密着した状態となる。これにより、口形成部材13の通液口14を閉塞することができる。
【0042】
天壁部9bの上面側には、
図1〜
図7に示すように、内壁部9cの上端側を覆うカバー部材29が着脱自在に取り付けられている。カバー部材29は、蓋体9と同じ材質のものを用いて、略円板状に形成されている。一方、天壁部9bの上面には、カバー部材29に対応した形状の凹部30が設けられている。
【0043】
天壁部9bとカバー部材29との間には、凹部30にカバー部材29を着脱自在に取り付けるためのカバー脱着機構31が設けられている。カバー脱着機構31は、カバー部材29の前側に第3の爪部32と、カバー部材29の後側に第4の爪部33が設けられたストッパー34とを有している。
【0044】
第3の爪部32は、カバー部材29の前側の下端部に位置して、カバー部材29の先端よりも前方に突出して設けられている。ストッパー34は、カバー部材29の後側の下面から下方に突出して設けられている。ストッパー34の先端には、第4の爪部33が前方に突出して設けられている。
【0045】
カバー脱着機構31は、凹部30の前側に第3の被係止部35と、凹部30の後側に第4の被係止部36とを有している。第3の被係止部35及び第4の被係止部36は、凹部30の底面の前後位置に、それぞれ設けられた孔部からなる。また、内壁部9cの基端部には、被係止片9dが後方に突出して設けられている。
【0046】
カバー脱着機構31では、第3の被係止部(孔部)35に第3の爪部32を挿入した状態で、凹部30の内側にカバー部材29を嵌め込む。このとき、第4の被係止部(孔部)36にストッパー34が挿入された状態で、第4の爪部33が被係止片9dに係止される。
【0047】
これにより、カバー部材29は、凹部30の内側に装着された状態となる。また、カバー部材29が装着されると同時に、カバー部材29が内壁部9cの上端側を覆うことになる。
【0048】
一方、カバー脱着機構31では、ストッパー34に設けられている第4の爪部33を上方向に押すことによって、この第4の爪部33と被係止片9dとの係止状態を解除する。これにより、第3の被係止部35に対する第3の爪部32の係止状態を解除しながら、凹部30からカバー部材29を取り外すことが可能である。また、カバー脱着機構31では、内壁部9cの外側に位置しているので、カバー部材29を取り外すことによって、内壁部9cが上下方向に貫通していることを視認することができる。
【0049】
このように、カバー部材29は、蓋体9の内面から外方向に押すことにより外れる構造となっている。したがって、キャップユニット3の蓋体9が閉まっている状態では、カバー部材29を取り外すことはできない。また、ストッパー34は、内壁部9cの外側に配置されているので、カバー部材29を取り外す際に、蓋パッキン28を取り外す必要もない。
【0050】
なお、カバー部材29については、蓋体9と同じ材質のものに限らず、材質や色等が異なるものを用いてもよく、透明な材質からなるものを用いてもよい。この場合、意匠的に優れたキャップユニット3とすることが可能である。また、カバー部材29の上部に立体的な構造物を配置したり、刻印したりすることによって、キャップユニット3や、キャップユニット3を含む飲料用容器1を使用者の好みに合わせて、カスタマイズすることが可能である。
【0051】
また、キャップユニット3では、上述したカバー部材29が蓋体9に対して着脱自在とされた構成に限らず、カバー部材29の嵌合量をきつめに調整した構成としたり、カバー部材29が蓋体9に対して接着剤等を用いて固定された構成としたりすることで、カバー部材29にハンドルのような持ち手を設けることも可能である。
【0052】
キャップユニット3は、蓋体9が通液口14を閉塞する位置(以下、閉塞位置という。)にて、この蓋体9をトーションバネ27の付勢に抗してキャップ本体8に対して固定する蓋ロック機構37を備えている。
【0053】
具体的に、この蓋ロック機構37は、
図1〜
図6に示すように、キャップ本体8にヒンジ部38を介して回動自在に取り付けられたロック部材39と、キャップ本体8にヒンジ部38を介して回動自在に取り付けられたリングストッパー40とを有している。
【0054】
ロック部材39は、キャップ本体8(周壁部8a)の前側に設けられたヒンジ部38により上下方向に回動自在に支持されている。ロック部材39は、ヒンジ部38から上方に延長された第1のアーム部39aと、ヒンジ部38から下方に延長された第2のアーム部39bとを有している。
【0055】
第1のアーム部39aの先端(ロック部材39の上端)には、フック部41が後方に向かって突出して設けられている。第2のアーム部39bと周壁部8aとの間には、弾性部材42が配置されている。なお、弾性部材42の代わりに、例えばコイルバネなどのバネ部材を用いてもよい。
【0056】
リングストッパー40は、一部が開放されたリング状の部材からなり、その両端がヒンジ部38の外側に回動自在に支持されている。これにより、リングストッパー40は、上下方向に回動可能となっている。
【0057】
一方、蓋ロック機構37は、ロック部材39のフック部41が係止されるロック受部43と、リングストッパー40が掛け止めされるストッパー受部44とを有している。ロック受部43は、蓋体9(周壁部9a)の前側の下端部から前方に突出された爪部からなる。ストッパー受部44は、リングストッパー40の内側に対応した形状で、ロック受部(爪部)43の周囲を囲む位置から前方に突出された壁部からなる。
【0058】
蓋ロック機構37では、蓋体9がキャップ本体8の上部を閉塞したときに、ロック部材39のフック部41がロック受部43に係止されることによって、蓋体9がキャップ本体8の上部を閉塞した状態が保持される。この状態から、弾性部材42を弾性変形させながら、ロック部材39の第2のアーム部39b側を押圧操作することによって、ロック受部43に対するフック部41の係止状態を解除する。これにより、ヒンジ部10内のトーションバネ27の付勢により蓋体9を開方向に回動させることが可能である。
【0059】
一方、蓋ロック機構37では、蓋体9がキャップ本体8の上部を閉塞したときに、リングストッパー40がストッパー受部44に掛け止めされることによって、蓋体9の開方向への回動が阻止される。これにより、蓋ロック機構37では、ロック部材39の不要な操作によって蓋体9が開くことを防止できる。
【0060】
ところで、本実施形態のキャップユニット3は、ヒンジ部10に機能を集約することによって、コンパクト且つデザイン性に優れたヒンジ構造を有している。具体的に、このヒンジ部10は、
図7、
図10、
図11及び
図13に示すように、キャップ本体8に設けられた第1のヒンジ軸受部45と、蓋体9に設けられた第2のヒンジ軸受部46及び第3のヒンジ軸受部47と、第2のヒンジ軸受部46と第3のヒンジ軸受部47との間に第1のヒンジ軸受部45が位置した状態で、これら第1、第2及び第3のヒンジ軸受部45,46,47を回動軸方向に貫通した状態で取り付けられたヒンジ軸48とを有している。
【0061】
第1のヒンジ軸受部45は、
図10及び
図13に示すように、回動軸方向に貫通する軸孔45aを有して略円筒状に形成されると共に、キャップ本体8の後側中央部から突出して設けられている。また、第1のヒンジ軸受部45には、第2のヒンジ軸受部46と対向する面側を回動軸方向に略円筒状に凹ませた第1の収容凹部45bが設けられている。また、第1のヒンジ軸受部45には、第2のヒンジ軸受部46と対向する面側をトーションバネ27の一端側の形状に対応して凹ませた一方のアーム受部45cが設けられている。
【0062】
第2のヒンジ軸受部46は、
図7及び
図12に示すように、回動軸方向に貫通する軸孔46aを有して第1のヒンジ軸受部45と連続した形状を有するように、蓋体9の後側中央部を挟んだ一方側から突出して設けられている。第2のヒンジ軸受部46は、第1のヒンジ軸受部45と対向する面を構成する第1の対面部材(他方の対面部材)49を有している。
【0063】
第1の対面部材49は、第2のヒンジ軸受部46に設けられた第1の嵌合凹部(他方の嵌合凹部)46bの内側に嵌め込まれた状態で取り付けられている。第1の対面部材49には、第2のヒンジ軸受部46とは材質の異なるもの、例えば、ポリアセタール(POM)や、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、金属など、第2のヒンジ軸受部46よりも耐摩耗性に優れた材質のもの(本実施形態ではPOM)を好適に用いることができる。
【0064】
本実施形態のキャップユニット3では、耐摩耗性に優れた第1の対面部材49を第2のヒンジ軸受部46とは別体に構成することで、ヒンジ部10の耐久性の向上を図ることが可能である。なお、第2のヒンジ軸受部46については、必ずしも第1の対面部材49を別体に構成したものに限らず、第1の対面部材49が一体化された構成であってもよい。
【0065】
第1の対面部材49の第1のヒンジ軸受部45と対向する面(一方の面)には、第1のヒンジ軸受部45と摺接される複数(本実施形態では4つ)の突起部50が設けられている。また、第1の対面部材49の第1のヒンジ軸受部45と対向する面には、トーションバネ27の他端側の形状に対応して凹ませた他方のアーム受部49aが設けられている。
【0066】
複数の突起部50は、第1のヒンジ軸受部45と摺接される際の摩擦抵抗を下げるため、略半球状に突出して設けられている。また、複数の突起部50は、第1の対面部材49により構成される軸孔45aの周囲に放射状(等間隔)に並んで設けられている。なお、突起部50の数については、少なくとも3つ以上配置することが好ましい。
【0067】
一方、第1のヒンジ軸受部45の第1の対面部材49と対向する面(他方の面)には、
図10及び
図13に示すように、複数の突起部50と摺接される摺接面45dが設けられている。摺接面45dは、第1の収容凹部45b及び一方のアーム受部45cの周囲に略円環状に形成されている。
【0068】
トーションバネ27は、第1のヒンジ軸受部45の内側に配置されている。具体的に、このトーションバネ27は、コイル状に巻回された巻回部27aと、巻回部27aの一端側から延長された一方のアーム部27bと、巻回部27aの他端側から延長された他方のアーム部27cとを有している。
【0069】
トーションバネ27は、巻回部27aを第1の収容凹部45bの内側に収容し、一方のアーム部27bを第1のヒンジ軸受部45側の一方のアーム受部45cに係合し、他方のアーム部27cを第2のヒンジ軸受部46側の他方のアーム受部49aに係合した状態で配置されている。
【0070】
これにより、ヒンジ部10では、蓋体9が通液口14を開放する位置(以下、開放位置という。)から、この蓋体9を開方向とは反対側(以下、閉方向という。)に向かって回動させたときに、トーションバネ27の一方のアーム部27bと他方のアーム部27cとの開き角が狭まる方向に弾性変形させることで、その反発力によりキャップ本体8に対して蓋体9を開方向に向かって付勢することが可能となっている。
【0071】
第1のヒンジ軸受部45には、
図7、
図10、
図11及び
図14に示すように、第3のヒンジ軸受部47と対向する面側を回動軸方向に略円筒状に凹ませた第2の収容凹部45eが設けられている。第2の収容凹部45eの内側には、蓋体9を回動軸方向に向かって付勢するコイルバネ(第2の付勢部材)51が配置されている。また、第2の収容凹部45eの内側には、スライド部材52がコイルバネ51により付勢された状態で回動軸方向にスライド自在に配置されている。
【0072】
スライド部材52は、略有底円筒状に形成されると共に、底壁の中央部に形成された軸孔52aと、側壁の一部が回動軸方向に切り欠かれた切欠部52bとを有している。一方、第2の収容凹部45eの内周面には、切欠部52bの内側に挿入されるガイド凸部45fが回動軸方向に延長して設けられている。スライド部材52は、切欠部52bの内側にガイド凸部45fが挿入されることによって、第2の収容凹部45eの内側で回動軸回りに回転することになく、回動軸方向にスライド可能となっている。
【0073】
第3のヒンジ軸受部47は、回動軸方向に貫通する軸孔47aを有して第1のヒンジ軸受部45と連続した形状を有するように、蓋体9の後側中央部を挟んだ他方側から突出して設けられている。第3のヒンジ軸受部47は、第1のヒンジ軸受部45と対向する面を構成する第2の対面部材(一方の対面部材)53を有している。
【0074】
第2の対面部材53は、
図10及び
図15に示すように、第3のヒンジ軸受部47に設けられた第2の嵌合凹部(一方の嵌合凹部)47bの内側に嵌め込まれた状態で取り付けられている。第2の対面部材53には、第3のヒンジ軸受部47とは材質の異なるもの、例えば、ポリアセタール(POM)や、アクリロニトリル・ブタジエン・スチレン(ABS)、金属など、第3のヒンジ軸受部47よりも耐摩耗性に優れた材質のもの(本実施形態ではPOM)を好適に用いることができる。
【0075】
本実施形態のキャップユニット3では、耐摩耗性に優れた第2の対面部材53を第3のヒンジ軸受部47とは別体に構成することで、ヒンジ部10の耐久性の向上を図ることが可能である。なお、第3のヒンジ軸受部47については、必ずしも第2の対面部材53を別体に構成したものに限らず、第2の対面部材53が一体化された構成であってもよい。
【0076】
ヒンジ軸48は、
図7、
図10及び
図11に示すように、第1、第2及び第3のヒンジ軸受部45,46,47の軸孔45a,46a,47aに挿通されることよって、これら第1、第2及び第3のヒンジ軸受部45,46,47を回動軸方向に貫通した状態で取り付けられている。
【0077】
ヒンジ部10は、開放位置にてクリック感を付与すると共に、蓋体9の開放状態を保持するクリック機構54を有している。具体的に、このクリック機構54は、スライド部材52の第2の対面部材53と対向する面(一方の面)に係合凹部55と、第2の対面部材53のスライド部材52と対向する面(他方の面)に係合凸部56とを有している。
【0078】
係合凹部55は、
図7、
図10、
図11、
図14及び
図15に示すように、一方の面の蓋体9が通液口14を開放する位置に対応して凹状に設けられている。また、一方の面には、係合凸部56を回動方向において係合凹部55へと案内する傾斜面57が設けられている。傾斜面57は、係合凸部56と接触する面であり、係合凹部55に向かって上り傾斜を有している。
【0079】
一方、係合凸部56は、
図10及び
図15に示すように、他方の面から突出して設けられている。また、係合凹部55と係合凸部56とは、回動方向において互いに係合される面(以下、係合面という。)55a,56aが互いに同じ角度で傾斜している。
【0080】
スライド部材52は、第2の収容凹部45e内に圧縮されたコイルバネ51によって、第3のヒンジ軸受部47に接近する方向に向かって付勢されている。これにより、係合凸部56がスライド部材52に押し当てられた状態となっている。
【0081】
逆に、第1のヒンジ軸受部45は、第2の収容凹部45e内で圧縮されたコイルバネ51によって、第2のヒンジ軸受部46に接近する方向に向かって付勢されている。これにより、複数の突起部50が摺接面45dに押し当てられた状態となっている。
【0082】
ヒンジ部10では、閉塞位置から蓋体9を開方向に向かって所定量だけ回動させたときに、クリック機構54を構成する係合凸部56が係合凹部55に係合された状態となる。これにより、開放位置にてクリック感を付与すると共に、係合凸部56と係合凹部55との係合により蓋体9の開放状態を保持することができる。この場合、容器本体2内の飲料を飲む際に、蓋体9の開放状態を維持したまま、容器本体2を傾けることができる。また、従来のようにトーションバネ27の付勢力により蓋体9の開放状態を維持する場合に比べて、トーションバネ27の付勢力に依存することなく、蓋体9の開放状態を安定して保持することができる。
【0083】
また、ヒンジ部10では、上述した閉塞位置から開放位置に向かって蓋体9を回動させたときに、係合凸部56が上り傾斜となる傾斜面57と接触(摺接)しながら、係合凹部55へと案内される。このとき、傾斜面57に対する係合凸部56に押付力(摩擦抵抗)が増すことになる。これにより、トーションバネ27の付勢により開方向に回動される蓋体9の回動速度を抑えることができる。その結果、上述した蓋ロック機構37の解除により蓋体9が勢いよく回動されることを防ぐことが可能である。
【0084】
また、クリック機構54では、上述した係合凸部56が係合凹部55に係合された状態において、互いに係合される係合面55a,56aが同じ角度で傾斜している。この場合、互いに係合される係合面55a,56aの間で不要な力が加わることがないため、係合凹部55及び係合凸部56の摩耗や損傷等を低く抑えることが可能である。
【0085】
ヒンジ部10には、
図2及び
図7に示すように、開放位置にて蓋体9の開放状態を保持する保持部材58が設けられている。保持部材58は、例えばシリコーンゴム等の耐熱性を有するゴムやエラストマーなどの弾性部材からなる。保持部材58は、係止突部58aと当接面部58bとを有している。
【0086】
第1のヒンジ軸受部45の後側には、係止突部58aを外方に突出させる開口部45gが設けられている。開口部45gは、第1の収容凹部45bに収容されたトーションバネ27と、第2の収容凹部45eに収容されたコイルバネ51との間に配置されている。また、周壁部8aの後側には、当接面部58bを外方に臨ませる開口部8dが設けられている。開口部45gと開口部8dとは、第1のヒンジ軸受部45と周壁部8aとの間で連続して設けられている。また、保持部材58には、ヒンジ軸48を貫通させる軸孔58cが設けられている。
【0087】
本実施形態のキャップユニット3では、
図6に示すように、上述した開放位置から蓋体9を更に開方向に回動させることによって、蓋体9の基端側の端部が係止突部58aを乗り越えた後、係止突部58aが蓋体9の基端側の端部を係止する。また、係止突部58aが蓋体9の基端側の端部を係止した状態において、当接面部58bに蓋体9の基端側の端部が当接される。さらに、蓋体9の基端側の端部は、係止突部58aと当接面部58bとの間に挟み込まれた状態で保持される。これにより、蓋体9の開放状態を安定して保持することが可能である。また、開放位置から蓋体9を更に開方向に回動させたときに、当接面部58bに蓋体9の基端側の端部が当接されることによって、その衝撃を緩和することが可能である。
【0088】
以上のように、本実施形態のキャップユニット3では、上述したヒンジ部10に機能を集約することによって、コンパクト且つデザイン性に優れたヒンジ構造を得ることが可能である。
【0089】
すなわち、本実施形態のキャップユニット3では、ヒンジ部10の内側に、互いに付勢する方向の異なるトーションバネ(第1の付勢部材)27とコイルバネ(第2の付勢部材)51とを回動軸方向に並べて配置することによって、これらの付勢部材27,51をヒンジ部10内に集約して配置することが可能である。
【0090】
また、本実施形態のキャップユニット3では、ヒンジ部10に、トーションバネ27の付勢により蓋体9を開方向に回動させるための機構と、開放位置にてクリック感を付与すると共に蓋体9の開放状態を保持するための機構(クリック機構54)と、コイルバネ51の付勢により係合凸部56をスライド部材52に押し当てると共に、複数の突起部50を摺接面45dに押し当てるための機構とを集約して配置することが可能である。
【0091】
また、本実施形態のキャップユニット3では、第2のヒンジ軸受部46側の複数の突起部50が第1のヒンジ軸受部45側の摺接面45dに摺接される構成のため、キャップ本体8に対して蓋体9を回動させる際に、ヒンジ部10に発生する摩擦抵抗を従来よりも低く抑えることが可能である。これにより、トーションバネ27及びコイルバネ51については、その付勢力を相対的に弱めることができる。その結果、第1のヒンジ軸受部45と第2のヒンジ軸受部46及び第3のヒンジ軸受部47との間で発生する摩耗を低く抑えて、ヒンジ部10の更なる耐久性の向上を図ることが可能である。
【0092】
また、本実施形態のキャップユニット3では、上述した保持部材58により蓋体9の開放状態を安定して保持できるため、容器本体2内の飲料(内容物)を飲む又は注ぐ際に、傾けられた容器本体2と共に、蓋体9が自重により閉方向に回動することを防ぐことができる。したがって、このような本実施形態のキャップユニット3を備える飲料用容器1では、更なる利便性の向上を図ることが可能である。
【0093】
なお、本発明は、上記実施形態のものに必ずしも限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能である。
具体的に、上記ヒンジ部10では、上述したキャップ本体8側に第1のヒンジ軸受部45、蓋体9側に第2のヒンジ軸受部46及び第3のヒンジ軸受部47が設けられた構成となっているが、このような構成に限らず、蓋体9側に第1のヒンジ軸受部45、キャップ本体8側に第2のヒンジ軸受部46及び第3のヒンジ軸受部47が設けられた構成としてもよい。また、上記ヒンジ部10では、第2のヒンジ軸受部46側の構成と、第3のヒンジ軸受部47側の構成とを互いに入れ替えて配置することも可能である。
【0094】
また、上記ヒンジ部10では、第1の対面部材49の第1のヒンジ軸受部45と対向する面側に複数の突起部50を設けた構成となっているが、第1のヒンジ軸受部45の第1の対面部材49と対向する面側に複数の突起部50を設けた構成としてもよい。
【0095】
また、上記ヒンジ部10では、スライド部材52の第2の対面部材53と対向する面に係合凹部55を設け、第2の対面部材53のスライド部材52と対向する面に係合凸部56を設けた構成となっているが、スライド部材52の第2の対面部材53と対向する面に係合凸部56を設け、第2の対面部材53のスライド部材52と対向する面に係合凹部55を設けた構成としてもよい。
【0096】
なお、上記飲料用容器1については、上述した外観形状を有したものに限定されるものではなく、そのサイズや機能、デザイン等に合わせて、適宜変更を加えることが可能である。
【0097】
また、本発明は、上述した真空断熱構造を有する容器本体2によって保温・保冷機能を持たせた飲料用容器1に好適に適用できるが、上述した真空断熱構造を有する容器本体2を用いたものに必ずしも限定されるものではない。すなわち、本発明は、キャップユニットが容器本体の口頸部に着脱自在に取り付けられる飲料用容器や、鍋のような広い開口部に対して着脱自在に取り付けられる鍋蓋を有する調理用鍋に対して幅広く適用することが可能である。