特許第6649924号(P6649924)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6649924
(24)【登録日】2020年1月21日
(45)【発行日】2020年2月19日
(54)【発明の名称】3Dプリンティング装置
(51)【国際特許分類】
   B29C 64/393 20170101AFI20200210BHJP
   B33Y 30/00 20150101ALI20200210BHJP
   B33Y 50/02 20150101ALI20200210BHJP
   B29C 64/25 20170101ALI20200210BHJP
   B29C 64/209 20170101ALI20200210BHJP
   B29C 64/245 20170101ALI20200210BHJP
   B29C 64/232 20170101ALI20200210BHJP
   B29C 64/236 20170101ALI20200210BHJP
【FI】
   B29C64/393
   B33Y30/00
   B33Y50/02
   B29C64/25
   B29C64/209
   B29C64/245
   B29C64/232
   B29C64/236
【請求項の数】12
【外国語出願】
【全頁数】12
(21)【出願番号】特願2017-192396(P2017-192396)
(22)【出願日】2017年10月2日
(65)【公開番号】特開2018-183975(P2018-183975A)
(43)【公開日】2018年11月22日
【審査請求日】2018年6月22日
(31)【優先権主張番号】106113874
(32)【優先日】2017年4月26日
(33)【優先権主張国】TW
(73)【特許権者】
【識別番号】514008930
【氏名又は名称】三緯國際立體列印科技股▲ふん▼有限公司
【氏名又は名称原語表記】XYZprinting, Inc.
(73)【特許権者】
【識別番号】511067204
【氏名又は名称】金▲宝▼電子工業股▲ふん▼有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100081961
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 光春
(72)【発明者】
【氏名】李 洋得
(72)【発明者】
【氏名】莊 家驛
(72)【発明者】
【氏名】▲黄▼ 俊翔
(72)【発明者】
【氏名】何 明恩
(72)【発明者】
【氏名】謝 易助
(72)【発明者】
【氏名】朱 庭均
【審査官】 田代 吉成
(56)【参考文献】
【文献】 特開平10−264258(JP,A)
【文献】 特開2000−177019(JP,A)
【文献】 特開2017−39313(JP,A)
【文献】 特表2014−513637(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29C 64/393
B29C 64/209
B29C 64/232
B29C 64/236
B29C 64/245
B29C 64/25
B33Y 30/00
B33Y 50/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレームと、
制御モジュールと、
前記フレーム内で移動可能に配置され、前記制御モジュールと電気的に接続されたノズルモジュールであって、前記制御モジュールが前記ノズルモジュールを駆動して前記フレーム内を移動させてプリンティングスペースを画定させ、前記制御モジュールが前記ノズルモジュールを駆動して前記プリンティングスペースで3Dオブジェクトをプリントさせるノズルモジュールと、
前記フレームに取り外し可能に取り付けられ、前記制御モジュールと電気的に接続された供給モジュールであって、前記制御モジュールが前記供給モジュールを駆動して媒体をプリンティングスペースに移送、あるいは前記媒体に前記プリンティングスペースを通過させ、前記ノズルモジュールを駆動して前記媒体に二次元パターンをプリントさせるように構成され、前記供給モジュールは、送り込み部材と、プリンティング部材と、送り出し部材と、フィードバック部材と、前記送り込み部材、前記送り出し部材、及び前記フィードバック部材にそれぞれ配置される複数の移送ローラであって、前記媒体が連続的に前記送り込み部材、プリンティング部材、及び送り出し部材を通過する第1の移送経路と、前記媒体が連続的に前記送り込み部材、前記プリンティング部材、前記フィードバック部材、及び送り出し部材を通過する第2の移送経路を形成し、前記媒体が前記移送ローラによって駆動されて前記二次元パターンのプリンティングの間に前記第1の移送経路あるいは前記第2の移送経路に沿って移送される複数の移送ローラと、を備える供給モジュールと、
を備え
前記ノズルモジュールは、3Dプリンティングアセンブリとインクジェットアセンブリとを備え、前記制御モジュールは、前記3Dプリンティングアセンブリを駆動して前記3Dオブジェクトをプリントさせ、前記インクジェットアセンブリを駆動して前記媒体に前記二次元パターンをプリントさせる、ことを特徴とする3Dプリンティング装置。
【請求項2】
前記制御モジュールは、さらに、前記インクジェットアセンブリを駆動して前記3Dオブジェクトに対してインクジェットプリンティング及び着色を行わせる、ことを特徴とする請求項に記載の3Dプリンティング装置。
【請求項3】
さらに、前記フレーム内に配置され、前記制御モジュールと電気的に接続される形成ステージを備え、前記形成ステージは、前記プリンティングスペースに移動され、前記制御モジュールは、前記3Dプリンティングアセンブリを駆動して前記形成ステージ上に前記3Dオブジェクトをプリントさせる、ことを特徴とする請求項に記載の3Dプリンティング装置。
【請求項4】
前記形成ステージは、前記プリンティングスペースの外に出るように移動され、前記制御モジュールは、前記インクジェットアセンブリを駆動して前記媒体に前記二次元パターンをプリントする、ことを特徴とする請求項に記載の3Dプリンティング装置。
【請求項5】
前記形成ステージは、前記プリンティングスペースに移動され、前記供給モジュールは、前記形成ステージに沿って配置され、前記媒体は、前記供給モジュールから前記形成ステージに移送され、前記制御モジュールは、前記インクジェットアセンブリを駆動して前記媒体に前記二次元パターンをプリントする、ことを特徴とする請求項に記載の3Dプリンティング装置。
【請求項6】
前記インクジェットアセンブリは、前記プリンティング部材上に固定的に位置し、前記プリンティング部材に対して所定の高さを維持する、ことを特徴とする請求項に記載の3Dプリンティング装置。
【請求項7】
前記媒体は、前記プリンティング部材に固定され、前記インクジェットアセンブリによるプリンティングの対象となる、ことを特徴とする請求項に記載の3Dプリンティング装置。
【請求項8】
前記媒体は、継続的に前記プリンティング部材を通過して前記インクジェットアセンブリによるプリンティングの対象となる、ことを特徴とする請求項に記載の3Dプリンティング装置。
【請求項9】
前記制御モジュールは、前記インクジェットアセンブリを駆動して平面上で動作させて前記媒体に前記二次元パターンをプリントさせ、前記平面は、前記プリンティング部材に対して平行で前記プリンティング部材に対して所定の高さを維持する、ことを特徴とする請求項に記載の3Dプリンティング装置。
【請求項10】
前記プリンティングスペースは、前記二次元パターンのプリンティングの間に前記プリンティング部材に対して所定の高さを維持する、ことを特徴とする請求項1に記載の3Dプリンティング装置。
【請求項11】
前記供給モジュールは、前記プリンティングスペースの底部に配置される、ことを特徴とする請求項1に記載の3Dプリンティング装置。
【請求項12】
さらに、前記送り出し部材に取り外し可能に取り付けられたスキャンモジュールを備える、ことを特徴とする請求項1に記載の3Dプリンティング装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、3Dプリンティング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
科学技術の発展を通じ、層ごとの構造モデルのような付加製造技術の採用によって物理的な三次元(3D)モデルを構築する様々な方法が提案されている。一般に、付加製造技術は、コンピュータ支援設計(CAD)ソフトウェア等のソフトウェアによって構築された3Dモデルのデザイン情報を、継続的に積層される複数の薄い(疑似的な二次元の)断面層に変形するものである。また、複数の薄い断面層を形成可能な複数の技術的手段が徐々に提供される。
【0003】
既存の二次元プリンティングを3Dプリンティングと比較すると、用いる材料の違いに加え、従来の二次元プリンティングは、プリントされる二次元のパターン用の特定の媒体を搬送体として要する点が異なる。しかしながら、プリンティングノズルがどのように駆動されるかについては、大きな違いはない。換言すれば、二次元プリンティングと3Dプリンティングとの違いは、ノズルモジュールが二次元あるいは3Dモードで駆動されるか否かのみにある。
【0004】
従って、同一の装置を用いて二次元プリンティング及び3Dプリンティングを行いつつどのように有限の資源及び構成を使用して相互に有益なプリンティング能力を得るかということが、関連する分野において作業をする者にとって技術的な課題となっていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、3Dプリンティング装置を提供する。供給モジュールがフレームに対して取り外し可能に配置されるので、複合ノズルモジュールは、供給モジュールが配置されるか否かに従って二次元プリンティングあるいは3Dプリンティングを対応して行なうことができる。従って、3Dプリンティング装置の適用性が拡張される。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一の実施形態によれば、フレームと、制御モジュールと、ノズルモジュールと、供給モジュールとを備えた3Dプリンティング装置が提供される。ノズルモジュールは、フレーム内に移動可能に配置され、制御モジュールと電気的に接続される。制御モジュールは、ノズルモジュールを駆動してフレーム内を移動させてプリンティングスペースを画定させる。また、制御モジュールは、ノズルモジュールを駆動してプリンティングスペースで3Dオブジェクトをプリントさせる。供給モジュールは、フレームに取り外し可能に取り付けられ、制御モジュールと電気的に接続される。制御モジュールは、供給モジュールを駆動して媒体をプリンティングスペースに移送させ、ノズルモジュールを駆動して媒体に二次元パターンをプリントさせるように構成される。
【発明の効果】
【0007】
以上より、3Dプリンティング装置のノズルモジュールは、複合プリンティング能力を有する。供給モジュールがフレームに取り付けられて制御モジュールと電気的に接続された状態で、供給モジュールが駆動されてプリンティングスペースに媒体を移送した後に、ノズルモジュールは駆動されて媒体に二次元パターンをプリントしてもよい。供給モジュールがフレームから取り外された後、ノズルモジュールのプリンティングスペースでの3Dオブジェクトのプリンティング能力が回復される。従って、3Dプリンティング装置は二次元及び3Dプリンティングが可能であり、3Dプリンティング装置の適用性が拡張される。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の実施形態に係る3Dプリンティング装置を示す概略図である。
【0009】
図2】別の動作状態における図1の3Dプリンティング装置を示す概略図である。
【0010】
図3】本開示の3Dプリンティング装置の構成要素の電気的な接続を示す概略図である。
【0011】
図4A図2の供給モジュールの部分断面図である。
【0012】
図4B図4Aの供給モジュールの概略図である。
【0013】
図5】3Dプリンティング装置の動作モードを示す概略図である。
【0014】
図6】3Dプリンティング装置の別の動作モードを示す概略図である。
【0015】
図7】3Dプリンティング装置の別の動作モードを示す概略図である。
【0016】
図8】3Dプリンティング装置の別の動作モードを示す概略図である。
【0017】
図9】本開示の別の実施形態に係る3Dプリンティング装置のモードを示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
図1は、本開示の実施形態に係る3Dプリンティング装置を示す概略図である。図2は、別の動作状態における図1の3Dプリンティング装置を示す概略図である。図3は、本開示の3Dプリンティング装置の構成要素の電気的な接続を示す概略図である。図1及び2におけるいくつかの非関連構成は、図示を簡略化して必須の構成要素や部品を特定するために省略される。なお、説明の容易化のため、図中において直交座標系を示す。
【0019】
図1乃至3を参照すると、本実施形態では、3Dプリンティング装置100、フレーム110と、制御モジュール120と、ノズルモジュール130と、形成ステージ160と、駆動モジュール140とを備える。3Dプリンティング装置100は、例えば、熱溶解積層方式(FDM)プリンティング装置であり、制御モジュール120は、3Dモデルのデザインデータを参照し、ノズルモジュール130を駆動して形成ステージ160上に層毎に形成材料を塗布させ、形成材料を硬化させて断面層を形成する。従って、3Dオブジェクトが、層毎の積層及び構築で形成される。図1の構成は、3Dプリンティング装置100が3Dオブジェクトを生成する際の使用状態を示す。
【0020】
3Dプリンティング装置の適用性を拡張するため、本実施形態の3Dプリンティング装置100は、供給モジュール150をさらに備える。供給モジュール150は、アセンブリングフレーム112を介してフレーム110に配置され、二次元プリンティングのためにノズルモジュール130とともに動作する。図2の構成は、3Dプリンティング装置100が二次元プリンティングを実行する際の構成要素の状態を示す。
【0021】
具体的には、本実施形態のノズルモジュール130は、フレーム110内に配置され、駆動モジュール140を介して移動可能である。また、ノズルモジュール130は、制御モジュール120と電気的に接続される。ここで、駆動モジュール140は、駆動モータ、ギア、ベルト、レール等の複数の駆動部品によって形成される。駆動モジュール140により、ノズルモジュール130はフレーム110内を移動可能である。ここで、各構成要素の種類や構造は特に制限されない。すなわち、本実施形態は、制御モジュール120に電気的に接続された後に、部品がノズルモジュール130を駆動可能である限り、適用可能である。図1に示すように、ノズルモジュール130は、3DプリンティングアセンブリA1及びインクジェットアセンブリA2を備える。3DプリンティングアセンブリA1及びインクジェットアセンブリA2は、同期して移動、駆動されるように同一の駆動部品に配置される。換言すると、本実施形態のノズルモジュール130は、複合ノズルモジュールである。制御モジュール120は、形成ステージ160上に3Dオブジェクトをプリントするため3DプリンティングアセンブリA1を駆動し、また、二次元パターンをプリントするためにインクジェットアセンブリA2を駆動する。さらに、本実施形態では、インクジェットアセンブリA2は、3Dオブジェクトに対してインクジェットプリンティング及び着色をさらに行う。
【0022】
図5は、3Dプリンティング装置の使用モードを示す概略図である。ここで、説明の容易化のために図示を簡略化する。図1及び図5を同時に参照すると、本実施形態では、ノズルモジュール130は、制御モジュール120によって駆動され、フレーム110内を移動して同時にプリンティングスペースSPを画定する。プリンティングスペースSPは、3Dプリンティングのために設けられる。従って、制御モジュール120は、ノズルモジュール130を、プリンティングスペースSP内で移動するよう駆動し、また、形成ステージ160を、Z軸に沿って対応して移動するように駆動可能である。従って、3DプリンティングアセンブリA1は、層毎に積層することで形成ステージ160上に3Dオブジェクト200を形成するように駆動される。なお、制御モジュール120は、さらに、3Dオブジェクト200を着色するようにインクジェットアセンブリA2を駆動してもよい。
【0023】
図4Aは、図2の供給モジュールの部分断面図である。図4Bは、図4Aの供給モジュールの概略図である。図6は、図2、4A及び4Bの状態に対応する3Dプリンティング装置の使用モードを示す概略図である。図2、4A、4B及び6を参照すると、二次元プリンティングが行われる場合、形成ステージ160はプリンティングスペースSPの外に出るように移動され、また、供給モジュール150は、アセンブリングフレーム112を介してフレーム110に取り付けられて供給モジュール150と制御モジュール120とが電気的に接続される。本実施形態では、形成ステージ160は、制御モジュール120によって駆動され、プリンティングスペースSPの外に出るように移動され、かつ、フレーム110の内部空間の底部に向けて移動される。従って、供給モジュール150を組み立てるスペースが利用可能となる。
【0024】
図4Aに示すように、供給モジュール150は、移送ローラR1乃至R5と、送り込み部材151と、プリンティング部材152と、フィードバック部材154と、送り出し部材153とを備える。また、移送ローラR1は、送り込み部材151に配置され、移送ローラR5は、フィードバック部材154に配置され、移送ローラR4は、送り出し部材153に配置され、移送ローラR3は、プリンティング部材152に配置され、移送ローラR2は、プリンティング部材152と、フィードバック部材154と、送り込み部材151との間に配置される。本実施形態は、あくまでも移送ローラの構成の例を示すものであり、本開示はこの例に限定されない。ここで示さない他の実施形態では、移送ローラの数及び構造は、媒体の態様やその移送方向に従って適宜変更することが可能である。
【0025】
本実施形態では、図4Bに示すように、移送ローラR1乃至R5は、供給モジュール150内で第1の移送経路P1及び第2の移送経路P2を形成するように配置される。第1の移送経路P1上で、媒体PAが、継続して送り込み部材151、プリンティング部材152及び送り出し部材153を通過する。従って、媒体PAは、プリンティング部材152でインクジェットアセンブリA2によるプリンティングの対象となり、二次元パターンがプリントされる。また、インクジェットアセンブリA2のプリントヘッドA2aは、プリンティング部材152で媒体PAにインクジェットプリンティングを行うことができる。図4Aに示すように、プリントヘッドA2aは、圧電プリントヘッドあるいは熱プリントヘッドであってよい。プリントヘッドA2aの詳細については、従来のインクジェットプリンティング技術を参照することとし、この点についての詳細は以下では説明を行わない。ここで、図6に示す供給モジュール150は、図2、4A及び4Bに示す供給モジュール150と同じであるが、特定を容易にするため図6ではそのプロファイルのみを示す。その上、ここに示さない実施形態では、3Dプリンティング装置は、さらに、スキャンモジュールを備えてもよい。スキャンモジュールは、供給モジュールの送り出し部材に取り外し可能に配置可能であり、通過する媒体をスキャンする。
【0026】
媒体PAが第2の移送経路P2に沿って移動する場合、媒体PAは、継続して送り込み部材151,プリンティング部材152,フィードバック部材154、プリンティング部材152、及び送り出し部材153を通過する。換言すると、媒体PAは、フィードバック部材154の回転経路デザインによって裏返される。すなわち、媒体の2つの互いに反対の側が、プリンティング部材152を通過して、二次元パターンのダブルサイドプリンティングが実行されてもよい。
【0027】
さらに、本実施形態の媒体PAが紙等の二次元オブジェクトである点は注目すべきである。しかしながら、本開示はこれに制限されない。対象物が供給モジュール150によって駆動されてプリンティングスペースSPに移送可能である限り、本実施形態は適用可能である。従って、インクジェットアセンブリA2は、媒体PA上に二次元パターンをプリント可能である。
【0028】
また、図6に示すプリンティングにおいて、媒体PAは、第1の移送経路P1あるいは第2の移動路P2に沿って、移送ローラR1乃至R5によって継続して駆動されて移送される。このモードでは、インクジェットアセンブリA2は、プリンティング部材152に十分に対応するプリンティングスペースSP内の位置に略固定され、プリンティング部材152に対して所定の高さZ1を維持してインクジェットプリンティング及び着色を行う。換言すると、この状況では、インクジェットアセンブリA2は、プリンティングスペースSPにおいて静止したままとなるように制御モジュール120によって制御され、媒体PAは移送ローラによって継続して駆動されてプリンティング部材152を通過する。図6に示すように、媒体PAは、供給モジュール150から離間するまで継続的に正のX軸方向に移動する。従って、本実施形態では、媒体PAは、完全にプリンティングスペースSP内に位置してもよいし、プリンティング部材152を通過する媒体PAの一部のみが、プリンティングスペースSPに位置してもよい。つまり、供給モジュール150は、プリンティング部材152がプリンティングスペースSPに位置することのみを要する。
【0029】
図7は、別のモードにおける3Dプリンティング装置を示す概略図である。図7を参照すると、このモードにおいて異なる点は、媒体PAが第1の移送経路P1あるいは第2の移送経路P2を通過するかに拘わらず、媒体PAがプリンティングスペースSPに移送された後は所定の位置に固定される点である。この状況では、媒体PAは、完全にプリンティングスペース内に位置する。従って、このモードにおいて、制御モジュール120は、インクジェットアセンブリA2を駆動してプリンティングスペースSP内で移動及びプリントをさせ、インクジェットアセンブリA2は、二次元プリンティングを平面に対して行うように略操作される。この平面は、プリンティング部材152に対して平行であり、すなわち、X−Y平面と平行であり、また、この平面は、プリンティング部材152に対して所定の高さZ1を維持する。プリンティングが完了した後、媒体PAは、プリンティング部材152から送り出し部材153へと移送される。
【0030】
図8は、別のモードにおける3Dプリンティング装置を示す概略図である。図8を参照すると、本実施形態において異なる点は、所定の高さZ1は、プリンティングスペースSPと供給モジュール150のプリンティング部材152との間で維持される点である。言い換えると、媒体PAは、プリンティングスペースSPに入る必要がないが、所定の高さZ1がインクジェットアセンブリA2にとって有効なインクジェットプリンティング距離となり、これによってインクジェットアセンブリA2が媒体PA上に二次元パターンをプリントすることができるようにしている。換言すれば、先の実施形態あるいは本実施形態に関わらず、異なる実施形態においては、供給モジュール150は、プリンティングスペースSPの底部に略配置され、プリンティングスペースSPに接触するか、このプリンティングスペースSPに対して所定の高さZ1を維持し得る。
【0031】
図9は、本開示の別の実施形態に係る3Dプリンティング装置のモードを示す概略図である。本実施形態において異なる点は、本実施形態の供給モジュール150が形成ステージ160に沿って取り付けられ、供給モジュール150が形成ステージ160と共通の面を形成する点である。換言すると、形成ステージ160は、プリンティングスペースSPから離間している必要がない。従って、媒体PAは供給モジュール150を介して形成ステージ160に移送され、制御モジュール120は、従ってインクジェットアセンブリA2を直接駆動し、形成ステージ160上の媒体PAに二次元プリンティングを行わせ、形成ステージ160上の媒体PAに二次元パターンをプリントさせる。
【0032】
以上より、本開示の実施形態によれば、3Dプリンティング装置は、供給モジュールがフレームに取り付けられているか否かに従ってノズルモジュールを対応して駆動して、要求される3Dオブジェクトあるいは二次元パターンをプリントする。この状態で、ノズルモジュールは、制御モジュールによって駆動されてフレームの中を移動してプリンティングスペースを画定する。ノズルモジュールの3Dプリンティングアセンブリは、形成ステージがプリンティングスペースSPに向けて移動される場合、それに従って形成ステージ上に3Dオブジェクトをプリントする。制御モジュールは、また、3Dオブジェクトのプリンティングの間あるいはその後にインクジェットアセンブリを駆動して3Dオブジェクトにインクジェットプリンティングあるいは着色を行わせてもよい。別の状態では、形成ステージはプリンティングスペースの外に出るように駆動され、供給モジュールが、フレームに取り付けられる。従って、媒体は供給モジュールによって駆動され、プリンティングスペースへ移送される、あるいはプリンティングスペースを通過する。従って、インクジェットアセンブリは、媒体に二次元プリンティングを行うように駆動され、媒体に二次元パターンをプリントする。
【0033】
さらに別の状態では、形成ステージは、プリンティングスペースに隣接した状態を維持し、供給モジュールは、形成ステージに沿って取り付けられて形成ステージと共通の面を形成する。従って、媒体は供給モジュールによって駆動されて形成ステージに移送され、インクジェットアセンブリが駆動されて形成ステージ上の媒体に二次元プリンティングを行う。
【0034】
また、移送ローラを配置することで、供給モジュールにおいて異なる移送経路が形成される。従って、片面および両面の二次元プリンティングが必要に応じて媒体に行われ、これによって供給モジュールの適用性が拡張されてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本開示は、供給モジュールが配置されたか否かに応じて、対応して二次元プリンティングあるいは3Dプリンティングが可能な取り外し可能な供給モジュールを備える3Dプリンティング装置に関する。従って、3Dプリンティング装置の適用可能性は拡張される。
【符号の説明】
【0036】
100 3Dプリンティング装置
110 フレーム
112 アセンブリングフレーム
120 制御モジュール
130 ノズルモジュール
140 駆動モジュール
150 供給モジュール
151 送り込み部材
152 プリンティング部材
153 送り出し部材
154 フィードバック部材
160 形成ステージ
200 3Dオブジェクト
A1 3Dプリンティングアセンブリ
A2 インクジェットアセンブリ
A2a プリントヘッド
PA 媒体
P1 第1の移送経路
P2 第2の移送経路
R1、R2、R3、R4、R5 ローラ
SP プリンティングスペース
Z1 所定の高さ
X−Y−Z 直交座標
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8
図9