(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6649951
(24)【登録日】2020年1月21日
(45)【発行日】2020年2月19日
(54)【発明の名称】露光装置の調整装置及び調整方法
(51)【国際特許分類】
G03F 7/20 20060101AFI20200210BHJP
【FI】
G03F7/20 501
【請求項の数】11
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2017-522667(P2017-522667)
(86)(22)【出願日】2015年10月27日
(65)【公表番号】特表2017-534918(P2017-534918A)
(43)【公表日】2017年11月24日
(86)【国際出願番号】CN2015092900
(87)【国際公開番号】WO2016066076
(87)【国際公開日】20160506
【審査請求日】2017年6月8日
(31)【優先権主張番号】201410597382.0
(32)【優先日】2014年10月29日
(33)【優先権主張国】CN
(73)【特許権者】
【識別番号】309012351
【氏名又は名称】シャンハイ マイクロ エレクトロニクス イクイプメント(グループ)カンパニー リミティド
(74)【代理人】
【識別番号】100142804
【弁理士】
【氏名又は名称】大上 寛
(72)【発明者】
【氏名】スン,ジンル
【審査官】
今井 彰
(56)【参考文献】
【文献】
特開2013−219089(JP,A)
【文献】
特開2004−200430(JP,A)
【文献】
特開2003−309053(JP,A)
【文献】
特開2014−103171(JP,A)
【文献】
特開2000−021752(JP,A)
【文献】
特開2010−166007(JP,A)
【文献】
特開2001−358072(JP,A)
【文献】
特開平10−142555(JP,A)
【文献】
米国特許第03305294(US,A)
【文献】
特開平07−092424(JP,A)
【文献】
国際公開第2006/064728(WO,A1)
【文献】
特開2005−024584(JP,A)
【文献】
特開2004−335692(JP,A)
【文献】
特開2002−310612(JP,A)
【文献】
特表2014−529901(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H01L 21/027、21/30
G03F 7/20−7/24、9/00−9/02
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
入射光面と出射光面を一対の平行平面とする光学系であり、かつ露光装置中に設置される調整装置であって、
第一斜面と第一ウエッジ角とを有する第一ウエッジレンズと、
第二斜面と、該第二斜面に相対する第一湾曲面とを有し、前記第二斜面が前記第一斜面に近接し、かつ平行であって、第一ウエッジ角を有し、前記第一湾曲面が第一曲率半径を有する、第一光学レンズと、
第二湾曲面と、該第二湾曲面に相対する第三湾曲面とを有し、前記第二湾曲面が前記第一湾曲面に近接し、第一曲率半径と同一、又は近似する第二曲率半径を有し、前記第三湾曲面が第三曲率半径を有する、第二光学レンズと、
前記第三湾曲面に近接する第四湾曲面を有し、前記第四湾曲面が第三曲率半径と同一、又は近似する第四曲率半径を有する、第三光学レンズであって、該第四湾曲面に相対する第三斜面を有し、前記第三斜面が第一斜面に平行で、第二ウエッジ角を有する第三光学レンズと、
第四斜面と第二ウエッジ角とを有し、前記第四斜面が前記第三斜面に近接し、かつ第一斜面に平行である、第二ウエッジレンズと、
を有し、
少なくとも一対の隣接するレンズの相対位置を調整することにより、
前記露光装置に対応する視野の焦点面、倍率、位置の内の少なくとも一つを調整するものであって、
前記第一ウエッジレンズを、第一光学レンズと前記第一ウエッジレンズの間の空気間隔が等しく不変を維持するように移動させることにより、像水平位置の並進を導入することなく、焦点面を調整することを可能とする、ことを特徴とする調整装置。
【請求項2】
請求項1に記載の調整装置と、光源と、フォトマスクと、投影光学系と、を有し、感光基板に投影露光をするための露光装置であって、
前記調整装置は前記フォトマスクと前記投影光学系の間、若しくは前記投影光学系と前記感光基板の間、若しくは前記投影光学系の内部に設置されるものであり、
前記光源は前記フォトマスク上のパターンを照射するものである、
ことを特徴とする露光装置。
【請求項3】
前記投影光学系が少なくとも一つのダイソン光学系を有し、
前記ダイソン光学系が直角反射鏡とレンズと凹面反射鏡とを有する、
ことを特徴とする請求項2に記載の露光装置。
【請求項4】
前記調整装置が複数のダイソン光学系の間、又はダイソン光学系の直角反射鏡とレンズの間に設置される、
ことを特徴とする請求項3に記載の露光装置。
【請求項5】
前記調整装置の第一ウエッジ角と第二ウエッジ角の角度範囲が0.5°〜10°である、
ことを特徴とする請求項1に記載の調整装置、又は、請求項2乃至請求項4のいずれか一項に記載の露光装置。
【請求項6】
前記調整装置の第一曲率半径、第二曲率半径、第三曲率半径、第四曲率半径の半径範囲が200mm〜2000mmである、
ことを特徴とする請求項1に記載の調整装置、又は、請求項2乃至請求項5のいずれか一項に記載の露光装置。
【請求項7】
調整装置が設置される露光装置の調整方法であって、
前記調整装置が入射光面と出射光面を一対の平行平面とする光学系であり、かつ少なくとも一つのウエッジレンズと複数の光学レンズとを有し、更に少なくとも一対の隣接するレンズの相対位置を調整することにより、前記露光装置に対応する視野の焦点面、倍率、位置の内の少なくとも一つを調整するものであって、
前記調整装置は、
第一斜面と第一ウエッジ角とを有する第一ウエッジレンズと、
第二斜面と、該第二斜面に相対する第一湾曲面とを有し、前記第二斜面が前記第一斜面に近接し、かつ平行であって、第一ウエッジ角を有し、前記第一湾曲面が第一曲率半径を有する、第一光学レンズと、
第二湾曲面と、該第二湾曲面に相対する第三湾曲面とを有し、前記第二湾曲面が前記第一湾曲面に近接し、第一曲率半径と同一、又は近似する第二曲率半径を有し、前記第三湾曲面が第三曲率半径を有する、第二光学レンズと、
前記第三湾曲面に近接する第四湾曲面を有し、前記第四湾曲面が第三曲率半径と同一、又は近似する第四曲率半径を有する、第三光学レンズであって、該第四湾曲面に相対する第三斜面を有し、前記第三斜面が第一斜面に平行で、第二ウエッジ角を有する第三光学レンズと、
第四斜面と第二ウエッジ角とを有し、前記第四斜面が前記第三斜面に近接し、かつ第一斜面に平行である、第二ウエッジレンズと、
を有し、
前記第一ウエッジレンズを、第一光学レンズと前記第一ウエッジレンズの間の空気間隔が等しく不変を維持するように移動させることにより、像水平位置の並進を導入することなく、焦点面を調整することを可能とする、ことを特徴とする調整方法。
【請求項8】
前記焦点面の調整は前記第一斜面の方向に沿って、前記第一ウエッジレンズ又は第二ウエッジレンズを相対移動させることによって、焦点面の変化を実現する、
ことを特徴とする請求項7に記載の調整方法。
【請求項9】
前記倍率の調整は光軸方向に沿って前記第一光学レンズ、第二光学レンズ、第三光学レンズの内の一つ、又は複数を移動させることによって、倍率の変化を実現する、
ことを特徴とする請求項7又は請求項8に記載の調整方法。
【請求項10】
前記倍率の調整が光軸方向に沿って前記第一光学レンズ、第二光学レンズ、第三光学レンズの内の一つ、又は複数を移動させると同時に、第一斜面の方向に沿って第一ウエッジレンズ、第二ウエッジレンズの内の一つ、又は複数を移動させることによって焦点面に変化の無い倍率調整を実現する、
ことを特徴とする請求項7乃至請求項9のいずれか一項に記載の調整方法。
【請求項11】
前記調整は、
並進及び/又は回転による調整であって、
前記調整装置全体を傾斜回転させることにより、露光パターンの感光基板上における画像位置の相対並進を実現する、
又は、
露光光路の光軸に沿って第一ウエッジレンズ及び/又は第二ウエッジレンズを回転させることにより、露光パターンの感光基板上における画像位置の相対回転を実現する、
ことを更に含む、
ことを特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれか一項に記載の調整方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は露光装置及び露光方法に関わるものであり、特に露光装置の調整装置及び調整方法に関わるものである。
【背景技術】
【0002】
フラットパネルディスプレイ技術の開発スピードは速く、サイズは大きくなりつつある。比較的大視野の対物レンズを使用して露光を行えば生産性を有効に向上させることが可能である。しかしながら対物光学系の視野拡大に伴い、設計及び加工製造等の各面における難度が上昇してしまう。同一の視野で、かつサイズが適切な対物レンズを使用し、一定の配列方式を採用して、複数の視野をまとめてつなぎ合わせ必要な大視野とし、必要な視野サイズに基づき、まとめてつなぎ合わせる個数を選択することで、大視野という要求を実現し、更には光学加工及び製造の難度を引き下げるのみならず、極めて高い互換性と適応性を持たせることができる。
【0003】
しかしながら、複数の対物レンズを使用してまとめてつなぎ合わせるために、個々の対物レンズの結像位置はレンズ自体の性能及び組立公差等によって理論位置からずれることがある。また比較的大きなサイズのフォトマスクは重力により変形し、感光基板表面の形の誤差を引き起こす可能性がある。従って、各視野がいずれも理想的な位置に結像できるように、各対物レンズユニットは等しく独自の調整装置を有し、結像する視野の位置を調節することで、全てのまとめてつなぎ合わせた視野の性能を保証する。
【0004】
走査露光装置は、複数の投影光学系を備え、隣接する投影フィールドが走査方向において所定量の変位を行うようにし、かつ隣接する投影フィールドの各端部を走査方向と直交する方向に重ね合わせるようにする、所謂マルチレンズ方式の走査露光装置(マルチレンズ走査露光装置)である。マルチレンズ方式の走査露光装置は、複数のスリット状の照明フィールドを介してフォトマスクを照明し、該照明フィールドの配列方向に対して直交する方向において、フォトマスクと感光基板を同期的に走査し、複数の照明フィールドにそれぞれ対応して設置される該複数の投影光学系を介してフォトマスクが設置されるパターンを感光基板上に露光する装置である。
【0005】
特許JP2005331694Aは露光装置を開示しており、前記焦点面調整機能は直角反射鏡又はウエッジプレート群の並進を介して実現される。直角反射鏡の並進による焦点面調整は同時に物体面及び像面の最適位置を変化させ、焦点面を調整すると同時に焦点深度を減少させる。ウエッジプレートの垂直な並進による焦点調整方式は二枚のウエッジプレート間の距離を変化させ、像面Y方向の並進を引き起こす。この並進は平行プレートの回転によって補償される必要がある。像の水平な並進は二枚の平行プレートをそれぞれX、Y方向に沿って回転させることで調整できる。三枚のハーフレンズ群によって構成されるアフォーカル光学系の任意の一枚を移動させることで倍率を調整すると、同時に焦点面の変化を導入し、焦点面の変化は焦点調整システムによって補償される必要がある。
【0006】
特許US20020005940は露光装置を開示しており、前記倍率調整機能は二枚のレンズで構成されるアフォーカル光学系の軸方向の並進によって実現される。前記焦点面調整機能は三枚のレンズで構成されるアフォーカル光学系の並進によって実現される。二枚のレンズで構成されるアフォーカル光学系の並進によって倍率を調節する場合は焦点面の変化が引き起こされ、同様に三枚のレンズで構成されるアフォーカル光学系によって焦点面を調整する場合は倍率の変化が引き起こされる。従って、焦点面と倍率の調整装置は焦点面又は倍率の調整を組み合わせて行うために同時に使用される必要がある。
【0007】
従来の焦点面と倍率の調整装置はいずれも分離されたものであって、それぞれ倍率と焦点面調整を行い、かつ調整がその他望ましくないクロストークを招き、これらクロストークはその他の装置によって補償される必要があり、この調整プロセスはかなり煩雑なものである。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明の目的は、焦点面、倍率、位置を調整することと同時にその他の変化を導入することなく、焦点面、倍率、位置の調整を同時又は個別に実現する調整装置及び調整方法を提供することである。
【0009】
前記の目的を実現するため、本発明は、入射光面と出射光面を一対の平行平面とする光学系であり、かつ露光装置中に設置される調整装置であって、少なくとも一つのウエッジレンズと複数の光学レンズとを有し、少なくとも一対の隣接するレンズの相対位置を調整することにより、前記露光装置に対応する視野の焦点面、倍率、位置の内の少なくとも一つを調整するために用いられることを特徴とする調整装置を提供する。
【0010】
好ましくは、前記露光装置が光源と、フォトマスクと、投影光学系と、感光基板とを有し、前記調整装置が前記フォトマスクと前記投影光学系の間、若しくは前記投影光学系と前記感光基板の間、若しくは前記投影光学系の内部に設置され、前記光源が前記フォトマスク上のパターンを照射して結像させ、かつ前記調整装置を介して光路が調整された後、前記感光基板上に投影露光される。
【0011】
好ましくは、前記投影光学系が少なくとも一つのダイソン光学系を有し、前記ダイソン光学系が直角反射鏡と、レンズと、凹面反射鏡とを有する。
【0012】
好ましくは、前記調整装置が複数のダイソン光学系の間、又はダイソン光学系の直角反射鏡とレンズの間に設置される。
【0013】
好ましくは、前記調整装置は、
第一斜面と第一ウエッジ角とを有する第一のウエッジレンズと、
第二斜面と、該第二斜面に相対する第一湾曲面とを有し、前記第二斜面が前記第一斜面に近接し、かつ平行であって、第一ウエッジ角を有し、前記第一湾曲面が第一曲率半径を有する、第一光学レンズと、
第二湾曲面と、該第二湾曲面に相対する第三湾曲面とを有し、前記第二湾曲面が前記第一湾曲面に近接し、第一曲率半径と同一、又は近似する第二曲率半径を有し、前期第三湾曲面が第三曲率半径を有する、第二光学レンズと、
前記第三湾曲面に近接する第四湾曲面を有し、前記第四湾曲面が第三曲率半径と同一、又は近似する第四曲率半径を有する、第三光学レンズとを有する。
【0014】
好ましくは、前記調整装置の第一ウエッジ角の角度範囲が0.5°〜10°である。
【0015】
好ましくは、前記調整装置の第一曲率半径、第二曲率半径、第三曲率半径、第四曲率半径の半径範囲が200mm〜2000mmである。
【0016】
好ましくは、前記調整装置は、
第一斜面と第一ウエッジ角とを有する第一のウエッジレンズと、
第二斜面と、該第二斜面に相対する第一湾曲面とを有し、前記第二斜面が前記第一斜面に近接し、かつ平行であって、第一ウエッジ角を有し、前記第一湾曲面が第一曲率半径を有する、第一光学レンズと、
第二湾曲面と、該第二湾曲面に相対する第三湾曲面とを有し、前記第二湾曲面が前記第一湾曲面に近接し、第一曲率半径と同一、又は近似する第二曲率半径を有し、前期第三湾曲面が第三曲率半径を有する、第二光学レンズと、
第四湾曲面と、該第四湾曲面に相対する第三斜面とを有し、前記第四湾曲面が前記第三湾曲面に近接し、第三曲率半径と同一、又は近似する第四曲率半径を有し、前記第三斜面が第一斜面に平行で、第二ウエッジ角を有する、第三光学レンズと、
第四斜面と第二ウエッジ角とを有し、前記第四斜面が前記第三斜面に近接し、かつ第一斜面に平行である、第二ウエッジレンズとを有する。
【0017】
好ましくは、前記調整装置の第一ウエッジ角の角度範囲が0.5°〜10°である。
【0018】
本発明は更に、調整装置に応用する調整方法であって、調整装置を露光装置中に設置することを含み、前記調整装置が入射光面と出射光面を一対の平行平面とする光学系であり、かつ少なくとも一つのウエッジレンズと複数の光学レンズとを有し、前記調整方法が更に少なくとも一対の隣接するレンズの相対位置を調整することにより、前記露光装置に対応する視野の焦点面、倍率、位置の内の少なくとも一つを調整することを特徴とする調整方法を提供する。
【0019】
好ましくは、前記調整装置は第一ウエッジレンズと、第一光学レンズと、第二光学レンズと、第三光学レンズとを有し、前期第一ウエッジレンズが前記第一斜面と第一ウエッジ角とを有する。
【0020】
好ましくは、前記焦点面調整は前記第一斜面の方向に沿って第一ウエッジレンズを移動させることによって実現される。
【0021】
好ましくは、前記倍率の調整は光軸方向に沿って前記第一光学レンズ、第二光学レンズ、第三光学レンズの内の一つ、又は複数を移動させることによって実現される。
【0022】
好ましくは、前記倍率の調整は光軸方向に沿って前記第一光学レンズ、第二光学レンズ、第三光学レンズの内の一つ、又は複数を移動させると同時に、第一斜面の方向に沿って第一ウエッジレンズを移動させることによって、焦点面に変化の無い倍率調整を実現する。
【0023】
好ましくは、前記位置調整は並進及び/又は回転による調整であって、前記調整装置全体を傾斜回転させることによって、及び/又は光軸方向に沿って第一ウエッジレンズを回転させることによって、露光パターンの感光基板上における画像位置の相対並進及び/又は回転を実現する。
【0024】
好ましくは、前記調整装置は更に第二ウエッジレンズを有し、前記第二ウエッジレンズが第四斜面と第二ウエッジ角とを有し、かつ第一斜面に平行である。
【0025】
好ましくは、前記焦点面調整は前記第一斜面方向に沿って、前記第一ウエッジレンズ又は第二ウエッジレンズを相対移動させることによって、焦点面の変化を実現する。
【0026】
好ましくは、前記倍率の調整は光軸方向に沿って前記第一光学レンズ、第二光学レンズ、第三光学レンズの内の一つ、又は複数を移動させることによって、倍率の変化を実現する。
【0027】
好ましくは、前記倍率の調整は光軸方向に沿って前記第一光学レンズ、第二光学レンズ、第三光学レンズの内の一つ、又は複数を移動させると同時に、第一斜面の方向に沿って第一ウエッジレンズ、第二ウエッジレンズの内の一つ、又は複数を移動させることによって焦点面に変化の無い倍率調整を実現する。
【0028】
好ましくは、前記位置調整が並進及び/又は回転による調整であって、前記調整装置全体を傾斜回転させることによって、及び/又は露光光路の光軸に沿って第一ウエッジレンズ及び/又は第二ウエッジレンズを回転させることによって、露光パターンの感光基板上における画像位置の相対並進及び/又は回転を実現する。
【0029】
本発明は、更に光源と、フォトマスクと、感光基板と、前記調整装置とを有する露光装置を提供する。前記光源はフォトマスク上のパターンを照射して結像させ、かつ前記調整装置を介して光路が調整された後、前記感光基板上に投影露光される。
【0030】
従来技術と比較し、本発明は、焦点面、倍率、位置を調整するのと同時にその他の変化を導入することなく、焦点面、倍率、位置の連続的な調整を同時又は個別に実現できる特殊な形状の調整装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0031】
【
図1】本発明の実施例において提供する露光装置光学系の大まかな構成図である。
【
図2A】本発明の実施例一において提供する調整装置の構造の概要を示す図である。
【
図2B】本発明の実施例二において提供する調整装置の構造の概要を示す図である。
【
図3A】本発明の実施例一において提供する調整装置の焦点面調整の概要を示す図である。
【
図3B】本発明の実施例二において提供する調整装置の焦点面調整の概要を示す図である。
【
図4A】本発明の実施例一において提供する調整装置の倍率調整の概要を示す図である。
【
図4B】本発明の実施例二において提供する調整装置の倍率調整の概要を示す図である。
【
図5A】本発明の実施例一において提供する調整装置の並進調整の概要を示す図である。
【
図5B】本発明の実施例一において提供する調整装置の並進調整の概要を示す図である。
【
図6】本発明の実施例三において提供する調整装置の構造の概要を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0032】
以下、図面を参照して、本発明の発明を実施するための形態について更に詳細に説明する。以下の説明に基づき、かつ請求の範囲を踏まえて、本発明の優位性と特長を更に明確にする。いずれの図面も非常に簡易化した形式を採用し、かつ正確ではない比率を使用しているが、本発明の実施例の補助的な説明に役立て、説明を明確にする目的にのみ(これら図面を)使用することは自明である。
【0033】
図1に示すのは露光装置光学系の大まかな構成図であり、本発明が提供する露光装置は、光源1と、フォトマスク2と、調整装置3と、ダイソン光学系10と、ダイソン光学系11と、感光基板12とを有し、前記ダイソン光学系10は直角反射鏡4と、レンズ5と、凹面反射鏡6とを有し、前記ダイソン光学系11は、直角反射鏡7と、レンズ8と、凹面反射鏡9とを有し、前記調整装置3がフォトマスク2と直角反射鏡4の間に設置され、前記調整装置3全体がその両端(即ち入射光面と出射光面)を平行平面とするアフォーカル光学系であり、前記光学系に光学的焦点距離は存在せず、前記光学系を通過する光に対して集束作用を持たない。前記調整装置3は複数の位置に設置することができ、
図1の番号未表示の破線による四角形の囲みは調整装置3のその他設置可能な位置であるが、
図1に示す位置のみに限定されず、更にこの調整装置3を任意の像視野調整が可能な光路中に設置することができる。前記光源1はフォトマスク2上のパターンを照射して結像させ、調整装置、ダイソン光学系10、11を介して前記感光基板12上に投影露光される。
【0034】
前記露光装置は少なくとも一つのダイソン光学系を有し、
図1では、露光装置は二つのダイソン光学系、即ちダイソン光学系10と11とを有するが、これは該露光装置の説明を容易にするためのものであって、ダイソン光学系の数は二つに限定されない。また実際の必要性に応じて、前記ダイソン光学系をその他光学系に変更してもよい。
【0035】
実施例一
図2Aを参照するに、本実施例において、前記調整装置3の入射光面341は出射光面312と相互に平行な平面であって、厚みはH1であり、
また、
第一斜面342と、第一ウエッジ角θ1とを有する、第一ウエッジレンズ34と、
第二斜面331と、該第二斜面331に相対する第一湾曲面332とを有し、前記第二斜面331が前記第一斜面342に近接し、かつ平行であって、第一ウエッジ角θ1を有し、前記第一湾曲面332が第一曲率半径R1を有する、第一光学レンズ33と、
第二湾曲面321と、該第二湾曲面321に相対する第三湾曲面322とを有し、前記第二湾曲面321が前記第一湾曲面332に近接し、第一曲率半径R1と同一又は近似する第二曲率半径R2を有し、前記第三湾曲面322が第三曲率半径R3を有する、第二光学レンズ32と、
前記第三湾曲面322に近接する第四湾曲面311を有し、第三曲率半径R3と同一又は近似する第四曲率半径R4を有する、第三光学レンズ31とを有する。
【0036】
前記調整装置3の第一曲率半径R1と、第二曲率半径R2と、第三曲率半径R3と、第四曲率半径R4の半径範囲が200mm〜2000mmである。前記調整装置3のレンズ材料には高紫外線透過性材料が使用される。前記調整装置3の第一ウエッジ角θ1の角度範囲が0.5°〜10°である。
【0037】
前記光学レンズ31、32、33は、正円のレンズ、又は正円のレンズ上から切り取られて得られた一部分であってもよく、かつ
図2Aに示す曲面の湾曲方向に限定されない。前記調整装置3の光路における設置順は、レンズ31から34の順でも、レンズ34から31の順でもよい。前記光学レンズ31と33は平凸レンズでも平凹レンズでもよく、前記光学レンズ32は両凸レンズ、両凹レンズ、又はメニスカスレンズでもよい。前記調整装置3のウエッジ面の方向は
図2Aに示す通りである。
【0038】
図3Aを参照するに、図中において、前記ウエッジレンズ34は斜面方向に沿って移動することができ、ウエッジレンズ34の光路中での厚みを増加又は減少させることで調整装置3を通過する光学的距離を変化させ、焦点面の変化を実現する。この外、前記ウエッジレンズ34が斜面に沿って移動する時、光学レンズ33とウエッジレンズ34の間の空気間隔は等しく不変を維持することから、像水平位置の並進を導入することなく、焦点面を調整することができる。
【0039】
ユーザーは実際の必要性に応じて調整装置3の設置位置を選択することができる。前記調整装置3をフォトマスク2と直角反射鏡4の間に設置することで、最適なフォトマスクの位置を変更することができ、調整装置3を感光基板と直角反射鏡7の間に設置することで、最適な感光基板の位置を変更することができる。
【0040】
焦点面調整の感度は第一斜面342の第一ウエッジ角θ1に正比例し、ウエッジレンズ34に使用する材料の屈折率に正比例する。適切な材料と第一ウエッジ角θ1のサイズを選択することで、露光装置光学系の調整範囲と調整精度に対する各異なるニーズに応じた適切な焦点面調整の感度を提供することができる。
【0041】
図4Aを参照するに、光学レンズ31と32の間及び光学レンズ32と33の間の空気間隔のサイズを同時に変更させ、又はその内のいずれか一つの空気間隔のサイズを単独で変更させることによって、光学系倍率の変化を実現することができ、同時にウエッジレンズ34を斜面方向に沿って並進させることで、空気間隔の変化に起因する焦点面の変化を解消し、その他の影響を受けることのない倍率調整を実現する。
【0042】
倍率調整の感度は選択され調整された空気間隔と関連性を有し、前記二つの空気間隔の感度はいずれも隣接する二枚の光学レンズの材料及び曲率半径と関連性を有する。
図4Aを参照するに、光学レンズ31と32の間の空気間隔感度は光学レンズ31の材料、光学レンズ31の曲率半径R4、光学レンズ32の材料、光学レンズ32の曲率半径R3と関連性を有し、光学レンズ32と33の空気間隔感度も同様である。設計時に露光装置光学系の調整範囲、調整精度に対する各異なるニーズに応じて適切な材料と曲率半径の組み合わせを選択することで、該光学系の機構や制御等の感度を最適化することができる。更に加工済みの調整装置3を用いて異なる空気間隔を選択調整することによって異なる感度を得ることができる。設計時に異なる曲率半径と材料の組み合わせを選択することで、2つの空気間隔が異なる感度を有するようにすることができる。このように低感度間隔、高感度間隔を選択調整し、又は高感度と低感度の間隔を同時に調整することで異なる調整感度が得られるため、各種異なるシーンでのニーズに適用することができる。
【0043】
図5Aと5Bは調整装置3の並進調整の概要を示す図である。
【0044】
前記調整装置3全体が平行プレートに相当することから、X軸の周りを回転させることによって像面のY方向への並進を調整することができ、Y軸の周りを回転させることによって像面のX方向への並進を調整することができる。
図5Aと5Bはそれぞれ調整装置3のY軸の周りを回転することによる像面のX方向への並進の調整とX軸の周りを回転することによる像面のY方向への並進の調整を示す。図中において、X方向への並進距離が△X、Y方向への並進の距離が△Yである。
【0045】
並進調整の感度は前記四枚のレンズ31、32、33、34の材料全体の屈折率に正比例し、また前記四枚のレンズ全体の厚みH1に正比例する。同様に異なる材料とレンズの厚みを選択することによって異なる感度が得られる。
【0046】
この外、前記調整装置3は更に回転調整機能を実現する。
図2Aに示す通り、露光光路の光軸に沿って第一ウエッジレンズを回転させることで、露光パターンの感光基板上における画像位置の相対回転移動を実現する。
【0047】
下表1は調整装置3の
図2Aに示す構造の一つの具体的な実施例の詳細なデータを表示したものである。前記調整装置3の四枚のレンズは全て普遍的に使用される紫外線透過率の高い溶融石英材料で構成される。光学レンズ31は曲率半径800mmの平凹レンズであり、光学レンズ32は光学レンズ31の一側に近接する曲率半径800mm及び光学レンズ33の一側に近接する曲率半径900mmの両凸レンズである。光学レンズ33の曲率半径は900mmであり、ウエッジレンズ34と光学レンズ33のウエッジレンズ34一側に近接するウエッジ角はいずれも5°である。前記調整装置3の四枚のレンズ中心の厚みはそれぞれ15mm、15mm、15mm、10mmである。光学レンズ31と32の間の空気間隔は1.6mm、光学レンズ32と33の間の空気間隔は1.5mm、光学レンズ33とウエッジレンズ34の間の空気間隔は0.5mmである。この外、表一に示す通り、曲率半径の「無限大」はレンズの一側が平面であることを示し、四枚のレンズ相互間の空気、曲率半径、中心の厚みの単位はいずれもmmである。
【0049】
前記調整装置3は焦点面調整、倍率調整、並進調整機能を実現することができる。前記ウエッジ装置34は斜面方向に沿って移動し、ウエッジレンズ34の光路中における厚みを増加又は減少させることで調整装置3を通過する光学的距離を変化させ、焦点面の変化を実現する。光学レンズ31と32間及び光学レンズ32と33の間の空気間隔のサイズを同時に変更させ、又はその内のいずれか一つの空気間隔のサイズを単独で変更することによって光学系倍率の変化を実現することができ、同時にウエッジレンズ34を斜面方向に沿って並進させることで、空気間隔の変化に起因する焦点面の変化を解消し、その他の影響を受けることのない倍率調整を実現する。前記調整装置3全体が平行プレートに相当することから、X軸の周りを回転させることによって像面のY方向への並進を調整することができ、Y軸の周りを回転させることによって像面のX方向への並進を調整することができる。
【0050】
前記調整装置3は表一中の詳細なデータを使用するものである。この時、該調整装置3の焦点面調整の感度は28.125nm/umである。即ち、ウエッジレンズは5°の斜面方向に沿って斜上方に向かって移動する時、1um移動する毎に焦点面を28.125nm短縮させることができる。該感度はやや低いものであって、機構及び制御に対する要求も極めて低いことから、こうすることで焦点面に対する精密な制御が非常に容易に実現できる。
【0051】
光学レンズ31と32の間の空気間隔の倍率調整感度は0.57ppm/umであり、空気間隔が10um増加すると、光学系倍率が5.7ppm増加する。光学レンズ32と33の間の空気間隔の倍率調整感度は−0.53ppm/umであり、空気間隔が10um増加すると、光学系倍率は5.3ppm減少する。前記二つの間隔の感度の絶対値がかなり近似する原因は同一の材料を使用し、かつ曲率半径がかなり近似するからである。倍率に対する精密な調整が必要な場合は、光学レンズ31と32の間の空気間隔(光学レンズ31を軸方向に移動させる)を変化させるのみで足りる。更に高い感度が必要な場合は、前記二つの空気間隔(光学レンズ32を軸方向に移動させる)を同時に反対方向に変化させることで、11ppm/10umの感度が得られる。倍率調整が引き起こした焦点面の微量変化についてはウエッジレンズ34を用いて焦点面の補償調整を行うことができる。
【0052】
表一のデータを使用する調整装置3の像面並進感度は17.6nm/μradであり、前記調整装置3全体がX軸周りに1μrad回転すると、像面がY方向上において17.6nm並進する。同様に、該調整装置3がY軸周りに1μrad回転すると、像面がX方向上において17.6nm並進する。
【0053】
実施例二
本実施例と実施例一の違いは、
図2Bに示す通りである。実施例二において、前記調整装置3の入射光面381と出射光面352は相互に平行な平面であって、厚みはH2であり、また、
第一斜面382と、第一ウエッジ角θ1とを有する、第一ウエッジレンズ38と、
第二斜面371と、該第二斜面371に相対する第一湾曲面372とを有し、前記第二斜面372が前記第一斜面382に近接し、かつ平行であって、第一ウエッジ角θ1を有し、前記第一湾曲面372が第一曲率半径R1を有する、第一光学レンズ37と、
第二湾曲面361と、該第二湾曲面361に相対する第三湾曲面362とを有し、前記第二湾曲面361が前記第一湾曲面372に近接し、第一曲率半径R1と同一又は近似する第二曲率半径R2を有し、前記第三湾曲面362が第三曲率半径R3を有する、第二光学レンズ36と、
前記第三湾曲面362に近接する第四湾曲面351を有し、第三曲率半径R3と同一又は近似する第四曲率半径R4を有する、第三光学レンズ35とを有する。
【0054】
前記調整装置3の第一曲率半径R1と、第二曲率半径R2と、第三曲率半径R3と、第四曲率半径R4の半径範囲は200mm〜2000mmである。前記調整装置3のレンズ材料には高紫外線透過性材料が使用される。前記調整装置3の第一ウエッジ角θ1の角度範囲が0.5°〜10°である。
【0055】
本実施例におけるその他構造及び技術的特性はいずれも実施例一と同一であり、前記光学レンズ35、36、37は正円のレンズ、又は正円のレンズ上から切り取られて得られた一部分であってもよく、かつ
図2Bに示す曲面湾曲方向に限定されない。前記調整装置3の光路における設置順は、レンズ35から38の順でも、レンズ38から35の順でもよい。前記光学レンズ35と37は平凸レンズでも平凹レンズでもよく、前記光学レンズ36は両凸レンズ、両凹レンズ、又はメニスカスレンズでもよい。前記調整装置3のウエッジ面の方向は
図2Bに示す通りである。
【0056】
図3Bに示す調整装置3の焦点面調整の操作方式は
図3Aと一致し、
図4Bに示す調整装置3の倍率調整の操作方式は
図4Aと一致することから、
図3Aと
図4Aの操作方式を参照できるため、ここでは説明を省略する。
【0057】
図5Aと5Bは実施例一における調整装置3の並進調整の概要を示す図であり、実施例二における調整装置3の並進調整の概要を示す図も同じく
図5Aと5Bである。
【0058】
前記調整装置3全体が平行プレートに相当することから、X軸の周りを回転させることによって像面のY方向への並進を調整することができ、Y軸の周りを回転させることによって像面のX方向への並進を調整することができる。
図5Aと5Bはそれぞれ調整装置3のY軸の周りを回転することによる像面のX方向への並進の調整とX軸の周りを回転することによる像面のY方向への並進の調整を示す。図中において、X方向への並進距離が△X、Y方向への並進の距離が△Yである。
【0059】
並進調整の感度は前記四枚のレンズ35、36、37、38の材料全体の屈折率に正比例し、また前記四枚のレンズ全体の厚みH2に正比例する。同様に異なる材料とレンズの厚みを選択することによって異なる感度が得られる。
【0060】
この外、前記調整装置3は更に回転調整機能を実現することができる。
図2Bに示す通り、露光光路の光軸に沿って第一ウエッジレンズを回転させることで、露光パターンの感光基板上における画像位置の相対回転移動を実現する。
【0061】
実施例三
本実施例と実施例一/二との違いは、
図6に示す通りである。実施例三において、前記調整装置3の入射光面171と出射光面132は相互に平行な平面であって、厚みはH3であり、
また、
第一斜面172と、第一ウエッジ角θ1とを有する、第一ウエッジレンズ17と、
第二斜面161と、該第二斜面161に相対する第一湾曲面162とを有し、前記第二斜面161が前記第一斜面172に近接し、かつ平行であって、ウエッジ角θ1を有し、前記第一湾曲面162が第一曲率半径R1を有する、第一光学レンズ16と、
第二湾曲面151と、第二湾曲面151に相対する第三湾曲面152とを有し、前記第二湾曲面152が前記第一湾曲面162に近接し、第一曲率半径R1と同一又は近似する第二曲率半径R2を有し、前記第三湾曲面152が第三曲率半径R3を有する、第二光学レンズ15と、
第四湾曲面141と、該第四湾曲面141に相対する第三斜面142とを有し、前記第四湾曲面141が前記第三湾曲面152に近接し、第三曲率半径R3と同一又は近似する第四曲率半径R4を有し、前記第三斜面142が第一斜面172と平行で、第二ウエッジ角θ2を有する、第三光学レンズ14と、
第四斜面131と第二ウエッジ角θ2とを有し、前記第四斜面131が前記第三斜面142に近接し、かつ第一斜面172と平行である、第二ウエッジレンズ13とを有する。
【0062】
前記調整装置3は、
図2A、2Bに示す調整装置3の焦点面、倍率、並進調整機能を実現する以外にも、第一ウエッジレンズ17又は第二ウエッジレンズ13の内のいずれか一枚が焦点面調整に用いられ、別の一枚が光軸の周りを回転することで、像面を水平方向に回転させることができる。
【0063】
本実施例におけるその他の構造及び技術的特性はいずれも実施例一/二と同一であるため、ここでは説明を省略する。
【0064】
前記実施例一、実施例二、実施例三の焦点面調整、倍率調整、並進調整機能は、同時に、又は単独で使用することができる。
【0065】
以上を要約すると、本発明は、焦点面、倍率、並進の連続的な調整を同時に、又は個別に実現でき、かつ焦点面、倍率、並進を調整するのと同時にその他の変化を導入することのない一組の特殊な形態の調整装置を提供するものであって、前記その他の変化には焦点面調整に起因する像面並進の変化と倍率調整に起因する焦点面の変化が含まれる。
【0066】
以上は本発明の好適な実施例に過ぎず、本発明を何ら限定するものではない。本技術分野の技術者が本発明の技術的解決手段の範囲内において、本発明が開示する技術的解決手段と技術内容に加えた何等かの形式の同等の入れ替え又は修正等の変更は、全て本発明の技術的解決手段の内容に属するものであり、本発明の保護の範囲に該当する。
【符号の説明】
【0067】
1:光源、2:フォトマスク、3:調整装置、4:直角反射鏡、5:レンズ、6:凹面反射鏡、7:直角反射鏡、8:レンズ、9:凹面反射鏡、10:ダイソン光学系、11:ダイソン光学系、12:感光基板、31:光学レンズ、32:光学レンズ、33:光学レンズ、34:ウエッジレンズ、35:光学レンズ、36:光学レンズ、37:光学レンズ、38:ウエッジレンズ、△X:X方向並進量、△Y:Y方向並進量、13:ウエッジレンズ、14:光学レンズ、15:光学レンズ、16:光学レンズ、17:ウエッジレンズ。