(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6650215
(24)【登録日】2020年1月22日
(45)【発行日】2020年2月19日
(54)【発明の名称】テーブル部材
(51)【国際特許分類】
B60S 13/02 20060101AFI20200210BHJP
【FI】
B60S13/02
【請求項の数】6
【全頁数】9
(21)【出願番号】特願2015-104533(P2015-104533)
(22)【出願日】2015年5月22日
(65)【公開番号】特開2016-215898(P2016-215898A)
(43)【公開日】2016年12月22日
【審査請求日】2018年5月10日
(73)【特許権者】
【識別番号】000004330
【氏名又は名称】日本無線株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100161207
【弁理士】
【氏名又は名称】西澤 和純
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100206391
【弁理士】
【氏名又は名称】柏野 由布子
(74)【代理人】
【識別番号】100064908
【弁理士】
【氏名又は名称】志賀 正武
(74)【代理人】
【識別番号】100108578
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 詔男
(74)【代理人】
【識別番号】100160093
【弁理士】
【氏名又は名称】小室 敏雄
(72)【発明者】
【氏名】山本 壮志
【審査官】
森本 康正
(56)【参考文献】
【文献】
特開2011−025490(JP,A)
【文献】
特開2012−071514(JP,A)
【文献】
登録実用新案第3046645(JP,U)
【文献】
特開平09−198160(JP,A)
【文献】
特開昭62−191136(JP,A)
【文献】
特開2003−166306(JP,A)
【文献】
米国特許第04498398(US,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B60S 3/00−13/02
E04B 5/02
E04C 2/36
B32B 1/00−43/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
構造物が載置される載置面と、
前記載置面よりも下方に設けられ、前記構造物の荷重を受ける荷重受部と、
を備え、
前記荷重受部は、
前記載置面の面方向内の第1方向に沿うように延びる芯部材と、
前記芯部材の周囲に配置された充填部材と、
を備え、
前記芯部材は、
外殻を形成する外殻部材と、
前記外殻部材の内側に配置され、前記載置面の法線方向に沿うように中心軸が配置された筒体が、前記面方向に沿うように複数配列されて形成された中空部材と、
を有し、
前記外殻部材は、前記第1方向に直交する断面視で前記中空部材の周囲全周を覆っている、
ことを特徴とするテーブル部材。
【請求項2】
構造物が載置される載置面と、
前記載置面よりも下方に設けられ、前記構造物の荷重を受ける荷重受部と、
を備え、
前記荷重受部は、
前記載置面の面方向内の第1方向に沿うように延びる芯部材と、
前記芯部材の周囲に配置された充填部材と、
を備え、
前記芯部材は、
外殻を形成する外殻部材と、
前記外殻部材の内側に配置され、前記載置面の法線方向に沿うように中心軸が配置された筒体が、前記面方向に沿うように複数配列されて形成された中空部材と、
を有し、
前記充填部材は、
前記載置面の法線方向における前記芯部材の両側に配置された一対の平板部と、
前記第1方向および前記法線方向に直交する第2方向における前記芯部材の両側に配置され、前記一対の平板部同士を接続したリブと、
を有する、
ことを特徴とするテーブル部材。
【請求項3】
前記荷重受部は、
複数の前記芯部材と、
前記充填部材により形成され、隣り合う前記芯部材同士の間に配置された複数のリブと、
を備え、
前記荷重受部は、隣り合う前記リブ同士の間隔が他の領域よりも狭い高強度領域を有する、
ことを特徴とする請求項1または2に記載のテーブル部材。
【請求項4】
前記充填部材は、炭素繊維強化プラスチックにより形成されている、
ことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載のテーブル部材。
【請求項5】
前記荷重受部に連結される補助テーブルを備える、
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載のテーブル部材。
【請求項6】
前記荷重受部は、前記載置面の法線方向から見て中央部分に配置されている、
ことを特徴とする請求項5に記載のテーブル部材。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テーブル部材に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば自動車等の大型かつ高重量の構造物が載置された板状のテーブル部材を回転させたり、動揺させたりするテーブル装置がある。例えば、特許文献1には、設置面上に載置される支持手段と、該支持手段によって回動可能に支持される天板(請求項の「テーブル部材」に相当。)と、天板を回動させる駆動手段と、を備えたテーブル装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−213657号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、一般にテーブル部材は、載置された構造物からの荷重を受けるため、高い強度を備える必要がある。また、テーブル部材は、回転時や動揺時の動作速度を確保するために、より軽量であることが望ましい。
【0005】
そこで本発明は、高い強度を有する軽量なテーブル部材を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明のテーブル部材は、構造物が載置される載置面と、前記載置面よりも下方に設けられ、前記構造物の荷重を受ける荷重受部と、を備え、前記荷重受部は、前記載置面の面方向内の第1方向に沿うように延びる芯部材と、前記芯部材の周囲に配置された充填部材と、を備え、前記芯部材は、外殻を形成する外殻部材と、前記外殻部材の内側に配置され
、前記載置面の法線方向に沿うように中心軸が配置された筒体が、前記面方向に沿うように複数配列されて形成された中空部材と、を有し、前記外殻部材は、前記第1方向に直交する断面視で前記中空部材の周囲全周を覆っている、ことを特徴とする。
本発明のテーブル部材は、構造物が載置される載置面と、前記載置面よりも下方に設けられ、前記構造物の荷重を受ける荷重受部と、を備え、前記荷重受部は、前記載置面の面方向内の第1方向に沿うように延びる芯部材と、前記芯部材の周囲に配置された充填部材と、を備え、前記芯部材は、外殻を形成する外殻部材と、前記外殻部材の内側に配置され
、前記載置面の法線方向に沿うように中心軸が配置された筒体が、前記面方向に沿うように複数配列されて形成された中空部材と、を有し、前記充填部材は、前記載置面の法線方向における前記芯部材の両側に配置された一対の平板部と、前記第1方向および前記法線方向に直交する第2方向における前記芯部材の両側に配置され、前記一対の平板部同士を接続したリブと、を有する、ことを特徴とする。
本発明によれば、芯部材は、外殻を形成する外殻部材と、外殻部材の内側に配置された中空部材と、を有するため、外殻部材の内側が中実に形成されている場合と比較して、外殻部材の内側に配置された中空部材により芯部材を軽量化することができる。しかも、芯部材は、外殻部材の内側に中空部材を備えることにより、構造物の荷重を中空部材で受けることができる。したがって、外殻部材の内側が完全に中空に形成されている場合と比較して、芯部材の強度を向上させることができる。また、テーブル部材は、芯部材と、芯部材の周囲に配置された充填部材と、を有するため、軽量な芯部材において重量の増加を抑制しつつ、充填部材により荷重受部の強度を確保できる。したがって、高い強度を有する軽量なテーブル部材とすることができる。
さらに中空部材は、載置面の法線方向に沿うように中心軸が配置された複数の筒体により形成されているため、載置面の法線方向に沿うように作用する構造物の荷重を筒体で確実に受けることができる。これにより、載置面の法線方向に沿う荷重に対する芯部材の強度を向上させることができる。したがって、テーブル部材の強度をより向上させることができる。
【0008】
上記のテーブル部材において、前記荷重受部は、複数の前記芯部材と、前記充填部材により形成され、隣り合う前記芯部材同士の間に配置された複数のリブと、を備え、前記荷重受部は、隣り合う前記リブ同士の間隔が他の領域よりも狭い高強度領域を有する、ことが望ましい。
本発明によれば、荷重受部は、リブ同士の間隔が他の領域と比較して狭い高強度領域を有するため、リブ同士の間隔が狭い高強度領域において他の領域よりも強度を向上させることができる。したがって、例えばテーブル部材を駆動させるテーブル駆動部との連結部分等、強度を確保したい領域に、リブ同士の間隔が狭い高強度領域を設けることにより、信頼性に優れたテーブル部材とすることができる。
【0009】
上記のテーブル部材において、前記充填部材は、炭素繊維強化プラスチックにより形成されている、ことが望ましい。
本発明によれば、充填部材を炭素繊維強化プラスチックにより形成することで、高い強度を有する軽量な荷重受部とすることができる。したがって、テーブル部材の強度をより向上させることができるとともに、テーブル部材をより軽量化することができる。
【0010】
上記のテーブル部材において、前記荷重受部に連結される補助テーブルを備える、ことが望ましい。
本発明によれば、テーブル部材は、荷重受部に連結される補助テーブルを備えるため、テーブル部材が大型化した場合に、テーブル部材を荷重受部と補助テーブルとに分割して形成することができる。これにより、テーブル部材を製造する製造設備の大型化を抑制できる。また、補助テーブルに作用する構造物の荷重が荷重受部に作用する荷重よりも小さい場合には、補助テーブルの強度を荷重受部の強度よりも低く設定できる。このため、例えば安価な材料の採用による補助テーブルの低コスト化や、構造の簡素化ができる。したがって、テーブル部材を低コストで製造できる。
【0011】
上記のテーブル部材において、前記荷重受部は、前記載置面の法線方向から見て中央部分に配置されている、ことが望ましい。
本発明によれば、荷重受部は、載置面の法線方向から見て中央部分に配置されているため、構造物を載置した際に荷重が集中するテーブル部材の中央部分の強度を荷重受部により確実に確保することができる。したがって、信頼性に優れたテーブル部材とすることができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、芯部材は、外殻を形成する外殻部材と、外殻部材の内側に配置された中空部材と、を有するため、外殻部材の内側が中実に形成されている場合と比較して、外殻部材の内側に配置された中空部材により芯部材を軽量化することができる。しかも、芯部材は、外殻部材の内側に中空部材を備えることにより、構造物の荷重を中空部材で受けることができる。したがって、外殻部材の内側が完全に中空に形成されている場合と比較して、芯部材の強度を向上させることができる。また、テーブル部材は、芯部材と、芯部材の周囲に配置された充填部材と、を有するため、軽量な芯部材において重量の増加を抑制しつつ、充填部材により荷重受部の強度を確保できる。したがって、高い強度を有する軽量なテーブル部材とすることができる。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、テーブル部材の斜視図である。
図1に示すように、テーブル部材1は、円板状に形成されている。テーブル部材1は、鉛直上方に面するように配置されるとともに構造物が載置される平面状の載置面10と、載置面10よりも下方に設けられ、構造物の荷重を受ける荷重受部20と、荷重受部20に連結される一対の補助テーブル40と、を有する。
【0015】
テーブル部材1は、載置面10の法線方向(以下、単に「法線方向」という。)から見て、一対の平行かつ同じ長さの弦に相当する部分において3個に分割されている。テーブル部材1の分割された3つの部材うち、中央部分が荷重受部20とされ、両端部分がそれぞれ補助テーブル40とされている。なお、以下の説明では、載置面10の面方向内において、荷重受部20と補助テーブル40との連結部分の延在方向を第1方向と定義して矢印L1を付す。また、載置面10の面方向内において、第1方向に直交する方向を第2方向と定義して矢印L2を付す。さらに、法線方向には矢印L3を付す。
【0016】
荷重受部20は、第1方向L1に沿って延びる複数(本実施形態では10個)の芯部材21と、芯部材21の周囲に配置された充填部材31と、を備えている。
図2は、荷重受部を第1方向から見た断面図である。
図1および
図2に示すように、芯部材21は、第1方向L1に沿って延びる角柱状に形成されている。複数の芯部材21は、第2方向L2に間隔をあけて配置されている。隣り合う芯部材21同士の間隔は、略同一となっている。芯部材21は、外殻を形成する外殻部材22と、外殻部材22の内側に配置された中空部材24と、を有する。
【0017】
図3は、中空部材の斜視図である。
図3に示すように、中空部材24は、例えばアルミニウム等の金属材料や、樹脂材料等により形成されている。中空部材24は、法線方向L3に沿うように中心軸が配置された筒体25が、第1方向L1および第2方向L2に沿うように(すなわち載置面10の面方向に沿うように)複数配列されて形成された、いわゆるハニカム構造を有する。各筒体25は、法線方向L3から見て正六角形状に形成されている。
【0018】
図2に示すように、外殻部材22は、例えば炭素繊維により形成されたシート状の部材等により形成されている。外殻部材22は、中空部材24の第1方向L1における両端面を除く表面全体を覆うように配置されている。
【0019】
充填部材31は、例えば炭素繊維強化プラスチック等により形成されている。充填部材31は、テーブル部材1の外縁部に対応する部分を除いて、芯部材21の表面全体を覆うように配置されている(
図1参照)。充填部材31は、法線方向L3における複数の芯部材21の両側に配置された一対の平板部32と、隣り合う芯部材21同士の間に配置された複数のリブ33と、を有する。リブ33は、一対の平板部32同士を接続している。
【0020】
図4は、
図1のIV−IV線における断面図である。
ここで、
図4に示すように、荷重受部20には、隣り合うリブ33同士の間隔が、他の領域よりも狭い領域Sが形成されている。具体的に、
図1に示すように、複数の芯部材21のうち、第2方向L2における中央部に位置する複数(本実施形態では4個)の芯部材21Aは、複数の芯部材21Aよりも第2方向L2の外側に位置する複数(本実施形態では6個)の芯部材21Bよりも、第2方向L2における幅寸法が小さくなっている。これにより、荷重受部20の第2方向L2における中央部では、荷重受部20の第2方向L2における両端部よりも隣り合うリブ33同士の間隔が狭くなっている。隣り合うリブ33同士の間隔が他の領域よりも狭い領域Sは、リブ33の密度が高くなることで強度が向上している。以下では、この隣り合うリブ33同士の間隔が狭い領域Sを「高強度領域S」と称する。
【0021】
図4に示すように、荷重受部20の第2方向L2の両端縁には、載置面10に沿って第2方向L2に張り出した突出板部20aが形成されている。突出板部20aは、補助テーブル40の後述する段差部41に係合する。
また、
図1に示すように、荷重受部20の中心部には、荷重受部20を法線方向L3に貫通する軸孔37が形成されている。軸孔37は、高強度領域Sに形成されている。軸孔37には、図示しないテーブル駆動部が連結される。荷重受部20は、補助テーブル40とともに、テーブル駆動部により回転されたり動揺されたりする。
【0022】
図4に示すように、補助テーブル40は、例えば金属材料等により形成されている。補助テーブル40の第2方向L2における内側の端縁には、荷重受部20の突出板部20aと重なる段差部41が形成されている。補助テーブル40は、荷重受部20に対して連結部材3により連結されている。
【0023】
連結部材3は、テーブル部材1の載置面10とは反対側の面(以下、「非載置面11」という。)に配置されている。連結部材3は、例えばT形鋼等であり、第2方向L2に沿って延在している。連結部材3は、荷重受部20および補助テーブル40に対して、例えばボルト等の締結部材4により締結固定されている。
また、荷重受部20の非載置面11には、キャスター5が取り付けられている。キャスター5は、例えばテーブル部材1を床面上で移動させる際に用いられる。
【0024】
このように、本実施形態のテーブル部材1は、構造物が載置される載置面10と、載置面10よりも下方に設けられ、構造物の荷重を受ける荷重受部20と、を備える。荷重受部20は、第1方向L1に沿うように延びる芯部材21と、芯部材21の周囲に配置された充填部材31と、を備える。芯部材21は、外殻を形成する外殻部材22と、外殻部材22の内側に配置された中空部材24と、を有する。
この構成によれば、芯部材21は、外殻を形成する外殻部材22と、外殻部材22の内側に配置された中空部材24と、を有するため、外殻部材22の内側が中実に形成されている場合と比較して、外殻部材22の内側に配置された中空部材24により芯部材21を軽量化することができる。しかも、芯部材21は、外殻部材22の内側に中空部材24を備えることにより、構造物の荷重を中空部材24で受けることができる。したがって、外殻部材22の内側が完全に中空に形成されている場合と比較して、芯部材21の強度を向上させることができる。また、テーブル部材1は、芯部材21と、芯部材21の周囲に配置された充填部材31と、を有するため、軽量な芯部材21において重量の増加を抑制しつつ、充填部材31により荷重受部20の強度を確保できる。したがって、高い強度を有する軽量なテーブル部材1とすることができる。
【0025】
また、中空部材24は、法線方向L3に沿うように中心軸が配置された複数の筒体25により形成されているため、法線方向L3に沿うように作用する構造物の荷重を筒体で確実に受けることができる。これにより、法線方向L3に沿う荷重に対する芯部材21の強度を向上させることができる。したがって、テーブル部材1の強度をより向上させることができる。
【0026】
また、荷重受部20は、リブ33同士の間隔が他の領域と比較して狭い高強度領域Sを有するため、リブ33同士の間隔が狭い高強度領域Sにおいて他の領域よりも強度を向上させることができる。したがって、例えばテーブル部材1を駆動させるテーブル駆動部との連結部分(軸孔37)等、強度を確保したい領域に、リブ33同士の間隔が狭い高強度領域Sを設けることにより、信頼性に優れたテーブル部材1とすることができる。
【0027】
また、充填部材31を炭素繊維強化プラスチックにより形成することで、高い強度を有する軽量な荷重受部20とすることができる。したがって、テーブル部材1の強度をより向上させることができるとともに、テーブル部材1をより軽量化することができる。
【0028】
また、テーブル部材1は、荷重受部20に連結される補助テーブル40を備えるため、テーブル部材1が大型化した場合に、テーブル部材1を荷重受部20と補助テーブル40とに分割して形成することができる。これにより、テーブル部材1を製造する製造設備の大型化を抑制できる。また、補助テーブル40に作用する構造物の荷重が荷重受部20に作用する荷重よりも小さい場合には、補助テーブル40の強度を荷重受部20の強度よりも低く設定できる。このため、例えば安価な材料の採用による補助テーブル40の低コスト化や、構造の簡素化ができる。したがって、テーブル部材1を低コストで製造できる。
【0029】
また、荷重受部20は、法線方向L3から見て中央部分に配置されているため、構造物を載置した際に荷重が集中するテーブル部材1の中央部分の強度を荷重受部20により確実に確保することができる。したがって、信頼性に優れたテーブル部材1とすることができる。
【0030】
なお、本発明は、図面を参照して説明した上述の実施形態に限定されるものではなく、その技術的範囲において様々な変形例が考えられる。
例えば、上記実施形態においては、荷重受部20と補助テーブル40とが連結部材3により連結されていたが、これに限定されるものではない。荷重受部と補助テーブルとは、例えば嵌合や継合、接着等により連結されてもよい。
【0031】
また、上記実施形態においては、外殻部材22は、炭素繊維により形成されたシート状の部材により形成されていたが、これに限定されるものではない。外殻部材は、例えばガラス繊維により形成されたシート状の部材であってもよい。また、外殻部材を形成する材料は、樹脂材料や金属材料等であってもよい。
【0032】
また、上記実施形態においては、充填部材31は、炭素繊維強化プラスチックにより形成されていたが、これに限定されるものではない。充填部材31は、ガラス繊維強化プラスチック等の繊維強化プラスチックや、炭素繊維強化炭素複合材料等であってもよい。
【0033】
また、上記実施形態においては、荷重受部20は、隣り合うリブ33同士の間隔が狭い高強度領域Sを有していたが、これに限定されるものではない。荷重受部は、等間隔に配置されたリブを備える構成であってもよい。
【0034】
また、上記実施形態においては、中空部材24は軸方向から見て正六角形状の筒体25が複数配列された、いわゆるハニカム構造を有していたが、これに限定されるものではない。例えば、中空部材は、軸方向から見て円形状や三角形状、四角形状等の筒体が複数配列されて形成されていてもよい。また、中空部材は、立方体状の箱体が空間充填された構造や、12面体状の箱体および14面体状の箱体が空間充填された構造等であってもよい。
【0035】
その他、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
【符号の説明】
【0036】
1…テーブル部材 10…載置面 20…荷重受部 21…芯部材 22…外殻部材 24…中空部材 25…筒体 31…充填部材 33…リブ 40…補助テーブル S…高強度領域