(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、特許文献1に記載されたようなスプリングブレーキは、通常走行時には、エアを充填することでスプリングを縮ませて、ブレーキがかからないようにしている。そのため、エアの入力が不十分な場合又はエア漏れ等が存在する場合には、スプリングの力によるパーキングブレーキの一部がかかったまま走行してしまう。そして、この状態が継続すると、ブレーキが加熱してしまうおそれがある。
【0005】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、スプリングブレーキチャンバーの空気の状態を的確に把握し、ブレーキの誤動作を検出し警報することが可能なブレーキシステム及びブレーキ監視方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述の課題を解決するために、本発明の一実施形態にかかるブレーキシステムは、
ブレーキによって車両の車輪に制動力を加えるブレーキシステムであって、
通常ブレーキ部及び駐車ブレーキ部を有し、通常走行時に前記駐車ブレーキ部に圧縮空気を供給することによって、前記通常ブレーキ部の作動によってのみ前記ブレーキが作動し、駐車時に前記駐車ブレーキ部の前記圧縮空気を排出することによって、前記ブレーキが作動するスプリングブレーキチャンバーと、
前記スプリングブレーキチャンバーの前記駐車ブレーキ部への前記圧縮空気の供給と前記駐車ブレーキ部からの前記圧縮空気の排出を切り替える駐車ブレーキバルブと、
前記車両の速度を検出する車速センサと、
前記駐車ブレーキバルブから前記スプリングブレーキチャンバーへ前記圧縮空気を供給する駐車ブレーキ用回路内の圧力を検出する駐車ブレーキ用圧力センサと、
前記スプリングブレーキチャンバーの異常を知らせる警報部と、
前記車速センサの検出値が予め定めた所定値以上、且つ、前記駐車ブレーキ用圧力センサの検出値が予め定めた所定値未満、の状態が所定時間経過した場合、前記警報部から前記スプリングブレーキチャンバーの異常を知らせるように指示する制御部と、
前記圧縮空気を供給するサプライタンクと、
前記サプライタンク内の圧力を検出するサプライタンク圧力センサと、
を備え、
前記制御部は、前記車速センサの検出値が予め定めた所定値以上、前記駐車ブレーキ用圧力センサの検出値が予め定めた所定値未満、且つ、前記サプライタンク圧力センサの検出値が予め定めた所定値以上、の状態が所定時間経過した場合、前記警報部から前記スプリングブレーキチャンバーの異常を知らせるように指示する
ことを特徴とする。
【0008】
前述の課題を解決するために、本発明の一実施形態にかかるブレーキシステムは、
ブレーキによって車両の車輪に制動力を加えるブレーキシステムであって、
通常ブレーキ部及び駐車ブレーキ部を有し、通常走行時に前記駐車ブレーキ部に圧縮空気を供給することによって、前記通常ブレーキ部の作動によってのみ前記ブレーキが作動し、駐車時に前記駐車ブレーキ部の前記圧縮空気を排出することによって、前記ブレーキが作動するスプリングブレーキチャンバーと、
前記スプリングブレーキチャンバーの前記駐車ブレーキ部への前記圧縮空気の供給と前記駐車ブレーキ部からの前記圧縮空気の排出を切り替える駐車ブレーキバルブと、
前記車両の速度を検出する車速センサと、
前記駐車ブレーキバルブから前記スプリングブレーキチャンバーへ前記圧縮空気を供給する駐車ブレーキ用回路内の圧力を検出する駐車ブレーキ用圧力センサと、
前記スプリングブレーキチャンバーの異常を知らせる警報部と、
前記車速センサの検出値が予め定めた所定値以上、且つ、前記駐車ブレーキ用圧力センサの検出値が予め定めた所定値未満、の状態が所定時間経過した場合、前記警報部から前記スプリングブレーキチャンバーの異常を知らせるように指示する制御部と、
前記圧縮空気を供給するサプライタンクと、
前記サプライタンク内の圧力を検出するサプライタンク圧力センサと、
を備え、
前記制御部は、前記車速センサの検出値が予め定めた所定値以上、前記駐車ブレーキ用圧力センサの検出値が予め定めた所定値未満、且つ、前記サプライタンク圧力センサの検出値と前記駐車ブレーキ用圧力センサの検出値との差が予め定めた所定値以上、の状態が所定時間経過した場合、前記警報部から前記スプリングブレーキチャンバーの異常を知らせるように指示する
ことを特徴とする。
【0009】
また、本発明の一実施形態にかかるブレーキシステムは、
前記スプリングブレーキチャンバーは、
一方が前記ブレーキに連結されるプッシュロッドと、
前記プッシュロッドの他方に同軸状に配置される駐車ブレーキロッドと、
前記プッシュロッドを前記駐車ブレーキロッド側に付勢する第1ばねと、
前記駐車ブレーキロッドを前記プッシュロッド側に付勢する第2ばねと、
を有し、
通常走行時に圧縮空気が供給されることによって前記第2ばねを収縮して前記駐車ブレーキロッドが後退し、
駐車時に前記圧縮空気が排出されることによって前記第2ばねが伸張して前記駐車ブレーキロッドが前進する
ことを特徴とする。
【0010】
また、本発明の一実施形態にかかるブレーキシステムは、
前記車両は、トレーラである
ことを特徴とする。
【0012】
さらに、本発明の一実施形態にかかるブレーキ監視方法は、
車速が予め定めた所定値以上か否かを判定するステップと、
駐車ブレーキバルブ、駐車ブレーキ用配管、及びスプリングブレーキチャンバーから形成される駐車ブレーキ用回路の駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満か否かを判定するステップと、
前記車速が予め定めた所定値以上、且つ、前記駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満の状態で、所定時間が経過した場合、警報部が警報を発するステップと、
前記駐車ブレーキ用回路に圧縮空気を供給するサプライタンクの圧力が予め定めた所定値以上か否かを判定するステップ
と、
を有し、
前記警報部が警報を発するステップは、前記車速が予め定めた所定値以上、前記駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満、且つ、前記サプライタンクの圧力が予め定めた所定値以上の状態で、所定時間が経過した場合、警報を発する
ことを特徴とするブレーキ監視方法。
【0013】
さらに、本発明の一実施形態にかかるブレーキ監視方法は、
車速が予め定めた所定値以上か否かを判定するステップと、
駐車ブレーキバルブ、駐車ブレーキ用配管、及びスプリングブレーキチャンバーから形成される駐車ブレーキ用回路の駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満か否かを判定するステップと、
前記車速が予め定めた所定値以上、且つ、前記駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満の状態で、所定時間が経過した場合、警報部が警報を発するステップと、
前記駐車ブレーキ用圧力と前記駐車ブレーキ用回路に圧縮空気を供給するサプライタンクの圧力との差が予め定めた所定値以上か否かを判定するステップ
と、
を有し、
前記警報部が警報を発するステップは、前記車速が予め定めた所定値以上、前記駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満、且つ、前記駐車ブレーキ用圧力と前記サプライタンクの圧力との差が予め定めた所定値以上の状態で、所定時間が経過した場合、警報を発する
ことを特徴とするブレーキ監視方法。
【発明の効果】
【0015】
本発明の一実施形態にかかるブレーキシステムによれば、
ブレーキによって車両の車輪に制動力を加えるブレーキシステムであって、
通常ブレーキ部及び駐車ブレーキ部を有し、通常走行時に前記駐車ブレーキ部に圧縮空気を供給することによって、前記通常ブレーキ部の作動によってのみ前記ブレーキが作動し、駐車時に前記駐車ブレーキ部の前記圧縮空気を排出することによって、前記ブレーキが作動するスプリングブレーキチャンバーと、
前記スプリングブレーキチャンバーの前記駐車ブレーキ部への前記圧縮空気の供給と前記駐車ブレーキ部からの前記圧縮空気の排出を切り替える駐車ブレーキバルブと、
前記車両の速度を検出する車速センサと、
前記駐車ブレーキバルブから前記スプリングブレーキチャンバーへ前記圧縮空気を供給する駐車ブレーキ用回路内の圧力を検出する駐車ブレーキ用圧力センサと、
前記スプリングブレーキチャンバーの異常を知らせる警報部と、
前記車速センサの検出値が予め定めた所定値以上、且つ、前記駐車ブレーキ用圧力センサの検出値が予め定めた所定値未満、の状態が所定時間経過した場合、前記警報部から前記スプリングブレーキチャンバーの異常を知らせるように指示する制御部と、
前記圧縮空気を供給するサプライタンクと、
前記サプライタンク内の圧力を検出するサプライタンク圧力センサと、
を備え、
前記制御部は、前記車速センサの検出値が予め定めた所定値以上、前記駐車ブレーキ用圧力センサの検出値が予め定めた所定値未満、且つ、前記サプライタンク圧力センサの検出値が予め定めた所定値以上、の状態が所定時間経過した場合、前記警報部から前記スプリングブレーキチャンバーの異常を知らせるように指示するので、
スプリングブレーキチャンバーの空気の状態をより的確に把握し、ブレーキの誤動作を検出し警報することが可能となる。
【0016】
本発明の一実施形態にかかるブレーキシステムによれば、
ブレーキによって車両の車輪に制動力を加えるブレーキシステムであって、
通常ブレーキ部及び駐車ブレーキ部を有し、通常走行時に前記駐車ブレーキ部に圧縮空気を供給することによって、前記通常ブレーキ部の作動によってのみ前記ブレーキが作動し、駐車時に前記駐車ブレーキ部の前記圧縮空気を排出することによって、前記ブレーキが作動するスプリングブレーキチャンバーと、
前記スプリングブレーキチャンバーの前記駐車ブレーキ部への前記圧縮空気の供給と前記駐車ブレーキ部からの前記圧縮空気の排出を切り替える駐車ブレーキバルブと、
前記車両の速度を検出する車速センサと、
前記駐車ブレーキバルブから前記スプリングブレーキチャンバーへ前記圧縮空気を供給する駐車ブレーキ用回路内の圧力を検出する駐車ブレーキ用圧力センサと、
前記スプリングブレーキチャンバーの異常を知らせる警報部と、
前記車速センサの検出値が予め定めた所定値以上、且つ、前記駐車ブレーキ用圧力センサの検出値が予め定めた所定値未満、の状態が所定時間経過した場合、前記警報部から前記スプリングブレーキチャンバーの異常を知らせるように指示する制御部と、
前記圧縮空気を供給するサプライタンクと、
前記サプライタンク内の圧力を検出するサプライタンク圧力センサと、
を備え、
前記制御部は、前記車速センサの検出値が予め定めた所定値以上、前記駐車ブレーキ用圧力センサの検出値が予め定めた所定値未満、且つ、前記サプライタンク圧力センサの検出値と前記駐車ブレーキ用圧力センサの検出値との差が予め定めた所定値以上、の状態が所定時間経過した場合、前記警報部から前記スプリングブレーキチャンバーの異常を知らせるように指示するので、
スプリングブレーキチャンバーの空気の状態をより的確に把握し、ブレーキの誤動作を検出し警報することが可能となる。
【0017】
また、本発明の一実施形態にかかるブレーキシステムによれば、
前記スプリングブレーキチャンバーは、
一方が前記ブレーキに連結されるプッシュロッドと、
前記プッシュロッドの他方に同軸状に配置される駐車ブレーキロッドと、
前記プッシュロッドを前記駐車ブレーキロッド側に付勢する第1ばねと、
前記駐車ブレーキロッドを前記プッシュロッド側に付勢する第2ばねと、
を有し、
通常走行時に圧縮空気が供給されることによって前記第2ばねを収縮して前記駐車ブレーキロッドが後退し、
駐車時に前記圧縮空気が排出されることによって前記第2ばねが伸張して前記駐車ブレーキロッドが前進するので、
簡単な構造でブレーキの誤動作を検出し警報することが可能となる。
【0018】
また、本発明の一実施形態にかかるブレーキシステムによれば、
前記車両は、トレーラなので、
トレーラのスプリングブレーキチャンバーの空気の状態をより的確に把握し、ブレーキの誤動作を検出し警報することが可能となる。
【0020】
さらに、本発明の一実施形態にかかるブレーキ監視方法によれば、
車速が予め定めた所定値以上か否かを判定するステップと、
駐車ブレーキバルブ、駐車ブレーキ用配管、及びスプリングブレーキチャンバーから形成される駐車ブレーキ用回路の駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満か否かを判定するステップと、
前記車速が予め定めた所定値以上、且つ、前記駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満の状態で、所定時間が経過した場合、警報部が警報を発するステップと、
前記駐車ブレーキ用回路に圧縮空気を供給するサプライタンクの圧力が予め定めた所定値以上か否かを判定するステップ
と、
を有し、
前記警報部が警報を発するステップは、前記車速が予め定めた所定値以上、前記駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満、且つ、前記サプライタンクの圧力が予め定めた所定値以上の状態で、所定時間が経過した場合、警報を発するので、
スプリングブレーキチャンバーの空気の状態をより的確に把握し、ブレーキの誤動作を検出し警報することが可能となる。
【0021】
さらに、本発明の一実施形態にかかるブレーキ監視方法によれば、
車速が予め定めた所定値以上か否かを判定するステップと、
駐車ブレーキバルブ、駐車ブレーキ用配管、及びスプリングブレーキチャンバーから形成される駐車ブレーキ用回路の駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満か否かを判定するステップと、
前記車速が予め定めた所定値以上、且つ、前記駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満の状態で、所定時間が経過した場合、警報部が警報を発するステップと、
前記駐車ブレーキ用圧力と前記駐車ブレーキ用回路に圧縮空気を供給するサプライタンクの圧力との差が予め定めた所定値以上か否かを判定するステップ
と、
を有し、
前記警報部が警報を発するステップは、前記車速が予め定めた所定値以上、前記駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満、且つ、前記駐車ブレーキ用圧力と前記サプライタンクの圧力との差が予め定めた所定値以上の状態で、所定時間が経過した場合、警報を発するので、
スプリングブレーキチャンバーの空気の状態をより的確に把握し、ブレーキの誤動作を検出し警報することが可能となる。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態について説明する。
【0024】
図1は、本実施形態のブレーキシステムの一実施例を示す。
【0025】
本実施形態では、一実施例として、トラクタ11に牽引されて走行するトレーラ12のブレーキシステム1について説明する。なお、ブレーキシステム1は、トレーラ12に限らず、圧縮エアを用いたブレーキシステムであれば、トラック、バス等でもよい。
【0026】
トラクタ11は、エンジンにより駆動されるコンプレッサ21と、コンプレッサ21から吐出した圧縮空気を蓄えるトラクタ側の第1エアタンク22及び第2エアタンク23と、ブレーキペダル24aを踏むことによって開くブレーキバルブ24と、電力を供給するバッテリ31と、ワーニングランプ又はブザー等の警報部32と、を備える。
【0027】
トラクタ11には、空気回路2のうちのトラクタ側空気回路2aと、電気回路3のうちのトラクタ側電気回路3aと、が形成される。トラクタ側空気回路2aは、コンプレッサ21、第1エアタンク22、第2エアタンク23、ブレーキバルブ24、及びそれらを接続する配管から形成される。トラクタ側電気回路3aは、バッテリ31、警報部32、及びそれらを接続する配線から形成される。
【0028】
コンプレッサ21から吐出した圧縮空気は、第1エアタンク22及び第2エアタンク23に蓄えられる。第1エアタンク22の内部の圧縮空気は、ブレーキペダル24aを踏むことによってブレーキバルブ24が開き、トラクタ側空気回路2aからコントロールカップリング20aを介してトレーラ側空気回路2bに流れる。なお、第1エアタンク22の内部の圧縮空気は、トラクタ11に設けられる図示しないブレーキチャンバー等を有するブレーキ装置を介して左右の車輪11aに対して制動力も加える。第2エアタンク23の内部の圧縮空気は、そのままトラクタ側空気回路2aからサプライカップリング20bを介してトレーラ側空気回路2bに流れる。
【0029】
バッテリ31から発生した電力は、電気コネクタ30を介してトレーラ側電気回路3bに送られる。
【0030】
トレーラ12は、コントロールカップリング20aを介して流れる圧縮空気及びサプライカップリング20bを介して流れる圧縮空気が流入するリレーエマージェンシーバルブ25と、リレーエマージェンシーバルブ25を介して流れる圧縮空気の一部を蓄えるサプライエアタンク26と、リレーエマージェンシーバルブ25及びサプライエアタンク26からの一部の圧縮エアが流れるABS(Antilock Brake System)モジュール27と、ABSモジュール27からトレーラ12に設けられた左右の車輪12a、12bに対して制動力を加えるためのブレーキ駆動部材としてブレーキチャンバー28と、サプライエアタンク26からの一部の圧縮エアが流れる駐車ブレーキバルブ29と、左右の車輪12bに対して制動力を加えるためのブレーキ駆動部材としてのコイルばね内蔵のスプリングブレーキチャンバー5と、車輪12bを制動するブレーキ6と、車輪12bの回転数からトレーラ12の速度を検出する速度センサ33と、駐車ブレーキバルブ29とスプリングブレーキチャンバー5を接続する駐車ブレーキ用配管29a内の圧力を検出する駐車ブレーキ用圧力センサ34と、を備える。なお、モジュールは、ABSモジュール27に限らず、EBS(Electronic Braking System)又は電子制御部を備えたものであれば一般的なものでもよい。
【0031】
トレーラ12には、空気回路2のうちのトレーラ側空気回路2bと、電気回路3のうちのトレーラ側電気回路3bと、が形成される。 トレーラ側空気回路2bは、リレーエマージェンシーバルブ25、サプライエアタンク26、ABSモジュール27、ブレーキチャンバー28、駐車バルブ29、スプリングブレーキチャンバー5、及びそれらを接続する配管から形成される。トレーラ側電気回路3bは、ABSモジュール27、車速センサ33、駐車ブレーキ用圧力センサ34、及びそれらを接続する配線から形成される。ABSモジュール27は、CPU等の制御部27aを有する。また、駐車ブレーキ用回路は、駐車ブレーキバルブ29、駐車ブレーキ用配管29a、及びスプリングブレーキチャンバー5から形成される。
【0032】
コントロールカップリング20a及びサプライカップリング20bを介してトレーラ側空気回路2bに流れた圧縮空気は、リレーエマージェンシーバルブ25に流れる。リレーエマージェンシーバルブ25は、サプライエアタンク26へ空気を蓄える機能と、コントロールカップリング20aの圧縮空気量に従いABSモジュール27に空気を流す機能がある。ABSモジュール27の制御部27aは、それぞれの車輪12a,12bのブレーキチャンバー28及びスプリングブレーキチャンバー5に流す空気量を制御する。サプライエアタンク26へ蓄えられた空気は、一部がABSモジュール27に流れ、一部が駐車バルブ29及び駐車ブレーキ用配管29aを介してスプリングブレーキチャンバー5へ流れる。
【0033】
バッテリ31から発生した電力は、電気コネクタ30を介してトレーラ側電気回路3bに送られ、ABSモジュール27の制御部27a、車速センサ33及び駐車ブレーキ用圧力センサ34を作動させる。車速センサ33及び駐車ブレーキ用圧力センサ34が検出した信号は、ABSモジュール27の制御部27aに送信される。ABSモジュール27の制御部27aは、検出した信号に応じて、警報部32を作動させる。
【0034】
次に、スプリングブレーキチャンバー5について説明する。
【0035】
図2は、本実施形態のブレーキシステム1の駐車バルブ29がオフで通常ブレーキ部がオフの状態のスプリングブレーキチャンバー5を示す。
図3は、本実施形態のブレーキシステム1の駐車バルブ29がオフで通常ブレーキ部がオンの状態のスプリングブレーキチャンバー5を示す。
図4は、本実施形態のブレーキシステム1の駐車バルブ29がオンの状態のスプリングブレーキチャンバー5を示す。
【0036】
スプリングブレーキチャンバー5は、通常ブレーキ部としての通常ブレーキ用チャンバー5aと駐車ブレーキ部としての駐車ブレーキ用チャンバー5bとに分けられる。通常ブレーキ用チャンバー5aは、一方がブレーキ6としてのブレーキシュー等に連結されるプッシュロッド51によって通常後退圧室5a1と通常前進圧室5a2とに分けられる。駐車ブレーキ用チャンバー5bは、プッシュロッド51の他方に同軸状に配置される駐車ブレーキロッド52によって駐車後退圧室5b1と駐車前進圧室5b2とに分けられる。通常後退圧室5a1には、プッシュロッド51を駐車ブレーキロッド52側に付勢する第1ばね53が内蔵される。駐車前進圧室5b2には、駐車ブレーキロッド52をプッシュロッド51側に付勢する第2ばね54が内蔵される。
【0037】
図2に示すように、駐車ブレーキバルブ29がオフの通常走行時、ブレーキペダル24aを踏んでいない通常ブレーキ部がオフの状態では、サプライエアタンク26から駐車ブレーキバルブ29及び駐車ブレーキ用配管29aを介して、駐車後退圧室5b1に供給される圧縮空気によりプッシュロッド51及び駐車ブレーキロッド52が第2ばね54の付勢力に抗して後退している。
図3に示すように、この状態からブレーキペダル24aが踏まれ通常ブレーキ部がオンとなった状態では、駐車ブレーキロッド52は後退位置のまま移動しないが、通常前進圧室5a2に供給される圧縮空気によりプッシュロッド51が前進し、ブレーキ6が作動状態となり、
図1に示した車輪12bにブレーキ6から制動力が加えられる。
【0038】
図4に示すように、駐車バルブ29がオンの駐車時に駐車後退圧室5b1に供給されて駐車ブレーキロッド52に対して後退方向に圧力を加えている圧縮空気が排出されると、第2ばね54により駐車ブレーキロッド52及びプッシュロッド51が前進して、ブレーキ6が作動状態となり、
図1に示した車輪12bにブレーキ6から制動力が加えられる。
【0039】
次に、第1実施形態のスプリングブレーキチャンバー5の監視制御について説明する。
【0040】
図5は、第1実施形態のブレーキシステム1のスプリングブレーキチャンバー5の監視制御に用いる構成要素のブロック図を示す。
【0041】
第1実施形態のブレーキシステム1のスプリングブレーキチャンバー5の監視制御は、トレーラ12でスプリングブレーキチャンバー5を使用する左右両側の車輪12bの回転数から車速を検出する車速センサ33と、駐車ブレーキ用配管29aの圧力を検出する駐車ブレーキ用圧力センサ34と、時間を計測可能で車速センサ33及び駐車ブレーキ用圧力センサ34で検出した信号に応じて警報部32を作動させるABSモジュール27の制御部27aと、警報を発する警報部32と、を使用する。また、時間を計測するタイマーを別に接続してもよい。なお、駐車ブレーキ用圧力センサ34が検出する駐車ブレーキ用配管29aの圧力は、左右両側のスプリングブレーキチャンバー5の駐車ブレーキ用チャンバー5bの後退圧室5b1内の圧力も含む。
【0042】
図6は、第1実施形態のブレーキシステムのスプリングブレーキチャンバーの監視制御のフローチャートを示す。
【0043】
まず、ステップ1で、車速センサ33が検出した検出値が予め定めた所定値以上か否かを判定する(ST1)。ステップ1において、車速センサ33の検出値が予め定めた所定値以上の場合、ステップ2に進み、車速センサ33の検出値が予め定めた所定値未満の場合、ステップ1に戻る。
【0044】
続いて、ステップ2で、駐車ブレーキ用圧力センサ34が検出した検出値が予め定めた所定値未満か否かを判定する(ST2)。ステップ2において、駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値が予め定めた所定値未満の場合、ステップ3に進み、駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値が予め定めた所定値以上の場合、ステップ1に戻る。
【0045】
続いて、ステップ3で、時間計測を開始する(ST3)。
【0046】
次に、ステップ4で、車速センサ33が検出した検出値が予め定めた所定値以上か否かを判定する(ST4)。ステップ4において、車速センサ33の検出値が予め定めた所定値以上の場合、ステップ5に進み、車速センサ33の検出値が予め定めた所定値未満の場合、ステップ1に戻る。
【0047】
続いて、ステップ5で、駐車ブレーキ用圧力センサ34が検出した検出値が予め定めた所定値未満か否かを判定する(ST5)。ステップ5において、駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値が予め定めた所定値未満の場合、ステップ6に進み、駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値が予め定めた所定値以上の場合、ステップ1に戻る。
【0048】
次に、ステップ6で、時間計測開始から所定時間が経過したか否かを判定する(ST6)。ステップ6において、時間計測開始から所定時間が経過した場合、ステップ7に進み、時間計測開始から所定時間が経過していない場合、ステップ4に戻る。
【0049】
次に、ステップ7で、警報部32が警報を発する。
【0050】
このような制御を行うことで、スプリングブレーキチャンバー5の空気の状態を的確に把握し、ブレーキ6の誤動作を検出し警報することが可能となる。
【0051】
次に、第2実施形態のスプリングブレーキチャンバー5の監視制御について説明する。
【0052】
図7は、第2実施形態のブレーキシステム1のスプリングブレーキチャンバー5の監視制御に用いる構成要素のブロック図を示す。
【0053】
第2実施形態のブレーキシステム1のスプリングブレーキチャンバー5の監視制御は、第1実施形態に加えて、サプライタンク26の圧力を検出するサプライタンク圧力センサ26aを用いる。
【0054】
図8は、第2実施形態のブレーキシステムのスプリングブレーキチャンバーの監視制御のフローチャートを示す。
【0055】
まず、ステップ11で、車速センサ33が検出した検出値が予め定めた所定値以上か否かを判定する(ST11)。ステップ1において、車速センサ33の検出値が予め定めた所定値以上の場合、ステップ12に進み、車速センサ33の検出値が予め定めた所定値未満の場合、ステップ11に戻る。
【0056】
続いて、ステップ12で、駐車ブレーキ用圧力センサ34が検出した検出値が予め定めた所定値未満か否かを判定する(ST12)。ステップ12において、駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値が予め定めた所定値未満の場合、ステップ13に進み、駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値が予め定めた所定値以上の場合、ステップ11に戻る。
【0057】
続いて、ステップ13で、サプライタンク圧力センサ26aが検出した検出値が予め定めた所定値以上か否かを判定する(ST13)。ステップ13において、サプライタンク圧力センサ26aの検出値が予め定めた所定値以上の場合、ステップ14に進み、サプライタンク圧力センサ26aの検出値が予め定めた所定値未満の場合、ステップ11に戻る。
【0058】
続いて、ステップ14で、時間計測を開始する(ST14)。
【0059】
次に、ステップ15で、車速センサ33が検出した検出値が予め定めた所定値以上か否かを判定する(ST15)。ステップ15において、車速センサ33の検出値が予め定めた所定値以上の場合、ステップ16に進み、車速センサ33の検出値が予め定めた所定値未満の場合、ステップ11に戻る。
【0060】
続いて、ステップ16で、駐車ブレーキ用圧力センサ34が検出した検出値が予め定めた所定値未満か否かを判定する(ST16)。ステップ16において、駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値が予め定めた所定値未満の場合、ステップ17に進み、駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値が予め定めた所定値以上の場合、ステップ11に戻る。
【0061】
続いて、ステップ17で、サプライタンク圧力センサ26aが検出した検出値が予め定めた所定値以上か否かを判定する(ST17)。ステップ17において、サプライタンク圧力センサ26aの検出値が予め定めた所定値以上の場合、ステップ18に進み、サプライタンク圧力センサ26aの検出値が予め定めた所定値未満の場合、ステップ11に戻る。
【0062】
次に、ステップ18で、時間計測開始から所定時間が経過したか否かを判定する(ST18)。ステップ18において、時間計測開始から所定時間が経過した場合、ステップ19に進み、時間計測開始から所定時間が経過していない場合、ステップ15に戻る。
【0063】
次に、ステップ19で、警報部32が警報を発する(ST19)。
【0064】
このような制御を行うことで、スプリングブレーキチャンバー5の空気の状態をより的確に把握し、ブレーキ6の誤動作を検出し警報することが可能となる。
【0065】
次に、第3実施形態のスプリングブレーキチャンバー5の監視制御について説明する。
【0066】
第3実施形態のブレーキシステム1のスプリングブレーキチャンバー5の監視制御は、第2実施形態と同じ構成要素を用いる。
【0067】
図9は、第2実施形態のブレーキシステムのスプリングブレーキチャンバーの監視制御のフローチャートを示す。
【0068】
まず、ステップ21で、車速センサ33が検出した検出値が予め定めた所定値以上か否かを判定する(ST21)。ステップ1において、車速センサ33の検出値が予め定めた所定値以上の場合、ステップ22に進み、車速センサ33の検出値が予め定めた所定値未満の場合、ステップ21に戻る。
【0069】
続いて、ステップ22で、駐車ブレーキ用圧力センサ34が検出した検出値が予め定めた所定値未満か否かを判定する(ST22)。ステップ22において、駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値が予め定めた所定値未満の場合、ステップ23に進み、駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値が予め定めた所定値以上の場合、ステップ21に戻る。
【0070】
続いて、ステップ23で、駐車ブレーキ用圧力センサ34が検出した検出値とサプライタンク圧力センサ26aが検出した検出値との差が予め定めた所定値以上か否かを判定する(ST23)。ステップ23において、差が予め定めた所定値以上の場合、ステップ24に進み、差が予め定めた所定値未満の場合、ステップ21に戻る。
【0071】
続いて、ステップ24で、時間計測を開始する(ST24)。
【0072】
次に、ステップ25で、車速センサ33が検出した検出値が予め定めた所定値以上か否かを判定する(ST25)。ステップ25において、車速センサ33の検出値が予め定めた所定値以上の場合、ステップ26に進み、車速センサ33の検出値が予め定めた所定値未満の場合、ステップ21に戻る。
【0073】
続いて、ステップ26で、駐車ブレーキ用圧力センサ34が検出した検出値が予め定めた所定値未満か否かを判定する(ST26)。ステップ26において、駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値が予め定めた所定値未満の場合、ステップ27に進み、駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値が予め定めた所定値以上の場合、ステップ21に戻る。
【0074】
続いて、ステップ27で、駐車ブレーキ用圧力センサ34が検出した検出値とサプライタンク圧力センサ26aが検出した検出値との差が予め定めた所定値以上か否かを判定する(ST27)。ステップ27において、差が予め定めた所定値以上の場合、ステップ28に進み、差が予め定めた所定値未満の場合、ステップ21に戻る。
【0075】
次に、ステップ28で、時間計測開始から所定時間が経過したか否かを判定する(ST28)。ステップ28において、時間計測開始から所定時間が経過した場合、ステップ29に進み、時間計測開始から所定時間が経過していない場合、ステップ25に戻る。
【0076】
次に、ステップ29で、警報部32が警報を発する(ST29)。
【0077】
このような制御を行うことで、スプリングブレーキチャンバー5の空気の状態をより的確に把握し、ブレーキ6の誤動作を検出し警報することが可能となる。
【0078】
なお、本実施形態では、駐車ブレーキ用圧力センサ34を使用したが、所定の圧力でON/OFFが切り替わる圧力スイッチを用いてもよい。また、車速を検出するセンサとして、車速センサ33を使用したが、既存の速度メータ用の車速センサ等から車速が入力されるように設計してもよい。
【0079】
以上、本実施形態にかかるブレーキシステム1によれば、ブレーキ6によって車両の車輪12bに制動力を加えるブレーキシステム1であって、通常走行時に圧縮空気を供給することによってブレーキ6を不作動とし、駐車時に圧縮空気を排出することによってブレーキ6が作動するスプリングブレーキチャンバー5と、スプリングブレーキチャンバー5への圧縮空気の供給と停止を切り替える駐車ブレーキバルブ29と、車両の速度を検出する車速センサ33と、駐車ブレーキバルブ29からスプリングブレーキチャンバー5へ圧縮空気を供給する駐車ブレーキ用回路内の圧力を検出する駐車ブレーキ用圧力センサ34と、スプリングブレーキチャンバー5の異常を知らせる警報部32と、車速センサ33の検出値が予め定めた所定値以上、且つ、駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値が予め定めた所定値未満、の状態が所定時間経過した場合、警報部32からスプリングブレーキチャンバー5の異常を知らせるように指示する制御部27aと、を備えるので、スプリングブレーキチャンバー5の空気の状態を的確に把握し、ブレーキ6の誤動作を検出し警報することが可能となる。
【0080】
また、本実施形態にかかるブレーキシステム1によれば、圧縮空気を供給するサプライタンク26と、サプライタンク26内の圧力を検出するサプライタンク圧力センサ26aと、を備え、制御部27aは、車速センサ33の検出値が予め定めた所定値以上、駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値が予め定めた所定値未満、且つ、サプライタンク圧力センサ26aの検出値が予め定めた所定値以上、の状態が所定時間経過した場合、警報部32からスプリングブレーキチャンバー5の異常を知らせるように指示するので、スプリングブレーキチャンバー5の空気の状態をより的確に把握し、ブレーキ6の誤動作を検出し警報することが可能となる。
【0081】
また、本実施形態にかかるブレーキシステム1によれば、圧縮空気を供給するサプライタンク26と、サプライタンク26内の圧力を検出するサプライタンク圧力センサ26aと、を備え、制御部27aは、車速センサ33の検出値が予め定めた所定値以上、駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値が予め定めた所定値未満、且つ、サプライタンク圧力センサ26aの検出値と駐車ブレーキ用圧力センサ34の検出値との差が予め定めた所定値以上、の状態が所定時間経過した場合、警報部32からスプリングブレーキチャンバー5の異常を知らせるように指示するので、スプリングブレーキチャンバー5の空気の状態をより的確に把握し、ブレーキ6の誤動作を検出し警報することが可能となる。
【0082】
また、本実施形態にかかるブレーキシステム1によれば、スプリングブレーキチャンバー5は、一方がブレーキ6に連結されるプッシュロッド51と、プッシュロッド51の他方に同軸状に配置される駐車ブレーキロッド52と、プッシュロッド51を駐車ブレーキロッド52側に付勢する第1ばね53と、駐車ブレーキロッド52をプッシュロッド51側に付勢する第2ばね54と、を有し、通常走行時に圧縮空気を供給することによって第2ばね54を収縮してブレーキ6を不作動とし、駐車時に圧縮空気を排出することによって第2ばね54が伸張してブレーキ6が作動するので、簡単な構造でブレーキ6の誤動作を検出し警報することが可能となる。
【0083】
また、本実施形態にかかるブレーキシステム1によれば、車両は、トレーラ12なので、トレーラ12のスプリングブレーキチャンバー5の空気の状態をより的確に把握し、ブレーキ6の誤動作を検出し警報することが可能となる。
【0084】
さらに、本実施形態にかかるブレーキ監視方法によれば、車速が予め定めた所定値以上か否かを判定するステップと、駐車ブレーキバルブ29、駐車ブレーキ用配管29a、及びスプリングブレーキチャンバー5から形成される駐車ブレーキ用回路の駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満か否かを判定するステップと、車速が予め定めた所定値以上、且つ、駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満の状態で、所定時間が経過した場合、警報部32が警報を発するステップと、を有するので、スプリングブレーキチャンバー5の空気の状態を的確に把握し、ブレーキ6の誤動作を検出し警報することが可能となる。
【0085】
また、本実施形態にかかるブレーキ監視方法は、駐車ブレーキ用回路に圧縮空気を供給するサプライタンクの圧力が予め定めた所定値以上か否かを判定するステップを有し、警報部32が警報を発するステップは、車速が予め定めた所定値以上、駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満、且つ、サプライタンク26の圧力が予め定めた所定値以上の状態で、所定時間が経過した場合、警報部32が警報を発するので、スプリングブレーキチャンバー5の空気の状態をより的確に把握し、ブレーキ6の誤動作を防ぐことが可能となる。
【0086】
また、本発明の一実施形態にかかるブレーキ監視方法は、駐車ブレーキ用圧力と駐車ブレーキ用回路に圧縮空気を供給するサプライタンクの圧力との差が予め定めた所定値以上か否かを判定するステップを有し、警報部32が警報を発するステップは、車速が予め定めた所定値以上、駐車ブレーキ用圧力が予め定めた所定値未満、且つ、駐車ブレーキ用圧力とサプライタンク26の圧力との差が予め定めた所定値以上の状態で、所定時間が経過した場合、警報部32が警報を発するので、スプリングブレーキチャンバー5の空気の状態をより的確に把握し、ブレーキ6の誤動作を防ぐことが可能となる。
【0087】
なお、本発明の種々の実施形態について説明したが、本発明はこれらの実施形態のみに限られるものではなく、発明の範囲を超えない限り、それぞれの実施形態の構成を適宜変更した構成及びそれぞれの実施形態の構成を適宜組み合わせた構成の実施形態も本発明の範疇となるものである。