特許第6650638号(P6650638)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B1)
(11)【特許番号】6650638
(24)【登録日】2020年1月23日
(45)【発行日】2020年2月19日
(54)【発明の名称】購入履歴管理装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/06 20120101AFI20200210BHJP
【FI】
   G06Q30/06 300
   G06Q30/06 332
【請求項の数】3
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2018-160562(P2018-160562)
(22)【出願日】2018年8月29日
【審査請求日】2018年10月25日
【早期審査対象出願】
(73)【特許権者】
【識別番号】596177559
【氏名又は名称】インターマン株式会社
(72)【発明者】
【氏名】上田平 美嗣
【審査官】 田上 隆一
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−310470(JP,A)
【文献】 特開2003−030214(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
インターネットを介して、複数のオンラインショップからユーザー宛に配信されたメッセージを取得する手段と、
取得した前記メッセージから商品購入に関する複数の情報を抽出し、これら複数の情報を購入履歴データベースに格納する手段と、
前記ユーザーからの要求に応じて、前記購入履歴データベースから、複数のオンラインショップに関する情報を取り出して、前記ユーザーが一覧できるように提示する手段とからなり、
前記ユーザーからの要求とは、抽出された商品購入に関する複数の情報を、指定されたキーワードで検索した結果を、前記ユーザーが一覧できるように提示することを求める要求と、その検索結果を価格順に並べ替えることを求める要求とを含み、
前記複数のオンラインショップは、その返信メールの送信元が予め登録されたオンラインショップと、登録されていないオンラインショップとからなり、
前記登録されていないオンラインショップからのメールが取得された際には、その内容を解析し、一般的な返信メールに含まれるキーワードや表現を検索することにより、それらキーワードや表現の近傍に位置する商品購入データの抽出を試み、商品購入データが抽出された場合には、前記商品購入に関する複数の情報として前記購入履歴データベースに格納することを特徴とする購入履歴管理装置。
【請求項2】
前記購入履歴管理装置は、インターネットに接続され、前記購入履歴データベースを実装した購入履歴管理サーバーであり、
前記メッセージを取得する手段は、前記購入履歴管理サーバーのメールクライアント機能として実装され、インターネットに接続したメールサーバーにアクセスして前記メッセージとしての電子メールを取得することを特徴とする請求項1に記載の購入履歴管理装置。
【請求項3】
前記複数のオンラインショップに関する情報を提示する手段は、前記購入履歴管理サーバーのWebサーバー機能として実装され、前記購入履歴データベースの内容に基づいて、複数のオンラインショップに関する情報をWebページとして提示することを特徴とする請求項2に記載の購入履歴管理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザーがオンラインショップから購入する商品の管理を行う購入履歴管理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、コンピュータネットワーク上での電子的な情報通信によって商品やサービスを売買する所謂オンラインショッピングは、個人や法人を問わず、日常活動において必須のものとなっている。
【0003】
代表的なオンラインショッピングサイトのいくつかは、複数出店形式の通信販売、つまりショッピングモールとして様々な商店の商品を一元的に取り扱っている。そのようなオンラインショッピングモールは、インターネット上には数多く存在している。
【0004】
一方で、オンラインショッピングモールではなく、自前の受注決済システムを持つ個々のオンラインショップも数多く存在している。これらのオンラインショップの中には、価格比較ウェブサイトへ掲載することでアクセス数を得ているものがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2013−137598号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
オンラインショッピングサイトにとって、個々のユーザーの購入履歴は、販売促進のための非常に有効な情報源となっている。多くのオンラインショッピングサイトでは、ユーザーが購入しそうな商品を推薦する目的でこの購入履歴を用いている(特許文献1)。
【0007】
一方で、ユーザー側にとっても購入履歴は、とても参考となる情報である。オンラインショッピングサイトでは、ユーザーの利便性を考慮して、過去の購入履歴を検索し表示できる機能を提供している。これは非常に便利で、以前購入した商品を再度購入したくなった場合などに、速やかに購入することができる。
【0008】
しかし、多くのユーザーは、単独のオンラインショッピングモールではなく、いくつかのモールやショッピングサイトを併用していることが多い。従って、企業や、ヘビーユーザーにあっては、連日のように宅配業者が異なるサイトからの品物を届けている。
【0009】
このような場合、ユーザーは、過去の購入を調べるために、複数のショッピングサイトの各々について購入履歴を表示する必要がある。これには手間がかかる。また、過去の購入履歴の情報を提供していないような小さなショッピングサイトを利用することもある。場合によっては、そのようなショッピングサイトを忘れていて、どこで購入したか分からなくなるということもあり得る。
【0010】
そこで、本発明の目的は、複数のオンラインショップから購入した商品の履歴を一覧でき、新たな購入の際に有用な情報を手早く得ることができる購入履歴管理装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記課題を解決するために、本発明の1つの様相による購入履歴管理装置は、インターネットを介して、複数のオンラインショップからユーザー宛に配信されたメッセージを取得する手段と、取得した前記メッセージから商品購入に関する複数の情報を抽出し、これら複数の情報を購入履歴データベースに格納する手段と、前記ユーザーからの要求に応じて、前記購入履歴データベースから、複数のオンラインショップに関する情報を取り出して、前記ユーザーが一覧できるように提示する手段とからなり、前記ユーザーからの要求とは、抽出された商品購入に関する複数の情報を、指定されたキーワードで検索した結果を、前記ユーザーが一覧できるように提示することを求める要求と、その検索結果を価格順に並べ替えることを求める要求とを含み、前記複数のオンラインショップは、その返信メールの送信元が予め登録されたオンラインショップと、登録されていないオンラインショップとからなり、前記登録されていないオンラインショップからのメールが取得された際には、その内容を解析し、一般的な返信メールに含まれるキーワードや表現を検索することにより、それらキーワードや表現の近傍に位置する商品購入データの抽出を試み、商品購入データが抽出された場合には、前記商品購入に関する複数の情報として前記購入履歴データベースに格納することを特徴とする。
【0012】
また、好ましい実施例では、前記購入履歴管理装置は、インターネットに接続され、前記購入履歴データベースを実装した購入履歴管理サーバーであり、前記メッセージを取得する手段は、前記購入履歴管理サーバーのメールクライアント機能として実装され、インターネットに接続したメールサーバーにアクセスして前記メッセージとしての電子メールを取得することを特徴とする。
【0013】
更に、好ましい実施例では、前記複数のオンラインショップに関する情報を提示する手段は、前記購入履歴管理サーバーのWebサーバー機能として実装され、前記購入履歴データベースの内容に基づいて、複数のオンラインショップに関する情報をWebページとして提示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明に係わる購入履歴管理装置によれば、複数のオンラインショップから購入した商品の履歴を一覧でき、新たな購入の際に有用な情報を手早く得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、本発明の実施例1に係る購入履歴管理サーバー1による購入履歴管理サービスの実施態様を説明するためのネットワーク図である。
図2図2は、本発明の実施例1に係る購入履歴データベースを構成するテーブルであって、1つの注文が一つのレコードとなっている注文テーブルを示している。
図3図3は、本発明の実施例1に係る購入履歴データベースを構成するテーブルであって、一つの購入商品が一つのレコードとなっている購入商品テーブルを示している。
図4図4は、本発明の実施例1に係る購入履歴管理サーバー1が、購入履歴データベースを更新するプロセスを示すフローチャートである。
図5図5は、本発明の実施例1に係る購入履歴管理サーバー1で解析を行う電子メールの一例を示す図である。
図6図6は、本発明の実施例1に係る購入履歴管理サーバー1へアクセスした際に、購入履歴のリストを含む初期画面として表示されるWebページを示している。
図7図7は、本発明の実施例1に係る購入履歴管理サーバー1で、購入履歴のリストを「用紙A4」というキーワードで検索された結果として表示されるWebページを示している。
図8図8は、本発明の実施例1に係る購入履歴管理サーバー1で、検索結果の並べ替えを行った後のWebページを示している。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、添付図面を参照しながら、本発明による購入履歴管理装置の実施例を説明する。なお、以下の実施例では、オンラインショップで商品購入を行った場合、電子メールで返信メッセージ(商品購入の確認)がなされるものとしている。しかし、電子メールの代わりに、SMSやLINEといった他のメッセージ手段で返信メッセージが送信される場合でも、全く同様に実装できる。
【実施例1】
【0017】
この実施例の購入履歴管理装置は、インターネットに接続して、ユーザーに購入履歴管理サービスを提供する購入履歴管理サーバーとして実装されている。
【0018】
図1は、この購入履歴管理サーバー1による購入履歴管理サービスの実施態様を説明するためのネットワーク図である。ここで、インターネットには、購入履歴管理サーバー1の他に、複数のオンラインショップのサーバー5、メールサーバー7と、ユーザーがオンラインショップからの商品を購入する際に利用するパーソナルコンピュータ3が接続している。この購入履歴管理サービスを利用するユーザーは、インターネット上の複数のオンラインショップを利用しており、夫々のオンラインショップに電子メール情報を含む個人情報を登録している。
【0019】
また、ユーザーは、購入履歴管理サービスを利用する為に、予め各々のオンラインショップでの商品購入に利用する電子メールのアカウント情報を購入履歴管理サーバー1に登録しておく。このアカウント情報は、ユーザーIDとパスワードを含み、購入履歴管理サーバー1は、自由にユーザー宛の電子メールを取得することができる。
【0020】
購入履歴管理サーバー1は、後述の購入履歴データベースを備えており、個々のユーザー毎に、オンラインショップでの商品購入データをの履歴を保存管理している。
【0021】
なお、ユーザーは例えば法人であり、その場合、一つの法人について商品購入に関わる担当者は一般に複数存在している。従って、商品購入に利用する電子メールのアカウントも複数登録され、この複数の電子メール宛の商品購入に関する情報は、この法人ユーザーの情報として扱われる。
【0022】
商品購入を行うには、ユーザーは、例えばパーソナルコンピュータ3から、オンラインショップのサーバー5が配信するWebサイトへログインして、商品購入の申し込みを行う。これに対して、オンラインショップのサーバー5は、登録してあるメールアドレスへ、商品購入の申し込みを受理した旨の返信メールを送信する。この電子メールは、メールサーバー7を介して、ユーザーのパーソナルコンピュータ3へ送信される。電子メールは、一定期間メールサーバー7に保存される。
【0023】
購入履歴管理サーバー1は、定期的にメールサーバー7へアクセスして、このユーザー宛の電子メールを取得する。そして、この電子メールの内容から商品購入データを抽出して、購入履歴データベースを更新する。
【0024】
図2および図3に、この購入履歴データベースを構成する2つのテーブルを示す。図2は1つの注文が一つのレコードとなっている注文テーブルを示し、図3は一つの購入商品が一つのレコードとなっている購入商品テーブルを示している。
【0025】
注文テーブルは、ドメイン名、注文番号、ユーザーID、発注メールアドレス、注文日、送料、合計金額および支払い方法のフィールドを含んでいる。ドメイン名は、この注文を行った発注先のオンラインショップのドメイン名である。注文番号は、このオンラインショップで当該注文に割り振った識別番号である。ユーザーIDは、この購入履歴管理サービスのユーザーIDである。発注メールアドレスは、この注文を行ったユーザーのメールアドレス(返信メールの宛先アドレス)である。注文日は、この注文を行った日時である。送料は、この注文で請求される送料である。合計金額は、この注文で購入する商品の価格の合計額である。
【0026】
上記各テーブルのフィールドの値は、オンラインショップからの返信メールを解析することで取得される。オンラインショップからの返信メールは、そのオンラインショップ毎に決まった定形の様式となっている。購入履歴管理サーバー1の返信メール解析プログラムには、主なオンラインショップの定形様式に応じて作成されたサブルーチンが設けられており、このサブルーチンによって上記各テーブルのフィールドの値が抽出される。例えば、文頭から検索して最初の文字列「合計」の後に空白をおいて続く数値を表す文字列を、合計金額として抽出する。なお、これらの主なオンラインショップを登録サイトと呼ぶ。
【0027】
図4は、購入履歴管理サーバー1が、購入履歴データベースを更新するプロセスを示すフローチャートである。まず、購入履歴管理サーバー1は、メールクライアントとしてメールサーバー7にアクセスしてユーザー宛の電子メールを取得する(ステップS1)。取得した電子メールの送信元を確認し、登録サイトであるか否かを決定する(ステップS2)。登録サイトであれば、対応するサブルーチンによって、商品購入データすなわち上記各テーブルのフィールドの値が抽出される(ステップS3)。そして、この商品購入データによって購入履歴データベースを更新する(ステップS4)。
【0028】
ステップS2で、取得した電子メールの送信元が登録サイトでなければ、取得した電子メールの内容を解析し、オンラインショップの返信メールであるか否かを決定する。それには、電子メールの内容を解析し、一般的な返信メールに含まれるキーワードや表現などを検索し、商品購入データの抽出を試みる(ステップS5)。
【0029】
例えば、「注文番号」や「発注番号」というキーワードを電子メールの内容から検索し、それに続く番号があれば、それを注文番号の値であるとする。また、「商品名」や「注文内容」というキーワードに続いて、何らかの商品の名前があれば、それが商品名であるとする。その他のフィールドの値も、同様の解析で取得する。
【0030】
商品購入データの抽出に成功すれば、オンラインショップの返信メールであると判断する。そして、この商品購入データによって購入履歴データベースを更新する(ステップS4)。商品購入データの抽出に失敗すれば、この電子メールは、商品購入の返信メールではないと判断し、処理を終了する(ステップS6)。
【0031】
なお、ステップS5において、電子メールの内容解析によっても一部のフィールドの値が得られなくても、全体の内容から返信メールであると判断できる場合には、返信メールであると推定し、その内容を購入履歴データベースに反映させる。例えば、電子メールの内容が図5のようなものである場合には、「ご注文を承りました」、「ありがとうございます」といった文字列や、「注文」、「購入」、「商品」といったキーワードが存在する。これは、当該メールが返信メールであるとする傍証となりえる。この場合、得られなかった一部のフィールドの値は空欄としておく。
【0032】
また、上記実施例で、購入履歴管理サーバー1が処理する返信メールは、登録サイトから送信された返信メールに限定しても良い。その場合、登録サイト以外のサイトで購入した際には、商品購入データ(フィールドの値)を、購入履歴管理サーバー1の専用のWebページで、手動で入力するようにする。
【0033】
入力された商品購入データの内容と、元の返信メールを比較して、データ位置のプロシージャを求める。例えば、入力された商品名(フィールドの値)が、メール文頭から2個めの「商品」の後の単語となっている場合、「商品」と「2」の組み合わせがプロシージャを決定するパラメータとなる。すなわち、このプロシージャでは、文頭から「商品」を2回検索し、2度めの「商品」の直後のスペースや記号を挟んで続く単語を商品名として取得する。
【0034】
このようにしてプロシージャが求まると、以後、このサイトは、この購入履歴管理サービス全体の登録サイトとして扱われる。従って、初めて利用するサイトであっても、他のユーザーが既に利用し、登録を行っていれば、自動で購入履歴データベースに反映させられることになる。なお、プロシージャは機械学習やAIの活用で自動化の精度を上げていくことができる。
【0035】
次に、ユーザーがこの購入履歴管理サービスを利用する際の手順を説明する。購入履歴管理サーバー1は、Webサーバーとして機能し、購入履歴データベースに格納されている情報に基づいて、ユーザーの購入履歴に関する情報をWebページとして提供する。
【0036】
まず、パーソナルコンピュータ3やスマートフォンなどの端末を用いて、インターネット上の購入履歴管理サーバー1へログインする。その際には、この購入履歴管理サーバー1に登録してあるユーザーIDとパスワードを用いる。
【0037】
購入履歴管理サーバー1へログインすると、最初に、ユーザーのパーソナルコンピュータ1の画面には図6に示したようなWebページが表示される。ここには、ユーザーが過去に購入した商品の一覧が表示されている。初期画面としては、表示される購入商品は新しい順にならんでいる。
【0038】
ここで、購入商品をキーワードで検索すると、表示される商品を絞り込むことができる。図7の例では、「用紙A4」というキーワードで検索された結果が示されている。また、図8に示されているように、並べ替えを「低価格順」に変更すると、価格の安い順に表示される。その他、購入先で絞り込んだり、指定した期間の購入で絞り込んだりできるが、その技術は一般的によく知られているので、その詳細は省略する。
【0039】
なお、企業内で、担当者以外の社員が、自分のメールアドレスを用いてオンラインショップから商品の購入を行うことがある。しかし、購入履歴管理サーバー1の登録アドレスではないため、購入履歴管理サーバー1は、この購入を購入履歴データベースに反映させることができない。
【0040】
そこで購入履歴管理サーバー1は、このような例外的な購入も受付け、購入履歴データベースに反映させる為のメールアドレスを設けている。当該担当者以外の社員は、購入履歴管理サーバー1のこのメールアドレス宛に、このオンラインショップの返信メールを転送する。すると、購入履歴管理サーバー1は、この転送された返信メールを、登録されたメールアドレス宛の返信メールと同様に処理し、購入履歴データベースを更新する。
【実施例2】
【0041】
実施例1では、購入履歴管理サーバーによって購入履歴管理装置が実装されているが、実施例2では、パーソナルコンピュータ1やスマートフォンといったユーザー側の端末に実装された購入履歴管理プログラムによって、購入履歴の管理が行われる。
【0042】
この実施例では、ユーザー側の端末に実装された購入履歴管理プログラムが、予め設定されたオンラインショップでの商品購入に利用する電子メールのユーザーIDとパスワードを用いて、メールサーバー7にアクセスし、電子メールを取得する。従って、メーラーと同様の動作を行うので、メーラーの機能の一部として、この購入履歴管理プログラムを実装しても良い。
【0043】
購入履歴管理プログラムには、実施例1において、図2及び図3を参照して説明した購入履歴管理サーバー1と同等の購入履歴データベースが設けられている。また、実施例1において、図4を参照して説明したプロセスを利用して、購入履歴データベースを更新する。更に、図5ないし図7に示されているものと同等の画面を表示し、パーソナルコンピュータ1やスマートフォン上で、ユーザーが過去に購入した商品の一覧を表示する。
【実施例3】
【0044】
上記実施例1、2では、オンラインショップでの商品購入を行った後に送信される返信メールから商品購入データを抽出している。しかし、商品購入を行った直後に表示される注文完了画面にも、必要な商品購入データは含まれている。実施例3では、商品購入を行った際に、この注文完了画面の情報を購入履歴管理サーバーに送信し、購入履歴管理サーバーは受け取った注文完了画面を解析し、商品購入データを抽出する。以後の処理は、上記実施例1、2と同様である。
【0045】
一つの実装では、ブラウザのアドオンとして、注文完了画面送信プログラムを実装する。このアドオンでは、ブラウザに送信ボタンを付加する。ブラウザが注文完了画面を表示している状態で、この送信ボタンをクリックすれば、購入履歴管理サーバーに注文完了画面の情報が送信される。購入履歴管理サーバーは、注文完了画面を受け取ると、これを解析し商品購入データを抽出し、実施例1、2と同様に購入履歴データベースを更新する。更に、購入履歴管理サーバーは、ユーザーのアクセスに応じて、パーソナルコンピュータ1やスマートフォン上で図5ないし図7に示されているものと同等の画面を表示し、ユーザーが過去に購入した商品の一覧を提示する。
【産業上の利用可能性】
【0046】
以上のように、本発明による購入履歴管理装置によれば、複数のオンラインショップから購入した商品の履歴を一覧でき、新たな購入の際に有用な情報を手早く得ることができる。
【符号の説明】
【0047】
1 購入履歴管理サーバー
3 パーソナルコンピュータ
5 オンラインショップのサーバー
7 メールサーバー
【要約】      (修正有)
【課題】複数のオンラインショップから購入した商品の履歴を一覧でき、新たな購入の際に有用な情報を手早く得ることができる購入履歴管理装置を提供する。
【解決手段】購入履歴管理装置は、インターネットを介して、複数のオンラインショップからユーザー宛に配信された電子メールを取得する手段と、取得した電子メールから商品購入に関する複数の情報を抽出し、これら複数の情報を購入履歴データベースに格納する手段と、ユーザーからの要求に応じて、購入履歴データベースから、複数のオンラインショップに関する情報を取り出して、ユーザーが一覧できるように提示する手段からなる。
【選択図】図4
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8