特許第6651100号(P6651100)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6651100
(24)【登録日】2020年1月24日
(45)【発行日】2020年2月19日
(54)【発明の名称】テーブル席情報入力端末装置
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20200210BHJP
   G06F 3/0484 20130101ALI20200210BHJP
【FI】
   G06Q50/12
   G06F3/0484 150
【請求項の数】5
【全頁数】11
(21)【出願番号】特願2015-226048(P2015-226048)
(22)【出願日】2015年11月18日
(65)【公開番号】特開2017-97446(P2017-97446A)
(43)【公開日】2017年6月1日
【審査請求日】2018年11月15日
(73)【特許権者】
【識別番号】515209471
【氏名又は名称】株式会社プラニス
(74)【代理人】
【識別番号】110000051
【氏名又は名称】特許業務法人共生国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平 川 寛 久
【審査官】 田付 徳雄
(56)【参考文献】
【文献】 特開2007−066166(JP,A)
【文献】 特開2004−013696(JP,A)
【文献】 実開平07−045042(JP,U)
【文献】 特開2009−020788(JP,A)
【文献】 特開平10−112675(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2015/0039450(US,A1)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00 − 99/00
G06F 3/0484
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
店舗のテーブル上に載置されてテーブル単位の空席数及び前記テーブルからの呼び出しの入力を受け付けてテーブル使用状態を識別可能に表示するテーブル席情報入力端末装置であって、
前記テーブル単位の空席数を入力する空席入力部と、
手をかざすことにより呼び出し入力を感知するセンサー部と、
力された前記空席数、感知された前記呼び出し入力、及び前記テーブル席情報入力端末装置の識別情報を含む前記テーブルの席情報を外部機器に送信し、前記送信されたテーブルの席情報に対する前記外部機器からの応答情報を受信する無線通信部と、
前記外部機器からの応答情報に基づき、予め設定された発光色で点灯する表示部と、
前記テーブル席情報入力端末装置の各構成要素を制御し、前記外部機器からの応答情報をリアルタイムで監視する制御部と、を備え
前記空席入力部は、回転式セレクターを備え、該回転式セレクターの回転板に割り振られた複数の接点に対して予め設定された数値が所定の操作により選択されることで前記テーブル単位の空席数を入力することを特徴とするテーブル席情報入力端末装置。
【請求項2】
前記制御部は、
前記空席入力部に前記テーブル単位の空席数が入力されると、前記入力された空席数及び前記テーブル席情報入力端末装置の識別情報を含む前記テーブルの席情報を前記外部機器に送信するとともに前記表示部を予め設定された第1の発光色で点灯させ、
前記外部機器から前記送信された空席数の情報に対する応答情報を受信すると、前記表示部を予め設定された第2の発光色で点灯させるように制御することを特徴とする請求項1に記載のテーブル席情報入力端末装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記応答情報を受信しない状態で、前記空席数を送信した時点から予め設定された所定の時間が経過すると、前記表示部を予め設定された第3の発光色で点灯させることを特徴とする請求項に記載のテーブル席情報入力端末装置。
【請求項4】
前記制御部は、
前記センサー部で呼び出し入力が感知されると、前記感知された呼び出し入力及び前記テーブル席情報入力端末装置の識別情報を含む前記テーブルの席情報を前記外部機器に送信するとともに前記表示部を予め設定された第4の発光色で点灯させ、
前記テーブルの席情報を送信後、予め設定された所定の時間が経過すると、前記表示部を予め設定された第5の発光色で点灯させるように制御することを特徴とする請求項1に記載のテーブル席情報入力端末装置。
【請求項5】
前記制御部は、前記空席数を含む前記テーブルの席情報と、前記呼び出し入力を含む前記テーブルの席情報とを、予め設定された異なる外部機器に送信するように無線通信部を制御することを特徴とする請求項1に記載のテーブル席情報入力端末装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、テーブル席情報入力端末装置に関し、より詳しくは、店舗のテーブル単位の空席数及び当該テーブルからの呼び出しを簡便に入力でき、テーブル利用状況を識別容易に表示するテーブル席情報入力端末装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、レストラン等の飲食店において、接客担当の店員がハンディ端末を所持し、このハンディ端末を用いて顧客からの注文情報を入力し、入力された注文情報を店舗内に設置されたコンピュータ(以下、店舗PCと略記)で管理するオーダエントリシステムが知られている。
【0003】
また、ハンディ端末、店舗PCに加え、テーブルごとに設置された呼び鈴装置(又はセルフ・オーダ端末)を備え、呼び鈴装置からの店員呼び出しに応じて、店舗PCが、ハンディ端末に、呼び出しのあったテーブル番号を含む呼び出しメッセージを送信して表示させるシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
さらに、近年では、ハンディ端末を含むPOSシステムを利用して、ハンディ端末から注文情報を受信すると空席を減らし、POSレジスターから会計情報を受信すると空席を増やすことにより席情報を更新して、空席状態や待ち時間の情報を公開する店舗情報案内システムが知られている(例えば、特許文献2)。
【0005】
しかしながら、これらの従来システムは、店員が、所持するハンディ端末を操作して、テーブル毎に注文情報を入力するとともに、注文した顧客の席ごとに予め割り当てられている座席位置を示す席番号(あるいは、テーブル番号)を入力し、注文内容の情報と席番号とを店舗PCに送信する必要があるため、作業が煩雑であり、店内が混んでいる場合には、応対に手が取られて、タイムリーな情報のアップロードが難しいという問題がある。
【0006】
また、各テーブルに呼び鈴装置(又はセルフ・オーダ端末)を配備するオーダエントリシステムは、設備費用が高額になるため、大手のチェーンストアなど資金力のある企業以外は設置するのが難しいという問題がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2003−303378号公報
【特許文献2】特開2004−326500号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであって、本発明の目的は、店舗のテーブル単位の空席情報及び当該テーブルからの呼び出しを簡便に入力して識別容易に表示するテーブル席情報入力端末装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記目的を達成するためになされた本発明の一態様によるテーブル席情報入力端末装置は、店舗のテーブル上に載置されてテーブル単位の空席数及び前記テーブルからの呼び出しの入力を受け付けてテーブル使用状態を識別可能に表示するテーブル席情報入力端末装置であって、前記テーブル単位の空席数を入力する空席入力部と、手をかざすことにより呼び出し入力を感知するセンサー部と、入力された前記空席数、感知された前記呼び出し入力、及び前記テーブル席情報入力端末装置の識別情報を含む前記テーブルの席情報を外部機器に送信し、前記送信されたテーブルの席情報に対する前記外部機器からの応答情報を受信する無線通信部と、前記外部機器からの応答情報に基づき、予め設定された発光色で点灯する表示部と、前記テーブル席情報入力端末装置の各構成要素を制御し、前記外部機器からの応答情報をリアルタイムで監視する制御部と、を備え、前記空席入力部は、回転式セレクターを備え、該回転式セレクターの回転板に割り振られた複数の接点に対して予め設定された数値が所定の操作により選択されることで前記テーブル単位の空席数を入力することを特徴とする。
【0010】
記制御部は、前記空席入力部に前記テーブル単位の空席数が入力されると、前記入力された空席数及び前記テーブル席情報入力端末装置の識別情報を含む前記テーブルの席情報を前記外部機器に送信するとともに前記表示部を予め設定された第1の発光色で点灯させ、前記外部機器から前記送信された空席数の情報に対する応答情報を受信すると、前記表示部を予め設定された第2の発光色で点灯させるように制御し得る。
前記制御部は、前記応答情報を受信しない状態で、前記空席数を送信した時点から予め設定された所定の時間が経過すると、前記表示部を予め設定された第3の発光色で点灯させ得る。
【0011】
前記制御部は、前記センサー部で呼び出し入力が感知されると、前記感知された呼び出し入力及び前記テーブル席情報入力端末装置の識別情報を含む前記テーブルの席情報を前記外部機器に送信するとともに前記表示部を予め設定された第4の発光色で点灯させ、前記テーブルの席情報を送信後、予め設定された所定の時間が経過すると、前記表示部を予め設定された第5の発光色で点灯させるように制御し得る。
【0012】
前記制御部は、前記空席数を含む前記テーブルの席情報と、前記呼び出し入力を含む前記テーブルの席情報とを、予め設定された異なる外部機器に送信するように無線通信部を制御し得る。
【発明の効果】
【0013】
本発明のテーブル席情報入力端末装置によれば、テーブル席情報入力端末装置が載置されたテーブルのテーブル単位の空席数及び当該テーブルからの呼び出しを簡便に入力でき、外部機器とテーブル席情報を送受信して、所定の発光色で表示するので、店員がテーブル使用状態を容易に識別することができる。
また、店舗内の全てのテーブルに当該端末装置を配備する必要がなく、店舗の運営体制に応じて台数を選択できるので柔軟でコストパフォーマンスの高い店舗予約管理システムを構築できる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
図1】本発明の一実施形態によるテーブル席情報入力端末装置を使用した店舗のテーブル席情報管理システムの構成例を示す概略図である。
図2】本発明の一実施形態によるテーブル席情報入力端末装置の構成を示す概略図である。(a)は平面図、(b)はA−A’に沿った断面図である。
図3】本実施形態によるテーブル席情報入力端末装置の制御システムを説明するブロック図である。
図4】本実施形態によるテーブル席情報入力端末装置の空席管理モードにおける動作を示すフローチャートである。
図5】本実施形態によるテーブル席情報入力端末装置の呼び出しモードにおける動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、本発明を実施するための形態の具体例を、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0016】
図1は、本発明の一実施形態によるテーブル席情報入力端末装置を使用した店舗のテーブル席情報管理システムの構成例を示す概略図である。
【0017】
図1に示すように、本実施形態による店舗のテーブル席情報管理システム100は、店舗内の所望のテーブル(40A、40E)上に載置されるテーブル席情報入力端末装置TS(10A、10B)、店舗内又は店舗外の通信網400に接続された店舗管理用コンピュータ(店舗PCと略記)20、店員が携帯するハンディ端末装置(30A、30B)、通信網400を介して店舗PC20に接続される空席情報提供サーバ200及び顧客の携帯端末(300A、300B)で構成される。
【0018】
テーブル席情報入力端末装置TSは、テーブル単位の空席状態及び当該テーブルからの呼び出しを店員に識別可能に表示する。テーブル席情報入力端末装置TSの詳しい構成は後述する。なお、1つの店舗内に配置されるテーブル席情報入力端末装置TSの台数は、店舗の規模や運営形態に応じて、任意に設定される。
【0019】
ハンディ端末装置(30A,30B)は、店員が注文情報を入力する端末装置であり、また、ハンディ端末装置を携帯する店員を呼び出す機能を備える。なお、ハンディ端末装置は、ブック型に限定されない。例えば、ウォッチ型やスマートフォン型などを採用してもよい。
店舗PC20は、店舗内の各端末装置(10A、10B、30A、30B)からの入出力情報を管理し、また、通信網400を介して店舗外の空席情報提供サーバ200に空席情報を含む店舗情報を送信する。
【0020】
テーブル席情報入力端末装置TS(10A、10B)及びハンディ端末装置(30A、30B)は、無線通信手段により、店舗PCに接続される。また、テーブル席情報入力端末装置TS(10A、10B)とハンディ端末装置(30A、30B)とは、互いに直接無線接続されてもよい。無線通信手段としては、ZigBee(登録商標)が好ましいが、これに限定されず、Bluetooth(登録商標)など他の規格を利用することも可能である。
【0021】
空席情報提供サーバ200は、店舗情報データベースを備え、通信網400を介して顧客の携帯端末(300A、300B)からのアクセス要求に応答し、データベースに登録された各店舗の所在地、空席情報、メニュー情報、及びリンク先などを提供する。
【0022】
なお、顧客から各店舗が予約を受け付ける方法は、特に限定されない。顧客の携帯端末(300A、300B)から空席情報提供サーバ200あるいは店舗PC20へのWeb登録、又は店舗への電話予約など、店舗の形態に応じて選択される。
【0023】
以下、図2及び図3を参照しながら、本発明の一実施形態によるテーブル席情報入力端末装置について詳細に説明する。
【0024】
図2は、本発明の一実施形態によるテーブル席情報入力端末装置の構成を示す概略図である。(a)は平面図、(b)はA−A’に沿った断面図である。
【0025】
図2に示すように、本実施形態によるテーブル席情報入力端末装置TSは、筐体11の内部に配置された回路基板61上に、感知センサー62及び発光モジュール63が実装され、筐体11の外部から操作可能な形態で、回転式セレクター56が回路基板61に電気的及び機械的に実装される。回路基板61には図示しないがテーブル席情報入力端末装置の制御や通信のための電子部品が実装される。また、図示しないが、筐体11の上部外殻の一部又は全体部分は、半透明の樹脂などで構成される。
【0026】
感知センサー62は、筐体11の近傍に人の手がかざされると、これを感知して呼び出し信号を発信する。感知センサー62には、静電容量型近接センサーや赤外線センサーなどが使用されるが、これらに限定されない。
【0027】
発光モジュール63は、異なる発光色のLEDが搭載されて多色発光に対応し、所定の色の光を放射するように制御される。なお、発光モジュール63は、筐体11の内側面に沿って配置された図示しない導光部材に連結されて、導光部材からテーブル席情報入力端末装置の筐体11外に光が放射されるように構成してもよい。
【0028】
回転式セレクター56は、例えば、サムロータリスイッチのように、回転軸に沿って割り振られた複数の接点に対して、予め設定された整数値、例えば、1〜8が割り振られた回転板を回転させて、所望の値を設定する入力手段であり、この設定値にテーブルの空席数を対応させることで、テーブルの空席数を入力する。回転式セレクター56は、数値設定の方式として、回転板を直接手で回すダイヤル方式の他に、プッシュ方式やタッチセンサーなど、任意のタイプを適用し得る。また、筐体11に回転式セレクター56を配置する位置は、本実施形態に限定されない。例えば、筐体11の底面中央部に配置してもよい。
【0029】
図3は、本実施形態によるテーブル席情報入力端末装置の制御システムを説明するブロック図である。
【0030】
図3に示すように、本実施形態によるテーブル席情報入力端末装置の制御システム10は、制御部50、無線通信部54、表示部55、回転式セレクター56、センサー部57、及びバッテリー58を備える。
【0031】
制御部50は、テーブル席情報入力端末装置の全般的な動作のために各構成要素を制御するCPU51、入出力データの種別を判定して対応するインターフェイスと構成要素との接続切換え等を制御する入出力制御部52、及び当該装置の機能動作に必要な各種プログラム及びデータを保存する記憶部53を備える。
【0032】
無線通信部54は、制御部50の制御に基づき、指定の外部機器との間に通信チャネルを形成し、データの送受信又は呼び出し信号を送信する。使用する無線通信規格は、ZigBee(登録商標)が好ましいが、Bluetooth(登録商標)など他の規格を利用することも可能である。
【0033】
表示部55は、発光モジュール63を含み、制御部50の制御に基づき、発光モジュール63を、所定の発光色で点灯させる。また、これに限定されず、所定の発光パターンによる点滅を組み合わせて使用することもできる。
【0034】
回転式セレクター56は、回転板により選択された空席数に対応する数の入力をコード変換して、数値データとして制御部に送信する。制御部50は、受信した空席数のデータを、無線通信部54を介して店舗PC20に送信する。なお、空席数の登録を行わない場合は、設定する数を「0:ゼロ」に合わせることで、当該装置が載置されたテーブルが空席待ち状態にないことを店舗PC20に送信し得る。
【0035】
センサー部57は、感知センサー62含み、人の手などが本装置にかざされると、これを感知して制御部50に呼び出し信号を送信する。制御部50は、受信した呼び出し信号に基づき、表示部55を制御して、発光モジュール63を所定の発光色で点灯させる。また、これと同時に予め設定されたハンディ端末装置に無線通信部54を介して呼び出し信号を送信してもよい。更に、店舗PC20にも呼び出し信号を送信し得る。これらの手順は、記憶部53に保存されたプログラムにより、任意に設定が可能である。
【0036】
以下、図4図1及び図3を参照して、本発明の一実施形態によるテーブル席情報入力端末装置の空席管理モードにおける動作を詳細に説明する。
【0037】
図4は、本実施形態によるテーブル席情報入力端末装置の空席管理モードにおける動作を示すフローチャートである。
【0038】
図4に示すように、テーブル席情報入力端末装置10Aの回転式セレクター56を回転させて、「0:ゼロ」以外の空席数が設定されると、回転式セレクター56からの信号が制御部50に送信されてテーブル席情報入力端末装置10Aの空席管理モードが起動される(ステップS110)。制御部50は、受信した信号を分析して、信号の送信元及び信号の種別を判断する(ステップS120)。受信した信号が、センサー部57からの呼び出し信号である場合、ステップS225に分岐して、後述する呼び出しモードにおける動作を実行する。
【0039】
受信した信号が回転式セレクター56からの空席数のデータである場合、制御部50は、受信した空席数データを、当該テーブル席情報入力端末装置10Aの識別情報とともに、無線通信部54を介して店舗PC20に送信し、表示部55の発光モジュール63を、予め設定された第1の発光色として、例えば、緑色で点灯するように制御する(ステップS130)。店舗PC20は、空席数データ及びデータ送信元のテーブル席情報入力端末装置10Aの識別情報を受信すると、受信した空席数データを含む空席情報を、通信網400を介して接続された空席情報提供サーバ200に送信する(ステップS140)。
【0040】
制御部50は、店舗PC20に空席数データを送信後、タイマー(図示せず)を起動させて、送信後の経過時間を計測するとともに、送信したテーブルの席情報、すなわち空席数データに対する店舗PC20からの応答情報を待ち受けるモードに移行する(ステップS150)。なお、経過時間の計測は、店舗PC20でも実行するように設定し得る。
【0041】
ステップS140で空席情報提供サーバ200に送信した空席情報に対して顧客から予約が入ると、店舗PC20は、該当するテーブル席情報入力端末装置10Aに対して、予約確定を知らせる応答情報を送信する(ステップS145)。
【0042】
制御部50は、店舗PC20から予約確定を知らせる応答情報を受信すると(ステップS160)、表示部55の発光モジュール63を、予め設定された第2の発光色として、例えば、オレンジ色の第2発光色で点灯するように制御する(ステップS170)。一方、店舗PC20からの応答情報を受信しない場合、制御部50は、ステップS180に分岐する。
【0043】
制御部50は、店舗PC20から予約確定を知らせる応答情報を受信しない状態で、空席数データ送信後の経過時間が予め設定された所定の時間を経過すると(ステップS180)、表示部55の発光モジュール63を、予め設定された第3の発光色として、例えば、赤色で点灯するように制御する(ステップS190)。
【0044】
経過時間が所定時間内である場合、制御部50は、ステップS160の前に分岐し、以降のステップを繰り返して行うように制御する。
【0045】
以上の動作により、本実施形態によるテーブル席情報入力端末装置は、当該テーブルの空席状態を店員が容易に識別できるように表示する。
【0046】
次に、図5図1及び図3を参照して、本発明の一実施形態によるテーブル席情報入力端末装置の呼び出しモードにおける動作を詳細に説明する。
【0047】
図5は、本実施形態によるテーブル席情報入力端末装置の呼び出しモードにおける動作を示すフローチャートである。
【0048】
図5に示すように、テーブル席情報入力端末装置10Aの回転式セレクター56を回転させて、空席数に「0:ゼロ」が設定されると、回転式セレクター56からの信号が制御部50に送信されてテーブル席情報入力端末装置10Aの呼び出しモードが起動される(ステップS210)。制御部50は、センサー部57に当該テーブルAに着席している顧客がテーブル席情報入力端末装置10Aの筐体10に手などをかざしたか否かを感知する(ステップS220)。
【0049】
センサー部57は、顧客が手などをかざしたのを感知すると、制御部50に呼び出し信号を送信する。制御部50は、受信した呼び出し信号に基づき、表示部55を制御して、発光モジュール63を、予め設定した第4の発光色として、例えば、白色で点灯するように制御する(ステップS230)。また、これと同時に、予め設定されたハンディ端末装置30Aに無線通信部54を介して呼び出し信号及び信号送信元のテーブル席情報入力端末装置10Aの識別情報を送信してもよい。更に、店舗PC20にも呼び出し信号を送信し得る(ステップS240)。
【0050】
制御部50は、呼び出し信号を受信後、タイマー(図示せず)を起動させて、センサー部57から呼び出し信号が送信されてからの経過時間を計測する(ステップS250)。なお、経過時間の計測は、ハンディ端末装置30A又は店舗PC20でも実行するように設定し得る。
【0051】
テーブル席情報入力端末装置10Aからの呼び出しが店員に認識されると、店員によりテーブル席情報入力端末装置10Aにリセット操作が入力される(ステップS260)。リセットは、センサー部57に対して手を使った所定の動作を行う方法又はリセットボタン(図示せず)を別途に設けて入力する方法などよって実行される。制御部50は、リセット操作によるリセット入力を受信すると、経過時間の計測を停止し、計測時間をリセットして(ステップS270)、ステップ220の前に分岐し、次の呼び出しに備える。その後、以降のステップを繰り返して行うように制御する。
【0052】
制御部50は、リセット入力を受信しない状態で、呼び出し信号送信後の経過時間が、予め設定された所定の時間を経過すると(ステップS280)、表示部55の発光モジュール63を、予め設定された第5の発光色として、例えば、ピンク色で点灯するように制御する(ステップS290)。また、同時に、予め設定されたハンディ端末装置30A及び店舗PC20に無線通信部54を介して呼び出し信号及び信号送信元のテーブル席情報入力端末装置10Aの識別情報を再度送信してもよい。
【0053】
経過時間が所定時間内である場合、制御部50は、ステップS260の前に分岐し、以降のステップを繰り返して行うように制御する。
【0054】
以上の動作により、本発明の一実施形態によるテーブル席情報入力端末装置は、当該テーブルの呼び出し状態を店員が容易に識別できるように表示する。
【0055】
上述のように、本発明によるテーブル席情報入力端末装置は、テーブル単位の空席状態及び当該テーブルからの呼び出しを自動的にハンディ端末装置や店舗PC20などの外部機器に送信し、店員が容易に識別できるように表示するため、店舗のテーブルの席情報を容易に管理することができる。これにより店舗運営の効率化を図ることができる。
また、店舗内の全てのテーブルに当該端末装置を配備する必要がなく、また、テーブル単位の空席数登録及び呼び鈴の機能を兼用するため、店舗の設備コストを削減できる。
【0056】
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲から逸脱しない範囲内で多様に変更実施することが可能である。
【符号の説明】
【0057】
10制御システム
10A、10B テーブル席情報入力端末装置
11 筐体
20 店舗PC
30A、30B ハンディ端末装置
40A、40B、40C、40D、40E テーブル
50 制御部
51 CPU
52 入出力制御部
53 記憶部
54 無線通信部
55 表示部
56 回転式セレクター
57 センサー部
58 バッテリー
61 回路基板
62 感知センサー
63 発光モジュール
100 テーブル席情報管理システム
200 空席情報提供サーバ
300A、300B 携帯端末
400 通信網
図1
図2
図3
図4
図5