特許第6651411号(P6651411)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6651411スチールコードを内包するゴムシートの製造装置と製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6651411
(24)【登録日】2020年1月24日
(45)【発行日】2020年2月19日
(54)【発明の名称】スチールコードを内包するゴムシートの製造装置と製造方法
(51)【国際特許分類】
   B29D 30/38 20060101AFI20200210BHJP
   B29D 30/08 20060101ALI20200210BHJP
【FI】
   B29D30/38
   B29D30/08
【請求項の数】6
【全頁数】17
(21)【出願番号】特願2016-98516(P2016-98516)
(22)【出願日】2016年5月17日
(65)【公開番号】特開2017-205912(P2017-205912A)
(43)【公開日】2017年11月24日
【審査請求日】2019年3月12日
(73)【特許権者】
【識別番号】000110147
【氏名又は名称】トクセン工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000556
【氏名又は名称】特許業務法人 有古特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】油井 清志
(72)【発明者】
【氏名】藤澤 拓人
【審査官】 鏡 宣宏
(56)【参考文献】
【文献】 特開昭57−96843(JP,A)
【文献】 特開昭57−96845(JP,A)
【文献】 特開2007−203511(JP,A)
【文献】 特開2007−217820(JP,A)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B29D 30/00−30/72
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
スチールコードを所定の張力に保ちながら送る送り機と、
前記送り機で送られる前記スチールコードを、所定幅をあけて配置された係止部に巻き掛けて係止する形成機と、
前記形成機で所定幅に巻き掛けられた前記スチールコードをゴムシート片上に配置する配置機と、
を備え、
前記形成機は、前記係止部に巻き掛けた前記スチールコードの屈曲部を押圧して型付けする型付け部を有し、
前記配置機は、前記形成機で型付けされた前記スチールコードを前記ゴムシート片上に配置した状態で前記屈曲部を保持するように所定幅をあけて2列に配置された複数の保持部を有している、ことを特徴とするスチールコードを内包するゴムシートの製造装置。
【請求項2】
前記係止部は、前記スチールコードを係止する係止ピンを有し、
前記保持部は、前記ゴムシート片上から前記係止部に向けて突出する保持ピンを有し、
前記係止ピンと前記保持ピンとは近接又は離間可能に構成され、
前記係止ピンと前記保持ピンとが近接した状態で前記屈曲部を前記係止ピンから前記保持ピンに掛け移して保持するように構成されている、請求項1に記載のスチールコードを内包するゴムシートの製造装置。
【請求項3】
前記スチールコードは、前記屈曲部を型付けした後、前記係止ピンから前記保持ピンに順次掛け移して前記ゴムシート片上に保持するよう構成されている、請求項2に記載のスチールコードを内包するゴムシートの製造装置。
【請求項4】
前記保持ピンは、前記ゴムシート片を貫通して前記係止部に向けて突出して配置されており、
前記配置機は、前記ゴムシート片上の前記スチールコードを他のゴムシート片で挟み込んでゴムシートを形成するときに前記保持ピンを除去するように構成されている、請求項2又は3に記載のスチールコードを内包するゴムシートの製造装置。
【請求項5】
前記送り機の上流側に複数本の素線又は複数本のストランドコードもしくは素線とストランドコードとを前記所定幅の間隔で逆方向に撚って前記スチールコードを形成する撚り機をさらに備え、
前記送り機は、前記撚り機で逆方向に撚った間の撚りの無い部分を前記係止部に巻き掛けるように前記形成機へ前記スチールコードを送る送り部を有している、請求項1〜4のいずれか1項に記載のスチールコードを内包するゴムシートの製造装置。
【請求項6】
スチールコードの張力を所定の張力に保ちながら所定間隔で送り、
前記スチールコードを所定幅に配置された係止部に順次巻き掛けて係止し、
前記係止部に巻き掛けた前記スチールコードをゴムシート片上に配置し、
前記係止部に巻き掛けた前記スチールコードの屈曲部を型付けし、
前記係止部で屈曲部を型付けされた前記スチールコードをゴムシート片上に配置して保持する、ことを特徴とするスチールコードを内包するゴムシートの製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、自動車用タイヤの補強用ゴムシートのように、スチールコードを内包するゴムシートの製造装置とその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、例えば、自動車に装着されているラジアルタイヤには、スチールコード(この明細書及び特許請求の範囲の書類中における「スチールコード」は、素線を撚り合せたスチールコード、素線を撚り合わせたストランドをさらに撚り合わせたスチールコード、素線とストランドを撚り合わせたスチールコードのいずれも含む。)を内包させた補強用ゴムシート(「ベルト(ブレーカー)」)が、カーカスとトレッドとの間に配置されている。
【0003】
上記補強用ゴムシートとしては、一般に、長尺(数百メートル乃至数万メートル)のスチールコードを平行に数百本ゴムシート上に配列し、2枚のゴムシート間に内包させたカレンダーシートが作製される。そして、カレンダーシートは、タイヤに貼り合わせる幅とバイアス角に基づいて斜めに切断されて、短冊状の補強用ゴムシートが形成される。この補強用ゴムシートを、円形にしてタイヤに内包させる。そのため、規格品の大量生産には適している。
【0004】
しかし、この方法によって製造された補強用ゴムシートは、カレンダーシートを斜めに切断するので、複数の素線の切断端部が幅方向の両端部に露出する。素線は、ゴムシート片との間の化学反応で接着されるようにブラスメッキが施された鋼線が採用されている。このため、上記したように切断された素線の端部にはブラスメッキがない部分がゴムシート片と接し、ゴムシート片との接着が成されない部分となる。
【0005】
一方、近年、自動車の性能向上に伴って自動車用タイヤに対する要求品質も多様化しており、自動車用タイヤの種類も増加している。そのため、多品種少量生産の要望がある。しかし、上記したような大量生産の方式では、この要求に応じることは難しい。
【0006】
そこで、この種の先行技術として、スチールコードが切断されることがなく、タイヤの生産方式を少ロット化して無駄なスペース及び無駄な輸送を排除することが可能な自動車用タイヤ用の補強用ゴムシートの製造方法が提案されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特開2007−217820号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
しかし、上記特許文献1では、スチールコードを作製した後、それを連続して折り曲げ、ゴムシート上に安定して配置することが難しい。そのため、スチールコードを適切に折り曲げ、そのスチールコードをゴムシート片上に安定して配置することができるゴムシートの製造装置と製造方法が要望されている。
【0009】
そこで、本発明は、スチールコードを適切に折り曲げ、そのスチールコードをゴムシート片上に安定して配置することができるスチールコードを内包するゴムシートの製造装置とその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記目的を達成するために、本発明に係るスチールコードを内包するゴムシートの製造装置は、スチールコードを所定の張力に保ちながら送る送り機と、前記送り機で送られる前記スチールコードを、所定幅をあけて配置された係止部に巻き掛けて係止する形成機と、前記形成機で所定幅に巻き掛けられた前記スチールコードをゴムシート片上に配置する配置機と、を備え、前記形成機は、前記係止部に巻き掛けた前記スチールコードの屈曲部を押圧して型付けする型付け部を有し、前記配置機は、前記形成機で型付けされた前記スチールコードを前記ゴムシート片上に配置した状態で前記屈曲部を保持するように所定幅をあけて2列に配置された複数の保持部を有している。
【0011】
この構成により、所定の張力を保ちながら送り機で送られるスチールコードを形成機の係止部に巻き掛けるので、スチールコードは所定の張力を保った状態で係止部に巻き掛けられる。係止部に巻き掛けられたスチールコードは、屈曲部が型付け部によって押圧されて巻き掛けられた状態の型付けがなされる。スチールコードは、屈曲部が型付けされた状態でゴムシート片上に配置されて保持部によって保持される。これにより、スチールコードは、所定の張力を保った状態で、所定幅で適切に曲げられて型付けされ、その状態でゴムシート片上に配置される。よって、適切な長さの所定幅で適切に屈曲させられたスチールコードを、その状態でゴムシート片の適切な位置に安定して配置したゴムシートを製造することができる。
【0012】
また、前記係止部は、前記スチールコードを係止する係止ピンを有し、前記保持部は、前記ゴムシート片上から前記係止部に向けて突出する保持ピンを有し、前記係止ピンと前記保持ピンとは近接又は離間可能に構成され、前記係止ピンと前記保持ピンとが近接した状態で前記屈曲部を前記係止ピンから前記保持ピンに掛け移して保持するように構成されていてもよい。「近接」は、隙間を有する近接、接した状態を含む。
【0013】
このように構成すれば、係止ピンに巻き掛けられた屈曲部が係止ピンから保持ピンに掛け移されるので、所定幅で屈曲させたスチールコードの状態を保ってゴムシート片上に配置して保持することが適切にできる。
【0014】
また、前記スチールコードは、前記屈曲部を型付けした後、前記係止ピンから前記保持ピンに順次掛け移して前記ゴムシート片上に保持するよう構成されていてもよい。
【0015】
このように構成すれば、スチールコードを所定幅で屈曲させ、屈曲部を型付けした後、ゴムシート片上の適切な位置に順次保持することができる。
【0016】
また、前記保持ピンは、前記ゴムシート片を貫通して前記係止部に向けて突出して配置されており、前記配置機は、前記ゴムシート片上の前記スチールコードを他のゴムシート片で挟み込んでゴムシートを形成するときに前記保持ピンを除去するように構成されていてもよい。
【0017】
このように構成すれば、保持ピンがゴムシート片を貫通して配置されているので、保持ピンに保持したスチールコードはゴムシート片の適切な位置に保持される。ゴムシート片に保持されたスチールコードを他のゴムシート片で挟み込んでゴムシートを形成するので、スチールコードを規則正しく内包させることができる。
【0018】
また、前記送り機の上流側に複数本の素線又は複数本のストランドコードもしくは素線とストランドコードとを前記所定幅の間隔で逆方向に撚って前記スチールコードを形成する撚り機をさらに備え、前記送り機は、前記撚り機で逆方向に撚った間の撚りの無い部分を前記係止部に巻き掛けるように前記形成機へ前記スチールコードを送る送り部を有していてもよい。
【0019】
このように構成すれば、複数本の素線又は複数本のストランドコードもしくは素線とストランドコードが撚られたスチールコードは、逆方向に撚られた間の撚りのない部分を係止部に係止して屈曲させて型付けされる。これにより、屈曲させる部分の形状を安定させることができる。よって、張力が保たれたスチールコードを係止部で安定して屈曲させ、係止部で屈曲させたスチールコードは、撚りが交互に逆向きとなった状態でゴムシート片上に配置することができる。
【0020】
一方、本発明に係るスチールコードを内包するゴムシートの製造方法は、スチールコードの張力を所定の張力に保ちながら所定間隔で送り、前記スチールコードを所定幅に配置された係止部に順次巻き掛けて係止し、前記係止部に巻き掛けた前記スチールコードの屈曲部を型付けし、前記係止部で屈曲部を型付けされた前記スチールコードをゴムシート片上に配置して保持する。
【0021】
この構成により、スチールコードを、所定の張力を保ちながら送って係止部に巻き掛けて係止するので、スチールコードは常に所定の張力を保った状態で係止部に巻き掛けられる。係止部に巻き掛けられたスチールコードは、係止部の屈曲部が型付け部によって巻き掛けられた状態の型付けがなされる。係止部の位置が型付けされたスチールコードは、ゴムシート片上に配置されて保持される。これにより、所定の張力を保った状態で所定幅適切に曲げられたスチールコードを、その状態でゴムシート片上に安定して配置することができる。
【発明の効果】
【0022】
本発明によれば、スチールコードを所定の張力を保った状態で所定幅で適切に曲げて型付けをし、その状態のスチールコードをゴムシート片上に適切に配置したゴムシートを安定して製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1図1は、本発明に係るスチールコードを内包するゴムシートの製造装置で製造したゴムシートを示す平面図である。
図2図2は、図1に示すスチールコードの一例を示す平面図である。
図3図3は、本発明に係るスチールコードを内包するゴムシートの製造装置の一実施形態を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は一部の平面図である。
図4図4は、図3に示す製造装置によってゴムシートを製造する次の段階を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は一部の平面図である。
図5図5は、図4に続くゴムシートを製造する次の段階を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は一部の平面図である。
図6図6は、図5に続くゴムシートを製造する次の段階を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は一部の平面図である。
図7図7は、図6に続くゴムシートを製造する次の段階を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は一部の平面図である。
図8図8は、図7に続くゴムシートを製造する次の段階を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は一部の平面図である。
図9図9は、図8に続くゴムシートを製造する次の段階を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は一部の平面図である。
図10図10は、図9に続くゴムシートを製造する次の段階を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は一部の平面図である。
図11図11は、図10に続くゴムシートを製造する次の段階を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は一部の平面図である。
図12図12は、図11に続くゴムシートを製造する次の段階を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は一部の平面図である。
図13図13は、図12に続くゴムシートを製造する次の段階を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は一部の平面図である。
図14図14は、図13に続くゴムシートを製造する次の段階を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は一部の平面図である。
図15図15は、図14に続くゴムシートを製造する次の段階を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は一部の平面図である。
図16図16は、図15に続くゴムシートを製造する次の段階を模式的に示す側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。以下の説明では、ゴムシート片2の送り方向上流側を手前側、送り方向下流側を奥側ともいう。また、図面では、スチールコード、係止ピン、保持ピンなどを誇張して示す。この明細書及び特許請求の範囲の書類中における上下左右方向の概念は、図3(A)に示す状態の製造装置10に向かったときの方向の概念と一致するものとする。この実施形態では、同一の構成で左側に配置された構成には「L」を付し、右側に配置された構成には「R」を付し、両方を含む説明には数字のみの符号で説明する。
【0025】
(スチールコードを内包するゴムシートの構成)
図1は、この実施形態に係る製造装置10で製造したゴムシート1の一部を示す平面図である。ゴムシート1は、2枚のゴムシート片2,3の間にスチールコード5を内包(埋込み)したものである。ゴムシート1は、一方(下側)のゴムシート片2の片面に折り曲げたスチールコード5を配置し、他方(上側)のゴムシート片3でスチールコード5を挟んで貼着することで形成される。スチールコード5は、所定の埋込み角度θと、所定の埋込みピッチPで内包される。このゴムシート1に内包されたスチールコード5は、ゴムシート1の幅方向両側位置で折り曲げられており、ゴムシート1の幅方向端部に露出部がない。
【0026】
ゴムシート1としては、例えば、自動車用タイヤのスチールコード5を内包したゴムシート1であれば、幅方向寸法Wが100mm程度から400mm程度、長さ方向寸法Lが1000mm程度から3000mm程度の大きさの物が製造される。なお、ゴムシート1の大きさは、用途に応じて適切な大きさの物を製造すればよい。
【0027】
(スチールコードの一例)
図2は、図1に示すスチールコード5の一例を示す平面図である。この例のスチールコード5は、複数本の素線6を撚り機(図示略:例えば、複数本の素線6を所定間隔(S,Z)で設定した把持部7を把持(チャッキング)し、その中間部8を一方向に回転Mさせる。これにより、中間部8の両側の素線6を逆方向に撚るものを利用できる。)によって撚った例を示している。この例のスチールコード5は、後述するように、形成機30によってスチールコード5を折り曲げる所定幅V(図3)と同じ所定間隔(S,Z)で撚られている。撚られたスチールコード5は、図示するZの部分はZ撚りとなり、図示するSの部分はS撚りとなる。なお、撚り方向は一例である。素線6としては、例えば、0.1mm〜0.6mm程度の鋼線にブラスメッキを施したもの用いることができる。
【0028】
また、スチールコード5としては、素線6を撚り合せたスチールコードの他、素線を撚り合わせたストランドコードをさらに撚り合わせたスチールコード、素線とストランドコードを撚り合わせたスチールコードのいずれでもよい。
【0029】
(ゴムシート製造装置の構成)
図3は、上記スチールコード5を内包するゴムシート1の製造装置10の一実施形態を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は一部の平面図である。図3(A)に示すように、製造装置10は、スチールコード5を、所定の張力を保ちながら送る送り部である送り機20と、送り機20で送られるスチールコード5を、所定幅Vをあけて配置された係止部31に順次巻き掛けて係止する形成機30と、形成機30係止部31に巻き掛けられたスチールコード5をゴムシート片2上の保持部51に配置して保持する配置機50とを備えている。この実施形態の製造装置10は、上記形成機30の係止部31が係止ピン32L,32Rを有しており、上記配置機50の保持部51が、上記係止ピン32L,32Rに向けて突出する保持ピン52L,52Rを有している。係止ピン32L,32R及び保持ピン52L,52Rとしては、例えば、1mm前後のピンを用いることができる。以下の図において、上記係止ピン32L,32Rは黒色で示し、保持ピン52L,52Rは白色で示す。
【0030】
上記送り機20は、スチールコード5を上方から形成機30に向かって送るようになっている。送り機20は、スチールコード5を形成機30に所定幅Vで配置された係止ピン32L,32Rの中心線C上で下方に送る第1ローラ21を有している。第1ローラ21は、定位置に配置されている。この送り機20は、スチールコード5の張力を保ちながら送るようになっている。
【0031】
また、送り機20では、上記図2に示すように撚られたスチールコード5を、逆方向に撚った間の撚りの無い中間部8と把持部7とを後述するように係止ピン32L,32Rに巻き掛けるように、所定ピッチで形成機30へ送るようにできる。このようにすれば、スチールコード5は、逆方向に撚られた間の撚りのない把持部7と中間部8(部分)を係止ピン32L,32Rに係止して屈曲させて型付けすることができる。これにより、屈曲させる部分の形状を安定させることができる。よって、張力が保たれたスチールコード5を係止ピン32L,32Rで屈曲させたスチールコード5は、撚りが交互に逆向きとなった状態で、後述するようにゴムシート片2上に配置することができる。
【0032】
上記形成機30は、上記スチールコード5を所定幅Vで巻き掛けるように上記係止ピン32L,32Rが配置されている。左係止ピン32Lと右係止ピン32Rとの間の所定幅Vは、ゴムシート片2の幅寸法によって決められ、係止ピン32L,32Rに巻き掛けたスチールコード5の幅寸法が、ゴムシート片2上に配置して幅方向端部から出ない寸法に設定される。それぞれの係止ピン32L,32Rは、それぞれがジャッキ部33L,33Rに設けられている。このジャッキ部33L,33Rにより、それぞれの係止ピン32L,32Rは、後述するように、保持ピン52L,52Rに向けて独立して進出又は後退可能になっている。また、左ジャッキ部33Lは形成機30のフレーム34に設けられた左水平移動シリンダ35Lにより水平方向に移動可能となっており、右ジャッキ部33Rは右水平移動シリンダ35Rにより水平方向に移動可能になっている。
【0033】
さらに、形成機30は、上記送り機20の第1ローラ21で下方に送られるスチールコード5を形成機30の所定位置に送るローラユニット36を備えている。ローラユニット36には、第1ローラ21で送られるスチールコード5を形成機30の側方に向けて斜めに送る第2ローラ37と、そのスチールコード5を係止ピン32L,32Rの側方で下方に送る第3ローラ38と、そのスチールコード5を上記係止ピン32L,32Rの高さで水平方向に送る第4ローラ39とを有している。ローラユニット36は、第2ローラ37、第3ローラ38及び第4ローラ39を、上記中心線Cを中心として一体的に右方向と左方向(図4)とに、時計回り又は反時計回りに回転させることで配置変更が可能となっている。
【0034】
また、形成機30は、上記左右の係止ピン32L,32R,に巻き掛けたスチールコード5の屈曲部9L(9R)をそれぞれ押圧して型付けする型付け部40L,40Rを有している。型付け部40L,40Rは、係止ピン32L,32Rに向かって水平方向にチャック42L,42Rを進退させる型付けシリンダ41L,41Rを有している。チャック42L,42Rは、係止ピン32L,32Rに巻き掛けたスチールコード5を押圧して折り曲げの型付けをする。チャック42L,42Rとしては、U宇型の溝形状を備えたものを用いることができる。
【0035】
さらに、形成機30は、上記係止ピン32L,32Rに巻き掛けて型付けしたスチールコード5を配置機50の保持ピン52L,52Rに向けて掛け移す押え部43L,43Rを有している。押え部43L,43Rは、係止ピン32L,32Rに巻き掛けられたスチールコード5の屈曲部9を、保持ピン52L,52Rに向かって押す部材であればよい。
【0036】
上記配置機50は、図3(B)に示すように、形成機30の係止ピン32L,32Rの配置に対して斜めにゴムシート片2を送るようになっている。上記図1に示したように、ゴムシート片2上に配置されるスチールコード5は、ゴムシート1の長手方向に対して所定の角度をもって配置される。このため、配置機50は、形成機30で折り曲げるスチールコード5に対して斜めにゴムシート片2を送るようになっている。
【0037】
配置機50には、上記形成機30の係止ピン32L,32Rに巻き掛けられて型付けされたスチールコード5を、ゴムシート片2上に配置した状態で屈曲部9を保持する複数の保持ピン52L,52Rが所定幅Vをあけて2列に配置されている。この実施形態では、後述するように、上記係止ピン32L,32Rから保持ピン52L,52Rに向けて真っ直ぐにスチールコード5の屈曲部9を掛け移すようにしている。このため、係止ピン32L,32Rと保持ピン52L,52Rは同一の所定幅Vをあけて2列に配置されている。また、この実施形態では、配置機50に備えられる保持ピン52L,52Rが、ゴムシート片2を下方から上方に貫通して上記係止ピン32L,32Rに向けて突出して配置されている。
【0038】
これらの係止ピン32L、32R、及び保持ピン52L、52Rは、先端に向かって径が細くなるテーパー形状となっていてもよい。このようにすれば、スチールコード5の掛け移しをよりスムーズに行うことができる。また、係止ピン32L,32Rは、下端を内側に傾斜させることもできる。この場合、保持ピン52L,52Rの上端が、係止ピン32L,32Rの下端と同じ所定幅に配置される。係止ピン32L,32Rと保持ピン52L,52Rとは、スチールコード5の屈曲部9を掛け移すことができる所定幅で配置されていればよい。
【0039】
また、この実施形態では、上記したように、それぞれの係止ピン32L,32Rが保持ピン52L,52Rと近接又は離間可能に構成されている。そして、係止ピン32L,32Rと保持ピン52L,52Rとが近接した状態で、スチールコード5の屈曲部9が、上記押え部43L,43Rによって係止ピン32L,32Rから保持ピン52L,52Rに向けて押されて掛け移され、保持ピン52L,52Rによって保持される。なお、係止ピン32L,32Rと保持ピン52L,52Rとが近接した状態は、微妙な隙間を有して近接した状態、接した状態、を含む。また、保持ピン52L,52Rが係止ピン32L,32Rに向かって近接又は離間するように構成することもできる。
【0040】
したがって、このようなゴムシート1の製造装置10によれば、所定の張力を保った状態で送り機20によって送られるスチールコード5を形成機30の係止ピン32L,32Rに巻き掛ける。そして、係止ピン32L,32Rに巻き掛けられたスチールコード5は、屈曲部9が型付け部40L,40Rによって巻き掛けられた状態の型付けがなされる。その後、スチールコード5は、屈曲部9が係止ピン32L,32Rから保持ピン52L,52Rに掛け移される。
【0041】
これにより、スチールコード5は、所定の張力を保った状態で、所定幅Vで適切に屈曲させられた状態でゴムシート片2上に適切に配置されて保持することができる。よって、一定した長さのスチールコード5を適切な位置に内包したゴムシート1を製造することが安定してできる。
【0042】
(ゴムシートの製造方法)
以下、図4図20に基づいて、上記製造装置10の動作とゴムシート1の製造方法について詳しく説明する。なお、各図においては主要な構成に符号を付して説明する。図4は、図3に示す初期状態からゴムシート1を製造する次の段階を示す図面であり、(A)は正面図、(B)は一部の平面図である。
【0043】
上記図3(A)に示す状態は、送り機20で送られるスチールコード5を、右方に配置されたローラユニット36の第4ローラ39で水平方向送り、そのスチールコード5の端部を左係止ピン32Lに巻き掛けて、型付け部40Lによって保持した状態を示している。この状態では、図3(B)に示すように、右係止ピン32Rの奥側(ゴムシート片2の送り方向下流側)にスチールコード5が位置している。
【0044】
そして、図4(A),(B)に示すように、上記図3の状態から、ローラユニット36が手前側(ゴムシート片2の送り方向上流側)から左方向(時計回り)に回転させられる。これにより、スチールコード5は、張力が掛けられた状態のままでローラユニット36によって右係止ピン32Rに巻き掛けられる。
【0045】
次に、図5(A),(B)に示すように、右型付け部40Rの型付けシリンダ41Rを伸長させ、先端の右チャック42Rが右係止ピン32Rに巻き掛けられたスチールコード5の右屈曲部9Rの位置に配置される。そして、右係止ピン32Rに巻き掛けられたスチールコード5の右屈曲部9Rが右型付け部40Rの右チャック42Rで押圧される。屈曲部9Rの型付けは、右チャック42Rを右係止ピン32Rに巻き掛けられた状態のスチールコード5に被せて押圧することで行われる。また、上記図3に示すように、先に左係止ピン32Lに巻き掛けられて型付けされたスチールコード5の左屈曲部9Lを押圧している左型付け部40Lの左チャック42Lが開放される。
【0046】
次に、図6(A),(B)に示すように、左型付け部40Lの左型付けシリンダ41Lによって、左チャック42Lが左係止ピン32Lの位置から後退させられる。その後、左係止ピン32Lが左ジャッキ部33Lによって左保持ピン52Lに向けて伸長させられる。そして、左係止ピン32Lが左保持ピン52Lに近接した状態で、左押え部43Lが伸長させられる。これにより、左押え部43Lが先に折り曲げられていたスチールコード5の左屈曲部9Lを下方に押し下げて、左係止ピン32Lに巻き掛けられていたスチールコード5の左屈曲部9Lが配置機50の左保持ピン52Lに掛け移される。
【0047】
次に、図7(A),(B)に示すように、左押え部43Lが元の位置に戻るように上昇させられる。また、左係止ピン32Lも左ジャッキ部33Lによって上昇させられるが、左係止ピン32Lは、右係止ピン32Rから水平方向に延びるスチールコード5の位置よりも上方に退避させられる。
【0048】
次に、図8(A),(B)に示すように、ローラユニット36によって、第4ローラ39に掛けられているスチールコード5が左係止ピン32Lの位置よりも奥側(下流側)に移動させられる。
【0049】
次に、図9(A),(B)に示すように、左係止ピン32Lが設けられた左ジャッキ部33Lが左水平移動シリンダ35Lによって右係止ピン32Rから離れる方向に水平移動させられる。また、左ジャッキ部33Lによって、左係止ピン32Lがスチールコード5の係止位置まで伸長させられる。左水平移動シリンダ35Lによる左ジャッキ部33Lの水平移動は、後述する図18に示すように、配置機50によってゴムシート片2が1ピッチ下流方向へ送られたときに、下流側へ送られた右係止ピン32Rと左係止ピン32Lとの間の距離が適切な距離となるように移動させるものである。この距離は、スチールコード5の張力を一定に保てる距離に設定される。
【0050】
次に、図10(A),(B)に示すように、ローラユニット36が手前側(ゴムシート片2の送り方向上流側)から右方向に回転(反時計方向に回転)させられる。これにより、スチールコード5は、張力を掛けた状態のローラユニット36によって左係止ピン32Lに巻き掛けられる。
【0051】
次に、図11(A),(B)に示すように、左型付け部40Lの左型付けシリンダ41Lが伸長され、左チャック42Lが左係止ピン32Lに巻き掛けられたスチールコード5の左屈曲部9Lの位置に配置される。そして、左係止ピン32Lに巻き掛けられたスチールコード5の左屈曲部9Lが左チャック42Lで押圧される。また、上記図5に示すように、先に右係止ピン32Rに巻き掛けられたスチールコード5の右屈曲部9Rを押圧している右型付け部40Rの右チャック42Rが開放される。
【0052】
次に、図12(A),(B)に示すように、右型付け部40Rの右型付けシリンダ41Rによって、右チャック42Rが右係止ピン32Rの位置から後退させられる。その後、右係止ピン32Rが右ジャッキ部33Rによって右保持ピン52Rに向けて伸長させられる。そして、右係止ピン32Rが右保持ピン52Rに近接した状態で、右押え部43Rが伸長させられる。これにより、右押え部43Rが先に折り曲げられていたスチールコード5の右屈曲部9Rを下方に押し下げて、右係止ピン32Rに巻き掛けられていたスチールコード5の右屈曲部9Rが配置機50の右保持ピン52Rに掛け移される。
【0053】
次に、図13(A),(B)に示すように、右押え部43Rが元の位置に戻るように上昇させられる。また、右係止ピン32Rも右ジャッキ部33Rによって上昇させられるが、右係止ピン32Rは、左係止ピン32Lから水平方向に延びるスチールコード5の位置よりも上方に退避させられる。
【0054】
次に、図14(A),(B)に示すように、配置機50によって、ゴムシート片2が下流側へ保持ピン52L,52Rの1ピッチ分で奥側(下流側)へ送られるとともに、この動作に同調して、左ジャッキ部33Lが左水平移動シリンダ35Lによって右係止ピン32Rの方向に移動させられて左係止ピン32Lが右方向に移動させられる。また、同時に、左係止ピン32Lに巻き掛けられたスチールコード5の屈曲部9Lを型付けしている左チャック42Lも、左型付けシリンダ41Lによって右方向に移動させられる。これにより、スチールコード5を巻き掛けている右保持ピン52Rが下流側へ斜めに1ピッチ分送られるが、左係止ピン32Lを右方向に移動させて、右保持ピン52Rと左係止ピン32Lとの所定幅Vを保つことができる。また、これらの動作に同調して、ローラユニット36を中心線Cを中心に回転させて、スチールコード5が右係止ピン32Rの位置よりも奥側(下流側)に移動させられる。これらの動作を同調させることで、スチールコード5の張力を保っている。
【0055】
次に、図15(A),(B)に示すように、右係止ピン32Rがスチールコード5を係止する係止位置まで伸長させられる。図示する状態は、上記図3(A),(B)に示す状態であり、上記した一連の動作によって、1ピッチ分のスチールコード5を屈曲させてゴムシート片2上に配置する動作が完了する。
【0056】
以降、上記図4図15の動作が順次繰り返される。この動作により、スチールコード5は、所定幅Vで係止ピン32L,32Rに掛けられて屈曲させられ、屈曲部9が型付けされた後、ゴムシート片2上の保持ピン52L,52Rに順次掛け移されて保持される。よって、ゴムシート片2上に、所定幅Vで折り曲げて適切な張力を保ったスチールコード5を順次配置して適切に保持することができる。
【0057】
図16は、上記したようにゴムシート片2上にスチールコード5を適切に配置した後の、ゴムシート1を製造する段階を模式的に示す側面図である。この図では、ゴムシート1に内包されるスチールコード5を見える状態で示し、誇張して示している。上記したように下側のゴムシート片2上にスチールコード5を配置した後、スチールコード5を挟むように上方から他方のゴムシート片3が送られて貼着される。この実施形態では、配置機50によって下流側に送られる下側のゴムシート片2を貫通する保持ピン52L,52Rにスチールコード5を保持した状態で、そのスチールコード5の上側にローラ55で曲げられたゴムシート片3が貼着される。これにより、所定幅Vで折り曲げたスチールコード5を内包するゴムシート1が完成する。
【0058】
そして、この実施形態では、その後、配置機50からゴムシート1が離されて保持ピン52L,52Rがゴムシート1から抜かれて除去される。このようにすれば、下側のゴムシート片2上に配置されたスチールコード5は、保持ピン52L,52Rに保持された状態で上側のゴムシート片3によって下側のゴムシート片2との間に挟み込むことができる。したがって、スチールコード5は、下側のゴムシート片2に保持された状態のままで上側のゴムシート片3によって適切に内包させることが可能である。
【0059】
したがって、上記製造装置10によれば、自動車用タイヤや他の用途のスチールコード5を内包したゴムシート1の条件に応じて、上記所定幅Vの設定を変更し、上記図4図19の動作を繰り返すことで、幅寸法と長さ寸法の異なるスチールコード5を内包したゴムシート1を安定して製造することができる。
【0060】
(総括)
以上のように、上記ゴムシート1の製造装置10によれば、スチールコード5の張力を保った状態で所定幅Vに折り曲げ、その屈曲部9を型付けした状態でゴムシート片2上に適切に配置することが可能である。このため、ゴムシート片2上に配置されるスチールコード5は、屈曲部9の型付け形状と型付け位置及び長さが安定し、均一な状態のスチールコード5を内包したゴムシート1を製造することが可能となる。
【0061】
また、スチールコード5を適切に屈曲させてゴムシート1に内包させるので、所定幅Vを一定に保ったスチールコード5のブラスメッキがゴムシート片2,3と適切に接して接着されるゴムシート1を製造することが可能となる。
【0062】
さらに、スチールコード5を変更することも容易に可能であるとともに、係止ピン(係止部31)32L,32Rと保持ピン(保持部51)52L,52Rの位置を適切に設定することで、上記した埋込み角度θや埋込みピッチPを変更することができ、スチールコード5が異なるゴムシート1や、幅寸法や厚みの異なるゴムシート1を製造することも容易に可能である。よって、ゴムシート1の多品種少量生産にも容易に対応することが可能となる。
【0063】
なお、上記した実施形態では、水平方向に配置して送るようにしたゴムシート片2上にスチールコード5を配置する例を説明したが、ゴムシート片2を傾斜させて送るようにしても鉛直方向に送るようにしてもよく、製造装置10の構成は上記実施形態に限定されるものではない。
【0064】
また、上記したゴムシート1は、スチールコード5の張力を所定の張力に保ちながら所定間隔で送り、このスチールコード5を所定幅Vに配置された係止部31に順次巻き掛けて係止し、この係止部31に巻き掛けたスチールコード5の屈曲部9を型付けした後、そのスチールコード5をゴムシート片2上に配置して保持する製造方法によって製造することができ、上記製造装置10の構成は上記実施形態に限定されるものではない。
【0065】
さらに、上記した実施形態は一例を示しており、本発明の要旨を損なわない範囲での種々の変更は可能であり、本発明は上記した実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0066】
1 ゴムシート
2 ゴムシート片
3 ゴムシート片
5 スチールコード
6 素線
7 把持部
8 中間部
9 屈曲部
9L 左屈曲部
9R 右屈曲部
10 製造装置
20 送り機
30 形成機
31 係止部
32L 左係止ピン(係止部31)
32R 右係止ピン(係止部31)
33L 左ジャッキ部
33R 右ジャッキ部
35L 左水平移動シリンダ
35R 右水平移動シリンダ
36 ローラユニット
40L 左型付け部
40R 右型付け部
41L 左型付けシリンダ
41R 右型付けシリンダ
42L 左チャック
42R 右チャック
43L 左押え部
43R 右押え部
50 配置機
51 保持部
52L 左保持ピン(保持部)
52R 右保持ピン(保持部)
C 中心線
V 所定幅
θ 埋込み角度
P 埋込みピッチ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16