特許第6651517号(P6651517)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6651517フルフィルメントセンターの階層から電子商取引注文を履行するためのシステムおよび方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6651517
(24)【登録日】2020年1月24日
(45)【発行日】2020年2月19日
(54)【発明の名称】フルフィルメントセンターの階層から電子商取引注文を履行するためのシステムおよび方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/08 20120101AFI20200210BHJP
   B65G 61/00 20060101ALI20200210BHJP
【FI】
   G06Q10/08 300
   B65G61/00 210
【請求項の数】10
【全頁数】36
(21)【出願番号】特願2017-523815(P2017-523815)
(86)(22)【出願日】2015年11月2日
(65)【公表番号】特表2017-534990(P2017-534990A)
(43)【公表日】2017年11月24日
(86)【国際出願番号】EP2015075493
(87)【国際公開番号】WO2016066859
(87)【国際公開日】20160506
【審査請求日】2018年9月10日
(31)【優先権主張番号】1419498.9
(32)【優先日】2014年10月31日
(33)【優先権主張国】GB
(73)【特許権者】
【識別番号】515134368
【氏名又は名称】オカド・イノベーション・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100108855
【弁理士】
【氏名又は名称】蔵田 昌俊
(74)【代理人】
【識別番号】100103034
【弁理士】
【氏名又は名称】野河 信久
(74)【代理人】
【識別番号】100153051
【弁理士】
【氏名又は名称】河野 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100179062
【弁理士】
【氏名又は名称】井上 正
(74)【代理人】
【識別番号】100189913
【弁理士】
【氏名又は名称】鵜飼 健
(74)【代理人】
【識別番号】100199565
【弁理士】
【氏名又は名称】飯野 茂
(72)【発明者】
【氏名】リンボ、スバーカー
(72)【発明者】
【氏名】ワディラブ、ジェームス
(72)【発明者】
【氏名】イングラム−テッド、アンディー
(72)【発明者】
【氏名】ステイナー、ティモシー・ディートン
(72)【発明者】
【氏名】シャープ、デイビッド
(72)【発明者】
【氏名】イニス、エバン
【審査官】 関 博文
(56)【参考文献】
【文献】 特開平07−098741(JP,A)
【文献】 米国特許出願公開第2006/0020366(US,A1)
【文献】 特開2000−085925(JP,A)
【文献】 特開2005−104624(JP,A)
【文献】 特開2003−223604(JP,A)
【文献】 特表2008−524714(JP,A)
【文献】 米国特許第9792578(US,B2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
G06Q 10/00−99/00
B65G 61/00
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
大きなフルフィルメントセンターと小さなフルフィルメントセンターとを含む、複数のフルフィルメントセンターから履行される注文を処理するためのシステムにおいて、
プロセッサを有するオプション選択モジュールを備え、前記オプション選択モジュールは、
注文を受信し、
前記大きなフルフィルメントセンターおよび前記小さなフルフィルメントセンターのうちの少なくとも1つを通した、前記注文の履行のための少なくとも2つの潜在的オプションを識別し、ここにおいて、前記少なくとも2つの潜在的オプションは、前記大きなフルフィルメントセンターからアイテムを提供すること、または、前記小さなフルフィルメントセンターで保持されている在庫から直接注文を送ることを含み、前記少なくとも2つの潜在的オプションを前記識別することは、ルールのセットに基づいてオプションを優先順位付けし、フルフィルメントオプションを推奨することを備え、
コスト関数を最適化することによって、前記少なくとも2つの潜在的オプションからオプションを選択し、ここにおいて、前記コスト関数は、前記フルフィルメントセンターのそれぞれに関係付けられている、労働コスト、キャパシティコスト、分配コスト、在庫転送コスト、のうちの少なくとも1つを備え、および、
前記注文を履行するために、前記選択されたオプションを1つ以上の物流システムに通信するように構成されている、
システム。
【請求項2】
前記コスト関数は、前記注文を履行することに関係付けられている、マージナルコストを備える、請求項に記載のシステム。
【請求項3】
前記マージナルコストは、顧客から受けた注文および予測される注文を反映するリアルタイムデータに基づいて計算される、請求項に記載のシステム。
【請求項4】
前記コスト関数は、前記注文を履行することに関係付けられている機会コストを備える、請求項に記載のシステム。
【請求項5】
前記機会コストは、顧客から受けた注文および予測される注文を反映するリアルタイムデータに基づいて計算される、請求項に記載のシステム。
【請求項6】
前記選択することは、特定のリソースの入手可能性に関係付けられている少なくとも1つの確率を決定することを備える、請求項1または2のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記特定のリソースは、労働リソース、輸送リソース、または格納リソースである、請求項に記載のシステム。
【請求項8】
フルフィルメントセンターの階層は、複数の小さなフルフィルメントセンターを備える、請求項からのうちのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記複数の小さなフルフィルメントセンターは、ハブアンドスポーク構成で、前記大きなフルフィルメントセンターの周りに配置される、請求項からのうちのいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記大きなフルフィルメントセンターは第1のコンテナ中に第1の製品を備え、前記小さなフルフィルメントセンターは第2のコンテナ中に第2の製品を備え、
前記第1および第2のコンテナのそれぞれは、1つ以上の予め定められたサイズを有する標準化されたコンテナのセットから選択される、請求項からのうちのいずれか一項に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
ここで説明する実施形態は、一般的に電子商取引に関連し、より具体的には、フルフィルメントセンター(fulfilment centre)の階層(hierarchy)からの注文を履行するためのシステムおよび方法に関連する。
【背景技術】
【0002】
電子商取引ソリューションは、さまざまな製品に対して存在し、顧客が、配達のために、製品を電子的に注文できるようにする。
【0003】
いくつかの電子商取引ソリューションは、従来方式の店(brick−and−mortar store)から動作される。例えば、いくつかのケースでは、注文を履行する作業者は、従来方式の店を通して、通常の顧客の間で、台車を押し、配達のための注文されたアイテムを選び取る。
【0004】
しかしながら、このアプローチにより直面する問題は、(i)店を運営する他のコスト加えて、選び取り、配達するためのコストという事実に起因する高い費用と、(ii)空間を得るために、作業者が通常の買い物客と争うかもしれないこと、(iii)例えば、入手可能な情報を提供するための、在庫レベルを管理することが難しいこと、(iv)例えば、有効/使用期限を監視することによる、傷みやすいアイテムを管理することが難しいことを含んでいる。
【0005】
例えば、入手可能な情報を提供することに関連して、通常の顧客は、作業者がとることができる前に、最後のアイテムをとるかもしれず、有効/使用期限を監視することに関連して、何人かの通常の顧客は、それらのアイテムを「棚のうしろから(back of the shelf)」選択するかもしれない。このような出来事は、予測不可能に生じるかもしれない。
【0006】
他の電子商取引ソリューションは、専用注文フルフィルメントセンターから動作される。いくつかのケースでは、これらの注文フルフィルメントセンターは、従来方式の店とおおよそ同じサイズであるかもしれない。このような注文フルフィルメントセンターは、「暗い店(dark store)」と呼ばれることがある。他のケースでは、より大きな注文フルフィルメントセンターが使用されるかもしれない。このようなより大きな注文フルフィルメントセンターは、顧客に提供できる品物の範囲を増加させることができる。しかしながら、より大きな注文のフルフィルメントセンターの1つの欠点は、典型的にこれらの数がより少ないことである。したがって、各センターは、より多くの顧客にサービス提供し、各顧客への平均距離はより長くなっている。輸送時間およびコストは比例して高くなる。
【0007】
したがって、従来の電子商取引システムは、典型的に、例えば、範囲、利便性、およびコストのような、注文の履行に関係付けられているパラメータ間でトレードオフを要求する。
【発明の概要】
【0008】
本開示のいくつかの実施形態は、着目した問題のうちのいくつかを対処することができ、いくつかの着目したトレードオフを回避することができる。本開示のいくつかの実施形態は、例えば、範囲、利便性、およびコストのような、注文の履行に関係付けられている1つ以上のパラメータを改善するシステムおよび方法に関連する。
【0009】
さまざまなさらなる態様において、本開示は、このようなシステム、デバイスおよび方法を実現するための、対応するシステム、方法およびデバイスを提供し、機械により実行可能なコード化された命令のセットのような論理構造を提供する。
【0010】
本発明にしたがうと、大きなフルフィルメントセンターおよび小さなフルフィルメントセンターを含む、複数のフルフィルメントセンターを動作する方法が提供され、フルフィルメントセンターのそれぞれは、顧客注文を履行するように構成され、方法は、大きなフルフィルメントセンターにおいて、第1の製品と第2の製品を受け取ることと、大きなフルフィルメントセンターにおいて、コンテナに詰めるために、第1および第2の製品の所望の数量を選び取ることとを備え、ここにおいて、所望の数量は、大きなフルフィルメントセンターまたは小さなフルフィルメントセンターにおいて履行される、少なくとも1人の顧客によって注文される数量と、小さなフルフィルメントセンターにおいて履行されるように、少なくとも1人の顧客によって注文されると予測される数量とのうちの少なくとも1つを含み、方法は、大きなフルフィルメントセンターにおいて、第1のコンテナに第1の製品を格納することと、大きなフルフィルメントセンターにおいて、第2のコンテナに第2の製品を格納することとをさらに備え、第1および第2のコンテナのそれぞれは、1つ以上の予め定められたサイズを有する標準化されたコンテナのセットから選択される。
【0011】
別の態様では、大きなフルフィルメントセンターと小さなフルフィルメントセンターとを含む、複数のフルフィルメントセンターから履行される注文を処理するためのシステムが設けられている。システムは、プロセッサを有するオプション選択モジュールを含み、オプション選択モジュールは、注文を受け取り、大きなフルフィルメントセンターおよび小さなフルフィルメントセンターのうちの少なくとも1つを通した、注文の履行のための少なくとも2つの潜在的オプションを識別し、コスト関数を最適化することによって、少なくとも2つの潜在的オプションからオプションを選択し、および、注文を履行するために、選択されたオプションを1つ以上の物流システムに通信するように構成されている。
【0012】
この点において、本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、本発明は、この出願において、以下の記述で述べるまたは図において図示する、構造の詳細およびコンポーネントの構成に限定されないと理解すべきである。本発明は、他の実施形態が可能であり、さまざまな方法で実施し、実行することが可能である。ここで用いられる表現および専門用語は記述の目的のためであり、限定として考えるべきではないとも理解すべきである。
【0013】
図面において、本発明の実施形態が例として図示されている。説明および図は、説明の目的のおよび理解の助けとしてのためだけのものであり、本発明の限定の定義としては意図されていないことを明確に理解すべきである。
【0014】
添付の図を参照して、単なる例として、実施形態をこれから説明する。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、いくつかの実施形態による、物流構成のブロック概略ダイヤグラムである。
図2図2は、いくつかの実施形態による、多数の小さなフルフィルメントセンターに接続された、大きなフルフィルメントセンターの概略ダイヤグラムである。
図3図3は、いくつかの実施形態による、製品を選び取る性能を有する大きなフルフィルメントセンターの概略図である。
図4図4は、いくつかの実施形態による、フルフィルメント決定サポートシステムの概略ダイヤグラムである。
図5図5は、いくつかの実施形態による、顧客の注文の履行の際に、さまざまな物流オプションを提供できる、異なるタイプのフルフィルメントセンターおよび/またはピックアップポイントを有する階層のさまざまな構成の概略ダイヤグラムである。
図6図6は、いくつかの実施形態による、顧客が行うことができる決定を示すフローチャートである。
図7図7は、いくつかの実施形態による、顧客の注文を履行する際に行われることができるステップを示すフローチャートである。
図8図8は、いくつかの実施形態による、総合フルフィルメントコストを計算する際に行われることができる、いくつかの例示的なステップを示すフローチャートである。
図9図9は、いくつかの実施形態による、顧客の注文の履行の際に、さまざまな物流オプションを提供できる、異なるタイプのフルフィルメントセンターおよび/またはピックアップポイントを有する階層のさまざまな構成の概略ダイヤグラムである。
図10図10は、いくつかの実施形態による、顧客の注文の履行の際に、さまざまな物流オプションを提供できる、異なるタイプのフルフィルメントセンターおよび/またはピックアップポイントを有する階層のさまざまな構成の概略ダイヤグラムである。
図11図11は、いくつかの実施形態による、労働最適化サブシステムによって利用されることができるサンプルワークフローである。
図12図12は、いくつかの実施形態による、キャパシティ最適化サブシステムによって利用されることができるサンプルワークフローである。
図13図13は、いくつかの実施形態による、在庫転送コスト最適化サブシステムによって利用されることができるサンプルワークフローである。
図14図14は、いくつかの実施形態による、配達コスト最適化サブシステムによって利用されることができるサンプルワークフローである。
図15図15は、上記で説明したような1つ以上の実施形態を可能にするためのプラットフォームを提供するように構成されることができる、コンピュータデバイス、および、関係付けられている通信ネットワーク、デバイス、ソフトウェアおよびファームウェアを図示している概略ダイヤグラムである。
図16
【発明を実施するための形態】
【0016】
本発明の実施形態を実現する際の使用のために適切な、方法、システムおよび装置の例示的な実施形態を、図面の参照を通して説明する。
【0017】
以下の議論は、本発明の主題事項の多くの例示的な実施形態を提供する。各実施形態は、発明の要素の単一の組合せを表しているが、本発明の主題事項は、開示された要素のすべての可能な組み合わせを含むように見なされる。1つの実施形態が、要素A、B、およびCを備え、第2の実施形態が、要素BおよびDを備える場合、本発明の主題事項はまた、明示的に開示されていない場合でさえ、A、B、C、またはDの他の残りの組み合わせを含むように見なされる。
【0018】
本開示は、1つの態様において、フルフィルメントセンターの階層から注文を履行するための、方法、システムおよび/またはコンピュータプログラム製品を提供する。これらの方法およびシステムのうちのいくつかの実施形態は、電子および/またはコンピュータ関連手段を含む、完全なまたは部分的なインプリメンテーションを要求し、実用的なインプリメンテーションは、純粋に手動の、精神の、またはそうでなければ具体性を取り除いたステップを通して行うことはできない。
【0019】
いくつかの実施形態では、システムは、注文を履行できるフルフィルメントセンターの階層に関連して設けられてもよい。フルフィルメントセンターのさまざまな層があってもよく、これらのいくつかは、異なるサイズ、動作特性、物流チャネル等を有していてもよい。
【0020】
フルフィルメントセンターの階層は、1つ以上の大きなフルフィルメントセンターを含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、大きなフルフィルメントセンターは、従来方式の店よりも20−40倍大きいかもしれず、「暗い店」よりも少なくとも10倍大きいかもしれない。大きなフルフィルメントセンターは、利益を提供することができる。例えば、大きなフルフィルメントセンターは、大きな範囲の品物を保持することができ、そのより大きなスケールは、より容易に自動化を促進できる。また、大きなフルフィルメントセンターは、製造業者および処理工場からの頻繁な配達を受け取るのに十分な量を取り扱うことができ、したがって、従来のサプライチェーンでは、高価で時間のかかることが多いステップを潜在的に回避する。
【0021】
フルフィルメントセンターの階層は、複数のより小さいフルフィルメントセンターも含むことができる。小さなフルフィルメントセンターは、顧客により近く位置付けられてもよく、したがって、短い注文リードタイムを提供することができる。フルフィルメントセンターが十分に近い場合、顧客は、フルフィルメントセンターから直接注文を収集してもよい。
【0022】
フルフィルメントセンターの階層は、顧客ピックアップポイント、車荷ほどきポイント等のような、さらに他のタイプのセンターを含んでいてもよい。
【0023】
ここで開示したシステムの実施形態は、大きなフルフィルメントセンターの高い生産性および資本効率を、小さなフルフィルメントセンターの近接および短いリードタイムと組み合わせる方法で、構成および動作してもよい。
【0024】
このようなシステムは、従来のアプローチと比較して、改善された(例えば、より効率的な、よりタイムリーな、よりコスト効率が高い等)注文の履行のために、さまざまなサイズのフルフィルメントセンターの組み合わせを提供するように構成されてもよい。
【0025】
例えば、システムは、リーン原則、ジャストインタイムの在庫管理等を順守するように構成されてもよい。システムは、労働コスト、配達コスト、キャパシティコスト、機会コスト等のような、さまざまな要因に関係付けられているコストの最適化に基づいて、物流決定サポートを提供する、および/または、物流アクションを自動的に規定するように構成されてもよい。
【0026】
いくつかの実施形態では、システムはまた、物流決定サポートを提供する、および/または、物流アクションを予測的に規定するようにも構成されてもよい。例えば、注文の総数と特定の品物に対して予期される顧客需要のデータ反映とを考えると、多数の注文が予測され、予測される注文は、特定のフルフィルメントセンター(例えば、小さなフルフィルメントセンター)からより効率的に履行されるように決定されてもよい。特定のフルフィルメントセンターにおいて、これらの品物が十分な量を入手可能でないとき、システムは、品物ののうちの少なくともいくつかを、予測される注文より前に、特定のフルフィルメントセンターに出荷させてもよい。
【0027】
例として、大きなフルフィルメントセンターから小さなフルフィルメントセンターへと移動するようにスケジュールされている輸送トラック上に(またはトラック上の特定のコンテナに)余ったキャパシティがあるかもしれず、したがって、前記アイテムを小さなフルフィルメントセンターに輸送するマージナルコストは、低くなるように決定されてもよい。
【0028】
別の例として、小さなフルフィルメントセンターに、余っている格納キャパシティがあるかもしれず、したがって、小さなフルフィルメントセンターにおいてアイテムを格納するマージナルコストは、低くなるように決定されてもよい。
【0029】
別の例として、フルフィルメントセンターにおいて、余っている労働キャパシティ(例えば、選び取る/詰めるキャパシティ)があるかもしれず、したがって、注文を履行するためにアイテムを選び取る/詰めるマージナルコスト、または、予測される注文を予想して、別のフルフィルメントセンターに分配するためのアイテムを選び取る/詰めるマージナルコストは、低くなるように決定されてもよい。
【0030】
逆に、輸送キャパシティ、格納キャパシティ、労働キャパシティ等の利用可能性の不足は、関係するコストを高くさせるかもしれない。
【0031】
別の例として、顧客の注文を部分的に選び取ることが有利であるかもしれない。例えば、顧客注文の一部は、大きなフルフィルメントセンターで選び取られ、履行されてもよく、標準化されたコンテナの予め定められた数のうちの1つに含まれる、部分的に選び取られた注文は、注文の残りを選び取るために、小さなフルフィルメントセンターに転送されてもよい。
【0032】
大きなフルフィルメントセンターにおいてすでに選び取られた、顧客注文のアイテムのサブセットをすでに含む、転送された標準化されたコンテナに、注文の残りのうちのいくつかまたはすべてを詰めてもよい。
【0033】
さらに別の例として、コンテナの標準化が、入ってくる在庫アイテムのうちの1つを移すことを可能にすることは、以下で説明するシステムおよび方法の利点である。アイテムは、実質的に、標準化されたコンテナで、フルフィルメントセンター間で転送される。
【0034】
さらに別の例として、在庫アイテムの異なるカテゴリを移し、指定されたフルフィルメントセンターで選び取り、フルフィルメントセンターに位置付けられた性能および機器に基づいて、前記センターを選択することは、説明する本システムおよび方法の利点である。例えば、在庫アイテムをロボットが選び取りおよび/または移すことは、特定のロボットが選び取り、移し、取り扱うデバイスを必要とするかもしれない。したがって、各フルフィルメントセンターは、在庫アイテムのサブセットを選び取ることだけをできる所定のタイプのロボットピッカーのみが設けられてもよい。ここで詳細に記載されるシステムは、そのセンターで利用可能な前記機器に基づいて、フルフィルメントセンターの選択を可能にする。
【0035】
すべてのこのような例示的なコスト、およびここで詳細に記載される他のコストは、現在開示されている実施形態の物流関数によって考慮されてもよい。
【0036】
これらの実施形態では、利用する、そうでなければ利用された、または、利用中の能力、さまざまな異なる情報ソースに基づく物流決定をインテリジェントに行う能力、予想された需要を効率的に満たすために物流決定を行う能力、および/または、機会コストを意思決定で考慮する能力のような、商業的な利点があるかもしれない。
【全体像】
【0037】
図1は、いくつかの実施形態による、物流構成のブロック概略ダイヤグラムである。物流構成は、フルフィルメント決定サポートシステム100、1つ以上の大きなフルフィルメントセンター102a、102n、1つ以上の小さなフルフィルメントセンター104a、104n、在庫管理システム106、注文管理システム108、および物流管理システム110を含んでいてもよい。
【0038】
これらのさまざまシステムおよび/またはセンターは、互いの間で通信し、現在の状態、在庫状態等のような情報を通信することができる。システム間の相互接続は、さまざまな機械間の通信手段を提供するアプリケーションプログラミングインターフェース(API)を備えていてもよい。APIは、簡易オブジェクトアクセスプロトコル(SOAP)、プログラミングコードを使用して機能性を公表することを通して開発するインターフェース、表現状態転送(REST準拠プログラミング技術)等のような、さまざまなテクノロジーを介して実現されてもよい。通信はまた、1つ以上のネットワークを通して生じてもよい。1つ以上のネットワークは、インターネット、イントラネット、ポイントツーポイントネットワーク等を含んでいてもよい。ネットワーキングテクノロジーは、TCP/IP、UDP、WAP等のようなテクノロジーを含んでいてもよい。情報は、さまざまなフォーマットで、システム間で通信されてもよい。例えば、情報は、ポータブルドキュメントフォーマットファイル(PDF)、コンマ区切り(CSV)、マイクロソフトエクセル(登録商標)文書、拡張可能マークアップ言語(XML)、ハイパーテキストマークアップ言語(HTML)、または単純にスキャンされたおよび/または物理的なドキュメントとして提供されることができる。
【0039】
フルフィルメント決定サポートシステム100は、注文の履行および/または物流決定に関連する命令の自動プロビジョニングに関連して、物流決定をサポートするように構成されてもよい。フルフィルメント決定サポートシステム100は、履歴の、現在の、将来のおよび/または予想される製品注文に関連して、さまざまなソースから入力を受け取ってもよい。入力はまた、例えば、輸送機器の状態および/またはポジショニング、さまざまなルート上の交通渋滞のような、物理的物流に関連する情報も含んでいてもよい。入力はまた、例えば、配達スピード、配達時刻に対する許容範囲、宅配または顧客ピックアップに対する選好、好ましいピックアップポイント等のような、顧客の選好に関する情報も含んでいてもよい。
【0040】
いくつかの実施形態では、1つ以上の顧客プロフィールを発生および/または管理してもよく、顧客の選好は、さまざまな分析方法を通して決定されてもよい。顧客の選好、注文履歴、および/または予想される注文は、フルフィルメント決定をサポートする際に考慮されてもよい。
【0041】
フルフィルメント決定サポートシステム100は、ルールのセットに基づいて、さまざまなオプションを優先順位付けし、オプションを推薦し、統計的分析を行い報告し、および/または、ルールのセットの適用に基づいて、自動的に物流オプションを選択するように構成されてもよい。
【0042】
1つ以上の大きなフルフィルメントセンター102a、102n、または、1つ以上の小さなフルフィルメントセンター104a、104nから、いくつかの顧客注文を履行することが可能であってもよい。フルフィルメント決定サポートシステム100は、1つ以上のフルフィルメントオプション間で選択するように構成されてもよい。選択は、少なくとも部分的に、フルフィルメントオプションに関係付けられているコスト関数を最適化することに基づいていてもよい。これは、以下にさらに詳細に説明するように、潜在的なコスト節約および/または他の最適化を提供することができる。
【0043】
いくつかの実施形態では、フルフィルメント決定サポートシステム100は、大きなフルフィルメントセンター102a、102nと小さなフルフィルメントセンター104a、104nとの間で、品物を先行して動かすための機会を決定するように構成されてもよい。例えば、小さなフルフィルメントセンター104aの近くで、顧客からの予期される需要がある場合、フルフィルメント決定サポートシステム100は、顧客の注文を予期して、小さなフルフィルメントセンター104aに製品を先行して動かすためのコマンドおよび/または推奨を発行するように構成されてもよい。潜在的な利点は、顧客へのより多くの選択、(傷みやすい品物に関して特に重要であるかもしれない)より速い配達時間、低減されたコスト、より高い販売マージン、等を提供する能力を含むことができる。
【0044】
特に、フルフィルメント決定サポートシステム100は、短いリードタイムで入手可能な、より大きな範囲のアイテムを有するような、所望の物流特性のセットを有することにより、どこで追加の販売および/またはより高いマージンを達成させることができるかを計算するために、顧客の購入およびウェブブラウジング履歴からの情報を利用するように構成されてもよい。
【0045】
情報は、所定のロケーションおよび時間に対する範囲を最適化するアルゴリズムによって、利用されてもよく、および/または、受け取られてもよい。
【0046】
希望リスト上のアイテム、電子ショッピングカート、販売価格への応答、人口統計情報、季節情報、イベントベースの情報、顧客レビュー、今度の販売促進等のような、他のタイプの情報も利用してもよい。
【0047】
フルフィルメント決定サポートシステム100はまた、小さなフルフィルメントセンターから他のフルフィルメントセンター、大きなフルフィルメントセンターまたは小さなフルフィルメントセンターに、製品を送らせるように構成されてもよい。例えば、他のどこかでより効率的におよび/または有利に履行されることができる多数の製品が、小さなフルフィルメントセンターで保持されている場合、フルフィルメント決定サポートシステム100は、製品を別のフルフィルメントセンターに動かせてもよい。同様に、他のどこかで将来の注文を予想する際にも、小さなフルフィルメントセンターから製品を動かしてもよい。
【0048】
いくつかの実施形態では、フルフィルメント決定サポートシステム100はまた、いくつかの傷みやすいアイテムを、小さなフルフィルメントセンターから大きなフルフィルメントセンターに戻させてもよい。これは、例えば、小さなフルフィルメントセンターにおいて、数日の間、アイテムが売れると予測されない一方で、大きなフルフィルメントセンターからはより早く売れであろうとき、および、アイテムが製品寿命のより長い使用可能な日数を有するときにこのようなアイテムが顧客によってより評価されるとき、望ましいかもしれない。
【0049】
いくつかの実施形態では、フルフィルメント決定サポートシステム100は、
経時的に収集された情報に基づいて、機械学習技術のために構成されてもよい。例えば、フルフィルメント決定サポートシステム100は、自動的に決定アルゴリズムを改善または適応するために、前の物流決定を分析するように構成されてもよい。例えば、さまざまな要因を重み付けするために、係数を使用してもよく、フルフィルメント決定サポートシステム100によって推奨された決定を支援するために、係数を経時的に修正してもよい。
【0050】
大きなフルフィルメントセンター102a、102n、および、小さなフルフィルメントセンター104a、104nは、フルフィルメントセンターの階層的構成の例として提供されている。いくつかの実施形態では、フルフィルメントセンターのサイズは、小さくおよび大きく限定されず、さまざまな性能を有する他のサイズのフルフィルメントセンターがあってもよい。
【0051】
フルフィルメントセンターは、例えば、サプライヤーから積荷を受け取ること、さまざまな輸送リンク/車と相互作用すること、顧客の注文を直接履行すること(例えば、顧客が注文をピックアップする、または、注文をフルフィルメントセンターから顧客に直接出荷する)、顧客の注文を間接的に履行すること(例えば、在庫アイテムが、フルフィルメントセンターから顧客に、別のフルフィルメントセンターを経由して間接的に出荷される)等ができてもよい。顧客の注文が間接的に履行されるとき、複数のフルフィルメントセンターからの品物を使用して、注文を履行してもよい。
【0052】
大きなフルフィルメントセンター102a、102n、および、小さなフルフィルメントセンター104a、104nは、宅配注文を履行するために、および、顧客ピックアップのための注文を準備するために、使用されることができる。大きなフルフィルメントセンター102a、102n、および、小さなフルフィルメントセンター104a、104nは、品物を含むコンテナを選び取り、詰め、荷をほどき、積み込み、荷を降ろすための、さまざまな機械化された、および/または、そうでなければ自動化されたソリューションを潜在的に含んでいてもよい。
【0053】
いくつかの実施形態では、ピックアップポイントのような、他のタイプのフルフィルメントセンターもあってもよく、顧客が注文を行う場合、注文は、ピックアップポイントへの品物の出荷を通して履行されてもよい。
【0054】
大きなフルフィルメントセンター102a、102nは、小さなフルフィルメントセンター104a、104nよりも、物理的サイズがより大きくてもよい。したがって、大きなフルフィルメントセンター102a、102nは、小さなフルフィルメントセンター104a、104nよりも、より大きな範囲の品物を格納できる。
【0055】
大きなフルフィルメントセンター102a、102nは、高レベルの自動および/または機械化されたプロセスのような、物流およびサプライチェーンのニーズに関係付けられたさまざまな性能を有していてもよい。大きなフルフィルメントセンターはまた、一日あたり、より多くの時間の間、動作されてもよく、より大きな輸送車に関連して動作されてもよい。
【0056】
小さなフルフィルメントセンター104a、104nは、サイズがより小さくてもよく、アイテムの低減された選択/在庫を扱ってもよく、ロケーションにおいて、より地理的に多様であってもよい。小さなフルフィルメントセンター104a、104nは、顧客に対してより有利に位置付けられてもよく、動作のコストおよび/または在庫空間のコストがより高いかもしれない、よりプレミアムなロケーション(例えば、より高い顧客取引を有するロケーション)に位置付けられてもよい。
【0057】
フルフィルメントセンター間、顧客へ、サプライヤーから、サプライヤーへ等の品物の輸送のために、さまざまな輸送車が使用されてもよい。これらの輸送リンクは、自動車、トラック、列車、フェリー、飛行機、ヘリコプタ、クーリエ等のような、さまざまなタイプであってもよい。異なる性能、キャパシティ、制限、サイズおよび/または動作コストの輸送車があってもよい。いくつかの実施形態では、いくつかの輸送車は、冷凍、エアークッション、耐振性、有害化学物質輸送等のような、さまざまな性能に適している追加の機器も有している。
【0058】
サプライヤーによって提供される製品は、大量の同質のアイテムを有するコンテナに入ってきてもよい。このようなコンテナは、標準化されたコンテナであってよく、これは、即時の格納、輸送のために、および/または、(例えば、選び取り、詰める等のための)フルフィルメントセンターの自動化されたシステムにインターフェースするように、適応されてもよい。同質のアイテムが、売れるのに時間がかかるアイテムである場合、このようなコンテナを小さなフルフィルメントセンターに提供する際に、問題が生じるかもしれない。例えば、格納空間が、より小さなフルフィルメントセンターにおいてプレミアムである場合、別な方法で他の品物を格納するために使用されることができる在庫空間が、売れるのに時間がかかるアイテムの非最適数によって占められるかもしれない。したがって、以下にさらに詳細に説明するように、小さなフルフィルメントセンターへの輸送の前に、大きなフルフィルメントセンターにおいて、アイテムの不均一な混合を含む標準化されたコンテナに、品物を再梱包してもよい。
【0059】
いくつかの実施形態では、品物は、最初に、大きなフルフィルメントセンター102a、102nで受け取られてもよい。品物は、標準化されたコンテナで受け取られてもよく、または、品物は、他の方法(例えば、パレット)で受け取られ、大きなフルフィルメントセンター102a、102nに到着すると、標準化されたコンテナに転送されてもよい。品物は、大きなフルフィルメントセンターに格納するために、さまざまなコンテナに分類されてもよい。例えば、第1の製品は、格納のために第1のコンテナに分類されてもよい一方で、第2の製品は、格納のために第2のコンテナに分類されてもよい。
【0060】
標準化されたコンテナは、1つ以上の予め定められたサイズで提供されてもよい。便利なことに、予め定めされたサイズを有する標準化されたコンテナの使用は、いくつかの実施形態にしたがって、大きなフルフィルメントセンターに設けられた機械化された格納および検索システムによって、コンテナを容易に操作できるようにする。いくつかの実施形態では、小さなフルフィルメントセンターまたは収集ポイントに設けられた、類似した機械化された格納および検索システムがあってもよい。
【0061】
いくつかの実施形態では、機械化された格納および検索システムは、例えば、フルフィルメントセンターにおいて実行されるさまざまな在庫管理デバイスの一部、例えば、選び取るプロセス、詰めるプロセス、分類するプロセス、空間最適化プロセス等として、在庫を操作するように適応された複数の在庫管理デバイスを含んでいてもよい。したがって、在庫管理デバイスは、コンテナ、コンテナのグループ、またはそこに含まれる品物を操作する(例えば、動かす、積み込む、荷をほどく、検索する、運ぶ、回転させる、転がす、ドックに入れる、ドックから出す、持ち上げる、または、別のやり方で取り扱う)ように構成されてもよい。
【0062】
例えば、在庫管理デバイスは、フルフィルメントセンター中の1つのロケーションからフルフィルメントセンター中の別のロケーションにコンテナを動かすように構成されてもよい。一実施形態では、在庫管理デバイスのうちの1つ以上は、フルフィルメントセンターを通して自動的に動くように構成されてもよく、それにより、コンテナを動かしてもよい。1つ以上の在庫管理デバイスはまた、他のタイプのタスクおよび/またはアクション(例えば、コンテナをドックに入れる、コンテナをドックから出す、コンテナを持ち上げる、コンテナをインターフェースする、コンテナを他のタイプの機器に転送する)のために自動化されてもよい。
【0063】
いくつかの実施形態では、標準化されたコンテナは、在庫管理デバイスのうちの1つ以上とインターフェースするように構成されてもよい。例えば、標準化されたコンテナは、それに関する操作のために、在庫管理デバイスとインターフェースするように利用されてもよい、凹部、突出部、締結メカニズム、固定メカニズム、ローラー、電気的接続等のような、さまざまな構造的特徴を含んでいてもよい。
【0064】
いくつかの実施形態では、標準化されたコンテナはまた、1つ以上の標準化されたコンテナを保持するコンテナに収容されてもよく、これは、在庫管理デバイスのうちの1つ以上と相互作用するように構成されることができる。例えば、多数の標準化されたコンテナを単一のコンテナに入れ、在庫管理デバイスによって共に動かすことができる。
【0065】
いくつかの実施形態では、標準化されたコンテナを並べて共に動かしてもよい。標準化されたコンテナはまた、互いに固定するように構成されてもよい。
【0066】
いくつかの実施形態では、品物を小さなフルフィルメントセンター104a、104nに転送するために使用されるコンテナを、少なくとも1つの予め定められたサイズの標準化されたコンテナのセットから選択することができる。したがって、一例のワークフローでは、他の標準化されたコンテナに詰めるために、1つ以上の標準化されたコンテナから品物を選び取ってもよい。
【0067】
便利なことに、予め規定されたサイズを有する標準化されたコンテナの使用は、いくつかの実施形態による、小さなフルフィルメントセンターに設けられる機械化された格納および検索システムにより、コンテナを容易に操作することができるようにしてもよい。これらの標準化されたコンテナは、例えば小さなフルフィルメントセンターで操作されるように、小さなフルフィルメントセンターにおける機械化された格納および検索システムの一部として提供される在庫管理デバイスのうちの1つ以上とインターフェースすることができる。例えば、大きなフルフィルメントセンターから小さなフルフィルメントセンターに輸送される標準化されたコンテナは、小さなフルフィルメントセンターで受け取ると、在庫管理デバイスにより動かされてもよい。
【0068】
顧客によってされた注文に応答して、および/または、予測される将来の注文を予想する際に、例えば、小さなフルフィルメントセンターで入手可能な製品の魅力的な範囲を維持するために、アイテムは、小さなフルフィルメントセンター104a、104nに転送されてもよい。
【0069】
いくつかの実施形態では、システムは、ある傷みやすいアイテム(例えば、新鮮なパン)のような、いくつかの製品をサプライヤーから小さなフルフィルメントセンター104a、104nに直接供給するように構成されてもよい。
【0070】
在庫管理システム106は、在庫レベル、SKU(stock keeping unit:在庫管理単位)番号、在庫状態、在庫ルール(例えば、有効期限、壊れやすいもの、有害物)、予約、在庫ロケーション等のような、在庫に関連する情報を発生させ、更新し、および/またはそうでなければ格納するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、在庫管理システム106は、将来の状態の在庫情報を決定するとともに、サプライヤーからの予想される出荷または配達に関連する情報を受け取るように、サプライヤーシステムと通信するように構成されてもよい。
【0071】
注文管理システム108は、製品、配達ロケーションおよびタイムウインドウのような、顧客の注文に関連する情報を、発生させ、更新し、および/またはそうでなければ格納するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注文管理システム108は、履歴注文情報、販売促進キャンペーン、新たな製品の導入、事前注文からの外挿等のような、さまざまな印に基づいて、将来の注文を予測するように構成されてもよい。いくつかの実施形態では、注文管理システム108は、顧客の注文におけるアイテムに対する適切な代用品を決定してもよい。
【0072】
物流管理システム110は、輸送コスト、利用可能なキャパシティ、利用可能な性能、交通渋滞、車の利用可能性、燃料コスト、保険コスト、運転者コスト、利用可能な輸送リンケージ(例えば、大きなフルフィルメントセンターにおいて利用可能なトラック積み込みドック)等のような、輸送リンクおよび/または輸送車に関連する情報を、発生させ、更新し、および/またはそうでなければ格納するように構成されてもよい。
【0073】
フルフィルメント決定サポートシステム100は、1つ以上のサーバを備えていてもよく、サーバは、1つ以上のプロセッサを有し、1つ以上のコンピュータ読み取り可能な記録媒体とともに動作し、とりわけ、データ処理、データ格納、データバックアップ、データホスティングのような、バックエンドサービスを提供するように構成されている。
【0074】
いくつかの実施形態では、フルフィルメント決定サポートシステム100は、通信ネットワークを通して接続される分散コンピューティングデバイスのセットである。分散コンピューティングデバイスのこのようなセットの一例は、「クラウドコンピューティング」インプリメンテーションとして典型的に知られているものである。このようなネットワークでは、複数の接続されたデバイスが、その共有されたリソースの使用を通してサービスを提供するように、共に動作する。
【0075】
物流のオプションを処理し、分析するためのクラウドベースのインプリメンテーションは、開放性と、柔軟性と、および、中央で管理可能であり、信頼性であり、拡大性であり、リソースを計算するために最適化され、多数のソースにわたって情報を集約する能力を有し、多数のシステムにわたって接続する能力である、拡張性とを含む、1つ以上の利点を提供できる。
【0076】
システムプラットフォームの態様を実現するためのクラウドの使用に関して、本発明の実施形態およびインプリメンテーションを、特定の限定されない例において議論してもよいが、ローカルサーバ、単一の遠隔サーバ、サービスプラットフォームのようなソフトウェア、または、他の任意のコンピューティングデバイスを、クラウドの代わりに使用してもよい。
【0077】
注文選び取り/混合コンテナ選び取り
図2は、小さなフルフィルメントセンター104a、104b、104c、104d、104e、および104fに接続されている、大きなフルフィルメントセンター102aの概略ダイヤグラムである。このダイヤグラムは、いくつかの実施形態による、例示的な顧客注文の履行を示す。
【0078】
例示した実施形態では、大きなフルフィルメントセンター102aならびに小さなフルフィルメントセンター104a、104b、104c、104d、104e、および104fは、スター(ハブ−アンド−スポーク)トポロジーにしたがって構成され、相互接続される。他の実施形態では、例えば、リングトポロジー、ツリートポロジー、バストポロジー、グリッドトポロジー等のような、他のトポロジーも可能である。フルフィルメントセンターはまた、品物が任意のフルフィルメントセンターから他の何らかのフルフィルメントセンターに転送されてもよいように、完全に接続されてもよい。
【0079】
例示したように、顧客の注文を履行するために利用可能な少なくとも2つのオプション:(1)トラック202aを通して、大きなフルフィルメントセンター102aからアイテムを提供すること、または、(2)トラック202bを使用して、小さなフルフィルメントセンター104eで保持されている在庫から直接注文を送ること、があってもよい。しかしながら、トラック202aは、すでに、小さなフルフィルメントセンター104fに行く途中である、および/または、顧客の近くで製品を降ろすかもしれない。小さなフルフィルメントセンター104eは、顧客により地理的に近いかもしれないが、空のトラック202bが供給されたかもしれない。
【0080】
この例では、フルフィルメントオプション間で重要な決定をする必要がある。フルフィルメント決定サポートシステム100は、さまざまなソースからの入力、オプションに関する任意の論理的制約を考慮して、どのオプションが最適であるかを決定するように構成されてもよい。最適化は、コスト、環境フットプリント、顧客注文に対する応答性等のような、さまざまな所望の結果を考慮して行われてもよい。
【0081】
例示した例では、この最適化を実行すると、たとえ小さなフルフィルメントセンター104eが顧客により地理的に近接していたとしても、大きなフルフィルメントセンター102aから顧客の注文を送るように決定されるかもしれない。
【0082】
ある時点で、オプションはまた、さまざまな制約を考慮して、狭くなるかもしれない。例えば、大きなフルフィルメントセンター102aはあまりに遠く離れていることから、大きなフルフィルメントセンター102aからの注文を履行するには遅すぎるかもしれない。別の例では、車がすでに出発していることから、特定の車を使用するには遅すぎるかもしれない。決定が行われなければならないとき、情報は完全でなくてもよいが、いくつかの実施形態では、システム100は、締め切りまでに新しい情報で確率を改善することが可能であるように構成されてもよい。
【0083】
図5、9および10は、いくつかの実施形態による、顧客の注文の履行にさまざまな物流オプションを提供できる、異なるタイプのフルフィルメントセンターおよび/またはピックアップポイントを有する階層のさまざまな構成の概略ダイヤグラムである。
【0084】
注文選び取り/混合コンテナ選び取り
図3は、いくつかの実施形態による、製品を選び取る性能を有する大きなフルフィルメントセンターの概略ダイヤグラムである。大きなフルフィルメントセンター102aは、ピッキングステーション302aおよび302b、コンテナを輸送するためのエージェント304、コンテナをトラック310に提供するためのパッキングステーション306および308を含んでいてもよい。トラック310は、小さなフルフィルメントセンター104aに、または、顧客に直接のいずれかで、コンテナを提供してもよい。
【0085】
いくつかの実施形態では、製品を取り入れる際、大きなフルフィルメントセンター102a、102nは、単一のタイプの製品を含むコンテナ/パレット(例えば、同じSKU#を有する製品を運ぶコンテナ)で、製品を受け取るように構成されてもよい。
【0086】
例えば、予測される注文の予想の際に、1つ以上の小さなフルフィルメントセンター104a、104nへの製品の分配のために、同種の品物を運ぶ代わりに、(異なるSKU#を有する)品物の混合した類別を運ぶコンテナが小さなフルフィルメントセンター104a、104nに提供される場合、効率が向上するかもしれない。例えば、小さなフルフィルメントセンター104a、104nは、特定の品物をひと月に1〜2個しか販売しないかもしれず、特に、小さなフルフィルメントセンター104aにおいて在庫空間が乏しい場合、特定の品物を15個有するコンテナを、小さなフルフィルメントセンター104aに提供することは望ましくないかもしれない。
【0087】
したがって、1つ以上の小さなフルフィルメントセンター104a、104nへの分配のために、品物の混合した類別を運ぶコンテナが、1つ以上の大きなフルフィルメントセンター102a、102nに提供されてもよい。特定の小さなフルフィルメントセンター104a、104nに行くことになっている、コンテナ中の各製品の特定の数量は、目的地のフルフィルメントセンターに近接した顧客からの、その製品に対して予期された需要、(集約または特定の製品に対する)目的地のフルフィルメントセンターにおける格納の利用可能性等に基づいてもよい。品物の選択は、本開示の他の場所で詳細に記載したさまざまな基準にしたがって最適化されてもよい。
【0088】
したがって、小さなフルフィルメントセンター104a、104nにおける、アイテムサイズ、期限日、および格納空間の利用可能性に関連して、十分な販売を有する品物は、単一製品コンテナで転送されてもよく、他の品物は、複数の製品を運ぶコンテナで転送されてもよい。
【0089】
小さなフルフィルメントセンター104a、104nに混合した品物を運ぶコンテナのプロビジョニングは、混合した品物を運ぶ標準化されたコンテナに詰めるための1つのタイプの品物のみを運ぶ、標準化されたコンテナからアイテムを選び取るための選び取り性能の使用を要求するかもしれない。
【0090】
大きなフルフィルメントセンター102a、102nは、実際の顧客の注文に対する製品をコンテナに選び取るための事前に存在するピッキングステーション302aおよび302bを有していてもよいので、これらのピッキングステーション302aおよび302bはまた、予測された注文の予想の際に、小さなフルフィルメントセンター104a、104nに輸送するために、混合した製品を運ぶコンテナに製品を選び取るために利用されてもよい。
【0091】
上述したように、いくつかの実施形態では、選び取ることは、大きなフルフィルメントセンターに設けられた機械化された格納および検索システムによって実行されてもよい。例えば、機械化された格納および検索システムの1つ以上の在庫管理デバイスによって、コンテナは、格納ロケーションからパッキングステーション306に動かされてもよい。
【0092】
便利なことに、実際の顧客注文のためのコンテナと、予測された注文のためのコンテナは、同じ選び取りプロセスを使用して、互いに並行して選び取られてもよい。
【0093】
いくつかのケースでは、単一のコンテナは、実際の顧客注文に対する製品と予測された注文に対する製品とを含んでいてもよい。
【0094】
ワークフロー
図6は、いくつかの実施形態による、顧客が行うことができる決定を示すフローチャートである。
【0095】
図7は、いくつかの実施形態による、顧客の注文を履行する際に行われてもよいステップを示すフローチャートである。
【0096】
フルフィルメント決定サポートシステム
図4は、いくつかの実施形態による、フルフィルメント決定サポートシステムの概略ダイヤグラムである。フルフィルメント決定サポートシステム100は、労働最適化サブシステム402、キャパシティ最適化サブシステム404、分配コスト最適化サブシステム、在庫転送コスト最適化サブシステム、フルフィルメント最適化サブシステム410、ルールエンジン412、将来状態予測サブシステム414、分析サブシステム416、決定サポートサブシステム418、およびデータベース470を含んでいてもよい。
【0097】
フルフィルメント決定サポートシステム100は、ルールのセットに基づいて、さまざまなオプションを優先順位付けし、フルフィルメントオプションを推奨し、統計的分析を行い報告し、および/または、ルールのセットの適用に基づいて、自動的に物流オプションを選択するように構成されてもよい。フルフィルメント決定サポートシステム100はまた、1つ以上の大きなフルフィルメントセンター102a、102n、1つ以上の小さなフルフィルメントセンター104a、104n、在庫管理システム106、注文管理システム108、および物流管理システム110と相互作用するように構成されてもよい。例えば、これらのシステムからの情報は、データベース470において、格納、更新、および/またはそうでなければ修正されてもよい。
【0098】
データベース470は、リレーショナルデータベース(例えば、SQLデータベース)、NoSQLデータベース、フラットデータベース、マイクロソフトエクセルスプレッドシート、コンマ区切り等のような、さまざまなデータベーステクノロジーを使用して実現されてもよい。データベース470が、リレーショナルデータベーステクノロジーを使用して実現される場合、データベース470は、さまざまなデータレコード間の関連をさらに格納するように構成されてもよい。データベース470は、ソリッドステートまたはハードディスクドライブ、独立ディスクの冗長アレイ、クラウド記憶装置、仮想記憶デバイス等のような、ソフトウエアテクノロジーのさまざまなハードウェアを使用して実現されてもよい。
【0099】
フルフィルメント決定サポートシステム100は、自動的にまたは半自動的に(オプションの優先付け、オプションの推奨、アクションの自動プロビジョニング、物流要素の保存等のような)最適化をさまざまなパラメータおよび変数(例えば、コスト、品物の鮮度、潜在的移動リスク、輸送キャパシティの利用可能性、顧客の注文への応答、[冷凍庫付きトラックのような]特化した機器の利用可能性、注文の優先度、移動した距離、炭素放出)に対して提供するように構成されてもよい。
【0100】
図8は、いくつかの実施形態による、総合フルフィルメントコストを計算する際にとられてもよい、いくつかの例示的なステップを示すフローチャートである。
【0101】
顧客注文の履行を計画する際に、どのリソースを使用するか、特に、1つ以上の大きなフルフィルメントセンター102a、102n、または、小さなフルフィルメントセンター104a、104nから履行するか否かについての決定を、前もって、優先的にしてもよい。
【0102】
いくつかの実施形態では、システムは、使用のために、スケジュールを利用、および/または、そうでなければ、リソースを予約して、システム内で利用可能な、予期されるキャパシティおよび/または他の将来状態情報を考慮してもよい。フルフィルメント決定サポートシステム100は、予期される注文を予想する際に、製品を先行して動かすためのコマンドおよび/または推奨を発行してもよい。
【0103】
ルールエンジン412は、論理ルールのセットを、規定し、発生させ、修正し、更新および/または適用するように構成されてもよい。これらの物流ルールは、さまざまな物流要素に関係付けられてもよく、適用されるとき、コストの決定および/または物流オプションの優先付けの修正を生じさせるかもしれない。例えば、大きなフルフィルメントセンター102aにおけるサプライヤーからの出荷の受領から5日の期間間内に、特定のタイプの生鮮品が顧客に到着する必要があるというルールがあるかもしれない。このルールは、制約を考慮して、よりコストがかかるか、または、適用可能でないかの、さまざまなオプションを生じさせることができる。
【0104】
将来状態予測サブシステム414は、物流的意思決定に影響するかもしれない、予想される物流要因上の予測を作り出すように構成されてもよい。例えば、予想される注文、キャパシティ、労働、顧客の需要、取引パターン等を考慮してもよい。フルフィルメント最適化サブシステム410は、さまざまなフルフィルメントオプションに関係付けられている1つ以上のコスト関数を最適化する際、予測を利用することができる。例えば、第1の小さなフルフィルメントセンター104aの近くに位置付けられている顧客セグメントから、特定の製品に対して高く予想される需要により、フルフィルメント最適化サブシステム410は、小さなフルフィルメントセンター104aに、製品を先行して出荷するための推奨を発行する傾向があってもよい。
【0105】
いくつかの実施形態では、将来状態予測サブシステム414は、さまざまな確率および/または依存性を考慮するように構成されてもよい。例えば、異なる時点で必要とされる異なるリソースに対する確率を考慮することができる。顧客の注文が到着したり、到着しなかったり、あるいは注文が生じるかどうかにより、これらの確率は変化するかもしれない。最適化プロセスのさまざまな段階の間、システムは、例えば、1つ以上の変数および/またはパラメータを動的に変更する、例えば、より多いまたはより少ない労働、または、より多いまたはより少ない配送車をスケジューリングするように構成されてもよい。したがって、関連する確率を変更させることができる。
【0106】
いくつかの実施形態では、将来状態予測サブシステム414は、履歴および/または予想される将来状態情報に基づいて、機械学習技術を構成してもよい。例えば、選択された物流オプションの実際のコストは、変動の量および理由を決定するために、選択された物流オプションの予期されるコストと比較されてもよい。さまざまな要因が、フルフィルメント決定サポートシステム100によって発行される推奨および/またはアクションの改良のために、経時的に適応されてもよい。例えば、さまざまな確率オプションを重み付けするために使用される係数は、注文のフルフィルメントに続く実データに対する分析の際に再重み付けされてもよい。
【0107】
分析サブシステム416は、データベース470に格納された情報に基づいて、さまざまな統計的分析および報告性能を提供するように構成されてもよい。報告は、履歴情報上に発生させることができ、さまざまな統計的技術、データマイニング技術等を伴ってもよい。分析サブシステム416の出力は、経時的なフルフィルメント決定サポートシステム100の適応のために、将来状態予測サブシステム414に提供されてもよい。
【0108】
労働最適化サブシステム402は、物流動作および/またはフルフィルメントセンターにおける労働の状態に関連するさまざまな属性に基づいて、データベース470から情報入力を受け取り、動作の予期される労働コスト関数を決定するように構成されてもよい。決定を修正するようなさまざまな論理ルールも適用されてもよく、例えば、製品が、壊れやすいもの含み、特別なトレーニングを有する作業者のサブセットによってのみ扱われることを示すときには、関係する労働コストを増加させてもよい。
【0109】
労働最適化サブシステム402は、それらの最大利用に対する、現在のおよび/または予想される作業者の利用を考慮するように構成されてもよい。労働最適化サブシステム402は、固定コスト、可変コスト、ユニットコスト、マージナルコスト、初期コスト等のような、物流に関係付けられているコストのタイプを考慮に入れてもよい。
【0110】
例えば、仕事があろうとなかろうと、作業者に支払われる必要がある仕事を作業者が課されている場合、このように、固定コストが生じる。その作業者が時間の半分だけしか必要でない場合、より多くの作業を追加することは、作業者が作業を行うための時間/キャパシティを有する限り、増分コストを有さなくてもよい。
【0111】
したがって、小さなフルフィルメントセンター104aから履行するとの決定は、利用可能な余分な選び取る労働があるという仮定に基づいてもよい。この仮定は、いくつかの場合では正しいかもしれないが、突然の知らせで、注文の中に迅速な/早い配達要件がある場合のように、さまざまな要因により、小さなフルフィルメントセンター104aからのみ履行されるべきような、突然の顧客需要の不測の急増があるかもしれない。選び取る労働が、大きなフルフィルメントセンター102aから履行されるべき注文を履行するために既に割り振られている場合、この不測の需要の急増を満足できないかもしれず、ビジネス機会コストが重要になるかもしれない。しかしながら、この需要の急増が実現されない場合、大きなフルフィルメントセンター102aからの注文を履行することは、大きなフルフィルメントセンター102aにおける他の需要を満足させることができないことを意味することがある。
【0112】
図11は、いくつかの実施形態による、労働最適化サブシステムによって利用されることができるサンプルワークフローである。入力およびワークフロー要素は、単なる例であり、より多くの、より少ない、代替のまたは異なる要素があってもよい。
【0113】
キャパシティ最適化サブシステム404は、物流オプションに関係付けられているコスト値を決定するように構成されてもよい。例えば、システムの総合利用可能キャパシティを考慮してもよく、利用可能なキャパシティがほとんどない場合には、予想されるコストはより高く、過剰なキャパシティが利用できる場合には、予想されるコストはより低い。例えば、半分の負荷で、車が、AからBまで移動するようにスケジュールされている場合には、より多くの品物をその車に追加する増分コストをゼロと見なすことができる。追加の重量等による、追加の燃料、タイヤの磨耗のコスト等のような、他のコストを伴うかもしれない。競合するタスクのために過剰なキャパシティが利用されるかもしれない潜在的な機会コストも考慮してもよい。
【0114】
キャパシティコストは、建物、ある量のスループットを可能にする機械および/または他の機器を所有し維持するコストのような、さまざまな要因を含んでいてもよい。
【0115】
このコストは、予期される使用、最大使用、使用の柔軟性(例えば、特定のトラックが空気冷却性能を有するので、特定のトラックが輸送のために使用されなければならない場合)、機会コスト、固定コスト、可変コスト、初期コスト、動作コスト、資本コスト、マージナルコスト、動作時間、最大動作時間、維持要求、スタートアップコスト、シャットダウンコスト等を考慮してもよい。
【0116】
スループットは、1時間ごとのスループットのような、さまざまな状況から考慮されてもよく、動作時間、機械スピード、温度等のような要因に依存してもよい。
【0117】
図12は、いくつかの実施形態による、キャパシティ最適化サブシステムによって利用されてもよいサンプルワークフローである。入力およびワークフロー要素は、単なる例であり、より多くの、より少ない、代替のまたは異なる要素があってもよい。
【0118】
分配コスト最適化サブシステム406は、物流オプションに関係付けられているコスト値を決定するように構成されてもよい。
【0119】
分配コストは、顧客の注文が受け取られた、および/または、顧客の注文が選び取られたロケーションから顧客が注文を受け取る場所に、顧客の注文を動かす際に伴われる、さまざまなコストを含んでいてもよい。
【0120】
分配コストは、車のプロビジョニング、車の荷ほどき、車の積み込み、コンテナの準備、コンテナの選び取りのコスト、ピックアップカウンタのコスト、任意の適用可能な任務、燃料コスト、運転手コスト、製品のバルクサイズ、製品重量、フルフィルメントセンター内の内部物流コスト、要求される労働、格納コスト、管理コスト、パッケージングコスト等のような、製品の分配に関係付けられているさまざまなコストを含んでいてもよい。分配コスト最適化サブシステム406は、ルールエンジン412からのルールを適用してもよく、ルールは、傷みやすい製品に対するタイミングの制約のような、コストを修正するために適用可能である。
【0121】
図13は、いくつかの実施形態による、分配コスト最適化サブシステムによって利用されてもよいサンプルワークフローである。入力およびワークフロー要素は、単なる例であり、より多くの、より少ない、代替のまたは異なる要素があってもよい。
【0122】
在庫転送コスト最適化サブシステム408は、物流オプションに関係付けられているコスト値を決定するように構成されてもよい。
【0123】
在庫転送コストは、顧客注文を選び取る前に、あるロケーションから別のロケーションへ製品を動かすコストであってもよい。例えば、製品は、将来の注文を予想して動かされてもよく、または、別のフルフィルメントセンターで履行されるように選び取られてもよい。
【0124】
在庫転送コストは、車のプロビジョニング、車の荷ほどき、車の積み込み、コンテナの準備、コンテナの選び取りのコスト、ピックアップカウンタのコスト、任意の適用可能な任務、燃料コスト、運転手コスト、製品のバルクサイズ、製品重量、フルフィルメントセンター内の内部物流コスト等のような、フルフィルメントセンター間で在庫を転送することに関係付けられているさまざまなコストを含んでいてもよい。
【0125】
在庫転送コスト最適化サブシステム408は、ルールエンジン412からのルールを適用してもよく、ルールは、傷みやすい製品に対するタイミングの制約のような、コストを修正するために適用可能である。
【0126】
図14は、いくつかの実施形態による、在庫転送コスト最適化サブシステムによって利用されてもよいサンプルワークフローである。入力およびワークフロー要素は、単なる例であり、より多くの、より少ない、代替のまたは異なる要素があってもよい。
【0127】
ここで説明するいくつかのコストは、顧客注文より前に計算することができる。顧客から受け取った注文、あるいは、利用可能な予測された注文に関連する新しいデータのような新しいデータとして、いくつかのコストは、継続的に計算されることができる。新たなデータが(例えば、監視された在庫レベルに関連する)フルフィルメントセンターから受け取られるので、または、新たなデータが第三者(例えば、サプライヤー)から受け取られるので、いくつかのコストは、継続的に計算されることができる。例えば、フルフィルメントオプションに関係付けられているマージナルコストおよび機会コストは、注文の流入および属性に関連するリアルタイムデータと予測される注文の数と属性の対応する確率とに基づいて、経時的に変化するかもしれない。
【0128】
決定サポートサブシステム418は、フルフィルメント最適化サブシステム410からのさまざまな物流オプションに関係付けられているコストを受け取り、推奨、アクションおよび/または予約を、フルフィルメント決定サポートシステム100と統合されたさまざまなシステムに発行するように構成されてもよい。
【0129】
決定サポートサブシステム418は、顧客の注文に関係付けられた、さまざまなリターンに関係付けられているコストを受け取り、推奨、アクションおよび/または予約を、フルフィルメント決定サポートシステム100と統合されたさまざまなシステムに発行するように構成されてもよい。
【0130】
決定サポートシステム100の一般的な上記の議論に関して、本発明による特定の実施形態についてこれから説明する。この実施形態は例示のみであり、特定の実施形態を参照して説明する本発明の態様は、本発明の一般的な範囲に包含されながら、異なる方法で実施することができることが理解されるであろう。
【0131】
1.決定サポートシステム100の特定の実施形態
図16を参照すると、本発明の一実施形態が説明されている。本発明の一般的な説明および特定の実施形態に共通する部分は、同じ参照番号を用いて参照されることが理解されるであろう。
【0132】
1.a制御システム要件
開示された発明は、顧客に近い小さなフルフィルメント設備のポジショニングを可能にするが、大小のフルフィルメントのペアリングの最適な利用のための配達待ち時間および配達コストを考慮して潜在的に発注を減らすことは、以下の二つの点において、より洗練された意思決定プロセスを必要とすることに留意すべきである:
1)「インバウンド」側では、以下に関する決定が必要とされる
a)小さなフルフィルメント設備で、どの品物の類別を保持するか
b)(設備間仕入れ品転送を含む)各フルフィルメント設備にどれだけの仕入れ品が保持されるか
c)どこで、仕入れ品を受け取るべきであり、オプション的に、標準化されたコンテナに移すべきであるか、これは、最終的に仕入れ品が履行に使用される設備とは異なってもよい
2)「アウトバウンド」側では、以下に関する決定が必要とされる
a)どのフルフィルメント設備が各注文をまとめるべきか
b)注文の各部分を履行するためにどの仕入れ品を使用すべきか、選択される仕入れ品は異なる設備に格納されてもよい
本発明の一形態のこの特定の実施形態では、これらの決定をするために可変の制御スキームの、例示的で、非網羅的な範囲が開示される。明確化だけのために、意思決定プロセスのインバウンドおよびアウトバウンド側は別々に取り扱われる。2つのプロセスは、本発明のいくつかの態様で連結されてもよいことが理解されるだろう。説明する制御アルゴリズムのすべては、各ドメインのコスト関数を分離するためにそれらがするように、両方のドメインにわたる複合コスト関数にも適用することに留意すべきである。
【0133】
2.制御システムエージェントコンポジション
以下のセクションでは、本発明の一実施形態において、(1)エージェントの「状態」、またはエージェントがどのようにその環境をモデル化するかということと、(2)いくつかのエージェントの実施形態が決定を行うために使用することができるビジネス/動作論理をエンコードするコスト関数の例示的なセットと、を順番に見ることによって、制御エージェントの概念が取り入れられる。
【0134】
2.aシステム状態
制御システムエージェントは、システムの状態に基づいて、どのアクションをするかを決定する意思決定プロセスとして見られてもよい。ここで、主に関係するアクションは、注文を受け入れるか否かの決定と、受け入れた注文に対して、どの設備でそれらを履行するかである。システムの状態は、いくつかのクラスにさらに分割することができる:
1)「観測可能な」状態−システムの現在の状態、例えば、各設備における現在の仕入れ品レベルを直接的に観測可能である。
2)「予測」状態−いくつかの実施形態は、履歴または外部データソースに適合された統計モデルを使用して、まだ知られていないか、または、直接的に観測されない、関心のある量の確率的推定値、例えば、将来の時点での品物に対する顧客需要を提供することができる。
3)「計画された」状態−いくつかの実施形態は、計画することに、すなわち、推論的決定をすること、および、これらの決定の累積効果をシミュレーションすることに従事して、予測状態の推定を改善し、および/または将来の観測可能な状態の結果を計算することができる。例えば、エージェントは、このようなコンフィギュレーションの関係するコストを評価するために、さまざまな設備において履行される顧客の注文のセットを推論的に割り当てることができる。
【0135】
これらの状態のそれぞれを順番にとり、状態のそれぞれに影響を及ぼす問題を検討する。
【0136】
2.a.i観測可能な状態
1)設備で利用可能な労働
2)設備内で有効期限に関係付けられている既存の仕入れ品レベル
3)キャパシティ制約
【0137】
2.a.ii予測状態
1)需要予測−各フルフィルメント設備に格納する品物の数量についての任意の決定は、必ず、設備からの品物に対する需要の予測モデルにより開始する。典型的な実施形態では、これらの予測は、自己回帰、指数平滑化、またはモデルの動的線形ファミリーからのモデルを使用して、履歴需要パターンの時系列データから生成できる。いくつかのケースでは、アンサンブル技術および複数のモデルを使用することにより、より高い精度を得る。いくつかのケースでは、予測需要完全確率分布の説明として有することが望ましい。これらのケースでは、および、ポイント推定のみを放出するモデルに関して、これらのモデルは、ブートストラップされた履歴データ上で繰り返し実行されることができる。
【0138】
2.a.iii計画された状態
1)設備への注文の割り当て
2)設備をわたる在庫の転送
3)注文制約(例えば、注文機会、トラックを満たす制約、最小購入数量、複数購入、最大購入数量、等)、計画された顧客注文設備の割り当て、および在庫転送を組み込んだ仕入れ品予測。
【0139】
2.bコスト関数
すべてのコスト関数(例えば、以下のコスト関数)は、同じ(このケースでは、金銭的な)ユニットで表すことができ、これは、それらを共に包括的なコスト関数に加算することができるようにする。この包括的なコスト関数は、設備への顧客注文のセットの特定の割り当ての望ましさを評価するために使用されてもよく、または、同様に、このような関数におけるデルタ変化は、確定された他の注文の設備割り当てを背景として、単一の注文の特定の設備割り当てを行うことの望ましさを評価するために使用されてもよい。
【0140】
2.b.iインバウンド領域
インバウンド領域内では、制約のいくつかのセットは、以下を適用し得る:
1.注文制約 例えば、いくつかのサプライヤーは、特定の時刻/特定の日に、所定の設備のみに出荷すること、品物の価値がある満載のトラック(「トラック満載」制約)で、各SKUに対する仕入れ品の最小数量で、SKUごとの仕入れ品に値するラウンド出荷のケース(「複数購入」)のみを出荷すること、および/または、ある時間で/時間期間内で注文可能な所定のSKUの仕入れ品の量を制限することを望んでいる。さらに、すべてのサプライヤーがすべての設備にサービス提供することを望んでいるわけではない。例えば、小さなサプライヤーは、最も近い設備のみにサービス提供することを望むかもしれず、または、配達車によって、ルート上で、別のサプライヤーの品物がちょうどよいときに収集されるかもしれず、および、サプライヤーの品物は、設備によってサービス提供される、顧客への入手可能な類別の一部であるが、そのサプライヤーの品物は、その設備を実際には通過しないかもしれない。
2.設備格納制約−各設備は、各利用可能なタイプの多数のコンテナを格納するための、予め定められたキャパシティを有する。
【0141】
最も単純なケースでは、すべての設備は、同じ類別の製品(SKU)を提供する。例えば、サプライヤーの配達が、大きな設備にのみ生じることが有利または必要である場合、より大きな設備で利用可能な品物のサブセットのみをより小さな設備が提供することが望ましいかもしれない。いくつかのインプリメンテーションでは、サプライヤーの配達が、特定の製品を提供するネットワーク中の設備のうちの、必ずしもすべてではないが、1つ以上に生じることにより、各設備は、全範囲のそれ自身の個別のサブセットを提供することができる。
【0142】
より一般的なケースでは、エージェントは、いくつかのデータのソースを使用して、各設備における類別計画についてのその意思決定を最適化することができる:
1.各SKUに対する予測された需要(入手可能性を仮定)
2.顧客への影響−仕入れされていないラインの代わりに仕入されている、可能な範囲の部分をいかに良く推定することにより、可能な範囲の部分を仕入れない特定の設備によってサービス提供される顧客へのインパクトを定量化することができる。特に、顧客バスケット内で集合的に高く生じるSKUのセットのペアワイズ法の負の相関は、良好な代用性を示すことができる。顧客が置換を拒否することができる場合、高い拒否率は低い代用性を示すだろう。
【0143】
いったん、各設備において、特定の類別を有する望ましさが定量化されることができると、標準アルゴリズムを使用して、各設備における類別を最適化することができる。小さな問題の場合には、動的計画法または混合整数線形計画法を含む正確なソリューションの方法で十分である。焼き鈍し法または遺伝的アルゴリズムのようなメタヒューリスティック技術が、ほぼ最適なソリューションを発生させるために必要とされることが多いだろう。
【0144】
2.b.iiインバウンドコストモデル
【0145】
2.b.ii.1労働
これは単一の設備に対して与えられているが、各設備についての正しいパラメータ値で単純に計算を繰り返し、結果のコストを合計することにより、これは、複数の設備に自然に拡張する。
min=例えば、契約上の要件により、所定のシフトに対して名簿に載せることができる通常の従業員の最小数
max=例えば、労働の利用可能性により、所定のシフトに対して名簿に載せることができる通常の従業員の最大数
cost=通常の従業員シフトごとのコスト
max=所定のシフトに対して名簿に載せることができる一時的な作業者の最大数
cost=一時従業員シフトごとのコスト
req=Lfacility(車、SKU、コンテナ、ケース、重量、それぞれ)=所定のシフトの間に要求される人の数;例えば、荷ほどきされる車の数、受け取られる別個のSKUの数、入ってくる仕入れ品を保持するために要求されるコンテナの数、配達されるケースの数、受け取られ、標準化されたコンテナ中に置かれる品物のそれぞれの総重量および数の、設備特定関数を使用して、これを決定することが可能である。
次に、インバウンド労働コストコンポーネントを以下のように計算することができる。
ILcost=Rreqcost+Treqcost
ここで、RreqおよびTreqは、それぞれ、要求される通常および一時労働を与え、
req=MIN(Rmax,MAX(Rmin,Lreq))
req=MIN(Tmax,MAX(0,Lreq−Rreq))
この計算の別個の変形は、各ジョブの役割に対して行われ、これらの結果は共に加算されてもよいことが理解されるだろう。
労働が、インバウンドおよびアウトバウンド動作にわたる、共有されるプールである場合、インバウンド領域におけるこの労働コスト関数は、いくつかの実施形態において、アウトバンド領域ドメインコスト関数と相互作用し、影響を及ぼすかもしれないことに留意すべきである。
【0146】
2.b.ii.2顧客への影響
これは、予期された不足、すなわち、注文のうちのいくつかまたは部分の履行失敗、および、顧客、または、注文された製品の代わりに代替製品が供給される運用的な置換の関数として考慮することができる。
【0147】
2.b.ii.3在庫輸送
動かすコンテナの重量および数、行程またはルートの距離、所定の予測される交通の予測される行程時間、許容可能な道路スピード等に基づいて、考慮および/または選択される所定の車のタイプについて、運転者のコストを計算することが可能であり、これは、車の減価償却およびメンテナンス、予期される燃料消費およびコスト等を比較する能力を含むことができる。さらに、車が、来た場所に既に戻っており、潜在的にむしろ空であるか否かに起因するコストを組み込むことが可能であってもよい。
【0148】
各設備またはフルフィルメントセンターについて、入手可能なコミットされていない品物と、要求されている不足の品物とがあるだろう。したがって、各候補ソースロケーションにおける車および運転者の利用可能性に対する制約の存在下で、処分および不足を最小化することを要求する、在庫転送の最小コストセット(これらの実際のコストは、顧客への影響および予期される処分の下で捕捉されてもよいが)を見出すことが可能である。
【0149】
2.b.ii.4予期される処分
特定のSKUについて、以下が与えられる:
cost=そのSKUのそれぞれを選び取るためのコスト
cost=そのSKUのそれぞれのコスト
Peaches=SKU処分の数量を与える(可能であればランダムである)変数
次に、予期される処分コストを以下のように計算することができる:
cost=(Pcost+Ecost)Peaches
注文−設備の割り当てが設備にわたる需要パターンを変化させ、したがって、いくつかの実施形態における、顧客への影響、在庫輸送、アウトバンド領域コスト関数コンポーネントによる予期される処分に影響を与えることがあることに留意すべきである。
【0150】
2.b.iiiアウトバウンド領域
注文−設備割り当て
【0151】
2.b.iii.1設備
施設に起因するコストは「キャパシティコスト」と呼ばれてもよい。建物および機器の固定された減価償却費+リース+建物の可変非労働運用費、例えば、熱および電気のユーティリティコストは、すべて、この変数を考慮することができる。
【0152】
2.b.iii.2在庫転送
これは、上記で言及したインバウンド領域内の在庫転送コスト関数コンポーネントと実質的に同一であると考えてもよい。
【0153】
2.b.iii.3労働
これは、以下を除き、上記で言及したインバウンド領域による労働コスト関数コンポーネントと実質的に同一であると考えてもよい。
1.Lreq=Lfacility(車、注文、コンテナ、それぞれ)=積み込まれる配達車の関数として所定のシフトの間に要求される人の数、履行される注文、これらの注文に対して要求されるコンテナ、これらの注文に対して選び取られる必要があるそれぞれの数
2.代わりにOLcostと呼ばれるILcost(インバウンド労働対アウトバウンド労働)
【0154】
2.b.iii.4分配
ランダム変数
1)Croute=潜在的に、スタッフへの支払い、車の減価償却、燃料コスト等を含む、見込まれる設備から、要求された配達日および時間について、見込まれる注文の地理的エリアで動作する配達トラックルートに対する、予想されるGBPコスト
2)Tavail=見込まれる設備から、要求された配達日および時間について、見込まれる注文の地理的エリアで動作する配達トラックルートに対する、総合利用可能運転時間の分配
3)Wavail=見込まれる設備から、要求した配達日および時間について、見込まれる注文の地理的エリアで動作する配達トラックルートに対する、重量運搬キャパシティの分配
4)Vavail=見込まれる設備から、要求された配達日および時間について、見込まれる注文の地理的エリアで動作する配達トラックルートに対する、標準化されたコンテナで測定されるバンキャパシティの分配
5)Torder=見込まれる注文と同じ地理的領域、同じ曜日の同じ時間帯、で発生した配達について、前の中央集配所から配達まで、及び、配達から次の中央集配所までの履歴運転時間の平均の経験的分配
6)Worder=(例えば)現在のバスケットコンテンツと、配達時、および、注文生成から配達までの間における、この顧客の注文の履歴重量と、要求された配達までの残りの時間とによって予測される、見込まれる注文の可能性ある重量の分配
7)Vorder=(例えば)現在のバスケットコンテンツと、配達時、および、注文生成から配達までの間における、この顧客の注文の履歴重量と、要求された配達までの残りの時間とによって予測される、見込まれる注文の標準化されたコンテナで測定される可能性ある注文量の分配
8)Morder=(例えば)現在のバスケットコンテンツと、配達時、および、注文生成から配達までの間における、この顧客の注文の履歴マージンと、要求した配達までの残りの時間とによって予測される、見込まれる注文の可能性ある注文利益マージンの分配
【0155】
上記の例示的な変数が与えられると、特定の注文を受け入れる機会コストの配達コンポーネントは、以下のようにモデル化することができる。
Corder=CrouteMAX(Torder/Tavail,Worder/Wavail,Vorder/Vavail)
いくつかの実施形態では、VorderおよびVavailを、例えば、注文の部分が、異なる温度体制(temperature regimes)で取り扱うことを要求するという要件を捕捉するためのカテゴリにさらに分割してもよい。いくつかのインプリメンテーションでは、履歴データに依存するだけでなく、履行および配達のために、既に受け入れられた他の関連する(空間的および時間的に近い)注文の知識を使用して、増分駆動時間要件または予期される利用可能な重量または量キャパシティの(履歴データに基づく)推定を修正することによって、推定の精度を改善することができる。
いくつかのインプリメンテーションでは、小売およびコスト価格は、設備のロケーションによって変化するかもしれず、このケースでは、Corderによって割られるMorderは、単独で、Corderの代わりに関連メトリックとして使用することができる。
【0156】
いくつかのインプリメンテーションでは、関連メトリック(CorderまたはMorder/Corder)の計算は、顧客に配達オプションを提供する前に、推論的に実行されてもよい。このケースでは、スロットに対する顧客の需要は、多数のメカニズム:配達料金を変更すること、利用可能でないようにスロットをマスクすること、最初に異なる配達オプションを提供すること、または、そうでなければ、表示の順序を変更すること、例えば、緑のトラックのアイコン等によって、いくつかの配達オプションを視覚的にハイライトすること、スロットの選択を推奨することによって管理されることができ、ここで、Morder/Corderは、例えば、平均以下よりもむしろ平均以上である。このケースでは、顧客が配達オプションに関してそれらの柔軟性を指定できるようにすること、または、顧客が、より少ない指定配達回数を選択できるようにすること(例えば、低減された配達料金のために、1時間の配達ウインドウの代わりに2時間)によって、顧客経験への影響を、最小化することができる。さらに、配達料金への顧客の感度、注文を出してから配達までの時間、および異なる曜日の異なる時間のスロット利用可能性は、顧客の事前の配達スロット選択行動から推測することができる。その後、個人向けのベースにしたがって、スロット需要管理を加減できる。
【0157】
3.意思決定アルゴリズム
以下に示す例では、顧客注文の設備割り当ては、複合決定、例えば、どの設備またはフルフィルメントセンターから顧客の注文を発送すべきかとともに、単一の顧客注文が選び取られる設備を包含するように理解される。
1)切望−コスト関数またはその増分変化を使用して、構成可能なしきい値により、それぞれの受け入れた顧客注文に対する最適な設備割り当てを選択して、費用がかかりすぎると思われる注文を拒否するか、または、注文をより商業的に実行可能にするように配達料金を調整する。
2)ヒューリスティック−状態および/またはコスト関数に基づくルールを使用して、願わくは、最終的に、結果として、顧客注文の設備への全体的な最適な割当となる、それぞれの受け入れた顧客注文に対する最適な設備割り当てを選択する。
3)最適化−標準アプローチを使用して、組み合わせの最適化(例えば、焼き鈍し法、遺伝的プログラミング、交差エントロピー法、等)に近づけ、設備への顧客注文の最適な割当を直接構築することを試行する。
4)強化学習(RL:Reinforcement Learning)−観測可能な報酬関数、例えば、総合グロスマージンマイナス動作コストを使用して、アクションをするために、マルコフ決定プロセス(MDP)によってモデル化された環境内の最適なポリシーを学習する。すなわち、以前に言及した時間tにおける状態Sは、時間t−1における以前の状態Sの関数である。アクションは、全体レベルで、設備割り当てを選択すること、または、注文を拒否すること、または、配達料金を調整して、注文をより商業的に実行可能にすること、または、注文における品物の価格設定を動的に適応させることであることができる。アクションはまた、設備レベルで、注文を受け入れるか否かを選択することとともに、仕入れ品を要求して他の設備に送ることができる。ポリシーは、例えば、ディープQラーニングを使用して、直接的に学習されてもよいし、または、学習されていなくてもよく、例えば、一時的差学習を介して、中間ステップとして、状態を評価するための関数を学習することを伴ってもよいし、または、学習することを伴わなくてもよく、計画およびシミュレーションの使用を組み込んでもよく、または、組み込まなくてもよい。最適なポリシーの学習は、別の以前に言及した意思決定プロセスから学習するために、オフポリシー学習を使用することにより、ブートストラップしてもよく、または、ブートストラップしなくてもよい。
【0158】
上記で説明し、議論した、コスト関数およびアルゴリズムの特定の実施形態では、変数のすべてまたは一部が使用され、上記のうちの一部またはすべてに基づいて、コスト関数が計算されることが理解されるだろう。コスト関数の計算の結果として、任意の数の方法で、顧客注文を履行するコストを計算し、所定の状況に対する最適条件を選択することができる。最適条件は、上記で議論した変数のいずれかに依存して規定されてもよく、財政的に最も安価なものを意味する必要はないが、例えば、システム内の他の顧客注文に対して最も低い影響を有するコスト関数を意味するかもしれないことを認識すべきである。
【0159】
上記で言及した変数および関数のリストは限定するものではなく、追加の変数および関数が、特許請求の範囲に記載した本発明の範囲および精神内にあると考えられるとも理解されるだろう。
【0160】
一般
説明した実施形態は、物流機器、倉庫、物的製品、物的コンテナ等のような、物質世界のさまざまな物体と相互作用する。このような最適化には、低減されたコスト、増加されたマージン、増加された製品選択、より短い顧客注文のリードタイム、増加された物流オプション選択、より高い効率、低減された環境への影響等のような、商業的利点があるかもしれない。
【0161】
コンピュータで実現される実施形態に関して、提供した説明は、方法のシステムまたはステップを実現するために、コンピュータをどのように修正するかを説明できる。解決される特定の問題は、コンピュータ関連の問題の文脈にあるかもしれず、システムは、手動手段を通して、または一連の手動ステップとして、単に、実行されることを意味しなくてもよい。コンピュータ関連のインプリメンテーションおよび/またはソリューションは、いくつかの実施形態の文脈において、とりわけ、少なくとも拡張性(多数の入力および/またはアクティビティを管理するための単一のプラットフォーム/システムの使用)を提供する理由と、異なるネットワークから迅速かつ効果的に情報をまとめる能力と、他の方法では実現不可能であろう、改善された決定サポートおよび/または分析と、接続ポイントがコンピュータ実現インターフェースのみである外部システムと統合する能力と、自動化を通してコスト削減を達成する能力と、動的に応答し、(迅速に変化する注文の流れや物流の状況のような)さまざまな文脈で更新する能力と、手動手段を通して実行不可能であろう複雑な論理ルールを適用する能力と、注文を実に匿名にする能力で、有利であるかもしれない。
【0162】
電子的および/またはコンピュータ化された手段を使用することは、従来の非コンピュータ化された手段よりも、より便利で、拡張可能で、効率的で、正確で、および/または、信頼できるプラットフォームを提供することができる。さらに、システムをコンピュータ化することができ、プラットフォームを相互運用可能に有利に設計することができ、手動操作は、困難および/または不可能であるかもしれない。さらに、手動操作は、実現可能であっても、同等の効率性を達成しそうにない。
【0163】
拡張性は、多数の入力、出力、および/または、相互接続、および/または、外部システムとの統合を効率的に管理できるシステムを提供するのに有利であるかもしれないので、有用である。
【0164】
ソリューションの利便性および有効性は、より良い注文および/または履行決定のために、個人がより多くの利用可能な情報を有することができるので、注文履行の文脈で役立つことができる。
【0165】
本システムおよび方法は、さまざまな実施形態において実施されてもよい。適切に構成されているコンピュータデバイス、および、関係付けられている通信ネットワーク、デバイス、ソフトウェアおよびファームウェアは、上記で説明したような1つ以上の実施形態を可能にするためのプラットフォームを提供してもよい。例として、図15は、記憶ユニット1504に、および、ランダムアクセスメモリ1506に接続されている中央処理ユニット(「CPU」)1502を含んでいてもよい、コンピュータデバイス1500を示している。CPU1502は、オペレーティングシステム1501、アプリケーションプログラム1503、および、データ1523を処理してもよい。オペレーティングシステム1501、アプリケーションプログラム1503、およびデータ1523は、要求されるかもしれないので、記憶ユニット1504において記憶されていてもよく、メモリ1506中にロードされていてもよい。コンピュータデバイス1500は、グラフィック処理ユニット(GPU)1522をさらに含んでいてもよく、これは、CPU1502に、そして、メモリ1506に、動作可能に接続されて、CPU1502からの集約的なイメージ処理算出をオフロードして、これらの算出を、CPU1502と並行して稼動させてもよい。オペレータ1507は、ビデオインターフェース1505によって接続されているビデオディスプレイ1508と、I/Oインターフェース1509によって接続されている、キーボード1515、マウス1512およびディスクドライブまたはソリッドステートドライブ1514のような、さまざまな入力/出力デバイスとを使用して、コンピュータデバイス1500と対話してもよい。知られている方法において、マウス1512は、ビデオディスプレイ1508におけるカーソルの動きを制御するように、そして、ビデオディスプレイ1508中に出現するさまざまなグラフィックユーザインターフェース(GU)制御を、マウスボタンで動作させるように構成されていてもよい。ディスクドライブまたはソリッドステートドライブ1514は、コンピュータ読取可能媒体1516を受け入れるように構成されていてもよい。コンピュータデバイス1500は、ネットワークインターフェース1511を介してネットワークの一部を形成して、コンピュータデバイス1500が、(示されていない)他の適切に構成されているデータ処理システムと通信できるようにしてもよい。1つ以上の異なるタイプのセンサ1535を使用して、さまざまなソースからの入力を受け取ってもよい。
【0166】
本システムおよび方法は、デスクトップコンピュータ、ラップトップコンピュータ、タブレットコンピュータまたはワイヤレスハンドヘルドを含んでいるコンピュータデバイスの、実質的に任意の方法で実施されてもよい。本システムおよび方法は、本発明にしたがった方法において、さまざまなプロセスステップのそれぞれを実現するために、1つ以上のコンピュータデバイスを可能にするためのコンピュータプログラムコードを含むコンピュータ読み取り可能な/使用可能な媒体としても実現されてもよい。動作全体を実行する、コンピュータデバイスだけではないケースにおいて、コンピュータデバイスは、動作のさまざまなステップを分散するようにネットワーク化されている。用語、コンピュータ読み取り可能媒体またはコンピュータ使用可能媒体は、プログラムコードの任意のタイプの物理的実施形態のうちの1つ以上を備えていることが理解される。特に、コンピュータ読み取り可能/使用可能な媒体は、コンピュータおよび/または記憶システムに関係付けられているメモリのような、コンピューティングデバイスの1つ以上のデータ記憶区分上で、製品の1つ以上のポータブル記憶物品(例えば、光学ディスク、磁気ディスク、テープ等)上で具現化されるプログラムコードを備えることができる。
【0167】
移動体デバイスが、ネイティブアプリケーションよりもむしろ、ウェブサービスにアクセスするためのリンクを含んでいる場合、本発明の移動体アプリケーションは、ウェブサービスとして実現されてもよい。
【0168】
説明している機能性は、iOS(登録商標)プラットフォーム、アンドロイド(登録商標)、ウィンドウズ(登録商標)またはブラックベリー(登録商標)を含む、任意の移動体プラットフォームに対して実現されてもよい。
【0169】
ここで説明している他の実施形態の他のバリエーションも、本発明の範囲から逸脱することなく実施されてもよいことが、当業者によって、理解されるだろう。したがって、他の修正も可能である。
【0170】
さらなる態様において、本開示は、このような方法を実現し、上記で説明した機能性を可能にする際に使用するための、非一時的機械読取可能命令のセットを含む、システム、デバイス、方法、およびコンピュータプログラミング製品を提供する。
【0171】
本開示は、ある程度の特殊性を有する例示的な形態で、説明および図示しているが、説明および図は、例としてのみのものであることに留意されたい。部品およびステップの、構造と組み合わせと構成との詳細において、多くの変更を行うことができる。したがって、このような変更は、本発明に含まれることが意図され、その範囲は、特許請求の範囲によって規定される。
【0172】
任意のオプション的ステップまたはそのコンポーネントを含む、説明したプロセス内で、明示的に記載されたかまたは内在的な範囲を除いて、要求されない順序、シーケンス、または組合せが意図されるか、あるいは暗示される。関連技術の当業者に理解されるように、ここで説明した、両方のプロセス、任意のシステム、デバイス等に関して、広範囲のバリエーションが、可能であり、特許請求の範囲によってのみ限定される本発明の範囲から逸脱することなく、さまざまな状況において有利でもある。
以下に、本願の出願当初の特許請求の範囲に記載された発明を付記する。
[C1]
大きなフルフィルメントセンターと小さなフルフィルメントセンターとを含む、複数のフルフィルメントセンターを動作する方法において、前記フルフィルメントセンターのそれぞれは、顧客注文を履行するように構成され、
前記方法は、
前記大きなフルフィルメントセンターにおいて、第1の製品と第2の製品を受け取ることと、
前記大きなフルフィルメントセンターにおいて、コンテナに詰めるために、前記第1および第2の製品の所望の数量を選び取ることとを備え、
ここにおいて、前記所望の数量は、
前記大きなフルフィルメントセンターまたは前記小さなフルフィルメントセンターにおいて履行される、少なくとも1人の顧客によって注文される数量と、
前記小さなフルフィルメントセンターにおいて履行されるように、少なくとも1人の顧客によって注文されると予測される数量と
のうちの少なくとも1つを含み、
前記方法は、
前記大きなフルフィルメントセンターにおいて、第1のコンテナに前記第1の製品を格納することと、
前記大きなフルフィルメントセンターにおいて、第2のコンテナに前記第2の製品を格納することとをさらに備え、
前記第1および第2のコンテナのそれぞれは、1つ以上の予め定められたサイズを有する標準化されたコンテナのセットから選択される、方法。
[C2]
フルフィルメントセンター間で、製品を備える標準化されたコンテナを転送するステップをさらに備え、前記コンテナは、任意のフルフィルメントセンターにおいて格納可能である、C1に記載の方法。
[C3]
1つ以上の小さなフルフィルメントセンターにおいて、コンテナ中に格納されているさらなる製品を選び取ることと、
少なくとも1つの大きなフルフィルメントセンターからの少なくとも1つの製品と、少なくとも1つの小さなフルフィルメントセンターからの少なくとも1つの製品とを備える顧客注文を履行することとのステップをさらに備え、
前記製品は、前記顧客注文を備える前記または各標準化されたコンテナのうちの1つに選び取られる、C1または2に記載の方法。
[C4]
前記製品を前記または各フルフィルメントセンターから転送された前記コンテナに選び取るステップをさらに備える、C3に記載の方法。
[C5]
前記第1および第2のコンテナのそれぞれは、自動在庫管理デバイスによって操作されるように適合される、C1に記載の方法。
[C6]
前記選び取ることは、前記大きなフルフィルメントセンターにおいて、前記自動在庫管理デバイスを使用して、前記第1および第2のコンテナのうちの少なくとも1つを動かすことを備える、C1または2に記載の方法。
[C7]
前記コンテナは、1つ以上の予め定められたサイズを有する標準化されたコンテナのセットから選択される、C1から6のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C8]
前記コンテナは、自動在庫管理デバイスによって操作されるように適合される、C1から7のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C9]
前記小さなフルフィルメントセンターにおいて、前記自動在庫管理デバイスを使用する前記コンテナを動かすことをさらに備える、C1から8のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C10]
前記大きなフルフィルメントセンターにおいて、詰めるために、複数の製品の所望の数量を選び取ることをさらに備え、
前記複数の製品は、複数のコンテナから選び取られ、および、複数のコンテナに詰められ、
前記複数のコンテナのそれぞれは、1つ以上の予め定められたサイズを有する標準化されたコンテナのセットから選択される、C1から9のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C11]
前記所望の数量は、
前記小さなフルフィルメントセンターにおいて履行されるように、少なくとも1つの顧客により注文される数量と、
少なくとも1人の顧客によって注文され、前記小さなフルフィルメントセンターにおいて履行されるように予測される数量とを含む、C1から10のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C12]
前記詰められたコンテナを使用して、前記大きなフルフィルメントセンターにおいて、顧客の注文を履行することをさらに備える、C1から11のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C13]
前記履行することは、前記コンテナを顧客に輸送することを備える、C1から12のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C14]
前記履行することは、前記コンテナを収集ポイントに輸送することを備える、C1から13のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C15]
前記コンテナを前記小さなフルフィルメントセンターに輸送することをさらに備える、C1から14のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C16]
前記コンテナ中に運搬される少なくとも1つの製品を使用して、前記小さなフルフィルメントセンターにおいて、顧客の注文を履行することをさらに備える、C1から15のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C17]
前記複数のフルフィルメントセンターは、複数の小さなフルフィルメントセンターを含む、C1から16のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C18]
前記複数の小さなフルフィルメントセンターは、ハブアンドスポーク構成で、前記大きなフルフィルメントセンターの周りに配置される、C1から17のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C19]
前記小さなフルフィルメントセンターにおいて履行される前記数量を予測することをさらに備える、C1から18のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C20]
前記予測することは、履歴注文情報、販売促進キャンペーン、新たな製品の導入、事前注文からの外挿のうちの少なくとも1つに関連するデータに基づく、C1から19のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C21]
前記所望の数量は、前記少なくとも1人の顧客によって注文された数量と、前記少なくとも1人の顧客によって注文され、前記小さなフルフィルメントセンターにおいて履行されると予測される数量とを含む、C1から20のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C22]
前記第1および第2の製品は、異なる在庫管理単位番号を有する、C1から21のうちのいずれか一項に記載の方法。
[C23]
大きなフルフィルメントセンターと小さなフルフィルメントセンターとを含む、複数のフルフィルメントセンターから履行される注文を処理するためのシステムにおいて、
プロセッサを有するオプション選択モジュールを備え、前記オプション選択モジュールは、
注文を受信し、
前記大きなフルフィルメントセンターおよび前記小さなフルフィルメントセンターのうちの少なくとも1つを通した、前記注文の履行のための少なくとも2つの潜在的オプションを識別し、
コスト関数を最適化することによって、前記少なくとも2つの潜在的オプションからオプションを選択し、および、
前記注文を履行するために、前記選択されたオプションを1つ以上の物流システムに通信するように構成されている、
システム。
[C24]
前記コスト関数は、前記フルフィルメントセンターのそれぞれに関係付けられている、労働コスト、キャパシティコスト、分配コスト、在庫転送コスト、のうちの少なくとも1つを備える、C20に記載のシステム。
[C25]
前記コスト関数は、前記注文を履行することに関係付けられている、マージナルコストを備える、C20または21に記載のシステム。
[C26]
前記マージナルコストは、顧客から受けた注文および予測される注文を反映するリアルタイムデータに基づいて計算される、C20から22のうちのいずれか一項に記載のシステム。
[C27]
前記コスト関数は、前記注文を履行することに関係付けられている機会コストを備える、C20から23のうちのいずれか一項に記載のシステム。
[C28]
前記機会コストは、顧客から受けた注文および予測される注文を反映するリアルタイムデータに基づいて計算される、C20から24のうちのいずれか一項に記載のシステム。
[C29]
前記選択することは、特定のリソースの入手可能性に関係付けられている少なくとも1つの確率を決定することを備える、C20から25のうちのいずれか一項に記載のシステム。
[C30]
前記特定のリソースは、労働リソース、輸送リソース、または格納リソースである、C20から26のうちのいずれか一項に記載のシステム。
[C31]
フルフィルメントセンターの階層は、複数の小さなフルフィルメントセンターを備える、C20から27のうちのいずれか一項に記載のシステム。
[C32]
前記複数の小さなフルフィルメントセンターは、ハブアンドスポーク構成で、前記大きなフルフィルメントセンターの周りに配置される、C20から28のうちのいずれか一項に記載のシステム。
[C33]
前記大きなフルフィルメントセンターは第1のコンテナ中に第1の製品を備え、前記小さなフルフィルメントセンターは第2のコンテナ中に第2の製品を備え、
前記第1および第2のコンテナのそれぞれは、1つ以上の予め定められたサイズを有する標準化されたコンテナのセットから選択される、C20から29のうちのいずれか一項に記載のシステム。
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