(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
車両用ドア(D)のアウターパネル(15)の外面側に配置されるハンドル本体(17)を有する操作ハンドル(16)が、非操作位置および操作位置間での前記ハンドル本体(17)の回動を可能として前記車両用ドア(D)に配設され、前記アウターパネル(15)に取付けられるハンドルベース(19)に、キー孔(26)を有するシリンダ錠(23)が、前記操作ハンドル(16)の前記操作位置では前記キー孔(26)を外部に臨ませるものの前記操作ハンドル(16)の前記非操作位置では前記キー孔(26)が前記ハンドル本体(17)で覆われるようにしつつ車幅方向外方に向かうにつれて下方もしくは上方に傾斜した姿勢で取付けられ、前記ハンドルベース(19)および前記シリンダ錠(23)間に、そのシリンダ錠(23)の前記ハンドルベース(19)への取付け前に当該ハンドルベース(19)に対する前記シリンダ錠(23)の取付け位置および取付け姿勢を仮保持する仮保持手段(54,55)が設けられる車両用ドア(D)のアウトハンドル装置において、
前記仮保持手段(54,55)が、前記シリンダ錠(23)に設けられる保持突部(56)と、前記ハンドルベース(19)に設けられる保持溝(57)とで構成され、前記ハンドルベース(19)に設けられる挿入孔(37)への前記シリンダ錠(23)の挿入時に、前記保持溝(57)内を前記シリンダ錠(23)の挿入方向に移動する前記保持突部(56)が、前記シリンダ錠(23)を前記取付け位置で前記取付け姿勢となるようにガイドすることを特徴とする車両用ドアのアウトハンドル装置。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について添付の
図1〜
図11を参照しながら説明すると、先ず
図1において、たとえばサイドドアである車両用ドアDには、当該車両用ドアDが有するアウターパネル15の外面側に配置されて車両前後方向に延びるハンドル本体17を有する操作ハンドル16が、非操作位置および操作位置間での前記ハンドル本体17の回動を可能として配設される。
【0010】
前記アウターパネル15には、車両前後方向に延びるハンドルベース19が固定されており、前記ハンドル本体17の長手方向に沿う一端部(この実施の形態では前端部)に一体に設けられて前記アウターパネル15内に突入する略L字状の支持腕18が、前記ハンドルベース19の前部に回動可能に支持される。これにより、前記ハンドル本体17は、その他端部(この実施の形態では後端部)を前記アウターパネル15に近接させた非操作位置ならびに前記アウターパネル15から離隔させた操作位置間で回動可能であり、前記アウターパネル15には、前記ハンドル本体17を把持する車両ユーザの手を挿入することを可能とした窪み21が、幅方向内方側に凹むようにして形成される。
【0011】
図2を併せて参照して、前記ハンドル本体17の前記他端部に対応する部分で前記ハンドルベース19の後部の一部は、前記アウターパネル15から外方に臨むように配設されており、このハンドルベース19の後部にシリンダ錠23が取付けられる。前記シリンダ錠23は、シリンダボディ24と、当該シリンダボディ24に回動可能に挿入されるインナーシリンダ25とを備え、メカニカルキー(図示せず)を挿通させるキー孔26(
図1参照)が前記ハンドルベース19の外面側に開口するようにして前記インナーシリンダ25に設けられる。
【0012】
前記シリンダボディ24から前記ハンドルベース19とは反対側に突出した前記インナーシリンダ25
の端部には、車両用ドアD内に設けられるラッチ機構(図示せず)側に延びるロッド27がユニバーサルジョイント28を介して連結されており、シリンダ錠23の施錠および解錠操作に伴う回動力が前記ロッド27を介して前記ラッチ機構に入力され、その入力に応じて前記ラッチ機構は、車両用ドアDのロック状態およびアンロック状態を切替えるように作動する。
【0013】
図3および
図4を併せて参照して、前記インナーシリン
ダ25を回動自在に嵌合させる支持孔29を有する前記シリンダボディ24は、前記ハンドルベース19の後部に挿入されて、当該ハンドルベース19にボルト30で締結される。このシリンダボディ24は、前記操作ハンドル16の前記操作位置では前記キー孔26を外部に臨ませるものの前記操作ハンドル16の前記非操作位置では前記キー孔26が前記ハンドル本体17で覆われるようにしつつ車幅方向外方に向かうにつれて下方もしくは上方に傾斜した姿勢で前記ハンドルベース19に取付けられるものであり、この実施の形態で前記シリンダボディ24は、車幅方向外方に向かうにつれて下方に傾斜した姿勢、すなわち前記支持孔29が車幅方向外方に向かうにつれて下方位置となるように傾斜させた姿勢で前記ハンドルベース19に取付けられる。
【0014】
前記シリンダボディ24は、前記支持孔29を有する筒状のボディ主部31と、このボディ主部31の一端側外周の後部から後方に突出する被取付け部32と、前記ボディ主部31および前記被取付け部32の一端から側方に張り出す張出し部33とを一体に有するように形成される。
【0015】
前記被取付け部32は、車幅方向内方に向かうにつれて前方側に位置するように傾斜して前記ボディ主部31よりも後方に配置される被取付け面34を先端部に有しつつ矩形のブロック状に形成されており、前記被取付け面34には前記ボルト30をねじ込むための有底のねじ孔35が設けられる。
【0016】
前記被取付け部32の側面は、前記被取付け面34の上端および前記張出し部33間を結んで車両前後方向後方側に臨む平坦な第1側面32aと、前記被取付け面34の下端および前記ボディ主部31間を結んで車幅方向内方の斜め前方に臨む第2側面32bと、前記被取付け面34、前記第1側面32aおよび前記第2側面32bの上端を前記ボディ主部31および前記張出し部33に連ならせる第3側面32cと、前記被取付け面34、前記第1側面32aおよび前記第2側面32bの下端を前記ボディ主部31および前記張出し部33に連ならせる第4側面32dとで構成される。
【0017】
一方、前記ハンドルベース19の後部には、前記シリンダボディ24が挿入される挿入孔37が設けられており、この挿入孔37は、前記ボディ主部31が挿入されるようにして前記ハンドルベース19を貫通する貫通孔部38と、前記被取付け部32を収容するようにして車両前後方向に沿う前記貫通孔部38の後部に連なって前記ハンドルベース19の外面に開口する収容凹部39とから成り、前記シリンダボディ24の前記張出し部33は、前記シリンダボディ24の前記ハンドルベース19への取付け時には、前記貫通孔部38の前記ハンドルベース19の外面への開口部の周縁の上半部および前記収容凹部39の前記ハンドルベース19の外面への開口部の全周縁を覆うように形成される。
【0018】
図5〜
図8を併せて参照して、前記収容凹部39は、前記被取付け部32の外面に対応した形状を有するものであり、前記被取付け面34および前記第1側面32aに対向しつつ車幅方向内方に向かうにつれて前方側に位置するように傾斜して前記貫通孔部38側に臨む支持壁部39aと、前記第3側面32cに対向するようにして前記支持壁部39aの上端に直角に連なる上壁部39bと、前記第4側面32dに対向するようにして前記支持壁部39aの下端に直角に連なる下壁部39cと、前記支持壁部39aの車幅方向内端に連なって前記貫通孔部38側にわずかに延びるとともに上下両端が前記上壁部39bおよび前記下壁部39cに直角に連なる内方壁部39dとで構成されており、前記支持壁部39aには、当該支持壁部39aに前記被取付け部32の前記被取付け面34が当接されたときに、前記ねじ孔35に螺合される前記ボルト30を挿通させる挿通孔40が形成される。
【0019】
ところで前記シリンダ錠23の前記シリンダボディ24を前記ハンドルベース19に取付ける際に、前記シリンダボディ24は、車幅方向で前記ハンドルベース19の後部の外方側から前記挿入孔37に挿入されるものであり、その挿入にあたって前記シリンダボディ24は、先ず第1のステップで所定距離だけ水平方向に押し込まれ、次の第2のステップで前記シリンダボディ24が所定角度だけ回動され、その後の第3のステップで前記シリンダボディ24をさらに水平方向に押し込まれることで、取付け位置まで挿入されることになる。
【0020】
前記シリンダボディ24および前記ハンドルベース19間には、上記第1のステップでの前記シリンダボディ24の移動をガイドするために、たとえば第1〜第3のガイド手段41,42,43が設けられる。
【0021】
第1のガイド手段41は、前記シリンダボディ24における前記ボディ主部31の車幅方向内端寄りで当該ボディ主部31の側壁の前部に突設されて当該ボディ主部31の長手方向に延びる第1ガイド突部44と、その第1ガイド突部44を摺動自在に嵌合させるようにして前記貫通孔部38の内周の前部に形成される第1ガイド溝45とで構成され、前記第1ガイド溝45は、前記第1のステップでの前記シリンダボディ24の移動時に第1ガイド突部44をガイドするだけの長さを有しており、前記第1ガイド溝45の下部側面は、前記ハンドルベース19の前記アウターパネル15への取付け時には車幅方向内方に向かうにつれて上方位置となるように傾斜して形成される。
【0022】
前記貫通孔部38の内周の前部には、前記第1ガイド溝45の内端に連なる逃がし溝46が、前記第2のステップでの前記シリンダボディ24の回動時に、前記第1ガイド突部44の回動を許容するように形成される。
【0023】
また第2のガイド手段42は、前記シリンダボディ24における前記ボディ主部31の車幅方向内端寄りで当該ボディ主部31の側壁の下部に突設されて当該ボディ主部31の長手方向に延びる第2ガイド突部47と、その第2ガイド突部47を摺動自在に当接させるようにして前記貫通孔部38の内周の下部に形成される第1ガイド面48とで構成される。この第1ガイド面48は、前記第1のステップでの前記シリンダボディ24の移動時に第2ガイド突部47をガイドするだけの長さを有しつつ、前記ハンドルベース19の前記アウターパネル15への取付け時には車幅方向内方に向かうにつれて上方位置となるように傾斜して形成される。しかも前記第1ガイド面48の一部は前記ハンドルベース19の外面に開口した凹部49の底面で形成される。
【0024】
第3のガイド手段43は、前記シリンダボディ24における前記ボディ主部31の側壁の上部のうち前記被取付け部32よりも車幅方向内方側に設けられる平板状のガイド板部50と、当該ガイド板部50を摺動自在に当接させるようにして前記貫通孔部38の内周の上部に形成される第2ガイド面51とで構成される。前記貫通孔部38の長手方向での前記第2ガイド面51の長さは、前記第1のステップでの前記シリンダボディ24の移動時にガイド板部50をガイドするだけの値に設定される。すなわち前記貫通孔部38の内周のうち前記第2ガイド面51となる上部内周は貫通孔部38の長手方向で短く形成されており、上記第3のステップでの前記シリンダボディ24の押し込み時に前記ガイド板部50は前記第2ガイド面51からは車幅方向内方にずれた位置となる。
【0025】
ところで前記第2のステップでの前記シリンダボディ24の回動は、前記被取付け部32の第3側面32cが前記収容凹部39における前記上壁部39bの外端部に当接したときに生じるものであり、前記上壁部39bの外端部には、車幅方向内方に向かうにつれて下方位置となるように傾斜した回動ガイド面52が形成され、前記第3側面32cが前記回動ガイド面52に当接した状態で前記シリンダボディ24を押し込むことで、前記シリンダボディ24はその外端を下方に向かわせるように回動することになる。
【0026】
また前記シリンダボディ24および前記ハンドルベース19間には、前記シリンダボディ24の前記ハンドルベース19への取付け前に当該ハンドルベース19に対する前記シリンダボディ24の取付け位置および取付け姿勢を仮保持するために、たとえば第1および第2の仮保持手段54,55が設けられる。
【0027】
前記第1の仮保持手段54は、前記シリンダボディ24における前記ボディ主部31の車幅方向中間部で当該ボディ主部31の側壁の上部に突設されて車両前後方向前方に向かって突出する保持突部56と、その保持突部56を嵌合させるようにして前記貫通孔部38の内周の前部の上部に形成される保持溝57とで構成され、車幅方向で前記保持溝57の外端に連なる第2ガイド溝58が、前記ハンドルベース19の外面に開口するようにして前記貫通孔部38の内周の前部の上部に形成される。
【0028】
ところで前記保持突部56は、前記第3のステップで前記シリンダボディ24を水平方向に移動させる際には、前記保持溝57の長手方向に沿う姿勢となるものの、前記第1のステップで前記シリンダボディ24を水平方向に移動させる際には、前記保持溝57の長手方向に対して角度をなす姿勢となるようにして前記シリンダボディ24における前記ボディ主部31の長手方向に対して角度をなす方向にわずかに延びるように形成されている。一方、前記第2ガイド溝58は、前記保持溝57の長手方向と角度をなす姿勢となっている前記保持突部56が前記保持溝57側に移動するのを許容する幅を有するように形成される。
【0029】
前記第2の保持手段55は、前記シリンダボディ24における前記被取付け部32と、その被取付け部32を収容するようにして前記ハンドルベース19に形成される前記収容凹部39とで構成される。
【0030】
しかも前記第1および第2の仮保持手段54,55は、前記第3のステップでの前記シリンダボディ24の移動をガイドする機能も有しており、前記保持溝57は、前記第3のステップでの前記シリンダボディ24の移動時に当該保持溝57に嵌合された前記保持突部56を
前記シリンダボディ24の移動方向に移動させて, 前記シリンダボディ24をガイド
できるだけの長さを有するように形成される。
【0031】
また前記第2の仮保持手段55において、前記収容凹部39の前記支持壁部39a、前記上壁部39bおよび前記下壁部39cは、前記第3のステップで、前記被取付け部32の前記被取付け面34、前記第3側面32cおよび前記第4側面32dを摺接させて前記シリンダボディ24の移動をガイドする。
【0032】
このような第1〜第3のガイド手段41〜43と、第1および第2の仮保持手段54,55とを用いて前記シリンダボディ24を前記ハンドルベース19に取付ける作業手順について
図9〜
図11を参照しながら説明すると、先ず第1のステップにおいて、車両用ドアDの前記アウターパネル15に取付けられた状態の前記ハンドルベース19の外方に配置された前記シリンダボディ24を前記ハンドルベース19側に近づけて、
図9(a)で示すように前記第1のガイド手段41の前記第1ガイド突部44を前記第1ガイド溝45に嵌入し、
図9(a)および
図10(a)で示すように前記第2のガイド手段42の前記第2ガイド突部47を前記第1ガイド面48に当接させ、図
10(a)で示すように前記第3のガイド手段43の前記ガイド板部50を前記第2ガイド面51に当接させる。次いで前記シリンダボディ24を水平方向に押し込むと、前記第1ガイド突部44が前記第1ガイド溝45内を移動し、前記第2ガイド突部47が前記第1ガイド面48に沿って摺動し、前記ガイド板部50が前記第2ガイド面51に沿って摺動することによって前記シリンダボディ24の移動がガイドされ、前記シリンダボディ24が、前記ハンドルベース19に対しては斜め上方に移動するようにして、前記ハンドルベース19側に押し込まれる。このような前記シリンダボディ24の水平方向での所定距離の移動となる第1のステップの移動過程で、前記第1の仮保持手段54の前記保持突部56は、前記保持溝57の外端に連なる前記第2ガイド溝58内に挿入される。
【0033】
上記シリンダボディ24の前記第1のステップの移動完了時には、
図9(b)で示すように前記第1のガイド手段41の前記第1ガイド突部44は前記逃がし溝46内に一部が突入するようにして前記第1ガイド溝45の内端位置に在り、
図10(b)で示すように前記第3のガイド手段の前記ガイド板部50は前記第2ガイド面51の内端から車幅方向内方にずれた位置に在り、
図9(b)および
図11(a)で示すように、前記第1の仮保持手段54の前記保持突部56は前記第2ガイド溝58内の内端部の位置に在る。また前記シリンダボディ24における前記被取付け部32の前記第3側面32cは、
図10(b)で示すように、前記収容凹部39の前記上壁部39bの外端部の前記回動ガイド面52に当接している。
【0034】
上述の第1のステップの完了に続く第2のステップで、前記シリンダボディ24を押し込むと、
図9(c)および
図10(c)で示すように、前記シリンダボディ24はその外端を下方に向かわせるように回動することになる。この際、前記シリンダボディ24は、前記第1の仮保持手段54の前記保持突部56を回動軸として回動するものであり、回動した前記保持突部56は、
図9(c)および
図11(b)で示すように、前記保持溝57に嵌入可能な姿勢、すなわち前記保持溝57の長手方向に沿う姿勢となる。また前記シリンダボディ24の回動によって、前記第1のガイド手段41の前記第1ガイド突部44は、
図9(c)で示すように、前記逃がし溝46内に入り込み、前記第2のガイド手段42の前記第2ガイド突部47は、
図9(c)および
図10(c)で示すように、前記第1ガイド面48から外れ、前記第3のガイド手段
43の前記ガイド板部50は、
図10(c)で示すように、前記第2ガイド面51から外れることになり、さらに前記第2の仮保持手段55を前記収容凹部39とともに構成する前記シリンダボディ24の前記被取付け部32の一部は、
図10(c)で示すように、前記収容凹部39内に嵌入される。
【0035】
上記第2のステップでの前記シリンダボディ24の回動に続く第3のステップでは、前記シリンダボディ24をさらに水平方向に押し込むことによって、第1の仮保持手段54の前記保持突部56が前記保持溝57内を
前記シリンダボディ24の押し込み方向に移動
すると共に、前記第2の仮保持手段55の前記被取付け部32が前記収容凹部39内を移動することになり、前記被取付け部32の前記被取付け面34が前記ハンドルベース19の前記支持壁部39aに当接した取付け位置および取付け姿勢となるように前記シリンダボディ24がガイドされる。また前記第1の仮保持手段54では、
図9(d)で示すように、前記保持突部56が前記保持溝57内で回動不能に保持され、前記第2の仮保持手段55では、
図10(d)で示すように、前記被取付け部32が前記収容凹部39内で回動不能に保持されることになり、前記シリンダボディ24の前記ハンドルベース19への取付け前に当該ハンドルベース19に対する前記シリンダボディ24の取付け位置および取付け姿勢が第1および第2の仮保持手段54,55で仮保持されることになる。
【0036】
次にこの実施の形態の作用について説明すると、前記ハンドルベース19と、前記シリンダ錠23の前記シリンダボディ24との間に、そのシリンダボディ24の前記ハンドルベース19への取付け前に当該ハンドルベース19に対する前記シリンダボディ24の取付け位置および取付け姿勢を仮保持する第1および第2の仮保持手段54,55が設けられ、それらの仮保持手段54,55が、前記ハンドルベース19に設けられる挿入孔37に挿入された前記シリンダボディ24を前記取付け位置で前記取付け姿勢となるようにガイドするので、第1および第2の仮保持手段54,55以外の部分にガイド手段を構成することを極力避けて構成の単純化を図りながら、前記シリンダボディ24の前記ハンドルベース19への取付け時の前記シリンダボディ24の挿入ガイドならびに前記シリンダボディ24の仮保持を可能として取付け作業性の向上を図ることができる。
【0037】
以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0038】
たとえば上述の実施の形態では、シリンダ錠23がシリンダボディ24を有しており、そのシリンダボディ24と、ハンドルベース19との間に仮保持手段54,55が設けられる構造について説明したが、シリンダボディを備えていないシリンダ錠がハンドルベースに取付けられる場合があり、その場合、インナーシリンダおよびハンドルベース間に仮保持手段が設けられるようにした構造にも本発明を適用可能である。
【課題】ハンドルベースに、キー孔を有するシリンダ錠が、操作ハンドルの操作位置ではキー孔を外部に臨ませるものの操作ハンドルの非操作位置ではキー孔がハンドル本体で覆われるようにしつつ車幅方向外方に向かうにつれて下方もしくは上方に傾斜した姿勢で取付けられ、ハンドルベースおよびシリンダ錠間に、ハンドルベースに対するシリンダ錠の取付け位置および取付け姿勢を仮保持する仮保持手段が設けられる車両用ドアのアウトハンドル装置において、シリンダ錠のハンドルベースへの取付け時のシリンダ錠の挿入ガイドならびにシリンダ錠の仮保持を可能としながら構造の複雑化を避ける。
【解決手段】仮保持手段54,55が、ハンドルベース19に設けられる挿入孔37に挿入されたシリンダ錠23を取付け位置で取付け姿勢となるようにガイドするように構成される。