特許第6651645号(P6651645)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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  • 特許6651645-自走式高所プラットフォーム 図000002
  • 特許6651645-自走式高所プラットフォーム 図000003
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6651645
(24)【登録日】2020年1月24日
(45)【発行日】2020年2月19日
(54)【発明の名称】自走式高所プラットフォーム
(51)【国際特許分類】
   B66F 9/22 20060101AFI20200210BHJP
   B66F 9/06 20060101ALI20200210BHJP
   B66F 11/04 20060101ALI20200210BHJP
   B66F 9/075 20060101ALI20200210BHJP
   B66C 13/12 20060101ALI20200210BHJP
【FI】
   B66F9/22 V
   B66F9/06 K
   B66F11/04
   B66F9/075 C
   B66C13/12 D
【請求項の数】5
【全頁数】5
(21)【出願番号】特願2018-545706(P2018-545706)
(86)(22)【出願日】2016年11月15日
(65)【公表番号】特表2018-535168(P2018-535168A)
(43)【公表日】2018年11月29日
(86)【国際出願番号】IB2016001625
(87)【国際公開番号】WO2017089879
(87)【国際公開日】20170601
【審査請求日】2018年5月23日
(31)【優先権主張番号】102015000076797
(32)【優先日】2015年11月25日
(33)【優先権主張国】IT
(73)【特許権者】
【識別番号】518180847
【氏名又は名称】マーニ テレスコピック ハンドラーズ エス.アール.エル
【氏名又は名称原語表記】MAGNI TELESCOPIC HANDLERS S.R.L.
(74)【代理人】
【識別番号】100180781
【弁理士】
【氏名又は名称】安達 友和
(74)【代理人】
【識別番号】100181582
【弁理士】
【氏名又は名称】和田 直斗
(72)【発明者】
【氏名】マーニ,リッカルド
【審査官】 有賀 信
(56)【参考文献】
【文献】 特開2003−074501(JP,A)
【文献】 実開昭61−145779(JP,U)
【文献】 特開2001−019374(JP,A)
【文献】 特開2005−067522(JP,A)
【文献】 国際公開第2015/162252(WO,A1)
【文献】 特表平11−508672(JP,A)
【文献】 特開昭61−081398(JP,A)
【文献】 欧州特許出願公開第00921094(EP,A2)
【文献】 特開平03−046996(JP,A)
【文献】 特表2013−519572(JP,A)
【文献】 特開2015−071472(JP,A)
【文献】 実公昭59−004829(JP,Y2)
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
B66F 9/00─11/04
B66C 13/00─15/06
B66C 19/00─23/94
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
操作アーム(2)の端部に設けられた作業プラットフォーム(1)を備えた、自走式高所プラットフォームであって、
操作アーム(2)は、
基部またはタレット(4)に支持されており、前記基部またはタレット(4)は可動式シャ−シまたはそれに対して回転する可能性のあるトラック(3)に結合されており、
前記操作アーム(2)の基部またはタレット(4)が垂直軸(A)を中心に回転可能な
回転式連結器で前記可動式シャーシに連結され、
モータ手段(7)、ポンプ(8)および液体タンク(15)が、前記回転式連結器下方の前記可動式シャーシまたはトラック(3)上に設けられて支持され、
油圧式および電気式連結器(6)を更に備え、
前記油圧式および電気式連結器(6)は、
前記回転式連結器と連動し、前記可動式シャーシまたはトラック(3)上のモータ手段(7)と、前記可動式シャーシまたはトラック(3)上のポンプ(8)と、前記可動式シャーシまたはトラック(3)上の液体タンク(15)と、前記基部またはタレット(4)上に設けられたアクチュエータ手段と、前記基部またはタレット(4)に固定され支持された前記操作アーム(2)と、前記作業プラットフォーム(1)との間に油圧式および電気式接続をな
前記モータ手段(7)が、可動シャーシまたはトラック(3)の中央部に配置され、可動シャーシまたはトラック(3)の長手方向軸を横断する回転軸を有し、
カウンターウェイト(5)が、前記操作アーム(2)の前記基部またはタレット(4)に固定され、少なくとも部分的に、前記可動式シャーシまたはトラック(3)に接続するための前記基部またはタレット(4)の回転式連結器の平面の下方にくるように配置される、
ことを特徴とする、自走式高所プラットフォーム。
【請求項2】
前記モータ手段(7)が、前記作業プラットフォーム(1)の動きを制御する油圧ポンプ(8) と、前記作業プラットフォームを動かす駆動手段に供給する油圧ポンプ(10)とを駆動させることを特徴とする、請求項に記載の自走式高所プラットフォーム。
【請求項3】
前記油圧ポンプ(8)が静圧ポンプであることを特徴とする、請求項に記載の自走式高所プラットフォーム。
【請求項4】
前記可動式シャ−シまたはトラック(3)が少なくとも一つの油圧変速機(9)によって移動するように操作されること特徴とする、請求項に記載の自走式高所プラットフォーム。
【請求項5】
前記少なくとも一つの油圧変速機(9)が静圧モータであることを特徴とする、請求項に記載の自走式高所プラットフォーム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の目的は、操作アームの自由端に設けられた作業プラットフォームを備えた自走式高所プラットフォームであって、その操作アームによりコマンドに基づいて空間内に移動し、単に移動するだけでなく、ある作業場所から別の作業場所へ移動するように操作することができる、自走式高所プラットフォームに関する。
【背景技術】
【0002】
この目的に適した公知の装置が存在するが、通常、自走式操作機械に取り付けられる構造を示し、その構造では様々な部材が主に伸縮式および/または関節式アーム、エンジンその他一緒にグループ化され、基部またはタレットに取り付けられた部材から成る操作部分に分配され、車輪で移動するトラックまたは車両に、通常は垂直軸上でヒンジ接続される。
【0003】
高所プラットフォームの特定の仕様においては、こうした形態は主に装置の重量と操作中の安定性の関係について重大な欠点を引き起こす。
【発明の概要】
【0004】
操作アームの端部に設けられた作業プラットフォームを備えた自走式高所プラットフォームを提供することで、先行技術の欠点や不利益を取り除くことが本発明の目的である。前記操作アームは、回転式連結器によって順に可動式シャーシまたはトラックに連結された基部またはタレットに固定され支持されており、前記シャーシまたはトラックは回転式連結器下方に配置されたモータ手段、ポンプおよび液体タンクを支持することができる。
【0005】
プラットフォームの重心の高さを低くすることに加えて、本発明は動的安定性の大きな改善を提案する。
【0006】
これらの目的は、以下明細書および請求項に記載の通り、本発明によって達成される。
【図面の簡単な説明】
【0007】
本発明の特徴は、非限定的な例として添付図面に示される一実施形態の説明から、より明白になるだろう。
【0008】
図1図1は本発明の部分的な模式的側面図、垂直図、正面図である。
【0009】
図2図2図1の模式的上面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
添付図面に関して、符号1は操作アーム2の端部に設けられた高所作業プラットフォーム全体を示しており、前記操作アーム2は可動式シャーシまたはトラック3に固定され支持され、コマンドに基づいて垂直軸A上を回転するように操作できる。
【0011】
この目的のため、操作アーム2は、「第5の車輪」によって形成される垂直軸Aの周囲を回転する回転式連結器によって可動式シャーシまたはトラック3に連結された基部またはタレット4によって支持される。
【0012】
全体が、一般的に作業員を移送および持ち上げるための自走式高所プラットフォームを形成する。
【0013】
操作アーム2の基部またはタレット4は、高所作業プラットフォーム1の正反対に配置されたカウンターウェイト5を備えている。カウンターウェイト5はバラストとして機能する。
【0014】
本装置はモータ、ポンプおよび液体タンクを備えており、これらは基部またはタレット4と可動式シャーシまたはトラック3との間の回転式連結器の下方の可動式シャーシまたはトラック3上に支持されることを特徴とする。
【0015】
油圧式および電気式連結器6は回転式連結器と連動し、モータ手段と、ポンプと、タンクと、基部もしくはタレット4上に設けられたアクチュエータ手段と、基部もしくはタレット4に固定され支持された操作アーム2と、高所作業プラットフォーム1との間に油圧式および電気式接続を確立するために設けられる。
【0016】
特に、中央部に配置されたモータ手段7を備え、そのモータ手段7は可動式シャーシまたはトラック3の長手方向軸Bを横断する回転軸を有する。
【0017】
モータ手段7は自走式プラットフォームの動きを制御する第1の油圧ポンプ8と、作業プラットフォームを動かすための駆動手段に供給する第2の油圧ポンプ10を作動させる。
【0018】
この場合、第1の油圧ポンプ8は静圧ポンプであり、第2の油圧ポンプ10と同軸に配置される。
【0019】
第1の油圧ポンプ8は、可動式シャーシまたはトラック3の前輪11を作動させるための油圧変速機9を制御する。
【0020】
図示された実施形態はまた、可動式シャーシまたはトラック3の後輪12にも運動を伝達するように適合する機械式変速機14を備えている。
【0021】
特に、油圧変速機9は静圧モータによって構成される。全ての油圧作動は油圧分配器13によって制御される。
【0022】
モータおよびポンプは、車両の輪郭内にとどまるように、前輪とこれに対応する後輪との間の可動式シャーシまたはトラック3の一側面に配置される。
【0023】
タンク15は、同様に車両の輪郭内にとどまるように、対応する前輪と後輪との間の対向する側部に配置される。
【0024】
可動式シャーシまたはトラック3のモータ、ポンプ、タンクその他追加部材(図示せず)などの手段の配置、配分および支持は、少なくとも高さでは、特に基部またはタレット4と可動式シャーシまたはトラック3との間の回転式連結器の下方においては、先行技術と比較して、バラストの低重心および低下から生じる大きな利点を得ることを可能にする。この場合のバラストはカウンターウェイト5を指す。
【0025】
実際に、基部またはタレット4をその下にある可動式シャーシまたはトラック3に対して回転させる「第5の車輪」によって形成される回転式連結器の下方に、引用された全ての手段や部品を配置することは、カウンターウェイト5によって形成されたバラストを、少なくとも部分的に回転式連結器の平面下方の最も外側になるように取得し配置することを可能にする。この目的のために、カウンターウェイトは適切に形成される。
【0026】
さらに、困難なく到達できる場所に配置された様々な手段および機械的部品への容易なアクセスよって、より人間工学的な使用が可能となる。これにより、プラットフォームおよびその様々な構成部品のメンテナンスが容易になる。

図1
図2