特許第6651646号(P6651646)IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

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特許6651646周期的メッセージングによる車両接続のスケジューリングおよびハンドオーバ
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】特許公報(B2)
(11)【特許番号】6651646
(24)【登録日】2020年1月24日
(45)【発行日】2020年2月19日
(54)【発明の名称】周期的メッセージングによる車両接続のスケジューリングおよびハンドオーバ
(51)【国際特許分類】
   H04W 92/18 20090101AFI20200210BHJP
   H04W 76/14 20180101ALI20200210BHJP
   H04W 36/08 20090101ALI20200210BHJP
   H04W 4/46 20180101ALI20200210BHJP
【FI】
   H04W92/18
   H04W76/14
   H04W36/08
   H04W4/46
【請求項の数】21
【全頁数】16
(21)【出願番号】特願2018-545911(P2018-545911)
(86)(22)【出願日】2017年1月25日
(65)【公表番号】特表2019-507557(P2019-507557A)
(43)【公表日】2019年3月14日
(86)【国際出願番号】CN2017072667
(87)【国際公開番号】WO2017148236
(87)【国際公開日】20170908
【審査請求日】2018年10月10日
(31)【優先権主張番号】62/301,732
(32)【優先日】2016年3月1日
(33)【優先権主張国】US
(31)【優先権主張番号】15/183,354
(32)【優先日】2016年6月15日
(33)【優先権主張国】US
(73)【特許権者】
【識別番号】504161984
【氏名又は名称】ホアウェイ・テクノロジーズ・カンパニー・リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100140534
【弁理士】
【氏名又は名称】木内 敬二
(72)【発明者】
【氏名】ネイサン・テニー
(72)【発明者】
【氏名】グオウェイ・オウヤン
(72)【発明者】
【氏名】マジン・アル−シャラシュ
(72)【発明者】
【氏名】ゼンゼン・カオ
【審査官】 望月 章俊
(56)【参考文献】
【文献】 国際公開第2015/142431(WO,A1)
【文献】 国際公開第2014/185840(WO,A1)
【文献】 Ericsson,Sidelink Resource Allocation in V2X,3GPP TSG-RAN WG2#93 R2-161566,2016年 2月 6日
(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
H04W4/00−H04W99/00
H04B7/24−H04B7/26
3GPP TSG RAN WG1−4
SA WG1−4
CT WG1、4
(57)【特許請求の範囲】
【請求項1】
モバイルデバイスがデバイス間接続上で送信するための無線リソース使用をスケジュールする、ワイヤレスネットワークのネットワークノードで動作可能な方法であって、前記方法は、
前記リソースが周期性を伴って要求されることの指示を少なくとも備える、送信リソースに対する要件の指示を前記モバイルデバイスから受信するステップと、
前記デバイス間接続上のメッセージ送信の複数のインスタンスに使用されるべき、周期的に繰り返される無線リソースの指示を少なくとも備える、前記デバイス間接続用の第1のスケジューリング構成の割当てを前記モバイルデバイスに送信するステップと、
前記周期的に繰り返される無線リソースの使用を開始する指示を前記モバイルデバイスに送信するステップと、
前記周期性を有する無線リソースの可用性が維持されるように、前記ネットワークノードからターゲットネットワークノードへの前記デバイス間接続用の無線リソースを提供する責務を移譲するステップと
を備え、
周期性が、前記モバイルデバイスが前記ターゲットネットワークノードの提供された前記無線リソースを使用するための特定の開始時間を前記ターゲットネットワークノードに提供させることによって維持される、方法。
【請求項2】
送信リソースに対する要件の前記指示が、前記第1のスケジューリング構成用の少なくとも1つの要求されたパラメータをさらに備える、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記周期的に繰り返される無線リソースを解放する指示を前記モバイルデバイスに送信するステップをさらに備える、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
前記周期性を有する無線リソースの前記可用性を維持することが、
前記モバイルデバイスの可能なハンドオーバを示すメッセージをワイヤレスネットワークの第2のネットワークノードに送信するステップであって、前記メッセージが前記第1のスケジューリング構成の指示を備える、ステップと、
前記可能なハンドオーバを受け入れるメッセージを前記第2のネットワークノードから受信するステップであって、前記メッセージが前記ハンドオーバの完了前に前記モバイルデバイスによる使用のための第2のスケジューリング構成の指示を備える、ステップと、
ハンドオーバをトリガするメッセージを前記モバイルデバイスに送信するステップであって、前記メッセージが前記ハンドオーバの後に前記モバイルデバイスが前記第2のスケジューリング構成を使用するべきであるという指示を含む、ステップと
を備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
前記ハンドオーバを受け入れる前記メッセージを受信するステップが、前記第1のスケジューリング構成による第1のスケジューリング機会の前に発生し、前記ハンドオーバをトリガする前記メッセージを送信する前記ステップが、前記第1のスケジューリング機会の後、前記第2のスケジューリング構成による第2のスケジューリング機会の前に発生し、前記第1のスケジューリング機会および前記第2のスケジューリング機会が、前記モバイルデバイスによって要求された前記周期性よりも短い時間だけ分離される、請求項4に記載の方法。
【請求項6】
前記第2のスケジューリング構成が、前記デバイス間接続によって使用されるべきリソースプールに対して前記第2のネットワークノードによって構成された繰返し期間よりも長い周期性を備える、請求項4または5に記載の方法。
【請求項7】
前記第2のネットワークノードが、前記ハンドオーバの前記完了前の前記繰返し期間の複数のインスタンスの各々において無線リソースを確保し、前記第2のネットワークノードが、前記ハンドオーバの前記完了後の前記第2のスケジューリング構成の前記周期性に対応する周期性を有する無線リソースを確保する、請求項6に記載の方法。
【請求項8】
前記第2のネットワークノードが、前記モバイルデバイスが前記ハンドオーバの前記完了前に前記繰返し期間の前記複数のインスタンスの1つを選択したという指示を備えるシグナリングメッセージを前記モバイルデバイスから受信する、請求項7に記載の方法。
【請求項9】
前記第2のネットワークノードが、前記モバイルデバイスが前記ハンドオーバの前記完了前に前記繰返し期間の前記複数のインスタンスの1つを選択したという前記指示に少なくとも部分的に基づいて、前記第2のスケジューリング構成の前記周期性に対応する周期性を有する前記無線リソースを特定する、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
前記第2のスケジューリング構成が、前記モバイルデバイスが前記第2のスケジューリング構成の使用を開始することができる前記繰返し期間のインスタンスを識別する開始時間をさらに備える、請求項6から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
送信リソースに対する要件の前記指示が、前記第1のスケジューリング構成の管理に使用されるべき前記モバイルデバイスの識別情報をさらに備える、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項12】
デバイス間通信用の例外的なリソースの構成をブロードキャストするステップと、
前記ハンドオーバの完了の指示および前記第2のスケジューリング構成の使用を開始する指示を前記モバイルデバイスに送信するステップと
をさらに備え、
前記モバイルデバイスが、前記第2のスケジューリング構成の使用を開始する前記指示を受信する前に、通信用の例外的なリソースの前記構成を使用する、
請求項6から10のいずれか一項に記載の方法。
【請求項13】
ワイヤレスネットワークのソースネットワークノードにおいて、周期性を有する送信リソースに対する要件の指示をモバイルデバイスから受信するステップと、
前記ソースネットワークノードを介して前記モバイルデバイスに、デバイス間接続用の第1の周期的スケジューリング構成の割当てを送信するステップと、
前記周期的に繰り返される無線リソースの使用を開始する指示を前記モバイルデバイスに送信するステップと、
ハンドオーバ後の前記繰り返される無線リソースの周期性が維持されるように、前記ソースネットワークノードからターゲットネットワークノードへの前記デバイス間接続用の無線リソースを提供する責務を移譲するステップと
を備え、
周期性が、前記モバイルデバイスが前記ターゲットネットワークノードの提供された前記無線リソースを使用するための特定の開始時間を前記ターゲットネットワークノードに提供させることによって維持される、方法。
【請求項14】
周期性が、ハンドオーバに続くすべての可能な認可用の繰り返される無線リソースを前記ターゲットネットワークノードに確保させることによって維持される、請求項13に記載の方法。
【請求項15】
周期性が、さらに命令されるまでハンドオーバに続くデバイス間接続用の例外的なリソースプールを前記モバイルデバイスが利用することを可能にすることによって維持される、請求項13または14に記載の方法。
【請求項16】
デバイス間接続用のソースネットワークノードから提供された第1の周期的スケジューリング構成をデバイスで受信するステップと、
デバイス間の通信用の前記第1の周期的スケジューリング構成の使用を開始する指示を前記デバイスで受信するステップと、
デバイス間接続用のターゲットネットワークノードから提供された第2の周期的スケジューリング構成を含む、ソースネットワークノードからのハンドオーバコマンドを前記デバイスで受信するステップと、
周期性を維持しながら、前記第2の周期的スケジューリング構成を使用して、前記デバイス間通信を前記デバイスを介してブロードキャストするステップと
を備え、
周期性が、前記デバイスが前記ターゲットネットワークノードの提供された無線リソースを使用するための特定の開始時間を前記ターゲットネットワークノードから受信することによって維持される、方法。
【請求項17】
周期性が、ハンドオーバに続くすべての可能な認可用の繰り返される無線リソースを確保することによって維持される、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
周期性が、さらに命令されるまでハンドオーバに続くデバイス間接続用の例外的なリソースプールを前記モバイルデバイスが利用することによって維持される、請求項16または17に記載の方法。
【請求項19】
装置であって、
少なくとも1つのプロセッサと、
少なくとも1つのメモリであって、前記少なくとも1つのメモリが、前記少なくとも1つのプロセッサによって実行されると、少なくとも、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法を前記装置に実行させる命令を備える、少なくとも1つのメモリと
を備える、装置。
【請求項20】
コンピュータよって実行されると、請求項1から18のいずれか一項に記載の方法の前記ステップを前記コンピュータに実行させる命令を備える、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項21】
請求項1から18のいずれか一項に記載の方法を実行するように適合された、コンピュータプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、2016年6月15日に出願された「Scheduling and Handover of a Vehicular Connection With Periodic Messaging」と題する米国非仮特許出願第15/183,354号に対する優先権を主張し、第15/183,354号は、2016年3月1日に出願された「Scheduling and Handover of a Vehicular Connection With Periodic Messaging」と題する米国非仮特許出願第62/301,732号に対する優先権を主張し、これらの特許出願は両方とも、その全体が再現されているかのように参照により本明細書に組み込まれている。
【0002】
本開示は、ワイヤレス車両接続に関し、詳細には、周期的メッセージングによる車両接続のスケジューリングおよびハンドオーバに関する。
【背景技術】
【0003】
現在、車両間(V2V)ワイヤレス通信は、サイドリンク上で周期的なブロードキャスト送信を使用することができる。サイドリンク通信用のリソースは、サービング発展型ノードB(eノードBまたはeNB)によって部分的または全体的に管理されてもよい。車両がソースeNBと呼ばれるeNBの範囲外に移動すると、ワイヤレス通信は、現在車両の範囲内にあるターゲットeNBにハンドオーバされてもよい。ハンドオーバは、周期的なブロードキャスト送信などのメッセージの待ち時間要件を満たすのに十分適時ではない可能性がある。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
1つの態様によれば、それは、ワイヤレスネットワークのネットワークノードで動作可能な方法を導入し、モバイルデバイスがデバイス間接続上で送信するための無線リソース使用をスケジュールする。方法は、リソースが周期性を伴って要求されることの指示を少なくとも備える、送信リソースに対する要件の指示をモバイルデバイスから受信するステップと、デバイス間接続上のメッセージ送信の複数のインスタンスに使用されるべき、周期的に繰り返される無線リソースの指示を少なくとも備える、デバイス間接続用の第1のスケジューリング構成の割当てをモバイルデバイスに送信するステップと、周期的に繰り返される無線リソースの使用を開始する指示をモバイルデバイスに送信するステップと、周期性を有する無線リソースの可用性が実質的に維持されるように、ネットワークノードからターゲットネットワークノードへのデバイス間接続用の無線リソースを提供する責務をハンドオーバするステップとを含む。
【0005】
一実装形態によれば、送信リソースに対する要件の指示は、第1のスケジューリング構成用の少なくとも1つの要求されたパラメータをさらに備える。
【0006】
一実装形態によれば、方法は、周期的に繰り返される無線リソースを解放する指示をモバイルデバイスに送信するステップをさらに備える。
【0007】
一実装形態によれば、周期性を維持することは、モバイルデバイスの可能なハンドオーバを示すメッセージをワイヤレスネットワークの第2のネットワークノードに送信するステップであって、メッセージが第1のスケジューリング構成の指示を備える、ステップと、可能なハンドオーバを受け入れるメッセージを第2のネットワークノードから受信するステップであって、メッセージがハンドオーバの完了前にモバイルデバイスによる使用のための第2のスケジューリング構成の指示を備える、ステップと、ハンドオーバをトリガするメッセージをモバイルデバイスに送信するステップであって、メッセージがハンドオーバの後にUEが第2のスケジューリング構成を使用するべきであるという指示を含む、ステップとを備える。
【0008】
一実装形態によれば、ハンドオーバを受け入れるメッセージを受信するステップは、第1のスケジューリング構成による第1のスケジューリング機会の前に発生し、ハンドオーバをトリガするメッセージを送信するステップは、第1のスケジューリング機会の後、第2のスケジューリング構成による第2のスケジューリング機会の前に発生し、第1のスケジューリング機会および第2のスケジューリング機会は、モバイルデバイスによって要求された周期性よりも短い時間だけ分離される。
【0009】
一実装形態によれば、第2のスケジューリング構成は、デバイス間接続によって使用されるべきリソースプールに対して第2のネットワークノードによって構成された繰返し期間よりも長い周期性を備える。
【0010】
一実装形態によれば、第2のネットワークノードは、ハンドオーバの完了前の繰返し期間の複数のインスタンスの各々において無線リソースを確保し、第2のネットワークノードは、ハンドオーバの完了後の第2のスケジューリング構成の周期性に対応する周期性を有する無線リソースを確保する。
【0011】
一実装形態によれば、第2のネットワークノードは、モバイルデバイスがハンドオーバの完了前に繰返し期間の複数のインスタンスの1つを選択したという指示を備えるシグナリングメッセージをモバイルデバイスから受信する。
【0012】
一実装形態によれば、第2のネットワークノードは、モバイルデバイスがハンドオーバの完了前に繰返し期間の複数のインスタンスの1つを選択したという指示に少なくとも部分的に基づいて、第2のスケジューリング構成の周期性に対応する周期性を有する無線リソースを特定する。
【0013】
一実装形態によれば、第2のスケジューリング構成は、モバイルデバイスが第2のスケジューリング構成の使用を開始することができる繰返し期間のインスタンスを識別する開始時間をさらに備える。
【0014】
一実装形態によれば、送信リソースに対する要件の指示は、第1のスケジューリング構成の管理に使用されるべきモバイルデバイスの識別情報をさらに備える。
【0015】
一実装形態によれば、方法は、デバイス間通信用の例外的なリソースの構成をブロードキャストするステップと、ハンドオーバの完了の指示および第2のスケジューリング構成の使用を開始する指示をモバイルデバイスに送信するステップとをさらに備え、モバイルデバイスは、第2のスケジューリング構成の使用を開始する命令を受信する前に、通信用の例外的なリソースの構成を使用する。
【0016】
別の態様によれば、方法は、ワイヤレスネットワークのソースネットワークノードにおいて、周期性を有する送信リソースに対する要件の指示をモバイルデバイスから受信するステップと、ソースネットワークノードを介してモバイルデバイスに、デバイス間接続用の第1の周期的スケジューリング構成の割当てを送信するステップと、周期的に繰り返される無線リソースの使用を開始する指示をモバイルデバイスに送信するステップと、ハンドオーバ後の繰り返される無線リソースの周期性が維持されるように、ソースネットワークノードからターゲットネットワークノードへのデバイス間接続用の無線リソースを提供する責務をハンドオーバするステップとを含む。
【0017】
一実装形態によれば、周期性は、ハンドオーバに続くすべての可能な認可用の繰り返される無線リソースをターゲットネットワークノードに確保させることによって維持される。
【0018】
一実装形態によれば、周期性は、モバイルデバイスがターゲットノードの提供された無線リソースを使用するための特定の開始時間をターゲットネットワークノードに提供させることによって維持される。
【0019】
一実装形態によれば、周期性は、さらに命令されるまでハンドオーバに続くデバイス間接続用の例外的なリソースプールをモバイルデバイスが利用することを可能にすることによって維持される。
【0020】
別の態様によれば、方法は、デバイス間接続用のソースネットワークノードから提供された第1の周期的スケジューリング構成をデバイスで受信するステップと、デバイス間の通信用の第1の周期的スケジューリング構成の使用を開始する指示をデバイスで受信するステップと、デバイス間接続用のターゲットソースネットワークノードから提供された第2の周期的スケジューリング構成を含むハンドオーバコマンドをデバイスで受信するステップと、周期性を維持しながら、第2の周期的スケジューリング構成を使用して、デバイスデバイス間通信をデバイスを介してブロードキャストするステップとを含む。
【0021】
一実装形態によれば、周期性は、ハンドオーバに続くすべての可能な認可用の繰り返される無線リソースを確保することによって維持される。
【0022】
一実装形態によれば、周期性は、デバイスがターゲットノードの提供された無線リソースを使用するための特定の開始時間を受信することによって維持される。
【0023】
一実装形態によれば、周期性は、さらに命令されるまでハンドオーバに続くデバイス間接続用の例外的なリソースプールをモバイルデバイスが利用することによって維持される。
【0024】
別の態様によれば、それは、モバイルデバイスがデバイス間接続上で送信するための無線リソース使用をスケジュールするために使用されるワイヤレスネットワークのネットワークノードも導入する。ネットワークノードは、リソースが周期性を伴って要求されることの指示を少なくとも備える、送信リソースに対する要件の指示をモバイルデバイスから受信する受信要素と、デバイス間接続上のメッセージ送信の複数のインスタンスに使用されるべき、周期的に繰り返される無線リソースの指示を少なくとも備える、デバイス間接続用の第1のスケジューリング構成の割当てをモバイルデバイスに送信し、周期的に繰り返される無線リソースの使用を開始する指示をモバイルデバイスに送信する送信要素と、周期性を有する無線リソースの可用性が実質的に維持されるように、ネットワークノードからターゲットネットワークノードへのデバイス間接続用の無線リソースを提供する責務をハンドオーバするハンドリング要素とを備える。
【0025】
別の態様によれば、それは、デバイス間接続用のソースネットワークノードから提供された第1の周期的スケジューリング構成、デバイス間の通信用の第1の周期的スケジューリング構成の使用を開始する指示、およびデバイス間接続用のターゲットソースネットワークノードから提供された第2の周期的スケジューリング構成を含むハンドオーバコマンドを受信する受信要素と、周期性を維持しながら、第2の周期的スケジューリング構成を使用して、デバイス間通信をブロードキャストするブロードキャスト要素とを備えるデバイスを導入する。
【図面の簡単な説明】
【0026】
図1】例示的な一実施形態による、車両間通信用の半永続的スケジューリングのための機構を示すブロック図である。
図2】例示的な一実施形態による、車両間通信のソースとターゲットとの間のハンドオーバを示すタイミングおよびフロー図である。
図3】例示的な一実施形態による、ハンドオーバにおけるタイミング状況を示すタイミング図である。
図4】例示的な実施形態による、様々なデバイス、アルゴリズム、および実施方法を実装するための回路を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0027】
以下の説明では、本明細書の一部を形成し、実践され得る具体的な実施形態が実例として示される添付図面に対して参照が行われる。これらの実施形態は、当業者が本発明を実践することを可能にするように十分詳細に記載されており、他の実施形態が利用されてもよく、本発明の範囲から逸脱することなく、構造的、論理的、および電気的な変更が行われてもよいことを理解されたい。したがって、以下の例示的な実施形態の説明は限定された意味で捉えられるべきではなく、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によって定義される。
【0028】
本明細書に記載される機能またはアルゴリズムは、一実施形態ではソフトウェアに実装されてもよい。ソフトウェアは、ローカルまたはネットワーク化された、1つまたは複数の非一時的メモリまたは他のタイプのハードウェアベースのストレージデバイスなどの、コンピュータ可読媒体またはコンピュータ可読ストレージデバイスに記憶されたコンピュータ実行可能命令から構成されてもよい。さらに、そのような機能は、ソフトウェア、ハードウェア、ファームウェア、またはそれらの任意の組み合わせであってもよいモジュールに対応する。複数の機能は、必要に応じて1つまたは複数のモジュール内で実行されてもよく、記載された実施形態は単なる例である。ソフトウェアは、デジタル信号プロセッサ、ASIC、マイクロプロセッサ、または、パーソナルコンピュータ、サーバ、もしくは他のコンピュータシステムなどのコンピュータシステム上で動作し、そのようなコンピュータシステムを具体的にプログラムされた機械に変える、他のタイプのプロセッサ上で実行されてもよい。
【0029】
車両間(V2V)通信は、eNB(拡張ノードB)などのノードによって車両に割り振られたリソース上で、車両間で直接実行されてもよい。通信は、サイドリンクインターフェースであるPC5上の周期的なブロードキャスト送信を使用することができる。サイドリンクリソース割振りは、メッセージが送信される必要があるたびにサイドリンク認可を要求するために、利用可能なデータの指示、たとえば、サイドリンクバッファステータスレポート(SLBSR)のeNB(拡張ノードB)への車両ユーザ機器(UE)の送信によって要求されてもよい。車両間で交換されるメッセージは、位置、速度、ブレーキの適用、および車両が行動を調整し、衝突を回避するために使用することができる他のパラメータなどの、車両の状態に関する情報を提供することができる。
【0030】
メッセージが周期的または準周期的であるため、V2V通信用のリソースの認可は、(Uuインターフェースと呼ばれるモバイルデバイスから基地局への通常のインターフェース上の半永続的スケジューリング(SPS)のような)周期的な認可を使用することによって改善されてもよい周期性とともに、送信に対する待ち時間要件が存在する。
【0031】
メッセージは、同じメッセージの以前のコピーの後の配信時間と呼ばれる[x]ms以内に送信される必要がある(xの値は期間に依存し、スケジューリング遅延、繰返しなどを可能にする)。ソースeNBとターゲットeNBとの間のハンドオーバ(HO)の場合、そのUEがハンドオーバに関与する車両は、ハンドオーバの前にソースeNB内のブロードキャストメッセージの1回の送信、およびハンドオーバの後のターゲットeNB内の同じメッセージの次の送信を送ることができる。2番目の送信は、ハンドオーバ時にターゲットeNBによって利用可能にされた無線リソースを使用することができる。しかしながら、ターゲットeNBが無線リソースを提供するための待ち時間は、たとえば、配信時間が到来したときにリソースがまだ利用可能でないために、2番目の送信に対する待ち時間要件を満たす際に問題を引き起こす可能性がある。詳細には、2番目の送信のタイミングは、ハンドオーバが繰返し期間の終わり近くにある場合は困難である。
【0032】
ハンドオーバ後、UEは新しいターゲットeNBに従って自身を構成し、ターゲットeNBにSLBSRを送信し、新しいターゲットeNBのサイドリンクリソースプール内でサイドリンク認可を受信する必要がある。これらのステップの各々は何らかの待ち時間を招く。
【0033】
これらの待ち時間の合計、すなわち、合計(HO待ち時間)+(構成待ち時間)+(BSR/認可時間)+(認可待ち時間)は、ハンドオーバ前の残りの「送信時間」を超えてはならない。この制約を満たすことができない場合、ハンドオーバ後に送信されるメッセージは、その所要の配信時間を逃す可能性がある。今日、この制約を満たすことは保証できない。詳細には、ソースeNBもターゲットeNBも待ち時間要件を知らない。
【0034】
従来のV2Vメッセージングでは、周期的なV2Vメッセージは100msの範囲内の期間を使用することが予想される。これは、LTEのSPS期間の通常範囲内(10〜640ms)である。V2Vブロードキャストメッセージングには信頼できる配信はないが、受信成功確率を高めるためにブラインド送信を使用することができる。PC5サイドリンク通信用のリソース使用は、送信UEにサービスするeNBに関連付けられたサイドリンクリソースプールを利用することができる。eNB用のサイドリンクリソースプールは、運用、監督、および管理(OAM)を介して構成されてもよい。各eNBは独自のリソースを管理する。
【0035】
現在、それらのサイドリンクリソースの割当てにおけるeNB間の動的調整についての規定はないが、OAMは、サイドリンクリソースの調整に静的または半静的な手法(たとえば、部分周波数再使用(FFR))を使用することができる。ハンドオーバの間に、現在割り当てられたPC5リソースを維持するようにUEに命令する方法はない。
【0036】
ソースeNBサイドリンクリソース構成は、ターゲットeNBにおいて有効でない場合がある。UEおよびターゲットeNBは、PC5上の通信が継続する場合、新しいリソースのセットを交渉することができる。期限内に配信されるべきメッセージがある場合、遅延が懸念される。言い換えれば、そのような交渉は、次のメッセージのタイムリーな配信に間に合わない場合がある。
【0037】
一実施形態では、ソースeNBからターゲットeNBへのハンドオーバ中に調整機構が使用されてもよく、その結果、PC5上のSPSを使用するデバイス(たとえば、車両)は、ハンドオーバ後に再交渉する必要なしにそのサイドリンク通信を維持することができる。
【0038】
調整機構は、図1の100に全体的に示されたように、PC5に対する半永続的スケジューリング(SPS)を実現する。自動車として表されたUE110は、必要なときにアクティブ化され得るサイドリンク半永続的スケジューリング(SL−SPS)認可を用いて、eNB115によって構成されてもよい。SLBSRフォーマットは、周期的なリソースに対する必要性を示すように修正されてもよく、周期的スケジューリングを要求するために無線リソース制御(RRC)プロトコルメッセージが使用されてもよい。UE110とeNB115との間のスケジューリング通信が120に示されている。他の車両による受信のためのUE110による周期的なブロードキャストが125に示されている。各車両は、互いの範囲内の車両がブロードキャスト情報を受信することができるように、サイドチャネルリソースを交渉して同様のブロードキャストに使用することができる。
【0039】
一実施形態では、SL−SPS構成がRRCに追加される。SL−SPS構成のUEの使用は、Uuインターフェース上のSPS認可と同様に、通常のダウンリンク認可によって開始されてもよい。同じ認可フォーマットを使用すると、新しいまたは変更されたダウンリンク制御情報(DCI)フォーマットに対する必要性が回避され、代わりに既存のDCIフォーマット5などのフォーマットの使用が可能になる。新しい「サイドリンク半永続的スケジューリング無線ネットワーク一時識別子」(SL−SPS−RNTI)は、後述されるようにダウンリンク認可に対処するために使用されてもよい。リソースの解放は、上位レイヤからのシグナリング(たとえば、RRCがUEに解放するように言う)により、および/または物理ダウンリンク制御チャネル(PDCCH)上の明示的な解放によって行われてもよい。
【0040】
図2の200におけるタイミングおよびフロー図に示されたように、ソースeNB210からターゲットeNB215へのハンドオーバは、ハンドオーバ準備にSL−SPS構成を含めることによって実行されてもよい。一実施形態では、ソースeNB210は、UE225によって使用されるように220に示されたSL−SPSを認可している。230において、ハンドオーバ判断がソースeNBによって行われている。LS−SPS認可を含むハンドオーバ要求235が、ソースeNB210からターゲットeNB215に提供される。ターゲットeNB215からのHO受諾メッセージ240は、ターゲットeBN215がSL−SPSの継続を許可するかどうかを示し、ソースからの構成/認可を受け入れる代わりに新しい構成/認可を含んでもよい。新しい構成/認可は、(たとえば、ソース認可がターゲット内にすでに割り振られたリソースを使用する場合)ターゲットがリソースの衝突を回避することを可能にする。
【0041】
245において、ターゲットeNB215はSPS認可用のSLリソースを確保する。新しい構成/認可が提供された場合それを含み、そうでない場合、SL−SPSが継続するかまたは解放するかを示すHOコマンド250が、ソースeNB210からUE225に送信されてもよい。認可が継続するか、または新しい認可が来る場合、UEはハンドオーバの直後にそれを使用し始めることができる。ハンドオーバ前のUE225による最後のブロードキャストが255に示されている。ハンドオーバ完了は260に示され、ハンドオーバ完了後のUE225による第1のブロードキャスト265は、ブロードキャスト255からの待ち時間制限内に発生する。
【0042】
ソースeNB210は、たとえば、UE225がその前の送信255を行った直後に、またはターゲットeNBセル内の送信機会のすぐ前に、ハンドオーバのタイミングを最適化しようと試みることができる。セル間のタイミング情報は、タイミングの最適化をサポートするために使用されてもよい。タイミング状況は指定されてもよく、ネットワーク実装に残されてもよい。
【0043】
スペック領域への影響には、要求されたSL−SPSパラメータの指示、RRC/MACシグナリング、X2−AP、およびeNB側のいくつかの種々雑多な手順が含まれてもよい。ハンドオーバにおいて利用されるいくつかのパラメータには、eNBへの提供用の要求された周期性、および遅延許容度などの配信要件の指示が含まれてもよい。既存のSPS機構では、上記の値は、QoS、トラフィッククラスなどに基づいてネットワークによって決定されてもよい。V2V通信では、同等の情報がネットワークにまだ知られていないので、ネットワークは、適切なSL−SPS認可を構成するために必要な情報を提供するために、UE225に依存することができる。UE225は、必要とする周期性をすでに知っているので、要求されたSPSパラメータをネットワークにシグナリングすることができる。
【0044】
RRC変更は、(たとえば、RRCConnectionReconfigurationメッセージ内またはUEに構成パラメータを提供する別のメッセージ内に)SL−SPS構成用の新しい情報要素(IE)を含めることができる。ハンドオーバの場合、ターゲットeNB215は、含まれた構成がソースeNB210によって送信されたものをエコーバックしただけの場合でも、SL−SPS構成情報を常に含めることができる。
【0045】
SPS構成に対する「解放」命令は、RRCメッセージングに含まれてもよい。解放命令は、明示的または暗黙的に示されてもよい。暗黙指示の一例として、SL−SPS構成IEを含むメッセージフォーマットは、IEが提供されない場合構成が解放されるという要件に従う場合がある(LTEのRRC仕様内のASN.1メッセージ記述フォーマットの用語における「Need OR」)。そのような要件が満たされている場合、SL−SPS設定を含まない任意の再構成が認可を解放するはずである。あるいは、PDCCHまたは別のチャネル上で明示的に非アクティブ化を行うことができる。
【0046】
媒体アクセス制御(MAC)に対する変更は、構成をアクティブ化/非アクティブ化するための手順(認可ベース)を含んでもよい。アクティブ化は、SPS同等の手順に厳密に基づくことができる。簡単な方法は、UEのためのSL−SPS構成に関連するメッセージを示すためにネットワークによって送信され得る識別子として、新しいSLSPS−RNTIを使用することである。SLSPS−RNTIを検出するために、UEは、PDCCHなどのダウンリンクチャネル内で対象のメッセージを識別するときに使用するための拡張された検索空間を有してもよい。
【0047】
UE手順への影響には、(追加のトリガを待つことなしに)ハンドオーバの際にSL−SPSをアクティブ化するUE手順が含まれてもよい。SL−SPSには暗黙の解放は必要ではない。SLSPS−RNTIに対処することにより、PDCCH上の明示的な解放が可能である。しかしながら、新しいSLSPS−RNTIなどのこの目的専用の別個の識別子が存在しない場合、既存の識別子(たとえば、UEのSPS−RNTI)に宛てられたメッセージの意味があいまいなので、この機構は実行可能ではない可能性がある。
【0048】
X2−APプロトコルに対する変更には、ハンドオーバ準備メッセージ内にSL−SPS構成用の新しいIEが含まれてもよい。RRC再構成メッセージなどのカプセル化されたメッセージ内部で構成を転送することにより、HO受諾メッセージフォーマットに対する変更なしに、対応するHO受諾メッセージ240内で構成を配信することが可能であり得ることに留意されたい。
【0049】
既存または新規の認可に従ってHOタイミングを設定するオプションのeNB動作、またはタイミング状況を調整する可能な手順などの、eNBへの種々雑多な影響があってもよく、その結果、ソースはターゲットの認可リソースがいつ来るかを知り、それに応じてUEを構成し、かつ/またはハンドオーバの時間を決めることができる。
【0050】
図3は、ハンドオーバ中の300におけるタイミング状況を示すタイミング図である。一例では、ターゲットセル内で、310にサイドリンク繰返し期間T−RPT=8msがあり、315にメッセージ周期性=32msがある。これらの数字は単なる例示であり、説明の便宜のために選ばれている。数値は、様々な実装形態において、または仕様に応じて大いに異なってもよい。
【0051】
ターゲットセルは、UEがいつ到着するかを正確に知ることができない。ターゲットセル内のUEは、これらの例示的な数に従って32msごとに、すなわち4番目のSLの繰返し期間ごとに送信する必要がある。しかしながら、正確にリソースを割り振るために、ターゲットセルは32ms以上の周期性を知るべきであり、どのT−RPT間隔でUEが送信を開始するかも知るべきである。32msのメッセージ期間内の各SL繰返し期間に対応する、ターゲットセルがいつ送信を開始するかについての4つの異なる可能性がある。
【0052】
ハンドオーバ後に認可タイミングを整列させる3つの方法が次に記載される。これらの方法は、ハンドオーバ後に周期性を実質的に維持するために使用されてもよいことに留意されたい。周期性を実質的に維持することは、間隔での一連の繰返しとして送信の構造を依然として維持しながら、厳密に周期的なスケジュールから送信を逸脱させるメッセージ期間における小さな変化を含んでもよい。スケジュールにおけるそのような変動は、たとえば、周期的なスケジュールにより、遅延のための保護時間を許容するために必要とされるよりもわずかに早く送信を試みるスケジューラの実施により、または送信機およびシステムの様々な制約または特徴によって暗示されるはずの送信の瞬間における適切なリソースの欠如からもたらされるかもしれない。
【0053】
UE中心の手法では、ターゲットeNBは、ハンドオーバが行われるまで、すべての可能な認可、たとえば、32msのメッセージ期間にわたって8msの間隔が空いた4つの認可位置320、325、330、および335を確保する。送信は、1つのメッセージ周期性期間315の間の340、345、350、および355に示される。すべての可能な認可を確保すると、SLリソースの過剰確保が(Msg_rep/T−RPT)倍で発生する可能性がある。短いハンドオーバ時間またはSL上の低負荷状況の場合、これはOKかもしれないが、場合によっては、ターゲットeNBの無線リソースに対する望ましくない負担となる可能性がある。ハンドオーバを介してターゲットeNBに到着した後、UEは、次いで、どの認可を占有するかについてターゲットに通知する。占有された認可は、ハンドオーバ完了後の本当に最初の認可ではないかもしれない。占有された認可は、ターゲットeNBに向けられた任意の好都合なアップリンクメッセージ内で示されてもよい。この指示は、RRCメッセージ内のIE、MAC制御要素(CE)などの、様々なプロトコルおよび通信要素を使用することができる。
【0054】
代替のeNB中心の手法では、ターゲットは特定の開始時間(たとえば、システムフレーム番号(SFN)およびサブフレーム番号)を与える。この時間の前にUEが到着する場合、UEはそのブロードキャストメッセージを送信するのを待たなければならない。UEが後で到着する場合、UEは、開始時間からメッセージの繰返し期間(前の例では32ms)が経過するまで待たなければならない。
【0055】
トレードオフは明らかである。UE中心の手法は、余分なリソース確保を犠牲にして、常に可能な限り早い送信時間を使用する。eNB中心は反対であり、ハンドオーバ後の最初の送信のための待ち時間を潜在的に増加させるが、確保する必要があるリソースの量を削減する。eNB中心の手法は配信時間を逃すリスクがある。
【0056】
ハンドオーバ後の認可タイミングを整列させる第3の方法は、(特定の指定された制約内で)UEが独自の特権で使用できるリソースである、例外的なリソースプールを利用する。ターゲットセルに到着すると、UEは、システム情報ブロック18(SIB18)を読み取って、例外的なリソースプールを取得する。UEは、さらに命令されるまで、(モード2における送信としても知られる)例外的なリソースを使用する。
【0057】
UEはまた、その以前に存在した認可構成を記憶している。eNBがハンドオーバ完了を認識すると、eNBは既存の構成で送信を開始するようにUEをトリガする。通常のトリガは、SLSPS−RNTIを使用してPDCCH上であってもよい。トリガのタイミングは、認可のタイミングを決定するために使用されてもよい。一実施形態では、UEは、トリガを受信した後の最初の「開始機会」を使用する。他の実施形態は、異なる時間を使用すること、たとえば、認可を受信した後の構成または他の活動のための保護時間を可能にすることを含んでもよい。
【0058】
図4は、例示的な実施形態による、アルゴリズムを実装し、方法を実施するための、クライアント、サーバ、クラウドベースのリソースのための回路を示すブロック図である。様々な実施形態において、すべての構成要素が使用される必要はない。たとえば、車両内のスマートフォンまたはセルラー通信デバイスなどのUE、およびeNBデバイスは、各々異なる構成要素のセットを使用してもよく、または、たとえばサーバの場合、より大きなストレージデバイスを使用してもよい。
【0059】
「ユーザ機器」または「UE」というフレーズの使用は、上述された通信デバイスのいずれか、ならびに本明細書に記載された動作を実行することができる任意の他の通信デバイス、ワイヤレスまたは有線を包含するように定義されてもよい。UEは、本明細書に記載された車両間通信を容易にし、1つまたは複数のeNBと通信するために、車両内の回路に結合されてもよい。
【0060】
eNBは、UEと通信し、eNBが情報をブロードキャストして他のUEと通信することを可能にするためにリソースを提供することが可能な任意のタイプの基地局を含んでもよい。回路はeNBを実装するために使用されてもよい。
【0061】
コンピュータ410の形態の1つの例示的なコンピューティングデバイスは、処理ユニット402、メモリ404、リムーバブルストレージ412、および非リムーバブルストレージ414を含んでもよい。例示的なコンピューティングデバイスがコンピュータ410として図示され記載されているが、コンピューティングデバイスは、異なる実施形態では異なる形態であってもよい。たとえば、コンピューティングデバイスは、仮想スイッチを実装するためのデータセンター内のブレードコンピュータもしくはデスクトップ、または図4に関して図示され記載された要素と同じもしくは同様の要素を含む他のコンピューティングデバイスであってもよい。ブレードコンピュータまたはデスクトップコンピュータなどのデバイスは、一般に、コンピュータデバイスまたはユーザ機器と総称される。さらに、様々なデータストレージ要素がコンピュータ410の一部として示されているが。
【0062】
メモリ404は、揮発性メモリ406および不揮発性メモリ408を含んでもよい。コンピュータ410は、揮発性メモリ406および不揮発性メモリ408、リムーバブルストレージ412および非リムーバブルストレージ414などの、様々なコンピュータ可読媒体を含むか、またはそれらを含むコンピューティング環境にへのアクセスを有してもよい。コンピュータストレージには、ランダムアクセスメモリ(RAM)、読出し専用メモリ(ROM)、消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EPROM)、および電気的消去可能プログラマブル読出し専用メモリ(EEPROM)、フラッシュメモリもしくは他のメモリ技術、コンパクトディスク読出し専用メモリ(CD ROM)、デジタル多用途ディスク(DVD)、もしくは他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ、もしくは他の磁気ストレージデバイス、またはコンピュータ可読命令を記憶することが可能な任意の他の媒体が含まれる。
【0063】
コンピュータ410は、入力416、出力418、および通信接続420を含むコンピューティング環境を含むか、またはコンピューティング環境へのアクセスを有してもよい。出力418は、入力バイスとして機能することもできるタッチスクリーンなどの表示デバイスを含んでもよい。入力416は、タッチスクリーン、タッチパッド、マウス、キーボード、カメラ、1つまたは複数のデバイス固有ボタン、コンピュータ410への有線またはワイヤレスのデータ接続内に統合されるか、またはデータ接続を介して結合された1つまたは複数のセンサ、および他の入力デバイスのうちの1つまたは複数を含んでもよい。仮想スイッチの場合、入力416および出力418は、ネットワークインターフェースカードの形態であってもよい。一実施形態におけるコンピュータは、データベースサーバなどの1つまたは複数のリモートコンピュータに接続するために通信接続を使用して、ネットワーク化環境内で動作する。リモートコンピュータには、パーソナルコンピュータ(PC)、サーバ、ルータ、スイッチ、ピアデバイス、または他の共通ネットワークノードなどが含まれてもよい。通信接続には、ローカルエリアネットワーク(LAN)、ワイドエリアネットワーク(WAN)、セルラーネットワーク、または他のネットワークが含まれてもよい。
【0064】
コンピュータ可読媒体に記憶されたコンピュータ可読命令は、コンピュータ410の処理ユニット402によって実行可能である。ハードドライブ、CD−ROM、およびRAMは、ストレージデバイスなどの非一時的なコンピュータ可読媒体を含む物品のいくつかの例である。コンピュータ可読媒体およびストレージデバイスという用語は、搬送波が一時的過ぎるとみなされる限り、搬送波を含まない。たとえば、汎用技法を提供してデータアクセス用のアクセス制御チェックを実行すること、および/または、コンポーネントオブジェクトモデル(COM)ベースのシステム内のサーバのうちの1つで動作を行うことが可能なコンピュータプログラム404は、CD−ROMに含まれ、CD−ROMからハードドライブにロードされてもよい。コンピュータ可読命令は、コンピュータ400が複数のユーザおよびサーバを有するCOMベースのコンピュータネットワークシステムにおいて汎用アクセス制御を実現することを可能にする。
【0065】
上記でいくつかの実施形態が詳細に記載されたが、他の修正形態も可能である。たとえば、図に描写された論理フローは、望ましい結果を達成するために、示された特定の順序または逐次的な順序を必要としない。他のステップが提供されてもよく、記載されたフローからステップが除外されてもよく、他の構成要素が記載されたシステムに追加されてもよく、そこから削除されてもよい。他の実施形態は、以下の特許請求の範囲内にあり得る。
【符号の説明】
【0066】
100 調整機構
110 UE
115 eNB
120 スケジューリング通信
125 周期的なブロードキャスト
200 タイミングおよびフロー図
210 ソースeNB
215 ターゲットeNB
220 SL−SPS認可
225 UE
230 ハンドオーバ判断
235 ハンドオーバ要求
240 HO受諾メッセージ
245 SLリソース確保
250 HOコマンド
255 ブロードキャスト
260 ハンドオーバ完了
265 第1のブロードキャスト
300 タイミング図
310 サイドリンク繰返し周期
315 メッセージ周期性期間
320 認可位置
325 認可位置
330 認可位置
335 認可位置
340 送信
345 送信
350 送信
355 送信
402 処理ユニット
404 メモリ
406 揮発性メモリ
408 不揮発性メモリ
410 コンピュータ
412 リムーバブルストレージ
414 非リムーバブルストレージ
416 入力
418 出力
420 通信接続
425 プログラム
図1
図2
図3
図4