(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、特許文献1に記載の自動車用ドアロック装置は、第1の課題として、施解錠機構がロック状態にあるドアを車外から開けるには、ロック状態をアンロック状態に切り替えるアンロック操作に引き続いて、アウトサイドハンドルのドア開操作を行う必要があるため、ドアを迅速に開けることができないという問題を有する。
【0005】
第2の課題としては、上述のパニック状態が発生した場合には、アウトサイドハンドルのドア開操作を一旦中断して施解錠機構をアンロック状態に変位させた後、再度、アウトサイドハンドルのドア開操作を行う必要があるため、ドアを迅速に開けることができないという問題を有する。
【0006】
本発明は、上記課題に鑑み、ロック状態のドアをアウトサイドハンドルの1回の操作により開けることができるようにして、ドアを迅速に開けることができるようにした自動車用ドアロック装置を提供することを第1の目的としている。
【0007】
本発明は、上記課題に鑑み、パニック状態が発生することがない自動車用ドアロック装置を提供することを第2の目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上
記目的を達成するため、
本発明は、ストライカと噛合しドアを閉鎖状態に保持する噛合機構と、前記噛合機構の噛合を解除させる
リリース方向へ
回動可能なオープンレバーと、前記ドアの車外側に設けられる機械的要素のアウトサイドハンドルと、前記アウトサイドハンドルの機械的動作によるドア開操作に基づいて
作動することにより、前記オープンレバー
に当接して前記オープンレバーを前記リリース方向へ回動させることが可能なアンロック
位置、及び
前記アウトサイドハンドルの機械的動作によるドア開操作に基づいて作動するが、前記オープンレバーに当接することなく空振り作動して前記オープンレバーを前記リリース方向へ回動させることが不能なロック位置に移動可能なオープンリンクと、
前記オープンリンクをアンロック
位置及びロック
位置に切替動作させる施解錠用電動機と、前記
オープンリンクがアンロック
位置又はロック
位置のいずれにあるかに係りなくリリース作動することにより
前記オープンレバーに当接して前記オープンレバーを前記リリース方向へ回動させることが可能な電動リリース
レバーと、前記電動リリース
レバーを前記リリース作動させるためのリリース用電動機と、前記アウトサイドハンドルの前記ドア開操作を検出する検出スイッチと、予め定めた信号を発信する発信機と、前記発信機の信号を認証可能な認証部と、少なくとも前記リリース用電動機の駆動を制御する制御装置と、を備え、前記
オープンリンクがロック
位置で、前記発信器が車外の所定のエリア内にあって、前記認証部が前記発信機の信号を認証している場合、前記制御装置は、前記検出スイッチが前記アウトサイドハンドルの前記ドア開操作を検出したことに基づいて、前記電動リリース
レバーが前記リリース作動すべく前記リリース用電動機の駆動制御を行い、
前記電動リリースレバーは、前記リリース用電動機の駆動に基づいて、前記リリース作動することにより前記オープンレバーを前記リリース方向へ回動させ、前記オープンリンクは、前記電動リリースレバーが前記リリース作動し、前記オープンレバーが前記リリース方向へ回動している状態において、前記アウトサイドハンドルの機械的動作によるドア開操作に基づいて、ロック位置から前記空振り作動し、かつ前記施解錠用電動機のアンロック駆動に基づいて、前記空振り作動したままアンロック位置に移動可能であり、前記
オープンリンクがロック
位置で、前記発信器が車内にあって、前記認証部が前記発信機の信号を認証している場合、前記制御装置は、前記検出スイッチにおける前記ドア開操作の検出を無効にして、前記アウトサイドハンドルが前記ドア開操作されても、前記リリース用電動機を駆動制御しないことを特徴とする。
【0009】
上記構成により、第1の発明は、発信器を認証している場合には、施解錠機構がロック状態にあっても、検出スイッチがアウトサイドハンドルの機械的動作によるドア開操作を検出することによって、アウトサイドハンドルの1回のドア開操作に基づいてドアを開けることができる。
【0010】
上記第2の目的を達成するため、第2の発明は、ストライカと噛合しドアを閉鎖状態に保持する噛合機構と、前記噛合機構の噛合を解除させる方向へ
リリース作動可能なオープンレバーと、前記ドアの車外側に設けられる機械的要素のアウトサイドハンドルと、前記アウトサイドハンドルの機械的動作によるドア開操作に基づいて、
リリース作動することにより、前記オープンレバーにその回転方向から当接して前記オープンレバーをリリース作動させて、前記噛合機構の噛合を解除可能とするアンロック状態
、及びリリース作動しても前記オープンレバーにその回転方向から当接不能とすることで前記噛合機構の噛合を解除不能とするロック状態に切替可能な
オープンリンクを有する機械的要素の施解錠機構と、前記施解錠機構をアンロック状態及びロック状態に切替動作させる施解錠用電動機と、前記施解錠機構がアンロック状態又はロック状態のいずれにあるかに係りなくリリース作動することにより
、前記オープンレバーをリリース作動させて前記噛合機構の噛合を解除可能な電動リリース機構と、前記電動リリース機構を前記リリース作動させるためのリリース用電動機と、前記アウトサイドハンドルの前記ドア開操作を検出する検出スイッチと、予め定めた信号を発信する発信機と、前記発信機の信号を認証可能な認証部と、少なくとも前記リリース用電動機の駆動を制御する制御装置と、を備え、前記認証部が前記発信機の信号を認証し、前記アウトサイドハンドルの前記ドア開操作と同
時に、前記施解錠用電動機の駆動により前記施解錠機構のロック状態からアンロック状態への切替動作が開始された場合、前記制御装置は、前記検出スイッチが前記アウトサイドハンドルの前記ドア開操作を検出したことに基づいて、前記電動リリース機構が前記リリース作動すべく前記リリース用電動機の駆動制御を行
うことによって、前記施解錠機構
の前記オープンリンクは、
ロック状態で前記アウトサイドハンドルの機械的動作によるドア開操作に基づいてリリース作動した状態から、前記施解錠用電動機の駆動により、前記リリース用電動機の駆動に基づいてリリース作動した前記オープンレバーに対して前記オープンレバーの作動不能な方向から当接しないでアンロック状態に切り替わることを特徴とする。
【0011】
上記構成により、第2の発明は、アウトサイドハンドルのドア開操作と同時又は直前後に、施解錠機構のロック状態からアンロック状態への切替動作が開始された場合であっても、パニック状態が発生することなく、施解錠機構をロック状態に切り替えることができ、かつアウトサイドハンドルの1回のドア開操作によりロック状態のドアを開けることができる。
【0012】
好ましくは、第1又は第2の発明において、前記施解錠機構がロック状態にあって、前記認証部が前記発信機の信号を認証していない場合、前記制御装置は、前記検出スイッチが前記アウトサイドハンドルの前記ドア開操作を検出しても前記リリース用電動機の駆動制御を行わないようにする。
【0013】
上記構成により、発信機の信号を認証していない場合には、施解錠機構がロック状態にあれば、外部者によりアウトサイドハンドルがドア開操作されても、ドアが不意に開けられることはない。
【発明の効果】
【0014】
第1の発明によると、発信器を認証している場合には、施解錠機構がロック状態にあっても、アウトサイドハンドルの1回のドア開操作に基づいてドアを開けることができる。
【0015】
第2の発明によると、アウトサイドハンドルのドア開操作と同時又は直前後に、施解錠機構のロック状態からアンロック状態への切替動作が開始された場合であっても、パニック状態が発生することなく、施解錠機構をロック状態に切り替えることができ、かつアウトサイドハンドルの1回のドア開操作によりドアを開けることができる。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1に示すように、4ドアタイプの自動車Vの各ドアDには、ドアDを閉鎖位置に保持するためのドアロック装置1と、車外側に設けられる外部機械的操作要素のアウトサイドハンドルOH及び外部電気的操作要素の外部操作スイッチSW1と、車内側に設けられる内部機械的操作要素のインサイドハンドルIH及び内部電気的操作要素の内部操作スイッチSW2と、車内から施解錠機構をロック状態及びアンロック状態に選択的に切り替え操作するためのロックノブ(図示省略)とが配置される。なお、各ドアDのうちフロントドアには、車外からドアロック装置1の後述の施解錠機構をロック状態及びアンロック状態に選択的に切り替え操作するためのキーシリンダKCが設けられる。
【0018】
運転席から操作可能な場所(例えば運転席近傍の室内又はフロントドアDの車内側の側面)には、車内から全てのドアDの施解錠機構をロック状態又はアンロック状態に一斉に切り替えるための内部施解錠操作スイッチSW3が設けられる。
【0019】
外部操作スイッチSW1は、各アウトサイドハンドルOHの表面、裏面又はその近傍に設置される。内部操作スイッチSW2は、各インサイドハンドルIHの表面、裏面又はその近傍に設置される。各操作スイッチSW1、SW2は、本実施形態においては、使用者の指が触れたことを検出する静電容量式のタッチスイッチにより構成されるが、これに限定されるものでなく、人体の一部が接近したことを検出する近接スイッチとしても良い。
【0020】
外部操作スイッチSW1は、自動車専用の発信器(又は電子キー)SW4を携帯した正規の使用者(運転者)が自動車Vに対して所定のエリア内に接近し、発信器SW4と車体の外側に配置された車外レシーバR1との間で行われる無線通信でID信号の照合が一致して、正規の使用者が自動車Vに接近したと認証した場合、使用者による操作が有効となるように、自動車Vに搭載される制御装置ECU(Electronic Control Unit)により電気的制御される。
【0021】
なお、自動車Vには、車外レシーバR1の他に、室内に配置される車内レシーバR2が配置される。車外レシーバR1は、車外の予め定めたエリアに存在する発信器SW4の信号を受信可能であり、また、車内レシーバR2は、車内に存在する発信器SW4の信号を受信可能な構成を備えている。
【0022】
発信器SW4は、使用者が携帯する外部電気操作要素でもある無線通信式の携帯操作スイッチSW5に内蔵されるか、または携帯操作スイッチSW5と分離して構成される。携帯操作スイッチSW5は、ドアDを開けるときに操作されるオープンスイッチ部と、施解錠機構を切り替え操作するときに操作されるロック・アンロックスイッチ部とを有している。なお、オープンスイッチ部は、各ドア毎に割り当てられ、ロック・アンロックスイッチ部は、全てのドア共通として使用される。また、オープンスイッチ部、ロック・アンロックスイッチ部の操作は、発信器SW4のID信号を認証しているときに有効となり、認証していないときには無効となる。
【0023】
図2は、ドアロック装置1の外観斜視図、
図3は、ドアロック装置1の分解斜視図、
図4は、ドアロック装置1の後面図、
図5〜10は、要部の動作説明図である。
なお、以下の説明で使用する方位は、ドアロック装置1をドアに取り付けた状態を指す。
【0024】
ドアロック装置1は、ドアD内に取り付けられ、車体側のストライカSに噛合することによりドアDを閉鎖位置に保持するための噛合機構を有する噛合ユニット2と、ドアDをロック状態又はアンロック状態に選択的に切り替え可能な機械的要素(レバー、リンク等)により構成される施解錠機構を有する操作ユニット3とを備える。
【0025】
噛合ユニット2は、例えば
図4に示すように、主な要素として、ドアD内の後端部に複数のボルト(図示省略)により固定されるボディ4と、当該ボディ4内に収容され、車体側に固定されるストライカSと噛合可能なラッチ5及び当該ラッチ5に係合可能なラチェット6を含む噛合機構(符号無し)と、ラチェット6とラッチ5との係合関係を解除させる方向へリリース作動可能なオープンレバー7(例えば、
図3参照)とを有する。
【0026】
ラッチ5は、前後方向を向くラッチ軸8によりボディ4内に枢支されると共に、ラチェット6が係合可能なフルラッチ係合部51及びハーフラッチ係合部52と、ボディ4に設けられたストライカ進入溝41に進入するストライカSと噛合可能な噛合溝53とを有する。
【0027】
また、ラッチ5は、ドアDの閉動作に伴って、ストライカSに噛合していないドアDの開状態に対応するオープン位置(
図4に示す位置から時計方向へ略90度回転した位置)からスプリング(図示省略)の付勢力に抗して反時計方向へ所定角度回動して、ストライカ進入溝41に
図4において左方から進入してきたストライカSに噛合溝53が僅かに噛合する半ドア状態に対応するハーフラッチ位置を通過して、ストライカSに噛合溝53が完全に噛合する全閉状態に対応するフルラッチ位置(
図4に示す位置)へ回動し、また、ドアDの開動作によるストライカSのストライカ進入溝41からの退出に伴ってその逆へ回動する。
【0028】
ラチェット6は、ストライカ進入溝41の下方にあって、前後方向を向くラチェット軸9によりボディ4内に枢支されると共に、スプリング(図示省略)により係合方向(
図4において反時計方向で、ラッチ5のフルラッチ係合部51及びハーフラッチ係合部52のいずれかに係合する方向)へ付勢され、フルラッチ係合部51に係合することでドアDを全閉状態に保持し、また、ハーフラッチ係合部52に係合することでドアDを半ドア状態に保持する。
【0029】
図3に示すように、オープンレバー7は、ボディ4の前面側に、ラチェット6と同軸上で、かつラチェット6と一体的に回動し得るように枢支され、リリース作動(
図3において反時計方向への回動)することによって、ラチェット6とラッチ5との係合関係を解除する。オープンレバー7の車内側へ延伸する端部には、被解除部71が設けられる。
【0030】
次に、操作ユニット3について説明する。
図3に示すように、操作ユニット3は、ボディ4の前面を覆うようにボディ4に固定される平面視略L字状の合成樹脂製の第1カバー10と、当該第1カバー10の車内側を向く側面を閉鎖する合成樹脂製の第2カバー11と、当該第2カバー11の略上半部の側面を車内側から閉鎖する合成樹脂製のウォータープルーフサイドカバー12と、第1カバー10と第2カバー11との上部合わせ面を覆うウォータプルーフトップカバー13と、ハウジング内に収容される操作機構(符号無し)とを有する。
【0031】
なお、本説明で使用する「ハウジング内」は、ボディ4の前面に対して略直角な第1カバー10の側面と、当該側面に対向する第2カバー11の側面との間に形成される収容空間を指す。
【0032】
操作機構は、施解錠用モータ14と、施解錠用モータ14の駆動により正逆回転可能な施解錠用ウォームホイール15と、アウトサイドハンドルOHのドア開操作を有効にするアンロック位置及び無効にするロック位置に移動可能なロックレバー16と、ロックレバー16と共にアンロック位置及びロック位置に移動可能なオープンリンク18と、インサイドハンドルIHに連係されるインサイドレバー19と、キーシリンダKCに連結されるキーレバー20と、アウトサイドハンドルOHに連係されるアウトサイドレバー21と、リリース用モータ22と、リリース用モータ22の駆動により回動可能なリリース用ウォームホイール23と、リリース用ウォームホイール23の回動によりリリース作動(例えば、
図5において反時計方向への回動)する電動リリースレバー24と、施解錠用モータ14、リリース用モータ22及び各種スイッチに電気的に接続される配線が施された配線プレート25と、を含んで構成される。また、第2カバー11とウォータープルーフサイドカバー12との間の収容空間には、ドアDの車内側に設けられる手動操作用のロックノブに連係されるノブレバー17が設けられる。なお、ロックノブが省略される場合には、ノブレバー17も省略される。
【0033】
本実施形態における施解錠機構は、機械的要素の施解錠用ウォームホイール15、ロックレバー16及びオープンリンク18を含んで構成される。
また、以下の説明で使用する「アンロック状態」とは、ロックレバー16、ノブレバー17及びオープンリンク18がそれぞれアンロック位置にある状態を指し、また、「ロック状態」とは、ロックレバー16、ノブレバー17及びオープンリンク18がそれぞれロック位置にある状態を指す。なお、施解錠機構の構成は、本実施形態に限定されるものではなく、種々変更可能である。
【0034】
電動リリース機構は、リリース用ウォームホイール23及び電動リリースレバー24を含んで構成される。
【0035】
配線プレート25は、車載のバッテリ(図示省略)及び制御装置ECUに接続される外部電線の外部コネクタ(図示省略)が接続されるカプラー251を一体形成すると共に、車外側を向く側面には、ハウジング内への電力供給及び各種信号を出力するための配線が施される。配線プレート25の配線は、制御装置ECUにより施解錠用モータ14及びリリース用モータ22が制御されるように、施解錠用モータ14及びリリース用モータ22の端子、並びにカプラー251に接続される外部コネクタにそれぞれ電気的に接続される。
【0036】
図5に示すように、施解錠用ウォームホイール15は、車内外方向を向く軸26によりハウジング内に枢支されると共に、施解錠用モータ14の回転軸に止着されたウォーム141に噛合することで、施解錠用モータ14の駆動に基づいて、軸26回りに巻装されるスプリング27(
図3参照)の付勢力に抗して、中立位置(例えば、
図5に示す位置)から時計方向又は反時計方向へ回転し、施解錠用モータ14の回転が停止すると、スプリング27の付勢力により回転した位置から再び中立位置に戻る。
【0037】
ノブレバー17は、第2カバー11に設けられた軸111により第2カバー11の側面に枢支されると共に、下方へ延伸する連結アーム部171がボーデンケーブルにより構成される連結部材28を介して手動操作用のロックノブに連結されることにより、ロックノブのアンロック操作及びロック操作に基づいて、例えば、
図5に示すアンロック位置及び当該アンロック位置から反時計方向へ所定角度回動した
図6に示すロック位置に回動する。なお、ロックノブの操作は、後述のようにノブレバー17を介してロックレバー16及びオープンリンク18に伝達される。また、ロックノブを省略する場合には、連係部材28も省略される。
【0038】
ウォータープルーフサイドカバー12は、ノブレバー17を第2カバー11に組み付けた後、第2カバー11の外側面に固定されることにより、ノブレバー17が設置される領域を含む第2カバー11の外側面の一部を閉鎖して、ハウジング内への雨水浸入を防止する。
【0039】
ロックレバー16は、第1カバー10の内側面に設けられた車内方向へ突出した軸101によりハウジング内に枢支されると共に、斜め前下部に形成された歯部161が施解錠用ウォームホイール15に設けられた歯部151に噛合し、上部がキーレバー20に連結され、斜め前上部に形成された連結突部162が第2カバー11に設けられた円弧孔112を通ってノブレバー17の連結孔172に連結される。さらに、ロックレバー16には、回転中心付近から下方へ延伸する案内壁165を有するアーム部164が設けられる。
【0040】
これにより、ロックレバー16は、キーシリンダKCの操作に基づくキーレバー20の回動、ロックノブの操作に基づくノブレバー17の回動、及び施解錠用モータ14の駆動に基づく施解錠用ウォームホイール15の回動により、
図5に示すアンロック位置及び当該アンロック位置から時計方向へ所定角度回動した
図6に示すロック位置に回動可能であって、保持部材29の弾性保持力によってアンロック位置及びロック位置にそれぞれ弾性保持される。なお、施解錠用ウォームホイール15が中立位置にある場合、ロックレバー16の歯部161は、施解錠ウォームホイール16の歯部151に対して非噛合状態となる構成を採用しているため、ロックノブ及びキーシリンダKCの操作に基づくロックレバー16の回動は、施解錠用ウォームホイール15に伝達されない構成となっている。
【0041】
保持部材29は、トーションスプリングにより構成され、コイル部が第1カバー10の内側面に一体形成された円柱状の支持部102(
図3参照)に支持され、両アーム部がロックレバー16の連結突部162を挟み込むように設置されることにより、ロックレバー16がアンロック位置(又はロック位置)からロック位置(又はアンロック位置)に回動する際、アンロック位置とロック位置との間の略中間位置を境にして、その付勢方向をアンロック方向(又はロック方向)からロック方向(又はアンロック方向)へ転換する。
【0042】
なお、ロックレバー16のアンロック位置及びロック位置への停止は、第1カバー10の内側面に固定されるゴム製のストッパ(図示省略)にロックレバー16の一部が当接することによって行われる。
【0043】
ロックレバー16の上部外周面には、配線プレート25に組み付けられた施解錠状態検出スイッチSW6の検知部が接触するカム面163が設けられる。施解錠状態検出スイッチSW6は、ロックレバー16がアンロック位置にあるときには、
図5に示すように、検知部がカム面163に接触することによってアンロック状態信号を出力し、ロックレバー16がロック位置にあるときには、
図6に示すように、検知部がカム面163から外れることによってロック状態信号を出力する。出力された信号は、配線プレート25の配線を通して制御装置ECUに送信される。
【0044】
なお、カム面163は、ロックレバー16がロック位置からアンロック方向へ向けて移動する際、ロックレバー16がロック位置から所定量移動した時点で施解錠状態検出スイッチSW6の検知部に接触するように形成される。これにより、ロックレバー16がロック位置からアンロック位置へ移動する際には、施解錠状態検出スイッチSW6は、ロックレバー16がロック位置から所定位置(ロック位置とアンロック位置との略中間点)まで移動するまでの期間、ロック状態信号を出力することとなる。
【0045】
オープンリンク18は、下部の回動部181に鼓状の連結孔182を有し、当該連結孔182にアウトサイドレバー21の車内側端部に設けた板状の連結部211が挿入されることにより、アウトサイドレバー21の連結部211に前後方向へ所定角度回動可能に連結されると共に、上部に設けた連結突部183が後述するようにロックレバー16のアーム部164に連結されることによって、ロックレバー16のアンロック位置及びロック位置への移動に連動して、アウトサイドレバー21の連結部211を中心にアンロック位置(
図5に示す位置)及び当該アンロック位置から反時計方向へ所定角度回動したロック位置(
図6に示す位置)に回動する。
【0046】
さらに、オープンリンク18には、上下方向の略中央部にあって、
図5に示すアンロック位置にあるとき、オープンレバー7の被解除部71に対して下方から当接可能な解除部184が設けられる。また、オープンリンク18の回動部181には、トーションスプリング36が設置される。
【0047】
トーションスプリング36は、一端がオープンリンク18、他端がアウトサイドレバー21の連結部211にそれぞれ掛止されることにより、オープンリンク18に対してアウトサイドレバー21の連結部211を中心にアンロック方向(
図5において時計方向)への付勢力を常時付与する。なお、トーションスプリング36の付勢力は、保持部材29のロックレバー16をロック位置に弾性保持する保持力よりも小となるように設定される。
【0048】
オープンリンク18の連結突部183は、ロックレバー16のアーム部164に対して上下方向へ摺動可能で、かつロックレバー16のロック方向(
図5において反時計方向)への回動に対してのみ案内壁165に当接可能な形態でロックレバー16のアーム部164に連結される。
【0049】
これにより、
図5に示すアンロック状態において、ロックレバー16がロック位置へ回動する際には、オープンリンク18は、ロックレバー16の案内壁165がオープンリンク18の連結突部183に対して当接することによりアンロック位置から
図6に示すロック位置へ回動する。また、
図6に示すロック状態において、ロックレバー16がアンロック位置へ回動する際には、オープンリンク18は、案内壁165と連結突部183との互いの当接関係に頼ることなく、トーションスプリング36の付勢力によりロックレバー16の回動に追従してロック位置から
図6に示すアンロック位置に回動する。
【0050】
なお、
図6に示すロック状態においては、ロックレバー16に対してトーションスプリング36のアンロック方向(時計方向)への付勢力が作用しているが、トーションスプリング36の付勢力は、保持部材29がロックレバー16をロック位置に保持する際の弾性保持力よりも小であるため、ロックレバー16及びオープンリンク18は、トーションスプリング36の付勢力によりアンロック位置へ回動することはない。
【0051】
アウトサイドレバー21は、軸31によりボディ4の前面下部に上下方向へ回動可能に枢支されると共に、車内側の連結部211が前述のようにオープンリンク18に連結され、車外側の端部に設けた連結部212が上下方向の連結部材32(
図4参照)を介してアウトサイドハンドルOHに連結されることにより、アウトサイドハンドルOHの機械的動作によるドア開操作(例えば、
図4に示す矢印方向への操作)に基づいて、スプリング(図示省略)の付勢力に抗してリリース方向(
図3において反時計方向)へ所定角度回動し、当該回動によりオープンリンク18を上方へリリース作動させる。
【0052】
リリース用ウォームホイール23は、円板状であって、軸39によりハウジング内に枢支されると共に、リリース用モータ22の回転軸に止着されたウォーム221に噛合し、リリース用モータ22の駆動に基づいて、軸39周りに巻装されるスプリング35(
図3参照)の付勢力に抗して、セット位置(例えば、
図5に示す位置)から時計方向へ所定角度回転し、
図7に示す位置まで回動してリリース用モータ22の回転が停止すると、スプリング35の付勢力により回転した位置から再びセット位置に戻る。また、リリース用ウォームホイール23には、回転中心から外周面までの距離が例えば
図5において反時計回りに漸次大きくなるようにしたインボリュート曲線状のカム面231が設けられる。
【0053】
電動リリースレバー24は、ハウジング内にあって、前後方向の中央部が軸103により枢支されると共に、前方へ延伸し先端部がリリース用ウォームホイール23のカム面231を摺接可能な第1アーム部241と、後方へ延伸し先端部がオープンレバー7の被解除部71に対して下方から当接可能な第2アーム部242とを有している。
【0054】
例えば、
図5に示すように、リリース用ウォームホイール23がセット位置にあるときには、電動リリースレバー24の第1アーム部241の先端部がリリース用ウォームホイール23におけるカム面231の小径部に当接することにより、電動リリースレバー24は、
図5に示すセット位置に保持されている。この状態において、リリース用モータ22の駆動に基づいて、リリース用ウォームホイール23が
図5に示すセット位置から時計方向へ所定角度回動し
図7に示すリリース位置に回動すると、電動リリースレバー24の第1アーム部241の先端部がカム面231を相対的に摺動してカム面231の大径部に変位することにより、電動リリースレバー24は、
図7に示すリリース作動位置に回動し、第2アーム部242の先端部がオープンレバー7の被解除部71に対して下方から当接して、オープンレバー7をリリース作動させ、ラッチ5とラチェット6との係合関係を解除してドアDを開くことができる。
【0055】
インサイドレバー19は、ハウジング内にあって、上下方向における中央部の若干下部が電動リリースレバー24と同軸の軸103により枢支されると共に、上方へ延伸して第2カバー11に設けられた円弧状の開口113(
図3参照)から外側に突出する第1アーム部191と、斜め後下方へ延伸する第2アーム部192と、第1アーム部191の上端部に形成され、ノブレバー17の連結アーム部171の下部の一部173に対して当接可能なアンロック作用部193とを有し、第1アーム部191の上部がボーデンケーブル等により構成される連結部材33を介してドアDのインサイドハンドルIHに連結されることによって、インサイドハンドルIHの機械的動作によるドア開操作に基づいて、軸103周りに巻装されたスプリング34の付勢力に抗して、例えば
図5に示すセット位置から反時計方向へリリース作動する。
【0056】
第2アーム部192の先端部には、インサイドハンドレバー19がリリース作動した際、オープンリンク18の回動部181に対して下方から当接可能な当接部192aが形成される。
【0057】
次に、本実施形態に係る制御装置ECUを含む電気回路について説明する。
図11に示すように、制御装置ECUは、制御プログラムを記憶しているROMと、CPUのワークエリアとして機能するRAMとともに一体型のワンチップCPUとして構成され、ROMに記憶された制御プログラムにより一連の制御処理を実行する。また、制御装置ECUは、発信器SW4と各レシーバR1、R2との間で行われる無線通信のID信号の照合を行う認証部を含む構成とする。なお、認証部は、制御装置ECUと分離した構成としても良い。
【0058】
制御装置ECUの入力ポートには、各レシーバR1、R2と、各ドアの外部操作スイッチSW1及び内部操作スイッチSW2と、内部施解錠操作スイッチSW3と、施解錠状態検出スイッチSW6と、アウトサイドハンドルハンドル操作検出スイッチSW7とがそれぞれ電気的に接続されて各信号が入力される。また、出力ポートには、施解錠用モータ14及びリリース用モータ22がそれぞれ電気的に接続される。
【0059】
内部施解錠操作スイッチSW3は、車内に設けられ、アンロック操作でアンロック信号、ロック操作でロック信号を制御装置ECUにそれぞれ送信する。制御装置ECUは、アンロック信号を受信した場合には、全てのドアDの施解錠機構をアンロック状態に切り替えるべく施解錠用モータ14のアンロック駆動制御を行い、また、ロック信号を受信した場合には、全てのドアDの施解錠機構をロック状態に切り替えるべく施解錠用モータ14のロック駆動制御を行う。
【0060】
施解錠状態検出スイッチSW6は、前述のように、ロックレバー16がアンロック位置にあるとき、カム面163に接触することによって施解錠機構のアンロック状態を検出してアンロック状態信号、またロックレバー16がロック位置と所定位置間(アンロック位置とロック位置間の略中間点)にあるとき、カム面163から外れることによって施解錠機構のロック状態を検出してロック状態信号をそれぞれ制御装置ECUに送信する。
【0061】
アウトサイドハンドル操作検出スイッチSW7は、
図3に示すように、ボディ4の前面下部に配置され、アウトサイドハンドルOHのドア開操作によって、アウトサイドレバー21がリリース方向へ所定角度回動した際、アウトサイドレバー21の一部に接触することで、アウトサイドハンドルOHの機械的動作によるドア開操作が行われたことを検出し、当該検出信号を制御装置ECUに送信する。
【0062】
制御装置ECUは、車外レシーバR1、車内レシーバR2及び施解錠状態検出スイッチSW6から送信されるそれぞれの信号の受信状況に応じて、外部操作スイッチSW1、内部操作スイッチSW2、携帯操作スイッチSW5及びアウトサイドハンドル操作検出スイッチSW7から送信されるドア開操作信号を有効にしたり無効にしたりする切替制御を行い、有効となっているスイッチのドア開操作信号を受信することで、ドア開操作されたドアDのリリース用モータ22のリリース駆動制御を行う。
【0063】
制御装置ECUの切替制御は、
図12に示す通りである。
なお、
図12に記載の「発信器SW4」の欄において、「認証(車外)」は、発信器SW4を携帯した利用者が車外の所定のエリア内にあって、車外レシーバR1と発信器SW4との間で行われるID信号の認証結果が認証している場合であり、「非認証」は、発信器SW4が車外の所定のエリア及び車内に存在せず、発信器SW4のID信号を認証していない場合であり、また、「認証(車内)」は、発信器SW4が車内、すなわち利用者が車内に乗り込んだ状況にあって、車内レシーバR2と発信器SW4との間に行われるID信号の認証結果が認証している場合である。
【0064】
図12を参照して説明すると、制御装置ECUは、例えば、次のような切替制御を行う。
発信器SW4の「認証(車外)」状態においては、携帯操作スイッチSW5、外部操作スイッチSW1及び内部操作スイッチSW2のドア開操作は、施解錠状態検出スイッチSW6がアンロック状態又はロック状態のいずれを検出していても常時有効とし、アウトサイドハンドル操作検出スイッチSW7のドア開操作信号は、施解錠状態検出スイッチSW6がアンロック状態を検出している場合には無効とし、ロック状態を検出している場合には有効とする。
【0065】
発信器SW4の「非認証」状態においては、内部操作スイッチSW2のドア開操作は、施解錠状態検出スイッチSW6がアンロック状態を検出しているとき有効とする。これ以外のドア開操作は、全て無効とする。
【0066】
発信器SW4の「認証(車内)」状態においては、携帯操作スイッチSW5及び内部操作スイッチSW2のドア開操作は、施解錠状態検出スイッチSW6の検出状態に関係なく常時有効とし、外部操作スイッチSW1の操作は、施解錠状態検出スイッチSW6がアンロック状態を検出していれば有効とし、アンロック状態を検出していなければ無効とし、アウトサイドハンドル操作検出スイッチSW7のドア開操作信号は、施解錠状態検出スイッチSW6がアンロック状態又はロック状態のいずれを検出していても無効とする。このようにすることによって、利用者が車内に居る場合、施解錠機構がロック状態にあれば、外部者により車外から不意にドアDが開かれる虞がない。
【0067】
次に、ドアロック装置1の主な動作について説明する。
【0068】
<発信機SW4のID信号を認証していない状態で、施解錠機構がロック状態にあって、アウトサイドハンドルOHがドア開操作された場合>
図6に示すロック状態において、アウトサイドハンドルOHがドア開操作されると、当該操作はアウトサイドレバー21に伝達されて、オープンリンク18がセット位置から上方へリリース作動する。しかし、オープンリンク18は、オープンレバー7の被解除部71の前方を横切るように移動して被解除部91に対して当接しない空振り状態となるため、オープンレバー7をリリース作動させることができず、ドアDを開けることはできない。
なお、この場合は、アウトサイドハンドル操作検出スイッチSW7がアウトサイドレバー21のリリース作動を検出するが、発信機SW4のID信号を認証していないため、リリース用モータ22は駆動しない。
【0069】
<車内又は車外の発信機SW4を認証し、施解錠機構がアンロック状態にあって、アウトサイドハンドルOHがドア開操作された場合>
図5に示す施解錠機構のアンロック状態において、アウトサイドハンドルOHがドア開操作されると、当該ドア開操作は、連結部材32を介して、アウトサイドレバー21に伝達され、アウトサイドレバー21は、リリース作動する。これにより、アウトサイドレバー21の連結部211に連結されたオープンリンク18は、
図5に示すセット位置から上方へリリース作動し、当該リリース作動により解除部184がオープンレバー7の被解除部71に下方から当接し、オープンレバー7をリリース作動させる。これにより、ラチェット6がラッチ5のフルラッチ係合部51から外れてドアDを開くことができる。
【0070】
なお、アウトサイドハンドルOHをドア開操作した場合には、施解錠機構がアンロック状態にあれば、制御装置ECUが発信機SW4のID信号を認証していない場合であっても、ドアDを開けることができる。また、この場合には、施解錠状態検出スイッチSW6がアンロック状態を検出しているため、アウトサイドハンドル操作検出スイッチSW7がアウトサイドハンドルOHのドア開操作を検出しても、リリース用モータ22は駆動しない。
【0071】
<車外にある発信機SW4を認証し、施解錠機構がロック状態にあって、アウトサイドハンドルOHが操作された場合>
図6に示すロック状態において、アウトサイドハンドルOHがドア開操作されると、当該操作は連結部材32を介してアウトサイドレバー21に伝達され、オープンリンク18が
図6に示すセット位置から上方へリリース作動すると共に、アウトサイドハンドル操作検出スイッチSW7がアウトサイドレバー21のリリース作動をもってアウトサイドハンドルOHのドア開操作を検出する。この結果、
図9に示すように、オープンリンク18は、解除部184がオープンレバー7の被解除部71に当接しない状態で上方へリリース作動する一方、電動リリースレバー24は、リリース用モータ22の駆動によりリリース作動し、第2アーム部242の先端部がオープンレバー7の被解除部71に対して下方から当接し、オープンレバー7をリリース作動させる。
これにより、施解錠機構がロック状態にあっても、制御装置ECUが車外にある発信機SW4のID信号を認識していれば、アウトサイドハンドルOHの機械的動作によるドア開操作は空振りするものの、リリース用モータ22の駆動によりドアDを開けることができる。
【0072】
<車外にある発信機SW4を認証し、施解錠機構がロック状態にあって、アウトサイドハンドルOHのドア開操作と同時又はその直前後に、内部施解錠操作スイッチSW3、携帯操作スイッチSW5又はロックノブがアンロック操作が行われた場合>
図6に示す状態において、アウトサイドレバー21は、アウトサイドハンドルOHのドア開操作に基づいてリリース作動する。ロックレバー16は、内部施解錠操作スイッチSW3又は携帯操作スイッチSW5がアンロック操作された場合には施解錠用モータ14のアンロック駆動、又ロックノブがアンロック操作された場合にはノブレバー17の回動に基づいてロック位置からアンロック方向(
図6において反時計方向)へ回動する。オープンリンク18は、アウトサイドレバー21のリリース作動に基づいて解除部184がオープンレバー7の被解除部71に当接しない状態で上方へリリース作動しつつ、ロックレバー16のアンロック方向への作動によりロック位置からアンロック方向へ揺動する。電動リリースレバー24は、アウトサイドハンドル操作検出スイッチSW7がアウトサイドハンドルOHのドア開操作を検出したことに基づくリリース用モータ22のリリース駆動によりリリース作動する。
【0073】
この結果、概ね
図9に示す状態を経て、
図10に示すように、オープンリンク18は、オープンレバー7に対してオープンレバー7を回動不能な方向から当接するパニック状態を発生することなくアンロック位置に移動し、オープンレバー7は、電動リリースレバー24のリリース作動に基づいてリリース作動する。これにより、アウトサイドハンドルOHの1回のドア開操作によりドアDを開くことができる。
【0074】
上述により、アウトサイドハンドルOHの機械的動作のドア開操作と同時又はその直前後に、施解錠機構のロック状態からアンロック状態への切替動作が行われても、施解錠機構がアンロック状態の手前で停止するパニック状態を発生することなくアンロック状態に切り替わると共に、アウトサイドハンドルOHの1回のドア開操作によりドアを開けることができる。
【0075】
<車外にある発信機SW4を認証し、施解錠機構がアンロック状態又はロック状態にあって、外部操作スイッチSW1又は携帯操作スイッチSW5がドア開操作された場合>
制御装置ECUは、外部操作スイッチSW1又は携帯操作スイッチSW5のいずれかのドア開操作信号を受信すると、ドア開操作対象ドア(外部操作スイッチSW1が操作されたドア、又は携帯操作スイッチSW5で選択したドア)のリリース用ウォームホイール23をセット位置からリリース方向を回動させるべくリリース用モータ22をリリース駆動制御する。これにより、電動リリースレバー24は、施解錠機構の状態に係わりなく、リリース用ウォームホイール23のリリース方向への回動に伴って、第1アーム部241の先端部がリリース用ウォームホイール23のカム面231を摺動してセット位置からリリース作動位置(アンロック状態では
図7、ロック状態では
図8にそれぞれ示す位置)に回動し、第2アーム部242の先端部がオープンレバー7の被解除部71に対して下方から当接し、オープンレバー7をリリース作動させる。これにより、噛合機構の噛合状態を解除して、ドア開操作対象ドアを開くことができる。
【0076】
この動作においては、電動リリースレバー24は、施解錠機構の状態とは無関係に、オープンレバー7を直接リリース作動させるものであるから、施解錠機構がロック状態にあっても、外部操作スイッチSW1又は携帯操作スイッチSW5の1回のドア開操作をもって、リリース用モータ22のリリース駆動によりドア開操作対象ドアを迅速に開くことができる。
【0077】
<車外の発信機SW4を認証し、施解錠機構がロック状態のとき、外部操作スイッチSW1又は携帯操作スイッチSW5のドア開操作と同時又は直前後にロックノブ又は内部施解錠操作スイッチSW3のアンロック操作とが略同時に行われた場合>
制御装置ECUは、外部操作スイッチSW1又は携帯操作スイッチSW5のいずれかのドア開操作信号を受信することで、ドア開操作対象ドアのリリース用モータ22をリリース駆動制御すると共に、内部施解錠操作スイッチSW3のアンロック操作信号を受信することで、施解錠用モータ14のアンロック駆動制御を行う。なお、施解錠機構のロック状態からアンロック状態への切り替え操作が手動のロックノブ操作の場合には、施解錠用モータ14は駆動しない。
【0078】
これにより、電動リリースレバー24は、施解錠機構の状態に係わりなく、
図6に示すセット位置からリリース作動する。一方、施解錠機構は、電動リリースレバー24のリリース作動と同時又はその直前後に、施解錠用モータ14の駆動により、
図6に示すロック状態からアンロック状態への切り替え作動を行う。この結果、
図7に示すように、電動リリースレバー24は、オープンレバー7を直接リリース作動させ、また、施解錠機構は、オープンレバー7に当接しないでロック状態からアンロック状態に切り替わる。この場合、電動リリースレバー14のリリース作動と施解錠機構のロック状態からアンロック状態への切り替え作動とが互いに重なり合っても、施解錠機構のオープンリンク18がオープンレバー7に対してオープンレバー7を回動不能な方向から当接して、オープンリンク18がアンロック位置の手前で一旦停止するパニック状態が発生しないため、外部操作スイッチSW1又は携帯操作スイッチSW5の1回のドア開操作をもってドアを迅速に開くことができ、かつ施解錠機構をアンロック状態に確実に切り替えることができる。
【0079】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、上記実施形態に対して、次のような種々の変形や変更、又はそれらの組み合わせを施すことが可能である。
【0080】
(1)ドアを、車体側面に前後方向へ開閉可能に支持されるスライドドアとする。
(2)モータ等を駆動源とするドア開閉装置によって、ドアを電動開閉させる。この場合は、電気的操作要素のドア開操作をもって、噛合機構の噛合を解除した後に、ドア開閉装置を駆動制御して、ドアを開方向へ移動させるようにする。
(3)施解錠機構がロック状態にあるドアをリリース用モータ22のリリース駆動制御により開ける場合、リリース用モータ22のリリース駆動制御の終了直後、リリース駆動制御終了から所定時間経過後、または開けたドアの閉鎖時に、施解錠機構をロック状態からアンロック状態に切り替えるべく施解錠用モータ14をアンロック駆動制御する。
(4)施解錠用モータ14及び/又はリリース用モータをソレノイドとする。
(5)アウトサイドハンドル操作検出スイッチSW7をアウトサイドハンドルOHの近傍に設け、アウトサイドハンドル操作検出スイッチSW7がアウトサイドハンドルOHの機械的動作によるドア開操作を直接検出するようにする。
(6)前記(1)〜(5)を適宜組み合わせる。