(58)【調査した分野】(Int.Cl.,DB名)
テーブル単位の料理の注文情報と、前記料理に応じた調理手順情報であって、前記料理に応じた調理機器の消費電力及び使用時間を含む調理手順情報と、前記料理をテーブルに提供する時間に関する制約条件とに基づいて、前記料理を調理する際の合計消費電力の最大値が所定の条件を満たすように、前記調理機器の調理スケジュールを生成するスケジュール生成部を備えることを特徴とする調理管理装置。
前記スケジュール生成部は、過去に計測された前記空調機器の消費電力の履歴に基づいて前記最大値が前記所定の条件を満たせなくなる期間を予測し、予測した前記期間以前の所定の期間に、前記空調機器の出力を増大させるとともに、前記期間において前記空調機器の出力を低下させる前記制御スケジュールを生成する
ことを特徴とする請求項4又は請求項5に記載の調理管理装置。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の一実施形態による調理管理装置、及び調理管理方法について図面を参照して説明する。
【0017】
[第1の実施形態]
図1は、第1の実施形態による調理管理装置の一例を示す機能ブロック図である。
図1に示すように、レストランなどの飲食店RSの厨房KCに厨房システム100が備えられており、厨房システム100は、調理管理装置1と、複数の調理機器40(40−1、40−2、・・・)とを備えている。
【0018】
調理機器40−1、調理機器40−2、・・・のそれぞれは、例えば、電気により料理を調理する機器である。なお、本実施形態において、調理機器40−1、調理機器40−2、・・・のそれぞれは、厨房システム100が備える任意の調理機器を示す場合、又は特に区別しない場合には、調理機器40として説明する。
【0019】
調理管理装置1は、入力された料理の注文情報に応じて、調理機器40の調理スケジュールを生成し、生成した調理スケジュールを表示部11に表示する。調理管理装置1は、表示部11と、記憶部20と、制御部30とを備えている。
【0020】
記憶部20は、調理管理装置1が実行する各種処理に利用される情報を記憶する。記憶部20は、例えば、注文情報記憶部21と、調理手順記憶部22と、制約条件記憶部23と、スケジュール記憶部24とを備えている。
【0021】
注文情報記憶部21は、飲食店RSにおいて注文された料理に関する注文情報をテーブルごとに記憶する。注文情報記憶部21は、例えば、
図2に示すように、テーブル単位の料理の注文情報を記憶する。
【0022】
図2は、本実施形態おける注文情報記憶部21のデータ例を示す図である。
この図に示すように、注文情報記憶部21は、「注文番号」と、「注文時刻」と、「テーブル番号」と、「料理名」とを対応付けた注文情報を記憶する。ここで、「注文番号」は、注文を識別する注文識別情報である。また、「注文時刻」は、料理が注文された時刻を示す情報である。また、「テーブル番号」は、飲食店RSのテーブルを識別するテーブル識別情報である。また、「料理名」は、飲食店RSのメニュー(献立表)の中から注文された料理名を示し、注文された料理を示す情報の一例である。
【0023】
例えば、
図2に示す例では、「注文番号」が“001”の注文は、「注文時刻」が“11:00”に注文され、「テーブル番号」が“001”であり、当該「テーブル番号」で注文された「料理名」が“Aランチ”及び“Bランチ”であることを示している。なお、注文情報記憶部21が記憶する注文情報は、料理が注文されるたびに追加され、各テーブルに注文に対応する料理が供給されると削除、又は無効化されるものとする。
【0024】
再び
図1に戻り、調理手順記憶部22は、料理に応じた調理手順を示す調理手順情報であって、料理に応じた調理機器40の消費電力及び使用時間を含む調理手順情報を記憶する。調理手順記憶部22は、例えば、
図3に示すように、調理手順情報を記憶する。
【0025】
図3は、本実施形態おける調理手順記憶部22のデータ例を示す図である。
図3に示すように、調理手順記憶部22は、「料理名」と、「要素名」と、「調理機器」と、「調理時間」と、「消費電力」とを対応付けた調理手順情報を記憶する。ここで、「料理名」は、調理する料理名を示し、「要素名」は、料理を構成する要素名を示している。また、「調理機器」は、各要素を調理する際に使用する調理機器40の識別情報(例えば、調理機器名)を示し、「調理時間」及び「消費電力」は、当該調理機器40により要素を調理する場合の調理時間及び消費電力を示している。
【0026】
例えば、
図3に示す例では、「料理名」が“Aランチ”の料理は、“ハンバーグ”、“ナポリタン”、“エビフライ”、“パン”などにより構成されることを示している。また、例えば、“ハンバーグ”であれば、「調理機器」に“グリドル”を使用し、「調理時間」が“15分”、「消費電力」が“1500W”かかることを示している。調理手順記憶部22が記憶する調理手順情報は、予め定められており、厨房KCの調理担当者は、調理手順情報にしたがって、各要素を調理し、調理した各要素を食器に盛り付けて料理として完成させる。
【0027】
再び、
図1に戻り、制約条件記憶部23は、料理をテーブルに提供する時間に関する制約条件などを記憶する。制約条件には、例えば、料理の注文からテーブル単位に全ての料理が提供されるまでの標準リードタイム、及び、各料理の提供時間差の許容値が含まれる。
【0028】
スケジュール記憶部24は、後述するスケジュール生成部32が生成(立案)する調理機器40の調理スケジュールを記憶する。調理スケジュールには、例えば、各調理機器40の調理の開始時刻、調理食材(例えば、上述した要素名など)、完成品の料理の完成予定時刻などの情報が含まれている。
【0029】
制御部30は、例えば、CPU(Central Processing Unit)などを含むプロセッサであり、調理管理装置1を統括的に制御する。制御部30は、入力された注文情報を取得し、記憶部20に記憶させるとともに、当該注文情報と、記憶部20が記憶する調理手順情報及び制約情報とに基づいて、調理機器40の調理スケジュールを生成する。制御部30は、生成した調理スケジュールを記憶部20に記憶させるとともに、表示部11に当該調理スケジュールを表示させる。
制御部30は、注文取得部31と、スケジュール生成部32とを備えている。
【0030】
注文取得部31は、例えば、飲食店RSのメニューから料理の注文を受け付ける端末装置を介して、上述したテーブル単位の注文情報を取得する。注文取得部31は、取得した注文情報を注文情報記憶部21に記憶させる。
【0031】
スケジュール生成部32は、注文情報と、調理手順情報と、制約条件とに基づいて、料理を調理する際の合計消費電力の最大値(例えば、瞬間最大値)が所定の条件を満たすように、調理機器40の調理スケジュールを生成する。ここで、所定の条件は、例えば、瞬間最大値が所定の閾値以下になるという条件であり、所定の閾値は、例えば、飲食店RSの契約電力値(デマンド契約値)以下の値である。すなわち、スケジュール生成部32は、注文情報記憶部21が記憶する注文情報と、調理手順記憶部22が記憶する調理手順情報と、制約条件記憶部23が記憶する制約条件とに基づいて、合計消費電力の最大値(例えば、瞬間最大値)が、契約電力値(デマンド契約値)を超えないように、調理スケジュールを生成する。
【0032】
なお、制約条件には、料理の注文からテーブル単位に全ての料理が提供されるまでの標準リードタイム、及び、各料理の提供時間差の許容値が含まれており、スケジュール生成部32は、合計消費電力の最大値(例えば、瞬間最大値)が所定の条件としての契約電力値以下を満たすように、且つ、標準リードタイム及び提供時間差の許容値を満たすように、調理機器40の調理スケジュールを生成する。なお、スケジュール生成部32による調理機器40の調理スケジュールを生成する処理の詳細については、後述する。
また、スケジュール生成部32は、生成した調理スケジュールをスケジュール記憶部24に記憶させるとともに、調理スケジュールを表示部11に表示させる。
【0033】
表示部11(出力部の一例)は、例えば、液晶ディスプレイなどの表示装置であり、後述するスケジュール生成部32が生成した調理機器40の調理スケジュールを出力(表示)する。すなわち、表示部11は、スケジュール記憶部24が記憶する調理スケジュールを、制御部30を介して取得し、取得した調理スケジュールを表示する。
【0034】
次に、図面を参照して、本実施形態による調理管理装置1の動作について説明する。
ここでは、まず、
図4及び
図5を参照して、スケジュール生成部32による、調理機器40の調理スケジュールを生成する処理について説明する。
図4は、注文情報に対応する調理機器40の消費電力の一例を説明する図である。
図4(a)は、料理の注文例を示し、
図4(b)が各料理を構成する要素を調理する調理機器40を示し、
図4(c)は、当該調理機器40の調理時間及び消費電力を示している。
【0035】
スケジュール生成部32は、注文情報に含まれる料理に対応する調理手順情報(
図3を参照)を取得し、
図4(a)のように、料理を各要素に分割する。また、スケジュール生成部32は、調理手順情報に基づいて、
図4(b)に示すように、各要素に対応する調理機器40を割り当てる。スケジュール生成部32は、例えば、“Aランチ”の“ハンバーグ”に対して、“グリドル(鉄板)A”を割り当てる。また、スケジュール生成部32は、
図4(c)に示すような、各要素に対応する調理機器40の調理時間及び消費電力を取得する。
【0036】
なお、
図4(c)では、各要素に対応する調理機器40の調理時間及び消費電力を、調理要素として表している。
図4(c)に示す調理要素は、縦軸(縦幅)が各調理機器40の消費電力(kW(キロワット))を示し、横軸(横幅)が調理時間(分)を示している。
例では、調理要素Q1は、“ハンバーグ”を調理する“グリドル(鉄板)A”の調理時間及び消費電力を示し、調理要素Q2は、“ナポリタン”を調理する“スチームコンベクションA”(スチームコンベクションオーブン)の調理時間及び消費電力を示している。また、調理要素Q3は、“ミックスベジタブル”を調理する“スチームコンベクションB”の調理時間及び消費電力を示し、調理要素Q4は、“エビフライ”を調理する“フライヤーA”の調理時間及び消費電力を示している。また、調理要素Q5は、“生姜焼き”を調理する“個別パン(IH)A”(IH(Induction Heating)クッキングヒータのフライパン)の調理時間及び消費電力を示し、調理要素Q6は、“オムライス”を調理する“個別パン(IH)B”の調理時間及び消費電力を示している。
【0037】
スケジュール生成部32は、“Aランチ”及び“Bランチ)の注文に対して、調理要素Q1〜Q6を取得する。そして、スケジュール生成部32は、
図5に示すように、調理要素Q1〜Q6を平坦化して並べて、合計消費電力の最大値(例えば、瞬間最大値)が、契約電力値(デマンド契約値)を超えないように、調理スケジュールを生成する。
【0038】
図5は、本実施形態おける調理する際の消費電力の平坦化の一例を説明する図である。
図5(a)及び
図5(b)に示すグラフにおいて、縦軸は、消費電力を示し、横軸は、調理時間を示している。なお、
図5に示す例は、上述した
図4に示す“Aランチ”及び“Bランチ”を調理する場合の調理スケジュールを生成する場合の一例を示している。また、“Aランチ”と“Bランチ”とは、異なるテーブルからの注文であるものとする。
【0039】
スケジュール生成部32は、まず、上述した
図4に示す調理要素Q1〜Q6を
図5(a)に示すように、調理時間の長い順番に重ねて配置する。
図5(a)では、“Aランチ”及び“Bランチ”を合計消費電力の最大値は、消費電力W1であり、時刻T1に“Bランチ”の調理が完了し、時刻T2に“Aランチ”の調理が完了する。
【0040】
次に、スケジュール生成部32は、
図5(b)に示すように、調理時間の短い調理要素の開始時刻を遅らせて調整し、合計消費電力の平坦化を行う。すなわち、スケジュール生成部32は、調理時間の長い調理要素を優先的に配置し、調理時間の短い調理要素を調整用として開始時刻を移動して、消費電力の平坦化(低減化)を行う。
【0041】
図5(b)に示す例では、時刻T3に“Bランチ”の調理が完了し、
図5(a)の場合に比べて、“Bランチ”の提供時刻が遅くなるが、合計消費電力の最大値が、消費電力W2(W2<W1)であり、合計消費電力の最大値が低減される。
また、スケジュール生成部32は、上述のような合計消費電力の平坦化を行う際に、テーブルごとの標準リードタイム及び提供時間差の許容値を満たすように、調理要素の割り付けを調整する。
【0042】
なお、スケジュール生成部32は、合計消費電力の最大値が契約電力に近く余裕のない場合、又は契約電力を超えそうな場合には、消費電力の大きい調理要素を優先的に配置して、消費電力の小さい調理要素を調整用に開始時刻を移動させるようにしてもよい。また、スケジュール生成部32は、例えば、特開2009−146142号公報、特開2009−129336号公報などに記載の従来技術を用いて、制約条件に基づいて調理要素を置き換えて調理スケジュールを生成してもよい。
【0043】
次に、
図6を参照して、本実施形態による調理管理装置1の動作の一例について説明する。
図6は、本実施形態による調理管理装置1の動作の一例を示すフローチャートである。
図6に示すように、調理管理装置1は、まず、注文の入力を受け付ける(ステップS101)。すなわち、調理管理装置1は、例えば、注文を受け付ける端末装置を介して、注文情報を受け付け、制御部30の注文取得部31は、テーブル単位の注文情報を取得する。注文取得部31は、取得した注文情報を注文情報記憶部21に記憶させる。
【0044】
次に、制御部30のスケジュール生成部32は、注文を調理機器40ごとの調理要素に分割する(ステップS102)。スケジュール生成部32は、上述した
図4を参照して説明したように、注文情報記憶部21が記憶している注文情報と、調理手順記憶部22が記憶している調理手順情報とに基づいて、
図4に示すような調理要素に分割する。
【0045】
次に、スケジュール生成部32は、調理要素を調理手順の順番に並べる(ステップS103)。
次に、スケジュール生成部32は、調理機器40が足りるか否かを判定する(ステップS104)。すなわち、スケジュール生成部32は、厨房KCが備える調理機器40により、現在注文されている料理に必要な調理機器40(調理要素の調理機器40)が足りるか否かを判定する。スケジュール生成部32は、調理機器40が足りないと判定した場合(ステップS104:NO)に、処理をステップS105に進める。また、スケジュール生成部32は、調理機器40が足りると判定した場合(ステップS104:YES)に、処理をステップS106に進める。
【0046】
ステップS105において、スケジュール生成部32は、不足する調理機器40を使う調理要素のうち、調理時間の短いものを同じ調理機器40で順に調理するように並べ替える。ステップS105の処理後に、スケジュール生成部32は、処理をステップS104に戻す。
【0047】
また、ステップS106において、スケジュール生成部32は、提供制約時間内で、消費電力のピーク値が契約電力以内になるように各調理機器40の調理要素を水平移動させて調整する。すなわち、スケジュール生成部32は、料理を調理する際の合計消費電力の瞬間最大値が契約電力以下の条件を満たすように、且つ、テーブルごとの標準リードタイム及び提供時間差の許容値を満たすように、上述した
図5に示すように調理要素を水平移動させて調整する。この調整により、スケジュール生成部32は、調理機器40の調理スケジュールを生成し、生成した調理スケジュールをスケジュール記憶部24に記憶させる。
【0048】
次に、スケジュール生成部32は、調理スケジュールを表示させる(ステップS107)。スケジュール生成部32は、スケジュール記憶部24が記憶する調理スケジュールを表示部11に表示させる。その結果、表示部11は、調理スケジュールを表示(出力)する。
なお、厨房KCの調理担当者は、例えば、表示部11に表示された調理スケジュールにしたがって、調理機器40を動作させて、注文された料理を調理する。
【0049】
次に、調理管理装置1の制御部30は、追加注文があるか否かを判定する(ステップS108)。制御部30は、追加注文がある場合(ステップS108:YES)に、処理をステップS101に戻し、ステップS101からステップS108の処理を繰り返す。また、制御部30は、追加注文がない場合(ステップS108:NO)に、処理をステップS109に進める。
【0050】
ステップS109において、制御部30は、調理管理装置1の処理を終了するか否かを判定する。制御部30は、調理管理装置1の処理を終了しない場合(ステップS109:NO)に、処理をステップS108に戻す。また、制御部30は、調理管理装置1の処理を終了する場合(ステップS109:YES)に、処理を終了する。
【0051】
なお、上述した
図6に示す処理では、スケジュール生成部32は、料理を調理する際の
合計消費電力の瞬間最大値が契約電力以下になるように、調理スケジュールを調整する例を説明したが、合計消費電力の瞬間最大値が契約電力よりも低い所定の閾値以下になるように、調理スケジュールを調整するようにしてもよい。また、スケジュール生成部32は、合計消費電力の瞬間最大値が最小になるように調理スケジュールを調整するようにしてもよい。
【0052】
以上説明したように、本実施形態による調理管理装置1は、スケジュール生成部32を備えている。スケジュール生成部32は、テーブル単位の料理の注文情報と、料理に応じた調理手順情報と、料理をテーブルに提供する時間に関する制約条件とに基づいて、料理を調理する際の合計消費電力の最大値(例えば、瞬間最大値)が所定の条件を満たすように、調理機器40の調理スケジュールを生成する。ここで、調理手順情報は、料理に応じた調理機器40の消費電力及び使用時間を含んでいる。
これにより、本実施形態による調理管理装置1は、調理に要する消費電力を制御しつつ、顧客に満足の行く調理を提供することができる。調理管理装置1は、例えば、料理を調理する際の合計消費電力の最大値が、契約電力を超えないように適切に制御しつつ、調理スケジュールにしたがって、顧客に満足の行く調理を提供することができる。
【0053】
また、本実施形態では、スケジュール生成部32は、所定の条件として合計消費電力の最大値が所定の閾値以下になるように、調理機器40の調理スケジュールを生成する。
これにより、本実施形態による調理管理装置1は、調理に要する消費電力を所定の閾値以下に抑制しつつ、調理スケジュールにしたがって顧客に満足の行く調理を提供することができる。
【0054】
また、本実施形態では、制約条件には、料理の注文からテーブル単位に全ての料理が提供されるまでの標準リードタイム、及び、各料理の提供時間差の許容値が含まれる。そして、スケジュール生成部32は、合計消費電力の最大値が所定の条件(例えば、契約電力以下)を満たすように、且つ、標準リードタイム及び提供時間差の許容値を満たすように、調理機器40の調理スケジュールを生成する。
これにより、本実施形態による調理管理装置1は、料理を調理する際の消費電力を適切に制御しつつ、各テーブルに好適なタイミングで料理を提供することができる。
【0055】
また、本実施形態による調理管理装置1は、スケジュール生成部32が生成した調理スケジュールを出力する表示部11(出力部の一例)を備える。
これにより、本実施形態による調理管理装置1は、表示部11を介して、生成した調理スケジュールを厨房KCの調理担当者に適切に伝達することができる。厨房KCの調理担当者が、表示部11に出力された調理スケジュールに基づいて調理機器40を動作させて各料理を調理することで、調理に要する消費電力を制御しつつ、顧客に満足の行く調理をさらに適切に提供することができる。
【0056】
本実施形態によれば、調理管理方法は、取得ステップと、スケジュール生成ステップとを含んでいる。取得ステップにおいて、調理管理装置1(注文取得部31)が、テーブル単位の料理の注文情報を取得する。スケジュール生成ステップにおいて、調理管理装置1(スケジュール生成部32)が、取得ステップによって取得された注文情報と、料理に応じた調理手順情報であって、料理に応じた調理機器40の消費電力及び使用時間を含む調理手順情報と、料理をテーブルに提供する時間に関する制約条件とに基づいて、料理を調理する際の合計消費電力の最大値が所定の条件を満たすように、調理機器40の調理スケジュールを生成する。
これにより、本実施形態による調理管理方法は、上述した調理管理装置1と同様に、調理に要する消費電力を制御しつつ、顧客に満足の行く調理を提供することができる。
【0057】
[第2の実施形態]
次に、図面を参照して、第2の実施形態による調理管理装置1aについて説明する。
図7は、第2の実施形態による調理管理装置1aの一例を示す機能ブロック図である。
図7に示すように、飲食店RSの厨房KCに厨房システム100aが備えられており、厨房システム100aは、調理管理装置1aと、複数の調理機器40(40−1、40−2、・・・)と、空調機器50とを備えている。また、調理管理装置1aは、表示部11と、記憶部20aと、制御部30aとを備えている。
なお、
図7において、
図1と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0058】
本実施形態では、調理管理装置1aが、空調機器50の消費電力を含めた、料理を調理する際の合計消費電力の最大値が契約電力を超えないように、調理スケジュール及び空調スケジュールを生成するとともに、空調スケジュールに基づいて空調機器50を制御する一例について説明する。
【0059】
空調機器50は、例えば、エアーコンディショナーなどであり、飲食店RSの室内の温度及び湿度を制御する。空調機器50は、例えば、調理管理装置1aによって、出力等の動作を制御可能に構成されているものとする。
【0060】
記憶部20aは、調理管理装置1aが実行する各種処理に利用される情報を記憶する。記憶部20aは、例えば、注文情報記憶部21と、調理手順記憶部22と、制約条件記憶部23と、スケジュール記憶部24と、電力履歴記憶部25とを備えている。
【0061】
電力履歴記憶部25は、過去に計測された料理を調理する際の各調理機器40の消費電力、空調機器50の消費電力、及び合計消費電力などの履歴を電力履歴情報として記憶する。電力履歴情報は、例えば、過去1日分の履歴でもよいし、過去の1週間分の履歴、過去の所定の期間などの履歴であってもよい。
また、本実施形態によるスケジュール記憶部24は、調理スケジュールの他に空調機器50の制御スケジュールを記憶する。空調機器50の制御スケジュールには、例えば、空調機器50の出力設定(冷房、暖房、設定温度、設定湿度、風量、等)、設定変更の時刻、などの情報が含まれている。
【0062】
制御部30aは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、調理管理装置1aを統括的に制御する。制御部30aは、空調機器50の制御スケジュールを生成する点が、第1の実施形態による制御部30と異なる。制御部30aは、注文取得部31と、スケジュール生成部32aと、空調機器制御部33とを備えている。
【0063】
スケジュール生成部32aは、例えば、所定の条件として料理を調理する際の合計消費電力の最大値(例えば、瞬間最大値)が最小になるように、調理機器40の調理スケジュールを生成する。スケジュール生成部32は、例えば、調理要素を水平移動させた調整を複数回実行したうちで、料理を調理する際の合計消費電力の瞬間最大値が最小になる調理スケジュールを採用する。なお、本実施形態では、料理を調理する際の合計消費電力には、空調機器50の消費電力が含まれている。スケジュール生成部32aは、当該合計消費電力の最大値が所定の条件を満たすように(例えば、契約電力を超えないように)、調理機器40の調理スケジュール及び空調機器50の制御スケジュールを生成する。
【0064】
例えば、スケジュール生成部32aは、合計消費電力の最大値が契約電力を超えないように、空調機器50の出力を低下させる空調機器50の制御スケジュールを生成する。なお、ここでの空調機器50の出力の低下には、空調機器50の出力を停止することも含まれ、スケジュール生成部32aは、所定に期間、空調機器50の出力(動作)を停止させてもよい。
【0065】
また、例えば、スケジュール生成部32aは、過去に計測された空調機器50の消費電力の履歴に基づいて合計消費電力の最大値が所定の条件を満たせなくなる(契約電力を超える可能性のある)期間(例えば、時間帯)を予測し、予測した期間以前の所定の期間に、空調機器50の出力を増大させるとともに、当該満たせなくなる期間において空調機器50の出力を低下させる制御スケジュールを生成する。ここで、スケジュール生成部32aは、電力履歴記憶部25が記憶する電力履歴情報に基づいて、合計消費電力の最大値が契約電力を超える可能性のある期間(時間帯)を予測する。なお、スケジュール生成部32aによる調理機器40の調理スケジュール及び空調機器50の制御スケジュールを生成する処理の詳細については、
図8及び
図9を参照して後述する。
スケジュール生成部32aは、生成した調理スケジュール及び制御スケジュールをスケジュール記憶部24に記憶させる。
【0066】
空調機器制御部33は、スケジュール生成部32aが生成した空調機器50の制御スケジュールに基づいて、空調機器50を制御する。すなわち、空調機器制御部33は、スケジュール記憶部24に記憶されている制御スケジュールを読み出して、当該制御スケジュールにしたがって空調機器50を制御する。
【0067】
次に、図面を参照して、本実施形態による調理管理装置1aの動作について説明する。
ここでは、まず、
図8及び
図9を参照して、スケジュール生成部32aによる、調理機器40の調理スケジュール及び空調機器50の制御スケジュールを生成する処理について説明する。
図8は、注文情報に対応する調理機器40及び空調機器50の消費電力の一例を説明する図である。
図8(a)は、料理の注文例を示し、
図8(b)が各料理を構成する要素を調理する調理機器40を示し、
図8(c)は、当該調理機器40の調理時間及び消費電力と、空調機器50の消費電力の一例を示している。なお、
図8(c)に示す調理要素は、縦軸(縦幅)が各調理機器40の消費電力(kW)を示し、横軸(横幅)が調理時間(分)を示している。
【0068】
図8に示す例では、スケジュール生成部32aが、“注文1(Aランチ)”、“注文2(Bランチ)”、及び“注文3(Bランチ)”を、調理要素Q11〜Q17に分割する一例を示している。なお、スケジュール生成部32aが、調理要素Q11〜Q17に分割する処理は、
図4を用いて説明したスケジュール生成部32の処理と同様である。また、空調要素Q18は、電力履歴記憶部25が記憶する電力履歴情報に基づいて予測された空調機器50の消費電力を示している。
【0069】
図9は、本実施形態おける調理する際の消費電力の平坦化の一例を説明する図である。
図9(a)及び
図9(b)に示すグラフにおいて、縦軸は、消費電力を示し、横軸は、調理時間を示している。なお、
図9に示す例は、上述した
図8に示す“注文1(Aランチ)”、“注文2(Bランチ)”、及び“注文3(Bランチ)”を調理する場合の調理スケジュール及び空調機器50の制御スケジュールを生成する場合の一例を示している。また、“注文1(Aランチ)”、“注文2(Bランチ)”、及び“注文3(Bランチ)”は、それぞれ異なるテーブルからの注文であるものとする。
【0070】
スケジュール生成部32aは、第1の実施形態と同様の手法により、上述した
図8に示す調理要素Q1〜Q17を
図9(a)に示すように、合計消費電力の平坦化を行う。そして、スケジュール生成部32aは、さらに、予測される空調機器50の消費電力(空調要素Q18)を合計消費電力に加算する。
図9(a)に示す例では、時刻T11から時刻T12の期間(時間帯)に調理の際に合計消費電力の最大値が契約電力(Wmax)を超える可能性のあることを示している。
【0071】
このように、調理の際に合計消費電力の最大値が契約電力(Wmax)を超える可能性のある場合には、スケジュール生成部32aは、
図9(b)に示すように、時刻T11から時刻T12の期間の前の所定の期間(
図9(b)の期間TR1)において、空調機器50の出力を増加させる制御スケジュールを生成する。また、スケジュール生成部32aは、
図9(b)に示すように、時刻T11から時刻T12の期間(
図9(b)の期間TR2)に、空調機器50の出力(動作)を停止させて、消費電力を低下させる制御スケジュールを生成する。
【0072】
このように、スケジュール生成部32aは、調理の際に合計消費電力の最大値を契約電力(Wmax)以下にするという条件が満たせなくなる期間(TR2)を予測し、予測した期間(TR2)以前の所定の期間(TR1)に、空調機器50の出力を増大させるとともに、当該期間(TR2)において空調機器50の出力を低下させる制御スケジュールを生成する。なお、スケジュール生成部32aは、所定の期間(TR1)において、空調機器50を停止する期間(TR2)の熱量分の出力を増大(増加)させる制御スケジュールを生成する。
【0073】
次に、
図10を参照して、本実施形態による調理管理装置1aの動作の一例について説明する。
図10は、本実施形態による調理管理装置1aの動作の一例を示すフローチャートである。
図10において、ステップS201からステップS205までの処理は、上述した
図6に示すステップS101からステップS105の処理と同様であるので、ここではその説明を省略する。
なお、ステップS204において、スケジュール生成部32aは、調理機器40が足りると判定した場合(ステップS204:YES)に、処理をステップS206に進める。
【0074】
ステップS206において、スケジュール生成部32aは、提供制約時間内で、消費電力のピーク値が最小になるように各調理機器40の調理要素を水平移動させて調整する。すなわち、スケジュール生成部32は、料理を調理する際の合計消費電力の瞬間最大値が最小になるように、且つ、テーブルごとの標準リードタイム及び提供時間差の許容値を満たすように、調理要素を水平移動させて調整する。この調整により、スケジュール生成部32aは、調理機器40の調理スケジュールを生成し、生成した調理スケジュールをスケジュール記憶部24に記憶させる。
【0075】
次に、スケジュール生成部32aは、消費電力のピーク値が契約電力以下であるか否かを判定する(ステップS207)。すなわち、スケジュール生成部32aは、電力履歴記憶部25が記憶する電力履歴情報に基づいて、空調機器50の消費電力を含めた合計消費電力の最大値が契約電力を超える可能性のある期間(時間帯)を予測する。スケジュール生成部32aは、予測した超える可能性のある当該期間があるか否かに基づいて、消費電力のピーク値が契約電力以下であるか否かを判定する。スケジュール生成部32aは、消費電力のピーク値が契約電力以下である場合(ステップS207:YES)に、処理をステップS209に進める。また、スケジュール生成部32aは、消費電力のピーク値が契約電力を超える場合(ステップS207:NO)に、処理をステップS208に進める。
【0076】
ステップS208において、スケジュール生成部32aは、消費電力のピーク(合計消費電力の最大値)を含む期間の空調機器50の出力を低下させるとともに、低下させた出力に対応する熱量分の空調機器50の出力を増大させる制御スケジュールを生成する。すなわち、スケジュール生成部32aは、上述した
図9(b)に示すような、空調機器50の制御スケジュールを生成する。スケジュール生成部32aは、生成した制御スケジュールをスケジュール記憶部24に記憶させる。ステップS208の処理後に、スケジュール生成部32aは、処理をステップS207に戻して、消費電力のピーク(合計消費電力の最大値)が契約電力以下になるまで制御スケジュールを調整する処理を繰り返す。
【0077】
ステップS209において、スケジュール生成部32aは、調理スケジュールを表示させる。スケジュール生成部32aは、スケジュール記憶部24が記憶する調理スケジュールを表示部11に表示させる。その結果、表示部11は、調理スケジュールを表示(出力)する。なお、スケジュール生成部32aは、調理スケジュールとともに、空調機器50の制御スケジュールを表示部11に表示させてもよい。
【0078】
次に、制御部30aの空調機器制御部33は、制御スケジュールに基づいて空調機器50を制御する(ステップS210)。すなわち、空調機器制御部33は、スケジュール記憶部24が記憶する制御スケジュールにしたがって、例えば、空調機器50の出力設定を変更して、空調機器50を制御する。
【0079】
次に、制御部30aは、追加注文があるか否かを判定する(ステップS211)。制御部30aは、追加注文がある場合(ステップS211:YES)に、処理をステップS201に戻し、ステップS201からステップS209の処理を繰り返す。また、制御部30aは、追加注文がない場合(ステップS211:NO)に、処理をステップS212に進める。
【0080】
ステップS212において、制御部30aは、調理管理装置1aの処理を終了するか否かを判定する。制御部30aは、調理管理装置1aの処理を終了しない場合(ステップS212:NO)に、処理をステップS210に戻す。また、制御部30aは、調理管理装置1aの処理を終了する場合(ステップS211:YES)に、処理を終了する。
【0081】
以上説明したように、本実施形態による調理管理装置1aは、スケジュール生成部32aを備え、スケジュール生成部32aは、例えば、所定の条件として料理を調理する際の合計消費電力の最大値が最小になるように、調理機器40の調理スケジュールを生成する。
これにより、本実施形態による調理管理装置1aは、調理に要する消費電力を最小に制御しつつ、調理スケジュールにしたがって顧客に満足の行く調理を提供することができる。
【0082】
また、本実施形態では、上述した合計消費電力には、空調機器50の消費電力が含まれる。スケジュール生成部32aは、当該合計消費電力の最大値(例えば、瞬間最大値)が所定の条件を満たすように(例えば、契約電力を超えないように)、調理機器40の調理スケジュール及び空調機器50の制御スケジュールを生成する。
これにより、本実施形態による調理管理装置1aは、空調機器50の消費電力を含めて料理を調理する際の合計消費電力を制御するため、合計消費電力を低減するための自由度が増大させることができる。よって、本実施形態による調理管理装置1aは、調理に要する消費電力を適切に制御しつつ、顧客に満足の行く調理を提供することができる。
【0083】
また、本実施形態では、スケジュール生成部32aは、瞬間最大値が所定の条件を満たすように、空調機器50の出力を低下させる制御スケジュールを生成する。
これにより、本実施形態による調理管理装置1aは、空調機器50の出力を低下させることで、調理に要する消費電力を適切に制御しつつ、顧客に満足の行く調理を提供することができる。
【0084】
また、本実施形態では、スケジュール生成部32aは、過去に計測された空調機器50の消費電力の履歴に基づいて最大値が所定の条件を満たせなくなる(例えば、契約電力を超えないように)期間を予測し、予測した期間以前の所定の期間に、空調機器50の出力を増大させるとともに、期間において空調機器50の出力を低下させる制御スケジュールを生成する。
これにより、本実施形態による調理管理装置1aは、飲食店RSの環境(例えば、温度、湿度など)を適切に維持しつつ、顧客に満足の行く調理を提供することができる。また、本実施形態による調理管理装置1aは、例えば、厨房KCの温度及び湿度を適切に低下させることで、食材の衛生管理を適切に行うことができる。
【0085】
[第3の実施形態]
次に、図面を参照して、第3の実施形態による調理管理装置1b及び厨房システム100bについて説明する。
図11は、第3の実施形態による調理管理装置1b及び厨房システム100bの一例を示す機能ブロック図である。
図11に示すように、飲食店RSの厨房KCに厨房システム100bが備えられており、厨房システム100bは、調理管理装置1bと、複数の調理機器40(40−1、40−2、・・・)と、空調機器50とを備えている。また、調理管理装置1bは、表示部11と、記憶部20aと、制御部30bとを備えている。
なお、
図11において、
図7と同一の構成については同一の符号を付し、その説明を省略する。
【0086】
本実施形態では、調理管理装置1bが、調理機器40を制御する場合の一例について説明する。
本実施形態において、調理機器40は、調理管理装置1bから制御可能に構成され、調理管理装置1bからの指令に基づいて、調理を行う。
【0087】
制御部30bは、例えば、CPUなどを含むプロセッサであり、調理管理装置1bを統括的に制御する。制御部30bは、調理機器40を制御する点が、第2の実施形態による制御部30aと異なる。制御部30bは、注文取得部31と、スケジュール生成部32aと、空調機器制御部33と、調理機器制御部34とを備えている。
【0088】
調理機器制御部34(機器制御部の一例)は、スケジュール生成部32aが生成した調理スケジュールに基づいて、調理機器40を制御する。例えば、調理機器制御部34は、スケジュール記憶部24に記憶されている調理スケジュールを読み出して、当該調理スケジュールにしたがって各調理機器40を制御する。
【0089】
本実施形態における制御部30bのその他の処理は、第2の実施形態における制御部30aと同様であるので、ここではその説明を省略する。
また、本実施形態における調理管理装置1bの動作は、上述した調理機器制御部34が調理スケジュールに基づいて、調理機器40を制御する点を除いて、第2の実施形態における調理管理装置1aの動作と同様であるので、ここではその説明を省略する。
【0090】
以上説明したように、本実施形態による調理管理装置1bは、スケジュール生成部32aが生成した調理スケジュールに基づいて、調理機器40を制御する調理機器制御部34(機器制御部)を備えている。
これにより、本実施形態による調理管理装置1bは、調理に要する消費電力を制御しつつ、顧客に満足の行く調理を自動で調理して提供することができ、調理担当者にとって利便性を向上させることができる。
【0091】
なお、本発明は、上記の各実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で変更可能である。
例えば、上記の各実施形態において、合計消費電力の最大値の一例として、瞬間最大値を用いる例を説明したが、これに限定されるものではなく、平均最大値などの他の値を用いてもよい。
また、上記の各実施形態において、制約条件として、例えば、標準リードタイム、及び、各料理の提供時間差の許容値を用いる例を説明したが、標準リードタイム、及び、提供時間差の許容値のいずれか一方を用いるなどの他の条件であってもよい。
【0092】
また、上記の各実施形態において、記憶部20(20a、20b)が記憶する情報の一部又は全部を、調理管理装置1(1a、1b)の外部に備える記憶装置が記憶するようにしてもよい。この場合、例えば、注文取得部31は、外部の記憶装置から注文情報を取得するようにしてもよい。
また、上記の第2、第3の実施形態において、スケジュール生成部32aは、過去に計測された空調機器50の消費電力の履歴に基づいて、合計消費電力の最大値が所定の条件を満たせなくなる(契約電力を超える可能性のある)期間を予測する例を説明したが、過去に計測された合計消費電力の履歴に基づいて当該所定の条件を満たさなくなる期間を予測するようにしてもよい。また、スケジュール生成部32aは、空調機器50の消費電力の履歴、又は合計消費電力の履歴の代わりに、天気、記憶、湿度などの気象情報に基づいて、当該所定の条件を満たさなくなる期間を予測するようにしてもよい。
【0093】
また、上記の第3の実施形態において、第2の実施形態に調理機器制御部34を適用する例を説明したが、第1の実施形態に調理機器制御部34を適用するようにしてもよい。
また、第3の実施形態において、調理管理装置1bは、表示部11を備えない形態であってもよい。
【0094】
なお、上述した調理管理装置1(1a、1b)が備える各構成は、内部に、コンピュータシステムを有している。そして、上述した調理管理装置1(1a、1b)が備える各構成の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述した調理管理装置1(1a、1b)が備える各構成における処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD−ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。
【0095】
また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部又は外部に設けられた記録媒体も含まれる。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に調理管理装置1(1a、1b)が備える各構成で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0096】
また、上述した機能の一部又は全部を、LSI(Large Scale Integration)等の集積回路として実現してもよい。上述した各機能は個別にプロセッサ化してもよいし、一部、又は全部を集積してプロセッサ化してもよい。また、集積回路化の手法はLSIに限らず専用回路、又は汎用プロセッサで実現してもよい。また、半導体技術の進歩によりLSIに代替する集積回路化の技術が出現した場合、当該技術による集積回路を用いてもよい。